FC2ブログ

【まちゼミ批判】 繁昌盛店づくりと商店街の価値向上?

【再 掲】

雑誌『商業界』17年11月号に「まちゼミ」推進の立役者・松井洋一郎さんが「もうまちゼミをやめよう」という記事を書いていました。

やっと自覚したのかな、と思って読みますと、
「まちゼミは手段であって目的ではない、まちゼミ自体が目的であるかのようなまちゼミはもう止めよう」
と言うことで、「手段としての」まちゼミはこれからも続けるらしい。

松井さんがいうところの「まちゼミの目的」は何か?
1.繁盛店づくり
2.商店街の価値の向上
だそうです。
よく聞く言葉ですね。

では、この二つの目的を実現すためのまちゼミとはどういう取り組みなのか?
「繁盛店づくり、商店街の価値向上」を目指すまちゼミは、目指さないまちゼミ(自己目的化している)とどう違うのか?

そ松井さん、その説明はしていません。
「まちゼミ」に取り組めば、繁盛店に変わることが出来る。
街の価値が向上する。
何故そんなことが言えるのか?

先ごろまでいわれていたのは、
①売上アップを期待していけない。
②効果が出るのに2,3年は掛かる。
③まずは店主への信頼を得ること
という話だったような・・・。

ぶっちゃけ、まちゼミに参加する人は今すぐ業績の向上(客乳✕客単価の向上)が必要だ、今すぐ新規来店客が欲しい、ということから藁をもすがる思いでまちゼミに参加するのに、売上は期待するな、時間が掛かる、とはどういうことか。
まちゼミに取り組んでいる商店街、数百に上る(ビックリ)そうですが、とんでもないことです。どうして、何故、こういう事業が流行るのか、さっぱり分かりません。まあ、誰かが持ち込むのでしょうけど。
一度始めるとなかな止められませんからね。言い出しっぺさんの顔がつぶれるとか、みんな続けているのにうちだけ止めると上手く取り組めないで止めちゃったとか言われそう・・・(^_^)

まちゼミ、一店逸品、百円商店街、三つの取組に共通しているのは、勉強せずに取り組めること。
品ぞろえ、サービス、売場環境、即ちお客の来店目的に関わる売り場の構成・業容要素三点セットには指一本触れずに繁盛店、商店街活性化を実現することが出来る・・・・。
夢のような話ですが、成功したという話はありません。

お客の「買物行き先」にとしてマインドマップに搭載されていない店が、売り場の改革改善に全く取り組まないまま、「手招き」をすればお客がやって来てお得意さんになってくれる、ということですね。
奇跡みたいな話、さすが「三種の神器」などと名乗るだけのことはある(^_^)

商店街がこういう事業に取り組んでいる間、競争激烈な小売業界では各社各店、トップからパート、バイトさんまで計画的に知識・技術を学び売場づくりに取り組んでいます。
三種の神器あるいはその類似に取り組み企業は皆無。
商店街との差は開く一方です。

そう言えば、『中心市街地活性化基本計画』にはタウンマネージャーさん以下、関係者全員「商業理論」を勉強する取組が計画されているものはほとんどありませんね。
勉強せずに商店街が活性化出来ると思っている?
商店街活性化には勉強が必須だということが分かっていない?

何でもいいから勉強すれば活性化できる、ということではありませんが、勉強しなければ、ゼッタイに、活性化できない、繁盛店への変身もできない、ことはハッキリしています。

「まちぜみ」その他、勉強せずに繁盛店に変身できる、商店街の価値(なんのこっちゃ)が向上する、と主張している人たちは、なぜそういえるのか、ぜひその根拠を示していただきたい。
繁盛店とはどんなことが起きている店のことか、
商店街の価値とは何のことか。

活性化の方法はいろいろあるという人もいますが、いろいろあるのかどうか、取りあえず「これが活性化の定義、これがk活性化への道だ」と自分が信じる定義と「方向と方法」について、その根拠をしっかり説明していただきたい。
定義と方向と方法が無いと本当は何に御T裡組んでいるのか、分からないともうのですが・・・。

冒頭の松井さんの商業界掲載の「論文」、誰か実際に〈まちゼミ〉に取り組んだ人でびしっと批判する人いませんかね。
どこの商店街にせよ、効果の無いこういう取組をのんべんだらりと続ける余裕は無いと思いますので、効果がないとと分かって止めた商店街の人、あらためて世のため、人のため、是非批判してください(^_^)
我々はもうやってますので。

松井さんのホームグラウンド、岡崎市中心商店街は、「まちゼミのメッカ」だそうですが、実はここは【岡崎商人塾】という繁盛店づくり】を推進する取組が行われています。
詳しくはネットで検索されるといろいろ記事が出てくると思います。

行き詰まり顕著な商店街活性化

「商業集積としての再構築」という活性化の基本方向を採用していない、旧態(依然大店法当時のまま)の取り組みは、いよいよ行き詰まり、閉塞状態から抜け出すことが出来なくなっています。
取り組みと言えば、当時の「商店街間競争」の手段だったハード事業=アーケード、カラー舗装、ソフト事業=来街訴求イベント、さ三種の神器など。

商店街の今後にとって極めて重大な影響必至の消費増税については、なんの対応も出来ませんでした。
従来取り組んで来た各種の活性化事業では消費増税対策にならないことが分かっていたのでしょうか。
来街訴求イベントなども取り組まれなかったようです。

結局実施されたのは国の「影響軽減施策」だけでした。
軽減税率、ポイント還元、プレミアム商品券。
いずれも「影響軽減」にはある程度の効果が期待出来ますが、長年の課題である「増収増益」にはほとんど効果がありません。

いよいうよ行き詰まった商店街活性化、ここからどこに向かってどのような方法で進んで行くのでしょうか。

このままでは上位目的である「地方創生」=地産地商が行き詰まります。
これは都市の持続可能性の再構築という課題への取り組みが挫折することになりかねません・。

本日、メルマガ「商店街活性化情報第12号」発信。
「消費増税以降の商店活性化」
天動説から地動説へ、パラダイムを転換しよう

というタイトルでこの問題を取り上げました。

メルマガ、読みたい人はメールで申し込みを。

緊急のご提案

緊急のご提案

「商店街活性化の論理と戦略」を共有するための講習会を開催しませんか。

 商店街・中心市街地活性化に取り組む各地共通の問題は、所要の理論を装備していないために、用語の共有が出来ていないことです。活性化、まちづくり、賑わい創出等々、いかにも専門用語めいた言葉が流通していますが、誰も定義しておらず共有されていません。これは重大な欠陥です。会議などの決定事項も肝心の専門用語が定義されていないので、目的、目標、事業内容などが恣意的に解釈され、当初の目的とは関係の無い、事業自体が自己目的化してしまうことも見受けられます。

 用語の定義の共有と平行してもう一つ重要なことは、「商店街活性化」の全体像を共有することです。
1.商店街活性化の定義
2.我が商店街が実現を目指す商業集積としてのコンセプト
3.取組の方向と方法
4.ソフト&ハードの事業ミックス
5.必要な理論、技術を獲得する方法
などについて、すくなくとも関係各団体(行政、商店街組織、まちづくり会社、タウンマネージャー、商工会議所etc)の主要メンバーの間では共有されていないと仕事になりません。(これまではパラダイムの不備で共有したくても出来なかった)
 
 このための機会として、当社が提供している「アドボケイト・プラン:コミュニティモールピロジェクト」(別冊参照)を教科書とする講習会を開催されることをお奨めします。
参照いただくとおわかりのように、このプランは商店街活性化の基礎的な知識かから活性化の方向と方法、さらに取組の根幹である既存個店群を「売れる売場」に転換していく取組のあり方まで体系的に提案しています。これを叩き台に御地商店街の実状に合わせて適宜改善編集することで御地商店街独自の商店街活性化プロジェクトを作成することが出来ます。

 この方法の特徴は、プラニングが終わった時点で関係団体の主要メンバーが、計画の内容をすべて理解し、全体の動きとマッチした行動が可能になること。
本来計画のあるべき姿ですが、ご承知のとおりこれまでに作られた計画は全体性に乏しく、かつ関係者に共有され協働を導く機能を果たすことが出来ませんでした。
これまでの計画が活性化を実現出来なかったのは当然です。

 開催要領の基本:

 1.日時、場所:主催者企画
 2.所要時間:2.5~3時間
 3.講 師:弊社代表 武雄信夫
 4.講師経費
  (1)謝金:10万円(消費税別)
  (2)交通費:実費
 
 ご質問はお手数ですが、メールでお願いします

 消費増税でさらに遠くなりそうな活性化への道、本当の意味での商店街活性化を実現するには、活性化の目的・目標を実現の方向と方法を共有することと既存個店群の「売れる売場」への転身が不可欠です。
本講習会は、この課題への回答となる国内唯一の機会提供です。

商店街活性化は〈パラダイム・シフト〉の時

商店街活性化は〈パラダイム・シフト〉の時

パラダイムとは、物の見方、考え方のこと。
商店街活性化のパラダイムシフトとは、商店街活性化の見方・考え方を変えること。

1.これまでの商店街活性化は:
(1)「活性化」とは街がどうなることか、誰も定義していなかった
  定義されていない「活性化」を実現する方向と方法を考えることは出来ないので、  活性化がスタートした「大店法」当時の見方・考え方を無自覚のまま踏襲している。
  現在も「活性化の定義」は行われていない。

(2)既存の取組、三大事業系の挫折
①通行量の増大
②空店舗解消
③コミュニティ機能の整備
いずれも種々のバリエーションで取り組まれてきたが、成功事例は報告されていない。(事業は成功しても「活性化」への成果の蓄積は得られない)
  取り組まれているのは、大店法当時以来の「症状改善・弥縫」的事業がほとんどで、  期待されている効果も全盛時代の経験に基づく「通行量増加」どまり。 

(3)知識・技術・経験の不足
①関係者が商店街活性化の推進に必要な知識・技術等を修得する機会はない。
②学識経験者は、商店街活性化の指導に必要な知識・経験を持っていない(修得す る機会が無かった)、シンクタンク、コンサルタントも同様。
③このことの指摘は、行政評価・監視でも指摘されていない。

 ★これらが原因で「消費増税」という未曾有の危機(見方によってはチャンス)に的確  に対応出来ない、ということが起きている。ここで適切な手が打てないのは、従来  の取組が何も蓄積出来なかった、継続すれば今後も同じ軌跡を辿るということ。

2.新しい選択
(1)構 成
①商店街活性化の正しい定義(『中活法』スキーム参照)
②活性化実現の方向と方法の確立
③戦略と計画の作成
④仮説―試行による実現
という全体像を共有、協働して「④」に取り組む。

(2)戦略と計画
   これまでの取組にきれいに欠けていたのが戦略と計画
①「戦略」は、現状からスタート、活用可能な資源、時間を巧妙に組み立て活用し て目的を達成するシナリオ
②「計画」は、戦略を実行するために取り組む事業の順序、相互関係、スケジュー   ル、組織など
※我が国には、「一般計画論」レベルの知見が定型的に提供されていないので要注 意。「商業理論」、「一般問題解決論」も同様
  ※現状でいきなり「③」に取り組むというのは各種の条件から不可能なので、専門   家が提供する「アドボケイト・プラン」を叩き台に専門家と協働で取り組む
ちなみに弊社が提供中のアドボケイト・プラン
   

(3)「地方創生」と「商店街活性化」
①地方創生とは:座視すれば衰退趨勢に陥っていく地方都市の持続可能性の維持。 再構築のための取組の総称。都市のあるべき姿を構想し、戦略を立て、ソフト& ハードの事業ミックスを展開して推進する。
②地方創生のキモは「地産地商」
地方都市再生、経済活力の向上は地場中小企業が投資、再投資が出来る状況を作り出すことです。その第一歩は商店街、老朽化した店舗設備の改修・更新には投資が必要ですが、現状では難しい。再投資するには回収可能な経営状態を作ることが先決、増収増益を実現しないと再投資の基礎が作れない。
 「地産地商」が都市の持続可能性の構築を牽引します。
商店街活性化は、困っている商店主の救済では無く、都市の持続可能性の根幹である地産地商を展開するための第一歩に位置づけないと実現出来ません。

消費増税以降の商店街活性化

消費増税以降の商店街活性化
天動説から地動説へ、パラダイムを転換しよう

1.「消費増税対策」に取り組めない商店街活性化

 消費税率アップへの対応、国はいろいろな施策を講じていますが、商店街、個店はどうでしょうか。
税率アップの影響は、商圏内の商業集積全体に一律に生じるものではありません。それぞれの集積ごとの対応次第で影響は大きく変わります。その中でも特に〈買い控え・店離れ〉が著しく起こることが予測されているのが商店街とそこに立地する地場小売店です。本来なら、しっかり対策を講じなければならないところ、ほとんど対策らしい対策が取られていません。
国の施策、軽減税率、商品券、ポイント還元など〈消費購買意欲を低下させない〉施策は講じられていますが、特に商店街立地の中小個店を直撃する〈客離れ〉への対応はほとんど講じられていない。まずあらためて商店街、地場小売店から〈客離れ〉が生じる理由を確認したいと思います。

☆中小個店からの〈客離れ〉はなぜ起こるか

 消費増税をきっかけに 消費購買行動の見直し→行動最適化→最適売場の選択、が行われる結果、購買目的ごとの「最適売場の選択と集中」が起こります。これは単に〈価格選好〉だけではなく、本当に必要な買物か、本当に生活に必要な商品としての特性を備えているか、という総合的な見直しが行われ、最適と評価する買物行先を選びなおす、ということです。

その結果、最適性を実現・アピール出来ない売場では客離れ、客数・客単価の低下が起こります。
「最適性」をアピール出来ない地場中小小売・サービス業からの〈客離れ〉が発生することは、これまで増税のたびに経験してきたことですが、今回の危機はアップ率2%とこれまで最低ですが、その影響はこれまでの比ではありません。

広域商圏における集積間競争、通信販売の普及はこれまでの増税時期とは様変わり、特にディスカウント業態、ネット通販の展開は、「価格」に敏感な消費購買行動のあり方に大きく影響します。

「わざわざ出かけるに値する」来店目的、来店価値を提供出来ない売場からお客が退出、最適売場に集中する、というのが消費増税の直接の結果です。
その結果、消費増税対策に取り組んでいない商店街では何が起こるか?


2.消費増税がもたらす影響は?

消費増税で個店を直撃するのは、消費者の家計・消費購買行動の見直しによる「店離れ・買い控え」です。具体的な見直しというより【ムード】が怖い。なにしろ「もの余り・店あまり」という状況がバブル崩壊以前からずうっと続いているのですから、きっかけがあれば【店離れ・買い控え】はすぐ起こり得る。
一度発生するともとに戻ることはありません。

(1)【店離れ・買い控え】は具体的な経営にどう影響するでしょうか?
 ①新規一見客の減少
 ②常連客の来店頻度減と買上点数減
 つまり「売上=客数✕客単価」を構成する来店客数と買上単価の両者が揃ってダウン します。それに対する税率アップで納税額は増える可能性がある。、経営に対する影 響は甚大です。

 【国の対策は効果が期待出来るか?】
中小商業者向けポイント還元で新規の顧客が増えることは期待出来ません。
得意客のうちキャッシュレスに移行した人の店離れを防止するみは効果がありますが、衰退趨勢を好転させることは出来ません。

 どう対応すべきか?
  この状況に商店街はどう対応しようとしているのか?
 単位商店街、都市単位の連合会、都道府県連合会、全振連。
どうも消費増税対応は個店レベルの問題、組織には関係が無い、という態度のところが多いのでは無いか?
これは二つの理由でとんでもないことです。

第一に、個店の景況が悪化すれば廃業する組合員が出ます。空店舗の増加と組合組織の弱体化。

第二に、組合の存在理由の危機。
組合は、中小小売商業者が自力では対応出来ない問題に協同で対応する、自助努力を結合して問題の解決に当たる相互扶助、共存共栄を目的としています。

事業内容は、共同販促や街区施設の整備などが主ですが、実は経営環境の変化に対応するために必要な知識・技術を普及させるという重要な任務がある。
個店の経営技術の向上は、個店の仕事だが個店で計画的に取り組むことは難しい。一方、組合としては個店売場が【売れる売場】の水準に揃っていないと共同事業の成果を街区内に蓄積することが出来ない。

直面している消費増税対策、これは売上の確保が必要な個店レベルの課題であると同時に、上記二つの理由から商店街か組織が喫緊に取り組まなければならない課題でもあるのですが、そのことが理解されていない。
理解はされているかも知れないが、行動に移されていない。

消費増税、商店街組織としての対応はほとんど取り組まれないまま、施行を迎えることになりますが、眼に見える影響が起きたら、それから対策に取り組むことになりますか。
それとも、増税施行後も手を拱いていることになるのか。

ところによっては組合脱退者が相次ぐ、という事態が起こるかも。
消費増税は商店街組織の存在意義が問われる契機になります。

(2)なぜ対策に取り組めないのか?

 商店街組織は加盟店が厳しい状況に陥ることを知りながら、なぜ消費税対策に取り組めないのか?
消費増税という喫緊の課題に取り組めない商店街が、商店街活性化=商業集積としての持続可能性の維持・再構築というより上位の事業に取り組み成功することは可能でしょうか?

増税対策を取り組まなければ商店街の空洞化スパイラルはさらに加速、最後には再構築不可能なレベルに落ち込んでいく可能性も否定できません。
対抗策を講じないまま迎える消費増税の施行、施行後の状況を確認してからやおら取組をスタートすることが可能でしょうか。
スタートできるとしてどのような事業に取り組むべきか、アイデアがありますか?

半世紀にわたって活性化に取り組んできたにもかかわらず、現前する消費増税に適切な手を打つことが出来ない。これは何を意味するのでしょうか?
我々は、これまでの天動説的活性化の方向と方法(パラダイム)は目的を達成することが出来ないと判断していますが、あなたはどう思われるでしょうか?



3.商店街活性化、疑似パラダイムの蹉跌
パラダイムとは:
〈準拠体系〉すなわち、物事を理解し、説明する知識体系のことです。
人間は様々のパラダイムをつかって環境を理解し、問題を発見し、解決しています。
天動説、地動説はそれぞれ地球と他の天体との関係についての考えかたの基本です。


 商店街活性化はどのような見方・考え方に基づいて取り組まれているでしょうか。
既にご承知の通り、大学の商学、商学部には商業を理解する上で基本となる「商業原論(基礎、一般論)」が存在せず、これに基づいて体系的に展開される「商業理論」もあだ作られていません。学界では周知の課題となっています。
学識経験者として登場される商学系の先生、研究者が商店街活性化の方向と方法について十分な指導助言が出来ないのは「商業理論」を装備されていないからです。
したがって、「商店街活性化」の現場は商業者の経験から生み出された「ものの見方・考えかた」を基本に計画―実践が行われています。

(1)商店街活性化の「ものの見方・考え方」
   これまでの商店街活性化を導いている「ものの見方、考え方」はどのようなもの  でしょうか? よくあるのは、
 ①小売業は立地商売、通行量の追いところがよい立地
 ②業績は店前通行量に規定される
 ③立地条件(アーケード、カラー舗装)を改善すると業績が好転する
 ④売れなくなったら販促を打つ
  等々。商店街の全盛時代、「商店街のライバルは隣接する商店街、郊外の商業集積  は影も形もない」という頃の経験に基づくノウハウです。
 これらの経験的知識は、ショッピングセンター登場後の競争環境に対応する取組  の基礎には適しません。詳しく見てみましょう。

(2)商店街活性化の疑似パラダイム
   体系的な知識ではありませんが、商店街で受け継がれてきたノウハウです。これ  ら商店街活性化の基礎となっている考えかたを「商店街活性化の疑似パラダイム」  と呼ぶことにします。
   大型量販店登場〈以前〉、商店街間競争が主要な競争だった当時の経験則がその  まま使われています。つまりこれが「商店街版:天動説」のパラダイムです。
   この経験則に基づいて「商店街活性化事業」が企画され取り組まれています。
  ①集客イベント
  ②空店舗活用
  ③アーケード カラー舗装 電線地中化
  ④集客施設整備
  ⑤商店街活性化三種の神器(まちゼミ、一店逸品、100円商店街)
  等々、〈商店街活性化事業〉として取り組まれている事業は、商店街のかっての経  験、商店街間競争華やかなりしころの成功体験に基づくものです。
   これらの事業は、商店街の商業集積としての再構築にとって重要な事業ですが、  目的を果たすためには上位目的である「商業集積としての再構築」がハッキリ掲げ  られ、その下位事業として組み立てられていることが必要です。現在取り組まれて  いる様に単純に個々の事業に取り組めば効果が得られるというものではありません。
   繰り返しますが、現在取り組まれている活性化事業群に単発的に取り組むのは、  かって商店街間競争に効果があった、という以外に根拠はありません。
  「今現在、各地の商店街で取り組まれて集積間競争に効果を上げている事業」では  ありません。したがって、漠然とした・定義されない商店街活性化事業としては通  用しますが、しっかり対応しなければ効果が得られない課題、「消費増税対策」と  なると手も足も出ないのは当然です。
   現在の活性化事業は、「商店街活性化」が明確に定義されていないから活性化事  業として通用しているもの、きちんと定義すると活性化を実現する方向と方法とし  て不十分なことが確認されます。

(3)「中心市街地家政科基本計画」と「商店街活性化パラダイム」
   中心市街地活性化基本計画は、商店街活性化のパラダイムに基づいて計画しなけ  ればならない性格の計画ですが、パラダイムが不在のため『中活法』のスキームで  示されている上位目的=商業集積としての持続可能性の維持または再構築を実現す  るという使命を持たない計画になってしまいました。
   中活法のスキームでは中心市街地活性化とは、
  ①都市の旧中市街地の商業街区を
  ②一個のショッピングモールに見立てて再構築する
  という事業が中核になるはずでした。(これがタウンマネジメント)
   しかし、パラダイムを装備していなかった関係者が作った計画は、集積としての  再構築という目的を実現するための事業体系を組み立てられず、昔ながらの〈活性  化事業〉群の取組に終始しています。

(4)商店街活性化を阻むパラダイムの不備
   商店街活性化のパラダイムを構築する、という課題は未だ取り組まれていません。
  このことについて、弊社はパラダイムの不在は極めて重要な問題であること、その  構築が喫緊の課題であることに注意を喚起、いずれ改善されるだろうと期待しなが  ら、あるべき取組を提案してきました。
   しかし、消費増税にまったく対応出来ない現状を見るとき、もはや関係各方面が  これまでの取組の迷走をパラダイムの不備の結果だ、というレベルで自覚されるこ  とは待っている時間は無い、と判断しました。今後は「パラダイムの転換」を再優  先で提唱していきたいと思います。

   天動説(立地改善・通行量増大)から地動説(売場づくり)への転換は、再優先  で取り組まなければならない喫緊の課題、これを実現しない限り、消費増税以降の  商店街活性化は成立しません。
  立地条件の改善から来店・来街目的の拡充へ、取組の在り方を根本的に転換しなけ  ればならない。

   消費増税に効果的に対応する、という課題への取組を放置すれば商店街の衰退は  一挙に加速するでしょう。既に始まっている衰退への加速という状況を逆手にとっ  て「地動説へのパラダイムの転換」を実現することが求められています。
  他に選択肢はありません。


4.消費税増税対応から再スタートする商店街活性化

(1)大至急着手すべき対策は
   今現在、至急取り組まなければならないのは、消費増税の影響を最小限にする取  組を企画・実践することです。その取組は、真の意味での商店街活性化実現への再  スタートに位置づけることです。消費増税への対応は、各個店の「増収増益」を実  現するとともに、商店街の「商業集積としての再構築」の実践であることが不可欠  です。

(2)一過性、単発の事業は効果無し
 一過性の集客イベント、販売促進事業などは効果がありません。
  イベント事業で集まってくるのはイベントを楽しみたい人ばかり、来街したからと  言って日頃なじみのない平凡な売場でショッピングを試したい、ということにはな  りません。
イベントは成功したが街の得意客は作れないというイベントの悩みは、イベント客を誘引する魅力を持つ個店・売場が揃っていないから。

(3)「売れる売場づくり」が最善・最強の対策
 「通行量増大→個店の繁昌」は天動説、今まで成功した事例はありません。
本気で活性化を目指すなら「売れる売場づくり→回遊誘発→通行量増大」の地動説を採用すべきです。
 売れる売場、繁昌する個店を直接目標にしない取組で繁昌を実現することは出来ない。これまでの天動説の取組が実証しているところです。

(4)「消費増税」に対応出来る売場づくり
 【買い控え・店離れ】が起きている消費増税に適切に対応することで、売れる売場=繁昌する商店街への転換のスタートを切りましょう。
増税のショックを活性化への道を切り開く、【ショックを契機とした活性化事業のコペルニクス的転換】に向かいましょう。
消費増税に対応する売場づくり

  http://www.quolaid.com/kongonoyotei/2018syouhizeitaisaku.pdf


パスディペンデンスとヒステリシス

最近お越しの人には聞き慣れない言葉かも知れません(当サイトでは初出ではありませんが)。

 パスディペンダンス:依存性と訳されています。
経緯において特定の事情があり、そのためにその後の進展が規定されること。
良く例に出されるのがキーボードの英字の配列です。
使用頻度の高いAやSが左手の小指で打つ配置になっています。
本来なら盤面中央に配置されていてしかるべきなのですが、これはどういうことか?

 どういうことかと言いますと、これはタイプライターの配列をそのまま踏襲しているのですが、アナログのタイプライターの場合、タイピングがあまり早いと、アームが絡み合って文字が打てません。経験者なら誰でも知っているとおりです。
キーボードの文字配列は、なんと、タイピストがあまり早く打ちすぎてアームがもつれる(これは構造上不可避)ことがないよう、打鍵スピードを遅らせることが考慮されているとのことです。

 この配列をそのまま承継しているのが現在われわれが試用しているコンピューター用キーボード(そして電動タイプライターも)の英字配列です。もはや機械的な制約は全くないにも関わらず、過去のタイプライターの(今となっては)不便なレイアウトを承継しています。
コンピューター初期のキーボードには当然なんのためらいもなく、タイプライターの配列が採用されたわけです。コンピューター利用者は例外なくタイプライター利用者でしたからね。

 過去にはそれとして理由があって存在したものであり、しかし、今となっては非合理なのだが、経緯上存続しておりデファクト・スタンダードになっている・・・。
というのが経緯依存性。
わが中心市街地にもいろいろとありそうですね。

ヒステリシス:
 過去に起きたあることが原因で始まったことが、その後の展開のによって成長し、ついに、最初の原因を排除しても状態が復旧改善できなくなること。

 郊外にSCが進出したことで、その影響で衰退化した商店街は、商店街を衰退させた当のSCが撤退しても、もとの繁栄を取り戻すことはできません。ですよね?
出店の影響は、商店街のあり方に及びますから、SCとの競合に直面することになった商店街・個店は、SC進出以前の業容を継続することはできません。衰退=劣化ですから、やがてSCが撤退しても商店街の劣化が修復されることはありません。

 「人通りの減少」でも同じことが起こりますね。
いったん人通りが減って業容が劣化したお店は、店前通行量がたとえもとにもだったとしても、繁盛を取り戻すことは出来ません。
業容の劣化は、シャッターの内側で取り組まない限り、回復するtことはできません。

 日本一元気な街、と評論家に賞賛された商店街、人通りは確かに増えたのですが、個店の劣化という現実にはなんの効果もありません。関係者の話などでも「人通りが増えた」ということは報告されても「その結果売り上げが回復した」という話はまったくありません。このあたり、けして聞き損じの無いように。

 世の中には、先人が作った「概念」がいろいろとありまして、知っていると何かと便利です。
紹介した二つの概念、中心市街地・商店街活性化に限らず、歴史・伝統に富む地域や都市の活性化、経営を考える際に重宝するかも知れません。
-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

売れる売場づくり本舗

  • Author:売れる売場づくり本舗
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ