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パスディペンデンスとヒステリシス

最近お越しの人には聞き慣れない言葉かも知れません(当サイトでは初出ではありませんが)。

 パスディペンダンス:依存性と訳されています。
経緯において特定の事情があ裡、そのためにその後の進展が規定されること。
良く例に出されるのがキーボードの英字の配列です。
使用頻度の高いAやSが左手の小指で打つ配置になっています。
本来なら盤面中央に配置されていてしかるべきなのですが、これはどういうことか?

 どういうことかと言いますと、これはタイプライターの配列をそのまま踏襲しているのですが、アナログのタイプライターの場合、タイピングがあまり早いと、アームが絡み合って文字が打てません。経験者なら誰でも知っているとおりです。
キーボードの文字配列は、なんと、タイピストがあまり早く打ちすぎてアームがもつれる(これは構造上不可避)ことがないよう、打鍵スピードを遅らせることが考慮されているとのことです。

 この配列をそのまま承継しているのが現在われわれが試用しているコンピューター用キーボード(そして電動タイプライターも)の英字配列です。もはや機械的な制約は全くないにも関わらず、過去のタイプライターの(今となっては)不便なレイアウトを承継しています。
コンピューター初期のキーボードには当然なんのためらいもなく、タイプライターの配列が採用されたわけです。コンピューター利用者は例外なくタイプライター利用者でしたからね。

 過去にはそれとして理由があって存在したものであり、しかし、今となっては非合理なのだが、経緯上存続しておりデファクト・スタンダードになっている・・・。
というのが経緯依存性。
わが中心市街地にもいろいろとありそうですね。

ヒステリシス:
 過去に起きたあることが原因で始まったことが、その後の展開のによって成長し、ついに、最初の原因を排除しても状態が復旧改善できなくなること。

 郊外にSCが進出したことで、その影響で衰退化した商店街は、商店街を衰退させた当のSCが撤退しても、もとの繁栄を取り戻すことはできません。ですよね?
出店の影響は、商店街のあり方に及びますから、SCとの競合に直面することになった商店街・個店は、SC進出以前の業容を継続することはできません。衰退=劣化ですから、やがてSCが撤退しても商店街の劣化が修復されることはありません。

 「人通りの減少」でも同じことが起こりますね。
いったん人通りが減って業容が劣化したお店は、店前通行量がたとえもとにもだったとしても、繁盛を取り戻すことは出来ません。
業容の劣化は、シャッターの内側で取り組まない限り、回復するtことはできません。

 日本一元気な街、と評論家に賞賛された商店街、人通りは確かに増えたのですが、個店の劣化という現実にはなんの効果もありません。関係者の話などでも「人通りが増えた」ということは報告されても「その結果売り上げが回復した」という話はまったくありません。このあたり、けして聞き損じの無いように。

 世の中には、先人が作った「概念」がいろいろとありまして、知っていると何かと便利です。
紹介した二つの概念、中心市街地・商店街活性化に限らず、歴史・伝統に富む地域や都市の活性化、経営を考える際に重宝するかも知れません。
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