日経流通新聞の商店街特集

9月29日、個店経営研修事業が報じられました。

記事のタイトルは、「商店街再生三つの初心」。 
一面トップの大特集です。

“イベントやハコモノによる賑わい創造に依存せず、初心に返って個店の強化や街の機能見直しに取り組む動き”が注目されるとして、「三つの初心」が紹介されています。

その一 「店揃えは住民本位」
 長野県佐久市岩村田本町商店街 

 住民にアンケート調査を実施したところ、“総菜店が欲しい”という希望が多かったので総菜店をオープンした。“アンケート調査に基づく活性化”という手法を採用している。託児施設~学習塾。

目 標:14年度の各店舗の平均売上高を09年度対比で2.6倍にすること。
方 法:アンケート調査で収集したデータなどを駆使して新たな活性化策を導入する。

 目標を実現するには計画を立案し、実践しなければならない。計画を立てる、計画を実践する、それぞれ異なる実務知識・技術が不可欠です。売り上げ2.6倍増を目指す個店に必要な知識・技術とはどのようなものか、どうやって修得するのか?という根本的な問題については、残念ながら手がかりさえ紹介されていません。リーダーたるもの、ホンキで取り組むつもりなら、なにはさておき、イの一番に強調しなければならないことですが。

その2 「外部の力を生かせ」
 
  (1) 東京都品川区商店街連合会

 パソコンのトラブル処理に困っている住民へのサービスとして、地元IT企業と連携、修理窓口を商店街に設置したところ喜ばれた。“イベント時に行えば滞在時間が延び、お客とコミュニケーションをとるきっかけになる”、“商店街に足りない部分を企業にお手伝いいただくのは当歓迎”、“生活圏内で用事が足りる便利さを提供できれば商店街は生き残れる”

(2)兵庫県西宮市甲子園口商店連合会
 
 商店街の情報を発信するため、市内のNPOに取り組みを委託した。
○イベント、セール情報などを告知する掲示板の設置
○ホームページの作成(アクセス/10万/月/マックス)
○キャラクターの開発 など。
飲食を中心に30件以上/3年の新規出店を見た。
“商店街だけでは出来なかったことがNPOと組むことで出来た”

 加盟店へのアンケートでは“個店経営にプラスに働く仕掛けが必要”という声もある。“NPOには店主同士の交流促進や人材育成もお願いしたい。”


その3  店主は「顧客目線」磨け
(1)「個店経営研修事業」への取り組み

 大分県宇佐市四日市商店街振興組合

 ご承知のとおり、個店経営研修事業の特徴は、
①商店街単位、組合員有志による繁盛店づくり
②成果を共有し、取り組みを拡大する
③商店街をショッピングゾーンとして再構築する
という、「商店街活性化への道」の実践だということですね。

“昨年度末1~2月の取り組みで参加店の客単価・売り上げがアップした”ちなみにこの事業では「意識改革」などは地窮しません。“意識変エルナ・店変エヨ”が合い言葉。

 ちなみに講師は「意識改革論者」に対して、ことあるごとに“意識改革ってなんのことですか?どうやれば「意識」を「改革」出来るんですか?”と質しています。
適格に答えられる「意識改革論者」は、これまでのところ、皆無です。

(ご承知のとおり、この事業は本年度全国40の商店街で取り組みがスタートしています。)

(2)東京都 商人大学校

 商店街リーダーの育成などに取り組む。講義とグループワークで、住民の期待に応える問題解決手法などを指導。波及効果として「練馬商人会」、「東京商人会」などが発足、“「顧客を向いた商売」の腕を磨く場が増えている。”

 行政の支援は事業機会の増加=賑わいつくりまで。
“問題はその先、にある。支援をどう個店の繁盛に生かすか、だ。”とのことです。

 「問題」への解答は既に出ておりまして。
「個店経営研修事業」は“支援を繁盛店づくりに生かす”ことを通じて街ぐるみの繁昌・賑わいを創出しようという、「前代未聞の取り組み」ですからね。
残念ながら当特集では関係各位共通の理解とはならなかったようですね。残念!

 「三つの初心」というテーマでの特集でしたが、「繁盛店づくり」・「個店経営研修事業」は“繁盛店づくりの初心に帰って”繁盛を目指す、というものではありません。
商業者の初心とは“儲けるために商売をしている”“儲けられなかったら商売ではない”ということ。
心の底から納得してもだからといって商売が繁盛する異はありません。

 この時代、繁盛したいと思うなら“そもそも小売業とは何であるか”、これまで誰も考えたことのないレベルで考え抜き、それを実際に自店の「店づくり」として実現する技術が不可欠です。
個店経営研修事業は、まさにそういう問題意識を持って繁盛店づくりに取り組む人のための事業、「あるべき小売業(繁盛店)を作り出す」取り組みであり、成果を周辺~都市~全国に波及させようという「運動」です。

 その趣旨、実践の中味に於いて他の事例とは全く異なる志向を持っていることをあらためて、念のため、書いておきます。

 ちなみに、個店経営研修事業についてのメディアの理解:

○長野新報:

○大分合同新聞

商店街の問題意識:
○理事長所感:

○受講者所感:

おかざき商人塾

 第5、6講が終了し、いよいよ佳境を迎えました。
受講者は大きく3つのグループに分かれています。

1.POP群の改革~回遊コースの設定にチャレンジしている人

2.テーブル・椅子の設置~什器の撤去・移動に着手し始めた人

3.出遅れている人

 このようなバラツキが出てくる理由はたった一つ、“やってみる気になって取り組む”かどうか、だけ。
他にはなんの理由もありません。

 今月末まであと2回4講です。

岡崎イオンモールの視察とその検討会を兼ねた懇親会が開催されました。
皆さん、講義で学んだ理論をキャップランプにはじめてのモール視察、理論がモールの実態を繁栄していることがよく理解されたことと思います。

なお、再開発ビル「シビコ」の臨時・臨店指導の受講者の反響はよく、次年度の商人塾にはなんとか対応を工夫することになりました。
商業活性化をメインテーマとする基本計画の見直し、再開発ビルのポジショニング、機能を果たすために必要な条件の整備などについてちゃんと計画できるかどうか、出来ないようでは「見直し」になりませんからんね。

おかざき商人塾#5.6講

第5講 接客サービス・購買支援
第6講 ショッピングモール視察

 臨店指導の合間に、再開発ビルシビックのテナント5店を訪問、指導しました。いずれも婦人ファッション、いずれも松坂屋の閉店に伴い、同店から移転してきたお店です。

 共通する悩みは、新旧立地の店前を通る客相の違い。
当ビルには、従来からのテナントと中心市街地から撤退した松坂屋など大型商業施設からの移転組の混成、ビル全体としてのターゲットは定まっておりません。百貨店客相と量販店客相と雑居物販ビル客相・・・。
“中小小売業の競争力の根幹”である“業種揃え・店揃えの最適化”は望むべくもありません。

 あれこれと愚痴の材料には事欠きませんが、自助努力をもって繁盛を作り出す以外に選択肢はありません。まずは各店が自助努力をもって愛顧客を増やすこと=キラリ輝く繁盛店への変身に取り組み、点から線・面へ、取り組みを普及させていく以外に活路はありません。
幸いなことに5店舗は2階フォロアーの半分を占めており、集積効果を実現出来る条件を持っています。

 短時間の提案でしたが、各店ともよく理解されました。
店頭の指導についても納得、さっそく着手されるところが多く、やがてスタートする本格的な取り組みが待たれます。

 夕方からイオンモール岡崎のストアクリニック。
終了後、懇親会を兼ねた反省会。皆さん、いろいろと収穫があったようです。特に、“自分らしく”と“人並み”の使い分けについては、あらためて自分の日頃のライフスタイルに照らして納得されたようで、店づくりにいっそう確信が深まったことと思います。

 消費購買行動のセルフ化には、当時の商店街の接客の陳腐化も影響していると考えられますが、以来、セルフ愛好客相は“あるべき接客”、“接客らしい接客”を体験したことが無いかも知れません。接客=陳腐な昔ながらの売り方・買わせ方、という認識があるのかも。

 これを払拭することも繁盛店づくり・商人塾や個店経営研修事業の大きな課題です。

有限会社クオールエイド
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