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先入知識への盲従

 理論を軽視する者は、過去の誰かが作った理論に盲従することになる、とはケインズさんの言ですが、商業の場合もまったく同様です。

 我々は、脳内に蓄えている知識(先入知識)を使わずに物事を観察し、判断することは出来ません。
人間は、生まれながらにして“白紙の状態”でものごとを判断することは出来ないのです。
このことを自覚せずに、つまり、我々はものごとを観察するとき、ただしく理解するために“先入観にとらわれず”に接することは出来ないのだ、ということを理解せず、あるいは軽視して、ものごとを見たり聞いたりすると何が起きるか?

 これまで生きてきた間に、いつ、どこでとも知らないうちにアタマの中に蓄えてきた知識(先入知識)でものごとを判断することになります。

 理論を軽視する人たちが、商業を理解し、あるいは活性化策を考え、あるいは繁盛実現に取り組むとき、その作業を導くのはその人が過去に蓄えてきた先入知識です。
理論を軽視する人は、いつの間にか自分の中に入り込んでいる知識(果たして現実にあっているかどうか、一度も吟味されていない知識)を使って物事を見たり、考えたりしています。
考えた結果たどり着いた結論についても、それが果たして正しい結論なのかどうか、検討してみることもありません。

 さらに、いつの間にかアタマの中を占領している先入観の出所を考えて見れば、これまた誰かの“吟味されていない先入観”であることが多いと思います。
いつの間にか誰かのアタマの中に住み着いた先入知識が、その妥当性の検討もされないまま、公的・私的な発言としてどんどん拡散されています。、その間、それらの先入知識の根拠や妥当性などが検討されることはなく、疑うことのない「常識」としてまかり通るようになっているのです。

 専門家といえどもそのアタマの中を占めているのは“吟味されない先入知識”でありまして、「住む人・来る人が増えれば街は活性化する”などという妄言はその代表ですね。


 先入知識は見方によっては大変恐ろしいものでありまして、おなじみの「キャップライト理論」によれば、我々は理論を用いてものごとを観察し判断しますから、よほどのことがおこらない限り、先入知識の欠陥に気づくことが出来ません。

“住む人・来る人が増えている”街でも活性化していない例はいくつもありますが、先入知識という色眼鏡をかけているとなかなかそのことに気づくことが出来ません。
端から見れば明々白々のことが先入知識に妨げられて見えないのです。

 ということで。
商店街を活性化したかったら商業理論を装備しなければならない、という当社の提言を無視あるいは経緯している人たちは、知らす知らずのうちに脳内に蓄えている雑多な知識(その殆どが“もの余り・店あまり”以前に業界に流布していたもの)に基づいて状況を判断し、対応を考え、行動していることになります。
昔、どこかで見聞きし、今、アタマの中に残っている知識に、それとは知らずに自分の仕事の命運をゆだねている訳ですね。

 理論を軽視する人は、脳内を占めている雑多な知識に支配され、盲従しているわけですが、あなたおよびあなたの仲間は大丈夫ですか?

 “人から聞いた話よりも、自分の頭で考える”とは、ありがちな態度ですが、その肝心の“自分の頭”が雑多な知識に占領されていては、果たして“自分のアタマ”を無条件に信頼してよいものかどうか・・・。

 ということで、今日、商業界、商業活性化業界において主要に流通しているのは“先入知識への盲従”です。

 キラリ輝く繁盛店づくりでは商業理論を装備することの重要性が共有されています。これはおそらく我が国において最初の取り組みだと思います。

 これまでどおり、吟味しないままに過去の知識に盲従するのか、それとも繁盛再生を導く商業理論を装備するのか、いまや商業理論を巡る問題はこのように立てられるわけですが、さて、あなたはどちらの立場に立っていますか?
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