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活性化の方法は商店街の基礎体力に左右される

 戦略は採用可能な戦術の幅に規定され、戦術は動員可能な装備と基礎体力に規定される。
軍事方面では常識です。早い話、ある日突然、これからは核による抑止だ、と叫んでも装備と基礎体力が備わってなければ、言ってみただけの話。脳ミソに汗をかいて動員可能な装備と基礎体力で自己可能な戦術を編みだし、その組み合わせをもって対処しなければならない。

 ビジネス界隈でも戦略云々という論議がよく聞かれますが、言葉を使うかどうかよりも基本的なことは、こういう当然の思考が出来るかどうかということですね。
“戦略的思考”の基礎は、“当然の思考”が出来るかどうか。
“当然の思考”抜きで戦略とか戦術といった専門用語を濫用していると、「戦略・戦術」と唱えさえすれば何でも出来るかのような錯覚に陥ってしまうかもしれません。

 商店街活性化の場合。
活性化を実現するには、もちろん、「活性化実現の道すじ」を構想しなければなりませんが、構想を立てるにあたって必要なことは、商店街組織及び商店街に立地する各個店の経営能力を見極めること。ところが。

 商店街活性化に関する計画や施策、作成にあたって商店街・商業者の経営能力の現状を把握した上で、「実行可能であり・かつ・活性化を実現出来る計画・施策」として作成されていることが不可欠ですが、現存する計画・施策は、基礎体力の現状―可能性をシビアに評価した上で作られているかといえば、これはハッキリ、作成にあたってそのような検討は行われていない、と判断しなければならない。

 何故そう言えるか?
第一に、計画・施策を推進した結果、活性化に成功したという事例が殆ど報告されないこと。第二に、堀基本的なことですが、活性化を目指すなら当然取り組まなければならない、商店街・商業者の基礎体力を強化あるいは転換するための取組がまったく計画されていないこと。この二つは、既存の計画や施策がただ取り組むだけでは活性化を実現することは出来ないことを物語っています。

 本来、商店街(中心市街地も)活性化の取組を評価するにあたっては、このような“戦略的思考”に関わるレベルの有りようについての吟味・評価が不可欠ですが、行われておりません。もっとも包括的な評価作業は総務省によって行われたものですが、そこで指摘されていることは、“目標の設定が不十分だった”ということでした。
何故目標の設定不十分だったのか? それは現場段階で目標設定はこの程度でよい、という判断されていたからであり、その判断をしたのは当事者の基礎体力ですから、問題は単に目標を変更するだけでは済まなかったのですが・・・。

 さて、当コーナーで再三論じているように、今年度から活性化の推進状況を判断する・あるいは達成の目標として、集客力の向上と売上増加が設定されました。
早速の疑問は、昨年まで“通行量増加”という目標達成を商店街活性化への道と信じて取り組んできて、かつ、成果を挙げられなかった商店街・商業者が新しい目標を示されたからと言って右から左へそれを具体的に実現する基礎体力を持っているだろうか?ということであり、もし、能力が顕在化していないとすればそれをどのように引っ張り出すかということでそうとしているのか? ということですが、このあたりについての気配りはまったくありません。

 戦略的思考の秘訣は、基礎体力のレベルに合わせて目的・目標を決定すること。
持てる力と無関係に立派な目的目標を掲げても水に映った月を手に取ろうとするようなもの、実現することは出来ません。
新しい目標:集客力の向上と売上増加を実現するには、基礎体力の現状を理解し、そのレベルからスタートしで達成可能な“方法”を示し、段階的な取組を提案することが必要です。最優先の取組は、商店街・商業者の基礎体力のレベルアップ、これを実現していく事業が企画されなければ目標は文字どおり絵に描いた餅、そうした事業は現時点において既に失敗することが予定されているとみて間違いありません。

戦略的思考の重要性、いくら強調しても過ぎると言うことはありません。
それにしても戦略的思考の欠落は、ひとり商店街に限ったことでは無く、我が国各方面に共通する一大欠陥、早急に改善されないと国の将来は極めて危険です。

 そもそも我が国には何故戦略的思考が根付いていないのか。
その理由を目下ツイッターで明治維新に遡及して書き継いでいます。
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