タウンマネジメントとは何であったか
そもそも中心市街地活性とは、
“もはや商店街活性化は点や線の取り組みでは不可能だ”ということから、“面としての商業活性化の取り組み”すなわち、中心市街地に所在する商店街群・商業施設群を“一個のショッピングモールとして再構築する”ことを目指したものです。(『市街地の整備改善・商業活性化法』時代のスキームの問題意識)
「一個のショッピングモールとしての再構築」とは、中心市街地所在の小売商業機能を一括して「業種・業態揃え、店揃え」の最適化を実現する、ということです。空地空店舗へのテナントリーシングが含まれるのは当然ですが、最優先で取り組むべきは既存個店群(百貨店・ファッションビルなども)の活性化でした。
これがタウンマネジメント喫緊の課題だったのですが、このことに気付いた関係者はほとんど無かったのではないか。
したがって、タウンマネジメントもそ主体となるべきTMOもその内容はめちゃくちゃでした。タウンマネジメントの何たるかを理解しないまま、テキトーに作られたTMOが機能するはずがありません。従来、商店街や商工会議所が手がけていたイベントなどの事務局を肩代わりしてお終い、という例も少なくありません。
TMO、本来ならば小売業経営をはじめタウンマネジメントを推進するために必要な知識・技術を確保して射ることが必須条件ですが、テキトーに作られたので、スキルもテキトーなまま終始しました。TMOの有無に関わらず中心市街地・商業機能の空洞化は着実に進んで今に至っています。
さて、『整備改善活性化法』は、“もはや商店街は商業施策だけでは活性化出来ない”ということで、「中心市街地所在の都市機能の向上と経済活力の向上」を一体的に実現することを目指して『中心市街地活性化法』へと改正されました。
新しいスキームに基づいて『認定基本計画』を作成した都市では、タウンマネジメントをエリアマネジメントへと格上げしたところも多かったようです。
その結果はどうだったか?
タウンマネジメントが理解できず、したがってこれを活用する体制を作ることが出来ず、中心市街地の空洞化を止めることが出来なかった都市が、新たなスキームの下でエリアマネジメント、すなわち中心市街地所在の都市施設群の機能向上と経済活力の向上を一体的に実現するという都市経営上の大問題に取り組んでいく体制を構築することが出来るかどうか?
とりわけ、タウンマネジメントの失敗を棚に上げ、“もはや商店街は商業活性化施策だけでは活性化出来ない”という立場に総括抜きで移行してしまった皆さんにエリアマネジメントが出来るとはとうてい考えられないのでありまして、百聞は一見に如かず、認定基本計画のお膝元では商店街立地の中小小売店のみならず、百貨店を始め大型商業施設の撤退が引きも切りません。
情況は、整備改善活性化法当時よりもはるかに深刻になっています。
問題は、知識・技術的な課題を「枠組み」の問題と誤解したことに起因しています。
端的に言って、商店街・商業活性化に取り組むために不可欠の知識・ノウハウを欠落したまま、旧態依然の「点と線」の活性化策に「タウンマネジメント」という冠をかぶせただけ、それが功を奏しないとさらに「エリアマネジメント」という冠をかぶりなおしただけ、内容は全く変わっていない、というのが認定基本計画の推進状況です。
各地で基本計画の見なおしが始まっているようですが、あらためて“これまでの取り組みは何故うまく行かなかったのか”しっかり考えてみることが不可欠ですが、考えるにあたっては、もちろん、“どういう立場で考えるのか”ということが大切です。
問題は「メタ」の領域=ものの見方・考え方にあるのだということを理解しないと何度やり直しても元の木阿弥に終わります。
あれだけ騒いだ「タウンマネジメント」「TMO」とはそもそも何だったのか、考えてみることからスタートするのも一案かも知れません。
“もはや商店街活性化は点や線の取り組みでは不可能だ”ということから、“面としての商業活性化の取り組み”すなわち、中心市街地に所在する商店街群・商業施設群を“一個のショッピングモールとして再構築する”ことを目指したものです。(『市街地の整備改善・商業活性化法』時代のスキームの問題意識)
「一個のショッピングモールとしての再構築」とは、中心市街地所在の小売商業機能を一括して「業種・業態揃え、店揃え」の最適化を実現する、ということです。空地空店舗へのテナントリーシングが含まれるのは当然ですが、最優先で取り組むべきは既存個店群(百貨店・ファッションビルなども)の活性化でした。
これがタウンマネジメント喫緊の課題だったのですが、このことに気付いた関係者はほとんど無かったのではないか。
したがって、タウンマネジメントもそ主体となるべきTMOもその内容はめちゃくちゃでした。タウンマネジメントの何たるかを理解しないまま、テキトーに作られたTMOが機能するはずがありません。従来、商店街や商工会議所が手がけていたイベントなどの事務局を肩代わりしてお終い、という例も少なくありません。
TMO、本来ならば小売業経営をはじめタウンマネジメントを推進するために必要な知識・技術を確保して射ることが必須条件ですが、テキトーに作られたので、スキルもテキトーなまま終始しました。TMOの有無に関わらず中心市街地・商業機能の空洞化は着実に進んで今に至っています。
さて、『整備改善活性化法』は、“もはや商店街は商業施策だけでは活性化出来ない”ということで、「中心市街地所在の都市機能の向上と経済活力の向上」を一体的に実現することを目指して『中心市街地活性化法』へと改正されました。
新しいスキームに基づいて『認定基本計画』を作成した都市では、タウンマネジメントをエリアマネジメントへと格上げしたところも多かったようです。
その結果はどうだったか?
タウンマネジメントが理解できず、したがってこれを活用する体制を作ることが出来ず、中心市街地の空洞化を止めることが出来なかった都市が、新たなスキームの下でエリアマネジメント、すなわち中心市街地所在の都市施設群の機能向上と経済活力の向上を一体的に実現するという都市経営上の大問題に取り組んでいく体制を構築することが出来るかどうか?
とりわけ、タウンマネジメントの失敗を棚に上げ、“もはや商店街は商業活性化施策だけでは活性化出来ない”という立場に総括抜きで移行してしまった皆さんにエリアマネジメントが出来るとはとうてい考えられないのでありまして、百聞は一見に如かず、認定基本計画のお膝元では商店街立地の中小小売店のみならず、百貨店を始め大型商業施設の撤退が引きも切りません。
情況は、整備改善活性化法当時よりもはるかに深刻になっています。
問題は、知識・技術的な課題を「枠組み」の問題と誤解したことに起因しています。
端的に言って、商店街・商業活性化に取り組むために不可欠の知識・ノウハウを欠落したまま、旧態依然の「点と線」の活性化策に「タウンマネジメント」という冠をかぶせただけ、それが功を奏しないとさらに「エリアマネジメント」という冠をかぶりなおしただけ、内容は全く変わっていない、というのが認定基本計画の推進状況です。
各地で基本計画の見なおしが始まっているようですが、あらためて“これまでの取り組みは何故うまく行かなかったのか”しっかり考えてみることが不可欠ですが、考えるにあたっては、もちろん、“どういう立場で考えるのか”ということが大切です。
問題は「メタ」の領域=ものの見方・考え方にあるのだということを理解しないと何度やり直しても元の木阿弥に終わります。
あれだけ騒いだ「タウンマネジメント」「TMO」とはそもそも何だったのか、考えてみることからスタートするのも一案かも知れません。