☆「方法論」とは何のことか?☆

世の中には上手く説明するのが難しい言葉が間々ありますが、これもそのひとつ。
方法論を押さえておかないと、「SWOT分析した結果だから間違い無い」とか「KJ法の結論だから」といったおバカを言うことになりかねない。
世の中には「正しい滅論をみちびくの法」はありませんので。
i以下、2009年12月の記事再掲です。

「成功する方法」は存在するか?

 世の中には、分かる人には分かるが分からない人にはさっぱり、という言葉がいろいろあります。専門用語でもないのですが、知っている人はしょっちゅう使うが知らない人はもちろん使いません。
 あるとき、機会があってその言葉が飛び交う場面に遭遇すると、使われている文脈でなんとか解釈して理解する。その場面が繰り返されるうちにいつの間にか自分もその言葉を使うようになっている・・・という経験はありませんか。
 あらためて“はて、この言葉の定義は”と考えてみても、何しろみんなが“使われている文脈で何となく理解して使っている”ものですから、適切に定義することが出来ません。そういう言葉が多用されているところに新しく入ってきた人も見よう見まねというか聞きかじりというか、いつの間にかその言葉を使う仲間入り・・・・。
 例えば「活性化」あるいは「商店街活性化」などが典型的ですね。関係者の誰
もが使っているが、あらためて考えてみると、はて、どういう意味だったっけ?

 「方法論」もそういう言葉の一つです。
 「ノウハウ」みたいな意味から「真理に至る方法」までいろんな意味で使われています。
当サイトでしょっちゅう使う言葉に「方法と方向」があります。ご承知のとおり。
ぶっちゃけ、方法ってなぁ~に?というところから始めましょう。

●方法って何でしょう?

 方法とは「やり方」ですね。何を? 何でもいい、とにかく何かをやるやり方、が方法です。さらに考えてみると、何かをやる、ということは多くの場合、本人にとってプラスと思われることを増やす、マイナスと思われることを減らす、といったことであることが多いと思います。

 つまり、方法とは中身は何でも良い、「期待していることを実現するやり方」だと考えましょう。如何ですか方法がいいと・・・・、悪いと・・・・、と考えればこの定義で良さそうですね。
 使う場面もペンキを塗る技術、海外旅行の楽しみ方、恋愛、利殖・・・何でもありです。
哲学などでいう「方法」ももちろん含みます。ちなみに哲学でいう「方法論」は「認識論」に近いのですが、もちろんこの場合の認識論は認知科学とは全然違います。このあたりのことはいずれまた。

●「方法とは期待していることを実現するやり方」である。
 この定義はしっかり頭のなかに入れておきましょう。

 「方法論」とは「方法について論じること」です。
 したがって、先ほどの定義を使ってこの「方法論」を定義すると、「期待していることを実現するやり方」についての論議、ということになります。

 ちなみに「方法論」の議論に加わると、方法についての知識が整理され、個別の問題で期待していることを実現する能力がアップするかも知れません。

 「方法とは期待していることを実現するやり方」であり、「方法論とは方法についてあれこれ論じる」領域の話です。

 「科学方法論」とは科学の方法、すなわち「科学的な知識」についてその性格や科学と非科学の区分などについて論じる学問です。
 学問的に「方法論」といえばこの意味で使われることが多いようです。これは大変面白い分野でありまして、「社会科学」の方法論、社会に関する多様多岐な知識のうち、科学的知識と非科学的知識を区分する基準は何か、というような問題があります。
 経済学が高等な数学を駆使していますが実際には全く有効な経済政策の提案に成功していないのはなぜか、などということを考えてみると経済学って一体何だ?、という疑問が湧いてきます。

 それではテーマを提案します。
●「方法論」は、方法を論じますが、「この方法でやれば成功する」という方法論が分野を問わず、存在するものでしょうか?

 「科学」の世界には「この方法でやれば間違いない結果が得られる」という方法はありません。ちょっと考えたらありそうに思えますけどね。

 話がずれました。
「この方法は成功するための方法だ」という方法があるか否か?
如何でしょう?

 これは有り得ません。
 したがって、「必ず成功する方法」らしいことを主張している人は、方法論が分
かっていないレベルの人か、分かっていながら謀ろうとしている人か、どっちかだ
ということになります。どちらにしても要注意です。

●さて、「必ず成功する方法」はどうして有り得ないと断言できるのか?

 「必ず成功させる」方法とは、「必ず成功する計画」を立てる方法を意味します。
 もちろん、計画などはどうでも良い、この方法さえとらばどんな計画だろうと必ず成功する、という主張も有り得ます。「祈祷」などがその一例です。
 「こうすれば必ず成功する」という方法を客観的に(誰が試してもその通りの結果が生じる)証明することだが出来ないことは当たり前ですが、だからといってこういう方法が無い、ということを証明することも実は出来ません。無いと思うがひょっとしたらあるかも知れない、ということです。
 こういう「方法」については敬意を表して近づかないことにします。

 ここで有無を論じるのは、合理的な思考を重ねていくことでそういう方法に辿り着くことが出来るだろうか、ということです。
 成功を目指す計画には計画を推進していく将来の環境の変化を予測し織り込んでおきます。不測の変化に対応する予備の能力も必要です。成功するためには計画を立てるにあたって、将来の変化の予測がきちんと出来る、ということが第一の条件になります。
 立案能力がどんなに優れていても、前提となる環境変化の予測が間違っていれば、
計画は実状にそぐわなくなり成功はおぼつかなくなります。

 このように考えると、「必ず成功する方法」がもしあるとすれば、それは「将来を予測する力」に大きく依存していることが分かります。

●それでは「将来を確実に予測する方法」はあり得るでしょうか?
未来を正しく予測する、ということは難しいですよ。

 「正しく予測する」=「あることが起こると予測する」ことは「他のことが絶対起
こらないと約束する」ということですからね。これはちょっと出来ないでしょ。

 これをやろうと思ったら、いろんなことについて「絶対起こらない」ことを証明し
なければいけない。これは事実上無理。だから正しい将来予測は出来ない。

 正しい将来予測の方法がないということは、「この方法で計画を作れば正しい計画が
出来る」という方法が無い、ということですね。

●それでは「良い計画の作り方はどうでしょうか?

 これはどんな理論を持ってきても同じことです。
 現時点ではいろいろな明日が可能なように見えていても、実現する明日は唯一これ
だ、なぜならばこれこの通り、他の道は禁止されている、ということを証明しなけれ
ばならない、ということですからね。

 予測は、“過去に正しく予測が出来た(だから今度も上手く行く)”とか、“○○の方法を応用した(だから正しい)”などということは一切主張できません。
“これが唯一、将来起こり得ることだ”という予測には、“他の可能性は全て不可能である、なぜならば・・・”という形の証明が必要です。

 噴飯的なものとしては、宇宙の法則、「経済原則」、人間の心理・行動の原則等々から明日を予測するというアプローチがあります。これはマンガですね。
 宇宙の法則から明日の予測までの間には、我々が認識・処理不可能な無数の階梯があります。それらを無視して、「法則がこうだから」、「明日はこうなる」と予言するのは、下駄をけ飛ばしてひっくり返ったから「明日は雨だ」というのと似ています。
 もちろんたちが悪いのは「法則」のほうですね。

コミュニティモール 事業機会ものにするには

事業機会は、ショッピングセンターとコンビニエンスストアという便利なショッピング行き先の大活躍の陰で惹起されている不便を解消する、というところですが、ただ「業種揃え・店揃え」をすればいいというものでは、もちろん、無いですね。
「不便の解消」という事業機会に、「高度必需・時間堪能を提供する」と言うところまで行かないと事業機会をものにすることはできない。
「あいててよかった」セブンイレブンのアソートメント吟味をご覧じろ。
単に店がある、商品を揃えている、だけでは不便は解消されない。ショッピングセンターとコンビニエンスストアの隆盛で不便になった買物の対象となる商品に求められていること、を考えないと「モール」は成功しませんので。

コンセプト主導の商店街再生

中心市街地活性化基本計画には、各種事業を一体的に推進して実現する目標が定められています。
目標の一つは、「経済活力の向上」のための目標です。
何を目標にすれば「経済活力の向上」を実現して行く目標としてふさわしいのか?
難しい問題です。

「経済活力の向上」が活性化の目的になったのは、中活法の改正から。以前の目的は「商業等の活性化」でした。
目的の文言は変わりましたが、中心市街地の特性、経済活力の向上ための事業の内容(基本方針第七章)、補助事業のメニューなどを見ますと、現在でも「中心市街地所在の商業等の活性化」が主な目標であることは変わりません。
このことはあらためて確認しておきたいと思います。

 「経済活力の向上」を実現するための取り組みの目標として何を掲げるべきか?
ここで間違うと活性化は実現できません。
好く「戦略の間違いを戦術・作戦で補うことは出来ない」と言われますが、目的の場合はさらに根本的であり、目的を間違えるとどんなに素晴らしい戦略・事業を組み立てても根本的な問題解決は出来ません。

目的をどうたてるか?
商店街活性化のように何十年も取り組んで来たのに成果が得られていない問題の場合、目的をどう立てるかは、きわめて深刻な問題です。
ひと頃、中心市街地を活性化出来ないのは目標が数値化されていないからだ、という反省がありまして一斉に数値化することになりました。数値化するには数値化できる目標を立てなければならない。「通行量の増大」や「空店舗の減少」「売り上げの増加」などの数値目標が掲げられましたが、二つのレベルで間違っていました。

f一つは、これらの目標が中心市街地活性化の目的を達成する取り組みの目標になり得るのか、と言うこと。
二つには、目標になり得るとして、その目標を数値化して実現を目指す、その結果目標が達成される、という数値をどのような方法で設定すから、ということ。
基本計画作成の実務では、目標達成へのアプローチとして適切な数値では無く、取り組める事業の結果として実現可能を思われる数値が設定するケースが多かったようです。

 その結果はどうだったか?
数値目標を達成した都市も達成出来なかったところも、共通して活性化実現への効果は得られなかった、と言うことですね。
その原因はどこにあるのか?
私は目的の設定が間違っていたからだと思います。
目的設定を間違い、目標設置を間違えた結果、間違えて立てた目的・目標も達成できなかった、と言うことです。
上記の目標は、直接経済活力の向上を実現していく取り組みの目的・目標にはなりませんが、目的・目標と深い関係があることは間違い有りません。
関係はあるが、直接の目標に出来ないことを目標に取り組んでも活性化は実現出来無いばかりか、その目標すら達成出来ない、とうことが全国的に起こっているわけです。

では経済活力の向上こと商業等の活性化を実現するための総合的な取り組みの最上位目的はなんであるべきか?
という問題があるわけです。
この目的=中心市街地の商業の持続可能性を再構築する、という目的を達成するための「一体的推進の目標」はなんであるべきか? この目標は恣意的に決定するわけにはいきません。

商業等の活性化つまりは中心市街地所在の商店街等の商業集積としての持続可能性を再構築すする、という目的は、言葉を換えれば、広域で展開されている集積間競争の真っ只中に、適切なポジションを確保する、と言うことです。
そのためにはどのような商業集積としての構築を目指すべきか?
これが各種事業を一体的に推進して実現すべき目標、もちろん目標である以上、取り組みをmじちけるレベルまで具体化して島差なければならない.それが中心市街地の商業街区が実現を目指すべきコンセプトです。
コンセプト=商業集積の地域社会から見た存在目的、機能です。
(続)


商店街再生へのチャンスとは

 商店街の周辺地区は、郊外・車立地に進出したショッピングセンターと近辺に立地したコンビニ(パーソナルニーズ限定)によって買物不便が生じています。
商店街の再生の方向はこの不便を解消する「店揃え・品揃え」を集積すること。コミュニティモールプロジェクト。
店揃え・品ぞろえのレベルは「高度必需」をターゲットにすることで、利便以上の来街目的を提供する。
核となるスーパーマーケットの高度必需業容への転換が戦略課題。当社がリテイルサポートと連帯して必ず実現します。
 商店街が持続する商業集積として再生する方向はこれしか無いと思いますが如何ですか?
商店街やその取引先の状況から見て、商店街活性化に使える時間は本当に限られていると思います。
このプロジェクトは、資金や特別の技術を準備しなくても巻単位着手出来る、ちゃくしゅすればたちまち成果が確認出されるというスグレもの、是が非で「地場商業者の協働自助を運動として展開したい。
有志の協働を募っています。
一緒に起死回生に取り組みましょう!

加上主義原理

商店街活性化の取組の多くは、現在不足していると思われるあれこれを付け足せば商店街は活性化出来る、個店の業績は向上する、という前提のもとで取り組まれています。
現状を変えるのでは無く、通行量、空店舗、コミュニティ施設等々 不足しているもの、無いものを付け足す取り組み、我々は「加上主義」と名づけています。
加上主義の前提になっているのは:
1.基本、現在やっていることに間違いはない。
2.うまくいかないのは何かが不足しているからだ。
3.不足しているものを発見して追加すれば問題は解決する
4.不足を発見するには先行事例をネットで検索すればよい
5.さいわい、補助金も準備されている
ということです。
取り組んだ結果の総括は行われません。
「不足しているもの」を付け加える、という当然のことをしたまでですから反省は無い。
しばらくするとまた新しい「加上」に取り組みます。
今までの加上はそのまま持続する。
個店の取り組みもほとんどが「加上」です。
ノボリ、ポスター、看板、低価ワゴン等々
その結果何が起こるか、についてはまた今度。
結論だけ言っておきますと、
「加上は商売繁盛の敵」
です(^_^)

テナントミックスとは

「商店街活性化」をはじめ、定義されないまま、各人各様、時々によって異なる意味で使われることさえ珍しく無い専門用語。
その存在はそのまま商店街活性化にとって「躓きの石」となっています。

その典型的な例が「テナントミックス」です。
実は本家筋であるショッピングセンター業界でもこの言葉はきちんと定義しないまま、テナントシーシングと同義のように使われていたりします。無効はそれでも特に問題はありません。しかし、商店街活性化でこの用語を使う場合はきちんともともとの意味を正しく理解した上で使わないと、とんでもない結果をもたらしかねません。
まずは定義です。

商店街関係者でこの用語を定義無しで安易に使う人は、肩書きはなんであれ、活性化実現に必要な専門的な知識を持っていませんのでご注意あれ。

テナントミックスとは、「業種揃え・店揃えの最適化」のことです。「最適化」の基準は何かと言えば、当該商業施設(集積)のコンセプトです。コンセプトを実現する爲に必要な売り場を計画するのがテナントミックス、それぞれの位置に特定の企業店舗を配置するのがテナントリーシング。

コンセプト無くしてテナントミックスは計画出来ません。
ショッピングモールがコンセプト無しでテナントリーシングをしているのは、先行モールの「模倣と差別化」でOKだからです。

商店街の場合、模倣できる商店街のテナントミックスは存在しませんから、コンセプトから自分たちで作らなければならない。自分たちで作るのは難しいので、我々が作って提案しているのが「コンビニエンスマート」ですね。

ちなみに国は、閣議決定『中心市街地の活性化に関する基本的な方針』に於いて、“中小小売業の競争力の根幹は業種揃え、店揃えの最適化である” と強調していますよ。
誰も(国の関係機関も含め)復唱しませんけどね。
この「業種揃え・店揃えの最適化」こそが「テナントミックス」であり、最適化を実現するには基準となる“コンセプト”を決定しなければならない。
そこまで閣議決定は言ってませんが、専門家にとっては当然、前提となることです。

ということで、商業集積としての再構築、「コンセプト主導の業種揃え・店揃えの最適化」という“文脈を外れたところで「商店街のテナントミックス」などを説く人は素人ですから、ご用心。テナントミックスサポーターとかいますからね。

ちなみに。
基本方針の「業種揃え・店揃えの最適化」が論じられているのは 『基本方針』 の第七章「経済活力の向上・・・」p13~
1.経済活力の向上のための事業及び措置の必要性
2.具体的事業及び措置の内容等
です。

商業者たるもの、しっかり読んで頭の中に収納、必要な折にはスラスラ出てくるようにしておきましょう。

一読されると、商店街活性化(「経済活力の向上」)が販売促進事業で達成出来るものか、商業集積としての再構築」を目指す取り組みなのか、理解出来ると思います。
関係各方面、どうして理解出来ず、専ら「不毛な販売促進事業」に精出されるのか、謎ですね。

「空店舗問題」とは何のことか?

 商店街活性化事業のメイン事業の一つに空店舗活用事業があります。空店舗を使って新規創業する人に家賃や売り場改装費を補助しようというものです。多数の都市に普及している事業ですが、反面、期待された効果が得られず、補助期間が過ぎると撤退する少なくありません。
にも関わらず、仕組みを変え、名称を変えてずうっと継続されているのが空店舗対策。

 どうしてこういうことが起きているのか?
あらためて考えて見たいと思います。

「シャッター商店街」は本当に困っているのか
国交省の「空き家バンク」で空き家は減らない
木下 斉 : まちビジネス事業家

紹介している雑誌記事は、著名な「街ビジネス事業家」木下斉さんの論文です。
木下さんは、高校生の頃から商店街活性化に携わっておられ、国の施策にも関わったおられる中心市街地活性化界隈では屈指の専門家さんの一人。
まずはこの木下論文を手がかりに。

 タイトルは「シャッター商店街は本当に困っているのか」となっていますが、本文で言われているのは、「空店舗のオーナーは困っていない」ということで、困っていないから貸したくない、だから空店舗の活用に補助制度を設置しても効果が無い、と言う論理。
空店舗利用について支援するなら、店舗の利用が決まってから「税の減免」などで対応すべき、というご意見です。
空店舗を再利用すれば免税とは、何が何でも空店舗埋めさせる、空店舗を埋めることには公共的な意義がある、と言うことのようですね。

 変な話。
そもそも空店舗利用事業は、困っているオーナーを支援するための制度では無いい、また、制度を利用して出店する新規創業者を支援するための制度でも無い。
ここを間違えると、制度がとんでもない方向に最小化されるので要注意です。
と言っても、日本全国、前商店街の空店舗対さくはほとんど例外なくオーナー、出店者に対する補助事業だと理解されている。その結果、制度はほとんど効果を発揮しないまま、補助金を浪費しています。

空店舗が埋まらずに困っているのは誰か?

いろいろなケースが考えられますが、「商店街活性化」という課題に即して考えれば、困っているのは商店街です。
空店舗が多数あって埋まらないといういことは、商店街の買物の場としての機能が衰退していることを意味します。放っておくと商店街の商業集積としての機能がどんどん劣化します。
昔、商店街が繁昌してたことは廃業する店があって空店舗が発生してもすぐに埋まったものでした。新規出店者は、商店街の中でポジションを確保するために「差別化」した企画をもって出店しました。当時は空店舗が生じることは街の商業集積としての機能が新陳代謝されることを意味していました。
近年の空店舗とは雲泥の差ですね。

活性化の取組が必要な商店街の空店舗は、広域的に起こっている集積間・施設間競争の結果として、商店街がショッピング⑨行き先としての機能が陳腐化―劣化した結果として発生しています。集積としての競争力が低下しているため、空店舗を利用して新規に出店しようという人はいません。
空店舗は借り手がいないまま、閉店したまま通りを「シャッター通り」にしてしまいます。
これで困るのは、商店街そのものです。

空店舗が埋まらないことは、商業集積としての魅力が無い、と言うことですから、出店者が現れるどころか閉店するオーナーが増えていくことになります。商店街の商業集積としての機能は衰退するばかりです。

もうお分かりの通り、空店舗が増える、埋まらないことで困っているのは、オーナーでも新規出店者でも無く、活性化に取り組む商店街自身です。
空店舗対策は、商店街の「ショッピング行き先」としての商店街の劣化している機能を改善するために取り組まれる事業なのです。趣旨としては、ですね。

商店街へのアンケート調査では、困っていることとして「空店舗」が良く取り上げられます。このこと自体はそのとおりですが、本当に困っているのは、商店街のショッピング機能の劣化が進むこと、です。
後発の商業施設は、「ショッピングの場」としての機能の充実を「テナントミックス」で作っています。劣化すればテナントを入れ替えて新陳代謝に努めています。一方、自然生長した商店街はテナントミックスの管理が出来ません。集積している各個店の経営努力を頼りながら「販売促進」「集客イベント」に取り組んでいるのが実状です。
こうした中で空店舗がある、増えるということは不十分な業種構成、店揃え、商店街の魅力はいっそう減衰します。

空店舗対策は、商店街の業種構成、店揃え対策、お客から見た来街目的の充実が目的です。空いたから埋める、と言う問題ではありません。
空店舗対策は、「買物の場としての充実を実現する」という上位目的の一環として取り組まないと成果を得ることは出来ません。

商店街活性化のために取り組まれている様々な事業は、商店街の商業集積としての充実=「店揃え・サービスミックス・空間整備の充実」と、来街訴求(集客)、販売促進事業に大別されます。最も重要なのは、商業集積としての充実に取り組むこと。
空店舗対策はそのための重要な取り組みの一つです。

商店街の売場構成の充実は、
①商店街が広域でになう「商業集積としての性格特性」を決定する。
コンセプトですね。
次に
②コンセプトを実現する爲に必要な商品構成・サービスミックス・景観整備を計画する
③商品構成を担うテナントとして各個店の店づくりを徐々に改善していく
という大きな流れと
➃空地空店舗を利用して不足している業種業態を誘致する
という二つの取り組みで推進します。

空店舗対策は、商店街の商業集積としてのテナンミックスを実現する爲の取り組み、だから補助事業の対象になっているであって地主、家主のための事業ではありませんし、出店者のための事業でもありません。

はじめに商店街が目指す「ショッピング行き先としてのコンセプト」があり、それを実現する「業種揃え・店揃えの最適化」のための計画があり、それを推進するために取り組まれるのが「空店舗事業」という位置づけになります。
これが中心市街地活性化基本計画のスキームです。

上位目標を忘れた活性化事業は、事業を最小化し、矮小化された事業は成果を挙げられず、間違った批判を浴びることにあり、結果として事業全体の意義を損ない参加者の意欲を損ないます。

コンセプト無き商店街―中心市街地活性化が陥っているところです。

「空店舗問題」とは何のことか?

1.空店舗を利用して商店街のテナントミックススを充実させる、という課題だが、取組を導く上位目標が設定されていないために矮小化され、空店舗が活用出来ないこと

2.「空き店舗問題」は、「コンセプト無き商店街活性化」が全般的に陥っているアリ地獄的状況の典型的な一例であること

ちなみに空店舗をエリアで捉える「エリアイノベーション」も上位目標である商店街、商業街区のコンセプトを設定、導きとしなければ目標を達成することは出来ません。
「家主・地主と出店希望者のミーティング」で話をまとめて空店舗を解消する、稼ゲル場所を増やす、というのは上位目標である商店街の商業集積としてのコンセプトが適切に設定されていないと、「持続可能性」を自力のみで維持しなければならないことになります。
もちろん、既存商店群との協働で実現を目指す「商業集積としての充実」という上位目標は雲散霧消しているはずです。


最後に、
空店舗対策に補助金を使うのは、オーナーのためでも新規出店者のためでもありません。商店街の陳腐化・劣化している「商業集積=売り場集積」を改善・改革するプロジェクトの一環として取り組まれる商店街活性化事業だから、公的な支援が組まれています。
オーナーのため、出店者のためではありませんから、推進する側、批判する側ともお間違いの無いように。
ちなみに商店街活性化事業に於いて、あるべき空店舗対策の位置づけについては、当社が提唱する「コンビニエンスマート プロジェクト」を参照してください。

商店街活性化 二つの選択肢

二つの選択肢

A.商店街ごとに取り組んできた販売促進を組織を越えて取り組む。老朽化した施設・設備を整備すること。

B.自然生長して現在に至っている商店街を一個の商業集積に見たてて「店揃え・売り場揃えの最適化」をはじめ、集積として具備すべき条件整備に取り組むこと。

あらためて言うまでも無く、Aは中活法以前の活性化、「中心市街地活性化法」のスキーム、支援施策で取り組むことが期待されたのはBでした。手元に資料がある人は、Bを念頭にスキームを読み直してみましょう。

中活法のスキームによる取り組みが成功しない原因は、B的枠組みでAに取り組んでいるから。
中心市街地活性化基本計画の目標は、「中心市街地・商業街区を買物の場」賭して復活させること。そのためには広域に進出している傷病施設・集積と棲み分けが出来るコンセプトを設定し、店(売れる売り場)揃え、サービスミックス、環境整備等の事業にコンセプト主導で取り組まなければならない。

ところが実際に取り組んでいるのは、BのスキームでAに取り組んでいるのですから、効果が発現するわけが無い。

ちなみにB的推進は難しそうですが、そんなことはありません。当社が提案する「コンビニエンスマート」は現在提案されている唯一のB的取り組みです。
その可能性は、これまで「キラリ」や「核店舗創出事業」「クオールエイド流商人塾」などに取り組まれたみなさんは自店の業績向上によって身をもって経験されているところですね。

ところで。
ここで述べていること。
1.商店街活性化には二つの道があること
2.本当に活性化したければ「商業集積としての再構築」を選択すべき
という二つのことを提案しているのは、マスコミを含む関係各方面に於いて、なんと! 我々だけですね。
これでは我々が言う意味での活性化が実現できないのは無理も無いことですが、一方、Aを選択している皆さんに将来性があるかと言えば、それはどうでしょうか。これまでの所業の成果が何よりも雄弁に物語っていますね。

と言うことで。
我々は長年、「商業集積としての再構築」を提案して来ましたが、このほどあらためて、より具体的に、より取り組みやすい方向と方法として「コンビニエンスマート」を提案しています。

取り組む易く、取り組んだ街、個店はかならず造酒増益を実現することが出来ます。是非取り組みを検討してください。

なお、商業者以外の方で縁あって当ブログを訪問、提案に共鳴していただいた方は、商店街活性化とは商業集積としての再生である、というどこから見てもまっとうな提案の広宣流布についてご協力のくださいますようお願いいたします。

商店街活性化、支援専門家は術式を公開しよう

国をはじめいろいろな指導・支援機関・団体が商店街活性化を支援する専門家を登録しておき、要請により派遣するという制度を設けています。
登楼されている専門家はそれぞれ「得意分野」が明記されており、商店街が直面している問題に応じて専門家が選択できるようになっています。 便利な制度です。

問題がありまして。

状況がかくも厳しくなっているわけですから、単に“専門家である、単に専門的な知識・技術を持っている、という自己申告レベルでは無く、特定の問題を具体的な解決するスキル、『術式』を持っている、ということをどこかで公開して置いていただきたい。
専門家さん個人のホームパージ、ブログ、SNSなどで公開しておいていただくとありがたいですね。
取り組まれた支援履歴とか相手先の評価などがチェック出来るとさらにありがたい。

我々も専門家さんがたと経験交流や、機会があれば協働をお願いしたいのですが、登録制度の名簿にアプローチしても氏名と専門分野が記載されているだけ、ご本人が得意とされる『術式』は記載されていません。

ネットで検索しても得意な術式、指導経歴、相手先の評価などは確認出来ません。

専門家の皆さん、是非ネット上で得意分野と術式を公開してください。

  ちなみに「術式」とは:一般には外科手術の方法のこと。
同じ目的の手術でも方法は複数あります。術式とはある手術における選択肢のこと。同じ目的の手術でもタントする医者によって方法が異なります。その方法が『術式』と呼ばれます。

 中小企業診断士という資格制度があるように、企業支援には「診断」―「施策」という病気治療のアナロジーがあります。「
商店街活性化」という極めて難しい問題への対応にあっては、専門家たるもの、情報知見技術の交流があってしかるべきかと。

 特に成功事例で取り組みを成功にに導いた『術式』は是非公開・共有、協働で磨きをかけて精度を高め、商店街活性化の進展にいっそうの貢献を実現したいものですが、如何でしょうか。

商店街再生、リテイルサポートとの協働

 ボランタリーチェーン、特約店制度を持つメーカー、卸売業が取り組むリテイルサポート、小売業の販売促進などを支援します。
対象となる小売店は商店街に立地するものが多く、立地環境の変化、競争の変化、経営者の高齢化など複合的な負の変化の直撃を受けています。ほとんどの業種で取引先の漸減が続いていますが、特に近年顕著になっているのが、経営者の高齢化と後継者不在による廃業が増えること。

 経営が順調なら後継者に不自由することはありませんが、後継者に後を継いでもらいたくても〈経営の持続可能性〉が不安です。
ここに来てリテイルサポートのあり方も大きく変化が見られます。例えば、パナソニックが取り組む事業承継を中心にしたリテイルサポートに携わる1,000名体制の組織を編成したとか。

 大きな問題がありまして、立地する商店街自体が衰退趨勢にあること。商業集積としての集客力・回遊訴求力が乏しく、極論すれば自店のお客は自店の努力で集客出来た分だけ、他店からの買い回り客の来店はほとんど期待出来ない、という状況にある取引先がほとんどだと思います。
この条件を放置したまま、個店レベルの支援だけを続けることで、持続可能な個店経営を実現出来るでしょうか?
大変厳しいと思います。
リテイルサポートは「商店街ぐるみの再生」という上位課題への参入無くして取引先の持続可能性を再構築することは難しいのでは無いか?
 と言うのが我々の率直な見通しです。

 我々は家電、化粧品、種類といった商店街に立地するの典型的な専門店の繁盛店づくりに取り組んでいますが、もはや単独店で繁昌を実現する、持続可能性を再構築する、と言うことが可能な条件は無くなっているのではないか。
〈キラリ輝く繁盛店づくり〉のように、業種業態は異なっても同じ商店街に所属する有志個店が協働で自店の繁盛j―仲間の繁昌―商店街の商業集積としての再生という連携した取り組みを組織しないとせっかくのリテイルサポートの効果が得られないのでは無いか?

 具体的な協働のあり方は不明ですが、関係各方面で知恵を出し合い、取り組みを組織すべき時が来ていると思われます。
されされも前向きの課題の一つとして取組のあり方を考えていきたいと思います。
特に、「コミュニティモール」への協力は見返りも大きいと思います。
関係方面へのアピールも心がけなくては。
あなたもそういう機会がありましたら是非アピールしてください。

スーパーマーケットと明治維新

スーパーマーケット(以下「SM」)は1930年代に米国で発明されました。グロサリーのチェーンストアに勤めていたマイケル・ケインという青年が、自社のグローサリーの売り上げをアップするために「家庭内食事の献立材料」をすべて品揃え、ワンストップで調達できる店舗として作りました。uikipedia参照

 SMが輸入されたのは50年代、高度成長期です。米国で絶頂期を迎えていたSMは商業関係者から時代の商業の担い手、流通革命の担い手として熱狂的に迎えられました。
商店街立地の中小小売店の店主や後継者が参入、「米国に学ぶ」大きな潮流が生まれました。
何しろ米国で大成功した業態、まずはこれをお手本として出来るだけ本家本元の売り場を再現することが成功への道。指導に当たったコンサルタントも米国詣でをしてはそのハウツウを「伝導」しました。その方法は、文字通り、「見よう見まね」。理由・目的は不問、ひたすら本家の売り場づくりを真似たのです。教科書も丸暗記、「考えるな丸暗記せよ」。

 講師に質問すると「人類4千年の商業の歴史の精髄は米国SMに体現されている。自分の頭と人類4千年の歴史、おまえはどちらを信頼するのか?」と恫喝されたそうですからね。きっと講師も丸暗記組、答えを持っていなかったのでしょう。

 ちなみにこういう教育訓練を受けて出世した人たちが今現在、各業界のトップに位置しています。同業他社の見よう見まねと差別化以外に革新的な店づくりが出てくる可能性は大変低い。銀座シックスなんか本当に業界の考えそうなこと、ですね。

 なぜ、SMが登場し、業態として確立したのか、GMSは、コンビニはどうか、ホームセンター、ディスカウントストア、バラエティストアは?
ショッピングセントター、モールはどうか?
業態論というか、業態の生成発展の理論的解明は行われていない。
これは商学系の研究者の責任。
各種業態、それぞれ最初は特定の個人がゼロからコンセプトを作り、業容を設計してつくり上げたものですが、日本に輸入されると、発明の経緯などはまるで興味なし、「これからの乗り物はこれだ」ということで一斉になびきました。ひたすら本家本元のあるがままを、理由も考えずに実行する。
創造性などは全く出る幕がない。

 ということで今日に至っているのわが国の小売商業界。
コンサルタントの多くはこの業界、時流に乗る=成功事例のマネをするという精神的風土からスピンアウトした人たちですから、その言動については、まあ、思い半ばを過ぎるものがありますね。

 この経緯によく似ているのが、明治開国の状況です。
近代以降の日本は「追いつき追い越せ」ということで欧米の「成功事例」の表層をなぞって現在に至っている。
そのスタートを担ったのは、各般にわたって招聘された御雇い外国人。
制度導入のプロジェクトを指導したのは御雇いさん達、我が先人たちはお雇いさんプロデュースのもと実行部隊を担いました。
御雇いの中には見よう見まねレベルに必死の弟子たちを心配してもっと基礎基本を学べぶようにと忠告した例もありましたが、眼前、目のくらむような成功事例を見れば、一日早くそれを入手したい、基礎理論なんか知ったこっちゃ無い、というわけですね。
これが官僚養成・帝國大学学風。官僚無謬論の淵源は比較衡量する対象の無かった御雇い言説無謬論かも。

 我が国で業界を問わず、一般論やコンセプト作成などが苦手な理由はこのあたりにあるのでは無いかと言うのが我々の見立て。
見よう見まね、カイゼンは得意になりました。

 ところで。
商店街活性化、空洞化し、放っておけば消滅する可能性が高い商店街をもう一度商業集積として再生する、という課題に取り組んだ事例は、外国にはありません。ガラガラポン・転用事例はたくさんありますが。
これは自分たちが「仮説―試行」で挑戦しなければならない課題ですが、雀百までなんとやら、やっぱり成功事例を求めて真似ようとするんですね。
成功していようがいまいが、知ったこっちゃ無い、先行している事例があればうちもやる、というのが商店街活性化の本流ですが、その淵源は結構深い(^_^)
 自分の頭で考える、ということを身につけないと商店街の再生は出来ませんよ。成功事例・モデルはありませんからね。

コンビニとスーパー、本質的な違いは

セブンも全面対決へ。コンビニが殺そうとしている「食料品スーパー」   

紹介している記事は、コンビニエンスストア(=パーソナルな都度ニーズ対応)とスーパーマーケット(=ファミリーのデイリーニーズ対応)両業態のコンセプトの違いをまったく理解しないまま、コンビニのミールソリューション部門の拡充がスーパーマーケットへの挑戦だと誤解しています。

両者の来店動機:業容のコンセオプト
スーパーマーケット:家庭内食事(特に夕食)の献立材料の調達およびそのときに済ませた方が合理的な家政的消費材の調達プラス。
ファミリー単位の消費・購買行動に対応した業容です。

コンビニエンスストア:5分以内に消費したいアイテムの調達プラス
 コンセプトが導くコンビニエンスストアの食品ゾーンの品ぞろえのくくりは、「冷蔵庫不要、調理不要」です。
こちらは〈パーソナルニーズ〉に対応した業容。同じく食品を扱っていても購買目的が異なります。

 添付した記事の誤解は、コンビニエンスストアの食品ゾーンの拡充がスーパーマーケットへの挑戦であると見たこと。食事・献立の充実はスーパーマーケット業界の競争の焦点、〈ミールソリューション〉の充実を巡ってしのぎを削っています。
セブンイレブンの売り場拡大=食品部門の充実は、一見スーパーマーケットとの競合強化のようですが、スーパーからコンビニへの顧客の移動は起こりません。

 スーパーで95円のコカコーラがセブンでは140円ですからね。
家政的動機でのショッピング行き先がセブンに変わるわけが無い。

 ちなみに、同じコーラが自販機では150円、ディスカウントストア、ドラッグストアでは75円。
 コンセプトが異なれば同じアイテムでも用途が異なり、価格が異なっても構いません。

 コンビニ既存店舗の売上げを増加するには、ミールソリューション部門の拡充が手っ取り早いと思われがちですが、ここは激戦ですからね。スーパーマーケットだけでは無く、ディスカウントストア、ドラッグストア、業務用スーパー等々。
常備食材の調達先をコンビニエンスストアにするファミリーは極めて限られることは確実。さらにファミリー消費財のワンストップショッピングでコンビニエンスストアが他の業態に優位に立てる条件は皆無です。

 コンビニエンスストアがミニスーパーマーケットへの転換をほんの少しでも考えるなら、それは業態崩壊につながりかねません。

 コンビニエンスストアのミールソリューションの拡充は、たぶん、生産性の低下、経費増につながりますね。
さらに、コンビニエンスストアには今まさに「コンビニエンスマート」という強敵が出現しようとしています。

危うし! コンビニエンスストア、と言っておきましょう。

 コンビニエンスストアの成長は、ミールソリューションでは無く他の分野にあることも申し添えておきましょう(kiki絵文字^_^)
☆☆地場のミニスーパーがミールソリューションを巡って激化する競争に対応して業績を維持向上させるには【コンビニエンスマート】という革新的な方向があります。商店街ぐるみの協働で名実共にコミュニティの担い手として成長していくことが出来ます。

「中心市街地活性化」は「商店街活性化」の言い換え

 中活法制定以来20年にもなろうという今日この頃、タイトルの通り、中心市街地活性化とは商店街活性化を言い換えだということを理解していない人たちが大勢を占めるようになって、そのことが原因で取り組みが大きくねじれています。
 中活法のスキームをきちんと理解すること無く(理解するには商業についての専門的な知識が必須)、ひょっとしたらスキームを読んだことも無いまま、自分の語感まんまで「中心市街地」、「活性化」を理解し、計画を作り、事業を企画し、実行する、という事例がどんどん増えています。
 ショッピングモールなど郊外型〈進駐〉商業施設に対抗して地場小売商業が集積する中心商店街を商業集積として持続させることが中活法の最終目的ですが、中心市街地、賑わいなどの文言に幻惑されて、イオンモールを誘致する、とか、図書館やオフィスや子育て施設を補助金を使って建設するという、中活法を理解していれば絶対にあり得ない事業に取り組む都市が増えています。
 イオンモールも図書館も中心市街地の「核」にはなりませんよ。それくらいは理解している人が取り組まないと中心市街地活性化はお金と時間の無駄遣いに終わfります。単なる無駄遣いでは無く、中心商店街は再起不能に追い込まれ、同時に「都市内所得(資金)循環」の拡充は実現出来ず、それどころか循環機能が消滅してしまう可能性も否定出来無いと言う恐るべき無駄遣い。
 もとはといえば、中心市街地とは中心商店街のこと、その活性化とは商業集積としての再構築であることを理解していないために、「中心市街地」「活性化」を自己流に解釈した専門家が「中心市街地活性化の目標は交流拠点としての整備」とか「賑わい拠点の再構築」といった一見もっともらしい、しかし商店街の活性化とどう関連するのか全く分からない目標を掲げた結果、常識では考えられないような事業が一人歩きしています。
 典型的な例が「エリア・マネジメント」
取り組まれているのはエリアとは名ばかり、点在する空店舗に〈儲かる事業〉を誘致する、ということでしかない。
「エリアマネジメント」という用語から類推される、中心市街地全体を再生する商業集積としてのコンセプトに基づいてゾーニングしたエリアに商業・サービス業を計画的に配置していく取り組みではありません。
前述したように上位計画は無いし、エリアの集積としての再構築計画も無し。「空店舗にいますぐ儲かりそうな商売を誘致する」というだけの話。出店者は近隣店舗との相乗効果も期待出来ず、専ら孤立したまま儲からなければならない。一、二年間なら何とかなるかも知れませんが、永続させるとなると・・。
成功したからと言ってゾーンに波及する効果も無く、まして、中心市街地活性化の本旨の具現化とはまったく関係のない話です。
 同じような錯覚のもとで取り組まれているのが「テナントミックスサポート」事業。
こちらも上位コンセプトを設定しないまま、空地・空店舗に「立地的に活用出来そうな使用者」を誘致すると言う事業。
もちろん補助金が誘い水であり、持続出来るかどうかは全く不明。既存の商業者への波及効果、相互作用・相乗効果は全く期待出来ない。
 両方の取り組みに共通している致命的な欠点は、既存個店群の〈売れる売り場づくり〉という喫緊の課題に知らんぷりしていること。新規オープンの結果が既存個店にプラスに作用するための取組は全く取り組まれませんからね。
 と言うことで。
最近流行りの中心市街地・商店街活性化は、イオンモールの誘致と非・物販施設の誘致。
どちらも「中心市街地活性化」とな何がどうなることか、法の趣旨を理解しないまま、専ら自分たちの語感に基づいて勝手に補助金を使ってやりたいことをやっている、と言うことですね。その結果、本人たちが期待ししている成果が実現し永続されるかと言えば、そんなことはまったくありませんね。
 商店街・中心市街地が活性化できないのは、事業に取り組んでいる関係各方面各位が『中活法』を理解するリテラシーを欠いているため、目的―目標の設定からトップダウンで作るべき基本計画を好き勝手な事業の羅列で済ませたこと。
リテラシーの欠如はなかなか自覚できないでしょうから、取り組みが自発的に改善されることはあまり期待出来ません。
 商店街は自力+アルファで商店街の商業集積としての再生を目指すべき。
その方向は「コンビニエンスマート」という商業集積ですよ、と言うのが当社の提案です。

コンビニエンス・マートの推進

  北海道から九州まで、いくつかの商店街で取組の準備が始まっています。
これまでの事業と異なり、補助金を離礁する、あるいは補助金が無いと取り組めない、ということはありません。
商店街の実情に合わせて推進可能な体制を作ります。

 まずスーパーマーケットの有無。
既存のスーパーがあれば、「売れる売り場づくり」という課題が取り組まなければならない。スーパーがこの取り組みに参加することが必須じょうけんです。しかし、商店街立地のすーパーマーケットにとって「渡りに船」の取り組みですから、特に問題はありません。

 次にスーパーが既に退去してしまっている商店街。
あらためて誘致しなければならない。
これはコンビニエンスマートというコンセプトが先行していないと実現が難しいかも知れません。
商店街立地に今から出店して経営が成り立つスーパーマーケット、と言うことですからはじめから「商業集積」の構築を目指す、という上位目標があり、それが事業機会として納得出来ないと出店しにくい。

 既存スーパーの「売れる売り場づくり」も同じことですが、単にコンビニエンス、近くにあってよかった、と言うだけではミールソリューションの提案を巡って激化する一方の広域商圏にあって持続可能性を維持することは出来ません。

 コンビニエンスマート、スーパーをはじめそれを構成する各個店は、「近くて便利」なだけでは無く、「プロシューマー」のコンビニエンスニーズに対応するのだというコンセプトの中身を実現しないと「言ってみただけ」に終わります。
「プロシューマー対応」というシバリがあって始めて商業集積としての「棲み分け可能性」を見込むことが出来ます。
この点、当社は全国の有志商店街との「キラリ輝く商店街づくり」で実証確認しています。

 これまでのキラリの取り組み、その成果・ノウハウの蓄積無くしてコンビニエンスマートは実現出来ません。
この取り組み、スタートはまず「キラリ」に取り組んだ経験を持つ商店街」からでしょうか。
もちろ、経験がなくても商店街の現状見たとおり、と言うところから着手すること何の問題もあり、ません。
「善は急げ」です。

日南市油津商店街のテナントミックス

  ベタほめの記事がありました。
『仕掛け人はシャッター商店街を「再生」したわけではない』
何をしたかというと、空地空店舗を商店街=物販以外の用途に転用した、ということです。
29の施設が新しくオープンしたそうですが、その結果、商店街はどうなったかと言えば:

youtube動画 2017年3月22日 
『油津商店街はいつものクオリティ』
商店街既存部分の活性化にはほとんど効果が無かったようですね。

  取り組みは「テナントミックスサポート事業」という名称で商店街の商業集積としての集積度合いを向上させて活性化を図る、という趣旨だったようですが、実際に取り組まれたのは、空地空店舗を利用して飲食店や市外からの来訪者向けの宿泊施設、事務所、コミュニティ施設などを設置したということで、これまで多くの商店街で取り組まれて来た空店舗活用事業と同じです。
こういう事業をテナントミックスという名称で取り組み、かつ、成功事例とするのは他に悪い影響を与えるのではないでしょうか?

そもそもテナントミックスとは何のことか?
ショッピングセンター用語です。
①ショッピングセンターのコンセプトを決定する
②コンセプトを実現するための施設全体の品ぞろえを計画する
③品ぞろえを担う売り場を計画する・・・これがテナントミックス
④各売り場に実在する企業を配置する・・・テナントリーシング

  商業施設としてのコンセプトが無いと本当の意味でのテナントミックスは計画出来ません。
特に商店街再生の場合、テナントミックスは既存個店群の業容改善と新規テナントのリーシングを併用して、他の商業施設群と「すみわけ(競争的共存)」が可能な商業集積を目指すことになすますので、コンセプトの決定には専門的な知見が不可欠です。
もちろん、コンセプトの実現には既存個店群の業容改善が不可欠、これが無いと新規にシリーシングした店舗の集客効果を商店街全体に活かすことが出来ません。新規出店者も既存個店群との相乗効果が期待出来ないと、来店客は一から十まで自店で確保しなければならない、これは大変ですからね。
ということで、商店街で「テナントミックス』に取り組むということは、空地・空店舗にリーシングをすれば済むということではありません。多くの先行事例が失敗しているとおり、それでは既存個店群の繁昌に寄与出来ないばかりか、出店者自身の商売もいつまで持続出来るか分かりません。

 油津商店街のテナントミックスは、空地空店舗を利用した飲食店、育児施設、オフィス、宿泊施設などの誘致であり、商店街の現状からの再生を目指すコンセプト主導でおこなわれたものではありません。
取り組みと並行して既存個店群の『売れる売り場づくり』が実行されている気配もありません。

 結局、空地空店舗への新規出店(業種は特にこだわらず?)を大規模に推進した、ということであり、その結果、たしかにそっらの施設を目的にした来街者は増えたことでしょうが、それで既存個店群の『売れる売り場づくり』の意欲が高まった、と言うことも無いようです。
油津商店街の活性化、テナントミックス事業はこれからが本番だと思われます。
既存個店群の自助努力と『テナントミックス事業』の成果が融合して本当の意味でのテナントミックスが実現して行くでしょうか。
大変難しいと思いますが・・・。

 この事業を「商店街活性化の成功事例」として喧伝するのは無理があるように感じるのは我々だけでしょうか。
あなたはどう考えますか?

商店街再生への選択

 定義抜きの商店街活性化、通行量増大から空店舗、まちゼミ、100円商店街、賑わい創出等々「思いつき」で取り組まれる
「活性化」から完全離脱、商業集積としての再生」を目指す取り組みを提唱しています。

 コンビニエンスストア、大手スーパーチェーンの進出は、地域のショッピングを便利にしましたが、反面、それらの進出で
多くの小売・サービス業が廃業した結果、かえって不便が生じています。
例:べーカリー、薬局、メガネ・補聴器、生鮮食品、クリーニング、調剤薬局、電器店、本屋、酒屋、菓子等々々、地場の小売・サービス業の事業機会が減少、コンビニ、スーパーで販売、提供されている商品・サービスの入手が不便になりました。
これらの業種店の多くは、個々の集客力だけでは経営を維持することが難しい、商店街という商業集積の協働があってはじめて成立します。

 商店街が栄えていれば持続可能ですが単独では継続できない、という特徴を持つ業種、規模の小売・サービス業の経営を持続させるには、商店街を既存商業者の自助努力の組織化で商業集積として再生しなければならない。

商業集積としての再生。
当社が提唱するのは「コンビニエンスマート」としての再構築です。
コンビニエンスマートとは:
毎日の生活に必要な消費財・サービスでその都度買った方がよい、生鮮+アルファとサービス業を組織して構築する商業集積。

 地元中小商業者が自助努力で構築出来る・外来商業と競合できる唯一の商業集積としてのコンセプトです。

  地場スーパーマーケットを核に、商店街既存の商店、個店及び空店舗へのテナントリーシングで作り上げます。
もちろん、現状の売り場では「競争的共存」は実現出来ませんから、スーパーマーケットはアップスケール化、既存個店群もそれぞれ「売れる売り場づくり」に取り組みます。

 核となるスーパーマーケットがない場合は、空地空店舗を利用して誘致します。
(この誘致には空店舗活用事業等活用可能な既存の支援事業以外の支援やや地元商店街の負担は考えていません。出店者の負担でスーパーマーケットを誘致することが可能になるのがこのプロジェクトの優位性です)

さらにこのプロジェクトの特徴を列挙すると:

1.「勉強」が最小限で済む
 ※商店街を商業集積として再生するには、想到の勉強が陽必要です。なにしろ多種多様な商業施設が多数立地している商圏において、他と「競争的共存」が可能な商業集積としての在り方を発見し、実現するには相当の勉強が必要ですが、このプロジェクトでは手前の理論的・勉強的段階の作業はすべて済んでいます。

2.「投資」が最低限で済む
 ※コンセプトの実現に必要なことは、「売れる売り場づくり」の取り組み。設備投資は街区・個店ともほとんど不要。
もちろん将来的には必要ですが、当面は「投資が可能になる売上げづくり」に専念します。

3.効能効果が即効で確認出来る、取り組みが永続する
 ※取り組みに着手すると、すぐに売上げ増=客数増✕客単価アップが実現します。店づくりに取り組めば、技術レベルが向上、さらに業績が向上するので止められません。取り組みが永続可能です。

4.共通の取り組みから共通の言語が生まれる
 ※個店経営間のコミュニケーションが向上、経営技術・ノウハウの共有が可能になります。

 以上のような特徴を持ったこのプロジェクトは、おそらくもっとも少ない努力・投資で確実に他の商業集積との間に「競争的共存」を実現し、商店街の持続可能性を再建する方法です。なお、現在、.このプロジェクトに比肩できる「商業集積としての持続可能性」を持った提案はどこからも行われていません。

  さっそくプロジェクトの取り組みを検討している自治体、商店街が現れています。
もはや 全国の商店街が挑戦して挫折している「通行量増大」「まちづくり」「賑わい創出」などのスローガンのもとで然とお金と時間を浪費することは許されません。

興味がある人はメールをどうぞ。

商店街 活性化から再生へ

 商店街活性化とは、商業集積として再構築すること、 言い換えれば生まれ変わることです。
商店街が直面している問題状況をすなおに見れば、他に〈活性化〉という言葉が意味するところは無いと思うのですが、しかし、これは我々だけがそう思っていることで、世間では、通行量が増えること、賑わうこと、まちづくりといった曖昧・漠然とした目的で取り組まれていることが多く、この曖昧模糊は動かざること山の如し(^_^)

 我々が〈商店街活性化の本当の意味〉を説いたところでそこからなにかが産み出されるかと言えば、それは期待出来ません。
なにしろ相手は山ですから。

 ということで、我々は皆さんの取り組みが我々が考える〈活性化への道〉を採用されることを期待すること無く、仲間が増えることを期待することも無く、本当に「繁盛したい」〈繁昌しないと困る〉という皆さんとの協働で繁昌を実現する、再生することに専念したいと思います。

 それが〈Cコンビニエンスマート〉プロジェクト、内外ともに変化し続ける状況において商店街・個店の売れる売り場としての再生に有志とともに取り組みます。

売場づくりと商店街活性化の一体的推進

 商店街活性化とは衰退趨勢に陥っている、このままでは持続可能性が失われてしまいかねない商店街に対して適切な施策を講じて「商業集積としての持続可能性を維持あるいは再構築すること」です。
この定義、何度も繰り返していますが、しっかり覚えてください。というか、腹の中にしっかり納めて忘れてしまいましょう。
そうすると、ここ一番必要なときに「定義」が心に浮かびます。
子供の勉強は覚えるため、大人の勉強は忘れるため。必要時、必要なことがビビッとひらめくために行うのが大人の勉強です。

 さて、当社はこのところ、商店街活性化への道を「キラリ輝く繁盛店づくり」から始まる「5つの階段」として提唱してきましたが、五段階の取組を継続して取り組む制度を作る自治体は一個も現れませんでした。
第一段階でせっかく繁盛店を輩出し、活性化の可能性を実証した商店街も次の段階に移行することが出来ず、補助金の切れ目が事業の終わり、となるところが続出しています。

 これではならじ。
これまでの5段階の取組を改善、第一段階から一年三百六十五日、売れる売り場づくりと商業集積としての再構築を一体的に推進することで、短期間に「商業集積としての再構築」を実現するプロジェクトに挑戦することになりました。
既に当社がこれまで協働してきた行政、商店街、その他関係方面に提案したところ、例外なく取り組みたい、ということです。

 コンセプトが導く一体的推進
これまでのキラリは「コンセプトは作らない」という基本方針のもとでの取り組みでした。
商店街・個店にはコンセプトを作る技術、それを個店の売り場の天気案―テナントミックスとして実現擦る能力が備わっていないため、まず有志個店の取り組みで活性化の可能性の実証と売れる得る場づくりの技術を蓄積することから始めようというのがこれまでの取組でした。段階的な取り組みを目指したわけですが、取り組みが継続できずに結果として失敗。
新しい取り組みは、「コンセプト主導」の取り組みとすることで、各個店の取り組み=売れる得る伊場づくり」がそのまま商店街の商業集積としての再構築」を実現して行く、という取り組みになります。

 これまでの様な補助金の関係で参加店舗を限定することなく、なるべく多くの個店に最初から参加してもらい、一年三百六十五日、「切れ目の無い取組」で売り瑠売場づくり―即―商業集積としての再構築にチャレンジします。
実現を目指す事業機会は、スーパーチェーン、コンビニが作りだした買物不便の解消、もちろんそれだけでは不足ですからコンビニ、スーパーチェーンからの顧客奪還を実現します。
コンビニvsbコンビニエンスマート、スーパーvsこびにエンスマートという顧客争奪です。
このコンセプトの発見で始めて商店街がコンビニエンスストア、スーパーチェーンと渡り合える可能性が出てきました。

既に次年度の取り組みに向けて計画作成に入った都市もあるようです。

 実現すべきコンセプト―実現の方法は決まっていますので、実践は商店街の条件に応じて取り組みやすい方法を考えることになります。例えば、スーパーが撤退して存在しない商店街の場合は空店舗を活用したスーパーの再出店を実現します。
年中無休の推進ですから、取り組みの中核は地元商店街、商工会、商工会議所などが担うことになります。

 立場を問わず、プロジェクトに興味のある人は、メールでお問い合わせをどうぞ。
有限会社クオールエイド
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プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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