小売商業理論の創造

 小売商業(以下、単に「商業」)を全体として理解するための“知識の枠組み”を創ること。
小売業の過去~現在、すべての業種・業態・業容とその変化を全て説明しうる理論を装備することで、現状から新しい「有るべき姿」への改革発展を切り開く「仮説」を準備する。
当社積年の課題です。

 今年に入ってから飛躍的な進捗が続いており、大分形が決まってきました。特に、POPの再発見は、大きな収穫でした。
目下、商業の基本要素としての①品揃え ②提供方法 ③提供環境の三点セットについて、その最小単位をPOPととらえ、そこにおける購買行動をAIDCA仮説で説明する、という仕掛けでのアプローチを考えています。

 成功すれば、「キラリ繁盛店づくり」に共通の理論が装備されることになり、現在過去ばらばらに取り組まれている全国の仮説~試行~評価のプロセスの情報が統合され、取り組みの改善発展が加速されることになります・もちろん、理論の不備も改善されます。
  
 繁盛店づくり運動に参加している一店舗におけるPOPの一部の改革試行の成果が、全国の運動に波及しその過程でさらに改善されて「デファクト・スタンダード」となる、同じような事例が各地各店舗で頻発するようになると、仮説~試行の精度はどんどん高まり、「点から線、線から面への展開」が現実のものとなっていく・・・。

 今週、木・金と講師を務めた鹿児島県商工会連合会の講習会、2時間という限られた時間でしたが、“明日から取り組むべき活性化への道”を簡潔に提案することが出来ました。
主催者の話では受講者の所感からも所期の目的は果たされたようです。
「キラリ繁盛店への道」、意欲のある人には2時間できちんと伝えられるようになりました。
理論作業の進展の成果です。

業種別講習会in鹿児島会場

 昨日に引き続き。参加者60名超。
ファーサード修景
店頭スペース設置
テーブル椅子配置
戦略的POP改革
という取り組みは、当社今年度の商人塾、経営革新塾、個店経営研修事業など各種繁盛店づくりに共通するスタンダードです。

 今日の参加者は、県内商工会地区の商業者、商工会役・職員の皆さん。繁盛店づくりは点から線へ、商店街活性化の中核となる取り組みですが、都市の関係各方面の方法と方向についての合意形成が前提です。
今日の講習会の受講が新しい一歩となることを切に期待します。

 これから帰社、鹿児島中央17:52,武雄帰着は20:34の予定。
これにて今週のスケジュールは終了、です。

業種別経営講習会in奄美大島

 鹿児島県商工会連合会主催。奄美大島商工会の小売り・サービス業の会員さんを対象に
『中元商戦・即効性ある売り場づくり』
について2時間。

1.地域小売り・サービス業活性化への根本問題
2.販売促進から購買促進へ
3.即効性ある売り場づくり
4.売り場づくりから店づくりへ
5.繁盛店づくり、スタートはここから
という内容です。

スタートはここから:
1.ファサードの修景
2.店頭スペースの整備
3.テーブル。椅子の設置
4.戦略的POPの改革

4.は新しい手法で、それぞれの店舗で戦略的な位置にあるPOPを選定、仮説~試行法で改革し、その成果を各POP~店づくりに波及するというもの。
従来は、3までは同じですがそれ以降は参加者が自主的に店内で問題を発見して改革に取り組む、としていました。
新しい方法は、“グループで取り組む各個店の繁盛店づくり”というテーマによりいっそう対応するものです。
 今年度の個店経営研修事業への採用を検討しています。

 受講された皆さんには、途中で何回も質問が出るなど、終始熱心に受講していただきました。
最後に“個店経営研修事業”の紹介をしました。
この講習会全体が同事業のオリエンテーションのようなもの、終了後のお話では、商工会として取り組みを検討するそうです。

 個店経営研修事業、皆さんの商店街ではどう仕様としておられますか?
8月3日募集開始、地区ごと先着順と聞いていますが・・・。

専門家選定能力は大丈夫?

 6月下旬、内閣府地域活性化推進本部による認定中心市街地活性化基本計画の推進のフォローアップの状況に関する報告が公開されました。

 昨年、20年度分が公開されたとき、当社はその分析を行っています。さらに、それを踏まえて取り組みの支援指導にあたる「専門家」についても考察しました。

特に、中心市街地活性化、とりわけ中核課題である商店街の活性化が一向に進展しないのは、計画の作成から実施段階まで、指導支援に当たる「専門家」の能力に問題があるからだ、として、専門家を招聘するにあたっては、「選定能力」を高めることが重要だと指摘しました。
以下、再掲します。
指摘している専門家の実態は、今日も依然として続いています。
ということは、中心市街地の状況は悪化することはあってもけして活性化の実現に接近することはない、ということになりますが、あなたの中心市街地は如何でしょうか?

********************************* 
Date: 2009-04-06 (Mon)

 中心市街地活性化をはじめ、都市が直面している様々な問題の解決には専門家の参画が必要とされ、いわゆる学識経験者・プランナー・タウンマネージャーなど専門家が招聘されることが通常です。

 さて、招聘する専門家に期待していることは何でしょうか?
いうまでもなく、解決しようとしている問題の解決に貢献してくれること、ですね。さらにその貢献の内容としては、中心市街地・商店街活性化という問題について
①問題解決策の案出の支援
②問題解決プロセスの支援
という大別・二つの異なるレベルの作業についての支援です。

 招聘しようとする専門家はこれらの作業の支援が出来る能力を持っていることが必要です。その能力とは、
①問題が起きている領域についての専門的な知識・技術と
②②を活用して問題解決策を案出する能力 と
③関係者に問題解決策を売り込み、その気にさせる能力
に分けることが出来ます。

 一般化すると、①専門的な知識、②推理能力、③統率力ということですね。

 中心市街地・商店街活性化など、「都市経営」上の問題の特徴は、
①利害関係者が多く、かつ、利害の内容が多様である
②関係者に共通する「価値」が存在しない
ということで、これは企業やNPOなどとは大きく異なるところですね。このことを理解していない場合、企業経営や既存組織あるいはNPOの経験者などが中心市街地活性化の音頭を取れるかというと、それは?です。

 さて、中心市街地活性化という問題情況では、関係者の利害の多様性ということから「合意形成」という課題が存在するわけですが、これについても「専門家」の支援が期待されます。

 合意形成における専門家の仕事は、
①問題の定義を共有する
②解決策を決定する
③組織を編成する
という「合意形成の三段階」をリードすることですが、その前提となるのが「専門的な知識」です。

 上述したように、中心市街地活性化の支援者として招聘される専門家は、
①中心市街地活性化の実現に必要な知識・技術
②応用能力
③統率力
が必要ですが、なかでも問題は「中心市街地活性化に必要な知識」です。これは、装備しているだけではなく、必要により関係者に修得させなければならない。合意・統率の基盤ですからね。
したがって、専門家は、
①知識技術を持っており かつ、
②それらを関係者に共有させる
能力を有していなければならない。

 特に、中心市街地・商業の活性化という問題領域では、
①従来から蓄積されてきた知識・技術・経験に基づく取り組みが成果を挙げられない
②問題情況は悪化するばかり
というなかでの取り組みが一般的であり、専門家の作業は相当なものになります。一から組み立てるのではコストパフォーマンスが成立しません。

 という状況が、中心市街地・商業活性化における「専門家」が直面している状況です。

 この状況において、専門家は何をしているか?

 ということが問題でありまして、だれにとっての問題かと言えば、もちろん、関係者全体にとっての喫緊の問題です。

 このところ毎日のように取り上げているように、多くの都市の中心市街地・商店街活性化の取り組みは、「歩行者通行量」や「空店舗」という「対症療法的問題設定」、すなわち

①歩行者が減っている・・・歩行者を増やそう
 居住者を増やそう・・・・マンションを建てる
 来街者を増やそう・・・・来街目的を増やす

②空地空店舗が増えている・空地空店舗を減らそう
 空地を減らそう・・・・・建物を建てよう
 空店舗を減らそう・・・・使用者を招聘しよう

 つまり、何故通行量が減ったのか、何故空地空店舗が発生しているのか、という原因には遡及しない、現に目に見えていることに反応するという、つまり、「対症療法」に終始しています。

 せっかく専門家を招聘しておきながらどうしてこういう羽目に陥るのか?

①招聘した専門家の能力がそのレベルだった
②専門家が面倒くさがって、現場の要望のレベルに合わせた
という可能性が考えられます。
どちらの場合も、専門家の仕事は、関係者の空気を読み「落としどころ」を作って提案するという役割で、専門家=発声者ですね。

 専門家が本来果たすべき役割を果たせないことのツケは、その原因が何であれ、やがては招聘した側に帰結するのでありまして、専門家はある日、契約期間が終了して現場を去ればそれでおしまい。
後は地元で取り繕う以外にありませんが、さて、気を取り直してもう一度トライできるでしょうか。トライするとしていったい何をどこからどうやり直したらよいものでしょうか。

 といった問題にこれから否応なく直面していくことになるわけですが、フォローアップ作業などを見ていますと、今さらながらに“専門家選定の重要性”が痛感されるのでありまして、同時に専門家の選定に関わる都市側の基礎体力のあり方が懸念されるところです。

 フォローアップ作業が一段落したこの時期、従来的な対症療法からの脱却が喫緊の解題であり、これは特に現場常駐の専門家・タウンマネージャーさんの活躍が期待されるところですが、実態はさてどうでしょうか。
引用終わり****************************

念のために再言しますと、以上は昨年のフォローアップ時点の記事であり、今年のものではありません。
昨年、上記の指摘を行ってから今日まで改善措置が取られたかどうか。漫然と記事を読み流した人の中心市街地では状況はさらに悪化しているはずです。

 他方、「専門家の能力のミスマッチ」という問題を関係各方面で共有することが出来た都市は、しかるべき是正措置を講じています。当社が知る限り、少なくとも一つの都市で基本計画の見なおし作業に於いて「専門家の選定」に従来では考えられない方法が採用されています。

 今年度の内閣府の報告では「基本計画の見直し」が推奨されています。ご承知のとおり。
もちろん、“どのレベルで見直すのか”という問題がありまして、例えば数値目標についていえば、
①数値目標を達成状況に合わせて下方修正する、というのも見直しですし、
②理論武装をやり直し、その上で目標を設定し直す
という見直しもあります。

 いずれにせよ、「専門家」の指導支援を仰ぐことになると思いますが、今度こそは選定作業を適切にしないと、計画期間の経過からももはや後がありません。
手っ取り早いのは、選定について当社のアドバイスを受けることですが、「その気に」なれるかどうか、あなたの能力=胆力が問われているのかも知れません。

目標としての「通行量」と基本計画の挫折

 一般に「指標」とは、対象と相関があり、それをみることで対象の指標に関わる状態を識別することが出来るもののことです。indexですね。
逆に言えば、そういう対象とそういう関係にあるものしか指標として使うことは出来ません。もしそういう関係に無いものを指標として使うととんでもない結果を引き起こす可能性があります。

 温度計の目盛りは典型的な「指標」です。温度との対応が科学的に関連付けられた水銀柱の高さ=数値を読むことで温度を測定することが出来ます。
“温度計をみれば温度が分かる”というのが温度とその指標との関係です。

 さて、ご承知のとおり、中心市街地活性化の取り組みに於いて、商業の活性化の達成指標を「通行量」としている都市がたくさんあります。
 “商店街活性化の取り組みにおいて、通行量を指標にする”ことは何を意味しているのでしょうか?
温度計の水銀柱の高さが示す数値が温度を示していることは科学的な手続きで証明されています。というか、科学的な手続きを経て温度の指標として温度計が作られています。

 一方、商店街活性化の指標としての「通行量」は、どのような手続きを経て、何を根拠に指標というポジションを獲得しているのでしょうか?
“通行量”を計測してその増減を認識することで我々は「商店街の活性化」の何を理解することが出来るでしょうか?

 通行量の増加が目標数値として掲げられる場合、その手続きはおおむね次のとおりです。

1.特定の時期の通行量を「基準」とすることを定める。
2.達成時期において実現を目指す「通行量」を“基準の○○%アップ”として決定する。
3.計画期間中、通行量数値を計測し、目標達成状況を確認する。

 如何ですか。多くの基本計画(最近では『商店街活性化事業計画』も?}の目標設定はこのように考えられていますよね。

 このとき、「通行量」が指標となっている参照相手はいったい何か? ということが問題でありまして、たぶん“街のにぎわい”とされているケースが多いと思います。
では、「まちの賑わい」とは何か?
と、さらに考えてみますと答えはなかなか定まりません。
Q“まちの賑わいとは?”
A“通行量が増えることに決まっている”、
Q“では商店街の活性化とは?”
A“街が賑わうこと”・・・?
といった堂々巡りを続けている間も「街の空洞化」は着実に進みます。
 “まちの賑わい?そりゃ通行量のことだ”で済むなら話は簡単なのですが。

 上位目的は、「商業・商店街の活性化」です。
目標の指標として“通行量”を掲げられるのは、通行量を測れば“街の活性化の進捗度合い”が分かる、という考えに基づいています。
本当に“通行量を測れば街の活性化の進み具合が分かる”のでしょうか?
何故そう言えますか?

 一口に“通りの通行量といいますが、実際に歩いている人たちの歩いている目的はさまざまです。
参照「中心市街地の客(歩行者)相」

 さまざまな目的で歩いている人たちを「通行量」と一括して計測することで何が分かるか?
もちろん、「通行量」は確実に計測できますが、それが「街の活性化」にとって何を意味するのか、ということはこれまで誰も説明していません。

 「旗頭」と思われる藻谷浩介氏の場合は、“元気のいい商店街は通行量が多い”から“街を元気にするには通行量を増やすことだ”そのためには“まちに住む人・来る人を増やせ”という思考プロセス。

 “元気な商店街(藻谷氏の主観にそう見えた)は人通りが多い”ということから、“街を元気にするには人通りを増やせ”、“人通りは「街の元気」のバロメーターだ”という具合に短絡に継ぐ短絡を重ねたわけですが、このプロセスで“通行量と街の元気との因果関係”あるいは“通行量を測れば街の元気が分かる”根拠はまったく明らかにされておりません。

 根拠の代わり?に言われたのが、全国5個所を除いて全都市を廻った、はじめは私費で出掛けた”ということと、“日本一元気な佐世保市四ケ町の賑わいを観よ”ということだけ。
これを聞いて、“え~、全国廻ったんだって、しかも私費で”というところに感銘した人たちが、“日本一元気な商店街”というお墨付きを信じて“バロメーターとしての通行量”を信じ、“目からウロコが落ちた”とはしゃぎ廻った結果、“通行量がすべてを癒す”というスタンダードが出来てしまった。

 全国全都市を私費で何回廻ろうと、佐世保市四ヶ町の通行量がどんなに多かろうと、そのことを根拠に「通行量と街の賑わい、商業活性化との関係」の論証をサボることは許されません。仮にも指標というのなら指標足りうる根拠を理論的に示さなければならない。

 まあ、藻谷さんだけが悪い、ということではなく、通行量と商業の活性化(つまり、自分たちの街、自分の店の)、二者の関係について突き詰めて考えてみることもないまま、“活性化の指標は通行量だ、取り組みの目標数値は通行量だ”という「思いつき」に雪崩を打ってしまった、自分たちでその方向を選択したのだ、という状況を直視しなければならない。

 “こんな「目標話」に乗せられる程度の気合いの入れ方で商店街の活性化を実現するのはムリムリ”というチャチャが周辺から漏れてくることがあっても、あながち目を三角にするわけにはいかないのではないでしょうか。

 内閣府は、認定基本計画のフォローアップ事業の総括報告において、“目標としての通行量”の考え方について、上述のようなレベルとは異なる見解を示し、かつ、“必要により基本計画の見直し”を奨めています。
見直す場合は、もちろん、“目標”も再検討し、“指標としての通行量”や“目標数値としての通行量”もその「根拠」レベルから徹底的に検討し直すことが必要です。

 “目標としての通行量”を掲げている基本計画を持っている都市は、なにはさておき、最優先で「計画の見なおし」に取り組まなければならない。言い換えれば
基本計画の骨格となっている「理論」を見直さなければならない。

 ということが理解されたら、行動に移らなければならない。周囲・諸般の事情に遠慮しての逡巡は許されません。

 
 ちなみに、当社が10~11月頃の開催を計画中のセミナー『中心市街地活性化の論理と戦略』は、「計画の見なおし」という課題への取り組みを検討される都市、新たに計画作成をを検討中の都市、さらに取り組みの支援をビジネスとされる各方面にとって、またとない機会だと考えます。
是非ご参加ください。

 詳細はあらためて当コーナーでご案内いたします。

セミナー(於・東京)事前予告

 久しぶりで開催します。

詳細は未定ですが、おおむね次のとおりです。

テーマ:『中心市街地活性化の論理と戦略』
と き:10or11月(未定)
ところ:東京山手線沿線
時 間:12時間(6時間×2日間・予定)
講 師:武 雄 信 夫(全課程)

内 容:
 『中活法』~『基本的な方針』を枠組みとする中心市街地活性化の目的・達成のシナリオ・推進体制のあり方について。
当社が装備する一般計画論、都市経営論、商業理論を武器に『中心市街地活性化の方法と方向』を説明します。

 特に、全国各地で商業者の皆さんとの協働を踏まえて開発した「キラリ繁盛店づくり」の手法を駆使した、商業・商店街活性化の手法は、これまでのところ、唯一の「商店街活性化の方法」であり、商店街の「ショッピングゾーンとしての再構築」の実践を導く理論です。当社最新の成果:POP理論も含め、その全容を提供します。

 受講することで、「法」と「基本的な方針」という中心市街地活性化の枠組みとそれを駆使して取り組むべき“商業の活性化”の「理論と技術」を一挙に獲得してください。

 関係各方面の皆さん、特に行政の担当者、指導・支援に当たる専門家の皆さんには万難を排しての受講をお奨めします。

 内閣府の“中心市街地活性化事業のフォローアップ”についての報告に代表されるように、「認定・基本計画」の見なおしという課題が大きく浮上している今日、“実効的な見直し”を実現するには、既存の計画が前提としている「理論?的基盤」そのものから見直すことが必要です。
しかし、この「見直し」には“通行量の増加”などに変わる新しい視座が必要であり、もちろん、新しい視座を得るためには新しい理論を獲得しなければならない。
新しい理論はどこでどう獲得することができるのか?

 以上のような問題意識をお持ちの人にとって、一度は経過しなければプロセスに取り組む機会として提供するのががこのセミナーです。
ご存じのとおり、国内で他に類似の機会はありません。

 おって詳細は近く当コーナーで発表します。

再開発ビルへの個店経営研修事業実施のおすすめ

 我が「商人(あきんど)塾」は、塾生の皆さんの「繁盛店づくり」の実践と支援指導の渾然一体的展開が特徴ですが、さらに“プロセスを通じて「繁盛店づくりの理論」づくりに取り組む”というところに他にはない最大の特徴があります。
実際に取り組んでいる人は時に理論が発展・進化する場に居合わせることになります。あるいは、その場を自分で作ったりする人もあることでしょう。
経験者はよくご承知のとおり。

 目下は、単位売買交点という“点の進化”に着手、理論を確認しつつ、技術を工夫しつつ、線=隣接POP、面=レイアウトの革新へと拡大展開していく、段階的・漸進的店づくりの塾生による取り組みを支援しつつ、その「理論」を構築中です。
 というか、理論化がおおむね終わりました。

 引き続き理論化に取り組みたいのは、“再開発ビルの活性化”です。クオールエイド的に見ますと、再開発ビルは多くのテナントが集積する“POPコンプレックス”であり、その活性化は、商店街と同様、“点から線、線から面への展開”として取り組みます。まずスタートは有志テナントの繁盛づくり、単位POPの革新から、線、面への展開。

 再開発ビルの場合、ハコという取り組み境界があらかじめ限定されているため、商店街よりも取り組みの条件が優れています。ここの実践に取り組むことで、POPミックスとしての店舗(点)から線(ゾーン)、面(フロア・施設全体)への展開実践に取り組み、実践の成功とその理論化を目指します。

 今年度、個店経営研修事業による有志個店(POPミックス)の繁盛実現に取り組み、そのプロセスを指導支援しながらで隣接への波及の具体的な方法の構築まで考え・実践します。
これは“キラリ繁盛店づくり”と言われる個店経営研修事業の趣旨にぴったり符合するものです。

 つきましては、当社の“キラリ繁盛店づくり・点から線、面への展開”の理論に基づいて個店経営研修事業に取り組み、有志テナントの繁盛実現を皮切りに施設全体の活性化を目指す『再開発ビル』を募集します。
関係者で興味のある人は、早速連絡してください。

 再開発ビルは、商店街の「核」機能を期待して整備されましたが、現在では核機能の発揮はおろか、施設自体が陳腐化~空洞化プロセスに入っており、存続が危ぶまれるケースも珍しくありません。
諸般の事情でリニューアルにためらう施設も最近リニューアルに取り組んだばかりの施設も同様の状況のはずです。

 この機会を利用して繁盛店づくりに取り組むことで、施設の活性化、商店街の核としての機能の再構築に取り組み、実現することは再開発ビル関係者ばかりではなく、商店街・中心市街地活性化関係各方面にとってのおおきな課題のはず、是非とも事業への応募を実現してください。
ますは、当社宛連絡をいただけば、以降の進め方について一緒に考えます。何はともあれメールをどうぞ。
個店経営事業の利用方法については当コーナー過去記事を参照してください。
こういう機会は滅多にありません。ご承知のとおり。

 すでに一カ所、中心市街地の核的位置にある再開発ビルので取り組みが検討中で、今日は午前中応募に向けた最終打ち合わせが行われます。
同時複数の取り組みを実現することで相互補完・相乗効果を実現して成果をより確実にしたいと思うものです。

単位売買交点の改革

 POP:point of purchais 一般に購買接点と訳されますが、当サイトではこれまで売買接点としてきました。ご承知のとおり。

 昨日の経営革新塾から、さらに変更して「売買交点」と。
生活に必要な資材を入手しようとするお客と仕入れた在庫をお金に換えたいあなた、それぞれの「問題解決行動」が交わる、とき・ところ。

 ファサードの改良からスタートする仮説~試行を駆使する繁盛店づくり、新しい試みとして参加者がそれぞれ店内のPOPミックスの中から特定のPOPを選び、その改革に取り組むことを提案しています。

 これまで、店内の取り組みはそれぞれの店舗ごとに任意に課題を設定し、改善した結果を店内各所に波及させる、としていたものを“POP単位での三点セットの丸ごと改革”と具体的にすることで、取り組みの成果を確認しやすく・波及しやすくすることで成果を確認しやすく、かつ、三点セットを相乗的に改善していく技術の開発・蓄積を目指します。

 POP単位での改革という課題に共通して取り組み、塾における「取り組み状況の報告」を通じそれぞれの過程を共有することで共通の経験にしていこうとするものです。

 売買交点を単位ごとに改革していくという手法は、個店経営研修事業などに使うとよい効果が期待できますが、実線に先立って“理論の共通”を実現しておかないと不可能です。
個店研修、あらためて参加者の“理論武装”にどう取り組むのか、という問題があります。
 今日の臨店で取り組むPOPの選定と改革の方向について相談、決定して今夜の勉強会で発表することになりました。

キラリ繁盛店づくり、点から線、線から面への展開は、既存個店の店内三点セットの漸進的改革に適用します。
というか、実はこちらが先行することではじめて“街ぐるみの展開」が現実のものになっていきます。

通行量という指標の再考

中心市街地活性化基本計画、商業の活性化の達成状況を評価する指標として多くの都市が「通行量の増加」を掲げています。
二つの考え方がありまして、
1.通行量を増やせば商業は活性化する
2.商業が活性化すれば通行量が増えているはずだ

 1と2では同じ通行量を指標としていても取り組みが大きく異なります。

 1の場合。
通行量を増やせば商業は活性化する、という考えですから、商業活性化施策は、「通行量を増やす施策」ということになります。
空地・空店舗等を離床した非・物販集客施設の整備、居住施設の整備、交通機関の整美、観光施設・資源の整備、イベント、などなど。

 おそろしいことに。
こういうことに取り組んでも商店街の通行量は増えません。
たまに“2割アップした”という話が聞こえてきますが、それがどうした、売り上げアップにはまったくつながっていないのであります。
したがって、もちろん、商店街の空洞化は深刻化するばかりですが、“まだ通行量の増加が足りない”と「成果無き増加策」に一所懸命です。商店街が活性化しないのは通行量が増えないから、と思いこんでいますから無理もない。

 この路線の破産は内閣府が認めています。
“通行量が増えないのは、小売販売額の増加や空店舗の減少が見られないから、当たり前”というのが「総括レポート」の概要です。

 この路線を取ってきたところは、一日も早く“基本計画の見なおし”が必要です。このことの理解が市内関係各方面に共有され、見直しの機運が醸成されない限り、“通行量の増加”にいくら取り組んでも「壮大な無駄」に終わります。間違いなく。

 悔しかったら、通行量と商店街活性化の因果関係をきちんと説明していただきたい。通行量10&アップなどと掲げていますが、
○通行量が10%増えたら商店街の何がどうなるのか、説明していただきたい。
○皆さんの「通行量の皮算用」には、“商業者の自助努力による通行量の増加”は、ただの一人も想定されていませんが、そんなもんですか?

 次に2.の場合。
 商店街が活性化すれば通りの通行量は増える。活性化の進展を見るには通行量を測ればよい、というのが2の立場です。
商店街の賑わいと通行量との関係は確かにそう理解されますが、ここに難問がある。
この場合、「通行量の増加」は商店街の販売額アップなどの結果として実現するのですから、「販売額アップ=繁盛店を作る」のための施策を講じなければならない。

 さあ、ここで問題。
“繁盛店を作るには何を為すべきか?”
この路線を取っているところはこの問題を解決しなければならない。商店街においてわき目もふらずに繁盛店づくりに邁進する。でもどうやって?

 というところで、「既存個店のシャッターの内側の課題」を直視し、その解決に取り組めない商店街活性化は、ゼッタイに成功しないのであります。

 さらに。
取り組みがスタートして成果が挙がり、繁盛する店が現れ始めても、それが「通行量の増加」として確認されるまでにはタイムラグがあります。特に、今どきの繁盛店は客数アップよりも客単価のアップの方が先行します。
繁盛=通行料増と一足飛びにはいかないのです。
つまり、だれの眼にも「通行量の増加」が明らかになったときは、既に活性化という問題は解決しており、ことさらに「通行量」などを測って核にする必要は無いのではないか。

 ということで。
 果たして、商店街の活性化を指標として「通行量」は適切だろうか? そもそも通行量が指標として適切だと言い出したのは誰か?
どういう根拠に基づいて言い出されたのか?
今となっては調べても詮無いことかも知れませんが、転ばぬ先の杖、二度と騙されないためにはこれまではどうして騙されたのか、振り返っておくことが必要です。

 私の知る限り、公的に「通行量」が指標として取り上げられたのは、総理府が行政評価の一環として取り組んだ「中心市街地活性化」の検証においてです。このとき、活性化が進まないのは“目標が数値化されていないから”と指摘し、目標の「例」として“通行量”が他と共に例示されたときですね。もちろんこのときもどうして通行量が目標になりうるのかという説明は行われていません。

 総理府に先立って「通行量」を称揚したのは、もちろん、藻谷氏を始め、いろんな人がいます。しかし、この人たちのうち、誰一人として「商店街活性化と通行量の関係」を説明している例はありません。

 ここにも中心市街地・商店街活性化の取り組みの至らなさの証拠があるわけで、ここまで来るともはや、“こんなデタラメで活性化が出来るはずがない”ということでは衆目が一致、こういうデタラメではない、きちんとした取り組みに変われば活性化できるのかも知れない”と「希望の元」になるかも知れません。
これまでしっかり取り組んできたのに活性化できない、というのでは夢も希望もありません。

個店経営研修事業は「起爆剤」

応募に向けて順調に準備が進んでいることと思います。

 この事業は、“キラリ繁盛店づくり、点から線、線から面への展開”を掲げ、実効的な商店街活性化への道を目指しています。
しかし、当然のことながら、この事業に取り組んだ参加店の繁盛を実現したからといってそのことが自動的に最終目的である商店街全体のショッピングゾーンとしての活性化を約束するものではありません。

 この事業は、長らく隘路に入り込んでいる商店街活性化の取り組みを“広くまっすぐな道”へと導く“最初の一撃”ですが、隘路を抜け出したからといってその先がベルトコンベアになっているわけではありません。

 当社が描く、商店街ショッピングゾーンとしての再構築のシナリオ:

①有志による可能性の実証
②シナリオのオーソライズ
③計画的・漸進的拡大
というプロセスをたどることが想定されます。

 個店経営研修事業、すなわちキfラリ繁盛店づくりが担うのは、取り組みの第一段階です。
事業の成果を関係各方面が「活性化への道」のオープニングとして確認すること、これができるかどうかで次年度以降の命運が決まります。

 したがって、今年この事業への取り組みを決定するにあたって、これを上記の「プロセス」にきちんと位置づけること必要です。事業自体は、組合が取り組みを決心して参加店舗を5店集めれば形式的にはOKです。意欲的な参加者はそれぞれ自店の参加目的を達成することができるでしょう。

 しかし、事業全体の成果を商店街活性化に活かしていく、という本来の目的は事業の応募要件をクリアした取り組みと言うだけでは達成できません。

 取り組みの成果を総括し、商店街・商業者全体の共有財産として活用して行くにはどうしなければならないか?
この事業を商店街活性化の起爆剤として導入するに当たって、行政、商工会議所、まちづくり会社など関係方面は何をしなければならないか?

 しっかり考えて取り組むところと、宋でないところとでは事業終了以降に大きな差異が生まれます。
その段階で気づいても後の祭り。

 事業の活用を考えている皆さんは、応募手続きと並行して事業を商店街活性化の大きな枠組み、シナリオに位置づけるという作業に取り組んでください。
何のことか分からない、どう取り組んだらいいのか分からない、という人はメールでどうぞ。

 この事業は誠に千載一遇のチャンス、次の機会があるとは考えられません。

「中心市街地」についての“合意”

 内閣府発表のフォローアップの報告にも明らかなように、中心市街地の商業機能の活性化(販売額の向上・空店舗の減少などの指標)はほとんど進んでいません。整備改善活性化法の施行以来の取り組みが奏功しないということですから、もはや問題は、「報告」に提言されているように、
“基本計画の認定を受けた市町村は、今後とも状況の把握やフォローアップを行い、基本計画に記載された事項と中心市街地の現状や取り組みの実施情況等から判断し、必要と認められる場合には、速やかに基本計画の見直しを行うことが必要である。”
というところに立ち至っています。
しかし、この「必要」はけして昨日・今日始まったことではありません。当サイトを長年ご愛顧いただいている皆さんはご承知のとおり、当社は、多くの都市の基本計画が作成された時点で目的とミスマッチした内容になっており、早急に見直しが必要であることを指摘しています。
見直しは“状況が変わったから”ではなく、“計画自体が間違っていたから”行うのであり、このことを自覚しないレベルで行われる見直しでは状況を変えることは出来ません。
このことは強く指摘しておきたいと思います。

 さて、見直しにあたってまず最初に確認しなければいけないのは、タイトルのとおり、「中心市街地」を再定義すること。
というか、「法」に明記してある ①“中心市街地活性化の定義(「法」第一条)及び ②中心市街地の要件(「法」第二条 一~三号)を踏まえて“中心市街地とは都市中心の市街地全体ではなく、商業街区のことであり、したがって、

中心市街地活性化とは:
①都市の中心部の商業街区の
②都市機能の増進と経済活力の向上であり、主要には
③商業機能の増進とそれを実現する経済活力の向上
のことである。

 と理解しなければならない。もちろん、“都市機能の増進”には街区内に立地する商業以外の都市機能(福祉・居住など)を含みます。
 つまり、「法」でいう中心市街地活性化とは、都市中心部・商業街区の活性化のことであり、その方向は、衰退傾向にある商業機能の活性化、ということですね。

 このことは整備改善活性化法が制定された経過からも明らかですし、また、中心市街地活性化法に移行した後も取り組みの指針に位置づけられている『基本的な方針』を読めば明らかです。
もちろん『方針』を理解するにはそれなりのリテラシーが必要ですが。

 多くの認定基本計画には共通する欠陥がありまして、それは、計画における中心市街地の範囲の決定に現れているように、「中心市街地」という用語を誤解している、ということです。
この誤解は、「整備改善活性化法」当時の基本計画作成時点に始まり、「改正中活法」に受け継がれたものです。

 その結果何が起こっているか?

①「商業の活性化」は中心市街地活性化の施策群の one of them、福利・居住施設の整備やアクセスの整備と同列で取り組む、という位置づけになった。さらに

②“もはや商業活性化は商業施策だけでは不可能だ”、“通行量が増えれば商店街は活性化する”といった商業についての無知に基づく「提言」が飛びかい、

③商業リテラシーに欠ける「専門家」を始め、関係各方面がそれに惑わされた。

 ということになったわけですが、その根本原因は「法」が読めなかった、という「一丁目一番地」にあります。

 「法」が読めなかったのは何故か?

「法」の目的である中心市街地活性化が実は商店街活性化であることが理解できなかったからですが、そもそもどうしてこれが理解でき無かったのかと言えば、「商業・商店街活性化」に取り組んでいくために不可欠の「商業理論」を装備していなかったから。当該都市の当事者のみならず、支援に来た「専門家」も。

 前にも指摘しましたが、行政のスキームは、「法」プラス「専門知識」で運用されることが大前提です。
中心市街地~商店街活性化も例外ではありません。
ところが、他部門と違って商業部門(業界・学界)には「専門知識」が装備されていないのです。ビックリですね。

その証拠:

①計画作成段階で、「郊外型ショッピングセンター」についての解明が行われていない。(専門家を含め関係者からその必要性が提起されなかった。)

②「法」~「基本的な方針」の理解の共有という「専門知識」をもって読み解き、合意を形成しなければならない過程をスポイルした。その重要性が理解できなかった。

ということを指摘すれば十分ですね。

 スタートで間違っているわけですから、間違った方向へ歩きながら改善しようにも「正しい取り組み」にはなりません。福利・居住施策の進捗状況に関わらず、商業・商店街の
衰退はとどまるどころかきびしくなるばかり・・・。

 という状況の背後関係がご理解いただけたでしょうか?

 内閣府の報告で強調されている“認定基本計画の見なおし”にあたっては、上記のとおり「一丁目一番地」の見直しが不可欠であり、その第一歩は
“商業理論を装備すること”
ですね。

 指摘したような問題意識に立って基本計画の見なおしに着手している都市が出現しています。先日、見直し作業の仕様を見せてもらいましたが、「商業機能の再構築」をメインの目的に
①中心市街地の区域の再設定
②既存商業者の自助努力の組織化を柱とする取り組み
③実現を目指す商業機能の性格の広域商業配置を踏まえた再定義
という「方法と方向」を共有した取り組みになっています。

 多くの基本計画が「見直し」が必要なことは分かり切ったことですが、「見直し」をどのレベルで行うのか、ということについては慎重な検討が必要です。

 まずは、タイトルの「中心市街地」とはどこのことか、ということから「法・スキームの読み直し」から始めなければならない。
その時必要なのが“適切な商業理論を装備しておくこと”ですが、選択肢は少ない。

 数少ない選択肢を検討する機会はこれ:

  ※※ 合意形成セミナー ※※
『中心市街地活性化・実現の方法と方向』

 全体構成6時間という長丁場ですが、課題の意都市経営上の戦略的重要性及びこれまでの取り組みの経緯を考えれば、開催に向けて予想される障碍などは“どうってことはない”ですよね(笑
 まずは「お勉強」の時間及び参集範囲でカルチャーショックを受けることが必要かも知れません。
 お電話お待ちしています(笑。

※参照過去ログ
これらをご一読いただくと、当社の批判が昨日今日の取り組み状況を見ての「後出しジャンケン」ではないことが明らかなはずです。
とりあえず、「専門家」と自認する人は、当社の見解への賛否はともかくとして、少なくとも参照ログが取り上げている問題について適切な見識を持っていなければならないわけですが、持っていませんよね?

『基本計画を作り直す』

『基本的な方針を読む』これを (1)に、 (7)&まとめまで延々と。
『新中心市街地活性化法を読む』

「個店経営研修事業」公募の事前告知

 一部の商店街で待ちこがれておられた㈱全国商店街支援センターの「個店経営研修事業」の概要が告知されました。

『事前告知・個店経営研修事業』



『募集要項』

 クリックしたら、使われている写真はtakeoが担当した事例のものでした。

 お待ちかねの皆さんには、取り組み要領などについて【商店街起死回生】コーナーで提案します。
それぞれ関係方面お揃いでしっかり確認してください。
特に、市町村の担当部課には応募について事前に連絡、取り組みの意義について「合意」をつくっておくことが先々のためです。

※当社のアドバイスを甘く見ないように。聞き流したために立て直しが難しい・とんでもない苦境に陥ることは珍しくありません。
あなたにとっては初めての経験でもたいていのことはどこかで誰かが取り組んでおり、それなりに「教訓」が作られているのです。

一般計画学

 計画とは何か?
何故計画を立てることが必要か?
計画を立てることで失われるのは何か?

良い計画とはどのような計画か?
良い計画を立てる方法はあるか?

計画が具備すべき要件にはどういうことがあるか?

などなど、計画についてはそれが何についての計画であっても、共通する問題があるようです。

一般計画学。
「計画」について知見を深める学的分野があってもいいように思いますが、検索の限りでは無いようですね。

“計画とは、現在の能力の限度に未来を押しとどめることである”
“計画とは、目的を達成するための他の選択肢を断念することである”

『個店経営研修事業』は「誘い水」

(承前)
 ㈱全国商店街支援センターの個店経営研修事業、今年度は40商店街=都市での取組ということで、おおむね都道府県に一個所という配分になります。商店街と名の付くところは全国におよそ12,000あるそうで、そのほとんどが「繁盛」を望んでいるわけですから、数多の競合を振り切って見事、事業に「当選」した商店街は責任重大です。

 この事業に連続して取り組むことで「ショッピングモールとしての再構築」を実現しようと考えている都市もあると思いますが、不可能だと思います。ご承知のとおり、この事業は催行参加店数が4~6と限られていますから、二年連続して取り組んでも普及はわずか10店舗内外、このペースでは「モール」が見えてくるのは何時のことやら、です。

 この事業で“商店街の繁盛可能性”が確認されたら、二年目以降は、「商人塾」などの方法で都市としての取り組みを計画、出来るだけ短期間に「面的展開」を果たさなければならない。
ボツボツ取り組む、という時間的余裕は無いのですから。

 したがって、この事業の事業主体である商店街、参加店舗、指導する講師、三者の責任は重大です。

 当選した場合、「商店街活性化=繁盛の可能性」について“やれば出来る”ことを都市内外に実証し、新しい「活性化の方法と方向」としての採用をアピールしなければならない。
特に自都市・商店街については、「点から線、線から面への展開」について、基本計画(見直しに必ず反映させること!)をはじめ活性化施策の最優先課題として、次年度以降の予算措置を獲得することが必要です。

 予算規模:繁盛店づくり=商人塾は、企画内容にもよりますが「300万円/年」程度で出来ます。年間に二期やっても600万円。3年間継続すると、900~1,800万円。これまでに費やしてきたソフト&ハードの事業に比べればお金も成果も桁違いで安上がり、おまけに個店研修事業で効果のほどは証明済みですから、取り組まないほうはありません。単独予算で挑戦していただきたい。

 問題は、この取り組みを支援指導できる外部のスキルがあるのか? 
ということでありまして、当社は喫緊に顕在化するであろうこの取り組みに対応する支援システムを、全国に先駆けて目下構築中です。
「商店街活性化専門家協議会」はもちろんその一環、“商店街活性化を支援指導できる専門家が絶望的に不足している”という状況を解消しないと、せっかくのプロパー企画も“仏作って魂入れず”となりかねません。

 最後にもう一度、“個店経営研修事業は「誘い水」である。”

 たとえ皆さんが、運良くこの事業を3年5年と繰り返すことが出来たとしても「商店街の商業集積=ショッピングコンプレックスとしての再構築」を実現していくめに必要な能力が完備されることはありません。何故そう言えるか?

 個店研修のカリキュラムはあくまで「個店の繁盛実現」が主眼、もちろん上位目標である「線から面への展開」も視野に入れてはあるものの、推進に必要なタウンマネジメント能力及びマネージャビリティ能力の確保という課題は、とてもこの事業のキャパには納まりません。

 タウンマネジメント関係の能力は、別途、本格的に確保する措置が必要です。前人未踏のことですから、個店研修初年度の取り組みのプロセス、実証状況を踏まえつつ、関係各方面のセンスメイキングを実現することが必要です。
当サイト・商人塾関連の商店街などで今年度の個店経営研修事業に応募する予定のところは、書類提出に先立って関係各方面、特に行政による「推薦」を是非確保してください。行政との共同の取り組みにしておくことが次年度以降の取り組みへの布石になると思います。

 ご質問はメールでどうぞ。

 商店街活性化実現への道、個店経営研修事業をパイロットに、“ショッピングコンプレックスとしての再構築”に取り組むことを考えている方へ。

 当社はプロセスの一部始終において必要な支援をいたします。
あなたの知る限り、こういう提案を行うのは日本中で当社だけですね。

「個店経営研修事業」の公募にむけて準備

 いよいよ間近となりました。
今月20日、関係各方面のサイトで一斉に告知、8月3日から募集が始まるそうです。
 さて、当サイトではこの事業について、昨年度takeoが取り組んだ経験を踏まえて、高く評価していることはご承知のとおりです。
ただし、ご承知のとおり、当社にはこの事業に先立って長期に渡る「商人塾」の経験があり、takeoによる個店研修の指導はその経験を活用したものでした。「キラリ輝く繁盛店」という商店街活性化の戦略としてこの事業を位置づけるなら、キモに銘じておかなければならないことがあります。
 
 まずは、昨年書いた次の記事を熟読してください。
個店『経営研修事業』

 特に、問題はSTEP1の取組。
昨年の実施要領には、
“商店街を取り巻く環境変化、消費&マーケット動向を捉え、繁盛店づくりの方向と、特に売上向上に直結する品揃え、陳列・レイアウト、販促、接客など、マーケティングの基本に基づいた具体的方策等について学びます。”
とありますが、用意されている時間はたったの2時間です。
(今年の要領はまだ公表されていませんが、研修時間は同じ量だと思われます。)

 2時間で基礎体力が「陳腐化」しているかも知れない受講者にこの内容を講義し、理論として受容し・実践に活用してもらう、というのは大変です。
というか不可能ですね。
したがって、講師はそれぞれ工夫を凝らすことになります。
(もちろん、講師は適切な理論を装備しており、それを的確に享受する能力を持っている、と仮定します。)

 特に、「キラリ繁盛店」の点から線、線から面への展開による商店街活性化を目指す場合、参加店の「繁盛」は単に売り上げが上がればいいというものではありません。
詳しくは、上記の記事を検討していただくとして、本気で「点から線、線から面への展開」を考えている人は、事業への応募にあたっては、“これならOK”という事業全体の枠組みを作っておく(スキームの枠内で工夫を凝らす)ことが不可欠です。
 この「仕組み」については、事業に取り組む主体の側がしっかり確認して置かなければならないことです。

 応募しようと手ぐすね引いて待っている皆さん、“最後のチャンスとまでいわれるこの事業に取組さえすれば”と前後の段取り、シナリオなどは一切お構いなしで、ぼけっと取り組むと、頑張った個店内部の成果以外、街には何も残らなかった、ということで終わってしまう懸念がありますからくれぐれもご注意なさるよう。

 まずは上記記事を熟読玩味、“これは大変な仕事だ”と理解することがスタートです。

“商店街活性化支援専門家協議会”結成参加のお誘い

 当社はこのほど、商業活性化の支援を業務とする専門家を糾合して、下記の趣旨に基づき、当社が開発した理論・知識を武器に、要請により商店街活性化の支援に取り組んでいくことと致しました。

 つきましては、趣旨に賛同される皆さんに参加を呼びかけます。

□趣 旨
「商店街活性化」については見直しの機運が高まっていますが、商店街のみならず、小売業界のほとんどが業績不振に陥るという、いまだかって経験したことのない状況において、実効ある取組を実現するためには、「従来の指導ノウハウ+アルファ」では成功がおぼつかないことは明らかです。

 支援する側には、これまでの商店街活性化の取組の総括および内外環境の変化を踏まえて“こうすれば活性化できる”という「活性化への道」を明示し、具体的な支援を行うという体系的な支援を行う能力が求められています。
 「繁盛店づくり」からスタートして「活性化計画の見なおし」、「組織の活性化」、「タウンマネジメント能力の育成」等々、必要な支援指導を一体的に提供する、という事業機会が現前していますが、これを現実化するには専門家の側に、革新的な理論・スキルを装備することが不可欠の条件になっています。
言い換えれば、従来通りの知識・スキルにとどまっている専門家には、今後急速に事業機会が激減していくことも考えられます。

 ご承知のとおり、当社は長年にわたって、独自に開発した理論をもとに、全国各地の商店街活性化関係の皆さんとの協働により、「商店街活性化への道」に取り組んで参りました。
 その結果、当サイト内の諸コーナーに公開しているような理論・技術の蓄積、活動範囲の拡大を看るようになりました。

 上述のとおり、「繁盛店づくり」を核とする指導ニーズは急速に拡大することが予想されますが、このニーズに的確に対応し取組の成果を挙げていくためには、所要の基礎体力を備えた専門家の確保が喫緊の課題となっています。

 このような状況に鑑み、当社は、上記のとおり、有志に呼びかけて「商店街活性化支援専門家協議会」を結成、新しいニーズに対応する理論・スキルを備えた専門家を組織し、各方面のニーズに対応することを目指します。

 つきましては、趣旨にご賛同いただき、組織の立ち上げ準備段階から参画、当社と共に新しい事業機会への参入・確保を目指す専門家各位のご参加をお願いいたします。
条件は簡単で、
第一に当社が開発した理論・技術の修得、能力の革新に努める、
第二に、理論技術の開発向上の協働に参加する、
第三に、実働機会を通じて理論・技術の普及に努力する。
ということです。
当社は、参加者がこれらの条件をクリアするために必要な万般の指導・支援を行います。

 おって、協議会の正式の立ち上げにあたってはあらためて当サイト上で広く公募します。
今回は、それに先だってチャーターメンバーとしての参加の呼びかけです。

 是非とも取り組んでみたい方はその旨表明してください。資格等の有無は問いません。当社の理論に対する合意と新しい事業機会に挑戦する意欲があれば結構です。
メールで連絡してください。

※指導機関等の職員、研究者など「職業的専門家」以外の方で趣旨に賛同される方もどうぞ。
※「商人塾」第一期を修了して当社理論の実効性を確認した、後進のために一肌脱ぎたいという人もどうぞ。

※このプロジェクトへの勧誘は、Webを経由してのみ行います。特定の個人に対する直接の参加要請はしませんから、参加したい人は、必ず連絡してください。

セミナー 所期の成果を挙げて無事終了

 ご参加くださった皆さん、お疲れさまでした。
日ごろあまり経験することのない長丁場の講義ですが、終始熱心に受講していただき、あつくお礼申しあげます。

 基本講義としてまずtakeoが2時間、“商店街活性化をめぐる問題情況”について、
「繁盛店づくりから再スタートする商店活性化への道」と題してミッチリ提案しました。4月と引き続いて参加された方には当社の「道」がさらに深化、いっそう明確になったことを実感されたことと思います。

 次に、特別講義として“キラリ輝く繁盛店づくり、実践からの報告”として
四日市商店街振興組合の阿部理事長さんによる
“「商店街活性化」の中味”
及び同組合員で実際に個店経営研修事業に参加された
親玉本舗 渡辺ご夫妻による
“個店経営研修事業に参加して”
の二本の講義。

前者は、組合理事長として、大店法廃止以降の活性化の取り組み、“スタートでありゴールである”個々の店舗のシャッターの内側の取り組みに「個店経営研修事業」によってたどり着くまでのご苦労と事業の成果、今年度これから取り組み予定、将来の展望を語っていただきました。今日、自分たちの商店街の繁盛実現に向けてこれだけ自信をもって話すことの出来るリーダーさんは全国探してもなかなか見つかりません。

続いて、“親玉本舗”渡辺さんご夫妻。
個店経営研修事業に参加される以前の経営の状況から参加された経緯、取り組みの状況と成果、これかたらの展望について、夫婦交代で話していただきました。
二人揃って壇上で堂々と話が出来るというのは、研修の賜物、既に地元でも講師にと声が掛かっているそうです。
キラリ繁盛店は、“この店ならどこに出ていっても繁盛するに違いない”というファサード~POPを実現しています。
特に四日市では最短50数日間の取り組みでそれを実現されました。今年度も引き続きの取り組みで応募されるそうです。

 最後に、わざわざ東京か参加された㈱ニッコンの林さん。個店経営研修事業は今年度もニッコンさんが受託、林さんは引き続き事務局長を務められます。
林さんには事務局を預かられる立場から事業の趣旨、実効的な取り組みにするための留意事項などを話していただきました。

 最後に、講師の皆さんと受講者の交流の時間を設定、活発に質疑、意見交換が行われ、参加された皆さんの意欲が市Emされました。率直に言って、各地で行われている活性化セミナーとは格段の内容だったのではないかと自画自賛。

 今回のセミナーの案内は、全国の商店街振興組合、都道府県、九州管内の市、商工会議所に送付しています。

 全国的にみて内容的に唯一の機会であり、参加条件もリーズナブルに設定しています。問題意識がマッチすれば参加できない理由は乏しいと思いますがどうでしょうか。九州以外からの参加となれば、旅費がかさみますが、まあ、九州在住の我々は常日頃使っている経費の枠内です。

 参加された皆さんとは、極めて限られた時間ですがそれぞれお話しをすることが出来ました。
ひとことで言いますと、“問題意識がマッチしている人に参加していただいたな”ということです。

 これまで通りの取組ではもはや活性化は不可能だ”ということは関係各方面多くの人に共通する所感だと思いますが、問題は“そこからどう行動するか”ということですね。

 その点、本日参加された皆さんは、行動することを前提としている人が多いように見受けました。前述のとおり、個々の参加者とは立ち話程度でしたが、話すことが出来た人たちはそれぞれ確固とした取組課題を持っておられて、大いに意を強くした次第です。
これからさっそく取組が新しい段階に入っていくことになりますが、セミナーでの収穫がお役にたつことを心から念願しています。

 とはいえ、ご承知のとおり、セミナーは当社の蓄積からみれば、ある意味、全体を圧縮した「縮刷版」の提示です。
個店経営にしろ商人塾にしろ、繁盛店づくりの実践では延べ30時間程度の座学は必須です。
今回は「全体像」を把握していただきましたが、実効ある取組の再構築には、関係各方面の理論の共有が不可欠、今後はなるべく早くその機会を作られることを期待しています。

 また、せっかく理論を修得する機会を共有された皆さんがそれぞれ持ち場に帰られた後も経験の交流が続けられ、さらにその輪が広がっていけば嬉しいかぎり、当社は出来る限りお手伝いをいて参ります。
必要なことがありましたら遠慮なくどうぞ。

 ご参加の皆さん、お疲れさま。そして本当に有り難うございました。 

内閣府の「提言」について

 当社7月度セミナー、いよいよ明日開催です。
今日は「つかみ」で利用する内閣府地域活性化推進室『中心市街地活性化基本計画の21年度フォローアップに関する報告』をマスプリし、あらためて一読しました。

引用スタート*********************

 小売業販売額、空店舗、通行量に関する目標指標については、取組を強化・拡充したり(例:まちなかでの民間事業が誘発されるような事業の追加)、他の事業と併せてのまちなか全体での取組の相乗効果を高めたり(例:公共施設との連携)することにより、取組自体の効果や取り組みの波及効果が着実に確保されるような工夫が必要とされると考えられる。
以上、『報告』4ページ 2-(3)*****************


“小売業販売額、空店舗、通行量に関する目標指標”、
特に「小売業販売額」が、
“取組を強化・拡充したり(例:まちなかでの民間事業が誘発されるような事業の追加)、他の事業と併せてのまちなか全体での取組の相乗効果を高めたり(例:公共施設との連携)することにより、”
達成されるものでしょうか?

 せっかく“通行量は原因ではなく結果ですよ”と指摘しながら、対応は、
例示されているような「非物販的」“取組自体の効果や取り組みの波及効果が着実に確保されるような工夫が必要”
ということでは、話にならないのではないか?

 「基本計画の見なおし」についても言及されていますが、従来の取組の方法と方向についての批判はありません。
結局、基本としては“これまでの取組をもっと上手にやりなさい”ということに終わっているようにも見えて残念。

 あらためて、『報告』で指摘されている問題が、『報告』で提案されているような取組方で解決されるものかどうか、特に「小売業販売額」について、肝心の“シャッターの内側の取組の必要性”には一言も言及されていないが、
①これまで的な取組をもっと上手にやれば
②小売業販売額、空店舗などに関する目標指標が達成され、
その結果、
③通行量に関する目標指標も達成される。
というシナリオでしょうか?

 どうも『報告』では「小売業販売額」の内容がよく理解されていないのではないか、と思ったりするのはtakeoだけでしょうか。
小売業の販売額がどのように実現するのかを理解していれば、「商店街・個店・売場の実態」をカッコに入れて「商店街活性化」を論じることの虚しさを痛感し、売場の活性化が必須課題であることについてしっかり強調しなければならないはずですが・・・。
http://quolaid.blog13.fc2.com/blog-entry-176.html

 この際、基本計画の達成状況について不安がある人は、日々、悪戦苦闘を繰り返している大型ショッピングセンターの“小売販売額”について責任を持つマネージャーさんあたりに、「商店街活性化策と小売販売額との関係」について論評をお願いしてみたらどうでしょうか。

 “こういう施策群に取り組むことで、「小売業販売額」をアップさせるつもりですがどう思いますか?”と。

「因果」による説明

 ものごとを説明するにあたってはよく「因果関係」が使われます。因果関係による説明は、
①○○であれば□□である
②○○である
③故に□□である
という形の説明です。

例えば、
①通行量が多くなれば街(店)は繁盛するようになる
②通行量が多くなっている
③街は繁盛している
というように。

このように、状況を説明するのに「因果関係」についての知識を用いるのを「前向き因果」というのだそうです。
因果関係から、条件~結果と進んでいく説明ですね。

前向きがあればもちろん「後ろ向き」もありまして、例えば、通行量が増えていても街(店は繁盛していないとすれば、
③街(店)は繁盛していない
②通行量は増えている という状況から
“①通行量が増えると街(店)は繁盛する”という因果関係(についての知識・理論)が偽りだということが分かります。

 このように、現状からスタートして条件~原因へとさかのぼって因果関係をチェックするのことを「後ろ向き因果」と呼ぶのだそうです。
(以上、参考:『ブレイクスルーのために』)

 あることについての因果の説明が正しいかどうかを判断するには、その因果関係が正しければ絶対に起こらないであろうことを想定し、それが現実に起こっている事例はないか、探してみればよろしい。

 例えば。
“通行量が増えれば街(店)は繁盛する”
という理論があったとして、その真偽を確かめるには、
“通行量が増えても繁盛していない街(店)がある”
という実例をたったひとつ挙げればよい。
「反証」のことですね。

もしひとつでもそういう事例があれば、
“通行量が増えれば街(店)は繁盛する”
とは言えないことになります。
通行量と繁盛の因果関係はウソ、否定されたことになります。

 こういう作業は、自覚してあるいは無意識のうちに誰もがやっていることですが、どういうわけか、商店街活性化とか中心市街地活性化のように、たくさんの人が関係する仕事での計画つくりなどでは、因果論などを考慮すれば問えも理論と呼ぶには値しないインチキ理論がシャアシャアとまかり通っています。

 このところ、連日のように取り上げている内閣府の『基本計画フォローアップについての報告』には次のように述べられています。

 “通行量に関係する目標数値については、他の目標数値に関する取り組みの効果全般の影響を受けるところ、特に③(小売業販売額・空店舗)の目標数値に関する取り組みの効果の影響を受けることもあり、比較的厳しい状況にある”(『報告』P4)

 つまり、『報告』において「通行量」は、
“他の目標数値、特に小売業販売額・空店舗に関する取り組みの効果の影響を受ける”
とされており、
“通行量が増えれば街は繁盛する”
という因果関係(理論)は否定されています。

 これは大変重要なことでありまして、これまでの
“通行量が増えれば街は活性化する”という因果理論に基づいて作られている「商店街活性化策」は、その根拠を失ったわけです。
最もその気になれば『報告』に依らずとも自分の「アタマと眼」で見破ることが出来たニセ因果論だったのですが。

 “通行量が増えると街は活性化する”という理論がフォローアップによって破産したとすれば、活性化の取り組みは一分一秒も早く
新しい理論を装備して、新しい「活性化への道」を構想しなければならない。

 発表された内閣府中心市街地活性化推進室の『フォローアップに関する報告』が提起しているのはまさにこのことですが、さて、関係各方面のうち、このことに着目、迅速に対応策を検討しているところが何カ所あるでしょうか。
もちろん、中には『報告』とは無関係に新しい「活性化への道」の構築に着手している都市もありますが、少なくとも「フォローアップ報告」を提出した都市の中にはそういう自律的な動きは見あたりません。

 しかし、あらためて『報告』を精査、自都市の計画~実践の状況が他都市の計画~実践の報告と軌を一にするものであることに着目すれば、今、真っ正面から取り組まなければならないのは、“活性化の取り組みを導いてきた理論の破産”であることは明らかだと思いますが、如何でしょうか。

 明日の公開セミナー、県、市行政からの受講者がこれまでになく多いことは、状況の一端の現れでしょうか。

百縁客相の百円POPグレイジング

はじめに。

 客相とは:
POPとは:
グレイジングとは:

 分からない人は、今どき、繁盛店づくり~商店街・中心市街地活性化を考えるにあたっては必須の知識が欠如しています。
以下を読むことで取得できます。

1.百縁客相の行動予測
 百縁商店街の武器は広域広告です。
そもそも百縁市の趣旨が、
1.日ごろ来街することのない潜在顧客に商店街への来街動機を喚起し、来街してもらう。
2.来街~来店したお客に店内を回遊してもらい、あれこれ買ってもらう。
ということですから、広域広告は必須です。

 潜在顧客に来街・来店を訴求し、ショッピングを楽しんでもらう、というのは商店街のイベントとして適切ですが、ではその手段として百縁は正解だろうか?
当サイトでは既に解き終わっている問題ですが、POP関連でもう一度。

 まず広告を見た潜在客相の行動を予測してみましょう。
(1)来街動機の発生
①AIDMAプロセス
 広告を見た(A)お客は、「百円」に惹かれ記事を注視(I)します。
 ○百円で何が買えるのか?
 ○どこの店で買えるのか?
チラシには参加各店舗が百円で提供する商品が並んでいます。

②「買いたい商品・見てみたい商品」があると
 チラシのうえで買いたい商品、見てみたい商品に出会った人は、“行ってみなくちゃ”と日時・場所・店名を記憶しておき(M)、
当日はオープン時間に目当ての店の前に到着を心掛けます。
何しろ「個数限定」ですからね。

③POPマップの作成
 当日は、売り切れないうちにお目当ての店を手早く巡回、百円商品をゲットしなければならない。チラシを参考に「巡回マップ」を作成します(買いたい商品にマジックでチェックをするだけですが)。これで準備完了です。

2.当日の行動
(1)お目当ての店へ
①イベント開催時刻には一番お買い得と思われる百円アイテムを売り出す店の前に到着していること。
②オープンと同時に「百縁」をゲット、支払いをするとき、心は既に次の百縁POPへ。
※“どうぞ、店の中をゆっくりご覧ください”などと声が掛かっても上の空、聞く耳はありません。“何もたもた言っているのよ、早く百縁をよこしな#!”

(2)POPグレイジング
①(1)の要領でお目当てのお店を自分なりの優先順位で一巡する。②来街目的は「百縁をゲット」だから、他のPOP、アイテムには見向きもしない。
※お目当ての百縁が売り切れてしまったとき、代替品が二百円で売られていても食指は動きません。今日の買い物は徹頭徹尾“百縁アイテム”、百円売場から百円売場へ、というのが百縁客の行動です。

3.お店に残る結果
(1)愛顧客にとって
  まさか百縁騒ぎがあっているとは思いもよらず、来てみると、お店は百縁客で大忙し、ついついほったらかしにされてしまいます。何気なく百縁客を見ていると・・・。

(2)お店にとって、
①従業員から:
  日ごろは見たこともないような人たちがわんさか押し寄せて、てんやわんやだった割には売り上げはまったく上がらない。隣の○○さんもぼやいていた。なんだかガヤガヤするばかりでお店の品格が堕ちたりしないかしら。

②経営者は:
 「起死回生の取り組み」「今までのイベントとは訳が違う」という話だったが、どこがどう違うのか。
うちはもちろん「出血サービス」だったが、他の店はどうだろうか。従業員の士気に影響しそうだし、出来ればやめてもらいたいが、誰か言い出すものはないだろうか。

③言いだしっぺさん:
 全国70の商店街で取り組んで成果が挙がっているということだが、どうも上手く行かないな。うちのやり方が悪いのだろうか。うちだけダメではカッコがつかないから他人に聞かれたら“そこそこ成果が挙がっている”ことにしておこう。来年はきっと誰かが「もう止めよう」と言うはずだ。

 というように妄想しておりますが、果たして御地の実態は如何でしょうか。
イベントといえば「成果ははじめから期待しない」というのが、何時のころからか、商店街の常識になっていますが、商売人は算盤を弾いてナンボ、ですからね。
金儲けにつながらないことは、ちゃんと金儲けが出来るようになってから「道楽」としてやってください。
間違っても商店街をご愛顧いただいているお客様に不快を覚えさせるようなイベントはいけません。

あれから10年経ちました。

当サイト2001年の記事をご紹介。
************************************
F041■ 商店街の活気と活性化  Date: 2001-12-02 (Sun)

   いま、私どもが商店街がこれから取り組みそうな事業で気になっているのは、「魅力ある個店づくり」と並行して取り組むべきとされている、「街の活気づくり」ということである。個店づくりは個店の仕事、組合は活気づくりだ、ということらしい。何だ、いままでと一緒じゃん。
 「魅力ある個店づくり」という新しいかけ声のもとで、またもや買い物の場としての魅力に乏しい商店街が、人寄せイベントに走りそうな風潮がおおっぴらに後押しされるということである。この路線は、私どもが再三、口が酸っぱくなるほど申しあげているとおり、はっきり間違い、イベントでの街づくりなど金輪際出来ないのだと言うことをもう一度確認しておきたい。

   「活気づくり」ということで主張されているのは、昔のように通りに人があふれている状態を再現する、ということらしい。イベントで一時的に人通りが増えると、なぜか店主たちが元気になり、個店づくりの取り組みに意欲が出るようになるらしい。
「個店の店づくりももちろん大事だが、通りに人通りの無い現状では力が出ない、まず買い物はしてもらわなくても良いからイベントの時だけでも街に来てもらいたい」というもっともらしい口実のもと、補助金を当てにイベントが企画される。
 そういう街のみなさんにはお気の毒だが、イベント主導によるまちづくり、商店街活性化は絶対に実現できない。良い企画のイベントで人が大勢集まったとしよう。この人たちの来街目的はもちろん、イベント見物・参加である。街なかにいる間はイベントに集中、イベントが終わればさっさと帰る。でしょ? 違うと言い切れる人がいるかな? だって他になんかすることある?
 問題はみなさんがイベントに熱中してマスコミの取材に喜々として応じている間も街の衰退化は着々と進んでいく、ということである。

    第一に、個店の店づくりの転換というのは生やさしいことではない。商人塾その他、当サイトの資料を検討した人はお分かりと思うが、これまでのノウハウをいっさいかなぐり捨てる、一から出直すという気概がないと店づくりの転換など夢のまた夢である。10年20年前同様、イベントによる人通りを当てに何とかしようというようなレベルの魂胆で成し遂げられることではない。イベントに人手をとられ、時間をとられながら、その合間に繁盛店への生まれ変わりが出来ると思っているとしたら、その人はこれまで店づくりの転換に必要な勉強をしたことが無い、というよりそもそも小売業経営に必要なことについて全く理解していない、と告白しているようなものである。
 そういう人がイベントを利用して繁盛を再現できるというくらいの状況なら商店街の落ち込みなんか行政課題に鳴るようなことはなかったろう。

    第二に、そもそもイベントなるもの、売れている店がやるとますます売れるが、売れない店がやっても何の効果も無い、というのが常識である。売れない店(つまり、商店街のほとんどの店)や商店街のイベントは時間とコストをかけて集めたイベント客に「当店(街)はご覧の通り、あなたが買い物に来るところではありません」と宣伝しているようなものである。
 だいたい、「売り上げが落ちたら人集めをする前に売れない原因を発見し改善せよ」、人集め・宣伝広告はその後だ、というのが昔からの小売業のノウハウ。だってそうではないか、売れない店=買い物の場として魅力の無い店がイベントをやったとたん、あーらふしぎ、買い物の場として魅力が増してお客が戻ってきたなどと言うことがあるはずがない。イベントにつられていらないものを買うようなお客はいない、お客が物を買うのは、自分の生活を作りあげるための材料としてである。材料にふさわしくない商品など見向きもしない。そもそも商店街のイベントに来るときお客が財布をふくらまして来ているだろう、と考えるのが間違い、子供ジュース代くらいしか持ってきていないんじゃないの。

    第三に、明日はともかく今日はとりあえずイベントで集めたお客で売上げを、と衝動購買などを当てにするようではますます救いがたい。衝動購買というのは、お店に来るまでは買う予定が無かったのに、商品を見たとたん、気に入って買わずにはおれなくなった、という購買パターンである。日頃お客に強く支持され、繁盛しているお店だけがフリーの来街客を引きつけ、購買行動に結びつけることが出来る。売れない店がイベント客の衝動買いを期待するなど言語道断、あまりにも虫の良い話である。

    第四に、組合執行部の問題。組合として他にやることが無い、ということもあるだろうが、個々の店舗の経営実態は自店に置き換えて見れば自明である、とてもイベントなどでどうにかなるというレベルの状況ではないことは百も承知のはずである。
 この期に及んで、話は分かるがとりあえずは人通りを・・・、などというのが一番悪い。人通りが多くても売れない商店街というのは、福岡天神をはじめ幾らでもある。「今の立地は人通りが少なくてダメだが、このまま新宿駅東口に移転すれば即日大繁盛間違いない」という自信のあるお店の店主だけがイベント主導のまちづくりを主張することが出来る。

    街に活気が欲しいというのは誰しもが願うことである。人通りさえあれば昔とった杵柄、創意工夫を凝らして必ずかっての繁盛を取り戻してみせる、と意気込んでいる人もたまに見かけるが、これは出来ません。理由?昔、あなたの街に人通りが多かったのは、街が繁盛店で埋め尽くされており、通りを買いまわるお客が多かったからでしょ。あのころ街に来ていたお客は一体何を目的に来ていたか、胸に手を当てて、考えてみるべきではないか。
イベントが盛んな街の役員諸氏は、イベントを否定されると自分を否定されたように気色ばんで「そういうけどうちの街はイベントをやってきたからこそ、この程度の落ち込みで済んでいる、イベントをやっていなかったらどうなっていたか分からん」などと反論したりする。フフンだ。そんなものはただの言い訳にすぎん、あなたがそうおっしゃっている間も現に通りには空き店舗が増え続けてるでしょ?つまり本当の意味での活性化には全く近づいていないでしょ、ということである。

    以上簡単に見たとおり、商店街のイベント、当日のお客は店頭を素通り、明日からはまた昨日と全く同じ閑古鳥の鳴く通りとなる。10年、20年と有名イベントを続けてきた街と個店はいまどうなっているか? 賢者は他人の失敗に学び、愚者はおのれの失敗を繰り返す、という。商店街に残された時間は本当に少なく、よその街の失敗を身をもって確かめてみる、というような悠長な時間は無いはずである。
そろそろ自分の頭を使って物事の一部始終を考え抜いてみる、という創業当時の習慣を取り戻すべきである。もちろん環境は激変している、とても当創業期のノウハウでは役に立たないことはいうまでも無いが、大切なことは自分の頭を使って考える、ということである。「商店街活性化の事例」などを鵜呑みにして真似しないこと。事業はイベントに限らず、それに取り組んだら本当に街が活性化するか、本気で考え抜いてみるから取り組むことにしないと、一度しかない人生の大切な時間を無駄にすることになる。

    私どもは、日本中の商店街で用いられている「活性化」という言葉について、「商店街にどのような状態が生まれることを意味しているのか」ということを明らかにしていない無責任な決まり文句である、と批判している。たぶん、クオールエイド社が全国で唯一、「商店街活性化」という言葉をきちんと定義して用いている、といって過言ではない。
 私どもの定義を簡単に説明しておけば、活性化とは「計画的に事業に取り組むことによって、以前はとても想像できなかったような繁盛が実現され(実現の希望が生まれ)、再投資や後継者確保の意欲や条件が生まれてくること」である。個店、商店街とも活性化を目指すならば、「活性化」の定義、目標をきちんと決め・全員で共有しておく、各種事業の実施にあたっては、その事業が、本当に・街の・自店の・「活性化」の・実現に役立つものであるということをしっかりと確認してから取り組むべきでしょ、というのが私どもの主張である。

    商店街の活性化、まずイベントで活気を呼び戻してから本番の活性化に取りかかる、などと訳の分からない悠長な手前勝手をきっぱりとうち捨て、「活性化とは街が・自店がどうなることか」ということをあらためて確認し、客寄せならぬ人寄せなどの安易な地獄への道に惑わされることなく、正しい方向=売れる店づくりに向かって進まなければならない。
 売れる店の存在がお客を商店街へ誘い、そういう店が軒を連ねることでお客の買い回りがはじまり、通りを買い物客が行き交う、人とお店が作り出す賑わいがさらに客を呼ぶ、というあるべき商店街が再現される。

引用終わり*****************

正確には9年6カ月前の記事です。
自分のアタマでものごとを考え、こういう取り組みを構築していたならば、内閣府の総括などは出てくることは無かったのですが。

 その分、街の劣化が進んでいますが、一方では先行事例の挑戦でノウハウがたくさん作られており、取り組みやすく、成果を挙げやすくなっています。「3年で軌道に乗せる」はけして夢物語ではありません。

 ちなみに、一店逸品とか百縁商店街などは“悪質な人寄せイベント”だということはお分かりですよね? (*)
取り組んでいる皆さん、皆さんは来街者の頭数が増えて嬉しいかもですが、あにはからんや、お店の店頭ではスタッフさんたちが“なんかお店や街の品位が下がったみたい”といっていることなどまったく気付いていませんよね。

百縁商店街は街の恥:
元祖・百縁商店街をレビューする:

*“悪質”というのは、人寄せイベントのくせに人寄せではない振りをしているから。

7月15日セミナー最終ご案内

 いよいよ当日まで余すところ3日となりました。
これまでのセミナー開催と状況が大きく異なるのは、ご承知のとおり、内閣府中心市街地活性化推進室による「認定中心市街地活性化基本計画」の年度フォローアップについてのレビューが公表されたことです。

 取り組みの現状~展望の報告において、特に「商業の活性化」のバロメーターとして設定されている「通行量指標」の達成については、大変厳しい状況となっています。

 もともと「通行量の増大」は、
①施策を講じてまちなかに「住む人来る人」を増やす
②商店街の来街者(通行量)が増える
③来街者が入店客・買い物客になる
④各個店の売り上げが増える
⑤商店街が活性化する
というシナリオの「原動力」と位置づけられ、商業活性化策としては最優先・最重要課題として取り組まれてきたものです。

 しかし、今回のレビューでは“通行量の増大は諸般の商業施策等に取り組んだ総合的な結果として達成されるもの”と認識されています。コペルニクス的転換です。
つまり、通行量の増大は、
①商業振興施策を展開する
②その他の施策に取り組む
③その結果来街者が増え、通行量が増える
というように説明されており、従来は「原因」であったはずのものが「結果」に変わっているわけです。

 当社などは最初から通行量の増加は目標にはならない、とその論拠を述べて主張していますから、今回の転換は大歓迎ですが、認定基本計画を推進中の都市、あるいは認定は受けていないものの「通行量の増大」を目標に商業の活性化に取り組んで来たところにとって、ことは重大です。

 あらためて「通行量の増大」が商店街~中心市街地活性化のバロメーターとして適切であるのかどうか、検討することが必要です。そしてレビューが指摘するとおり、「通行量の増大」は商店街活性化の原動力ではなく、その結果であると納得したら次の仕事が待っています。

 「通行量の増大」に変わる「達成目標」すなわち“これに取り組み成果を挙げれば必ず商店街は活性化される”“これが実現すればそれは商店街が活性化されているということである”という目標を掲げなおし、それを実現するための施策群を計画し、実践しなければならない。

 すなわち、あらためて「商店街活性化への道」を構想し、所要の事業群を計画し、推進体制を組織し、実践しなければならない。
 これはこれまで“通行量さえ増えれば”と信じていた皆さんにとって、大変難しい仕事になるはずです。

 そこで当社セミナーの出番です。
既に幾度か説明しているとおり、このセミナーでは「商店街・中心市街地活性化への道」を、緊急に業績を回復することが必要な既存各個店の「繁盛店づくり」の取り組みからすスタート、点から線、線から面へと拡大していくことで「ショッピングゾーン」としてのポジションの再構築=商店街活性化を実現するものです。
既に全国各地で実践が始まっており、成果が報告されています。

 昨年スタートした“商店街活性化の最後の切り札”㈱全国商店街支援センターの今年度の支援メニューが近日発表されると思いますが、同センターの支援メニューを活用して「活性化への道」を構築、前進していくには、当社セミナーで提案する内容の理論・知識を装備しておくことは当然の前提です。
「通行量の増大」に代わる理論装備をしないまま、新支援メニューに飛びついても成果を挙げることは出来ません。

 ということで。
当社の公開セミナーのご参加について最終アピールです。
前回に比べて、県や市からの受講申込みが増えています。内閣府のフォローアップ報告の公開と関係があるのかどうか分かりませんが。

 今回は、広い会場をセットしているため、残席が十分あります。
当日、特に差し迫った用務の無い方は是非ご参加ください。
内容、費用とも他に類似の機会はありません。
お誘い合わせの上是非どうぞ。

参加料は当日受付でのお支払いです。

見える問題、見えない問題、そして自分で作る問題

 商人塾3~5期、5年のカリキュラムについて。

 基本計画において「商業の活性化の目標」を“ショッピングゾーンとしての再構築”という方向として定め、実現の方法として“既存個店の転換”を中核に据えている都市が、当社が把握している限りでも複数あります。
具体的な転換の方法として「計画期間を通じた商人塾の実施」を計画している例もあります。

 問題は、
1.「ショッピングゾーンとしての再構築」というときの「ショッピングゾーン」の買い物の場としての性格が定義されていないこと、と
2.商人塾のカリキュラムが定まっていないこと、です。

 認定基本計画を実践中の都市で、1,2の不備に気付き、あらためて当社に支援を要請される例もあります。

例えば3期3年にわたって商人塾を実施するとすればそのカリキュラムはどうなるのか?
取り組みが点から線、線から面への展開をめざすとすれば、各年次の講義・実践内容はどう進級していくのか、2年目以降に参加してくる有志に対する講義・実践はどう考えるか、といった問題があるわけです。

 目下、三つの都市で同じような課題が取り組まれていますが、カリキュラム作成の骨格となるのが標題の「問題の三類型」です。
①見える問題:誰でも見れば気づける、例えばPOPの陳腐化。改善策の着手が容易。
②見えない問題:見える問題を発生させている、目には見えないレベルの問題。問題の発見には知識・技術が必要。
③自分で作る問題:上記2者が「発見する問題」であるのに対してこれは自分で作る問題です。「都心型ショッピングゾーンとしての再構築」とか。

 商人塾、第一年次の内容は①になります。ちょっと手ほどきを受ければ誰でもPOP現状の不備が見えるようになり、解決策を案出することが出来るようになります。そのプロセスを通じて②に取り組む基礎体力が向上します。

第二年次:一年次の修了者に対して実施。ちなみに修了者とは一年目の商人塾で自ら設定した「売り上げアップ」を達成した人。POPミックスとしての店舗を運営するために必要な知識・技術の修得。

第三年次:二年次終了者対象。コンセプト~トップダウンの店づくりへのチャレンジ。ショッピングゾーンの運営。特に希望者には「タウンマネジメント」についての研修も。

 おおむね、以上のようなカリキュラムです。
初年度の取り組みで圧倒的な成果を挙げることで、翌年、その翌年と後続グループを組織していく。
このような教育研修システムを設置して始めて「点から線・線から面への展開」が単なるスローガンではない、中心市街地活性化への道としての現実性をもっているわけですね。

 これは既に都市の取り組みとしての計画段階に入っているものでありまして、考えてみれば、既存商業者のこのような取り組み無くしてタウンマネジメントもテナントミックスもありません。
マネジメントが発効するには、マネジメントを受ける側の「基礎体力」が備わっていることが不可欠、タウンマネージャーさんを配置して都市ではこのあたりどう考えられているのでしょうか。

 いずれ「先進事例」「視察先」を紹介しますね。

 おっとその前に7月15日開催の当社セミナーへの参加もよろしくご検討ください。

中小小売業の経営革新

 昨日に引き続き。

一店一新。
当該店舗にとって“これまで取り組んだことのない・新しい「なにか」を一つあるいはそれ以上取り入れる”ことだそうで、“何か」の内容は不問です。この定義によれば、一店逸品も朝礼も百円商店街への参加もみんな“革新”と言うことになる。
しかし、これらはもちろん、“革新”が目指す「業績の好転」「持続的最長」を実現することは難しい。

 第一に、これまで既存の業容・業績にとどまっていた経営者がその業容に“何か”を付加することで、所望する“経営の持続的成長”を実現することができるだろうか?
と、考えてみますと、付加する「何か」はとてつもない力を持ったものでなければならないことが推測されます。

 それを現在の業容に付加することで、業績が好転し、持続的な成長が可能になる、―つまり業容が革新されるわけですが― そういう“何か”が右から左に思いつけるとは考えられません。
特に、経営革新とは何か新しいことを付け加えることだ、と考える着想レベルではむり、たとえ画期的な付加を思いついたとしてもそれを“経営革新”に転換していくことは不可能です。
ということ。

 中小小売業が、その経営を革新しようと考えるなら、彼または彼女は、“業容革新”を目指さなければならない。

 昨日も書いたように、小売業の経営革新は多く“新業態の発明”ですね。これまで世界に存在しなかった新しい業容を誰かが発明、抜群の業績を上げることで追随を誘発、やがて“業態”として企業を超えて普及していきます。百貨店から百円ショップまで。共通しているのは、従来既存の業種・業態とは無縁に、いわば“更地”に構想構築されたのがこれまでの革新です。

 それに対して我々が目指す中小小売業の革新は、
1.既存の業容の骨幹をを維持したまま、
2.格別の投資を必要とせず
3.短期間に成果を挙げる
成果とは“経営の持続的安定的成長の道”を切り開くことです。
このとき、もちろん、取り組みの主体である中小小売商業は、“劣化スパイラル”に陥っている可能性が高い。
この状況から、骨格をいじしつつ、短期的な間に“革新”を実現する。これまで小売り商業が実現してきた革新とは大違いです。

 「中小小売商業の経営革新」とテーマを掲げたとたん、上記の1~3は必然的なクリアすべき条件として現れます。
これはもちろん“一店一新”などが果たせる条件でありません。

 当社が提唱する“キラリ繁盛店づくり”は、3条件においてこの経営革新を実現するこれまでのところ、唯一の方法です。

これまで、小売業の革新は、“カテゴリキラー”という形で従来の業種・業態の外部から登場することが多かったのに対して、現在取り組まれているのは、既存中小小売業の生き残り策として取り組まれている、という大きな違いがあります。
(続く)

中小小売業経営革新塾@韮

 於・韮崎市。
新事業活動促進法による経営革新、ご承知のとおり、経営革新計画を作成して都道府県知事の認定を得れば各種の支援措置場受けられます。この間、事業の普及を図るため、商工会、商工会議所を事業主体に、計画作成を支援する「経営革新塾」が開催されて来ました。経営革新、取り組みの状況を見ますと、現場ではかなり矮小化されており、中には“自店で初めての試み”なら何でもOKということで、“一店一新”を提唱する人もあったようです。
ここまでくると“革新・イノベーション”の元々の意義とは縁のない、独りよがりになってしまいかねません。聞くところによるとこの事業、今年度で打ち切りだそうですが、そう言う話を仄聞するとそれも一理あるのかも、と。

 では、経営革新という課題はどうなったのか、といいますとこれはもう依然として、というか以前にも増してその必要性、緊急性は高くなっています。
特に、商店街立地の中小小売店は、「革新」に取り組まない限り、明日は無い、というのが客観的な状況です。

 当サイトではこれまでも小売業の革新について、折に触れて取り上げていますが、韮崎市商工会の事業が佳境を迎えつつある折から、あらためて講義内容を踏まえつつ、考えてみたいと思います。

 ご承知のとおり、小売業における革新は、主なものだけでも百貨店の発明から、通信販売、スーパーマーケット、GMS、コンビニエンスストアときびすを接して現れており、その都度、供給と需要の双方に大きな影響を及ぼし、両者の革新をもたらしてきました。言うまでもなく、上記の革新はそれぞれ売り場すなわちPOP編制の革新を伴っており、消費購買行動の新業態への支持は、革新的POPへの支持そのものでありました。
小売業の場合、革新は消費購買行動の革新をもたらします。消費購買行動の革新を喚起してこそ「革新」の名に値します。

 さて、消費の低迷・デフレの低迷が指摘されて久しいわけですが、その原因は“需要の不足”とされています。さらに需要の不足は自由裁量所得の不足が原因というのが教科書的説明です。
しかし、消費購買の現場は長きにわたって“ものあまり・店あまり”という状況であり、当社的に言えば“POP飽和”が続いています。すなわち、POPの陳腐化・・・POPミックスとしての店舗の陳腐化という状態に陥っています。
陳腐化しているPOPに新たな消費購買を喚起する力はもちろんありません。既存店舗の前年業績われ、縮小再生産。

 消費の低迷には購買接点・小売店頭の陳腐化という現状も影響しているのではないか。

 小売り商業経営革新の目的は「繁盛店づくり」です。POPの改革からスタートしてPOPミックス=店舗の業容を革新することで顧客の支持の増大、商売繁盛を実現しようとするもの。
これまでの小売業の革新が、新コンセプトの発明~業態展開というトップダウンであったのに対して、POPの改善~POPミックスとしての店舗業容の革新というボトルアップの取り組みになります。一見、売り場改善に見える取り組みがなぜ革新につながるのか、といえば実践の背後に「生活の二極分化(当用と堪能)」という仮説があるから。

 先述したように、消費購買行動の革新をもたらす店舗業容の変容を革新と定義すれば、当社が提唱する「繁盛店づくり」は、紛れもなく“革新“でありまして、韮崎市商工会が取り組まれている“小売り商業経営革新塾”は、低迷する消費購買行動の革新を促す小売り商業のチャレンジの先頭に立つものと言って過言ではありません。

 従来、経営革新は突出した才能を持つ経営者によって担われてきました。百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター等々一世を画した業態革新にはすべて、“いつ、どこで、誰が起こしたか”記録が残っています。
一方、現在、韮崎市商工会を始め各地でチャレンジされているPOP改革の連鎖による業容革新は、「無名」の商業者がそれぞれ自分の商売の存続・成長をかけて取り組む繁盛店づくり、一見しただけではシュンペーターやドラッカ-が解明唱道した革新とは何の関係もないようですが、既述のとおり、小売り段階の革新とは「消費購買行動の革新」を惹起するものと考えれば、立派に「革新」ですね。

 POPに発端するこの革新は、それが基本的に志向する「国産品愛顧」と相まって、我が国現下最大の課題である「経済成長戦略」へと連なります。
持続的成長は、消費購買行動の革新無くしてあり得ません。
成長戦略に於いては、「誰が・いかに・消費購買活動の革新を実現するか」ということが重点になるべき、その意味で、小売り商業の経営革新、POP起点の業容革新は、我が国経済立て直しの文字通り「起死回生」の方向と方法かも知れません。

 韮崎商工会の中小商業経営革新塾、画期的な取り組みであり、今後は全国的に注目されることと思いますが、残念なことに事業そのものは今年をもって打ち切りとのこと、残念なことです。
もちろん韮崎市商工会では次年度以降も「業容革新」のチャレンジを継続・拡大すべく別途事業を構想中とのこと、これも含めて韮崎市の経営革新塾、視察研究の対象に如何でしょうか。

活性化理論の大転換

 人は誰でも理論を使って物事を考え、行動します。
理論とは、“物事を理解するために集められ選択、組織された知識"のこと、我々の目的意識的な行動の背後には必ず理論が控えています。
このとき、理論は極論すれば、“本人が正しいと信じている知識”ですね。
“我々は理論に基づいて物事を理解し、行動する”
このことを理解し、“適切な理論”を使って物事を考えることは、目的を達成する上できわめて重要なことです。

 もちろん、商店街活性化、中心市街地活性化という問題の理解、行動も理論に基づいて行われています。

 既報のとおり、内閣府中心市街地活性化推進室では、認定基本計画の推進状況について、各都市が行ったフォローアップ(自己評価)をまとめ、公表しました。
当コーナーでは一昨日、早速コメントしました。
再掲します。
(再掲)***********************
 重大な内容が含まれておりまして、詳細は【都市経営入門編】で検討するつもりですが、なんと、「活性化実現の切り札」であったはずの「通行量の増大」が(以下引用)
*********
③小売業販売額、空き店舗に関係する目標指標については、近年の経済低迷の影響を受けて我が国全体で小売商業面では厳しい状況にあるため、取組自体の進捗に遅れが見られる、取組の効果が地域全体には十分に行き渡らない等、取組の効果がなかなか有効に現れていない状況にある。
引用終わり)**********
つまり、「小売業の販売額・空店舗に関する目標数値」は、
○取り組みの進捗に遅れが見られる
○取り組みの効果が地域全体に行き渡らない
すなわち、効果がなかなか有効に現われていない。
という状況において、
引用*****************
④通行量に関係する目標指標については、他の目標指標に関する取組の効果全般の影響を受けるところ、特に③の目標指標に関する取組の効果の影響を受けることもあり、比較的厳しい状況にある。
引用終わり******************
と総括されています。(4頁中ほど)

 何と、“商業はまちの花”であり、“通行量が増えれば街は活性化する”はずだったのに、今回の総括では:
○通行量は、他の目標指標、特に③(小売販売額・空店舗率等の指標)に関する取り組みの効果の影響を受ける
と逆転しているのです。そしてその結果、
○(小売業の販売額・空店舗)が③的状況にあるため、通行量に関する目標指標の達成は“比較的厳しい状況にある”とされています。

 これは一大事です。これまで藻谷流などの“通行量がすべてを癒す”という“理論」を根拠を検討すること無く信奉してきた皆さん、ここに来て「通行量は他の取り組みの効果を受ける」と大逆転ですからね。
このことは何を意味するのか?
************************************

 言うまでもなく、これまで主流を占めてきた“通行量を増やせば、活性化が実現する”とい「理論」が実践に於いて否定されたことを意味します。
これまで「通行量理論」を“活性化への道"と信じて実行してきた皆さんは、これまでの理論を投げ捨て、新しい理論を装備し直さなければならない。
さらに、今度は“著名人が主張しているから”とか“先行事例がそうしているから”といったことを採用の根拠にするのではなく、きちんと自分の頭で考え、“こうすれば商店街は活性化できる”と納得できる理論を採用しなければならない。

 やっかいなことだと思われるかも知れませんが、間違った理論、根拠のない理論に基づく取り組みが成功するほど“商店街活性化”はヤワな問題ではありません。
これまで“通行量理論”を信奉して取り組みを組み立て、実践してきた皆さんは、いったん仕事を止めて、「理論の転換」をしなければならない。

 ご承知のとおり、当社は一貫して“通行量理論”を批判し、代替理論を提案しています。採用されて商店街などですでに成果を上げている理論です。

 現在案内中のセミナーではこの理論の全体像を紹介、提案します。“理論の転換”という問題に直面している皆さんに、“選択肢の一つ”として検討されることをおすすめします。
受講されると、「商店街活性化」を導く理論が供奉しておかなければならない性格、条件が理解され、理論選択の“基礎体力”が身につくことをお約束します。

 期日が迫っていますが、まだ残席があります。
ただし、内閣府のレポートが出ましたから、これから受講申し込みが増えるかも知れません。さっそくお繰り合わせの上お申し込みください。

 申し込みはメールでどうぞ。参加料は当日受付にて。

フォローアップに関する報告・内閣府地域活性化推進室

皆さん。
中心市街地活性化を統括する内閣府地域活性化推進室発表の『中心市街地活性化基本計画の平成21年度フォローアップに関する報告』は既に読まれましたか。


 この欄では昨日「サワリ」だけ解読しました。
きちんと読めば、商店街・中心市街地活性化の取り組みが「一大転機」に直面していることがイヤでも分かるはずです。
当サイトでは【都市経営入門編】で詳しく検討します。これまでの取り組みに大きな転換を促す内容となっています。しっかり取り組むと、御地の取り組みに活路を見出す契機になると思います。

報告の発表をお知らせいただいた澤田さん、有り難うございました。

商業理論は、ホントに、不要ですか?

 典型的な市町の行政組織には、周知のように、土木建設、教育文化、保健衛生、農林漁業といった分業があります。それぞれ、関係の法律と専門的な理論・知識・技術を駆使して業務を遂行しています。法律~スキーム自体が理論・知識・技術に基づいて創られていることも多い。
法と知識・技術は業務を遂行するうえでの「車の両輪」です。

 そうした中で、「商業振興・商店街活性化」だけが“理論抜き・関係法律のみ”というにわかには考えられない「片肺飛行」になっています。

 これまでこのことは指摘されたことが無いと思いますが、商業振興あるいは商店街活性化を推進していくにあたって、商業理論(=小売業を客観的に理解するための知識体系)は必要ですよね? 不要ですか?
必要だとした場合、御市における関係各方面は活性化の実現を導く機能を備えた適切な商業理論を装備していますか?

 いや装備していない、だから外部の専門家を招聘している、ということですが、ちょっと待ったW、支援にあたるシンクタンク、商業コンサルタントなどは、業務遂行に必要な商業理論を装備していますか?
「学識経験者」はどうでしょうか?
 
 確認したことがありますか?
アタマで考えるべきところ、商店街の現状やアンケート調査、事例紹介で済ませていませんか?

 総じて「商業」に関して流通している知識・理論は、商業振興や商店街活性化の取り組みを導くという機能を持っておりません。
本来なら当然、「活性化への道」を案出するにあたっては、商業理論の力を借り、その上で当該商店街、中心市街地の条件などを加味してシナリオを創るという段取りになるわけですが、肝心の「理論」が存在しない、巷間、「理論」として提供されているものも、具体的な活性化の取り組みを導く機能を持っていない、というのが現状です。

 このような取り組み体制に活性化を実現していく計画・実践などを期待するのは期待する方が間違っています。

 さて、先月末、内閣府中心市街地活性化推進室は、
『中心市街地活性化基本計画の平成21年度フォローアップに関する報告』
を公開しました。

 これまでに報告のあった55の認定基本計画のフォローアップ(自己評価)を集約したものです。

 重大な内容が含まれておりまして、詳細は【都市経営入門編】で検討するつもりですが、なんと、「活性化実現の切り札」であったはずの「通行量の増大」が、

*********
③小売業販売額、空き店舗に関係する目標指標については、近年の経済低迷の影響を受けて我が国全体で小売商業面では厳しい状況にあるため、取組自体の進捗に遅れが見られる、取組の効果が地域全体には十分に行き渡らない等、取組の効果がなかなか有効に現れていない状況にある。
**********
つまり、「小売業の販売額・空店舗に関する目標数値」は、
○取り組みの進捗に遅れが見られる
○取り組みの効果が地域全体に行き渡らない
すなわち、効果がなかなか有効に現れていない。
という状況において、

*****************
④通行量に関係する目標指標については、他の目標指標に関する取組の効果全般の影響を受けるところ、特に③の目標指標に関する取組の効果の影響を受けることもあり、比較的厳しい状況にある。
******************
と総括されています。(4頁中ほど)

 何と、“商業はまちの花”であり、“通行量が増えれば街は活性化する”はずだったのに、今回の総括では:
○通行量は、他の目標指標、特に③(小売販売額・空店舗率等の指標)に関する取り組みの効果の影響を受ける
と逆転しているのです。そしてその結果、
○(小売業の販売額・空店舗)が③的状況にあるため、通行量に関する目標指標の達成は“比較的厳しい状況にある”とされています。

 これは一大事です。これまで藻谷流などの“通行量がすべてを癒す”を信奉してきた皆さん、ここに来て「通行量は他の取り組みの効果を受ける」と大逆転ですからね。
このことは何を意味するのか?

 いうまでもなく。
これまで“通行量が回復・向上すればそれによって回復する”と信じていた販売額や空店舗率=商店街の活性化でしたが、実は“それらが回復しないことが通行量が増えない原因である”となったわけですから、ことは大変です。
“通行量の増加”に代わって「商店街活性化」を実現していく方法を考えなければならなくなったのです。
さあ、どうする?


 そう悲観することはありません。これまでの通行量を万能視していたのが間違いですから、間違いと分かった以上、さっさと軌道修正すればよろしい。
 
 さて通行量に代わる「販売額アップ&空店舗ダウン」を実現する方策とは何か?
これはもう、個店~商店街をズバリ、「商品が売れる店・通り」にしていく以外ありません。販売額を上げるには、「売れる店、繁盛店」をたくさん作ることが必要です。
これ以外の取り組みで販売額を増やすことは絶対に出来ません。どうすれば達成できるか?
 もちろん、これまでのシャッター内外の取り組みでは実現できません。

 実効的な繁盛店づくりを導く「商業理論」はどこにあるのか?
もちろん、これまで「通行量はすべてを癒す」路線を採用してきた「商業理論」は全部失格です。その正体は、スキームの法的側面の片肺的説明、商店街の実態調査、アンケート結果の紹介、先進事例の紹介を羅列したものに過ぎませんでしたから。

 それにしても。
通行量を増やすには販売額の向上や空店舗の減少を実現しなければならないとは本末転倒した話ですね。そんなことならはじめからまっすぐに、「販売額の増加」や「空店舗の減少」に取り組めばよかった・・・・。
でも、それを導く商業理論がなかった、みんな「通行量」に拝跪してしまっていた・・・。
恐るべし、“日本一元気な商店街”。

 商店街を活性化したかったら、陳腐化している「物販機能」を革新しなければならない、もちろん、当サイトは最初の最初からそう主張してきたのですが・・・。
残念なことに「通行量」というお手軽路線はなかなかの強敵でした。

 しかし、今回のフォローアップの公開によって、販売額や空店舗についての目標指数が達成できず、今後達成できる見込みも立っていないことを確認した中心市街地・商店街は、早急に取り組みを再構築しなければならない。
まず、最優先で取り組まなければならないことは、適切な商業理論を装備すること。
適切な商業理論を装備していさえすれば、“通行量がすべてを解決する”といった世迷い言を信じ、その結果取り組みをとんでもない間違いへと導くことは無かったはずです。
理論装備は、喫緊の課題です。
どうすれば“適切な商業理論”を装備できるのか?

 その第一歩が当社の公開セミナーです。
http://www.quolaid.com/100715seminar.pdf
いろいろと理由を考え出して出席を渋っている人は、あらためて上記・中心市街地活性化推進室発表の「フォローアップについて」を熟読玩味、“商業理論抜きの商業活性化”が可能かどうか、しっかり考えてみられることを衷心からお奨めします。
セミナーの残席、たくさんありますからW、今からでも遅くはありません。お申し込みはメールでどうぞ。

商人塾的展開

 ご承知のとおり、当社が推進する商人塾は“キラリ輝く繁盛店”運動そのものでありまして、①有志個店が先駆的に繁盛実現に取り組むことで商店街・中心市街地活性化の現実性(やればできる!)を実証する ②周辺の商業者が“その気になって”後に続く ③点から線、線から面へと繁盛が展開する という方法で商店街・中心市街地の「ショッピングゾーン」としての復権を目指す、商業者の自助努力の組織化であり、この点、名称は同じでも他の商人塾とはまったく趣旨・内容が異なります。

 全国的な取り組みの状況からして、少なくとも現在までのところ、商店街活性化の成否は“運動としての商人塾”の展開如何に掛かっている、というのが当社のポジションです。
スタート以来、普及に務めて参りましたが、昨年制定された商店街活性化法に基づく㈱全国商店街支援センターの「個店経営研修事業」のスタートなどの条件もあって、にわかに普及が加速してきました。

 こうなってくると問題は「指導・支援に当たる専門家」の確保です。現在のところ、takeoが一人で走り回っていますが、そろそろ物理的な限界に差し掛かっています。一度に二個所は対応できない、というのはサービス業の原則です。

 専門家の養成は当社近年の課題ですが、なかなかいい方法を思いつきません。社内的には“丁稚奉公”的方法で養成していますが、数が限られます。プロのコンサルタントさんへの声掛けも試みていますが、う~む、なかなかおいそれとはいきません。何しろ一国一城の主、何しろ長年自分を「商品」として売ってきた人たちですから。

 講師の確保という難しい問題があるわけですが、一方、塾的実践の方は、いうまでもなく状況が切迫していまかkら、“人が揃うまで待って”というわけにはいきません。
しばらくの間、文字どおり、東奔西走を覚悟しなおしているところです。

 なお、「商人塾運動」の普及に興味がある方は、その旨ご連絡ください。
行政で「専門家の養成」を検討されているところなども。

 そういえば、行政には都市計画、建設、農業、保健衛生、教育と都市機能に対応した専門職能が配置されていますが、都市経営上喫緊の課題となっている中心市街地・商業振興の専門家は一人もいませんね。活性化協議会などにタウンマネージャーを配置したりしていますが、果たして「都市行政の一環としての中心市街地・商店街活性化」を担当する基礎体力を備えた人材が確保されているかどうか・・・?

 ちょうど良いタイミングです。
御市のタウンマネージャーさんに当社公開セミナーの受講をお奨めします。実現すると局面打開に効果があるかも知れません。

㈱全国商店街支援センターとの連携を

 (承 前)
 ㈱全国商店街支援センター(以下「支援センター」)。
昨年、『地域商店街活性化法』に基づいて、日商、全商連、全中連、全振連の4団体の共同出資でスタートしました。

 支援センターの今後数年間の活動のあり方は、全国の商店街・中心市街地、小売~流通業界、消費財産業界全般、ひいてはわが国経済に大きな影響を及ぼします。
特に、商店街・中心市街地活性化に携わる皆さんは、同社のポジションを十分理解したうえで、密接な協働を心掛けていくことが大切です。多くの都市にとって、支援センターの活用、連携をどう考え、実現していくかということは、都市の商業振興の成否を左右するであろう戦略課題となるはずです。

以下、まずその概要について、昨日の会議で配布された藤田事業統括役さんのレジュメをもとに説明します。

【主旨】 支援センターは、“全国各地の商店街が取り組む商店街活性化をになう人材育成や、商店街の活性化を支援するために悲痛様な専門家の派遣、情報提供などを実施する」ために設立されたものです。
平成21年8月、「地域商店街活性化法」の施行を受け、商店街が「地域コミュニティの担い手」としての機能を発揮するともに、「商業を通じて地域社会に貢献できる商店街を目指した活性化を図る取り組み」を支援するために事業活動に着手。

※本来有しているはずの機能を十分発揮し、地元で商うことに価値を見出し、潤いのある持続可能な地域社会の実現に向け取り組む、地域コミュニティ二の担い手としての商店街へ!

ということで、支援センターの目指すところと各商店街・中心市街地が目指すところはまったく一致しています。

※当センターは支援事業を通して、商店主、商店街が、自らが置かれている現状認識と地域の課題を把握し、魅力ある商業集積と持続可能な地域経営、豊かな地域コミュニティの創造に向けた機運を醸成し、各々が目指すまちづくりに向けた行動を喚起するための、意識改革、経営革新、体質改善、構造改革を促進する支援を行う。

 とういうことで、具体的な支援の種類や内容、公募状況については、同社のサイトに詳しく記載されています。
各種支援メニューは、上記の「主旨」を体して「あるべき商店街」を実現していく取り組みを支援するためのものである、という大前提をお忘れなく。

 さて、支援センターとの付き合いが大事だということは、もちろん、同社の支援メニューを活用する、というところに帰着するわけですが、どう活用すれば同社・商店街(中心市街地)共通の目的を達成していくことができるのか?
大問題ですね。

 同社との連携をめぐっては既に二極化の傾向が見られまして、一方は従来的支援と同一視して、既存商店街になにかを「プラス」することを目指す人、商店街。取り組まれるのは施設の整備改善やイベントの拡充など、たくさんあります。支援も所定の条件をクリアすればさらに手厚く講じられています。何かをプラスするだけですから勉強などは無用です。

 他方、商店街、個店の長期低落の趨勢はもはや「プラスアルファ」の施策を付加することでは反転することは出来ない、陳腐化している個店・商店街の「本来的機能」そのものを改革革新していかなければならないと考え、実践に取り組む人、商店街。
こちらは、「陳腐化」をもたらしているのが自分たちの日々の実践だと考えれば、日々の実践を改革革新するための勉強は最優先で取り組まなければならない。

 ということで、支援センターを有効活用するためには、まず、なにはさておき、喫緊の課題である「勉強」に活用する、というのがセンターの主旨、商店街の課題の両方から見て最も適切な利用のあり方です。大事なことは、どのメニューを活用する場合にも必ず、「勉強」を伴うこと。メニューの取り組みを活性化に活かすには、陳腐化している個店・商店街の「機能」の革新を伴うことが必要ですからね。イベントその他で通行量が増えたからといって、その結果、陳腐化している「本来的機能=小売物販機能」が改革されるなどということは無いのです。当たり前のことですが。

 ということで。
『地域商店街活性化法』において、商店街活性化事業は、“・・・商店街の通行量を増加することで、事業機会を拡大する”ことを直接の目的としていますが、商店街活性化の目標は、“事業機会を獲得、商売を繁盛させること」です。これは通行量の増加だけで実現することではありませんから、同時並行的に陳腐化している機能の革新に取り組まないと、“通行量は増えたが業績は向上しなかった”というありがちな結果に陥ります。

 メニューには「個店経営研修事業」という、これまでの小売業振興事業では考えられなかったメニューが用意されています。
その内容、利用法については、昨年、当サイトで詳しく提案しています。

間もなく本年度の募集がはじまると思います。
今年は昨年の倍、全国で40個所の実施が計画されているそうですが、募集開始と同時に満タン、締め切りとなることが考えられます。当分、支援センターのサイトは毎日チェックが必要です。
有限会社クオールエイド
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ