「行政主導・主役は商業者」の商店街活性化

 キラリ輝く繁盛店づくり、すでに全国各地の都市・商店街でタイトルのとおり、県・市の商店街振興担当部課で企画、希望商店街を募って“活性化を実現するモデル商店街”に位置づけ、行政と商店街・商工会義所などが協働で取り組む、というスキームで展開されています。

 事業を成功させるため、取り組みの前後にいろいろと仕掛けが施されていまして、スタート時点で既に参加者の意慾はこれまでの事業では考えられないほど高まっており、そのまま事業になだれ込む(笑。スタート時点で既に成功が決定していると断定してまず間違いはありません。

 考えて見れば、公的資金を投入し、郊外型商業全盛時代にあらためて商店街を“ショッピングゾーン”として再生させようと言う大仕事ですから、スタートする前に“こうすれば必ず成功する”と成功への相当の現実性をもった企画・方向であるとしっかり見極めてからでないと、おいそれと進めるわけにはいきません。これまでの取り組みのほとんどが挫折している訳ですからなおさらです。

 キラリ輝く繁盛店づくりは,これまでのところ、以上のような問題意識に基づいて採用され、実践されている数少ない(と思いますが如何でしょうか)事例の一つです。

 昨年度キラリに取り組まれた都市では、例外なく、今年度も引き続きキラリの実践が継続します。
この事業の場合、継続とは、
①昨年取り組んだ個店はいっそうの繁盛を目指して継続
②同じ商店街ではじめて取り組む個店は先輩店舗の指導助言を得ながら取り組む
③新しくチャレンジする商店街は、先行商店街を参考に取り組む
ということで、転化線・線から面への展開というスローガンが本当に実体化しています。
参加商店街、個店が増えるにつれて共有されるノウハウの量が増え、質も高まっています。ノウハウの共有により繁盛実現までの時間が短縮されるということも現実化しています。我ながら本当にいいことずくめの取り組みです。

 今年度はさらに新規に取り組まれる都市・商店街もありまして、当社は要請により可能な範囲で支援を引き受けています。一方、これから需要が増えることが予想される指導支援に当たる専門家の養成にも取り組んでいます。
受講されている皆さんも気合いが入っています。

 「行政主導・主役は商業者」のスキームでの商店街活性化、7月には先駆的に取り組まれている皆さんによる本格的な“お披露目”が計画されています。
興味のある方はぜひご参加ください。

商店街活性化、商店街組織だけでは実現出来ない

 刺激的なタイトルかと思いますが、目下、当社と協働で商店街活性化に取り組んでおられる各地の関係者 ―商店街のリーダーさん、行政や商工会議所の担当者さん、まちづくり会社、そして誰よりも商店街の店主さんたち― 皆さんが共通して感じておられることだと思います。

 これまで商店街活性化は、商店街組織が事業を企画~実施~評価するというパターンで取り組まれることが多いと思います。
このような事業手法は静態的な取り組み(繰り返し取り組むルーティーンの事業・イベントや売り出しなど)の場合は有効ですが、商店街の将来を左右するような戦略的な課題への取り組みの場合は、日頃使うことの無い能力の動員なども必要であルーティーンワークのようにはいきません。
 上位計画である中心市街地亜化基本計画や総合計画あるいは地域商業振興計画などとの整合性を取らなければならない事業や複数の商店街に関わる事業の場合などは言うまでもありません。

 さらに、当社のように商店街活性化を都市経営上の戦略的課題(解決の成否が将来の都市のあり方を大きく左右する課題)であると位置づけ、都市の持てる能力を結集して取り組むべきとする立場にとって、①適切な活性化への道を選択することはもちろん、もっとも重要なことですが、②関係各方面が力を合わせて取り組む体制を作ること、も①と同等の重要性を持っています。

 新しい活性化への道は、商業理論の共有、キラリの実践・拡大というこれまで商店街組織が経験したことの無い取り組みを必要としますが、この方法と方向を商店街組織だけで開発・組織化・普及することは出来ません。

 行政、商工団体等の協働が不可欠です。
 商店街組織外にとってもこれは当然のことですね。
1.地場小売商業が集積する商店街の活性化は、域内経済の循環性(=都市内部におけるお金の循環を増やす)の確保、再投資可能性の構築という都市経営上の戦略課題に直結しています。
2,地域商工業の改善発達、会員事業所の経営改善を使命とする商工会議所にとって、会員事業所が多く所属する商店街の活性化の推進は組織の意義そのものです。

 この機会にあらためて、
「商店街活性化は商店街組織の仕事、組合に任せておけば活性化は実現する」ものかどうか、ご自分のアタマでじっくり考えて見てください。

 既報のとおり、「行政主導・主役は商業者」行政が活性化の方向と方法を示し、商店街との協議のもと、事業を設計、所要の支援制度を駆使しながら一緒に活性化に取り組んでいく、という新しい取り組みが全国各地で始まっています。
やがてその達成水準や成果についてお披露目する機会があると思います。

集客力の数値目標

 商店街活性化に関する計画作成にあたって、商店街・商業者の基礎体力を見積もり、並行して競合関係にある郊外・広域の商業集積を分析評価、これらを基礎に“商店街活性化への道”を構想するという手順を踏んでいる都市、商店街は殆どありません。
その結果は連戦連敗、手を変え品を変えて活性化事業に取り組むものの、施策を据えるべき基礎となる作業が出来ていませんから、砂上の楼閣、お金と時間は着実に費消しますが結果は残りません。

 総務省は、行政評価で中心市街地活性化の取組が思うように成果を挙げられない原因は“数値目標の不在”だとして、適切な数値目標を設定することを勧告しました。
あいかし、この勧告も上述の基礎体力の秤量、競合の調査分析の必要については沈黙しています。

 活性化策の作成が要件を備えていないという情況が意味しているのは、ひとえに問題解決能力の劣化ということ。その結果、商店街や中心市街地に限らず、日本全体が直面している情況に適切な対応することが出来ない、ということではないかと危ぶまれます。

 さて、標記について。
集客力向上は、今年度の商店街活性化の目標の一つとされていますが、集客力の向上の実現を数値に設定して追求するというのはすこぶる結構なことですが、問題は、集客力の向上はどうすれば実現出来るのか、その実現を目指すには何をどう数値化すれば良いのか、ということです。くれぐれも集客力が向上すれば通行量が増える、通行量を増やすことが集客力の向上だ、という本末転倒はしないこと。通行量増加はこれまでさんざん取り組んで来て
成果の得られなかった手法です。

 集客力とは何か 話はここからはじめなければならない。
こんにち、お客を集めるということは、とりもなおさず、他の商業集積へ向かっている消費購買行動にあらためて商店街を指向させる、ということですね。今どき、お客を増やしたかったら基本的に郊外のショッピングセンターから引きはがしてくる以外に方法はありません。どうすれば良いか。
集積間競争に勝利すること、これ以外にありません。
ちなみに集積間競争は物量的な話ではありません。競争は、“どの集積が私のショッピング行き先として適しているか”をテーマに個々の消費購買客相のアタマの中で行われます。

 この競争の決め手は、『基本方針(*)』に言われている“業種揃え・店揃えの最適化”にあります。
 商業集積の競争力とは、面積や店舗数では無く、当該集積がターゲットに想定している“特定の”消費購買行動の受け皿としてどれだけ条件(品ぞろえ・サービス揃え・ショッピング環境)を整えているかということであり、商業集積の競争力とは商圏内の競合集積と比較してどのような水準にあるか、ということで決まります。

 集客力=競争力=広域住民の消費購買行動を当該集積に向かわせる力。
上記の『基本方針』にはこのことが次のように書かれています。
“中小小売商業の競争力の根幹は業種揃え・店揃えの最適化”であると。
皆さん、『基本方針』はちゃんと読んでいますか? いつも手元においていますか、特に行政方面の皆さんは自家薬籠中のものにしないといけませんがしてますか?

 さて、集客力とは競争力のことであり、その根幹は業種委揃え・店揃えですから、集客力向上に本気で取り組むなら、「業種揃え店揃えの最適化」の実現を真っ正面に据えた取組になります。如何に取り組むか?

 手順を示しますね。
1.商店街が広域で分担する消費購買行動の受け皿としての役割を決定する。

2.役割を全うするために必要な「業種揃え・店揃え」、サービスミックス、環境整備を構想する。

3.実現可能な条件から順次整えていく

 ということになりますが、最優先の取組は「繁盛店を実現する」こと。キラリ輝く繁盛店づくりです。
キラリ輝く繁盛店とは、耳にたこが出来ているかと思いますが、商店街が広域で担う商業機能(商店街のコンセプト)を踏まえ、これを分担する方向で“店づくりの転換”に取組、繁盛を実現していく店舗、ですね。

 ここまで来ると推して知るべし、集客力の向上とは商店街の競争力の根幹である「業種揃え・店揃え」に究明し、取り組む店舗=「キラリ輝く繁盛店づくり」に取り組む店を増やすこと、その結果として繁盛を実現する店がどれだけ増えているか、によって評価することになります。個店が目指す繁盛は単に繁盛すれば良いのでは無く、商店街の集積としてのコンセプトを分担具現する店づくりの結果としての繁盛でなければならない。そうしないと集積間競争のさなかでお客を増やすことができません。

 キラリ輝く繁盛店が増えれば増えるほど集積としての集客力が増強されていくわけです。

 集客力向上を目指す取組が掲げるべき数値目標としては:
1.商店街の商業集積としての目指すべき方向を定め
2.その方向実現を分担実現する方向で繁盛を実現する
3.取組を計画し、実践する
という取組において、
〇事業に参加する店舗数
〇繁盛を実現している店舗数
を挙げることになると思います。

 当面の目標は商店街の店舗数の2割を「キラリ」化したい。そのためには3割の店舗に「繁盛店づくり」に参加させたい。

 というあたりが集客力向上の「数値目標」になるのですが、ちゃんと勉強していないとこの数値目標は出てきませんし、達成する方法も分からないはずです。
繰り返しますが、「通行量の増加」は見当違いです。

(*)『基本方針』=『中心市街地の活性化に関する基本的な方針』のこと。中活法第八条に基づいて平成18年9月閣議決定された。取り上げている個所は、p11 「 (1)中小小売商偉業高度化事業、①趣旨」にある。
ちなみに基本方針を実務の導きとして活用するには商業理論を装備していることが前提になる。

活性化の方法は商店街の基礎体力に左右される

 戦略は採用可能な戦術の幅に規定され、戦術は動員可能な装備と基礎体力に規定される。
軍事方面では常識です。早い話、ある日突然、これからは核による抑止だ、と叫んでも装備と基礎体力が備わってなければ、言ってみただけの話。脳ミソに汗をかいて動員可能な装備と基礎体力で自己可能な戦術を編みだし、その組み合わせをもって対処しなければならない。

 ビジネス界隈でも戦略云々という論議がよく聞かれますが、言葉を使うかどうかよりも基本的なことは、こういう当然の思考が出来るかどうかということですね。
“戦略的思考”の基礎は、“当然の思考”が出来るかどうか。
“当然の思考”抜きで戦略とか戦術といった専門用語を濫用していると、「戦略・戦術」と唱えさえすれば何でも出来るかのような錯覚に陥ってしまうかもしれません。

 商店街活性化の場合。
活性化を実現するには、もちろん、「活性化実現の道すじ」を構想しなければなりませんが、構想を立てるにあたって必要なことは、商店街組織及び商店街に立地する各個店の経営能力を見極めること。ところが。

 商店街活性化に関する計画や施策、作成にあたって商店街・商業者の経営能力の現状を把握した上で、「実行可能であり・かつ・活性化を実現出来る計画・施策」として作成されていることが不可欠ですが、現存する計画・施策は、基礎体力の現状―可能性をシビアに評価した上で作られているかといえば、これはハッキリ、作成にあたってそのような検討は行われていない、と判断しなければならない。

 何故そう言えるか?
第一に、計画・施策を推進した結果、活性化に成功したという事例が殆ど報告されないこと。第二に、堀基本的なことですが、活性化を目指すなら当然取り組まなければならない、商店街・商業者の基礎体力を強化あるいは転換するための取組がまったく計画されていないこと。この二つは、既存の計画や施策がただ取り組むだけでは活性化を実現することは出来ないことを物語っています。

 本来、商店街(中心市街地も)活性化の取組を評価するにあたっては、このような“戦略的思考”に関わるレベルの有りようについての吟味・評価が不可欠ですが、行われておりません。もっとも包括的な評価作業は総務省によって行われたものですが、そこで指摘されていることは、“目標の設定が不十分だった”ということでした。
何故目標の設定不十分だったのか? それは現場段階で目標設定はこの程度でよい、という判断されていたからであり、その判断をしたのは当事者の基礎体力ですから、問題は単に目標を変更するだけでは済まなかったのですが・・・。

 さて、当コーナーで再三論じているように、今年度から活性化の推進状況を判断する・あるいは達成の目標として、集客力の向上と売上増加が設定されました。
早速の疑問は、昨年まで“通行量増加”という目標達成を商店街活性化への道と信じて取り組んできて、かつ、成果を挙げられなかった商店街・商業者が新しい目標を示されたからと言って右から左へそれを具体的に実現する基礎体力を持っているだろうか?ということであり、もし、能力が顕在化していないとすればそれをどのように引っ張り出すかということでそうとしているのか? ということですが、このあたりについての気配りはまったくありません。

 戦略的思考の秘訣は、基礎体力のレベルに合わせて目的・目標を決定すること。
持てる力と無関係に立派な目的目標を掲げても水に映った月を手に取ろうとするようなもの、実現することは出来ません。
新しい目標:集客力の向上と売上増加を実現するには、基礎体力の現状を理解し、そのレベルからスタートしで達成可能な“方法”を示し、段階的な取組を提案することが必要です。最優先の取組は、商店街・商業者の基礎体力のレベルアップ、これを実現していく事業が企画されなければ目標は文字どおり絵に描いた餅、そうした事業は現時点において既に失敗することが予定されているとみて間違いありません。

戦略的思考の重要性、いくら強調しても過ぎると言うことはありません。
それにしても戦略的思考の欠落は、ひとり商店街に限ったことでは無く、我が国各方面に共通する一大欠陥、早急に改善されないと国の将来は極めて危険です。

 そもそも我が国には何故戦略的思考が根付いていないのか。
その理由を目下ツイッターで明治維新に遡及して書き継いでいます。

目標を立てないと売上がアップする

 商店街界隈の常識では、活性化を実現するためには販売額の目標を立てることになっています。

 売上げ不振に陥っている個店・商店街が販売額アップの計画を立てることが出来るか?

出来ません。出来るはずが無い。
売上げ不振で困っている、にっちもさっちもいかなくなっている商店街が何故、どうすれば、売上アップの計画を立てることが出来るか?
ちょっと考えただけで出来ないことが分かります。

ありがちな話は、目標を設定し、戦略を立て、計画に落とし込んで実現していく。
話としては何となく決まっているようですが、全然。
計画を立てる技術はありませんし、計画を立ててもらっても実行できないし、実行したからといって目標が達成できるとは限らない、というのが揺動―転換期の特徴です。

我がキラリ輝く繁盛店づくりでは、半年間の取組で売上を前年同月対比20%位アップする人はざらにいますが、別に売上アップをめざし、目標を設定してがんばった結果ではありません。

商店街、目標を設定し、取組を計画すれば売上がアップする、といった生やさしい情況(シャッターの内・外とも)では無い、ということはおわかりのはず、目標を立てず・キラリ実現を目指してこつこつ取り組んでいたら、あらま不思議、いつの間にか売上がアップしていた。
というのがキラリ輝く繁盛店づくりの神髄です。

 というわけで、キラリでは売上アップの目標設定をいたしません。ただし、イチゴ会では名前の通り、売上1.5倍以上アップを目標にします。

 この違いが分かればあなたもキラリ―イチゴにグンと接近したことになります。

都市に自前のシンクタンクを

シンクタンクとは:都市経営上の問題解決に資する専門的調査研究、資料の収集・加工・編集・保管、企画立案・計画作成の支援、ネットワーク構築、人材育成など、都市経営を推進していく上での業務支援や基礎体力の向上を任務とする組織。

 必要ですね。
仕事柄、各地の総合計画や中心市街地活性化基本計画などを読む機会が多くありますが、失礼ながら計画としての要件を満たしていないものが少なくありません。
都市では数十年にわたり自治体を始め各方面で何百という計画を立て、事業に取り組んで来ましたが、計画立案のスキル、事業一般に通じるノウハウなどがどこかに蓄積されているかと言えば、果たしてどうでしょうか。
 都市内部にスキル・ノウハウを蓄積していないため、類似事業を先行実施している他都市・他団体の計画を見境無く模倣追随するというパターンが一般化しているのではないでしょうか。

 少なくとも中心市街地・商店街活性化分野ではその傾向が強く、端的に言えば「認定」を得た計画に右へならえして作ったという計画が多いのですが、これはとりもなおさず、当該市町村全体に計画作成に関するノウハウが蓄積されていないことの証拠ではないか?
 
 これまで作ってきた数百の計画の作成(~実施~終了~総括)過程で生み出された膨大なノウハウ(特に失敗からの教訓)は、それぞれのプロジェクトが終わると同時に雲散霧消、次の案件の取組はまた一から、先行他都市の事例を模倣して。
というのはあまりにももったいなく・かつ、不毛な話です。

 以下、当社が知悉する中心市街地関係に限って考察を進めます。

 多くの計画が既存のシンクタンクやコンサルタント会社の支援を得て作成されていることを考えれば、それらのスキルにも疑問が生じるわけで、計画作成の現場では煮え湯を飲まれた、という述懐が聞かれたりしますが、教訓が都市内部で共有・蓄積されることはありません。さらに担当者が2,3年で移動していくという人事制度のもと、2,3年ごとに同じレベルのことを繰り返している、という都市も少なくないのではないか。

 計画作成についてのスキルの不足はゆゆしいことです。
特に現在のように都市経営を取り巻く条件が揺動し、都市経営のありかたに転換が迫られている時、必要とされるレベルのプランニング能力を備えていない、外部から招聘することもままならない、という状況はもっと直視されるべきだと思いますが・・・。

 ちょうど、ツイッターで武雄市市立図書館の運営委託問題というトピックがあり、takeoも住民の一人として考えてみたり、発言したりしてみました。そこで思い当たったのが都市機能としての図書館のあり方という問題、さらにこのところ、TMO・まちづくり会社のスキルアップという問題を考えているところ、二つの問題を重ね合わせたら、都市に独法のシンクタンクを設置する、という案が浮上しました。

 なかなか大変なことですが、その気になって取り組めば“お金をかけずに”何とかなると思います。
もちろん、“お金をかければ何とかなる”というぷろじぇくとではありません。
まずは“その気になる”ことが先決ですが、どうでしょうかしらね。

 このまま、個別領域ごと、個別事業ごとに毎回、一から計画を作り、「計画書」を棚に並べる、というパターンを繰り返す琴が許されるほど状況は甘くないわけですが。

「お金目線」と「人の動き」

 これからの「活性化」と冠のつく仕事の取組は、「お金目線」が大事だといいましたが、“お金だけでいいのか”と突っ込む人がありましたので、あらためて活性化でもっとも大事な“人の動き”についても確認しておきたいと思います。

 活性化とは、究極、“陳腐化している問題解決能力をいきいきと状態に賦活させること”ですね。単に元気になるだけでは無く、これから先に起こるであろうさまざまな問題にも立ち向かい、解決していく為の力が蘇っている状態。

 これをどうやってちゃんと身につけていくか、ということですが、もちろん事業の中での取組を通じて、ですね。
事業の企画は、この事業に参加した人の“動き”が取組の中で変わっていく、ということが肝心です。

 活性化の取り組み、「お金目線」ともう一つ、人の動きが変わること。この二つについてはちゃんと目標を立てて、スタート時点でしっかり企画、仕事の結節点でもきちんと達成情況を評価する。といった取組にしなければならない。

 ご承知のとおり、「人の動き」については商店街・行政・商工会議所・まちづくり会社とも担当者を中心に着実に変わっていきます。次の段階の取組を担う力が着実についていくわけです。

問題は「お金の動き」、以前紹介した堂免信義先生の『日本を貧困化させる経済学の大間違い』、未読の人はぜひご一読を。

そのうち、「Web読書会」を企画してみましょうか。

「お金目線」は引き続きツイッターで。

おっと。
“おまえの話は金のために体を動かせということか”という人がいるかも知れませんので、ことわっておきますと。

①“お金目線”は自分のお金を増やすこと(だけ)では無い
②動きが変わるとアタマが変わる
そうすると、
もっと毎日が楽しくなり、
“時間堪能”が実感出来る
ということにつながっていくはず。

 モットーは、
“目的・目標を手段に宿せ”

「お金目線」

 専門誌などを見ますと時々“お客の目線に立って”と書かれていることがありますね。インタビューを受けている人の発言脱退、記事を書いた人の地の記述だったり。
商店街関係の話し合いでも出てきます。
ちなみに当サイトやキラリではほとんど使われません。

 “お客の目線に立つ”とはどういう覚悟を示しているのでしょうか。

 商売では自分とお客との関係において、こちら側がやらなければならないことを何を基準に考えるか、という問題があります。
いつまで経っても最終解決にたどり着けない問題です。
“目線に立つ”というアプローチは、お客との関係で発生する問題の処理に当たって、“お客の立場で考える”ということを意味しているようです。
お客の目線に立つ=お客の立場で問題を考えること。

 キラリでは、ご承知のとおり、仮説~試行法を採用します。
店づくりの取組における問題の発見~解決仮説設定~実行~評価のプロセスには、必ずお客の「問題情況」を観察するという段階があります。段階というより、解決のプロセス全体が「お客を観察する」という作業を伴っています。
お客を観察する、というとき、その“目線”はどうなっているか?

続)

 という話とはまったく別に「お金目線」というコトバを思いつきました。
知っている人は知っている。目下、ツイッターでは一昨日の記事・武雄市立図書館のCCC(TUTAYA)への委託構想を巡って市長さんも登場して議論が行われています。
私も民間委託ならぜひ地元有志と市役所の協働で運営組織を立ち上げるべきではないかと提起しているところですが、大勢はプライバシー保護という論点が中心になっています。
この領域の問題は、これからいくらでも改善できますから、皆さんがんばって問題が詰められると我が国全体のノウハウになりますね。

 他方、誰に委託するか、という問題は一度決まるとそれでおしまい。地元でお金が回ることが地域活性化のキモだと考える私は、ぜひご一考をお願いしたいところです。
目下は、“プライバシー論議”で熱くなっていおり、当分出番は無さそうです。
いずれ機会を見て再論できればと思っています。

 さて、論議に参加していて思いついたのが、
「住民目線話法」というコトバ。「〇〇話法」は、安富歩さんの「東大話法」(安富歩『原発危機と東大話法』)のひそみです。

 話法:レトリックは表現法ですが、無色透明の表現の仕方ではありません。ある表現を選ぶのはその人が先行して持っている「ものの見方・考え方」ですから、話法を見ればその人のアタマの中が分かる、という側面があります。

 さて、住民目線話法は、自分の意見を発表するとき、これは住民の立場に立っての考えである・住民の立場で考えればこうなるのだ、ということを暗黙のうちに主張しているわけです。
二つ問題がありまして、
①それが住民の立場の意見だと何故主張できるか?
②そもそも何故あなたが住民の代弁が出来るのか?
ですね。“目線に立って”とはあくまで本人が脳内で作っている「○○の原像」が考えたこととして自分の考えを押し出す、という作業ですから、ご留意あり足し、ですね。

 さて個々で話はガラリと変わりまして、いよいよ本論(笑

 同じく昨日の論議の中で思いついた「お金目線」というコトバについて。

 「お金目線」とは、端的に言えば、「物事を考えるときには、何ごとであれ、お金の流れ方も併せて考える」という立場です。

 「地域活性化」で大事なことはご承知のとおり、域内のお金の流れはどうなるか? ということです。

 地域活性化のよく言われる着眼は、
①移入代替
②移出代替
③移出財の再移入阻止
④既存産業の見直し
⑤新しい産業の創出
などですが、(清成忠男『八十年代の地域振興』)
お金目線でこれらを見ますと
①入ってくるお金を増やす
②地元でもっとお金を生む
③地元でお金を使い回す
④なるべくお金を外に出さない
ということになりますね。
このように地域における経済その他出来るだけ多くの活動について、その結果お金の流れはどうなるか?ということを必ず確認することは、先行きが極めてわかりにくい時代の地方都市にとって大変重要なこと、関係の皆さんはぜひ「お金目線」をお忘れ無く。

 特に大事なことは、「経費」の使い方。
経費といえば商品やサービスの代価として先方に渡す、」その結果こちらの懐から無くなるものですね。
もちろん、きちんと機能する商品・サービスをなるべく安価で手に入れる、というのは理にかなっています。

 しかしながら。
ちょっと眼を挙げて“地域経済をお金目線で見る”としたらどうでしょうか。ある主体が商品・サービスの対価として支払ったお金は、お金目線で見たとき、どこにどのように流れるのか、やがては域外に流出していきますが、それまでの間、地域でどう動いているか?
ということが極めて重要でありまして、スタート時点で“最低価格”を選択したことが、地域全体の「お金の流れ」のなかでどのような作用をするか、まで考えて見ることが必要です。

 最低価の商品・サービスを通販で購入したとします。
支払ったお金は、通帳からあっという間に消滅、二度とそのお金が地域に戻ってくることはありません。
最低価格での購入ですから、主体が支払う・出ていくお金は最少額です。しかし、この支払いが地域の“お金の流れ”で意味することは、価格分の「消滅」ですね。

 他方、同じ商品・サービスを域内から調達したとします。
支払った対価は、受け取った企業を通じて域内で新しいお金の流れを作ります。これが大事です。

(続く)

武雄市市立図書館

昨日来Webで話題になっています。
来年4月をめどにCCCに管理業務を委託するという話。

 わが町の市立図書館は、当社から徒歩10分、手に入れにくい本を他の図書館から借りだしてもらったり日頃お世話になっています。

CCCといえばTUTAYA,武雄市にもビッグボックスを構えている進駐小売・サービス業一方の雄です。

経済の地域循環性の再構築を標榜する当社としては、こういう話はぜひ、地元有志を糾合し地元の協働の取組としていただきたい。
あらためて"あるべき図書館"を構想、地元の協働で作り上げていく、うまく作れたらそれこそ市外各方面に"作り方支援を含む商品"として売り込むことも出来るかもしれません。

 行政コストの縮減は大事なことですが、縮減が同時に地元の事業機会を生むように工夫することがこれから特に大事な着眼だと思います。
目先のコスト削減策が恒久的な地元資金の域外流出を意味するのでは将来がまったく面白くないですよね。
 武雄市の市立図書館が将来にわたって機能していくためにCCCのノウハウが不可欠とは思われませんし。

 ここは一つ、地元有志による運営組織の立ち上げを目指していただきたい、立ち上げの過程では行政の力も大いに必要だと思いますが、民間ー行政の協働で「あるべき図書館とその運営方式」を構築してください。

 当社がお手伝いする商店街活性化の最近の取組では、「行政主導・民間主役」が合言葉になっています。
立ち上げから一定の軌道に乗るまでは行政が黒子でしっかり支えることが商店街活性化・商売繁盛実現の秘訣ですが、これには地域振興全般に通じる一般性があるのではないかと思っています。

 当社は門外漢、図書館話には手も足も出ませんし、もちろん出すつもりもありませんが、有志を募って運営組織を立ち上げ、地元の力であるべき図書館を作り出す、という仕事をぜひ見てみたい、実現していただきたいものですね。
武雄市は地域作りでは全国に名前が響いていますから、この案件についてはぜひ地域活性化=個々人の活性化という視点でがんばっていただきたい。CCCのノウハウでこんな立派な図書館を市民のために作りました、さあみなさんどんどん使ってください、というのは市民としてはなんだか情けないような。

 文化云々について喋ることはありませんが、CCCが独自の水準の"文化"を体現しているのは事実でしょうけど、それを我がまちに均霑してもらう、というのはいかがなものか。 
民間行政協働で作る。漸進的ではあれ、背丈に応じた、市民・利用者とともに成長していく図書館とか良さそうですけど。

 お目当ての視察団もCCC的図書館を見るより地元作を見たいでしょうし、利用する市民の気合いも断然違うのではないでしょうか。

 CCCの文化水準はともかく、私は別にTUTAYAが無くても地元資本の本屋、貸しビデオ屋さんがあるし、いっこうに困りません。
他方、CCCが図書館業務を受託することで、現在がんばっている地元資本の書店、ビデオレンタル店などが不測の影響を受けて立ちゆかなくなったりするといやですね。

 このあたりの論議はこれから始まることでしょうが、しっかり注目、機会があれば発言していきたいと思います。
有限会社クオールエイド
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プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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