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商店街活性化のコペルニクス的転回

立地条件の改善から来街目的の再構築へ
消費増税対策と一石二鳥
※コペルニクス的転回「天動説→地動説の変化のように従来の見方・考え方とまったく異なる視点に立つことで、困難だった問題を解決に導く。

■商店街はなぜ活性化出来ないか?
取組の基礎となる「商業理論」が提供されていないことが最大の要因。
商学界には「商学原論」が確立されておらず、学界挙げての課題になっていることは,学界では学界では常識だが、学界以外では殆ど知られていない。
 商店街活性化界隈でもこのことが話題になることは無い。

 商学原論とは何か?
商学すなわち商業について理論的に理解を深めるために必要な基礎となるモデル理論のこと。商業が成立する最も基本的な要素群をピックアップしてモデルを作る。そのモデルを成り立たせている要素を定義し、それらの相互関係を説明するのが原論の役割。
この原論を基礎に、ある特殊な条件のもとにある商業を理解するために作られるのが商業理論。〈原論〉―〈個別状況〉―〈状況分析〉ということになる。
原論が無ければ現状分析に必要な商業理論は構築出来ず、商業理論が無ければ商店街活性化を導く理論は作れない。活性化に参画する学識経験者さん達が一様に商店街発祥の取組への対案を提出しないのは、導きとなる商業理論を装備していないから。

商店街活性化を構想し、計画し、推進するために不可欠の商業理論が存在しない。さらにその不在を誰も公言しないという状況が他追い大店法当時からずうっと続いており、いつしか商店街活性化に理論は必要無いかのような状況になっている。商学専攻の学識経験者をはじめ誰も理論の必要を提案するものはいない。

■理論が無ければ広域商圏に位置する各種商業集積・施設の性格、商店街と音感毛インドを理解することができなし。
商店街活性化すなわち商店街が広域商圏に於いて持続可能な商業集積としてのポジションを定めることも、そのポジションを構築するための取組の内容を決定することも出来ない、
コンセプトの担い手・各個店の売場改革の技術も獲得できない。

 これまでの商店街活性化は、理論が無かったために、広域商圏の分析、商店街が目指すべき商業集積としてのコンセプトとの設定、現状からコンセプトを体現していくプロセスの計画(タウンマネジメント)等を作成することが出来なかった。
端的に、中活法のスキームは現代商業の理論的な把握無しでは活用することが出来ない性格のスキームである。

 理論抜きの商店街活性化、取り組まれてきたことは、通行量、空店舗、駐車場等々、理論無しで取り組める「立地条件の改善」のための事業が中心だった。

■本来、商店街活性化の取り組みには計画が必要であり、計画を作るには前提として、①商業理論 ②一般計画論、ついでに③問題解決論を装備していることが不可欠である。
②及び③は商店街活性化に限らず、一般に問題解決に不可欠の条件。しかし、これについても我が国では理論構築の成果が乏しい。
いずれにせよ、これらの理論を確保していてはじめて『中活法』のスキームによる「中活基本計画」の作成が可能になるわけで、所要の条件が整っていない状況で作られている既存の基本計画は,端的に言って、計画の名に値しない。
殆どの計画が
最上位目標無し、
事業ミックス無し
ロードマップ無し
という内容で、ソフトハードの事業メニューを記載した『事業メニュー』と言うほか無い出来映えである。

■商業理論が無ければ、商業集積・集積間競争が理解出来ず、商店街活性化に不可欠の郊外に蟠踞する各種商業施設との棲み分けも構想出来ない。
出来ることは,理論無しでもなんとかなる昔ながらの「経験と勘」に基づく活性化事業だけ。これら事業は古き良き時代、商店街間競争華やかなりしころの想い出。
景品付き大売り出し、ポイントカード、空店舗活用、駐車場整備、アーケード、カラー舗装等々。中活法のスキームが登場したのは、これら商店街間競争に効果があった事業群が陳腐化、集積間競争には効果が無いことが誰の目にも明らかになった後の話。
商店街間競争からタウンマネジメントへ、パラダイムが大きく転換していることが理解されなかった。
現下取り組まれている活性化事業はほぼ全て商店街間競争時代のノウハウ、個店のための立地条件を改善する事業と断定することが出来る。

一方、商店街が衰退趨勢に陥っているのは立地条件が原因では無く、集積間競争のテーマである【来街目的の充実をめぐる競争】に後れを取っているから・
この問題認識のズレは半世紀にわたってまったく修正されていない。

 顧客の商店街への来訪目的である「個店売場」を充実させる取組はまったく手つかずの半世紀。この間、都市の消費―所得循環機能は崩壊,集金マシーン:進駐小売凝固とチェーン小売業にやられっぱなし。
これはすべて活性化の取り組みに「商業理論」がが欠落しているせいですよ。

※ 「商業理論」が提供されていない証拠:
柏木信一『商学・商学部のアイデンティティ・クライシス : 「商学原論」確立の必要性』
https://ci.nii.ac.jp/naid/120005610175 …
他にも商業理論構築の必要を唱える学者・研究者は多数ありますが、残念ながら商店街活性化の閉塞状況の突破に貢献出来る内容を持った理論はまだ提案されていない。
が、今日明日にもだれかすばらしい理論を提案してくれるかも知れない。そなるといいですね。
しかし、徒な望みを持ってぼけっと待っているわけにはいかないので、我々が力量不足は承知のうえ、日々頑張っているところ。

ということで。
商店街―中心市街地活性は、商業理論無しで実現可能な仕事なんだろうか、という疑問を持つ人が輩出しても良さそうなんですけどね。

■原論が無いということはそれを構成する概念群を駆使して作る現代商業を理解するためのパラダイムが不在だということ。大店法当時以来の大型店対策の無為無策の原因はこれ。
現下の状況で原因が分かった以上もはや一刻の猶予も許されまい。

コペルニクス的転回のテーマは:
立地条件の改善か、それとも
来街目的の再構築か
というように立てられる。

折から待ったなしの消費増税対策を併せて考えれば、立地改善から売れる売場づくりへ、取組のコペルニクス的転換は待ったなし。

※ということで、頑張って書いて見ました。
我々の記事は商店街活性化一筋、切れば血が出る中身を提供しているつもりです。
いささかなりと皆さんのお役に立てば嬉しい限りです。

CI.NII.AC.JP
CiNii 論文 - 日本の商学・商学部のアイデンティティ・クライシス : 「商学原論」確立の必要性
日本の商学・商学部のアイデンティティ・クライシス : 「商学原論」確立の必要性 柏木 信一 , カシワギ シンイチ , Shin-ichi Kashiwagi 修道商学 = Papers of the Research Society of Commerce and Economics…
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  • Author:進化する売場研究会
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    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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