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事 例 視 察

 商店街の事業で定番のひとつが「先進事例」の視察。
これまで何度出かけたことか。
でもその成果と言えるものが残っているでしょうか?

 そもそも視察の目的はなにか? 何を得るために行うのか?
というもっとも基本となることがあやふや、漠然とした“がんばって
いるらしい”という風評に基づいて出かける“物見遊山”的な企画が
多い。
昔、中央会さんと勉強会のお誘いに行ったところ、“そんな金が
もらえるなら温泉地に視察に行きたい”とおっしゃった連合会の大幹部
さんがいらっしゃいましたっけ。
当該商店街、今はどうなっていることやら。ハローワークが移転してくる
から、とあらぬ期待をしている噂もありますが。

 視察に出かける側がこういう姿勢とうことは、視察を受け入れる側も
似たり寄ったり、です。視察に来る側から何かを学ばなくては、という
気持ちなど爪の先ほどもありません。なかには“授業料”を請求する
ところもあるとか。
有料にするなら。
何をどう説明し、どこをどう見てもらえば視察の成果が挙がるのか、
当然弁えて対応を組み立てないといけない。
特に、今から取り組むとすれば・・・、という視点で振り返ればとても
成功事例の手口を教えます、という話ではありますまい。

毎度ワンパターンの受け入れでは第一自分たちの成長が得られません。
ほれ、我以外皆我が師。

 キラリの視察研修、行く方も受ける側もきちんと【作法】を弁えておく
ことが大事ですが、視察要領を修得している商店街は限られています。
今年度キラリでは、都市住民行きつけのショッピングモールを視察する
カリキュラムをオプションで用意しています。
ちゃんと「見る眼」を作ってから見るモールはどう見えるか?
楽しみですね。
ぼけっと見に行っても、多分、何も参考になることは見えません。
その点、日頃買い物で鍛えているおかみさん達は違いますね。
視察では「おかみさんの眼」がものを言います。

 さて、話は変わりますが、本年度のキラリ新規の取組は、
①大分県 3
②福岡県 2(+α)
が決定している分。
他に実施に向けて調整・検討中のところがいくつか。
もちろん継続分は別。

 今年のキラリはバージョンアップしています。
その分、参加者の取組方もこれまで以上に〇〇〇です。

都市は効果的な地場商業施策を講じられるか

 地場商業とは、地域住民の地域住民による地域住民のため
の小売業のことです。独立・自営・中小小売商業ですね。
獲得した付加価値は、地域内で支出されます。
対してチェーン小売業があります。
こちらは、本部の目的を実現するための資金を稼ぐことを目的
として地域に出店してきます。集金が目的です。

 同じ小売業でも両者が地域経済に及ぼす影響は真逆です。
「地方創生」が課題となる時代、地場小売業をもり立てて、域内
経済循環を再構築することは、都市の戦略的課題です。

 都市の地場商業振興施策は、上のような趣旨で取り組まないと、
期待される効果を挙げることが出来ません。
問題は、そのような視点で施策が講じられているかどうか。

 その施策は本当に地場商業の業績の向上=売上の向上を実現
する内容で考えられているだろうか?
また商業者は、施策を自店の業績アップに結び付ける能力を持って
いるだろうか?
考えて見ることが必要です。

 はて、自分たちはそういう能力を持っているか?
持っているとすれば、それは、いつ・どこで・どうやって入手したのか?
その効能効果はどう評価されるか?その根拠は?

 といったことが立て続けに発問されますが、これに一々きちんと答え
られないとおかしな施策が出来上がる可能性が高い。
ホントですよ。

 ネット経由で“先行事例”などをピックアップ、前後左右の吟味も
そこそこに採用する、というのもよくある話。

 地場商業振興施策の立案は、
1. 我が国商業界の現状と課題を理解している
2.地元小売業の現状と課題を理解している
3.当該商店街等の現状と課題を理解している
ということが前提になりますが、この条件をクリアするには
※ 我が国商業の現状と課題を理解するための理論的スキーム ※
が不可欠、当社が毎度強調する“商業理論”を装備していないとこの
条件をクリアすることは出来ません。

 「先進事例」と言われる商店街の理事長さんを講師に「講習会」
を開催するケースがよくありますが、上記のような条件を持って
事業を推進している商店街が果たしていくつあるのか、理事長
さんは本当に問題を理解しているだろうか、ということがあります。

 コンサルタントを招聘する、というもよくある手法ですが、陳腐でも
ありますね。誰を招聘するか、招聘に先立つ選考基準をどう設定
するか・・・という問題がある。
この時期、「地場商業活性化の論理と戦略」について、取組の方向と
方法、実績などを公開している専門家(個人・法人)は極めて限られて
います。所属、資格、経歴など従来ありがちだった属性による選考は
もはや百害あって一利無し。“失敗事例”のほとんどは“専門家選考”
の失敗ですからね。
このあたり、新任の担当者さんには分かりにくいかも知れませんが、
これまでの行政的慣行は全て吟味し直すことが必要です。

 商店街、商業者に抜本的な改革を求めるなら、従来的施策の内容、
決定―運営方法にもメスが入って当然ではないでしょうか。

 問題はそういう困難な作業を誰と協働するか、ということ。
外部の専門家を導入することになりますが、選考が難しい。
慣行的なコンペ方式が失当であることはこれまで・列島全域での経験が
実証していますからね。
そもそもコンペの審査委員が審査に必要な見識を持っていないことは
誰もが認める暗黙のご了解、そういう委員さんに受ける話で御地の問題
解決に卓効ある施策が作れるはずがない、というのは自分のアタマで
考える習慣を持っている人にはよ~く分かっていること、困るのは
分かっていない人が要所を占めていること、でしょうか。
このあたりはケースバイケース、一般論はありません。

 ということで、標題は目下多くの県市町の課題ですが、ここで失敗
するとまたしても向こう三年間を棒に振ることになります。

転ばぬ先の杖、ですね。
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