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商店街活性化、商業理論は何故必要か?

商業理論とは:全ての小売業を一つの理論で理解、説明出来る体系的な知識のことです。
ご承知のとおり、我々は商店街を活性化するためにはその取り組みの導きとなる商業理論を持っていることが不可欠だと主張しています。一方、われわれ以外の商店街活性化に関わっている学識経験者、コンサルタントなどは商業理論の必要性を全く言いませんね。
今日は、商店街活性化には何故商業理論が不可欠なのか、その理由を説明します。

小売業の大きな流れは、ごく少数の商業者が革新的な売り場づくりにチャレンジし、その中からさらに限られたチャレンジが顧客を創り出すことに成功します。それを見て模倣追随するものが登場し、やがて「業態」として定着します。
現在、郊外に展開している各種業態は、
小売業革新者
初期採用者
前期追随者
後期追随者
という様な流れで普及しました。
スーパーマーケット、コンビ二エンスストア、ドラッグストア、ショッピングモール等々。
小売業の栄枯盛衰は「革新と追随」で説明することが出来ます。

多くの小売企業は「先行・成功事例の模倣+差別化」で成立しますから特に商業理論を装備する必要はありませんでした。
成功事例の基本を真似た上で、「差別化」をすれば良いのですから、理論の勉強は当該業態についての勉強だけで間に合う、小売業全般を近理解るための商業理論は必要とされていませんでした。

ところが商店街活性化の場合は違います。
活性化したいと考えている商店街の問題状況は次のとおり。
1.模倣追随出来る成功事例が無い
2.従来の商店街商売(業種成功事例の模倣と差別化)は成立しない
3.競合は郊外型商業、コンビニエンスストアなど、従来の商店街的競争を超えている

という状況で「売れる売り場」が軒を連ねるショッピングの場として再生しなくてはならない。
何を頼りに取り組んだら良いでしょうか?
モデルとなる成功事例は無いのですから、新業態を成功させた革新的商業者と同様、「こういう売場を作ったらお客に支持されるのではないか」という「仮説」を立て、試行錯誤していく以外にありません。
「仮説―試行」ですね。

では「仮説」はどのようにして作るのか?
まず、商店街を現状に追いやった各種業態・集積の正体を見極めること。
それぞれの業態・集積類型の売り場。フォーマットには、それぞれ他の業態よりもお客に支持される理由が必ずあります。それが無ければ営利企業として持続出来ません。
各種業態、商業集積はそれぞれ他とは異なる「お客から見た来店目的」を作っています。

これらの業態・集積が競合するなかで商業集積としての存在を再構築しようと言うのが商店街活性化ですから、集積としてのコンセプトを決定する前に、既存の業態・集積の特性(類型としてのコンセプト)はきちんと理解しておかなければならない。諸々の業態・集積のコンセプトを理解した上で、それらの売り場では満足させられない消費購買・性生活ニーズを発見し、それをターゲットに商業集積としての再構築を目指す、というのが商店街活性化の具体的な内容です。ターゲット=一体的推進の目標=コンセプト、です。

したがって、商店街は商業集積としての再構築を目指す、と言ったとたん、競合する商圏内のすべての商業施設・集積のコンセプトを理解しなければならない。そのためには、言うまでも無く、冒頭に述べた意味での「商業理論」が必要不可欠、となるわけです。
商業理論の必要性、納得して頂いたでしょうか(kiki絵文字^_^)

商業理論はどこにあるか?
当然、商学、商業学という学問領域で構築されていなければならないのですが、残念なことに我が国の商学はそのレベルに達していません。
我が商学は、見れば分かる・スーパーマーケットとコンビニエンスストアの違いを理論的に説明することが出来ないレベルに低迷しており、とても商店街活性化を推進するための仮説や技術を提供することが出来ません。
このことが商店街活性化が一向に進まない根本原因です。

中活法では中心市街地(都市中心部商業街区のこと)の活性化を推進するにあたっては、ソフト・ハード、個店・街区、短・中・長期、物販・非物販、等々に区分される事業群を一体的に推進して実現を目指す「一体的推進の目標」を立てることを求めています。これは「賑わい創出」とか「コミュニティ木の充実」などでは無く、商業集積としての・確立したコンセプトに基づく再構築」でなければならない。

と言うことで。
仮説―試行で取り組む商店街の商業集積としての再構築、成功しようと思えば掲げる仮説は商業理論に裏打ちされていなければならない。
思いつきでいろいろやってみることが「仮説―試行」ではありません。

先述のとおり、学識経験業界では商店街活性化を指導出来る商業理論が作られていませんので、活性化を目指す商店街は自力でそれを獲得しなければならない。商学、商業学は商店街活性化を指導する内容をもっていないのです。

取りあえず、現在までのところ、商店街活性化の「仮説―試行」を導く内容を持った商業理論を提供出来るのはは我々だけ、その効能効果の一端は皆さんが取り組まれた「キラリ輝く繁盛店づくり」で確かめられたとおり。
(キラリからモールへの転換が継続できなかったのは、その戦略的価値を理解出来なかった行政が街ゼミなど、「うちの商店街が取り組んでいない流行りの事業」に関心を移したから、ですね。あらためて確認しておきましょう)

自治体その他関係各方面の商店街活性化の推進に必要な知見の不足が原因で取り組みが進まない、という状況から脱出するには、一日も早く「一体的推進の目標=商店街が実現を目指す商業集積としてのコンセプト」を確立し、行政をはじめ関係各方面と共有し、以後、コンセプトに関しては微動だにさせない、という位置づけが不可欠です。すべての事業はコンセプトの実現を最高目的にそのための手段群の一環として取り組んでいく、という体制を作ること。

商店街の現状からしてこの作業の優先順位が極めて高いことはご明察のとおり、何はさておき、一体的推進簿目標の設置を急ぐべきであり、もちろんそのためには「商業理論」を確保しなければならない。
と言うことで、キラリを卒業したと思っている皆さんは、あらためてキラリに卒業は無いことを確認し、初心に戻って「キラリから出直す商店街活性化への道」を掲げるときかも知れませんよ。

※なお、当社記事は、商業者をはじめ商店街活性化関係の皆さんの学習資料としての活用を期待しています。有志との話し合いの資料などに活用して頂けると幸いです。
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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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