商店街活性化の「密教―顕教」的アプローチ

 明治憲法体制における天皇の権威と権力を
“顕教:立て前(小・中学、軍隊における教育=国民)”と
“密教:申しあわせ(大学・高等文官試験=官僚)”
使い分けと剔抉したのは久野・鶴見『現代日本の思想』(岩波新書1956)でした。

 これを踏まえて、第一次大戦以後の日本陸軍のウオードクトリン解明に「密教―顕教」という方法を採用したのが
片山杜秀『未完のファシズム』新潮選書2012。

 総力戦として展開された第一次世界大戦を経て帝国陸軍の課題は、“次の戦争の勝敗は物量と機械で決することは明白だが、「持たざる国」たる我が帝国の大戦略は如何にあるべきか?”ということでした。
 もちろん、軍は戦うための装置ですから、“避戦平和で行こう”は問題外、遂行すべき役割に含まれません。
仮想敵国はどこか、戦法は如何。

 陸軍の俊英が結論した第一次世界大戦の教訓は、今後の戦争はさらに大規模な総力戦となることは明白であり、これを踏まえて、現状、世界列強(とりわけ大陸を巡って利害が鋭どくに反する米国を含む)と対比したとき“持たざる国”の位置にある我が国の“戦争準備”は如何にあるべきか、 陸軍は、その任務としての戦争に備えるにあたって、どのような基本方針で臨むべきか?

 片山によればそれは陸軍トップの頭脳が描いたのは「密教」と「顕教」を鏡の両面とする大戦略でした。

 我が陸軍の戦争準備は:

□密教=我れと同様の“持たざる国”を相手に想定し、短期決戦(果敢に包囲殲滅、失敗したら後は無いから必勝の信念が不可欠)で決着する。 

□顕教=敵は誰であれ、まことと真ごころをもって討ちてしやまむ、玉砕=被殲滅戦法 

 密教では “持てる国とは戦えない・戦わない” という冷静な判断があるのですが、戦争を使命とする軍がそれを公言することは自殺行為、戦う相手を限定し“こういう相手であればこうすれば勝てる”を考えたら、“顕教”では“相手が誰であれこうすれば勝てる”という表現で打ち出していくことになります。

  密教的目的を達成するには、顕教的姿勢が不可欠ですが、これが「立て前」であると周知されてはたちまち全体が機能しなくなります。誰であれ(本音は別のところにある)「立て前」のために必死で訓練し、肉弾攻撃に赴く人は少ないでしょう。
“密教”を共有しているグループ以外は、「顕教」を終始一貫、本気で“物量に精神力で勝つ”を追求しなければならない。

  繰り返しますが、この“精神力路線”は“密教”レベルでの「持たざる国」を相手とする戦争において、短期決戦 ― 包囲殲滅戦法(ドクトリン)で決着をつける、という大前提のもとに選択されたものです。 
片山は、従来 “開明(ウソですね)” 海軍との対比で「トンデモ」視されがちだった陸軍のウオー・ドクトリンについてまったく新しい視点を提出しています。

 大東亜戦争は、当然、密(申しあわせ)・顕(立て前)を使い分けて立案されたウオー・ドクトリンに基づいて戦われましたが、実施段階で主導の座に就いていたのは顕教趣味のグループでしたから、密教部分は顧みず、四海皆敵、我に徒なす敵国は払暁突撃で全て殲滅する、という顕教部分のみを採用してしまった。

  ところが。
“包囲殲滅”は我よりも劣る敵を相手にしたときはじめて奏功する戦法、同等以上の敵に対しては通用しない、というか、そのときは “天佑” が無いと一撃必勝は期待できません。
“持てる国”と戦う場合にはほとんど勝ち目が無いのです。

 物量に優る相手に短期決戦を仕掛け、初戦段階の作戦で首尾良く包囲殲滅に成功しても、一戦の成果で即講和の席に着くことは難しい。相手がそんな手に乗ってくるはずがありません。
持久戦に陥れば持たざる国は徐々に敗勢に陥っていく。

 片山曰く、殲滅を逆から見れば玉砕である、と。
殲滅出来る可能性が乏しい敵と相対すれば、我が方が殲滅される、玉砕するしか無い、というのが我がウオードクトリン:密教部分の前提からの帰結、サルでも分かりそうな成り行きが見え見えですね。

  物量をもって勝敗が決した総力戦としての第一次世界大戦を親しく観戦し、これを踏まえて大戦略を構築することを課題とした陸軍が、結局、神がかり戦法に行き着いたのはなぜか、片山説は説得力があります。

 教訓は、鏡の両面として顕・密両方相まってはじめて所期の機能を果たすべく構想された 「申しあわせと立て前」 は、代を経るにしたがってどんどん乖離、ついには「密」が「顕」によって放逐される可能性が高いこと。
次代の担い手はもっぱら『顕』を信じて育成されていますから。

  天皇機関説は追放され、陸軍皇道派は失脚しました。
密・顕双方がうまく機能してはじめて所期の成果が得られる、という大方針なのに、一方が存在しなくなればたちまち全体としての機能喪失、目的を達することは出来ません。

 “申しあわせ”と“立て前”を作り、両者の使い分けでことをうまく進めようという手法は、なかなか優れた方法のようにも見えますが、一旦、前提としている条件が崩れるとたちまち全体が崩壊、目的を達成出来なくなる可能性が高い。


 さて、我が中心市街地活性化に“顕教と密教”アプローチを援用すると何が見えてくるでしょうか?
今日のデイリィフラッシュ、ここからが本論です。

中心市街地活性化の目的は、中活法第二条「中心市街地の三要件」を踏まえれば、維持に支障をきたしている商業街区に持続可能性を構築すること、です。ここから「中心市街地活性化とは当該市街地における都市機能の増進と経済活力の向上」という定義が導かれるわけですね。

 以上を踏まえてスキームを見ると、これは目的を達成するための「密教―顕教」構造になっていると見ることが出来ます。

密教(申しあわせ)
 中心市街地とは、都市中心部の商業街区(商店街)のこと、その活性化とは中心商店街の活性化、多種多様な商業集積と伍して持続するためのショッピングモールに見立てた再構築である。

 言うまでも無く、一般に法律では理論的説明的事項は“前提事項”であり、条文からは排除されています。それを補完するのが「基本方針」ですが、『中活法』の場合、「第7章:・・・商業の活性化のための事業及び措置」は、担当者に商業についての知識並びに中小小売商業振興法以来の施策の歴史的総括を前提条件として求めています。
この条件を備えていない人がいくら一所懸命読んでもその本旨に基づいて活性化計画を作成し、運用していくことは不可能です。
新しく担当セクションに配置された人、前提条件を具備していない人は、「勉強」が必要です。しかし、市販の専門書等でその前提条件修得という課題に適した内容を備えたものがあるかどうか。

  一方、顕教(立て前)は:
中心市街地とは文字どおり都市の中心部のことであり、活性化とは都市中心部に位置する都市機能の増進及び経済活力の向上。

  改正以降は、商業の活性化が進展しないことも相まって、“歩いて暮らせるまちづくり”、目標は“コンパクトシティ”とエスカレートし、「持たざる国」時代の顕教同様、スキームと合致しない大きな構想・目的を掲げてしまった都市・『基本計画』も少なくありません。目標も“密教的:商店街のショッピングモールとしての再構築”は雲散霧消、「歴史と景観」、「人々が行き交うにぎわいのまち」等々、誰も反対しないが、どこからどう手をつけてどこに至ろうとするのか、曖昧模糊とした計画のもと、個別事業が前後との関係も定かで無いまま、延々と続けられ今日に至っている・・・。

  壮大な目標も都市の将来のため、―激変する環境に対応し持続可能性を再構築する― 長期的、総合的な構想・計画が必要であることは言うまでも無いこと、誰も否定する人はいませんね。
しかし、『中活法』のスキームで対応出来ることは限られており、都市全体のあり方についての長期的・全体的な取組を構想する道具として適しているとは思われません。
スキームとしての所定の範囲を超えて、都市中心部全体ひいては都市そのものの将来を左右する取組の計画―実施をこのスキームに託することができるものかどうか、誰でも自分自身のアタマを使って素直に吟味すればすぐ分かるはずですが・・・。

 「中心市街地活性化」(言うまでも無く、「中心」「市街地」「活性化」はそれぞれ普通名詞ですが、中活法のスキームで用いられている「中心市街地活性化」は、三つの普通名詞の意味を足し算したものではありません。
(参照『中活法』2条“中心市街地の三要件」)

  「中心市街地活性化」という顕教的テーマを掲げつつ、「商店街の活性化」を密教的目的としている『中活法』のスキームを活用するには“関係各方面には商店街を活性化していくために必要な能力を潜在的に持っている”ことが前提になります。
商店街は、関係各方面、とりわけ商業者が持っている能力の発揮を阻害している条件を取り除けば活性化するのだから、能力の発揮を阻んでいる条件を取り除くことが“活性化”の主要な目標となるわけです。
その一例が“通行量の減少”ですね。

  商業者がその能力を発揮して繁盛を維持出来ないのは、店前通行量が減少しているからだ(すなわち立地条件が悪化しているから)、通行量が増えれば(立地条件が改善されれば)立地する各個店のオーナーは、それぞれ持ち前の潜在能力を発揮して繁盛を再現することが出来る。
これが、顕教レベルの前提です。

  活性化事業推進の効果が挙がらず、各級支援機関の担当者が代替わりしていく中で、明文化されていない・スキームの隠れた目的は次第に承継されなくなり、(密教として)主題であった商業・商店街活性化は one of them のポジションに移動され、スキームは「顕教」一本、“通行量が増えれば中心市街地は活性化する”という大前提のみが関係各方面に共有された結果、各種都市
機能を増進させ、通行量を増やせば中心市街地は活性化する、にぎわいが創出できる、結果として商店街も活性化出来る(だろう)という漠然とした“方向”が浮上・共有され、個別事業が脈絡抜きで取り組まれる・・・という成り行きが現れます。
  取組が「顕教」一本槍になったのは、もはや商店街は商業施策のみでは活性化出来ない、という商振法―商店街別に取り組んだ高度化事業についての苦い総括があったからかも知れません。

 さて、活性化の取り組みの現状はどうなっているか?
理解が共有されていない法律用語としての「中心市街地活性化」はひとまずカッコに入れ、「商店街活性化」について見ていきましょう。

 商店街活性化、現下の取組は、
密 教:商業集積としての持続可能性の再構築
顕 教:“通行量の増大”“コミュニティの担い手”商店街の持続はコミュニティ持続に不可欠
と構想されていますが、漸次、取組が「顕教」に大きくシフトしていることはご承知のとおりです。

 ここでもう一度「密教(申しあわせ)・顕教(立て前)理論」で考えて見ましょう。

密 教:商店街活性化=ショッピングモールとしての再構築
顕 教:“コミュニティの担い手”としての商店街の存続

 このような見方は当社に限ったものではありません。
たとえば:石原武政, 西村幸夫 (編集)『まちづくりを学ぶ』有斐閣2010

  「立て前」 としての “コミュニティの担い手” が、「申しあわせ」を 無視して「活性化実現の方法」として推進されると何が起こるか?
衰退趨勢に陥っている商店街にコミュニティの諸問題の解決者としての振舞いを求めることになります。事実、活性化策の行き詰まりに悩む多くの商店街が、所属する各個店群の現状・問題状況に関係なく、“コミュニティの担い手”としてのあり方を実現することで各個店の窮状を打開する、という可能性を信じて“担い手”として取り組むべき各種の事業を推進しています。
もちろん、これは “顕教” であり、密教的目的は “事業実施を通じて通行量・来街者を増やす”にあることは言うまでもありません。
しかし、果たしてこの「密―顕」的構想は、本来の目的を達成出来る方向で立てられているのでしょうか?

  改めて検討は、“来街者が増えれば商店街は活性化するか”、言い換えれば“店前通行量が増えれば入店客・買上客が増えるか”ということ、さらに“各個店は店前通行量を入店―買上客に転換する能力を持っているのか”ということも検討してみなければならない。
能力を持っているかどうか、大いに疑問ですね。

  “通行量”として招聘するのは日頃商店街にショッピングに来ない人たち、すなわち日頃ショッピング行き先として商店街以外の店舗・商業集積を使っている人たち、です。

 この人達が、来街促進事業等に誘われて来街したとして、各個店に入店しショッピングをしてくれるどうか、もししてくれたとして、これを契機として明日、明後日と引き続きショッピングに来てくれるようになるものかどうか・・・。
もちろん、これが出来ないと商店街活性化は実現出来ませんが・・・。

  ここで改めて問われるのが個別商業者の潜在得能力です。商店街立地の商業者はおしなべて店前通行者を自店の得意客に転換する能力を持っているだろうか?ということですね。
この能力が無ければ、通行量が増えてもショッピング客の増加は実現出来ず、事業取組は進展しても各個店の窮状は改善されず、いっそう深刻化することさえ懸念されます。
 
「商店街実態調査」と言う名目で実施されるアンケートにおいて、商店街が直面する問題として、
①魅力ある店舗が少ない
②後継者がいない
と他人事のような回答(弁解)を連ねて、恥とも思わない純真無垢なレベルで、通行量を開門客に転化させることができるだろうか、“コミュニティ”を“担う”
ことが出来るものかどうか。
ちょっと立ち止まって考えて見ればすぐ分かると思いますが。

 “魅力ある店舗が少ない”は、店に魅力を作り出すことが出来ない”ということであり、同じく“後継者がいない”は、“承継させるほど魅力のある商売ではない”ことの告白かも知れませんね。

 にもかかわらず、“みんなで渡れば怖くない”のかどうか、何ごとも一線を越えると“もうどうにもとまらない”となるのは、眼前する問題の抜本的解決を先送りするための方策として“顕教・密教的区分”を採用する列島的方法の「業」かも知れません。

  このように考えてくると、結局、商店街活性化が実現出来ないのは、“商店街は外部条件を整備すれば活性化出来る”というそもそもの大前提、スタート時点において大きな誤解をしており、その取組は大きな誤解のもとに構想、組み立てられている、ということになりますね。

 “商店街は、自身を活性化するために必要な能力を持っていないのでは無いか?”
にもかかわらず、“持っている”ことを前提にして「活性化への道」を構想しているとすれば、その道が活性化の実現=商売繁盛の実現につながることはまずあり得ません。
商店街の商売繁盛とは、ぶっちゃけ、郊外型商業集積(チェーンストア集積)からお客を奪還することですから、相当の能力を有することはいうまでもありません。能力が不足しているとすればこれを充足しなければならないわけですが、まずは商店街の皆さんは所要の能力を持っているだろうか、ということが問われます。

 持っているとすれば、その能力はどのようなもので・いつ・どこで・いかなる方法で獲得したのか・・・?

 商店街活性化に取り組む商業者は、外部の諸条件が整えばそれをうまく活用して繁盛を実現することができるのだろうか? 彼らが考案し取り組んでいる各種の活性化策が事業としては成功しながら、活性化の実現には接近していないように見えるのはなぜか?

 しばらくこの大問題に取り組みたいと思います。

近代化、高度化、活性化

 標題はいずれも商店街振興関係の専門用語、関係の皆さんは誰でも使い慣れた言葉ばかりですね(「近代化」はちょっと別かも)。

 関係界隈では毎日飛び交う言葉ですが、さて、それぞれいったいどんな意味を持っているのか?
ちょっと見、非常によく似たニュアンスですが、どう異なるのか?
 たぶん、「専門書」を繙いても説明されていないと思います。

 三つの専門用語、「区別と連関」を理解していないと、商店街活性化は不可能なのですが、残念なことに「不可能だ」ということさえ理解されていない、というのが関係各方面の現状であり、この状態こそが商店街活性化を阻む原因の集約されているところです。

 特に言葉の定義には厳しいはずの行政方面でもこと商店街活性化、小売業振興に関する限り、その「厳密性」はどこかに忘れ去られており、定義抜きの「専門用語」が発言者限りの意味で用いられ、表見、意味のある議論が行われているかに見えますが、果たして本当のところはどうでしょうか?

 コトバ、論理が"命"のはずの専門家・学識経験者の皆さんも全く同じような状態、議事録などでの発言を見ても区別が付きません。それでかまわない、と思っておられるようですからなにをか況んや、他のジャンル、業界ではまずあり得ないことが普通にまかり通っているのでは無いか。
 活性化とは商店街がどうなることを意味しているのか?
定義もせずに活性化が実現出来るはずがありません。

 連日ご紹介している「行政担当者限定・中心市街地・商店街活性化ゼミナー」では、上記三つの用語をはじめ中活法のスキームを理解するために必要な用語、商店街振興の歴史などをズバリ解説、“そうか、そうだったのか”と理解していただき、当該都市の「中心市街地・商店街活性化への道」を再構築ため必要不可欠の道具を一式提供いたします。

 既に当コーナー経由で参加申込みを頂戴しており、この企画がタイミングがドンピシャリであることを実感しています。

 各市町担当部課(当社が恣意的に選択)へのご案内は、週明け早々、メールで行います。
紙資料が必要な方は、メールで請求してください。

中心市街地活性化基本計画 推進体制の現状と課題

 中活法のスキームでは中心市街地活性化基本計画の推進が定められています。全国多くの市町で取組が進められていますが、
1.中活法で取り組むべき課題が十分理解されていない
2,従って、そのスキームの理解が表面的過ぎる
3,故に実効的な計画が作られていない
4.特に商業の活性化については、専門的な知識が無いために、法制定以前、商店街組織主体で散々取り組んだが成果が芳しくなかった取組をなぞっているだけ
というところが大勢ではないでしょうか。

 着手が早かった都市では認定二次計画に着手しているところもありますが、今度こそはと期待出来る内容が盛り込まれた計画は管見の限り見あたらないようです。

 「推進体制」はどうなっているでしょうか。
1,庁内推進体制
 企画、都市計画、商業振興など関係各部課を横断的に網羅して立ち上げることになっており、実際に計画策定時点では設置されていましたが、現在、本当に機能しているでしょうか?
基本計画が実現を目指すのは、➀当該市街地における➀都市機能の増進、2経済活力の向上と定められていますが、策定段階でその現状はどのように分析され、問題が定義され、目標が設定されたのか?
各種事業を総合的・一体的に推進して実現を目指す目標としはどのように定められているのか、また、それぞれのジャンルごとにブレイクダウン、計画期間中に実現すべき下位目標はどう設定されているのか?

 先行認定計画に追随、漫然と「通行量の増加〇%」などという数値目標を上位目標達成へのシナリオも欠いたまま掲げたのでは中活法の趣旨を大きく逸脱することにになります。

 さらに「推進体制」はどうなっているでしょうか?
1.庁内推進体制
関係各部課を横断的に組織、一体的に対応することになっていますが、今となっては形ばかり、実務はそれぞれ分掌部課が取組、相互の連携はほとんど無いということではありませんか?
そもそも連携する必要がない計画である、ということは無いでしょうか。

2.法定活性化協議会
 法の定めるところに立ち上げたものの、所定の任務を全うするために必要な識見を確保する機会を持たないまま、宛て職で作った組織ですから、実務にはまったく使えません。
使っても成果を得ることは出来ません。事務局を担当するところも特に必要な実務能力を獲得する機会はありませんでしたから、協議会を引っ張っていく能力を持っていない。
にもかかわらず、推進体制を構成する他の部署が動かないため、事業活動まで協議会の所掌とされていたりしますが、もちろん実動能力は欠いており、事務局が動くだけ、ということは無いでしょうか.

3.まちづくり会社

 旧法ではTMOとして中小小売商業高度化事業の管理を中心にタウンマネジメントを担う機関とという位置づけでしたが、スキーム全体特に“高度化事業”の位置づけを理解しないまま、所要の能力を付与せずにスタートしたため、所期の機能を果たせず、整備した施設の管理やイベントなどの実務を担当する機能に変質するところが多かったようです。
 新法における会社は、高度化事業の所管、タウンマネジメントとうシバリも無くなり、旧法当時よりさらに「よろず雑用承り所」になっているようなことは無いでしょうか?

 基本計画は作っているが、中心市街地活性化の展望を見いだしていない、という都市には多かれ少なかれ以上のような情況に陥っているのではないかというのが当社の推察するところです。

 その原因は、計画主体、事業全体の推進、中心市街地活性化の責務を負う地方公共団体が責務を全うするために不可欠の中活法のスキームを十分理解しないまま、もっぱら先行認定計画に追随して計画作成~実施に取り組んでいることにあります。
特に問題の中核である「商業の活性化」については、『商振法』・『大店法』以来全国で取り組まれてきた商店街活性化の経緯・成果を総括することも無く、中活法の【字面】をなぞっただけ、数値目標も他都市の事例を真似て【通行量の増加】としてみたが成果が挙がらない、という状況にあり、果たして中心市街地は本当に活性化出来るのか、あるいは、そもそもなぜ中心市街地を活性化しなければならないのか、商店街活性化がどうして地方公共団体の責務なのか、などなど基本中の基本に対する困惑が広がっているようです。

 全国ほとんどの都市に共通して起こっているこのような事態の原因はどこにあるのか、どうしたら軌道修正が出来るのか?
まずは事業に最終的な責務を負う地方公共団体がスキームを正確に理解し、それをツールに当該市街地の問題情況を把握し直すことが必要です。
情況を把握し直すには、従来まったく問題意識に無かった理論装備が不可欠です。

 今回当社が提供するセミナーは、このような問題に直面している全国の地方公共団体で実務を担当されている皆さんのためのまたとない機会、庁内関係部署の担当者各位お誘い合わせの上参加されると、従来とはまったく異なるレベルで中心市街地活性化に取り組んでいく基礎を構築することが出来ます。

質問などはメールでどうぞ。

商店街活性化の軌跡と高度化事業

 活性化実現の戦略的課題は“高度化”です。
(高度化とは何がどうなることか?については、サイト内検索でどうぞ。)

 中小小売商業振興法制定(昭和48年)以来、高度化事業は商店街近代化、活性化実現の切り札です。
大店法が緩和されたときも、振興組合への組織移行と高度化事業への取組が推進され、商店街は高度化事業構想を中心とする『商店街活性化構想』を作成しました。
あまり効果無し。計画した高度化事業構想を実体化した商店街は少なく、さらにそれが活性化につながったという例はグンと少ない・・・。

これを踏まえて、
もはや商店街は単位組織ごとの取組では活性化出来ない、
としてスタートしたのが「中心市街地における市街地の整備改善・商業等の活性化法」(旧中活法)。
そのメイン課題は、中心市街地所在の商業集積群を一個のm-るに見立てて(業種揃え・店ぞろえの最適化)を再構築すること。(中小企業庁『TMO Q&A』)
実施するのはTMO。TMOは“中小小売商業高度化事業構想”を策定した団体、とされました。三セクとか会議所とか。

 キモはこれまでの流れを受けて“高度化事業構想”でしたが、全般にやっつけ仕事で終わり、またもや持続的な成果を得ることは出来ませんでした。
この段階で計画主体として地方公共団体が登場したことはご承知のとおり。
ちなみに、一号認定は彦根市でした。あっという間の認定でしたがそれには“裏技”があり、裏技はさっそく各地に伝播、彦根式基本計画がデファクトスタンダードに。
認定基本計画の作成手法と同じです。

現在、改正中活法はもはや中心市街地は商業施策だけでは活性化出来ない、として『認定基本計画』では居住や都市福祉施設の設置が必須とされました。
しかし、もちろん商業の活性化は一丁目一番地、そしてその中核を占めているのは相変わらず、“高度化事業”です。
なぜ高度化事業なのか?
説明した人はいませんし、たぶん高度化事業が商店街活性化に不可欠である理由を説明出来る人は(今となっては)きわめて少ないと思います。
もちろん、各市で基本計画作成に参画した人たちが高度化事業の意義を理解していたとは、その後の経緯からして考えにくい。

商店街活性化の命運を左右する位置を占めている高度化事業、その本当の目的は何か?
なぜ高度化事業は(全国的)施設整備事業に成り下がってしまったのか?
どうすれば本来の姿を復活し、活性化実現の切り札になるのか?

関係者なら当然抱かなければならない祇園です。

師走25日開催の行政担当者限定セミナーでは、全国初、この「秘密」を説明します。
高度化事業の理解無くして商店街の活性化無し、ご期待ください。

セミナー参加の前に

ご承知のとおり、改正中活法では中心市街地≒都市中心部の商業街区の活性化を地方公共団体の責務としてます。
市町村は、中心市街地活性化基本計画を作成し、その推進をマネジメントしなければなりません。すなわち、計画を各方面と共有し事業に取り組むことが確かに自分たちの繁盛~中心市街地の活性化~都市の持続可能性の増進に直結することを確認してもらい、"その気になって"計画所載の各種事業に邁進してもらわなければならない。

 問題は、基本計画の出来映え。
本当に関係各方面の皆さんが"自分の仕事"、"自分のため"と心から納得して知恵を出し、汗を流してくれる内容になっているかどうか。

 当社はなるか、旧市街地整備改善・活性化法スタートのころ、基本計画作成第1号となった彦根市の皆生区作成情況を視察したことがあります。彦根市の旧基本計画がその後作成された計画のプロトタイプになったことは、今となっては知る人ぞ知るところ。さらに改正中活法下の基本計画は、1号認定=青森・富山両市の計画が後に続いた各都市の"モデル"となってことはよく知られています。

 共通しているのは作成に当たった行政(招聘したプランナーも)商業地についての知見が乏しく、有効な計画を作られなかったこと。補完してくれるはずの専門家の力量が問題情況にミスマッチだったことは、今になれば誰の目にも明らかです。

 あらためて再出発すべき時を迎えている訳ですが、問題は、依然として主導すべき位置にある行政に活性化を実現していくために必要な知見が揃っていないこと。
近年新しく配置された人にはわかりきったことですが、ベテランの担当者には自分が否定されるようで、中々新しい路線に切り替えることが出来ません。

 現場を担当する人は、イベントに走る商店街と旧態依然たる発送のもと行政はお金を出すのが仕事、とかが得ている上司の間でやりきれいない日々を送っている人もあるかも知れません。

 来月25日、福岡市に於いて開催するセミナー、新しい取組の必要を痛感しながら、すすむべき全体像を掴んでいないために局面を打開する戦術がとれないという第一線担当の皆さんに現状突破の武器としての論理と戦略を提供するものです。
課長さんが担当者とともに参加される、というのがお奨めですが、時節柄無理なときは、参加にあたってセミナーの内容を詳細に説明、参加の趣旨="取組の抜本的な転換の資とするため"を上司と共有しておきましょう。

※セミナーについては、掲示板【都市経営入門】で断続的に説明しています。

行政担当者限定 中心市街地・商店街活性化セミナー ご案内

― 地方公共団体の担当者限定 ―
セミナー「中心市街地・商店街活性化への道」ご案内
― その論理・戦略・実践 ―

1.趣 旨:
  改正・中活法により中心市街地活性化が地方公共団体(以下「行政」)の責務と定められてから 7年が経過しました。
以来、多くの都市が『基本計画』を作成、活性化協議会を設置して各種の活性化事業に取り組んでいますが、特に「商業の活性化」については未だに「活性化への道」を確定している、と誰もが認めるレベルに到達している例はほとんどありません。
 セミナーでは問題を「商業・商店街の活性化」に絞り込み、活性化実現への筋道・戦略・実践のあり方を提案します。
既に都市・商店街で実践がスタートしている新しい挑戦です。

(1)中心市街地活性化はなぜ成功しないのか? 
 ①その理由はハッキリしています。多くの都市・商店街の取り組みは、「成功への道」のシナリオを確定しないまま、かって商店街間競争のツールだった「販売促進策」を平成バージョンに塗り替えて実施する、という安易なレベルに終始しているからです。
 商店街間競争のノウハウではショッピングセンターその他の郊外型商業施設全盛時代にお客を呼び戻すことは出来ません。
 ②小売商業は基本的に数少ない成功事例の「見よう見まね+差別化」で成立します。
  商店街立地の商業者の大半は、この手法で成功し、現在に至っている人たちですが、この人たちが郊外型商業からお客を呼び戻すには何をなすべきか=商店街を再生する方法を知っていると期待する根拠はありません。
 ③『中活法』のスキームは、郊外型商業全盛時代に都市中心部・商業街区の小売商業機能を活性化させ、都市経営上の重要な機能を果たさせることを目的にしています。
  中心市街地活性化と商店街活性化の密接な関係は、『中活法』を読んだだけでは理解出来ません。適切な商業理論を装備したうえで『商振法』、『大店法(改廃)』から『旧中活法』制定に至る経緯と課題を理解しておかないと、実現可能な「活性化への道」を構想策定することは出来ません。
(2)地方公共団体(行政)の責務としての中心市街地・商店街活性化
  ①ご承知のとおり、『中活法』では中心市街地活性化を行政の責務と定めています。
   都市機能の増進および経済活力の向上について、行政が分担業務を果たすとともに、全体の「司令塔」として取り組みを推進することが求められているのです。
  ②多くの都市に共通する中心市街地とは、都市中心部の商業街区(参照:中心市街地の三要件)ですから、行政がその責務を果たすには“商店街活性化への道を構築する”ことが不可欠、まずは、商店街活性化について透徹した理解を持っていることが大前提となります。
    しかし、これまでこの前提条件を自覚し整備している都市は限られています。
③行政に限らず、まちづくり会社(TMO)、活性化協議会、商工団体、商店街組織など「推進体制」を構成するメンバーはどこも活性化の推進に必要な知識・技術を修得する機会は無く現在もほとんど備えていません。これでは活性化が実現しないも当然です。
  ④そもそも中心市街地・商店街活性化とは都市中心部の当該街区にどのような状況が出現することか、実現に向けて達成を目指す「目標」は何であるべきか? きちんと論議されたことがあったでしょうか? セミナーに参加すると、これまで誰もが怪しむこと無く採用してきた「数値目標」などがなぜ無力なのか、手に取るように分かります。
  ⑤以上については都市の関係各方面が共有すべき条件ですが、まず、活性化の実現を「責務」とする行政の担当者(中心市街地・商店街・市街地整備など)が先行して「活性化の論理と戦略」を体系的に理解し、具体的な取り組みの構想、関係各方面への指導に不可欠の「基礎体力」を身につけることが喫緊の課題です。
    セミナーは、推進体制の「司令塔」たるべき行政の担当者が当面する課題に対応するために活用できる唯一の機会です。

2.セミナーの特徴:
(1)『中活法』で活性化の推進を責務と定められている行政の担当者各位が任務を推進するうえで不可欠の『中活法』のスキームを詳細に解説した上で、あるべき中心市街地活性化実現のシナリオを描き、その各段階を着実にクリアしていく取組を提案します。

(2)なかでも最大の課題である「商店街の活性化」については、当社が開発し、全国各地の都市~商店街で採用・実践されている「キラリ輝く繁盛店づくり」(他のモデルとなるレベルの繁盛店群を実現し、それらを「核」として点から線、線から面へと波及・展開する方法)について具体的な取組事例を紹介しながら説明します。

(3)このセミナーでは、商業者をはじめ行政以外の関係者には直接関係の無い・しかし、行政の担当者には不可欠の「推進体制を指導する」ために必要な各般の知見を提供します。
  (市内関係各方面が一堂に会し「活性化への道」を共有する機会は、この後、各都市ごとにその独自の問題状況に応じた取組となります。)

□以上簡単に説明しましたが、このセミナーに参加されることで、都市経営上の一大難問である中心市街地―商店街活性化実現への道・全体像を把握することが出来ます。
  国内で当セミナーと同一レベルの内容のセミナーは開催されていません。
 年末押し迫っての開催ですがお繰り合わせのうえご参加くださいますようご案内いたします。
なお前述のとおり、このセミナーは内容的に地方公共団体の担当者向けに限定しています。

□内 容  
 1.『中活活』のスキームの解説・共有
 2.商店街活性化という問題の確定
 3.選択肢としての「中心市街地・商店街活性化への道」
 4.既存商業者の自助努力を主役とする商店街活性化のシナリオ
 5.実践としての「キラリ輝く繁盛店づくり」
 6.事例紹介(動画、写真を多数供覧します。

※セミナーを受講されると、中心市街地・商店街活性化を巡る“モヤモヤ”が一挙に晴れることをお約束します。スキームを無視して流通している「まちづくり会社」、「タウンマネージャー」、「中小小 売商業高度化事業」、「テナントミックス」などのタームをあらためて体系的に理解するまたとない機会です。


 平成25年11月15日


㈲クオールエイド
代表取締役 武 雄 信 夫

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地方公共団体 担当者のための
セミナー「中心市街地・商店街活性化への道」開催要領


1.趣 旨
〇隘路に陥っているこれまでの取り組みから脱却し、“商店街活性化=本当に繁盛する個店が軒を連ねる商店街の再生“という、誰が・どこから見ても唯一正当な取り組みを実現する「方向と方法」を「中心市街地活性化法」のスキームに基づいて説明します。
 〇中小小売商業振興法・大店法の制定から今日までの取り組みを総括し、これまでの取り組みはなぜ成功しなかったのか、どうすれば成功するのか、分かり易く説明します。
〇中活法では中心市街地・商業街区の活性化は地方自治体の責務であると定めています。その意味するところ、自治体、商業者,その他関係各方面の役割について説明します。
〇特に「司令塔」にあたる行政の任務・所要スキルなどについて詳細に説明、各都市ごとの開催では触れることの出来ないレベルについて理解するまたとない機会です。

2.タイトル 『中心市街地・商店街活性化への道』―その論理と戦略―
 テーマ1:中心市街地・商店街活性化をめぐるもんだい情況
 テーマ2:スキーム=「中心市街地活性化法~基本方針」の再確認
 テーマ3:都市経営上の戦略的課題:「商店街活性化の論理と戦略」提案
 テーマ4:繁盛店づくりから始める再スタート・事例紹介       
※全国各地の自治体・商店街・商工団体等の皆さんとの協働で実効性を確認している内容です。
 「行政主導で推進する商店街活性化」の先行事例を政令都市から商工会地区まで多様な事例を紹介します。

3.日 時:平成25年12月25日(水)午後1時~5時(4時間)

4.場 所:福岡県中小企業振興センター

5.対 象:地方公共団体の「中心市街地・商店街活性化」担当者

6.参加料:3,000円(資料代・会場借り上げ料負担分として)
     (1都市から2名以上参加される場合、2人目からは@1,000円)

7.問い合わせ・申込み:メールまたはFAXでどうぞ
  メール info@quolaid.com 
  FAX 0954-20-1141 

㈲クオールエイド (担当:武雄ミチル)
〒843-0022 武雄市武雄町大字武雄5598
TEL 0954-20-1170  FAX 0954-20-1141 URL 

商店街活性化 天動説と地動説

天動説:商店街は、シャッターの外側の条件を整備すれば、お客が集まり、入店し、買い上げ客になってくれる。活性化したければ、人が集まる仕組みを作れば良い。
もともと各個店はその道のプロが作った店だから、店前を通行したり、一度入店さえさせれば後はこっちのもの、という郊外に物販施設が出現していなかった古き良き時代由来の世迷いごとに犯されている。。

 地動説:商店街の機能は物販中心、モノが売れなければ商店街では無い、売れるには売れる仕組み(業容=品揃え・提供方法・環境)を今どきのお客の消費購買行動に適合させなければならない。買い物行き先となる個店が増え、回遊が実現すればその結果として通行量が増える。通行量が増えても買い物の場=個店の売り場が買い物の場として評価されなければ入店―買い上げは実現せず、商店街は活性化しない。
まずは、意欲的な個店有志が率先、外部環境はカッコに入れたまま繁盛店づくりに挑戦するのがキラリ輝く繁盛店づくり。

 昨日から豊後高田昭和の町、商店街活性化推進の核となるキラリ輝く繁盛店づくり=商店街活性化核店舗創出事業の第2回座学と臨店。
座学は商業理論原論と業容論。ほとんどの小売業が理論抜きで繁盛しているのになぜ商店街は商業理論を学ばなければならないか?
学ぶべき商業理論とはどのような内容を持っているべきか。
というレベルからスタートして“業容転換”まで。

 次年度はいよいよ独り立ち、自力で“ショッピングゾーン昭和の町”の概成に向けた商店主主体の取組がスタートできるよう、この半年が正念場です。

 商店街活性化、天動説から地動説へ、コペルニクス的転回の時ですが、皆さんはいつまで天動説を奉じて動くつもりですか。

商店街活性化 見よう見まねからの脱却

 中活法第五条は、中心市街地の活性化について地方自治体の責務を定めています。“効果的に中心市街地の活性化を推進するよう所要の施策を策定し実施する責務を有する”

 中心市街地とはどこのことか?
「語感」からイメージされる「都市の主要な機能が集積する街区」ではなく、第二条「中心市街地」
①集積要件:相当数の小売商業者が集積し、都市機能が相当程度集積している
②趨勢要件:都市利用および商業活動の状況からみて都市活動の確保または経済活力の維持に支障が生じ、または生じるおそれがある
③波及効果要因:当該市街地が活性化することが市町村の発展に有効かつ適切であること
に明らかなように、中活法における中心市街地とは都市の旧中心部の商業街区とその周辺街区のことです。

 したがって、中心市街地活性化の定義=「都市機能の増進および経済活力の向上」の中心課題は、商業街区における都市機能の増進・経済活力の向上であり、さらに「増進と向上」を一体的に推進すべき対象として当該市街地に存在する「商店街群の活性化」がメインの課題になります。
中活法において、地方公共団体がその責務として推進しなければならないのは、「商店街群の活性化」である、ということはあまり自覚されていないのでは無いか?
商店街の活性化はもっぱら商業者の仕事であり、自治体はそれをバックアップするのが任務だ、」と認識されているところが多いように思われます。これは大きな間違い、中活法では中心市街地所在の商店街群の活性化は,地方自治体の責務とされているのです。

 「商業者に任せていたのでは商店街は活性化出来ない」
これが中活法制定の大前提ですね。(『基本方針』第7章)

 伝統的な商店街活性化策としては、共同施設の整備、共同経済事業の実施に大別されますが、その目的は、類似・競合商店街との差別化であり、施策はほとんどが「先行事例踏襲」です。
(任意の商店街の活性化策を思い浮かべてみてください。)
踏襲される「先行事例」はといえば、本来「類似商店街との差別化」を目指す施策であり、「差別化に成功した施策」に追随することが商店街レベルの活性化策として「通用」しています。
目下流行中の「三種の神器=一店逸品、百縁商店街、まちなかゼミナール」はその典型ですね。いずれも、他の条件で同等程度の商店街間、同業店間の競合には役に立つ販促かも知れません。

 しかし、目下進行している空洞化は商店街間競争、同業店間競争によって生じたものではありませんから、これらのアイデアが活性化施策として効果が得られるわけが無い。「成功事例」と喧伝されている先行事例の紹介もよく読んでみると、「事業として実現した」という話、その結果街が活性化したとか、着実に活性化に向かっている、という報告ではありませんね。
商店街活性化には、模倣追随の対象になる「成功事例」が無いのです。

 もはや、商業者得意の「先行事例追随」では商店街を活性化することは出来ない。
これが中活法のスキームで取り組む商店街活性化の基本認識でなければならない。
従来の手法では活性化は出来ない、ということで中活法が制定され、活性化が「地方自治体の責務」とされたのですから。

 したがって、地方自治体が取り組む中心市街地・商店街活性化は、これまで商業者,商店街が取り組んで来た「先行事例の見よう見まね」のレベルは全く期待されていません。
期待されているのは、
①広域に多種多様な商業施設が数多く存在する中で
②維持が困難になっている商店街群を活性化する=維持が危ぶまれる状態から脱出させること、
中心市街地所在の商店街等の商業機能を持続可能にする、という前例の無い課題への取り組みです。

 前例の無い課題に取り組むにあたっては、踏襲できる前例は無く、われわれは「仮説―試行」に赴かなければならない。
試行する「仮説」は、広く小売商業全体を理解し、説明する能力を持った「商業理論」に基づいて導出しなければならない。商店街得意の見よう見まね・販売促進策は、衰退趨勢に陥っている商店街を起死回生、広域所見に於いて商業集積としての持続可能性を取り戻す、という課題への取り組みとしてはあまりにもチャチ過ぎます。

 商店街を活性化する、という都市の課題は、従来商店街組織が十年一日繰り返して来た「成功事例の見よう見まね」方式からきっぱり脱却、「持続可能な商業集積」としての再構築を目指すこと。
過去に例を見ない取り組みであり、「仮説」を立て、試行錯誤によって実現していかなければならない。

 ますは、地方自治体が「中心市街地・商店街活性化」を実現していく取り組みに必要な理論的・実践的知識を確保すること。
言うまでも無く「先行事例」に所要の知識を持っている例はほとんどありませんから、自力で獲得しなければならない。

 中心市街地・商店街活性化に取り組む地方自治体が最優先で取り組むべき課題は、商店街活性化を可能にする理論の確保あり、それに基づく活性化を実現するシナリオの作成です。
現在、この課題に取り組む地方自治体(県・市)が着実に増えています。まず地方自治体の担当者が「活性化実現の道」を確信し、これを都市関係各方面が共有する機会を作ること。
迂遠なようですが、活性化を実現するに足元を確認しながら一歩一歩進んで行く以外に道はありません。

 当社が提供するセミナー(昨日の記事参照)はそのための機会、国内で類似の機会を提供するものはありません

【セ ミ ナ ー 予 告】

中心市街地・商店街活性化担当者のための中心市街地活性化セミナー

1.テーマ:中活法と商店街(中心街地)活性化への道
    =中活法のスキームによる構築と実践。推進体制=

2.趣 旨:中活法が制定され、中心市街地(商店街)活性化が地方公共団体の責務とされてから〇〇年が経過しました。この間、全国の都市は中心市街地活性化基本計画を作成、活性化協議会を設置、各藩の事業に専念してきましたが、残念ながら、活性化に成功した、と誰もが認めるレベルに到達している例はほとんどありません。

(中略)

今回開催するセミナーは、中活法で責任を持って中心市街地活性化を推進することが期待されている地方自治体の担当者各位に任務を推進するために不可欠である中活法のスキームを詳細に開設した上で、あるべき中心市街地活性化実現のシナリオを描き、その各段階を乗り越えていくための準備を提案します。

 なかでも最大の課題である商店街の活性化については、当社が開発、既に全国各地の商店街で実践されている[キラリ輝く繁盛店づくりーお客に見える店づくりーみえる・化三段階の取組】を中心に店が輝き、商品が輝き、人が輝く店づくりを実現し、点から線、線から面へと展開していく方法と方向を豊富な事例紹介を交えて具体的に紹介します。
 このセミナーに参加されることで、難問である中心市街地―商店街活性化実現への全体像を把握することで出来ます。
国内で当セミナーと同一レベルの内容のセミナーは開催されません。

 年末押し迫ってのご案内ですが、お繰り合わせのうえご参加のほどお願いいたします。
なお、今回のセミナーは地方自治体職員に限定したご案内としていています。市内関係各方面が一堂に会し、理論と実践を共有する機会は、この後、各都市ごとに取り組んでいただきます。
ますは、主体である自治体の担当者さんが問題情況を把握するという課題に対応しているのがこのセミナーです。

□内 容  
1.中活法スキームの全体像の解説・共有
2.商店街活性化という問題の確定
3.中心市街地(商店街)活性化への道、スキームに沿った素描
4.既存商業者の自助努力を主役とする商店街活性化のシナリオ
5.実践としてのキfラリ輝く繁盛店づくり
6.事例紹介
講義では、動画、写真を多数供覧します。

□期日:平成24年12月25日(水)13:00~15:00
□場所:福岡県中小企業振興センター
□対象:地方自治体で商店街・中心市街地活性化担当の方
□人員:30名
□参加費用:一人3,000円(同一団体から複数参加の場合2人目からは1,000円)
□支払い:銀行振り込み(申込者宛ご案内します)
□申し込み:メールにてどうぞ
  
※セミナーの内容は、当社現段階の達成をすべて提供するものです。昨年度の内容から大きく進歩しています。既受講の方にも再受講をお奨めします。

※本セミナー受講を突破口に都市の取組全体を大きく転換させていくプロジェクトも用意しています。セミナーで説明するとともに実施のご相談に応じます。

※受講されることで、活性化を巡る“モヤモヤ”が一挙に晴れることをお約束します。

※ほかでは得られない機会です。是非ご活用ください。
お問い合わせはメールでどうぞ
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  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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