商店街活性化フォーラム予告 (1)

 7月下旬開催の商店街活性化フォーラムは、これまで例の無い画期的な内容で開催します。

1.基調報告
  商店街・地場商業活性化の最終兵器:キラリ輝く繁盛店づく りの到達した地平と課題

2.実践からの報告
(1)行政の担当者から
①行政課題としての商店街活性化・地場商業活性化
②行政主導、主役は商店街・商業者と言う考え方
③取組組織化の実際
について、報告していただきます。

(2)商店街組織のトップから
①さまざまな立地条件の下で
②共通する空洞化及びそれぞれ固有の問題に直面している
各地の商店街が
③問題解決、活性化の方法と方向として「キラリ輝く繁盛店づくり」を採用した結果、
④今現在どうなっているか、将来の展望はどうか
について、報告していただきます。さらに。

(3)各地の商店街のキラリを実践した店主さん達から
①取組に参加した契機
②取組の内容
③成果
 について報告していただきます。

3.パネルディスカッション
 取組の成果、波及効果、今後の展望など。
 特に“事業スタートにいたるまでの取組”について、それぞれ の立場から報告と提案をしていただきます。

4.交流タイム
 参加者がそれぞれの問題意識に応じて,発表者と直に話し合い、意見を交換したりノウハウを吸収したりする機会

 現在のところ、日時:7月下旬の平日、場所:福岡市内までしか決まっておりません。
登壇者は目下順調に調整中、決定次第当欄で逐次発表します。

 効果の挙がる商店街活性化に取り組みたい関係各方面の各位にとってまたとない機会であることをお約束します。
行政、商店街、商工団体、まちづくり会社おそろいでの参加をお勧めします。

“地場商業”の再生は都市経営喫緊の課題

□ 小売業という「地場産業」

 地場産業とは、
①地域の住民が、
②地域のニーズを対象に
③地域の経営資源を活用して
営む企業。
要するに地域内で発生するさまざまな事業機会に対応する・地域内に住所を有する私企業の総称です。
通常、外部から商品の大半を仕入れて販売する小売業はその範疇に入れられないようですが、「域内経済循環」という重要な都市課題を考えて行く上で,「地場」小売商業が果たしている役割に注目すれば、これを非・地場小売業(もっぱら地域の消費購買力を域外に移出する事を目的に出店している)と明確に分別される都市経営上の機能に鑑み、経済政策としてその活性化を目指すことは都市にとって極めて重要な課題です。

□ 商業活性化の枠組み

 これまでの域内小売商業の活性化は,主に商店街を対象に(事業主体の属性はあまり考慮せず)、①個別企業の業容の近代化 ②立地環境の整備 を中心に取り組まれてきました。現在、その枠組みは『中心市街地活性化法』を中心に設計されていることはご承知のとおりです。

 改正中活法ではじめて、中心市街地(都市中心部の商業街区)の活性化が当該市町村の責務であることが明記されました。画期的なことです。
しかし、これを踏まえて作成されている『中心市街地活性化基本計画』では、なぜ商業・商店街の活性化を当該地方公共団体の責任に於いて推進するのか、その理由が確立されておりません。
ややもするとその取組は従来通り、商店街主体の取り組みを資金的に支援するというレベルにとどまっているようにも見えます。

 中活法の商業活性化のスキームは、「①地方公共団体主導
②商業者主役」ですが、上述のように各地の実際の取組はなかなかそうはなっていません。
さらに、「地場商業」という視点が不十分なため、中心市街地内の商店街には手厚く施策を計画するもののその他の地区の商店街、小売商業に対する施策は不十分な都市が多いように見受けられます。

 「地場産業としての小売商業」としてみた場合、当該小売商業がどこに位置していようが、それが、
①域内の私企業によって
②域内の経営資源を活用して営まれる
③域内生活者のニーズに対応した事業
であることに変わりはありません。
また、その営業活動が域内経済循環において果たす機能も同じです。
この意味では、小売商業振興施策を商店街・中心市街地立地に限定することは、「施策の効率」という点では意味があるかもしれませんが、非・中心市街地に立地する地場小売商業者の事業機会の確保、その近隣に居住する住民のショッピング利便の確保、消費購買力の域外流出の阻止ということではほとんど効果がきたいできません。
 
 域内に立地する地場小売商業全体の活性化をどう実現していくか、都市経営上の大きな課題です。

□論理と戦略

 言うまでも無く、商店街が空洞化している現状をながめただけで、「商店街活性化への道」が分かるわけではありませんし、まして、なぜ商店街活性化・地場小売商業の活性化に地方自治体が都市経営上の優先課題として取り組まなければならないのかは理解出来ません。
このことが理解出来なければ、支援制度を利用した活性化事業への取組は出来ても、本当に地場商業の機能を活性化していくために必要な注力が出来ず、結果として活性化を実現できないことになります。
現在、商店街に立地しているか否かを問わず、ほとんどの地場商業がその危機に直面しています。これは都市の大小や立地環境に関係なく全国一斉に起きていること、早急に地場商業の繁盛、商店街など地場商業の集積を再構築することが都市の経済・経営課題としてクローズアップされなければならない。まずはそのための論理と戦略が必要になっています。


□ 新しい取組
 近年、当社流「商人塾」や(株)全国商店街支援センターの「個店経営研修事業」などのように、ショッピングゾーンとしての商店街の活性化を目指す取組に於いて,個店の活性化=繁盛実現をその基礎に位置づけた取組が増えています。
「キラリ輝く繁盛店づくり」です。

 新しい取組は、この「キラリ」を商店街活性化の「中核」に位置づけるばかりではなく、広く,都市全域に立地する地場小売業活性化を実現する手法として展開しょうとする試みです。政令都市からいわゆる商工会地区と言われる小規模都市まで、中心部以外に立地する地場小売商業の現状はおしなべて極めて厳しく、その空洞化は中心市街地・商業街区よりも遙かに深刻になっています。
特に「商店街」を形成していない立地にある地場小売商業は施策の網から取り残され、孤立しながら商圏内の消費購買ニーズの受け皿として機能しているのですが、年々劣化が進む趨勢にあります。

 これを活性化・再生することは地場小売商業の事業機会の確保であると同時に、当該地域に居住する住民の消費購買機会の確保、“歩いて暮らせるまちづくり”に不可欠の条件整備です。
 ご承知のとおり、「キラリ輝く繁盛店づくり」の手法は、この非・商店街地域に立地する地場小売商業の活性化という課題への取組に極めてよく適合するものであり、先行して採用されている都市ではこれを地場小売商業活性化の切り札として採用しようという試みが始まっています。

 スタートにあたる今年度は、市内各地に立地する地場小売商業者の中から“リーダーとなる条件を備えた候補者を選出、“繁盛店づくり”のカリキュラムで「小売商業活性化リーダー」を育成しようとするチャレンジです。
この課題に目が向けられない都市には、たぶん、中心市街地・商業街区の活性化も実現出来ないと思います。
ご承知のとおり、“中心市街地の三要件”のラストは、
“(中心市街地の活性化を)総合的かつ一体的に推進することが,当該市街地の存在する市町村及びその周辺の地域の発展に取って有効かつ適切であると認められること。”ですね。基本計画に於いてこの要件に着目し、中心市街地商業活性化の成果を都市内広域に展開するという視点を持って施策に取り組まれている都市があるでしょうか?

 域内経済循環における中心市街地が果たすべき機能、地場小売商業が果たすべき機能を踏まえれば、中心市街地活性化の取組の成果を当該市街地以外へ伝播することの重要性及び可能性はすぐに理解出来ることですが・・・。
もっとも中心市街地・商業街区の活性化さえ実現出来ないレベルでは思いも寄らないことかも知れません。
ならばいっそ“地場商業の再生”というテーマを掲げて,取組を抜本的に見直す、ということも“あり”かも知れません。

 当社、新しいスタンスとして商店街の活性化を中心に置きつつ,広く“地場商業の再生”に取り組む皆さんの支援に全力投入いたします。
既に中心市街地以外に立地するいわゆる“最寄り型商店街”はかって商店街であった仕舞た屋地区でがんばっている商店の業容再構築へのチャレンジが始まっている都市があり、支援もスタートしています。
諸般の準備のため連休返上しての作業を予定しています。
連休明けにはあっと驚く企画が目白押し、乞うご期待。

商店街活性化・周辺事業とは

 出所:平成18年9月8日閣議決定『中心市街地の活性化を図るための基本的な方針(基本方針)』p11 従来の取り組みの総括として(要旨)、
a)これまでの活性化の取組が、商店街単位の活性化努力にとどまり、広域的な発展に結びついていない。
b)専ら基盤整備などの周辺事業にとどまり、中小小売商業としての競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に関する取組が不十分であったこと(以下c),d) と続くが省略。)とある。 

 ここにこれまでの商店街活性化の取組が何故成果を挙げることが出来なかったのか、その理由がハッキリ書いてある。閣議決定ということはその前に事務次官会議で了承されているということ。文字どおり行政トップの総括であり、関係者は、賛否を問わず理解しておかなければならないところだが、ほとんど理解されていないと思う。
 これを踏まえて作られている中心市街地活性化基本計画は一都市も無いと断定して間違いない。

 基本方針では"周辺事業=基盤整備など" となっているが、文脈をたどってさらに「周辺事業」を定義してみたい。

 まず、周辺事業に対置されている(周辺に対する中心ないし中核)事業は、"中小商業の競争力の根幹=業種揃え・店揃えの最適化" であることに異論はないと思う。商店街の空洞化は、商圏内に新たに登場した商業施設・集積との競合、すなわち、“業種揃え・店揃え”競争の結果として起こっていることであることに着目すれば、論を俟たないところ、取組は、 "業種揃え・店揃えの最適化" を中核に、その周辺に基盤整備事業など多様な"周辺事業"を配置し、全体を総合的一体的に推進することで達成することが出来る、というのが『基本方針』の立場である。

 このとき、"業種揃え・店揃えの最適化"とは、集積としての充実度合いに関わるテーマであり、現実の取組で見られる"空き店舗を利用して欠業種を誘致する"といった話ではないので要注意。

 周知のとおり、平成13年に配付された中小企業庁『TMOマニュアルQ&A』では、“中心市街地活性化の要となる商業の活性化”について、“中心市街地の商業地全体を一つのショッピングモールと見立てて、総合的かつ独自の優れた計画によって推進される事業”を支援の対象とすることが明記されている。商店街活性化=商店街群を一個のショッピングモールに見立てて事業を推進する、とは"業種揃え・店揃えの最適化"の推進を中核とした取組である。

 つまり、自然発生的商業集積である商店街の活性化の方向としては、これを一個のショッピングモールに見立てて、計画的に転換していくことで形成する。すなわち、ショッピングモールにふさわしい業種構成・サービスミックス・空間構成の商業集積へと転換していくことが商店街活性化である。当然、既存各個店は、新しく再構築を目指すショッピングモールを構成するテナントに見立ててその"品ぞろえ・接客サービス・売場空間という「店づくり三点セット」の最適化に取り組まなければならない。
これが当面、"中核事業」のさらに"核心的事業"=キラリ輝く繁盛店づくりである。
 言うまでもなく。集積~個店の"最適化の取組"とは"集客力の最適化"そのものであることを確認していただきたい。

 若干話がそれたが、その他事業はすべて "周辺事業"ですからね。一部地域では「商店街活性化の三種の神器」などが設定されているらしいが、これは、中活法のスキームから見れば、周辺事業の中のソフト事業の中の集客イベントの中の「三種の神器」ということになる。
 
 さて、何故商店街は活性化出来ないか。
中活法~基本方針では “専ら周辺事業にとどまっていたから"とされている。中核―核心事業の取組が不十分だったということ。肝心の取組をおろそかにしたまま、努力を周辺事業に集中したから、貴重な時間とお金が成果を挙げられなかった、ということですね。
 「活性化三種の神器」は、果たしてこのあたりの“反省”をどう踏まえているのか。全然踏まえていませんよね。

  周辺vs中核について理解することは、既にスタートしている基本計画の見直しにとって、その成否を左右する重要なところ。もちろん個別商店街にとっても。地域委商店街活性化法(以下『新法』)で商店街活性化事業計画を作り・見直し時期を迎えているところなど。

 新法のスキームで作成する事業計画の目標は今年度から“集客力向上及び売上増加”となった。これまでは“通行量増大”でよかったのだが。両者の違いは、そのまま“周辺事業”と“中核事業”の違いだということは理解していますか? これが分からないとせっかく
目標が変更されたのに従来の事業の目先を変えただけ、ということになりかねません。あらためて少し詳しく検討してみましょう。

 ズバリ言って、通行量増大のための事業は"周辺事業"ですからね。事業の成果は事業の外に現れなければならない。この事業の成果は各個店~商店街全体の売上増加として結実しなければならない。そうしてはじめて事業が商店街活性化に結びつく。単に通行量が増えたからといって売上がアップすることはありません。これまで通行量を第一の目標に掲げていた活性化事業計画がハッキリ目標は集客力向上と売上増大と明記しなければならなくなったのは、通行量が目標として不適切だということがハッキリしたからです。
何故不適切なのか。言い換えれば、中核事業をほったらかして取り組んだ周辺事業は何故商店街を活性化出来なかったのか、ということですね。

 ここでちょっと後戻り、中核事業について少しおさらいをしてから先に行くことにします。中核事業=中小商業の競争力の根幹である業種揃え・品ぞろえの最適化、つまり中核事業=競争力の根幹の最適化の取組です。競争力とは何か。消費購買行動を他の商業集積と奪い合うこと。競争とは、消費購買行動から見てどの商業集積がもっともショッピング行き先として魅力があるか、を競うことですが、今一度確認しておきエーエムスが、『基本方針』は、中小小売商業の競争力の根幹は業種揃え・店揃えの最適化といっています。

 言うまでもなく。この競争力の根幹はひとり中小小売商業のみならずほとんどの商業にとって同じ意味を持っています。小売商業の競争は究極"業種揃え・店揃え"の消費購買行動から見た"魅力"を巡って展開されます。このことをちゃんと理解していれば、中核事業を放置したまま周辺事業に専念することはなかったはず。周辺事業をもって"三種の神器"などとありがたがっているのは、いかがなものか。小売業の競争についてまったく勉強したことがないと宣伝している? 

 もちろん、周辺事業の取組がそれなりに成果を挙げている商店街も皆無というわけではありません。消費購買行動の受け皿にふさわしい"業種揃え・店揃え"が実現しており、かつ、各個店の自助努力でそれぞれの"店づくりの最適化"が取り組まれている場合は、周辺事業の効果が期待できます。周辺事業の成功事例とはこの前提条件が存在する商店街です。
このことを見落とすと、同じことをやってるのにうちはどうしてうまくいかないのか?と首をかしげることになります。かしげてもどうにもなりません。
 ただし、成功事例と言われる商店街もなぜ成功しているのか、という骨幹の条件をちゃんと見抜かず、周辺事業で繁盛していると勘違いしていると、競争環境が変化したとたん閑古鳥が鳴く通りに一変するかも知れません。周辺事業で競争環境の変化に対応することは出来ませんから。

 まとめ
 ということで、周辺事業にかまけている商店街がどうしても活性化出来ない根本理由が理解されたことと思います。
ちなみに閣議決定による総括は、その後の政府の施策に反映されていませんね。
基本方針が出された後も、専ら周辺事業の取組が後押しされていましたからね。

 これがハッキリ変わったのは今年度地域商店街活性化法のスキームで取り組む商店街活性化事業計画の目標が「集客力向上及び売上増加」に変更されたから。
この二つの目標は周辺事業への取組ではどんなにがんばっても達成できません。

いよいよ「業種揃え・品ぞろえの最適化」を全面的に展開すべき時が来たわけですが、果たしてこれらについて関係各方面ではどのように理解され、どのような施策が講じられるのか。
特に“集客力向上と売上増加”の言い出しっぺである中企庁の新年度の企画が注目されるところです。
「通行量」のように+アルファを附加するための支援ではない、“競争力の根幹としての”「集客力向上」を目指す取組をどう誘導支援していく施策がどう打ち出されるのか、注目ですね。

出前セミナーのご案内

講習会『キラリ輝く繁盛店が牽引する商店街活性化への道』
組合総会の講演としての採用をご提案いたします。

 国の商店街活性化施策では「数値目標」を設定し、その達成を基準に取組を統制していくことが求められています。今年度から活性化の取組の目標が、「主客力向上及び売上増加」と具体的に明示されたことはご承知のとおりです。
大変画期的なことであり、これにきちんと取り組めば商店街活性化の実現性は非常に大きくなると思います。
ただし取り組み方にはそれなりの工夫が必要です。

 端的に言って「集客力向上」は「通行量増大」とはまったく違いますからね。集客力向上とは集客力すなわちお客がわざわざ買い物目当てに来街してくる=消費購買客を吸引する力、のことですからわざわざ出かけてきてあれこれと買い物を楽しむ条件を作り上げなければならない。
個店で言えば、①品ぞろえ ②サービス ③空間環境 という店づくりのの3要素を想定する顧客像のニーズに合わせて再構築することであり、商店街の場合は、①業種揃え・店揃えの最適化 ②サービスミックスの最適化 ③ショッピングゾーンとしての環境の最適化 に取り組むこと、これが集客力向上の取組です。

 非常に限られた条件のもとでの取組ですから相当の工夫が必要です。でもご安心、既に全国各地で実際に取り組まれ成功している方法と方向があります。
当サイト常連のみなさんにはとっくにご承知のところですが、今日はこの【方法と方向】をあなたが所属される商店街へ採用を提案していただく、という趣旨で説明いたします。

 “商店街活性化とはなにか”
一言でいえば、地域住民の消費購買行動の受け皿としての役割を担いなおす、ということですね。そのためには現在住民から“敬遠”されている「ショッピングの場」としてのあり方をなんとしても改革しなければならない。
それも単に一過性の改革では無く、将来にわたって住民の生活の変化、消費購買行動の変化に寄り添って(後になり先にあり)、必要な変化を続けていく、ということが求められます。

 活性化とは、お客のニーズとの乖離状態を解消するとともに、その過程でニーズの変化に対応し続ける能力を身につけること。
即ち、活性化を突き詰めれば人の能力、「問題解決能力」の使い方・現れ方を転換することに他なりません。
その取組が当社が提唱する“キラリ輝く繁盛店づくり”ですね。
既に全国各地で取り組まれており、自身と希望を持って前進されている商店街が多数出現しています。最新の事例をご紹介します。
 『大分県商店街魅力ある店づくり支援事業』  今回お勧めする講習会は、“キラリ輝く繁盛店づくり”を御地に根付かせる第一歩として、その全体像を皆さんに理解していただくことを目的とするものです。
紹介している先進商店街の中には、事前にこの講習会を開いたところ、さっそく自店で実践する人が出て、その店舗の変わり方を見て参加者の募集がスムースになり、また事業に入ってからも大いに励みになったと言われています。
「キラリ輝く繁盛店づくり。導入編」という位置づけになります。

 当社は“講習会は未来への投資”であって経費では無いと思いますが、これまでの講習会は、開催すること自体が自己目的となっており、講習会終了後に何が残るか、ということはあまり期待されていませんでした。
この講習会では、貴商店街に“これから取り組むべき商店街活性化の方法と方向”及び“きっり輝く繁盛店の作り方”がノウハウとして蓄積されることになります。
この機会を活用して“商店街の明るい明日”を目指す新しい取組の第一歩とされることを心からお勧めいたします。

※特 典
開催の条件は“案内”の通りですが、今回は特に、講習会終了後、希望される個店の
 臨店指導を行います。
 要 領・・・・1日目:講習会(3時間基準)
2日目:臨店指導(@1時間×5店舗)
 経 費 
①謝 金:「要領」
   ②交通費:実費(宿泊あり) 

よろしくご検討ください。

動的商店街活性化

「動的」とは:状態や構成が状況に応じて変化すること。対象を「変化するもの」として認識し、対処すること。

ちなみに反対語は「静的」:状態などが変化しないこと。対象を「変化しないもの」と認識して対処すること。

 動的商店街活性化とは、
商店街が空洞化スパイラルに陥っている現状を
①消費購買行動の受け皿としての街全体のあり方が、
②消費購買行動との間に乖離を生じているため
③消費購買行動から敬遠されていることによる
と判断し、
スパイラルから脱却するには、商店街と消費購買行動との間に生まれている「乖離状態」を解消し、今後は乖離することのないようにしなければならない。
 これが「商店街活性化」の目的です。

 したがって、取組は現状からスタートして商店街全体を現在~将来にわたって消費購買行動の受け皿として,消費購買客の支持を受けられるあり方を実現していこうとする取組であり、これといったゴールの無い「運動」としての取り組みです。
 これを冒頭に説明した「動的」ということばを使って、
「動的商店街活性化」と呼びたいと思います。
自分たちの行動で街を活性化していく、というものですね。

 もちろん、商店街活性化を以上のようにとらえるのは我々にとっては当たり前のことですが、これまで多くの商店街で取り組まれてきた活性化のための取り組み,いわば「主流」の取り組みはそうではありません。

 主流派の取り組みとは、
空洞化している商店街で発生している現象を
①通行量が少ない
②空き店舗が多い
③駐車場が不足している
④非物販の都市機能が不足している
等々、列挙して、
それらがなぜ起きているのかという因果関係は分析しないまま、現象記述を空洞化の原因ととらえ、それらの現象に一々対処することで街に賑わいを取り戻そうとするものです。

 街を「消費購買行動の変化」に応じて変えて行くのでは無く、変わらないで済ませるにはどうしたら良いか、という発想に基づく取組であり、いわば、空洞化によって起きている現象を解消することによって、自分たちは変わらずに商店街を活性化しよう、というアプローチです。
自分たちは動かないのですからこれは「静的商店街活性化」ですね。

 両者の違いは、街区のハードをいじる・いじらないといった手法面での違いではありません。再開発事業などの取組もそのネライが“自分たちはかわらずに、核を作ってその恩恵を受けたい”と言うことであれば,それは静的な取組になります。

 動的商店街活性化についてさらに考えて見ましょう。

先に進む前に分かりやすい例を挙げておきます。
“通行量を増やす”は“消費購買行動の受け皿としてのあり方は現状のまま、来街者を増やすことで街を活性化しようという「静的取組」であり、“集客力の向上”は消費購買行動の受け皿としての自分たちのあり方を変えていくことで消費購買行動を吸引しようということですから「動的取組」になります。要は自分たちの店舗・シャッターの内側=業容の転換に取り組むか否かの違い、この違いは決定的ですね。

 静的取組の方は、これまで長年にわたって全国の商店街で取り組まれ来たところ、おおむねその結果は出ているといって過言では無いと思いますが、如何でしょうか。
今年度から運用される国の支援施策における“通行量”から“集客力”へ、目標の転がこのことを雄弁に物語っているのではないでしょうか。
この目標転換は、動的活性化のみちを歩む私たちを大いに勇気づけることですね。

 問題は、これまで静的取組に集中していた皆さんが、この目標転換を機会に,従来の取り組みから動的活性化へ、園と陸尉を転換する“動的”行動が取れるかどうか、ということです。いうまでも無く両者には取り組みに必要な基礎体力に雲泥の差がありますから、方向転換は“基礎能力の転換”が必要であり、新しい取り組みには能力転換おための取り組みが必須です。
 
 動的商店街活性化。
その基本的な手法は二つに分かれます。
一つは、既存の街のあり方を土地建物もろとも平地にして再開発手法などにより、大規模施設を建ててテナントミックス手法で「集客力」を作り上げるというもの。
商店街に郊外型ショッピングセンターを解説する方法似よく似ています。
一挙的な転換を目指す急進的な方法ですから、既存の店舗は新しい集客力の構築に対応出来ません。たとえ残ったとしても新しい集客力の担い手には慣れず、その恩恵を受けることもありません。

 もう一方は、いうまでも無く、我らが“キラリ輝く繁盛店づくり”です。
街が実現を目指す商業集積としてのあり方を定め、仮説~試行による店づくりを点から線、線から面へと展開することで活性化を
実現していく。
展開のプロセスでは業容の転換に取り組む各個店が次々に繁盛店になる、という無理せず、確実に活性化を実現していく文字どおり“動的商店街活性化”ですね。

 あらためてこうして比較してみると、商店街活性化の手法は、動と静、急進と漸進と言うように区分することが出来ます。これを堂組み合わせるかで商店街活性化の取り組みは次の四つのグループに分けることが出来ます。

①静的で急進・・・・集客の核となる施設の設置
②静的で漸進・・・・現象への対応
③動的で急進・・・・再開発+テナントミックス手法
④動的で漸進・・・・キラリ、点から線、線から面への展開
 それぞれについての説明は特に必要ないと思いますので省略します。

 当社が提唱する「漸進的動的商店街活性化」の優位性はハッキリしていると思います。
既存個店が自店の繁盛資源に取り組むことを通じて商店街の「消費購買行動の受け皿」としての現在~将来にわたってのあり方を構築していく、これが我々が構築し皆さんに提唱している漸進的動的商店街活性化の道、他の路線と比較検討すればその可能性・合目的性はダントツですね。

 商店街活性化とはなんのことか、なぜ必要か、誰の仕事か、どうすれば成功するか、という基本中の基本について、これまでは何となく“内輪”の話に終始していたように思います。公衆がこの問題を取り上げその目的や実現の方法と方法について吟味しようにも必要な「論理と戦略」が公開されていませんでした。
公共の時間とお金を使って取り組む、持続可能な地域社会再構築の柱となる「地域経済の循環性」を取り戻すためのプロジェクトですから,その目的と実現への道は広く公開して様々な視点から吟味してもらうことが必要です。
そういう意味では、私たちの取り組みではじめて商店街活性化という仕事にそのような条件が備わったと言えるかも知れません。

商店街活性化 コペルニクス的転回への覚悟と機会

※コペルニクス的転回:コペルニクスは16世紀ポーランドの天文学者。当時主流であったパラダイム:天動説に代わる地動説を再発見し、唱えた。「―の転回」とは、従来のパラダイムとはまったく異なる新しいパラダイムを創造し、実践すること。

 商店街活性化実現の論理。
これまでの主流派の考えは、藻谷浩介“商店街はまちの花”論に見られるように、街に住む人・来る人を増やせばとおりの通行量が増える・その人たちが街で買い物をしてくれるので商店街は活性化する、というものです。いま現在も多くの商店街の活性化の取組はこの考え方の影響のもとに取り組まれていますが、この考え方には大きな欠陥があります。
それは、来街・歩行を呼びかける相手は、常日頃、商店街以外に買い物行き先を持っている人たちである。”ということです。
皆さんも自分の行動を振り返って見ればすぐ分かること、どこかを歩いていてふと通りすがりのお店に入ってあれこれ商品を買う、という行動パターンは物見遊山の時くらい、通常は行きつけの街・集積・個店に出かけて必要なものを吟味して買う、いう消費購買行動が中心になっていますから、提供されている「来街目的」に共鳴して商店街に出かけてきたからといって、お店に入ってショッピングをする、ということにはなかなかつながりません。
 中にはそういうお客で賑わうお店もありますがそれ日頃からショッピング行き先としての充実を心がけて店づくりに取り組んでいるところだけ。

 このところ、主流派(通行量増大路線)の人たちにも、自分達の取組がいっこうに結果を出せないところから “これからは「個店の魅力づくり」だ”として、一店逸品、百縁商店街、まちなかゼミナールといった個店の店頭を使った販促活動に取り組む人たちも多くなっています。
 しかし、その目的はやはり、商店街・個店に人を集める、ということであり、これらの取組は人を集めるための手段です。“人を集めれば集まった人たちがあれこれ買い物をしてくれる”という考え方はまったく変わっておりません。
“これからは個店の魅力が大事”というのは本当ですが、その魅力はこういう“集客のための”事業では作ることが出来ません。

 商店街活性化は通行量の増大から、という主流派の考えとはまったく逆に、商店街を活性化するには、“わざわざショッピングに出かけるに値する商業集積として再構築しなければならない”という主張があります。当サイトはその最右翼に位置しています。
こちらは、商店街を活性化するためには、商業集積=ショッピングの場としての魅力を充実させて、ショッピングを目的にわざわざ来街してもらう条件を作り上げる、ショッピングの場として・ショッピング目的のお客を集める・吸引する力を充実させなければならない、と考える立場です。もちろん、ショッピングの場としての魅力が十分つけばその街のとおりにはショッピングを中心に回遊を楽しむ“遊歩者”があふれることでしょう。
しかし、この通行量の増加は、街が魅力を取り戻した結果として増えるもの、けして来街者を増やせば街の魅力が高まるというものではありません。

 ご覧のとおり、これまで“通行量”を増やすことを目指して活性化に取り組んできた人たちにとって、“集客力”を充実させるという新しい方向は、ものの見方・考え方を180度転換させることになります。と、キーボードから打ち込めば簡単なことですが、“ものの見方・考え方を180度代える”というのは、いわば“人は右・車は左”という世界が、ある日突然、“今日から人は左、車は右”となるのと同じですから、とてもあたまも体も簡単ついて行くことは出来ません。

 通行量から集客力へ、量から力への転換は、まさに“コペルニクス的転換”です。
いままで慣れ親しんできた商店街活性化の法方とはまったく異なる新しい“商店街活性化への道”を歩まなければならない。
それにしても何故こういうことになってしまったのか?
“通行量を増やしても商売繁盛にはつながらない”という、誰もがうすうす感じていながら、なかなか正面切っては言えなかった商店街「空気」が徐々に変わっています。
 これまで多くの商店街が追求してきた「通行量増加路線」は、結構な時間とお金を費やしたにも関わらず、ほとんど成果を挙げることが出来ませんでした。
そうしている間に“ショッピングの場としての再構築”を掲げ、通行量ではなく個店の魅力を、という方向で繁盛店づくりに取り組むところから成功する事例が次々に現れるようになりました。
 それらの事例で基本的に分かったことは、商店街はショッピング目的のお客にアピールしなければ活性化は出来ない、ということでした。

 さらに、今年度から国の支援スキームでは、活性化事業の目標として“集客力向上と売上増大”が求められています。昨年までは通行量の増大などが例示されるだけでしたことを考えると様変わりです。
国の支援を受けたい商店街は何が何でもコペルニクス的転換にチャレンジすることが求められることになります。

 問題は、これまで何の疑問も感じずに(?)通行量を追求してきた、頭の中は“通行量増大”を中心に組み立てられ、情報やノウハウもそちらに集中していた人たちが、“今日からは“集客力”といわれてすぐに頭が切り換えられるか、切り替えたとして集客力向上に取り組むために必要な基礎体力をはじめ必要な条件はどう整備して行くのか?
ということです。

 なかなか難しい問題ですが、これを解決しない限り、商店街の明るい明日はぜったいに期待できません。覚悟を決めて取り組むか、昨日と同じ明日を迎えるか。
今日のあなたの行動がそれを決定します。

そういうあなたのための「集客力向上及び売上増加」への取り組み方を提案する講習会をお届けします。新しい取り組み方をはじめて聞いた方でも“なるほど、そうか、その通りだな”と納得していただき、明日からさっそく取り組んで見よう”と決意できるこれまでに無い画期的なものの見方・考え方に基づくキラリ輝く繁盛店づくりのご提案です。

 折しも商店街は、年次総会の季節、今年の総会の雰囲気は例年にまして暗く沈鬱な空気になるかも知れません。
その空気を一掃し、明るい新年度、商店街活性化元年とするため、ぴったりの内容をお届けします。ご検討の上活用されることをお勧めいたします。


■■ 商店街活性化 出前講習会 ■■
『キラリ輝く繁盛店が牽引する商店街活性化への道』

人は石垣 人は城

 かってはよく“商店主は一国一城の主だから気にくわなかったらてこでも動かない”と言われたものです。
今はどうでしょうか。

 一国一城の主、自分のことは自分で決める、と胸を張ることが出来たのは、同席している皆さんにお世話になっていない、依存していなかったからこそ出来たことでした。
ではこの城主さんはホントに自立自尊、誰にも依存していなかったかと言えばそんなことはありません。ちゃんと依存するに値する“支え”があったのです。
 お得意さんという存在ですね。

 たくさんのお得意さんが支えてくれていたからこそ、誰にも依存していない・一城の主としての振る舞いが出来たわけです。
これは大切なことでありまして、依存する相手が多ければ多いほど、特に誰かの意向を取り立てて気にしなくて済むわけで、仮にお得意さんがひとり・ふたり、あるいは十人、二十人という程度ですと、それぞれの意向を斟酌しなければなりません。一国一城の主などとんでもない。

 商店主が一国一城の主として自立自尊を貫けるのは、お得意さんというたくさんの人々の支えがあったからこそ。
たくさんのお得意さんへの少しずつの依存が積み上がって「自立自尊」が築かれているわけです。

 自立自尊を貫くには、なるべく多くの人に依存すること。
それもきちんと“依存させて頂く”ということを意識したうえで、出来るだけ多くの人に依存する。そうすれば一人一人の人への依存を感じつつもその依存度は薄まり、それだけ相手の負担も軽くなり、その分末永い依存が出来る条件が強まります。

 さらに、お得意さんにとってお店が“行きつけ”ということは、お得意さんもお店に“依存”していることになり、お互いに支え合っていることになります。もっともこの場合、より支えられているのはお店だということは忘れないように。お客はどこにでも移動できますがお店はその後を追いかけることは出来ません。

 一国一城の主を貫き、自分の意見をしっかり持ち、それを貫いていくには、多くの人の“支え”が必要であり、小売業の場合支えてくれるのはお得意さんですね。
出来るだけ多くのお得意さんを持つこと。
そのために何をなすべきか、は今さら書く必要は無いと思いますが如何でしょうか。

店頭在庫を減らせば売上が増える

 キラリ輝く繁盛店づくり(以下「キラリ」)の大事なノウハウです。半信半疑、だめだったら元に戻せばいいじゃない、ということで試行したお店の多くが実際に売上をアップさせています。

 今すぐチェックできるのはこちら:
"大分県 商店街魅力ある店づくり支援事業全体報告会">大分県 商店街魅力ある店づくり支援事業全体報告会"トップバッターで報告されているブティック・ISユーさん。
"減らすのは不安だったが思い切って取り組んでみた。お客さんの反応は最初は"商品が少なくなったようだね"だったが、やがて"商品が見やすくなった"ということで、
①お客さんの回遊が促進された
②商品の回転が速くなり売場の鮮度が高くなった
③在庫が軽く(資金繰りが楽に)なった
ということで、
◎毎日お店に出てくるのが楽しい
と報告していらっしゃる。

 もちろん、業績につなげるには在庫をただ単純に減らせばよいということではありません。
"お客に見える店づくり"に取り組むこと、その一環としての取組でないと売上アップにはつながらないことは、"キラリ"の皆さんには常識ですね。

 在庫を減らそうと提案すると、中には"今ある商品が売れてから"という人がいます。
それではだめ。
今すぐエイヤっと減らす。
減らした商品はバックヤードに移動する。

"いや、うちの商品は一点ものばかりだから、それは出来ない"
という人がいますが、そんなことは無い・ちゃんと出来ます。

ということで。
お客様のニーズを在庫(バックヤード分を含む)と結びつけるのが専門店の専門店たるゆえん、そのために"接客"があるのです。
目一杯並べてお客にピックアップさせる、という方式は量販店の商売、知らず知らずのうちにセルフ・量販商売の影響を受けています。

 セルフ・コモディティ・量販の郊外型小売業とタイマンを張るには、カスタマイズ・ラグジュアリィへと意識的にシフトとしなければならない。
大分県三都市の取り組みはそのモデルです。
それぞれの都市の取り組みの成果もアップしています。
たっぷり時間を用意して三都市全部チェックされることをお勧めします。

『動画で見る商店街魅力ある店づくり支援事業成果報告会』 

商店街(中心市街地)活性化の政治経済学

 勉強元年 第3日

 当社が社内的に気合いを入れるため設定した年間テーマですが、やはり時宜ですね、テーマに即した講習会のオファーを頂戴しています。
“都市経営”“中心市街地に限定しない施策”といった、これまで当社的にはあまり見かけなかった問題意識に基づいて企画されており、「パラダイムシフト」という問題情況は当社の思惑(笑 を超えて本物かも知れません。

 今日は標題のとおり、あらためて商店街活性化の政治的・経済的意義について整理してみたいと思います。
適切に整理できればいろんな意味で“活性化への道”の補強が出来ます。

 さて。
中心市街地活性化法(以下『中活法』)では、中心市街地活性化について、第5条で次のように定められています。

(地方公共団体の責務)
第5条 地方公共団体は、第三条の基本理念にのっとり、地域における地理的及び自然的特性、文化的所産並びに経済的環境の変化を踏まえつつ,国の施策と相まって、効果的に中心市街地の活性化を推進するよう所要の施策を策定し、及び実施する責務を有する。

 関連する・第三条の「基本理念」及び第四条「国の責務」、第六条「事業者の責務」については、各自で確認して下さい。

 中心市街地(≓商業街区)の活性化がなぜ地方公共団体の責務なのか? 『中活法』第一条には、“中心市街地が地域の経済及び社会の発展に果たす役割の重要性に鑑み(中略)中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上(以下「中心市街地の活性化」という)を総合的かつ一体的に推進する(後略)”とあります。

 中心市街地活性化が地方公共団体が責任を持って推進しなければならない課題である所以は、“中心市街地が地域の経済及び社会の発展に果たす役割の重要性に鑑み”であり、その重要な役割をもつ中心市街地が、近年における社会経済情勢の変化の結果、衰退し、またはそのおそれがある(第三条)から、です。
(ここ大切。ここでは都市において社会的・経済的に重要な役割を担っている中心市街地の機能が衰退すると、所期の役割が果たせなくなる、そうすると都市経営上重大な欠陥が生じる、ということが想定されています。そうでなければ都市中心部の市街地のうち当該市街地(≓商業街区)に限って優先して活性化に取り組む理由が無い。)

 さて、『中活法』から引用した上記の文言を踏まえつつ、地方公共団体の責務としての中心市街地活性化の“重要性”をより具体的に(政治・経済的課題として)明らかにし、さらにその重要性の分析から“活性化実現への道”を確認しようというのが本論の狙いです。なんかものすごいですね(笑

 商店街活性化には、①地方公共団体が取り組む「政策課題」としての側面と ②地域の社会的経済的発展において果たす役割の重要性から来る「経済的課題」という二つの側面を持っていますが、もちろんこれは両面を分離すること無く一体的に取り扱わなくてはならない。
いうまでもありません。
行政(市町)方面の担当者さんは日頃痛切に感じておられるところだと思います。

 この両面を総合的に検討するにあたって、標題は「中心市街地活性化の政治経済学」としてみました。

 この検討は、
①中心市街地活性化はなぜ地方公共団体が推進すべき課題なのか。(商業者の任務では無いのか)
②そもそもなぜ中心市街地は活性化しなければならないのか。(その機能は、都市内外の他の商業集積で代替できないのか)
という二つの問を検討し、さらに
③どうすれば活性化出来るのか
についても検討し、それらの検討の中からあるべき“活性化への道”を構築していこうとするものです。

 というか、我々はすでに先進的な都市において“活性化への道”について、実践プロセスに入っていますから、実際は“道”の根拠の確認作業になります。

 都市内外所在のそれぞれ独自の利害を持つ多様な関係者の力をうまく結合して取り組まなければならない仕事、関係各方面の皆さんに“なぜ自分の仕事として取り組まなければならないか”理解してもらうにはパラダイムに参加してもらうことが必要です。
従来使われてきたパラダイムはその任を果たせないことは明らかであり、これを転換することが必要なことは、少なくとも当サイトをご愛顧頂いている各位とは共有されているところ、この作業は関係各方面が協働の土俵を作り上げる基礎工事の役割を担うものです。

 地方公共団体がその責務として中心市街地活性化を推進するということは、いうまでも無くその推進にあたって所要の公的経営資源(人・物・金)を投入するということですから、その政策課題たる根拠をしっかり確認しておくことが必要であり、さらに投資効果を最大限確保するには“どうすれば活性化出来るのか”をしっかり究明しておかなければならない。
ということですね。

 いうまでも無く、このあたりの作業は、中心市街地活性化基本計画を作成する段階で終了しておくべきところ、こんにちまで手つかずとなっているもの、作業にあたってはこのあたりの原因についても踏まえておくことが必要です。)

 こういうことでよくまあ財政からお金が回ってきたものだなと思われますが、その一因は潤沢な資金補助があったからでしょう、昨今はそうはいかなくなっていますから、なおさらこの作業の必要性は高まっています。

 『中活法』の定義では,中心市街地活性化は都市機能増進及び経済活力向上そのものですから、都市経営の観点からこれに投資的経営資源の投入があるのは当たり前、ただし投資である以上、そのパフォーマンスは厳しく要求されるということ、あらためてこの作業の重要性を肝に銘じてください。

 今、思いつきましたが、パラダイムシフトは、我が国が直面する問題情況,すなわち問題と問題解決能力の表れとの間に生じているギャップを解消、乗り越えていくためには「避けては通れない課題ですね。
その端的な現れが“中心市街地活性化を巡る問題情況”だと理解すれば、この取り組みの重要性がいっそう高まりますね。

 このあたり、“都市経営上の戦略的課題としての商店街(中心市街地)活性化”はトップの問題意識,それも優先度の高い課題と位置づけられていることが重要な条件、マッチしていない場合は早急に“売り込み”が必要ですね。

(続く)

※このテーマに関する議論を深化するため掲示板を設置しました。ご活用ください。
質問も歓迎。

商店街活性化 パラダイムの転換

商店街活性化のパラダイム転換
Date: 2012-04-02 (Mon)

 勉強元年・2日目です。
新年度事業はじめの日ですね。

 早々に当サイトを訪問していただいた皆さんに、敬意と感謝を申し上げます。
異動された方々、大変お世話になりました。
協働中のご理解ご支援に厚くお礼申し上げますとともに、今後ともごひいきのほどよろしくお願い申し上げます。

 さて、早々にお出まし頂いた皆さんに、お礼にといっては何ですが(笑、新しい課題をご披露いたします。
いうまでも無く。課題が発見されたということはその分問題解決に向けて前進した、ということですね。

 ということで、今日は「商店街活性化のパラダイム転換」という新しいキーワードを提案いたします。

 パラダイムという言葉は、方法論という哲学系の領域で3~40年ほど前に一世を風靡しまして、当時は猫も杓子も口にしておりました。平成に入ってからはさっぱりのようですが。

 この古びた言葉をタンスの奥から引っ張り出し、商店街活性化を推進していく「キーワード」にしてはどうか、と思いつきまして、ちょっと考えて見ますと、特に推進体制でしかるべき役割を果たすことが期待されている人には役に立つと思いますのでよろしくおつきあいください。

 パラダイムとは:
一言でいえば、「ある対象を理解するために構成された知識の体系」でどうでしょうか。

 商店街活性化のパラダイムとは;
「商店街活性化を理解するために組み立てられた知識の体系」ということになります。
当社がいう「商業理論」との関係で言えば、
商店街活性化のパラダイムは、「小売商業のパラダイム(=商業理論)+ (商店街活性化という作業に必要な理論)によって構成されています。
ちなみに小売商業のパラダイムとは:
「小売商業を理解するために組み立てられた知識の体系」でありまして、これを装備していればこと小売商業に関する限り、説明できないことは無い、というのがパラダイムです。
そういう意味では我が国の商学とか商業学という分野にはパラダイムを作ろうという動きが少ないようで、商店街活性化がいつまで経っても堂々巡りから脱却できないのはここにも一因があるのかも。

 余談はさておき。
 上述の商店街活性化のパラダイム、整理すると「商店街活性化の方法と方向」になります。
商業理論はこの中に埋め込まれることになります。

 さて、小売商業に関わる人は、バイトのスタッフから店主はもちろん、活性化に関わる専門家や学識経験者に至るまで、一人残らず誰もがそれなりに「商業のパラダイム」を装備しています。「商業を理解するための知識」ですから。

 誰もが持っていますが、持っていればOK、内容やレベルは不問、というものではありません。
パラダイムに求められている機能をきちんと果たすためには、パラダイムはいろいろな要件をクリアしておくことが必要です。
その要件については、別の機会に考えるとして。

 活性化を推進するためには、問題の定義、仮説の設定、プランニングなどを導く適切なパラダイムを装備していることが不可欠の条件です。

 SCが集客力の充実度合いを巡って厳しい競争を繰り広げているとき、ひとり、商店街だけが「通行量」を追求している、という現状が起きているのは商店街活性化の業界で用いられている「パラダイム」に大きな責任があります。
“通行量を増やせば賑わいが生まれ、商店街は活性化する”という主張がもし今でもあるとすれば、その主張はその背後に“なぜならば”・“うちのパラダイムから導かれるから”
となるわけです。もちろん、このあたりを踏まえて発言する必要があるのは「専門家」に限られますが、専門家といえども踏まえてない、というのが現状ですね。
卑近な例では藻谷さんとか。そういえば藻谷さんのウリは、日本全国回っている。年間三桁の講演をこなしている、ということですが、その成果はどこに現れているのか? まあ、講演が商売の人は問われないことかも知れませんが、これがコンサルタントなら大変です。回数は分かった、それで成功しているのはどことどこか?と必ず聞かれます(笑
 質問されるのが怖いと講演回数などは自慢できない、というのがコンサルタント、お構いなしで回数を自慢できるのが講演家、ということになります。

 余談はさておき。
 商店街活性化の目標が大きく変わった今日、もはや“通行量が活性化のカギである”といったパラダイムは誰も利用できなくなりました。出来ませんよね?

 つまり、“パラダイムを大きく転換しなければならない”「パラダイムの転換」が今現在、活性化業界が直面している大問題なのですが、もちろん、理解している人は極めて限られます。
これを理解していないと「集客力向上と売上増加」という新しい商店街活性化の目標を解きほぐすことは出来ません。
「通行量増大」と「集客力向上と売上増加」では目標として導き出される根本のパラダイムが異なります。

 もっとも目標の転換を主導した人がそういう問題意識を持っていたのかどうかは分かりません。しかし、通行量から集客力へという目標の変化は商店街活性化のパラダイムの転換を要求している、ということです。
考えて見れば、いくら通行量増大に取り組んでもその間も空洞化は進むばかり、基本的な視点を変えないとだめでは無いかと言うのは関係者の多くが思っていること、口に出すか黙っているかという違いはありますが。

 さて、パラダイムの転換は、喫緊の課題であることは理解していただいたので。

 誰がこの転換を推進するのか、誰が新しいパラダイムを提案するのか、という問題もあるのですが、とりあえず、当サイトの立場としてはパラダイム?ちゃんと目の前に提供しているでしょ、ということでパス(笑

 当社的パラダイムを毛嫌いする人(してもいいのですが)でパラダイムの転換の必要を理解した人は、新しい提案を見つけるか、自分で作るか、どっちかにしてください。

 適切なパラダイムを装備することは不可欠ですが、これさえあれば活性化は成功間違いなし、と言うことではありません。

 適切(皆さんは「キラリ」と読み替えて結構です)なパラダイムに基づいて「活性化への道」を理解することと、それに基づいて作業計画・行動計画を作る。さらに作られた「行動計画」を実践していく、という作業に必要な能力はそれぞれ違います。
いくらいいパラダイムを装備してもそれを駆使して的確な計画を作る能力が無ければアウトですし、適切な計画が作られてもそれを実践していく力・技術を持っていなければ、猫に小判ですからね。

 ちなみに、真ん中のタスク=“計画を作る”というプロセスには外部からプランナーを招聘するのがお勧めです。
商店街活性化のプランナーとは計画立案に必要なパラダイムと商店街活性化に関するパラダイムの両方を装備している人、卑近なところではtakeoがそうですね。
量補備えている人を確保して、その指導の下に計画を作る、出来上がったときは一言一句に至るまでメンバーに共有されている、という状況を達成しなければならない。

 計画作りは支援を受けるとして、取組の全体を統括するグループを形成する皆さんはパラダイムを装備し、かつ、パラダイムを運用し目的を達成する能力も装備しなければならない、ということでなかなか大変です。

 でもご安心、我が「キラリ輝く繁盛店づくり」が、座学と臨店作業の二本立てで取り組んでいるのが、まさにこの二つの要件をクリアするためのタスクそのものです。
有志個店の繁盛実現という日々の取組でその適否を検証しながら前進している、ということになります。

 即ち、"キラリ"とは
①商店街立地のお店を繁盛5原則という手法で繁盛させる
 と実践を軸に
②商業のパラダイムを装備する
③活性化への道を共有する
という重層的な課題への取組そのものですね。

 パラダイムを装備(転換)し、必要な技術の装備(転換)に取り組み、そのプロセスで繁盛店を創出=理論と実践の合目的性を実証する
というのが“キラリ”が目指すところ、はじめて聞いた人はびっくりですね(笑

 これまでの商店街活性化の取組との違いは明らかだと思います。

 パラダイムは誰もが持っており、日常的に活用しています。特に「学識経験者」として現場に招聘される大学の先生(人文系)は、その専門分野についてどのようなパラダイムを装備しているか、ということは極めて重要であり、通常、人文系の学問におけるタスクは、パラダイムのいっそうの整備がメインテーマ、学者とはそれを生業にしている人たちです。専門家たるもの、どのような分野であれ、問題を理解し解決策を講じるためにはどのようなパラダイムに依拠して作業するのか、ということがイの一番に直面する問題です。

 ところが。
本職では「パラダイムが命」のはずの先生方ですが、商店街活性化に招聘されたとたん、パラダイム話はパスしていきなり、本論というか、たとえば「通行量増大」という話に熱心に参画してしまう、という情景があったり前のように起きています。
 これは、先生方に限らず、活性化協議会に参加している地域の学識経験者・ビジネスマンなども同様です。自分の事業では辣腕をふるっているであろう社長さんが商店街話になったとたん、イベントで焼きそばを売ろう、という話に乗っかっていく。
商店街活性化ってその程度の話なんでしょうかねぇ。

 脱線してしましましたが、まとめますと。

商店街活性化を推進するためには、
①問題状況を理解し解決策を案出するための「パラダイム」を装備し直さなければならない。
②新しいパラダイムに基づく「活性化への道」を歩くためには経営技術の改善改革が必要であり、これも装備しなければならない。
③①及び②を踏まえて「活性化への道」を構想、各種事業を計画しなければならない。
という三つのそれぞれ重要かつ不可欠の課題に取り組まなければならない。

 これに取り組まないといくら一所懸命に取り組んでも商店街活性化=繁盛店が軒を連ねるショッピングゾーンを目指して繁盛店を作っていく、というシナリオ~実践~目的に行き着くことは出来ません。

 課題に取り組むために、既に試行―実践段階に入っているのが当社が提唱する「キラリ輝く繁盛店づくり」だということを今一度確認していただくとさらに取組に拍車が掛かるかと思います。

 さらに言えば。
 「商店街活性化への道」を歩くためには、外部からの支援が不可欠です。特にパラダイムの転換の関連で指導支援を受けたいとき、適切な指導支援が出来る力量を持った外部の専門家は極めて少ないと思います。
パラダイムの装備・転換には作業を支援する専門家を確保しなければならない、しかし、そんな専門家ってどこにいるの?というのがこの問題を巡る現状です。

勉強元年。
この時期にあえて“勉強”を強調しなければならない、という問題状況に目を凝らせば、勉強の中身についての注文も厳しくなります。
その点、ご縁があって“キラリ”に出会い、今も取り組んでおられる皆さんは、活性化実現へしっかりした立ち位置を築き終わっているということになりますね。
あとはぶれずたゆまず、一路邁進あるのみ、です。

※ちなみに当社の専門家養成セミナーは、まもなく誰の目にも明らかになる、新しい専門家に対する需要に対応する力を持った人材を世に送り出すことを目指す企画ですが、さて、なかなか“その気になる”人が少ないようです。
専門的な知識・技術を装備したからといって、たちまち引く手あまたという約束もありませんし。

余談ながら、当社のセミナーの行方や如何に(笑

集客力と通行量は似て非なるもの

 何となく同列に扱われそうですが。
それぞれまったく内容が異なりますから、どう違うのかきちんと理解し、迷わないことが大切です。

 こういうときは、互いにしのぎを削っている郊外のSCを想定して「思考実験」をしてみるとよく分かります。

 競合関係にあるショッピングセンターA、Bがあるとしましょう。競合厳しい中で業績を維持。成長すべく互いに経営戦略~戦術を巡らし、持てる技術の粋を駆使しているとします。
あるとき、Aが競争戦略として「集客力向上」を掲げました。言うまでも無く集客力向上は、SCに限らず小売業に限らず、「客商売」にとってもっとも基本的な業務です。業務というより業務に埋め込まれている経営目的に直結する根幹的目標ですね。
この事業活動のすべてに通流する目標をあらためて「競争戦略」として掲げるということは、Aが深刻な問題情況に陥っていることを物語っているわけですが、そのあたりは思考実験には関係ありません。

 戦略としての集客力向上とは,とりもなおさず、「集客力の再構築」を意味します。このままでは「集客力」が陳腐化し、劣化~空洞化の道をたどる可能性が懸念される。

 まず取り組むのはテナントミックスのチェックです。
既存テナント各店の業容は、Aが追求する「テナントミックスの最適化」の方向に合致しているかどうか?
合致してないと評価されるテナントは改善が求められ、レベルに到達できない場合は、最悪、「選手交代」が言い渡されます。
次にSC全体としてのサービスミックスのチェック。水準は維持されているか、従来のサービスで陳腐化しているところは無いか。
さらに、空間・設備ミックスはどうか?

 ということで、皆さん既にご理解のとおり、集客力向上は小売業の「業容三点セット」=品揃え・サ-ビスミックス・空間構成のチェック、改善であり、必要にその改革にまで至ることが求められます。
商業集積の集客力は、間断無い業容三点セットの最適化の努力によって維持されていますからね。

 さて、Aの取り組はが功を奏して集客力の向上~業績アップを実現したとしましょう。店あまり・もの余りという環境ですからこの結果はSC・Bにとって業績の低下として現れます。

 SC・Aの景況その集客ぶりを見たSC・Bが対抗策として「通行量の増大」を掲げたとしましょう。もちろん、リアルの小売業界では商店街を除けばゼッタイにあり得ないことですが、そもそも、現に試行している「思考実験」が商業集積では“あり得ない”ことを想定しているので仕方がありません。

 SC・Bは、通行量を増加するために何に取り組むか?
とりあえず、人が集まりそうなイベントを企画する ということになります。なるべく多くの人に集まってもらうことが目的ですから、通常の買い物客だけでは無く、ふだんはSCに足が向かないような人まで来てくれそうな企画がいいですね。さらにSCの周辺にマンションでも建つということ無し。

 さて、そういう目的にとってふさわしいイベント企画とはどういうものになるのか分かりませんが、ともかく、そういう企画を立てて実行したら、想定通りにSC内外の通行量が増えたとします。
さて、その結果何が起こるでしょうか。
通行量増大という目標を立てて追求した「競合への勝利」は実現したでしょうか?
この取組で来店したお客のSC・Bへの「愛顧意識」は強められたでしょうか?

 商業集積間の競争は、お客の取り合いですからね。
通行量増加策で増やした通行量が買い物客になり、愛顧客になってくれるだろうか、ということですが、通行量増大策でイベントを目的に新規に来店するお客はいつものショッピングでは他の集積を利用している人たちです。たとえばSC・Aとか。この人達が通行量増大策に釣られてBにやってきたとしましょう。

 この人達はBで買い物をして、さらにこれからは買い物行き先をBにすることにしよう、と思ってくれるでしょうか?
そういうことは期待できません。たかだか通行量増大策に釣られて、たまたま今日だけ来てみただけ、ですからね。
この人達にショッピングを楽しんでもらい、愛顧客になったもらうための取り組みは行われていないのですから。

 一方、集客力向上をめざし、業容の最適化に取り組んだSC・Aでは何が起きているでしょうか?

 と言うように思考実験をしてみると、経営課題:集客力向上と通行量増大はまったく異なるものだということがよく理解されると思います。
特に気をつけることは“それはその通りだが、うちは集客力のことを通行量ということば表現しているのだから、通行量の増大でいいんだ”としてしまうこと。これは必ず“集客力は問題ない、問題はそれをお客が知らないだけ”という理解を生み“通行量さえ増えれば”と短絡します。
ことばは大切に。

 以上、簡単ば思考実験をしてみたとおり、「集客力向上」はとても大事なことであり、しかもこれまでの商店街活性化の主流では問題にされていなかったことです。試行錯誤の結果として“これからは通行量では無い・集客力だ”と示されたのですからこの“転換”の意義をしっかり認識してください。
間違ってもこれまでの「通行量」という目標に加えて「売上増加」という目標が増えた、などと誤解しないように。
いくら通行量が増えてもそれで集客力向上は実現出来ず、したがって“売上増加”も不可能です。

 以上の実験から分かるように、集客力向上と売上増加は同じ目的を表と裏から見ているようなもの、両者の数値目標を達成するのに、それぞれ別の事業に取り組むようではなにも分かっていないことになります。
昔から戦略論では“目標は一つ・単純明快に”という原則があります。あれもこれもと欲張ると“虻蜂取らず”に終わります。
いろいろな目的・目標を満載して取り組まれた中心市街地活性化基本計画の結果がよい例です。

 集客力向上と売上増加、真面目に考えてみたい人は【商店街起死回生】へどうぞ。

※ これはあくまで思考実験であり、実在するSCその他商店街以外の商業施設・集積で日々の業務の目標として「通行量の増大」を掲げているところは日本全国ただの一個所もありません。
そういう小売業界の常識の外にある事業に多くの商店街が疑問を抱かず取り組んでいるのですから、まあ、いくら取り組んでも成果が蓄積されていく形跡が無い原因はこのあたりにあるのかも知れません。
事業に打ち込んでいる間もさらに空洞化が進展するのも当然でしょう。

 だがしかし。
なるほど言われてみればその通りだ、これからは通行量では無く、三点セットの最適化を目標に、まずは隗より始めよ、それぞれ自店の繁盛実現に取り組もう、となり、適切な事業に取り組めば今からでももちろんOKです。集客力を向上する方法と方向を定めて所要の事業に取り組みましょう。

 おっと、既に成功事例が出始めており、手法が確立されているキラリ輝く繁盛店づくりの方法と方向を採用して、点から面、面から線への展開に取り組めば、集客力向上と並行して増加が実現していきます。
現在進行形でキラリに取り組んでいる皆さんよかったですね。

 すでにおわかりのように「集客力」の成果は、もちろん、来店客数・売上高のアップとして現れますが、この“力”は量ではありません。一々数え上げることが出来ない性格の概念です。

 小売業の場合、わざわざ当該店舗・商業集積へ出かける理由・来店目的の大部分は「集客力」が担います。
その内容を当社の用語で言えば、“業容三点セット”すなわち、テナントミックス・接客サービスミックス・空間環境ミックスが「集客力ミックス」です。
もちろん、このうち最も重要なのがテナントミックスであることは言うまでもありません。
“中小小売業の競争力の根幹は業種揃え・店揃えの最適化
である”と中活法:『基本方針』にも銘記去れています。

 さて、述べてきましたが“集客力”は、当該商業集積が担おうとしている商業機能の充実度合いに関わる概念、その充実にアプローチするには、商業を概観するパラダイム(理論)を持っていることが必要です。
と言うことで、またしても結論は商業理論無くして商店街の活性化無し。この点重々肝に銘じておかないとまたしても・・・、と言うことになりかねません。
仏の顔も二度三度、今度こそまっすぐ「繁盛する個店が軒を連ねる商店街」の実現に向けて、ぶれず・ひるまず、邁進しようではありませんか。

書 籍 ご 紹 介

 既に読まれた方も多いと思いますが。

久繁哲之介『地域再生の罠』ちくま新書

 ネットで検索しますとご本人のブログにヒットしました。
ブログタイトル:地域再生プランナー『久繁哲之介の地域力向上塾』

ファイル:『中心市街地活性化・地域活性化と商店街再生を「戦略3C」から問い直す』

以下引用**************************

 例えば、まちづくり専門家と商店街関係者は、商店街の衰退理由に次2点を指摘する。

1.市役所等の郊外移転で、客が減った。 だから「コンパクトシティ」を計画
2.郊外に大型店ができて、客を奪われた。だから「郊外規制」を計画 

 もし、売上減少の改善計画を求められたビジネスマンが、この戯言と同じ事、例えば
1.顧客のオフィスが遠くに移転したから、この顧客との関係が途絶えた。
2.競合が、うちより良い商品・サービスを導入したから、顧客を奪われた。 
 こんな戯言を上司に言えば、「君、もう明日から来なくていい。クビ!」と言われるはず。

引用終わり*************************

 プランナーさん達は、粛然と襟を正して一読・・・・と言わなくてもベストセラーですから読了でしょう。

 あらためて思い当たるに、どうも中心市街地活性化は,中活法において“都市機能の増進及び経済活力の向上”と定義されているにも関わらず、各地の取組では「経済」という側面が軽視されてきたのではないか?
ビジネス機会の再構築であることを忘れ?、法の定義を忘れ、「かっせいか」という定義されない・なにものかを求めて「かっせいかじぎょう」が取り組まれている・・・と見えたりします。
 
 もちろんこれは「商店街活性化」についても言えることであり、儲かってナンボのはずの商店主さん達がよってたかってソロバンを度外視した事業に取り組んでいらっしゃる。

 当サイトは,常々、商店街・商業者を救済することは出来ない,と言っております。皆さんは儲かってナンボなんですからぜひ「もっと儲かるためには」を真剣に考えて頂きたい。皆さんが儲かることがお客の生活に貢献し、地域の活性化に貢献し、日本経済の成長に寄与します。

 さて、久繁さんは“「戦略3C」から問い直した「まちづくり、地域活性化」の提言”をなさっています。
(“戦略3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3Cを先ず把握してから、戦略や計画を立案すべきと説く「ビジネスの基本原理」である。”)

 なるほど。
 ではこの戦略的アプローチを中心市街地・商店街に適用したら、その活性化策はどうなるのか?

ぜひ聞きたいところですが、著者は、

引用スタート*********************

 市民(顧客)が今、最も必要としていて、競合では提供できない機能は何か?
「人との交流、コミュニティ」である。 また、
「食、スポーツ」は交流を促進するし、関連消費を誘発する。

 衰退する地方都市や商店街は、物を売る場から「市民の交流、コミュニティの場」に変革することで再生できる。更には、スローフード飲食店やスポーツ施設を創れば「市民の交流、コミュニティ」を促進し、関連消費を誘発して、街全体の利益・賑わいを高めることができる。

引用終わり************************

 ということで“もはや商店街は商業活性化施策では活性化出来ない”的立場に立っておられるようです。
“市民の交流・コミュニティ”ですか。
誤解をおそれず指摘させて頂くと、どうも批判の厳しさ・的確さと比較したとき、提出されている「対案」の方はなんだか“ありきたり”の感がしないでもありません。
ハッキリ言ってこの種の企画で中心市街地・商店街区を埋め尽くすことは出来ませんし、当該施設の成功が中心市街地全体に均霑することも難しいと思います。

 商業集積である商店街の活性化は、著者が言われる「3C戦略」をしっかり適用して、商店街が開拓すべき潜在事業機会を発見し、それを自助努力としてものにしていくことで実現可能、というのが当サイトのポジション、久繁さんにもぜひご自分が提唱されている戦略的アプローチを駆使して商業集積としての活性化への道筋を示して頂きたいと思います。

 このように真剣に中心市街地・商店街活性化を論じる人に遭遇し、大いに意を強くした次第、空谷に跫音を聴く、という心境かも。

 しかし、ホンキで取り組むとどうしても批判の舌鋒は厳しくなるようですね。人ごととは思えません(笑
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