図書館の活性化と街のにぎわい
集客施設づくり、なかでも話題になっているのが市立図書館です。
書店、カフェを併設した結果、市外からも来館者を集めている武雄
市立図書館に追随する都市が増えています。
しかし、企画内容は、中心市街地全体の賑わいを図書館を起点に
創出する回遊で実現する、だけで「回遊」を本当に促す施策は考え
られていないようです。
施設を作って人を呼び込むのは行政の仕事、それを利用して街に
恒常的な賑わいを創り出すのは商業者の仕事、ということですが、
こういう発想では中心市街地・商店街の活性化は実現できません。
この発想は、“イベントで人を集めるのが組合の仕事、店前通行量
をお客にするのは個店の仕事” というこれまで商店街で繰り返されて
いる活性化事業と根本的に同じです。
①通行量を増やす
②増えた通行量が各個店に来店する
➂来店した一見客が得意客になる
というシナリオですが、①が上手くいけば②~➂が自動的に実現する、
ということはありません。
人を集めれば街は活性化するという発想は、業績が低迷している・
改善が必要な個店を「活性化の切り札」と考えていることになりますが、
大きな誤解です。施設設置と並行して《個店の基礎体力》を向上強化
させる取組が不可欠ですが、さて、誰がそのことをトップに進言するのか。
喫緊の課題です。