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商店街活性化に理論は必要か

商店街活性化に理論は必要か
という問題がにわかに浮上しました。
これまで当ブログは、活性化という目的を達成するためにはどのような理論が必要か、ということに取り組み、ぼつぼつ提案してきましたが、商店街活性化が直面している問題はそこでは無くて、「そもそも商店街を活性化するのに理論が必要か否か」というところで問題を立てないと響かない、ということですね。

ご承知のとおり、これまでの取組は「経験と勘」を元に取り組む、理論は特に必要とされていませんでした。
「経験と勘」、もちろん成功した「経験と勘」ですが、しかし、商店街の成功体験と云えば大店法が施行されていた当時まででしょう。90年代、平成以降は大店法の緩和―撤廃と同時に郊外型商業が一斉に展開、以後今日まで商店街は概ね衰退趨勢に落ち込んでいます。郊外型商業が展開してこの方、広域商圏の競争で商店街型を圧倒した、あるいは互角に渡り合った、という経験はほとんどありません。

さらにいえば、商店街全盛時代、商店街間競争でしのぎを削った当時を実体験としてもっている人はもはや一握り、50代以下の人たちはまったく知らない世界の話。成功体験と云えばこの時代までのことですが、商店街で主流となっている世代にとっては経験と云うよりレガシーですね。
理論に頼らない、という取組は当時の「売り出し」の想い出とかになってしまう・・・。

しかし、同じ商店街の集客イベントでも当時の「売り出し」などが誘引した「人出」の内容と今現在のイベントによる集客で集まる人たちの来街目的はハッキリ違います。
「売り出しをすれば肩が触れあうくらい人が集まった」という条件は消滅しています。
当時の社会的背景をカッコに入れて「売り出し=ごった返した」ところだけをクローズアップして再現しようとしても、これから商店街を立て直していく取り組みの導きにはなりません。

もはや商店街全盛時代の経験、その時代に培った「勘」で商店街を維持していくことはできません。
経験と勘が役に立たないとすれば、何を導きにどのように取り組んでいくべきか、全国の商店街、そこに立地する一人一人が考えなければならないときではないかと思いますが・・・。
「経験と勘」では消費増税に対抗できなかった、コロナ襲来にも為す術が無かった、ということを踏まえて「ポストコロナ」にどう立ち向かっていくか、思案のしどころです。

(承前)百貨店の革新と商店街の活性化

退出のニュース相次ぐ地方都市の百貨店、空洞化から立ち直れない中心街地に孤立状態、フルセット第七艦隊vs戦艦大和単艦という構図ですから勝負にならない。

本来、中心市街地活性化は都市旧中心部、商店街等多数の商業集積が立地する商業街区の活性化の枠組、街区を一個のショッピングモールに見立てて再構築する(これが「タウンマネジメント」)ですから、中心市街地を活性化する『中心市街地活性化基本計画』には当然「立地する百貨店の活性化」の計画が含まれていなければならなかった。百貨店を核とし、商店街立地の専門店群をサブテナントとする『ショッピングもモール見立て』が中活法の骨格。

出来上がっている基本計画はことごとく、
1.百貨店の活性化には沈黙
2.個店売場の改革には沈黙
ですから、郊外型商業集積全盛という時代に於いて、陳腐化―空洞化する商業街区の再生―持続可能性の再構築という課題の解決には効果が得られないのは当然と云えば当然ですね。
活性化に取り組んでいる間もその進捗状況とはほとんど無関係に百貨店、ファッションビル、GMSなどの退出が引きも切らない。

ポストコロナの売れる売場づくり、商店街活性化の一体的推進は、(立地しているなら)百貨店の業容革新という課題と相即的に取り組むことが重要です。というか、これを実現しないと商店街も百貨店も孤立したまま・・・。
本来の『中活法』のスキームによる中心市街地活性化の真髄は、"中心市街地所在の商店街等複数の商業集積を一個のショッピングモールに見立てて再構築する」ことだったのですから。
『中活法』の趣旨を理解しないまま取り組んでしまった、というボタンの掛け違いの結果は凄まじいことになっていますが、ポストコロナという局面で取組を転換できなければ、もう取り返しはつかないでしょうね。

あらためて「百貨店を核店舗に据え直す商店街活性化」という取組があっても良さそうですが・・・。

百貨店とショッピングモール

これまでほとんど言及していませんが、「商店街を活性化したい」と衆議一決したら、まず最初に検討することは、広域生活圏に多数立地する郊外型商業集積とどう棲み分けるかということ。
とりわけショッピングモールを横目でスルーしてアクセス条件不利な中心商店街にショッピング目的で来街してもらうには何が必要か?ということ。

中心市街地活性化法のスキームでは、中心市街地活性化=タウンマネジメントを
「中心市街地所在の商店街等の商業集積群を一個のショッピングモールに見立てて再構築すること」
としています。これはどういうことか?

衰退趨勢に陥っている自生的商業集積である中心市街地・商業街区を活性化するには、計画的商業集積に漸進的に移行しなければならない。商業街区を一個のコンセプト主導の「ショッピングモール」に転換しなければならない。
この時当然、街区に立地する百貨店、ファッションビルなどは「核店舗」の機能を担うことになります。これは大きな課題です。
なぜなら、百貨店もファッションビルも郊外型商業施設との競合で陳腐化しており、このままで存続すら危うい。まして新に計画する商業集積としての再構築における「核店舗」の機能を果たすことは不可能です。したがって、中心市街地活性化の取組に於いては百貨店、ファッションビルなど商店街とは異質の商業施設も同時並行で一体的に活性化に取り組まなければならない。
『中心市街地活性化基本計画』には当然百貨店等の業標革新の取組も計画しなければいけませんが、ほとんどの計画はそれをスルーしています。
近年相次いでいる百貨店、ファッションビル等の撤退は、彼らが自力だけでは持続不可能なことを実証しています。
一方中心商店街も百貨店等が活性化し、核店舗の機能を果たしてくれればありがたい話。ショッピングモール見立ての再構築には不可欠の取組ということになります。
そこで新しい問題が。

中心市街地活性化最大の課題は、ショッピングモールと棲み分け可能なコンセプトを導きに計画的商業集積への移行を目指すわけですが、そのとき、百貨店等には「核店舗」の機能を担ってたもらわなければならない。
計画するに当たって必須課題は、
1,そもそも百貨店とは何であるか
2.ショッピングモールとは何であるか
きちんと客観的に理解すること。
これを理解せずに「棲み分け」は構想出来ないし、中心市街地の新しい核機能の担い手としての百貨店のあり方を計画することもでません。
大事な作業ですが、これまで当社以外でこの問題が存在することを指摘した関係者はいません。したがって、この取組を中心市街地活性化の中心課題として取り上げている基本計画は皆無です。
皆さんは、百貨店の活性化という問題をスルーして百貨店が生き残り、中心市街地活性化を牽引する核店舗機能を果たせると思いますか?
この問題、問題として取り上げているのが当社だけ、というのがなんとも困ったことでありまして、関係各方面、どこも・誰も・問題の所在さえ気づかず、定義なしの「まちづくり」を論じている状況、消費増税に沈黙、コロナ災禍に沈黙、まちづくりなら協力しますよ、という関係者多すぎ。
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  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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