まちづくり会社はどこへ行く

 問題解決にあたって間違った解を実行すると、そのこと自体が新しい問題を引き起こす、その結果、当初の問題に取り組むどころか自分たちが作りだした新しい問題に鼻面を引っ張り回される、というのは良くある話です。
特に経営学という業界では「情報」については語られても“情報の真偽・客観性・妥当性”といったメタの問題についてはほとんど追求されていません。実務レベルは推して知るべし。

 「情報システム」は語られても「情報評価」は蚊帳の外。

 外縁に位置する中心市街地・商店街活性化における理論的なレベルに至っては、言葉がありません。

いつまで経っても「商店街活性化は通行量の増加から」という思いこみが、その活性化の方法としての妥当性を検証する機会はいくらでもあり、かつ、見る眼さえあれば誰にでも理解できる形でその不毛さが現れているにもかかわらず、未だに「通行量」をもって活性化のアルファでありオメガであるというアタマの中は変わらない。

 最近は、タウンマネジメントすなわち商店街活性化の司令塔的任務を担うべく設立された「まちづくり会社」が、その任を果たすどころか、「お荷物」になっている都市が多くなっています。
補助制度のタイムリミットが切れる時期が迫っていますが、所期の目的であるタウンマネジメントがまったく実現されておらず、したがって、商業者やその組織からの支持を得られないまま、存続を図るべく「収益機会」を模索する、という会社があちらこちらに。

 設立3年を経過して自律できないまちづくり会社が、タウンマネジメントという前代未聞の課題に取り組めるものだろうか、という疑問が生じたりします。
専門能力への期待で招聘されたタウンマネージャーさんは大丈夫でしょうか。

 本来業務であるタウンマネジメントをカッコに入れて「収益機会」を探索するという動きを見聞しますが、この時期にいたってそういう課題が出てくること自体、その組織としての存在を否定していることになります。5年間というスパンで実施する基本計画の半ばにいたった段階で、目的・目標達成の可能性はほとんど見えず、さらに会社としての存続を図るために、とりあえず収益事業を見つけて着手、注力するという話、つまり商店街活性化よりも会社の存続を優先するというわけですね。

 タウンマネジメントに取り組み、「活性化への道」の展望を持っている所ならいざ知らず、3年経っても成果をあげられない会社を「収益事業」で存続させることになんの意義があるのでしょうかしらね。よく考えてみないと、「やり直し」は難しいですからね。

 ということで、「収益事業」に取り組むまちづくり会社を支援するメニューなどが提供されるかも知れない状況ですが、「中心市街地・商店街活性化」と無縁なポジションで「まちづくり会社の繁盛」などに取り組んでも無駄です。そもそも「まちづくり会社」がその存続のために本来事業とは別の所で収益機会を探す、というのが大間違い。やがてなりふり構わず「もうけ話」に突っ込んでいくことは目に見えています。
まちづくり会社の繁盛の延長上に「商店街の活性化」が実現するものかどうか?

 そもそも。
まちづくり会社の任務とは何であったか?
任務を遂行するためには何が必要か?
今現在「必要」はどうなっているか?
目的に鑑み、会社に要求されているのは何か?
関係の皆さんには今一度胸に手を当ててみていただきたいものです。

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