★セ ミ ナー の ご案内 ★

 4月に開催した商店街活性化セミナーは、おかげさまで好評をいただくことが出来ました。受講された皆さま、業務にお役に立っているでしょうか。
“みんなで受講すればよかった”、“開催を知ったのが遅く日程が調整できなかった”などの声もいただきましたので、あらためて次により開催いたします。

 商店街活性化の取り組みにおいて“繁盛する個店づくり”が重要な課題であることを否定する人はありません。特に昨年からスタートした㈱全国商店街支援センターの「個店経営研修事業」の成果が知られるにつれて、「繁盛店づくり」がいっそう注目されるようになっています。
しかしながら、一方、「繁盛を実現する方法と方向」について適切な情報が入手できないため、取り組みに向けた合意形成がすすまない、というところも少なくありません。
このセミナーで当社が提供する「繁盛店づくりの方法と方向」は、既に全国各地で取り組まれ、成果を挙げているもの、御地における「合意形成」のたたき台として検討されることをお奨めいたします。
 4月のセミナーに参加された方も、今回は是非、関係各方面一緒に参加されることをお奨めします。
もちろん、内容は一段とバージョンアップしていることをお約束いたします。

1.日 時:7月15日(木)13時~17時(4時間)
2.場 所:福岡市渡辺通 電気ビル B2階 7号会議室
3.募 集:50名(定員次第締め切り)
4.受講料:3,000円
5.講 師:takeo
6.テーマ:
 
繁盛店づくりから再出発する商店街活性化への道

□提案する「方法と方向」の特徴
  ○商店街の現状ありのままからスタートして千客万来の商店街を再生する方法と方向、着手と同時に効果が現れ、
   三年で軌道に乗る具体的な取り組みを分かりやすく提案します。
  ○いま現在取り組んでおられる各種の事業と並行実施することで、それらの事業の「活性化実現」への効果が飛躍   的に高まります。
  ○行政・商工会議所・商店街三者が一緒に受講することで新しい合意形成の基礎が作られます。
  ○「個店経営研修事業」をはじめ、既存の支援メニューを活用して進めることができます。

※商店街活性化、“実効ある取り組み”を再構築するためには、原点に戻って「商店街活性化をめぐるもんだい情況」について、商店街リーダーを始め関係各方面が「共通の認識」を持つことが不可欠です(合意形成)。このセミナーでは「繁盛店の作り方」から「テナントミックス」、「タウンマネジメントの基礎」まで活性化の推進に不可欠の知識と技術を提案します。

※提案する「合意形成」は、商店街活性化を本気で実現しようと思うなら、必ずクリアしなければならない課題です。
国内に類似の機会はありません。

※お誘い合わせの上ご参加ください。

※前回のセミナーの情況

※こちらで詳細を説明します。
 
※商人塾同様、全課程をtakeoが一人で講義します。
その理由はこちら:

問題山積・取組停滞、打開への第一着手は?

 というのが各地の商店街・中心市街地活性化の現場ですが、支援指導を任務とする関係各方面において果たしてその実態・実状が把握されているかといえば、たぶん、出来ていませんね。
関心はもっぱら遅滞事例に示す「成功事例」、「有効な活性化策」の検索に止まっているのではないでしょうか。

 まあ、見方によっては局所的な成功事例や活性化メニューがそこここにころがっているかも知れませんが、見る眼を換えて見ますと、それら成功事例の前後左右には「課題」が山積しておりまして、時と場合によっては「成功事例」がそのまま「課題」になっていたりします。
いくら「成功事例」を追いかけても「成功」が見えてきません。そうするうちに「成功事例」と見なされいたところもどこにでもあるような空洞化が・・。

 課題を突き詰めていきますと、その根源には「合意形成」段階の至らなさが見えてきます。
自力思考過程抜きででたらめな「活性化への道」をそれとは知らず選択してしまい、実践段階に入ってしまった結果として現在に至っている、というケースがほとんどです。

 「でたらめな活性化への道」はいうまでもなく「藻谷流・活性化への道」ですね。認定第一号以下の基本計画のほとんどすべてが“商業はまちの花、住む人・来る人が増えれば商店街は活性化する”という「藻谷流」を採用、以来、今日まで全国全都市が「住む人・来る人増大事業」に取り組んで来たわけですが、その結果、「商店街の活性化」はどうなっているか?
チェックしようと試みましたが、Webで検索する限り、22年度はほとんどの基本計画がフォローアップ作業に取り組んでいないようですが、あなたのまちでは昨年度ちゃんと年次総括に取り組みましたか?
もう基本計画のスキーム自体が陳腐化した?

 そういえば、最近は「藻谷流」もあまり噂を聞かなくなりました。基本計画の監修など華々しい活躍でしたが、最近は中心市街地・商店街活性化の指導からは引退でしょうか?

 藻谷流・活性化への道、“住む人・来る人が増えればその結果として商店街は活性化する”というのは、長い間取り組まれてきた仮説ですが、ほとんど成功していません。
催行しないどころか、自分の頭を使って考えれば、二・三秒で正体が分かるデタラメな「理論」に日本全国の商店街・中心市街地のほとんどがどうしてすっかり・見事に騙されたのか?

 自分のアタマを使って検討しなかったから、ですね。
誰を恨むことも出来ません。
 今後はそういう羽目に陥らないよう、人の話は眉につばを付けて聞く、自分のアタマのなかで反芻、思考実験による反証を組み立ててみる、といった作業を怠ることがないように。
“賢者は他人の経験に学ぶ”人が失敗したことをわざわざ自分で体験しないと身に付かない、ということでは時間が足りません。

 さて、直面している問題の淵源は、それがどういう問題であっても煎じ詰めれば“合意形成段階の至らなさ”にあります。
基本計画を作成して活性化に取り組む、というプロセスにおける合意形成の中味が問題。

 「活性化を必要とするもんだい情況」についての合意、すなわち、“問題は何か”というスタート時点のイロハイ、基本中の基本についての適切な認識が共有されていなかった、というか、問題をじっくり吟味することなく、処方・施策段階に突入してしまった、というところに十数年に及ぶ取り組みの不毛の根本原因があるわけです。

 皆さんの基本計画、いったい「合意すべき状況認識」について、なんかそれらしいことがほんの一行でも書いてありますか?

起こってくる問題を検討するための基礎となる「合意」がありませんから、取り組みはいつも「新しい画期的な?取り組み」の導入~失敗の繰り返し、残るのは「失敗した」という事実だけ。教訓ひとつ得られない。

 ということで、今すぐ着手しなければならない最重要課題は、「合意形成段階」における合意の再構築です。
迂遠なようですが、これまで同様、この作業をナアナアで済ますとどんな「活性化への道」を構想してもその道を歩き続けることは出来ません。

 繰り返しますが、いま活性化の取り組みが直面している課題は“「合意形成」をやり直す”ということです。
計画の見なおし、作成をスケジュール化しているところは、あらためて新しい「合意形成」の内容を詰めることが課題です。
まず、一番最初の取り組みは「合意形成のやり直し」という作業の必要性についての認識を共有すること。
まずは“隗より始めよ”、あなた~あなたが所属するグループ、組織からスタート。

 ちょうど、来月から「合意形成~計画づくり」、複数の取り組みを支援します。進捗に即して「あるべき取り組み再構築」について情報を提供していきましょう。誰かさんのお役に立つことを念じつつ。

 強調しておきますが、「合意形成」とは実施する事業メニューについての合意ではなく、「もんだい情況についての認識」を共有することです。認識の共有=センスメイキング無くして活性化を実現することはできません。

 疑ウモノハ我ラガ所業終ワリシトコロヲ看ヨ、といったのは大塩平八郎ですが、もちろん、われわれも見たい人には見せるにやぶさかではありませんが、成功事例が出るまで手を拱いている、という選択肢が許される状況ではありませんよね。 

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合意形成過程

 一昨日も書きましたが、組織の合意形成は何時どのような方法で行うべきか、というのは重要な問題です。

 特に商店街・中心市街地活性化のように、その成否が個々の独立自営・中小小売商業者の事業活動のあり方に大きく依存するというか、そのあり方の転換が中心課題となる『活性化基本計画』などの場合、合意形成の内容・方法・時期を適切に計画することは、皆さんが考えておられる以上に事業全体の成否を左右する大問題です。

 先行事例の現状を踏まえつつ、これから『活性化基本計画』の作成・あるいは見直しに取り組む巡り合わせとなっている人にとって、スタート前に「合意形成」について理解しておくことの重要性は図り知れません。

 もちろん、このことは商店街・中心市街地活性化に止まるものではありません。広く都市経営、地域活性化全般に通底する問題です。

総会の季節も終わり、いよいよ事業がスタートします。(なにやら年々スタートの時期が早くなっているようですね。)
当社さっそくの取り組みは『商店街活性化基本計画』作成の支援です。
基本計画作成のプロセスで、
①もんだい情況の認識
②活性化の方法と方向
③実現のシナリオ
について“合意を形成する”というのが当社流です。

 したがって、プロセスの前半は勉強に継ぐ勉強ということになります。出来上がった計画は自ずと自分たちが作った自分たちのための計画、でありまして、もちろん、この計画に自分たちの事業の将来の命運を賭ける覚悟は、それとは自覚されていなくても自然に形成される。

 実際に実現していくには、まず、「合意形成過程」についての合意が不可欠ですが、その前に作成主体と支援する当社との「合意形成」の手続きについての合意形成(笑。

 担当者及び意志決定権者と当社がどの程度協働出来るかがポイントになります。早い話、事業スタート以前、どの段階から何度顔をつきあわせるか、ということが大事です。
上記の取り組み、計画つくりはこうでなくちゃ、という他の範となるよう、せいいっぱい尽力します。

得られた教訓などは適宜【都市経営】で報告します


※上記の記事、当社と協働で基本計画の作成に取り組む人たちは必読、必ずフォローしてください。

POP起点の繁盛店づくり・教科書

 標題については、当社今年度最大の課題です。全事業活動を通じてその構築を目指します。
特に「商人塾」事業については、環境変化の把握から三点セットの改革まで、首尾一貫してPOP理論で展開するなかで、理論の深化を図ります。
 商人塾では既に昨年度後半の取り組みで随時試行しており、実践した人たちから好評を得ています。

 現在、各論部分(店舗・接客・品揃えの実務)について、最寄りの専門書などを参照しながら最終チェックを行っているところです。
終わり次第、「執筆」に入ります。

 ご承知のとおり、当社が支援する商店街・中心市街地活性化の取り組みでは、「勉強」は不可欠です。各種事業のためのテキスト作成・指導実務と併行して進め、“今すぐ店頭で実践できる”レベルの繁盛店づくり教科書を目指します。
ご期待ください。


□いま、マルクスが面白い
 
 と、一部では言われているようですが、世間の流れとは異なった意味で面白いのが『資本論』の第一部。
「商品」とその「売買」について分析されています。
経済学方面でマルクス以上に商品について考えた学者はいないのではないか、と思います。

いま、『資本論』が面白い。
かって読んだ人も未読の人も是非一読をお奨めします。
例えば;
“どの販売も購買であり、またどの購買も販売であるから、商品流通は諸販売と諸購買との必然的均衡をもたらすというドグマほど馬鹿げたものはあり得ない。”
(第三章 貨幣または商品流通)

特に商業者の皆さんは、この際、是非ご一読あれ,、商売繁盛のヒント満載、必ず元気が出ることと思います。

組織の合意形成  ―転換期の戦略課題―

 商店街・中心市街地活性化のあるべき取り組みは、もんだい情況の把握~活性化の方法と方向の決定~シナリオの作成~事業計画の作成~推進体制の構築と進んで行くわけですが、関係者(各方面)の「合意形成」はどの段階の仕事でしょうか?

 難しい問題でありまして、住む人・来る人を増やせばそれでOKという立場ならいざ知らず、そういうお手軽路線の全面的な失敗を確認しつつ再スタートしなければならないこれからの取り組みでは、いつ、何について・どのような方法で合意を作るのか、ということは極めて重要な課題です。
理解されているかどうか知りませんけど。

 第一の合意は、“視点の合意”です。
これからスタートする取り組みはどのような視点に立って物事を見ていくのか?
「もんだい情況 (*)」をどう見るか、ということですね。
*もんだい情況=「主体の目的・経営資源(基礎体力)・環境」から成り立つダイナミックな関係。
百年に一度とも言われる転換期には、“情況をどう見るか”ということで“何を為すべきか”が大きく変わります。
いま、もっとも重要なことは「もんだい情況」を的確に把握しうる視点に立っているかどうか、ということであり、組織の場合はその視点について共有することが出来ているかどうかということです。

 抽象的な話ですが、視点・立ち位置についてしっかり合意しないまま、「具体性」優先で個別具体の事業を進めると肝心要の時に大どんでん返しに逢着することになります。
その可能性はどこまでも尾を引きます。
なんのことか、分からない人にはさっぱり要領を得ない書き方ですが、「視座」「立ち位置」の違いは、何時かは抜き差しならない局面を迎えることになる可能性が高い。

 合意形成。
組織の大小を問わず、とても大事なことですね。特にリーダーさんは、組織的な合意の水準・あり方を常に確認し、必要により遡及して確認することが大切です。
この場合、リーダーとは肩書きのことではありません。事実上の、でありまして、早い話、稟議書を起案する人、です。

 そういう立場の人は、常に、組織を形成する各個人の組織に対する「合意」のレベルを考量する、時とところを設定してその改善を図る、という仕事を心掛けることが必要です。
何度も書きますが、この課題、大変重要なのですが、分かる人にだけしか分からない(当たり前ですが)ことですね。

計画は基礎体力に従う

 戦略と組織の関係では、「組織は戦略に従う」(チャンドラー)と「戦略は組織に従う」(アンゾフ)が有名です。
鶏が先か卵が先か。

 戦略の策定:われわれは目的を達成するためにどういう戦略を採用できるか、ということを考えるに当たっては、その前提としてわが「戦力」を適切に把握しておかなければならない。
戦力の水準に眼をつぶって、目的からトップダウンで戦略を立てる、すなわち、“組織は戦略に従う”というのはダメ、出来ない相談ですね。

 商店街活性化の戦略。
既存の基礎体力をもって実現可能なシナリオを描くことが不可欠。
基礎体力を無視して、例えば“通行量さえ増えれば街は活性化できる”といった短絡に陥らないことが肝要です。いくら人通りが増えてもそれらを「買い物客」に転化する能力を持っていなければ無意味ですからね。イベント集客が買上客に転化しないことは、何年も経験しているところですが学習能力も?かな。

 人出といえば、“商業はまちの花、根・茎である住む人・来る人を増やせば活性化する”という迷理論で全国の取り組みを混乱させたのは藻谷浩介さんですが、最近はとんと噂を聞きませんね。
ご本人は口をつぐめばそれで終わりかも知れませんが、“その気”になった人、都市は大変でしょう。
 もっとも、“その気になった”のは自分たちの決定ですから恨むことはできません。

 脱線してしまいました。
商店街活性化の取り組みは、商店街の現状ありのままというところからスタートして、「繁盛店が軒を連ねる街並み」の実現を目指すわけですが、このときハッキリ確認しておかなければならないことは、

1.スタート時点の基礎体力は、「見てのとおり」という情況からのスタートである。

2.活性化を実現したかったら、現有能力の水準に関係なく“ここまでおいで”という能力を身につけなければならない

ということです。
したがって取り組みは、「1」的情況にある基礎体力を「2」的レベルに向上させていくという課題をも射程に入れておかなければならない。
基礎体力の現状を考えれば、活性化の取り組みは、当然のことながら、取り組みを通じて関係者の能力が所要のレベルアップを実現していくという性格のものでなければならない。

 これは、これまでに作られた基本計画ではまったく考慮されていない課題です。
街の空洞化を許している・陳腐化している能力をもって活性化への道を切り開いていくにはそれなりの仕組みが必要ですが、これまでのところ、仕組みを仕掛けている基本計画はひとつも無いようで、このまま行けば「中心市街地壊滅」までそんなに余裕はありませんよね。

「動的商店街診断」のお奨め

 動的商店街診断とは:
商業集積としての再構築を課題とする商店街が、問題情況を踏まえて、“持続可能な商業集積”を定義し、現状(*)ありのままから出立して目標実現の軌道に乗るまでのシナリオを作成すること。

(*現状:当事者の問題意識・基礎体力の実態を含む。これを直視しない処方は無駄)

 もともと「診断」は病状の判断だけではなく、健康快復へのシナリオを描くことを含意していますので、上の「商店街診断」の定義に違和感はないと思います。
違和感があるのは従来行われてきた商店街診断の方に対してでありまして、通行量や空店舗の現状・増減の推移、消費者・商業者アンケートなどを実施して、その結果を羅列、一々に対して処方を提案する、というパターンがほとんどです。

 生兵法は大怪我のもと、という言葉を思い出しますが、対症療法とは、熱があれば熱冷ましを飲ませ、血圧が高ければこれを下げる薬を処方し、肩が凝っていればシップを施し・・・というようにあれこれの現象に即応しようとすること。
通行量が少なくなっていればこれが増えると思われる事業に取り組み、空店舗が増えていればこれを少なくする施策を講じる。

 こういう処方の根拠となっていたのが従来型の商店街診断でした。特徴的なことは、商店街という商業集積を取り巻く環境の変化を一切問題にしなかったこと。あたかも活性化への取り組みが必要になった情況は、問題は商店街及びその周辺でのみ起きており、解決するためには商店街の内部・周辺の施策だけで事足りると考えられていました。熱冷まし~湿布レベルの対応ですね。

 商店街空洞化の直接の原因は、消費購買行動が新業態や郊外型商業集積(ショッピングセンターなど)へ大きくシフトしたことです。従来の商店街診断はこの「環境の変化」に目をふさぎ、その結果としての通行量や空店舗に目を奪われ、対症療法に取り組みその成果にため息をつく、というのがこれまでの商店街診断です。
当社はこのような従来型の診断を「静的商店街診断」と呼ぶことにしています。

 静的診断は、“商店街のあるべき状態”を過去の経験(昔は良かった)から引き出し、全盛期・“通行量の多い・空店舗のない商店街”をそのまま現在に再現しようとする試みです。
そこには“環境の変化=消費購買行動の変化、競争の変化、商業者の実状”への配慮はまったくといって良いほど払われておりません。

 さらに、取り組みの中で本来の目的はすっかり忘れられ、“人出を増やす”、“空店舗を充たす”などが自己目的化してしまい、その結果、商店街の商業集積としての機能は活性化するどころか、空洞化の一途を辿っている、というのがこのところの実態です。
いまとなっては、“商店街の空洞化が進むのは活性化事業のせい”という人がいても誰も反論できないのではないか。
 怪我が化のうして発熱しているのに熱冷ましをのんだからといって健康になることはありません。

 当社が普及を目指す動的商店街診断は、
1.①当該商店街が②立地する地域において③将来にわたって④商業機能・商業集積機能としての役割を果たす”ために実現すべき条件を把握し、
2.現状ありのままからスタートして1の条件を作り上げていくシナリオを描き
3.シナリオを実現していくために必要な諸条件を明らかにして
4.それらの条件を具現化していく方法と方向を示す
ことを任務とする取り組みです。
 大事なことは、この診断プロセスで関係各方面の「合意」を構築すること。この段階での合意を抜きに、「活性化計画」に賛成してもらっても「活性化への動力」にはなりません。

 いうまでもなく。
商店街・中心市街地活性化の計画作成に当たっては、本気で活性化を実現するつもりなら、「動的商店街診断」は不可欠なのですが、実際の計画作成ではほとんど実施されておりません。
熱が出たからといって熱冷ましをのんで破傷風が治ることはありません。推して知るべし。

 動的商店街診断。
これから活性化基本計画を作ろうとしている商店街、中心市街地にとって、絶対にすっぽかすことの出来ないステップです。
これを業務メニューとして掲げているのは、たぶん当社だけ、所要のレベルで仕事が出来るのところも限られていると思います。

 ちなみに「動的商店街診断」は、定義から「動的商業集積診断」ですから、SCなど商業集積全般の活性化に向けた取り組みの基礎となる作業です。
この場合はもちろん「動的商業集積診断」ですね。

承前 無料講習会

 何しろ時間がありません。

 当社の理論、提唱する商店街・中心市街地活性化の方法と方向に共鳴し、なんとか採用したいという気持をもっているものの、それを実現することができずに困っている、という人があると思います。しかるべき方面に働きかけても糠に釘。
 
 落ちるところまで落ちないと分からないのか、と思いつつもそれまで待っていては再起不能かも知れません。
「川上」の事情も待ってはくれません。

 商店街・中心市街地の挫滅は、日本経済・社会がこれまで経験したことのないステージに陥っていくことを意味します。
「供給をユニクロに制覇された社会」を想像して見れば一目瞭然、ユニクロの店頭に並ぶメイドインチャイナを買う「所得」はどこでどのように獲得されるのか?

 国産消費財の流通が確保されないと(何しろGNPの6割は個人消費です)わが国民生活は「じり貧」ですからね。
域内に入ってきたお金をどれだけ域内に止め回流させるか、ということが経済の最重要課題、国も都市も。

 商店街は「国産品愛顧」キャンペーンにチャレンジすべき。
メイドインチャイナの殿堂=郊外型SC全盛時代に活性化を目指すというとき、一番分かりやすい旗印です。

参照:メイドインチャイナの殿堂

 これを実現することが「成長戦略」でありまして、成長は中味が大事、乗数効果が期待できる成長を目指さなければならない。

 というようなことを考えますと、何がなんでも商店街・中心市街地活性化の実現は焦眉の課題、各都市、商店街ごとに機が熟するのを待って、という悠長は許されません。

 当社が無料講習会を企画提供するのは、こういう事情があるからでありまして、ともかく、一日も早く、出来るだけ多くの都市・商店街が「活性化への道」に軌道修正、国産品を主体にした業容を再構築、繁盛を実現しないことにはわが国はお先真っ暗ですからね。
既に「活性化への道」を採用されている都市、商店街も「一人勝ち」は出来ません。「川上」の存続には全国津々浦々の商店街の活性化・存続が必要ですから成功事例の普及伝播に力を注ぐのは、自分のため、でもあります。

 このたび当社がチャレンジする「無料講習会」の趣旨はそういうことでありまして、「活性化への道」を採用できずに困っているあなたのためだけではなく、もっと大それた趣旨に基づくものですから、なんの遠慮もいりません。
5名集めたら即刻メールをどうぞ。

 ただし、組合をはじめ、関係各方面の発動を待っていては時期を失まねない、という情況にある個人の課題に呼応するもの、既存組織による取り組みは対象になりません。
組織の場合はその気になればそれなりの方策があるはず、思いつかないときは近く公募される㈱全国商店街支援センターの事業などを利用してください。

ご相談は:㈱全国商店街支援センター

“無料・出前・講習会” 開催者募集のご案内

※※「商店街・中心市街活性化の方法と方向」のプレゼンテーションと個店の臨店指導を行います。※※

○経費はすべて当社負担、あなたの仕事は最少催行5人を集めるだけ
○当社が開発した最新最強・POP理論とその個店での展開を指南します。

 ヤフーで「商店街活性化」を検索しますと、なんと、当サイトの“商店街の七不思議”がトップに表示されます。「中心市街地活性化」ですと、ヤフー、グーグルとも当サイトのポータル:「中心市街地活性化への道」が第一ページに。
当サイトよりも上位に位置しているサイトのうち、「活性化の論理と戦略」を展開しているものは皆無です。

 さて、当サイトを開設して丸9年を経過しました。この間の総アクセス数は本日ただいま現在で178,339、年平均19,800、一日平均54人ということになります。

 他方、当サイトの趣旨に関係する商店街・中心市街地活性化の関係者はといえば:
商店街(全国12,000以上とか)、市町、都道府県、国、公私の指導支援機関、合計すれば数百万に上る人が商店街・中心市街地地活性化の成否に関係しています。

 数百万の関係者のうち、冒頭に説明した位置関係・内容で展開、日々更新する当サイトのアクセスが如上の程度だということは何を意味するのか?

 これはもう、端的に言って“どうすれば活性化できるのか?”という問題意識をもってWeb上を探索する人がきわめて少ない、ということですね。

 ご承知のとおり、「商店街・中心市街地活性化の論理と戦略」について、リアルで入手できる情報は、出版物、講演など質・量とも極めて限られます。
取り組みの成果が一向に現れない中で、にも関わらず、関係者のうち圧倒的な人たちは、“活性化に理論とか戦略とか必要ない”と思っているということです。というか、そもそも理論とか戦略という言葉がアタマに浮かんだことが一度もないわけです。

 そうした大勢において、“このままでは活性化できない”と考える人は大変です。「活性化への道」を描かなければならないわけですが、「先行事例」はありませんし。課題について話し合う仲間も少ない。いても出るのは愚痴ばかり。

 そうした中で、何の因果か(笑、当サイトにたどり着き、その主張に共鳴するようになった人は、さあ、大変。
周囲を見渡しても「活性化への道」を共有し、その伝播普及に協働する有志を見つけることは極めて難しく、日々悶々。

 という人がいらっしゃるかも知れませんので、次により、同志発見のお手伝いをいたします。

1.目的:「キラリ繁盛店」に端を発する「商店街・中心市街地活性化の方法と方向」について、当社が提唱する理論・実践をあなたと共有する同志づくり

2.取り組み:武雄が御地に出向いてプレゼンテーション&実践の手ほどきを行う

3.内 容:参 照
 (ほぼ同じ内容を提供します。ただし、場合によっては、全プロセスを1日でこなしますのであしからず)

4.最少催行人数:5人(最大9人)

5.費用:なし(当社がすべて負担)

6.開催期日:双方協議の上(ただし当社都合優先)

7.応募資格:これまで当社とコンタクトの無かった商店街において、活性化の実践にのたうち回っている孤立無援の商業者個人

8.対象地域:全国

 ということで、あなたが賛同者を5名集めれば、takeoが一切の経費を自弁しつつ御地に出向き、「3.内容」のレクチュアを行います。

 希望される場合は、早めにメールでどうぞ。(当社都合との調整が必要です。)
遠慮はご無用。

商店街活性化の七不思議

 皆さん既に耳にタコ状態かと思いますが。

初出は2001年7月です。
それから9年、現在の状況はどうでしょうか。
七不思議が六つになり五つになり・・、とあってしかるべきところ、なぁ~んにも変わらず、依然として七不思議が幅を利かしています。

 そこで八つめの不思議:
あれから9年も経つのに不思議がまったく減らないのは何故でしょう?

 不思議が減らないということは、当然、当時空洞化が進んでいたところはさらにひどくなり、空洞化なんかよその話、と思っていた商店街もいつの間にか仲間入り。

 商店街活性化といえば未だに「イベントで人を集める」とか「近所に住む人を増やす」といったトンチンカンを本気で信じている人がいます。取り組んでも取り組んでも一向に街に繁盛店が増えるという意味での「賑わい」にはまったく結びつかないにも関わらず、今年もまだ続けるつもりです。
何やかやと新しい・うちでもやれそうな試みが紹介されますし。

 郊外のショッピングセンターは、「輸入品の殿堂」と化して久しいものがあり、国産消費財の流通経路は商店街ーそこに立地する専門店しか無いのですが、肝心の売場を活性化するための商店街活性化が「イベントとマンション分譲」という迷い道から出てこない。
いつまで経っても出てこない。

 あのさ、イベントと分譲マンションで「都市機能の増進&経済活力の向上」(*)が実現できますか?
出来ませんよね。
(*)中活法における「中心市街地活性化」の定義

 ところで。
中活法において、中心市街地とは(要件から)旧市街地の商業街区のこと=中心商店街のことです。
このことをちゃんと理解しておかないと基本計画の中味がトンデモになります。トンデモになると何が起こるか?

 あれこれと大枚をつぎ込んで事業に取り組むものの、成果がまったく挙がらない、という日本全国、全都市・全中新市街地で起きていることが起こる。

 そもそも。
中心市街地とは商店街・それもかって広域商圏を誇っていた中心商店街のことだ、ということを理解しないと打つ手をことごとく間違います。
間違ったことに取り組んで商店街・中心市街地が活性化するなどということはあり得ませんから、すべての事業・すべてのお金がブラックホールに吸い込まれるのです。

 あらためて中心市街地活性化を一から考えてみたい人は、当サイトに設置しているジャンル別掲示板の全てを読破すること。
必要な情報・知識が提供されているのは当サイトだけのはずです。

 今さら勉強かよ、とブルーになるかもしれませんが、勉強無くして活性化無し。そもそも日本全国全都市において成功事例が出ていない取り組み、「勉強無し」でなんとかしようというのがあまりにも虫のいい話。
第九の不思議。

『基本計画』 見直し、作り直しのお奨め

 認定基本計画、早いところは計画期間の折り返しを過ぎましたが、目標数値の達成状況はどうなっているでしょうか?
住む人を増やし、来る人を増やし、という取り組みは着実に目標に接近しつつあり、その結果として商店街は確かに賑わってきている、計画期間が満了する時には中心市街地・商店街は確実に活性化していると自信を持って言える、という都市が幾つあるでしょうか?

 限りなくゼロに近いと思いますが、如何でしょうか。

 どうしてそう言えるか?
これはハッキリしておりまして、せっかく作り直した基本計画ですが、「作り直し」の名に恥じない出来映えになっておりません。

 旧計画の失敗を踏まえて基本計画を作り直す作業について、当社は次のような提案をしています。平成17年です。

『基本計画を作り直す』

 旧計画の轍を踏むことなく、スキームで示されている活性化の定義:都市機能の増進と経済活力の向上を実現するには、上記の記事で提案したような作業は不可欠です。
今日Web上で見ることが出来る計画のほとんどがこの作業をサボって作られていますから、活性化に成功した・しつつある、という声がまったく聞こえてこないのも当然です。

 もはや現行基本計画に計画している事業に取り組めばなんとかなる、と思っている人はほとんどいないはず、一日も早く、路線転換、計画の作り直しが必要です。
まずは上記の提案をしっかり読んでいただき、そのキャップライトであなたの基本計画を照射してみましょう。
果たして新しい「お眼鏡」にかなう計画だったでしょうか。

 叶いませんよね。
とするならば、万難を排して「作り直し」を実現しなければならない。
確かな活性化への助走として是非ご一読されることをあらためてお奨めします。

 ついでに、全国全都市の基本計画の大筋を決定してしまった「認定第一号」に対する当社の論評もどうぞ。
『青森市中心市街地活性化基本計画』論評
昨日今日の記事ではありません。
認定第一号としてWeb上にアップされた直後に行った作業です。

※今日買った本:
岡崎久彦『繁栄と衰退と オランダ史に日本が見える』1991年 文芸春秋
戦略の失敗を戦術で補うことは出来ない。

市場に無知な「市場経済学」

 アダムスミス以来の近代経済学とは「市場経済」について探求する学問ということになっています。
市場を形成しているのは売り手と買い手、それに商品ですね。

 商品が無ければ売り手も買い手もありません。したがって市場もありません。
市場経済学を標榜する近代経済学において「商品」はどう扱われているでしょうか?
アッと驚く、マルクス他ごく一部(*)を除いてほとんど誰も取り上げておりません。エッ、そんなはずは、と思った人は身近の専門書の目次と索引をチェックしてご覧なさい。
 商品がなければ市場はない、市場を分析せずに市場経済が分かるはずがない、とズブのしろうとであるtakeo的には考えるのですが、如何でしょうか。

さて、需要と供給が出会うのは「市場」においてです。
市場とは「場」でありまして、場・即・特定の時間と空間。場がなければ、需要も供給も商品もそれぞれ機能することは出来ません。「場」とは、市場とはどこのことか?

 需給接点=POPです。
すなわち市場経済学=POP経済学(笑

 というように考えないと市場経済を理解することは出来ません。今日、いうところの近代経済学、市場経済学が経済を説明できるはずがない。
「中心市街活性化」を経済の問題として考え、処方できない原因はまさにここにあるのではないか。

 POPといえば、これを常設して購買行動に供することを事業機会としているのはわが小売業の皆さん。
皆さんの事業活動の分析を抜きにして市場経済を語ることは出来ません。経済学は(これまでのところ)出来ないことに取り組んでいる学問ですから、成果も上がりません。上がらないどころかトンデモを引き起こしています。

 市場経済は、POP経済、特に消費財については小売業者などが設営・提供するPOP抜きではあり得ません。
わが独立中小自営小売業者の皆さんはその社会的機能をあらためて認識しつつ、儲かることに専念していただきたいと切望するものです。

 経済学も近代経済学からとっとと現代経済学に脱皮してもらいたいものですが、学業界から革新が起きるとは考えにくい。“馬車を百台並べても汽車にはならない”といった人がいましたね。

(*)
1.ご承知のとおり、マルクス資本論は「商品論」から始まっています。
○貨幣の商品への転化は命がけのダイビングである(仕入れ)
○商品は貨幣に恋をする、だがその恋路は平坦ではない(販売)
と喝破。資本論第一巻、商業者必読です。

2.限界効用のメンガーさんも「商品」を論じています。
『一般理論経済学』2 第八章 商品の理論
「消費財」と「商品」の異同。商品特性と効用の異同。
供給・需要・商品は、POPにおけるAIDCAプロセスのA段階=購買の一瞬だけに現れます。POPが適切に設営されていないと、供給も需要も商品もその目的を達成することができません。

 商品を論じているマルクス、メンガーの両者、「POP」という補助線を引いて臨むと“商売のノウハウ ぴらめき~の”かもです。

ところで。
 経営分析=財務分析などいくらやっても繁盛店は作れませんからね。繁盛のタネはB/S借り方のさらに左側にあるのでありまして、「流動性比率」などがアタマの中でチラチラするようでは頼りないこと限りなし。
経営は、借り方の側に「明日の顧客」がいるか否か、です。
独立自営中小商業者の皆さんの中に経営分析などにはまっている人などがもしいらっしゃったら要注意。

ブログへのアクセス

 本日急増しておりまして、何ごとかと思えば阿修羅掲示板にリンクされていました。

記事は「世論調査の奇々怪々」。
アンケート調査については、これまでも何回か書いています。

 仕事がら調査報告書を見ることが多いのですが、「トンデモ」が大変多い。
商業者の意識調査のつもりではじめたのに、最後は「活性化策」を提案してもらっている、というお馬鹿な調査が結構あります。
“陳腐化した現状から脱出できない商業者”に活性化策を尋ねてどうする。

 アンケート調査は必ずしも「調査」が目的で行われるとは限りません。
いろいろな用途がありますから。モラルサーベイとか。
訳も分からないまま、「聞きたいこと・知りたいこと」を羅列したりすると、思いがけないリアクションが生まれる、という怖~い特性もありますから要注意です。

 商店街・中心市街地活性化がらみでアンケート調査を行う場合は、是非当社にご相談を。目的に即した調査設計と分析法について一度きちんと体験しておくと商店街、都市の財産になると思いますので。


相談はメールでどうぞ。
毎度のことながらメール経由の相談にお金は掛かりません。

言論劣化列島

 民主党小沢幹事長をめぐる「疑惑」報道の劣悪さ。

 問題は至極簡単でありまして、本人が“やましいことは何もない”といっているのだから、メディアにとってこんなに料理しやすい材料はないはず、さっさと“こういう疑惑がある”という証拠付きの案件を出せばよい。“やましいことは何もない”ことを証明するのは不可能だが、“イヤ、ここがやましいではないか”とほんの一点でも指摘されると立場は一挙に、全面的に覆される。
疑惑の存在を主張する論者にはまたとない機会ですが、その作業は放棄したまま、ひたすら「説明責任を果たせ」を繰り返すばかり・・・。
“「説明責任を問う根拠」を説明する責任”とかもあるのではないか? どうでしょうか。

 全称否定命題(すべての○○は××ではない)は、単称存在命題(少なくともひとつの○○は××である)で反証される、というのは常識的に誰もが用いている論理学のイロハ。

 疑惑、疑惑というならさっさとその疑惑が疑惑である客観的根拠を付して指摘すべき。
“自分では指摘することが出来ないが何かあるはず”という「見込み報道」が氾濫していますね。
日ごろおつきあいのある支局の記者さんたちとは別世界の趣き。

 “赤信号、みんなで渡れば怖くない”
報道業界では自分のアタマで考えるべきところ、これに依拠している人多すぎ。
谷沢先生曰く、公式発表を社に持ち帰る伝書鳩だと。

 “みんなで渡れば怖くない”が席巻しているといえば中心市街地活性化もそうですね。誰一人何の根拠も示していない“人が増えれば街は活性化する”というワンフレーズに踊らされて今日に至っているわけですが、ほんとうに“みんなで渡れば怖くない”ものかどうか、いまや全国各地でその結果が露呈しはじめているわけで、早く気付いて対処しないと、“大変なことになりますよ”とも言っています。

報道劣化、情報劣化の奥では「思考の劣化」が進んでいるわけで、ことは一部で言われているような「ポジショントーク」だというだけではありません。
トークの背景には“それでよい”とするものの見方・考え方があるわけ、こういう報道がまかり通るという情況はとてつもない「社会の危機」が進んでいる兆候なのかも、ですね。

「選択と集中」って。

 中心市街地・商店街活性化業界では「選択と集中」という専門用語が語られます。
活性化は弱者救済ではなく、対象となる要件を備えているばかりではなく、さらに「意欲」のあるものを選抜して集中的に支援することで所期の目的を達成するのだ、というわけです。

 弱者救済で何が悪い、という気もしますが、問題は対象者が弱者にせよ、意欲あるものにせよ、ホントに所期の目的である「活性化」を実現する施策体系が設計され、一方では採用された施策群がうまく機能するような体制が作られるかどうか、ということですから、そういう基準で事業成果を見ますと、実際には「選択と集中」の成果は上がっているような、いないような・・・。

 意欲ある対象をピックアップする、というのはもっともなことですが、では対象を選択する基準は何か、何をもって「意欲の有無」を判定するのか、ということがありまして。

 いま行われているのは、“施策に取り組むためのハードルを越える意欲”の有無がその基準ですね。
このとき、もっとも厳しいのは「事業費の自己負担分の調達」というハードルです。ご承知のとおり、提供されているほとんどの施策には、事業費のいくらかを自己負担することが条件になっています。これを負担する条件を持っているか否かが「意欲の有無」というわけです。 内部蓄積が乏しく、調達力も無いというところははじめからエントリーできません。すなわち「意欲がない」と見なされ、支援の対象から自動的にハズされることになります。
それでも活性化が必要だという商店街・中心市街地では自己負担分をだれがどう確保するか、という問題がありますが、これをクリアしていくのは容易ではありません。

 一方、お金を持っている商店街にとって、「意欲」を見せるのは簡単です。何しろ1/2~2/3の資金が無償で提供されるのですから。
「選択と集中」の恩恵にあずかって自力だけではとても思いつけない事業に敢然とチャレンジできます。
ところが問題がありまして。

 自己負担分を調達できることと「活性化への道」のシナリオを持っており、それに基づいて補助事業を申請するということはまったく別のことですね。
活性化実現への最大の課題は「お金の有無」ではなく、“本当に自分たちの力で活性化を実現していくシナリオを持っているかどうか”ということです。
取り組もうとする補助事業は、本当に“これに取り組めばまちは活性化する。何故ならば・・・”「・・・」という根拠に裏付けされた事業かどうか、ということが選択の基準でなければならないと思いますが如何でしょうか。

 「選択と集中」の恩恵にあずかることで活性化への道をいっそう確かにしたい皆さんは、当該事業に応募するに先立って、
①何故この事業にいま取り組むのか?
②活性化を実現するには事業と併行して何に取り組むべきか?
ということをしっかり検討し、①及び②と一体のものとして事業を起案しなければならない。
そうしないとせっかくの「選択と集中」もその結果においていわゆる“慣行的”な「バラマキ」と変わるところはありません。

 このあたり、重々考えないともはや情況的に大きな軌道修正は難しくなっており、投資の「やり直し」は出来ません。
「選択と集中」、使う場合はちゃんと中味と状況を熟慮したうえでのことにしましょうね。
認定基本計画、早いころは既に「折り返し」を過ぎていますが、今年はあらためて「選択と集中」の中味についてしっかり考えてみられることをお奨めします。

POPマネジメント 生活発想の商業集積づくり

 6月スタートに向けて商人塾のテキスト見直し中です。

 今年1月に発明した「POP理論」に基づいて全課程を書き直します。これまで「経験則」として説明していた具体的なノウハウの多くが「POP理論」では“成熟市場における消費・購買行動支援”という視点から導かれる論理的結果として理解されます。
これは後々強力な武器になります。

 さらにPOPからは望外の収穫も。
 ご承知のとおり、これまで「繁盛店への道」のネックは指導者をどう確保するかということにありました。
POP理論の「考え方」を理解すると、「切磋琢磨」がきれいごとではなく、店づくり・まちづくりの方法として根付かせることが出来る、そうすればわざわざ「指導者」を調達しなくても「活性化への道」を切り開いてい行くことが出来る・・・。

 何しろ、個店の売場レイアウト設計から商業集積としての商店街の「業種構成」「テナント誘致」、集客活動まで、「中心市街地(商店街)の商業集積としての再構築と運営」の全体を一体的に理解し、組み立てることが出来る、という理論ですからね。まちづくり会社必携の理論です。

 このPOP理論を都市の関係各方面がどう共有していくか。
さしあたっての課題ですが、今年度はこの取り組みが、スタートする位置はそれぞれですが、何カ所かで始まります。

 POP理論は、活性化実現への強力な武器になるはずです。と言うか、POP理論があってはじめて「活性化への道」が特段のスキルが無くても歩けるシナリオになりました。

 POP理論を採用するに当たっては、整備しなければならない条件もありまして、今年度の商人塾は「条件整備」にも取り組みます。

 先月開催した「商店街活性化セミナー」は、参加された方それぞれの問題情況に即して成果をあげているようです。
参加者からは“三者で参加すればよかった”という感想もいただいています。
とくに取り組みを支援する専門家の皆さんにはPOP理論は興味をもっていただいたようです。
子のセミナーは、事業最盛期を迎える前に、おおむね前回同様の企画でもう一度開催したいと思っています。
その折りはよろしくお願いいたします。 

自力思考のパラダイム

 当社は「パラダイム」を“ものの見方、考え方及びその作業に動員される先入主・環境”という意味で使っています。
ちなみに「環境」とは“キャップライトを照射して浮かび上がってきた情景”のこと、これもパラダイムに基づく活動の所産です。

 パラダイムは、自力思考を促進する性格を持っているものと、そうでないものに区分することが出来そうです。

 同じ対象を見る・判断するという作業でも使用するパラダイムが異なれば異なった認識が生まれ、判断も異なり対応も変わります。

 当社は、小売業の収益機会は販売促進ではなく、購買支援だと見ることを奨励しています。
同じ「商品の売買」ですが、これを販売と見るか購買と見るかで売買機会の作り方、運営が大きく変わります。

 陳腐化している既存店を繁盛店へ、陳腐化の張本人である店主の努力で変えていくためには、このあたりを「体得」することが必要だという視点に立ち、その機会を提供するのがわが商人塾の趣旨ですね。“繁盛のノウハウが欲しい”という現有基礎体力+アルファでなんとかしたい、という話ではありません。
“意識変エルナ、店カエヨ”とはそういうことです。

 パラダイムには、たぶん、自力思考を奨励・促進するものと、それを禁圧・阻害しかねないものがありますね。

 「販売革新」黎明期には、米国小売業のノウハウ直輸入業のコンサルタントが“商売の歴史4千年の精髄は米国にある、米国小売業の経験にまなび、追随することが商売繁盛の近道、「乗り物を間違えるな」と叱咤し、実際にそれで成果が挙がったと言います。(この「教え」を拳拳服膺し、実績を挙げた人たちが今日の大手小売業のトップに位置していることは覚えておきましょう。)

 高度成長期この方“考えるな・暗記して真似ろ”というスローガンのもと「社員教育」が行われているわけですね。
この「米国小売業のエッセンス」、もはや陳腐化~劣化著しく使用期限が切れているわけですが、これに換える追随対象が見あたりません。だからといってにわかに「自力思考」へ切り替えるということはできません。
切り替えたいのは山々なのですが・・・。

 問題は、「販売促進のパラダウイム」から「購買支援のパラダイム」への転換、ということです。
同じ対象を見るのでも、パラダイムが違うと見え方が変わり、したがって課題も変わります。

 商人塾の狙い、一番奥底にあるのは“販売から購買へ”と言う「パラダイムの転換」なのですが、これを体得すべき人たちが如何に体得していくか、ということが大問題です。

中小企業新事業活動革新法

 定義されている経営革新:
①新商品の開発/生産
②新役務の開発/提供
③新たな生産/販売方式の導入
④役務の新たな提供方式の導入その他の新たな事業活動

 と言うことで、もちろんこれはシュンペーターの換骨奪胎です。
(導入であって発明ではない)

 ドラッカーは、“イノベーションの理論はまだ発見されていない”と言っています。さらに、“イノベーションが必要な機会とそれを活用するノウハウは十分備えている”とも言います。
面白いですね。

 このときドラッカーが思い浮かべていた「イノベーションの理論」とは何か?
“イノベーションを導く論理”なのか、それとも“イノベーションプロセスの説明”なのか?
と言うことがありまして、まあ、実務には関係の無いことかも知れませんが、中には前者の意味での「イノベーションの理論」を振り回す人が以内とも限りません。
「SWOT」をやれば革新が出来る、とか。

 “事態を分析すればそこからイノベーションが導き出される”などと言うことはありません。イノベーションは「飛躍」であり、「断絶」です。コツコツと分析作業を重ねればその結果としてうまれるという性格のものではありません。

 イノベーションの機会を発見し、これをイノベートすることがイノベーション。と言うことでしょうが・・・。

 シュンペーター曰く。
“馬車を百台並べても汽車は生まれない”
いくら現状を眺めてもイノベーションの機会を発見できるとは限らない。

 ドラッカー的“イノベーションの七つの機会”
①予期せぬ事態の勃発
②ギャップの発生
③新たなニーズの発現
④産業構造の変化
⑤人口の変化
⑥認識の変化
⑦新しい知識の出現

 こういう状況を機会としてシュンペーター的イノベーションを実行すること。

 と言うように考えると、“○○という状況で××というニーズを発見したら□□の革新が導き出された”というのは、なるほど、説明としては分かりやすいのですが、実際の作業はどう行われたのか? 

 イノベーションの説明は「後付け」のことが多い。
成功した後で“このイノベーションは状況の変化をこう分析し、そこにこのような機会を発見し、それを活用するために考案した”と説明されますが、これは説明であって、方法ではありません。
同じ作業に同じように取り組めばいつでも革新が可能になる、と言うことはありませんからね。

 さて、当サイトの守備範囲でいえば、課題はもちろん「中小小売業の経営革新」です。

基礎体力が陳腐化している中小小売業の経営革新とは?

既存の業容の延長線上に業績の好転が実現することはありませんから、「路線転換」は不可欠ですが、「転換」といえば基礎体力が問題になることは言うまでもありません。

 ご承知のとおり、わが商人塾では“お金は掛けない”、“計画は作らない”ことを「原則」にしていますが、もちろんこれはお金や計画が転換に不必要だと言うことではありません。
基礎体力の現状において立案される計画や投資の出来映えを考えれば、とてもそういうものを宛てにはできません。

 “計画は立てない”というルールは経営革新を主戦場とする皆さんには評判が悪いようですが、経営革新はもちろん「計画~実施~評価」というサイクルを回すことで実現していくわけですが、このプロセスを「革新」にそってきちんと推進していく基礎体力が備わっていますか?ということですね。

 「革新」の中味が本当に革新の名に恥じない、本物だとしてもこのことは問わなければならないことです。

アンケート調査の落とし穴

 消費者、商業者に対するアンケート調査。
活性化事業には付き物ですが、この手法には「落とし穴」が潜んでおりまして、知らずにやるととんでもないことになります。

 以下、二、三、指摘してみましょう。

その一、調査の目的を忘れるな

 そもそも何のためのの調査なのか? ということでありまして、
①事実を調査するのか
②意識・評価(という事実)を調査するのか
は截然と区別しなければならない。

 「ショッピング行動の実際」と「ショッピング行動についての意見」は違いますからね。
「経営上の課題」と「当事者が認識している経営上の課題」は違いますからね。

 こうして並列してみると違いは一目瞭然ですが、実務では混同されていることが少なくないようです。
“商業者が考えている商店街活性化策”を調査して、それを“商店街活性化を実現するための施策”と取り違えてしまうとか・・。

 アンケート調査は設計段階が重要でありまして、先行事例を雛形に“さらに知りたいこと”を加えて実施すれば所期の「知りたいこと」が自動的に手に入る、というものではありません。
先行調査の設計思想を理解しないで「質問事項」だけを真似てもあなたが期待している答えが得られるとは限りません。

 そもそも。
“商店街を活性化させるために何が必要ですか”という設問に対する回答は、
“個々の商業者が考える活性化策”であり、それも“聞かれたから答える”レベル、日ごろ真剣に考えていることの申告とは限りません。
こういう「回答」を真に受けて、答えの多かった順に事業として採用する、などというのは愚の骨頂です。

 アンケートの設計は重要ですからね。
繰り返しますが、先行類似調査のマネをすればよいというものではありません。「意識調査」の設問と「事実調査」のためのアンケートでは同じことを質問していてもその評価法はまったく違います。

 このあたりのことが分からない人はアンケートなどに手を出さないことが肝要、餅は餅屋に任せることをお奨めしますが、問題は「餅屋の選び方」。
この記事を読ませて、“敷衍して設計方針を述べよ”と出題、スラスラ答えられたら「発注すべき餅屋さん」だということになります。

 アンケート調査、ジャンルを問わず盛んに行われています。
その特徴、功罪について理解しておくことは、業務分野を問わず大事な「基礎体力」の一環です。

 まずは、“調査の目的は何か?”
次に、“目的はこの手法で達成することができるのか?”
さらに、“目的を達成するにはどんな調査にすべきか?”
など、調査に先立って検討しておくことがたくさんあります。

 ちなみにアンケート調査って何らかの調査したいことがあって行われるものとは限りません。
さらにいえば、「予断」のない調査から生まれてくるのは恣意的な解釈、そんなもので「活性化策」などを決められてはたまりません。

 そういえば。
業界で多用されるアンケート調査ですが、結果の「読みとり」は噴飯ものが多い。
回答の選択肢を用意しておき、回答の分布をグラフにして“××が○%、□□が○%でした”でおしまい(笑

 まさかと思ったら手元にある調査報告書を一瞥あれ。

中心市街地活性化 実効ある取り組み

 今年は、
①効能効果の期待できないこれまでの取り組みをさらに延長するのか それとも
②起死回生、新しい「活性化への道」の再構築を目指すのか
という国内全都市が直面している選択において、後者を選ぶところがいくつか登場するようです。

 商人塾に取り組んできたところからも、いよいよ「三者体制」の構築に向かって大きな一歩を踏み出そうとしている事例が出てきました。

 中心市街地活性化・実効ある取り組みの基礎は、
※「ショッピングモールとしての再構築」の実現に必要な基礎条件を実現する。
①基礎理論及び「活性化への道」の共有
②中心市街地における「繁盛」の可能性を実証
③今後の取り組みを牽引する商業者グループの構築
④新たな推進体制の再編成への基盤の再構築
という事業に「商業者・行政・会社(会議所)」が協力して取り組んでいくこと。
(ちなみに、①~⑤は当社が本日提出した「実効ある取り組み」への企画の一部です。)

 昨日も書いたとおり、都市において空洞化しているのは中心市街地=商業街区だけではありません。都市の産業の多くが空洞化しており、早急な立て直しが必要な状況に陥っています。
戦略的な取り組みが必要になっているわけです。

 ここで「戦略的」というのは、対症療法的取り組みではなく、活性化の実現に向けた基礎体力の向上及び多面的な相乗・波及効果が期待できる方向での取り組みであること。
限られた経営資源・期間で都市を活性化するには、絶対に必要な着眼ですが、果たしてそういう取り組みを構築することができるだろうか?
という問題が浮上します。

 何しろ、中心市街地活性化でさんざん手こずっているわけですから。

 そこで、あらためて「中心市街地活性化」の取り組みを見直し、実効ある取り組みを再構築し「活性化への道筋」を確かなものにする、その過程で培う「基礎体力」を「都市経営」の各領域に伝播していく、という「一石二鳥」が浮かび上がってきます。

 さしあたり、副市長さんクラスの仕事ですが、誰が鈴をつけるか、という論議が始まっているところもあるようです。

 とにもかくにも。
「中心市街地・商店街活性化」の確かな道筋を描き、関係各方面に売り込むという作業が不可欠ですが、あなたの守備範囲では作業のめどがついていますか?
先進事例の行く末を見てから、といった「模様見」は時機を失することになりそうです。

都市機能活性化のエンジンは

 都市の二大基本機能と言えば、
①生活環境 と
②所得機会 ですね。

 どちらの機能が劣化しても都市は衰微への道を歩むことになる。

 いま問題になっているのは、都市の中のもっとも都市的地域・中心市街地ですが、もちろん、問題は中心市街地に止まるものではありません。都市という都市が基本的な機能に赤信号が点滅しはじめています。活性化しなければならないのは中心市街地だけではなく、都市全体に劣化~空洞化に向かう気配が漂いはじめているのではないか。

 中心市街地所在の都市機能と言えばその過半を占めているのは小売・サービス業です。彼らが商っているのは国内産地・メーカー、問屋というルートで供給される国内産の消費財が主でした。
中心市街地が空洞化するということは、とりもなおさず、郊外の卸団地~産地問屋~メーカーというチャネル全体が空洞化することを意味します。国内消費財産業の太宗が空洞化の危機に瀕しているい言ってけして過言ではありません。

 既に消費財の「産地」の多くが文字どおり空洞化、もはや産地の体を為していないところもたくさんあります。というよりむしろ、産地として機能しているところの方が断然少なくなっています。
これはもちろん、「産地的産業」を住民の所得機会としている都市にとっては大変な問題となっています。

 中心市街地との競合に勝利したかのような郊外型商業は、グローバルなチャネルのリテイルですから、その経済的効果は都市にとっては「持ち出し」になります。
「就労機会」という人もいますが、雇用所得の何十倍もが都市から流出することはアタマに浮かばないらしい。

 郊外型商業は、何を目的に出店しているかといえば、「集金」ですからね。そういえばパチ屋も集金産業です。
地元のお金をかき集めて東京へ送ることが出店の機能です。

 その点、地元資本の小売・サービス業は違います。
地元のお金を地元で回す、なるべく他からも持ってきてもらう、というのがかっての都市中心商店街の機能でした。
これを様変わりした環境状況において再び構築しようと言うのが「中心市街地活性化=都市機能の増進と経済活力の向上」です。

 「集積間競争」はちょっと見方を変えますと、国内VSグローバルと言うチャネル間競争でもあります。
この競争をしっかり意識して、国内チャネルのポジションを再確立することが、中心市街地活性化の隠れた効果です。
ここまで射程に入れておかないと、繁盛を実現しそれを将来にわたって維持発展させることは出来ません。

 取り組みは、三者体制の下、小売・サービス業者の自助努力とその連携をエンジンに進められるわけですが、これは、「都市の活性化=都市全体の機能増進と経済活力の向上」という問題への先駆的取り組みだということですね。
中心市街地の要件の三は“当該地域の活性化が都市の他の地域へ波及すること”となっています。ご承知のとおり。
あまり注目する人はいないようですが、ここまで読んでこられたあなたはもうお分かりの通り、「中心市街地尾活性化」の取り組みは、その方法と方向において、都市活性化のモデルとならなければならない。モデルとなりうる取り組みでないと、活性化することは出来ません。

 三者体制~タウンマネジメント組織~小売サービス業者がスクラムを組んで取り組む・自助努力とその連携をエンジンとする中心市街地活性化の取り組みは、都市全体の活性化を牽引する役割を負っています。
中心市街地の活性化を実現できない都市が果たして都市全体の活性化という問題に適切に取り組むことが出来るだろうか?
ということでありまして、ここらあたりをキッチリ押さえておかないと、「事業仕分け」が牙をむくかも知れません。

 久しぶりで「都市経営」領域の本をパラパラとめくってみました。
神野直彦『地域再生の経済学』中公新書

 この情況をどう突破していくか?
これがわが国の全都市が共通して直面している問題です。

 「中心市街地活性化の経済学」は業界人の問題意識にはないのでしょうかね?
「市場経済」と言うときの市場とは小売店の売場=POPのことでしょ?

戦略業務三点セットの確保

 “恒常業務は戦略業務を駆逐する”
商人塾を経験された人には周知の経験則です。
日々、一人数役をこなさなければならない(だからこそ面白いのでもありますが)商店街立地の中小小売業のみなさんには、きちんと戦略業務に向き合う「制度」を作っておかないと、恒常業務の中に埋没してしまいます。

 恒常業務は取り組むべき時間が決まっている場合が多く、「接客」などはその典型ですね。なにはさておきお客と向き合わなければならない。
他方、戦略業務はその特性からして“何も今すぐやる必要はない”仕事です。今日やらないと明日の仕事が上がったり、ということはありません。明日やらなくても特段の問題は出てこない、あさって、そのまた明日、取り組まなかったからといってどうという悪い結果が起こることはありません。

 ところが。
だからといって放置しておくと、いずれ手ひどいしっぺ返しと喰らう、というのが戦略業務です。

 ということで。
われわれは意識的に戦略業務に割り当てる時間/能力/コスト原資(戦略業務の三点セット)を確保しておかなければならない。
特に「時間の確保」は重要です。週に半日×2回程度は恒常業務/現場から離れられる・離れるシステムを作っておくことが必要です。この時間はたとえ業務がなくてもゼッタイに現場にはでない、というくらいの「制度」にすることをお奨めします。
「制度」にしておかないと、重要な戦略業務でもいとも簡単に恒常業務に割り込まれてしまいます。
もちろん、日々の売り上げを作るのは恒常業務ですからこれを軽視することは出来ませんが、一年後、二年後の恒常業務のあり方を決定するのは現時点でどう戦略業務に取り組むか、と言うことにかかっています。、

 この時間を確保する、ということを前提に週単位で恒常業務(ルーティーンワーク)の時間割を行うこと。

 個店レベルの業容転換/繁盛店の線・面への伝播によるショッピングゾーンとしての再構築への取り組みに率先取り組むことを決意している人たちは、この「制度」を作らないと。
“暇を見て集まる”程度で出来ることではありませんからね。
現場から離れる時間/曜日を制度化する、これがタウンマネジメントの基礎になります。

 ギリギリの人数で回している恒常業務ですが、知恵を出し工夫して時間を作りましょう。

迷い道 くねくね

 “迷っているうちはゼッタイに出口が分からない”というのが「迷い道」の迷い道たる由縁でありまして、「活性化」もどうしたら良いか分からない状態であれこれ手を出してもいい結果が得られるとは限りません。
むしろだんだん出口から遠のいてゆく可能性が強い。

 新しく事業を再出発させるときよく行われる「これまでの取り組みの総括」について。
叙述の順番ではスタートに置かれることが多いのですが、実際の「脳内作業」では、再出発で採用する新しい方法と方向が獲得されて、その視座に立って行われた作業であることが多いと思います。
つまり、新しい「方法と方向」が決定されてはじめてこれまでの取り組みが「迷い道」であったこと、何故迷い道にはまり込んだのか、今後迷わないためにはどうすべきか、といったことが見えてくるのです。

“富士山に登らないとそこからの眺望は味わえない”

 “これまでの総括~見直し”はもちろん大事なことですが、これからの取り組みに役に立つレベルの総括を行うには、総括作業に取り組む前にしかるべき「総括の視座」を獲得しなければならない。
新しい「活性化を実現していく方法と方向」を獲得してからでないとこれまでの取り組みの「迷路性」の正体は分からなりません。

 さらに。
「新しい方法と方向」は、関係各方面に共有されることが不可欠です。
“それぞれが役割分担を遂行することで全体としての活性化を実現していく”という商店街・中心市街地活性化の基本条件を考えれば、「方法と方向」の共有は新しい取り組みのなるべく早い段階で実現しなければならない。
商業者・行政・支援組織による方法と方向の共有があってはじめて「計画」の共有・「別新共栄」が実現できる可能性が出てくる。

 既存の計画やこれまでの取り組みの「見直し」が必要になっていると感じている人は、まず、「見直しへの取り組み方」についてしっかり理解することが必要です。
「見直し作業」は進め方次第で着地点が変わります。

 いつも申しあげているとおり、当社の能力を利用したいと気負ぶされる人は、「利用可能な条件の整備」に取り組む前に、何はともあれ、当社にご一報をいただきたく。
「条件の整備」は当社の得意分野、スタート台に向かって適切に条件整備をすることは、事業成功への第一条件、整備のプロセスを上手く進めないと、「スタート台」に立って以降の仕事の運びが上手く行かないことが良くあります。

 “協働に至るかどうか分からない、約束できないが・・・”という段階から協働することが必要です。
協働している事例の多くは、“海のものとも山のものとも分からない”段階からの協働です。

 まずは質問などありましたらお気軽にどうぞ。

「活性化」が直面する問題

 (昨日に引き続き)

 当社のような「問題提起型」の支援者からみた「中心市街地・商店街活性化(以下、「活性化」という)」の取り組みの現状について。

 それぞれ異なった進捗状況にあるわけですが、共通して直面している「新しい問題」があります。

 それは、
“活性化が可能である”ことを ①理論的に明らかにし、さらに、②その可能性を実証する という作業が必要になっている。
ということ。
全国的な取り組みの状況から新しく発見された問題です。

 新スキームによる認定基本計画が続々登場していますが、いずれも「認定第一号」の水準を律儀に踏襲しています。
ということは、新しく作成される基本計画の運命は「認定第一号」の現状を見ればおおむね察しがつく、ということに他なりません。
“王様は裸だ”状態でありまして、口に出して言うのは当社以外でははばかられているようですが(笑、ぶっちゃけ、関係者のほとんどの「内心」ではないかと思われます。
如何でしょうか。

 どこの基本計画でも、関係者、特に商業・サービス業者が“この計画に自分の事業の命運を賭ける”という決意で取り組んでいるものはありません。だって“命運を賭ける”ような計画にはなっておりませんので。
主人公が“命運を賭ける”気になれないような計画・取り組みで果たして活性化が実現できるだろうか、ということですね。

 “こういう状況からあらためて「活性化への道」を構築し直さなければならない”というのが、現時点での事業の進捗状況に関わらず、ほとんどの「活性化」の取り組みが直面している問題です。

 あるべき「解」は、
①これまでの取り組みが日本全国、ことごとく上手く行っていないのは何故か? という疑問に明快に答えるとともに、
②にもかかわらず、こうすれば今度は活性化が可能である!
ということを論証しなければならない。
大事なことは“これまでの取り組みは何故うまく行かなかったのか”をハッキリ説明できること。

 “もはや商業の活性化は商業振興策だけでは達成できない”などという短絡的な思いつきではダメですからね。
商業の活性化は商業振興策=商業を繁盛させる取り組み、以外ではゼッタイに実現できませんから。

 さらに。
“こうすれば活性化できる”という新しい活性化への道は、「実証」されなければならない。
それも、
①我が中心市街地に立地する商業・サービス業の皆さんが
②現状ありのままから取り組み始めて
③たちまち効果が実感できる=売り上げアップにつながる
という「道」を示し、実践を組織しなければならない。

 と思いませんか?

 いくらイベントその他で人を集めても「活性化」にはつながらない、何ですか最近の流行は百縁商店街とB級グルメ祭りだそうですが、一夜明けると元の木阿弥、ということではこれまでの人寄せイベントと変わるところはありません。

 “ものが売れてなんぼ”というのは特別の仕掛けや特売品を用意しなくても、毎日、たんたんと商品が売れていく、ということですからね。

 ということで。
繁盛店づくりは、「活性化基本計画(中心市街地・商店街とも)」の骨格に位置づけられていないと話になりません。
骨格に位置づけるとは、基本計画の全体が「繁盛店づくり」を軸にして構成されている、ということであり、したがって計画作り、見直しの基準は「繁盛店づくりをどう進めるか」というところにおかなければならない。

 商業コンサルタントの出番ですが、所要のスキルを持った適格者をどこから連れてくるか、という大問題があります。
「個店経営研修事業」などで経験を積んだ人がそういうポジションについていくのかな、とも思いますが、もう少し時間が掛かりそうです。

 特に行政の担当者さんにはアタマの痛い問題だと思いますが、如何でしょうか。
この問題、あなたはどう対処しようと考えていますか?
突破口を開くために、従来とは異なる「打開のための行動」を取るのか、それともこれまでどおり“「繁盛店づくり」は個店の問題”ということにしておくのか、選択を迫られていますよね?

※今日のお勉強:

「活性化基本計画」の後先の仕事:重要記事

 中心市街地も商店街も「活性化基本計画」を作ったまでは、活性化の実現へ期待が在ったわけですが、いざ作って事業に取り組んでいるうち、だんだんと“こんなはずじゃなかった”とため息が出たりします。「通行量神話」のせいですね。

 さて、標題について。
「基本計画」ヲ作っては見たものの、どうもこの計画だけでは活性化できそうもない、ということで急遽、計画を見直して所要の改訂を行う、特に不足していた“活性化の現実性を実証する”事業を組み込みたい、というニーズが増えているようです。
極めて大事なことですね。
いつも申しあげているように、「補助事業」は「補助的事業」でありまして、あくまでも本命の仕事がきちんとでていると仮定したうえでそれを補強・補完するという性格の事業です。
ハード、ソフトを問わず。

 本命の仕事とは何か?
中心市街地・商店街を消費購買行動のデスティネーションとして再構築する、各個店をショッピング客で賑わう繁盛店として賦活させる、という仕事です。
言うまでもなく、この仕事はもっぱら各個店のシャッターの内側で取り組まれなければならない仕事でありまして、この仕事がきちんと取り組まれていてはじめて「補完・補強事業」がその効能効果を発揮するわけです。

 全国一律、「活性化基本計画」に共通している重大な問題は、この“デスティネーションの再構築・繁盛店づくり”の取り組みが欠落している、ということです。依然として“商店街活性化とは補助事業に取り組むことである”という慣習依存の省思考的行動がまかり通っています。

 その理由は、自分たちの力で取り組める「繁盛店づくり」の方法と方向があることを知らないから。
“こんなことをやっても活性化するとは思えないが、他にすることがない”という情けない理由で取り組まれている活性化事業もあるはずです。

 この泥沼からの脱出を目指す都市・商店街がボツボツ現れ始めました。当社提供の商人塾に取り組む皆さんがその先駆ですが、昨年からスタートした㈱全国商店街支援センターの「キラリ輝く繁盛店づくり・個店経営研修事業」で一挙にその動きが拡大しようとしています。
この事業の登場は、既成の基本計画を見直して中核事業としての「繁盛店づくり」を採り入れるチャンスだと思います。
もっとも漫然と取り組んだのではダメ、「活性化への道」シナリオへのしかるべき位置づけと実効ある取り組みの企画が必要です。

 基本計画を策定しているところのなかには、以上のような問題意識のもと、計画の見なおしに取り組んでいる例があります。
皆さんはいかがでしょうか。

 また、これから「活性化基本計画」を作ろうとしているところは、前回の計画の顛末や新法石膏以後の先行事例の状況などを踏まえて、計画作成に先立って「基本構想」すなわち「活性化への道」のシナリオを描き、これで間違いなく活性化できる、という見通しをつけてから計画作りに入っていこう、というごくごく当たり前の段階を歩もうとする例が出始めています。
計画作りに先立って「活性化への道」のシナリオを確立しようと言う取り組み、これから基本計画を作ろうとされている皆さんには強くお奨めです。

 なお、この作業も“やればよい”ものではありません。
専門家の支援指導を受けることが望ましい。
もちろん、必要なのは「メイン事業」の指導支援が出来る専門家の支援指導であることは言うまでもありません。

 「活性化基本計画」、策定後の仕事、策定以前の仕事、いずれも
「活性化への道・方法と方向&シナリオ」に関わる「アタマ」を使わなければできない仕事です。
今年、当社は、「繁盛店づくり」と同時並行して「計画前後」の仕事の必要性を強調して行きたいと思います。

 必要性を感じる人は、とりあえず、当社にご連絡を。
地元で合意が取れてから、とか、予算措置が終わってから、などと言っているといつまで経っても埒が明きません。
当社を「相談役」にすることで、隘路を突破してください。

商店街活性化は実現可能か

 “ものが売れなければ商店街ではない”当たり前のことです。
売れなくなってしまったお店は、しばらくは頑張って商いを続けても、やがては閉めてしまうことになります。
今日、大きな問題とされている街区内の「空地・空店舗」がそうですね。

 商店街活性化とは、つづめていえば、商店街で“ものが売れるようにする”ということです。
ものが売れなければ商店街ではない、というのは空地空店舗のことだけではありません。今現在、商い中の店舗のうちどれだけが“お陰で繁盛しています”といえるのか。

 “繁昌していたころの商店街には人通りが多かった”と誰かが思い出したことから“繁盛するには人通りを増やさなくては”という「活性化の方法」が採用され「人寄せ施策」メニューに取り組んできた、というのが新旧の中活法のもとでの「商店街活性化」でした。

 その結果、街はどうなったかといえば、
人通りが増え、増えた結果繁盛店が増えたかといえば、日本全国、そういう商店街は一個もありません。

住む人を増やす=分譲マンション建設
来る人を増やす=非物販集客施設の整備
        イベント:百円商店街、B級グルメなど

 施策が成功して、住む人が増え・図書館に人が来て・イベントが来街者を集めることが出来たとして、その結果、“街に繁盛店が増える”という目的は達成されたのか?
ということでありまして、“ものが売れてなんぼ”の商店街、“人を集めてもものが売れるようにはならない”ことがはっきりしています。

 5年という年限を限って取り組まれている基本計画ですから、事業に取り組んで二年、三年と経っているにも関わらず、まったく“繁盛する店”が増えない、繁盛どころか廃業する店が後を絶たないという有り様、それも全国一律例外無しですから、いくら何でも“これはおかしい”と立ち止まらなければならない。でしょ?

 “これだけやっても活性化しないのだから、もう商店街は活性化できない”“本当に商店街は活性化出来るのか”という声がどんどん出てきても少しもおかしくない事態になっているのではないか?
補助金使いに一所懸命のリーダーさんたち、漫然と従来的事業にかまけておられる時間はもうありませんからね。
人集めイベント、空店舗の活用、環境美化などに取り組んでいる間も廃業者・空店舗は増えるばかり、商売を続けている店舗のなかには「空店舗候補」がいくつもある、という情況において、これからも従来通りの「活性化事業」の範疇に止まっているつもりですか、
ということですね。

 早急に取り組まなければならないのは:
それは“商店街活性化は可能である”ことを実証することです。
関係各方面、事業の成果が挙がらないことには正直、困り果てており、このまま推移すればトップ以下の責任問題ともなりかねない由々しい情況すよね。

 ということで。
商店街のリーダー、支援する関係各方面の担当者は、商店街の内外に対して「商店街活性化は可能である」ことを実証して見せなければならない段階に来ているのではないか?
“商店街活性化、やれば出来る”ということを自分の商店街で実証しなければならない。

 これまでの取り組み状況、市民はちゃんと見ていますからね。
“補助金を使うのは上手いが自助努力はどうした”と見られていることは誰もが自覚していること、さらに、この自覚に基づく行動が見えてこないところも冷静に見つめられているわけで。

 商店街、ものが売れるということは、買い物行き先として支持されていると言うことであり、地域に住んでいる皆さんの生活に役立っているわけですが、ものが売れない商店街はいくら外見が立派になってもものの役には立っておりません。
役に立たないことにお金がつぎ込める条件は雲散霧消していますから、「商店街活性化」の取り組みを続けたかったら、“やれば出来る”ことを「早急に」実証しなければならない。
商店街組織の会員に対しても、関係各方面に対しても。

 「商店街立地に繁盛店を作り出す」
最重要課題ですが、条件が色々ありまして。
“こうすれば誰でも・どの店でも繁盛できる”という「繁盛への道」を実践することで繁盛店が続出する、ということでないと所期の目的達成にはつながりません。
商店街活性化とは“そこに立地するお店が繁盛し、空地空店舗が新しい繁盛店の機会となる”ことですから、個店の特殊条件を活かした結果としての繁盛ではなく、「繁盛店」を目指して店づくりに取り組んだ結果としての繁盛であることが条件になります。

 さて、「活性化への道」としての繁盛店づくり、ご承知のとおり、今や全国各地で取り組まれており、中には「可能性の実証」段階をクリアしている商店街も出始めています。
そういう商店街には視察に来る人も増えているようです。
「可能性」を確認し、自分たちの街で実証していくには、そういう事例を見てくるのも一法かも知れません。

 いずれにせよ、“こうすれば商店街は活性化する、だからもうしばらくの間、みんなでがんばろう”といえるかどうか、ということでありまして、言えるためには「可能性の実証」が不可欠、というのが商店街の問題情況ですが、ちゃんと分かって対応を考えていますか? ということですね。

POP理論による商人塾のカリキュラム更新

 昨日から取り組んでいるところです。

 あらためて“業容三点セットは「団子三兄弟」、団子の串がPOP理論”とか、“POPが出て業容がよく分かるようになった”という個店経営研修事業に参加された人の言葉が思い返されます。

 個店の繁盛、商店街の活性化という眼前の問題に取り組んでいくなかで、さまざまな知識・理論の必要に迫られてウロウロしているうちにPOPにたどり着いた、というわけです。
考えてみると、需給結合点=POPは経済を理解するうえで不可欠の機能であり、経済学=需給の関係について探求する学問であるとすれば、POPの解明は避けることが出来ない問題です。

 小売業、とりわけその「売場」の機能を問題に出来ない経済学は、ものの役、つまり経済の分析理解の道具、には立たないと思います。

 カリキュラムの更新、最終段階に入っています。
これが終わると、テキストそのものの改訂という大仕事です。
個店POPから面としての中心市街地・商業街区の活性化まで、一つの理論で押さえましたから非常に分かりやすく、使い勝手の良い理論になると思っています。
テキストの改訂まで連休中に終わりたいと思っていましたが、思っているだけでは終わりません(笑。

 もう一つ。
セミナーで発表した「商店街支援専門家協議会(仮)」の立ち上げも、どうやら、takeoがシャカリキにならないと進みそうもありません。まあ、これはこれでもよかったのかなと思っていますが、その分当社の仕事が増えます。
スタッフ各位、よろしくお願いします。

売買接点・POPに端を発する経済学

 経済学は財貨の需給関係を究明することを使命とする学問です。需給が出会い、売買価格が決定するのは市場においてであるとされ、われわれが生きる社会の経済体制は市場経済とも呼ばれます。

 市場とは何か?
需要と供給が出会う「場所」ですね。
ではその場所とは具体的にはどこのことか?
売り手と買い手が出会い、交渉し、価格が決定され、売買が成立する場所です。

 今日、個人消費はわが国のGDPの60%以上を占めています。
経済行為としての消費すなわち、生活材の売買はどこで行われているか?
いうまでもなく小売業の店頭・売場ですね。当サイトではPOPと呼んでいます。

 現実の売場を観察すると、売買の成否はお店側が提供しているPOPの条件とそれに対するお客の批評的態度によって大きく影響を受けることが見て取れます。
「もの余り・店あまり」と言われる段階に至っている需給関係においては当然のことです。

 ところが、業界経済学(経済学を生業とする人たちがひたすら業としての繁盛を目標に取り組んでいる)ではご承知のとおり、POPについてはほとんど研究解明の対象となっておりません。
どうしてでしょうか?

 POPが機能しなければ、どんなに優れた消費財が供給され、それに対する潜在需要がどんなに大きくてもそれが消費されることはありません。にもかかわらず・・。

 ところで。
中活法では“中心市街地活性化”を
①そこに立地する「都市機能の増進」および
②「経済活力の向上」
と定義していますが、
“中心市街地の要件”から中心市街地とは衰退している・及び衰退の怖れがある中心市街地とりわけその「商業街区」であることは言うまでもありません。

 商業街区に立地する主要な都市機能とは「小売・サービス機能」ですから、中活法が「増進」を目指す都市機能の中核は「小売・サービス業」だと言うことになります。
当サイトの用語でいえば「POP機能の増進」ですね。

 さらに。
POP機能とは、経済そのものである需給の結合を実現する売買接点の機能ですから、この機能を増進させることは、とりもなおさず、「経済活力の向上」を実現することになります。

 といったことは、経済について業界的色メガネを掛けずに見れば当たり前のことですが、眼鏡越しに見るととんでもない錯視が起こります。
挙げ句の果ては“活性化は通行量の増大から”といったおよそPOP機能の増進とはなんの関係もない話に転落してしまう。

 「中心市街地活性化」という優れて経済的な問題への対処について、業界経済学からはほとんど発現がありませんが、「市場」とは教科書のなかにだけしかない抽象だ、としか理解していない学者は、“中心市街地活性化?人通りを増やしなさい”という程度の「助言」しか思い浮かばないかも知れません。
 
 市場経済は、POPに依存しているのだ、ということをしっかり理解しないと「成長戦略」は道を誤ることになります。
揺籃期の経済と成熟期の経済についてそれぞれの処方を一つのパラダイムから導こうというのは間違い、わが国の経済と中国の経済を同じ尺度で評価するのは「トンデモ」です。
「トンデモ」が栄えるためしはありませんから、中国(BRICS)との比較にばかり目が行っていると、やがて「その程度」の消費水準までどんどん下がっていき、さらに奈落に落ち込んで行くことになりかねません。

 最後にもう一つ。
デリバティヴは必ずバブる、という命題について。
書こうと思いましたが、おっと、仕事、仕事。

これから読む本・読みかけの本

届いた本:
■奥村 宏『経済学は死んだのか』平凡社新書
■神野直彦『「分かち合い」の経済学』岩波新書
■ 〃  『地域再生の経済学』中公新書

読みかけの本:
■呉 善 花『韓国併合への道』文春新書
■カール・ワイク『組織化の社会心理学』文真堂

読んだ本:
■日下公人・金子仁洋『民主党が知らない官僚の正体』KKベストセラーズ
■郷原信郎『検察が危ない』ベスト新書
■金谷武洋『日本語は滅びない』ちくま新書

作業中:
『商店街再生プロジェクト』プロポーザルの起案

情報劣化への対応

 今日において「情報化」とは、その気さえあれば“誰もが情報発信者”だ、ということですね。当社的零細企業も「その気」をだしてサイトを開けば、形としてはまごうかたなき情報発信者。

 先にも書いたことですが、情報の取り扱いで大事なことは、それをどう評価するのか、評価の手続き、基準を持っておくということです。収集した情報の信頼性と有効性の評価。
この点、情報関連の本などをみてもあまり強調されていませんね。
Webもしかり。「情報評価」「情報評価」、「情報審査」といった用語を検索しても問題意識に対応する記事のヒット数は少ない。

 情報評価という問題は、もちろん、「情報化社会」特有のことではありません。生活に「情報」が登場して以来、人間はずうっと情報評価を行っているわけですが、特定の情報に対する態度を決めるにあたっては、それぞれ何らかの手順を経るというのが一般的です。

 この手順をあらかじめ、反省的に決めておこう、というのが「情報評価」という問題です。

 中心市街地活性化を任務とする人が“中心市街地の活性化とは通行量が増えることであり、そのためには住む人・来る人を増やせばよい”という情報を得たとします。
彼はこの情報をどう扱うべきか?
その扱いを決めるための手続きが「情報評価」であり、手続きについて考えるのが「情報評価方法論」とでも名付けられる作業です。

 近年、この作業を軽視する傾向が強くなっていると思われてなりませんが如何でしょうか。「依らしむべし」の時代ならともかく、「言論の自由」がもてはやされる時代環境においては、“情報をどう評価するか”ということは個々人の責任ですね。

 情況によっては情報評価の間違いが「取り返しがつかない」結果を生むこともあるわけで(古今東西、その例証はいくらでも)、これはホント、「学」あるいは「ハウツウ」として確立を目指すべきものですが、どうでしょうか、あまり話題になりません。

 情報評価、わが中心市街地活性化関連業界においては、他のジャンル同様、あるいはそれ以上にいとも手軽に行われています。

中心市街地活性化策として提唱される、“方向=通行量の増大、方法=居住・来訪人口の増大”は、本来なら
“この提案は信じるに足りるか”という吟味を経て採用されるべきですよね。
 “通行量が増えれば、中心市街地は活性化する”というのは本当か?
 “住む人来る人が増えれば通行量は増える”というのは本当か?
ということを吟味することなく、情報発信者の属性だけをみて信頼してしまう、というお手軽さ。
世間ではそれを信じて突っ走った結果、失敗してしまった、という事例が日々報告されていますが、どういうわけかこっちの情報は素通りしてしまうらしい。

 自分が見たことより、人から「聞いた話」の方が信頼性が高い。
“情報はだれが言ったかで価値が決まる”ということで、
“日本中の都市を自費で回った”
“まちづくり関連の講演を年に数百回こなしている”
という前置詞がつくと、内容の吟味はそっちのけで、下駄の雪。
下駄の雪は放っておけばどんどんふくれあがるばかり、最後にすってんころりんと転ぶまで積み上がっていきます。

 こういう過ちは、「情報評価」を修得していればいとも簡単に避けられることですね。

 情報評価のアプローチは、常識的には“正しい情報か否か”というところが基準になりそうですが、そうとばかりもいえません。
「正しい情報=事実である」ということは“正しい情報を用いると正しい結果が得られる」という意味ではありません。

 われわれが心掛けるべき“情報評価の心得”を簡単に言いますと。
情報を吟味するにあたってもっとも重要なことは“自分が取り組んでいる問題の解決にとってよい情報か否か”であって、“客観的に事実に合致しているかどうか”ということではない、ということです。

 この情報は問題解決に役立つかどうか、という視点で情報を吟味する習慣を持つことが大切。
それと同時に自分が解決しなければならない問題を「解決可能な問題」として定義することも大切。

 ということで。
“解決可能な問題”という条件を付けて「中心市街地活性化」を考えると、それはいったいどういう問題なのでしょうか?

 これがはっきりしていないと、時々刻々もたらされる情報を適時適切に評価することができない、ということです。


 “中心市街地活性化は「通行量増」「人口増」で実現できる”と考えている人は、もう一度、
“中心市街地活性化とは中心市街地の何が・どうなることか”
考えてみることが必要です。

ちなみに、「法」のスキームでは中心市街地活性化の目的として「都市機能の増進」「経済活力の向上」があげられていることはご承知のとおりです。
有限会社クオールエイド
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有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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