再掲 “理論無き商店街活性化”迷路からの脱出

 10年6月29日の記事ですが、残念ながら、昨日書いた、といっても違和感の
無い内容です。i
つになったらこの状態から脱出出来るのか?
脱出出来なくても、商店街、何とかなっていくものでしょうか?

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 商店街全盛時代を実体験した商店街OBの懇親会でのいつもながらの
懐旧談は、“昔は人通りが多くて面白いように商品が売れた”それに比べ
て今日この頃は、と繰り言が続きますが、昔話と関係があるのかどうか、
“人通りが増えれば商店街は活性化する”という「理論?」を“日本全国の
街を視察した”という「ハロー効果」プラス“目からウロコが落ちた”というO
Bさんたちの保証?付きで宣布されているのはご存じ藻谷浩介さん。

 我々は藻谷さんとは一面識もなく、提唱している「活性化への道」も月と
すっぽんほど違いますから、特にその言説を云々する必要はもともと無い
のですが、問題は、“商業については素人”と自称している、 したがって
責任のとりようが無いであろう、彼の言説を自分の「商品」の骨格として
採用し、「通行量」とか「賑わい」とかを目標に、もっともらしい「増加策」を
提案して回っている、“自分の頭で他人の問題解決を支援する”仕事に
就いている人たちの存在。

  全国至る所で挫折、破綻が明瞭になっている「増加策」を売り回ることが、
明日の自分・自社のポジションにどう影響するか、ということを考えてみる
ビヘイビアはお持ちで無いらしいのですが、それはカラスの勝手ご自由に
どうぞ、というしかありません。

危惧されるのは、そのビヘイビアに基づいて作成・納品される制作品が
発注元である都市の取り組みに及ぼす影響でありまして、何しろ担当者は
2,3年で交代しますから、ただでさえ理論的経験的蓄積の可能性が乏しい、
十年一日、いつも初心者中心の取組体制という事情から、寄らば大樹の陰、
世間に名の通った方面の支援指導を採用して任期中事なきを得たい、と
考え・行動する人があるかも知れず、それはそれとしてよく理解できますが、
類似の執務態度が二、三代続くとどうなるか?・・・・。
いや、もう、既に続いているんだけど・・・、という状況にある都市、少なくない
でしょうね。
というなかで納品される基本計画ですから、みんな頼りにするわけですが・・・。

  特に当社が苦言を呈したいのは、計画作成~評価プロセスを請け負う
いわゆる「シンクタンク」、「コンサルタント」の皆さん。藻谷氏は“商業に関して
は素人”を自認されていますから、いざというときには退却できるとして、問題は
プロとしてプランニングを請け負った皆さんです。

“自分の頭で人の問題を考えてあげる”ということを事業機会とするはずの
プロのプランナーさん、“住む人・来る人を増やせば街は活性化する”という藻谷
流を共有する当該都市の関係各方面が設定した目標を検証抜きで受容して基
本計画を制作、「通行量」を計画・実施・評価プロセスに貫通させた結果、当該
都市の取り組みは迷走に次ぐ迷走、中心市街地消滅のスパイラルを爆沈中と
いう事態が起こっているわけですね。

 「通行量」路線に対して、“ちょっと待った、そんなことで売れるようになるとは
思えないんだけど”とクレームを発すべき、“ものが売れてなんぼ”のはずの
現役・商業者も、欲で動けるのは儲かっている間だけ、不振が続くと意気消沈、
“昔は良かった、何しろ人通りが多かったからなぁ”・・・という昔話を論破する
気概も理論も喪失しているのではないか・・・。
一から自分の頭で考えるべき街ぐるみ繁盛再興への道にチャレンジする手だ
ても思い浮かばないところへ「通行量話」が導入されると「昔」を思い出して、
そうだそうだ、これこそが起死回生策と確信してしまうOBさんたちの意見が
まかり通るという主体的な事情があります。
おっと、OBさんだけではありません。若手にもイベントやっていれば満足、
という元気のいい人たちがいたりします。商売繁盛を実現しなければなら
ない大黒柱さんたちは大変です。

  こういう状況が全国各地で起きているとき、情報を収集加工分析評価して
成果に結び付けるべきプランナーさんたち、十年一日、今となっては果たして
自分たち自身効果を信じているかどうかさえ疑わしい「通行量」を未だに唱道
していらっしゃるわけですね。

 商店街全盛期、通りには何故人通りが多かったか?
①当時はもの不足・買い物行き先不足
②物が欲しい人、買いたい人はみんな商店街に押し寄せた
つまり、当時商店街への人出が多かったのは、こういう理由があったから。
来街者がお店で買い物をした、通り全体が賑わったのは来街者のほとんどが
「買い物目的」だったから。
 何のことはない。通りに人があふれていたのは、軒を連ねる自分たちの店が
繁盛していた=買い物行き先として広域住民から愛顧されていたから、ですね。
もちろん、当時は商店街を脅かす郊外型商業集積の充実などは影も形もあり
ませんでした。

  商店街のOBさんが“昔、うちの店が繁盛していた当時は人通りが多かった”
というのはホントですが、問題は「人通り」と「繁盛」の因果関係、果してどちらが
「因」でどちらが「果」なのか?

 という程度のことは自分の頭で考えなくちゃ。
仮にもこの先もずうっと「活性化事業」を自分の事業機会と考えている皆さんは。

 ということで、中心市街地活性化基本計画、都市商業街区の活性化すなわち
当該街区に立地する都市機能の増進並びに経済活力の向上を実現するには、
当該街区の都市機能の現状をかくあらしめるにあたって多大な影響を及ぼし、
今なお及ぼし続けている「商店街全盛時代以降に都市及びその周辺に登場した
新しい小売商業の業種・業態・集積」について、それぞれの機能を理論的に解明、
将来予測を立てつつ、全般的な小売商業の趨勢予測の中に当該街区に立地する
商業集積が独占可能なポジションを発見ないし発明しなければならない。

 もちろん、そのポジションを消費購買客に「陳腐」と評価されている中心市街地・
商業街区の商業者が座して獲得できるはずはありませんから、“努力して再構築
する”テーマと推進の方法も案出しなければならない。

  というように考えてくれば、商圏全体の状況の中で「陳腐~空洞化」スパイラル
に陥っている都市中心市街地商業街区があらためて「小売商業機能集積街区」
として、都市機能の増進と経済活力の向上を実現していくためには何が必要か、
ということを自問自答することの重要性・緊急性が理解されるはずであります。

 さらに、この作業を的確かつ迅速に行うには、「目的に対応した商業理論」を
装備しておかなければならない。“住む人来る人が増えれば・・”なんとかなると
いう 「世迷い言」から脱却、「法定活性化」を実現するため、不振にあえぐ個店が
「繁盛への道」へと転轍するため、指導にあたるプランナーさん以下の専門家
各位がイの一番に取り組まなければならない仕事ではないでしょうか。

 このように、極めて重大な「商業理論」を装備する、という課題について、
①取り組みの重要性の主張
②装備するに値する理論の基準
という不可分の「解」をセットで提供しているのは、我が㈲クオールエイドだけ、
しかも提供する「方法と方向」を実践している各地からは画期的な成果が報告
されている今日この頃ですが、皆さんは、何時、どのように取り組みの方向
転換を決意しますか?
その時採用する「商業理論」&「活性化実現の方法と方向」についてどこかに
宛てがありますか?
ということですね。

  長々と書き連ねましたが、なるほど、と感じられた人は、万障お繰り合わせ
の上セミナーへどうぞ。
テーマ:『繁盛店づくりから再出発する商店街活性化への道』
と き:7月15日(木)午後1時~5時
ところ:福岡市天神 電気ビル

 当記事の「問題提起」について氷解することをお約束します。
詳しくは:
 

 御市関係各方面、お誘い合わせの上ご参加ください。
ご承知のとおり、全国どこにも類似の機会はありませんから。

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記事内容ですがとても興味深く拝読いたしました。藻谷さんの大人気ぶりに納得し、同時に唖然としながらも、どうも彼の言説を読んでいて「?」が抜けないですから(「高く売れ」と言うけど、どうやったら高く売れるのか?!という具体案を出せない。みんなそれで苦労しているのですが;)、

しかし中央マスコミ(里山マスコミではない)では藻谷さんは売れすぎというほど売れていて、兄弟3人東大卒、金融機関勤務、好感度高いルックス、口達者、わりと保守的で左翼っぽい言辞、社会的成功者にしてはかなり謙遜なお人柄…人気が出ないほうがおかしいし、役人受けもよさそうですが、反面、彼の意見が“標準”になりそうで怖いと感じておりました。

藻谷さんは左派論壇で量的緩和の近未来を論じたりするのには最適な人材ですが、個別のイナカの商店街などの敗者復活にあの人の力がどのくらい発揮されるのか?!不知すぎるのです。

現場で実務に携わる人のまごうことなき本音が出ていて大変役に立つ記事だと思います。藻谷さんもとても頭の良い魅力的な人ではありますが、最近、報ステを見ていて、「年収1億円超の古舘さんと藻谷さん、どっちが稼いでいるのかな~?!藻谷さん官僚だし、年間500回の講演会収入と印税、執筆料もあるし、古舘さんをはるかに超えてるかもしれんな」とか想像してしまいます。

藻谷流

ありがとうございます。

おっしゃる通り、藻谷先生の影響は多方面に及んでいますね。
その原動力は、
①全国の市町村(合併前)で行ったことがないのは5個所だけ
②最初は全て自費で行った
ということでしょうか。(賛同者の多くがこの2点を挙げます)

我々の評価は
http://www.quolaid.com/motani/motani.htm
にありますので、お暇な折にご笑覧下さい。
他にも当ブログでも論じています。

最近は里山方面に移転されたと思っていますが、まだ商店街・
中心市街地を論じておられますか?
今度当方面にお出でになって旧態依然を提唱されるようなら
「商店街活性化防衛戦」になりそうですねw

これをご縁にどうぞよろしくお願いいたします。

ご教示どうもありがとうございます。申し訳ありませんが読んでいて笑えました。

>最近は里山方面に移転されたと思っていますが、まだ商店街・ 中心市街地を論じておられますか?

藻谷大先生がおっしゃる“里山”の定義がよくわかりませんので、“里山”プロも困るのではないでしょうか。里山は里山で、市街地よりももっと深刻な問題をいくつも抱えているのですが;

はてさて市街地の問題に戻ります。

人口オーナスとブロードバンドについて。
人口の変化、特に生産年齢人口の変化さえ凝視しておけば地域・繁華街・商店街の将来が分かる…と言う主張が『デフレの正体』ではなかったかと思います。

その生産年齢人口が①どこでどうやって稼ぐのか?②どこでお金を遣うのか?という、①と②において、ブロードバンドの普及の前と後では世の中が激変しつつあります。
しかし『デフレの正体』にはそういう点がほっとんど触れられておりませんのが「?」です。
①ですが、今後は在宅勤務も増えますし、稼いだ金を預けておく金融機関も若い人ほど「地方銀行」ではなく「ネット金融機関」です。
②若い人や富裕層ほどネットで消費する割合が高いことがデータが出ています。今の時代の買い物とは最初に「決済」の手段ありき、でして、藻谷大先生のおっしゃるように、地域に住んでいる人の年代別に「絶対数」を凝視しても、そういうネットが日々わたしたちのリアル生活手段を代替していく様子は数値として見えてこないでしょう。藻谷家はすべて現金決済で買い物をしておられるのでしょうか?
有限会社クオールエイド
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  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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