「段階的活性化」という選択

 ローマは一日にして成らず。

 大店法当時からおおよそ40年にわたって衰退傾向に何とか歯止めを掛けようと取り組まれてきた商店街活性化、一部を除き、“維持に支障が生じている(中活法第2条)”趨勢に歯止めを掛けることが出来ません。
状況から脱出し“商業集積としての持続可能性”を再構築するには、少なくとも5年間くらいは必要では無いか、というのが当社現時点での判断です。
 もちろん、これはただの当てずっぽうでは無く、各地における「キラリ輝く繁盛店づくり」の取組の現状をもとにした判断です。

 持続可能性の再構築とは、
①“商圏内においてこのポジションを占めることが出来れば商業集積として持続可能であると見込まれる”あり方を構想し、
②現状ありのままからスタートして集積としての再構築を展望できるところまで移行する作業を計画する
③計画に基づいて必要な作業を継続実施して恒常的な賑わいを実現する軌道に乗る
という段階的な仕事です。
けして、単発、一過性の事業を繰り返すことで実現出来ることではありません。

 問題は、計画に基づいてとりくむ5年間にわたる一連の作業を支援する制度があるかどうか。

 本来なら『中心市街地活性化基本計画』(計画期間5年が一般的)が“5年間の取組でここまで移行する”という内容になっており、各年度毎の作業に対して必要な支援を行う、という仕組みになっているべきところ、残念なことに、多くの基本計画が“各種の事業の成果を蓄積しながら段階的に目的に接近する”という構造になっていないために,事業は整斉と進んでも商店街の衰退趨勢はほとんど改善されない、という現実があります。

 その原因についてはいろいろ考えられますが、詮無い部分もあります。
それよりもあらためて、“ローマは一日して成らず”、恒常的な賑わいを創り出していく、日々の活動がそのまま賑わいにつながる取組を軌道に乗せる、という段階が必要なのでは無いか?
と思うのです。

 現状から出発して「恒常的な賑わいの実現」という目標を実現するには、“5年間”という「移行期」を必要とするのではないか。
(偶然かも知れませんが、基本計画の計画期間も5年です)

 5年間の取組で新しい「繁盛への道」実現の軌道に乗る

 これが中心市街地活性化基本計画の使命ではないか、ということですね。
基本計画は、衰退趨勢から反転して恒常的に賑わう街に移行する・新しい繁盛軌道に乗り移るための過渡期の作業計画である、と考えなければならない。
これが中活法制定以来の取組を見聞きし、また微力ながら多少は直接支援に関わった当社の今現在の考えです。

 繰り返しますが、ローマは一日にして成らず、特に衰退趨勢から繁盛軌道への乗り移りという世界の商店街史上に取り組まれたことの無い前人未踏の最新課題への挑戦、挑戦者には繁盛という成果が約束されている“キラリ”の取組を通じてぜひ成功させましょう。

タウンマネージャーの育成

国の支援制度もあって、このところタウンマネージャーを設置する都市
中心市街地が増えているようです。
タウンマネージャー、いつの間にか皆さんの脳内に侵入し・居座って
しまった「専門用語」ですが、その定義、仕事の内容はちゃんと理解
されていますか?
「専門用語」の使用は、仕事を進めていく上でとても便利ですが、使い方
を間違うと期待していた成果が得られないことがありますから要注意。

 タウンマネージャーは、国の中心市街地活性化のスキームでは次の
ような業務を担う職能とされています。
出処:中小企業庁『TMOマニュアルQ&A』(平成13年)

タウンメージャーとは:
中心市街地においてまちづくり活動を行っている人、たとえば、
都市計画イヤ商業活性化等に関する知見を生かしてTMOに対して
指導助言を行う人や,TMOで実際の業務を行う人。

 都市が設置するタウンマネージャーは、“TMOで実際の業務を
行う人”(Q80 p33)です。

 TMOの業務とは?
「まちを総合的にマネジメントする」(同Q72 p29)
“タウンマネジメント”にあたるのがTMOですね。

 タウンマネジメントとは?
“中心市街地における商業集積を一体として捉え、業種構成、
店舗配置等のテナント配置、基盤整備およびソフト事業を
総合的に推進し,中心市街地における商業集積の一体的かつ、
計画的な整備をマネージ(運営・管理)すること(同Q2 p3)

 つまりタウンマネージャーは、基本計画に基づいて中心市街地
における商業集積の一体的活性化を推進する取組をマネジメント
する役割を担います。
これ以外にタウンマネージャーの定義はありません。

 ちなみに中活法のスキームにおける「テナントミックス」は:
クオールエイド社サイト記事を参照してください。

中活法的テナントミックスはSC業界のそれとは違いますから
ご注意。

 さて、ネット上で公募されているタウンマネージャーの要件を
見ますと“本市の中心市街地活性化基本計画に基づき本市中心
市街地の活性化の取組を推進する”ことが任務とされているものが
多く、中活法の趣旨に即した配置が目指されています。

 問題は,その後。
活性化を実現するには、御市が作成されている中心市街地活性化
基本計画に基づいて中心市街地の商業地全体を1つのショップング
モールに見立て、総合的かつ計画的に推進することが必要です。
(同p2)
テナントミックスですね。

 これを指導しマネジメントしていくのがタウンマネージャー
の仕事ですが、この仕事はこれまで我が国存在しなかったもの、
おいそれと適材を確保することは出来ません。

 ベターな人材を確保し、仕事に従事させながら育成する、という
ことになります。
育成の手段は?

 マネージャーたるもの、自力でその機会を作り、期待に応える
実績を挙げるために必要な能力を身につけていくことになりますが、
自力だけではなかなか難しい。
特に中心市街地―商手内活性化の全体像を把握するいは相当の
商業学その他の知見が不可欠ですが、ど適切な知識・技術をどこで
入手するのか?

最適の機会がこれ:
公開セミナー『商店街活性化への5つの階段』

市、商工会議所の担当者さん、商店街のリー段さん達と一緒に
タウンマネージャーさんも参加されると,一挙に“活性化への道」
を共有、軌道に乗せていくためにタウンマネージャーさんの役割
課題も明らかになります。

 タウンマネージャーさんの責務は重大、一度整理して活躍の場を
確定しないと全体の段階的発展を推進する役割を果たすことは
難しいと思います。

商店街活性化は愚直の道

 学問の世界にはintellectual honesty という言葉がありまして、
“知的廉直”と訳されたりします。
一般にはあまりなじみの無いと思いますが、“知らないことに
知ったかぶりせず、知らないことは知らないという、という態度、
もちろんその前に、“自分は何を知っており、何を知らないのか、
弁えておこう”となりますね。
含蓄のある言葉です。

 ついてに紹介すると、さらにもう一つintellectual priority。
言い出しっぺは誰か、引用などに際しては名前を表記して敬意を表する。
という作法。
学問の進歩の原動力の一は、新しい知見を提出して世間に自分の
力量を示したい、という学者個々の想いですが、これは他人の
業績を尊重する、ということと表裏一体であるべき。
このあたり、明治の初期、当時世界最新の知識が殺到して,従来の
知識の枠組みが一夜にして大きく転換した、新しい・正しい知識
は常に海の向こうから届けられる、というスタートを切った我が国
ではあまり大事にされていないと見えて、最近やたらと報道される
医学界方面の研究者による不祥事には、このあたりにも一因が
あるのではないかと思われます。

 intellcutual honesty、私は“知的愚直”と理解していますが、
“愚直であれ”はいい言葉ですね。
我以外皆我が師、知らないことは知らないとハッキリ言わないと、
知るプロセスに入って知見を広めることは出来ません。

 さて、商店街活性化への道。
未だに“道”(てくてく歩いて目的に到着する)を求めるのでは
無く、この場に泊まったまま、あれこれの事業に取り組めば、
にわかに周囲が明るくなって商売繁盛が実現する、と考えている
としか思われない人たちが大勢います。イベントでお客を集めれば
街の恒常的な賑わいが帰って来ると考えている人たち。
“そんなことは考えていない”と抗議されそうですが、取組が
終われば取組以前にきれいに戻ってしまうような取組を続けて
いるわけですからそう思われても仕方が無いでしょう。

 さらに取組が数十年にわたって続いているにもかかわらず、
街の内外から“こんな取組では活性化はできないのでは無いか”
という声がほとんど出てきません。
多分、出てきても“これ以上は個店の仕事”と冷たくいなされて
しまうだけ・・・。

 
 さらに空洞化していく現状を分かっていながら、変化を嫌い、
足踏みをしながら繁盛実現を期待する。。。、あり得ない話です。

いつまで続ければ気が済むのでしょうか・・・?

 商店街を活性化するには、現状から取組はじめて活性化が実現
されるまで、成果を挙げながら歩き続けるべき道(シナリオ)が
あります。

 しかし、現状に止まったまま、効果的な事業に取り組めば、
売場や商品、接客などは変えなくてもたちまち店が賑わうように
なる,という主流派の考え方・取組方では活性化は実現出来ない。

 もはや商店街の内部から「繁盛への道」が構想され、歩むために
必要な体制が生まれて来ることは期待出来ません。
「域内資金循環」の再構築という都市経営上の重要課題の担い手
である商店街の再生は,中活法第五条を見るまでも無く地方公共
団体の任務ですが、だからといって2,3年ごとに異動していく
担当部局の個々の担当者にそれを期待することも非現実的です。

 中活法のスキームでは「活性化への道」を歩くために必要な
ナビゲーターとして「TMO」「タウンマネージャー」の設置が
進められましたが、ほとんど形骸化しており、もっぱら既存組織の
恒常業務の下請け化しています。

 どっちを向いても八方ふさがり,というのが商店街活性化の
行く手、打開するにはこれまでに無い方法で誰かが愚直に行動を
始めなければならない。
それは誰か?

 それはもちろん、商店街を活性化するには「愚直な行動」が
必要なことを理解しているあなた自身です。

 スタートは、セミナーへの参加。
万難を排し、というか理解に乏しい上司を説得してぜひ参加して
ください。
参加しやすい条件は揃っているはず、商店街有志を引率して参加
する、という手法もありますね。
有志を集めるのが大変かも知れませんが。

 活性化への道、スタートは「道」を歩かないと活性化は実現
できない、「道」は既に提案されていて後はこの道に就くかどうか
だけ、という情況において、ではどう行動するか、ということ。

ものごとを成就させるには愚直が大事、というお話しでした。

そうか、そうだったのか、中活法

 公開セミナー、ぼつぼつと参加申込みが届いています。
参加料を確認していただけば分かるように、このセミナーは全国の有志
と当社が協働で取り組むもの、参加料は会場費及び資料代の賦課という
性格のものですね。

 さて、今回のセミナーでは「中活法」のスキームによる中心市街地・
商店街活性化の方向と方法について、疑問の余地無く説明します。
 
 スキームの理解には適切な商業理論を持っていることが前提、セミナー
では所要の商業理論を提供します。
また、「基本計画」の作成には「計画論」の知識が不可欠、これも当日
当社が独自に開発したものを提供します。

 スキームを確認し、計画の作り方を理解すればいよいよ活性化を実現
していく「活性化への道」の出番、本セミナーのキモです。
これについては、新に「活性化への5つの階段」を提案し、具体的な
実践について説明します。
既に取り組まれている事例も紹介します。

 セミナーに参加されると標題のとおり、中心市街地活性化の
①必要性
②これまで実現出来なかった理由
③実現への道
を見渡すことが出来ます。後はしっかり検討して実践に採用するだけ、
というレベルで展開し、もちろん、実践の構築についても提案します。

 言うまでも無く、このレベルのセミナーを開催するのは当社以外に
ありません。当社のセミナーに参加せずに中心市街地・商店街活性化の
全体像を把握することは多分いつまで経っても不可能です。
この機会をぜひ活用してください。

 なお、これまで「キラリ」に取組、キラリ会を立ち上げながらその後
足踏み状態に陥っているところは、この機会をしっかり活用し、取組の
再起を図りましょう。

 今週は、当社的にぜひ参加してもらいたいところにあらためて参加を
呼びかけます。ご多忙の折柄恐縮ですが、電話に応対願います。
有限会社クオールエイド
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プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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