「選択と集中」って。

 中心市街地・商店街活性化業界では「選択と集中」という専門用語が語られます。
活性化は弱者救済ではなく、対象となる要件を備えているばかりではなく、さらに「意欲」のあるものを選抜して集中的に支援することで所期の目的を達成するのだ、というわけです。

 弱者救済で何が悪い、という気もしますが、問題は対象者が弱者にせよ、意欲あるものにせよ、ホントに所期の目的である「活性化」を実現する施策体系が設計され、一方では採用された施策群がうまく機能するような体制が作られるかどうか、ということですから、そういう基準で事業成果を見ますと、実際には「選択と集中」の成果は上がっているような、いないような・・・。

 意欲ある対象をピックアップする、というのはもっともなことですが、では対象を選択する基準は何か、何をもって「意欲の有無」を判定するのか、ということがありまして。

 いま行われているのは、“施策に取り組むためのハードルを越える意欲”の有無がその基準ですね。
このとき、もっとも厳しいのは「事業費の自己負担分の調達」というハードルです。ご承知のとおり、提供されているほとんどの施策には、事業費のいくらかを自己負担することが条件になっています。これを負担する条件を持っているか否かが「意欲の有無」というわけです。 内部蓄積が乏しく、調達力も無いというところははじめからエントリーできません。すなわち「意欲がない」と見なされ、支援の対象から自動的にハズされることになります。
それでも活性化が必要だという商店街・中心市街地では自己負担分をだれがどう確保するか、という問題がありますが、これをクリアしていくのは容易ではありません。

 一方、お金を持っている商店街にとって、「意欲」を見せるのは簡単です。何しろ1/2~2/3の資金が無償で提供されるのですから。
「選択と集中」の恩恵にあずかって自力だけではとても思いつけない事業に敢然とチャレンジできます。
ところが問題がありまして。

 自己負担分を調達できることと「活性化への道」のシナリオを持っており、それに基づいて補助事業を申請するということはまったく別のことですね。
活性化実現への最大の課題は「お金の有無」ではなく、“本当に自分たちの力で活性化を実現していくシナリオを持っているかどうか”ということです。
取り組もうとする補助事業は、本当に“これに取り組めばまちは活性化する。何故ならば・・・”「・・・」という根拠に裏付けされた事業かどうか、ということが選択の基準でなければならないと思いますが如何でしょうか。

 「選択と集中」の恩恵にあずかることで活性化への道をいっそう確かにしたい皆さんは、当該事業に応募するに先立って、
①何故この事業にいま取り組むのか?
②活性化を実現するには事業と併行して何に取り組むべきか?
ということをしっかり検討し、①及び②と一体のものとして事業を起案しなければならない。
そうしないとせっかくの「選択と集中」もその結果においていわゆる“慣行的”な「バラマキ」と変わるところはありません。

 このあたり、重々考えないともはや情況的に大きな軌道修正は難しくなっており、投資の「やり直し」は出来ません。
「選択と集中」、使う場合はちゃんと中味と状況を熟慮したうえでのことにしましょうね。
認定基本計画、早いころは既に「折り返し」を過ぎていますが、今年はあらためて「選択と集中」の中味についてしっかり考えてみられることをお奨めします。

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