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ファスト・ビジネス

 ファスト・フード、ファスト・ファッション、ファスト・ショッピング
と来て、とうとうファスト・ビジネスの登場です。

 ファストビジネスとは何か?
①一般に企業の存在は、全ての人が認めるべき「価値」である。
②企業の目的は短期利益の最大化である。
③企業がその目的を果たすために取る行動は、法令に反しない限り
何をしてもよい。

 というあたりを信じて経営されている企業のこと。
「最短で最大利益」がその行動基準。

 我が社が利益を挙げることは、世界的に見て「善」であり、
そういう我が社にとって、世界は「金儲けの機会」として存在する、
と理解して行動する。

 「個別と全体の矛盾」という言葉がありまして、個人にとっては
大変都合のいいことだが、同じことをみんながやれば、当初の期待
とはまったく相反する結果が生じることを言います。
「合成の誤謬」ですね。

 うちが儲かるためには、ということだけを優先して考え・行動
する、その結果、外部にどのような影響を与えるか、ということには
眼をつぶって考えれば、儲かる方法はいくらでもあるでしょう。
しかし、行動の結果が外部に及ぼす影響、それがやがては自分に
跳ね返ってくるであろうこと、それによって生じる逆効果などを
考え合わせれば、選択の幅は自ずと限られます。
「三方良し」という言葉がありますが、企業が儲かり、お客が満足し
世間(社会)の福祉が増進する。特に、「世間良し」はこれが維持
されてはじめて企業も顧客も将来にわたる存続が可能になること
から、社会秩序が維持されることは企業活動の大前提であり、
社会の仕組みを利用して企業の目的を実現していこうとする
企業に
とって、社会秩序の維持に注力することは当然の責任です。

 これはなにも難しいことではありません。
顧客の問題解決に貢献する、企業の利害関係者の利害に貢献する、
その過程で社会秩序の維持・改善に貢献する、ということを行動
規範にすること。

 もちろん、そんな「きれいごと」には一切お構いなし、企業は
営利が目的だから何よりも利益を挙げることが大事、「利益=
収益-経費」だから、売上最大・コスト最小の実現を際限なく
追求するのが企業の存在価値だと考える人もあるようで、「年収
100万円時代」などと何のこだわりも無く言い切るユニクロの社長
さんなどはその代表の一人ですね。

 この考え方がトンデモであることは少しでも自分のアタマで
考える習慣がある人にはたちどころに理解されるところ。
「年収100万円」は既に非正規社員・パート社員では実現済みの
水準でしょうが、この年収レベルが国内一般に普及すればその結果
自社の経営環境はどうなるか?
早い話、ファストファッションを愛顧しているお客さんの年収が、
揃ってファストビジネスのパートさんの年収レベルになるという
ことですから、さて、そうなったときに、お客が現在と同じ感覚、
同じ頻度でファストビジネスのお客であり続けられるだろうか、
ということです。

 資本主義は、スタート以来、人々が生活に必要な物資やサービス
を入手するための努力の過程を営利機会とすることで成立して
いますが、出現以来、経済の全体を占めるまでに成長する過程では
さまざまな葛藤・対立・調整などを経験、その積み重ねの上に今日
“国民経済”の仕組みとしての定着が出来たことは誰もが知って
いるとおり。

 この「国民経済としての仕組み」を取っ払って、むき出しの
資本主義というか、これまで一度も存在したことの無い、“世界を
一個の営利機会の塊として見る”立場に立つのがファストビジネス、
グローバリズム(世界一球資本主義)を標榜する企業ですね。

 ファストビジネスのファストとは自分の利益最優先、それも短期
利益の最大化の実現を理念とする企業のこと。
もっとお金を儲けたい、ということが経営の本願、「拝金主義」
がぴったり。
 で、なぜ拝金なのか、といえばその背後には何の理由も理屈も
ありません。だって、世間一般、お金が大事でしょ、という感じ。
ただ、お金は尊い、だからお金がもっと欲しい、というところに
行き着いているだけのことではないか。

 グローバリズム企業の拝金主義は、商店街活性化、繁盛店づくり
とは似ても似つかぬ思想です。
(続く)
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