読書三昧

 至極のんびりした年末です。

 ケインズ『人物評伝』(岩波書店)から「アルフレッド・マーシャル」をば。
アルフレッド・マーシャル:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB

 完全主義者。「編集」が不得手で細部に留意するあまり、森を育てることが少なかったと。

 “あたまがフレッシュでないときはけしてあたまを使わないこと”という学習法を持っていたマーシャルは、弟子であり同僚でもあったケインズから“短時間の強い集中力が、継続的な集中力の欠如とともに、生涯を通じて彼の特徴をなしていた”と評されています。
さらに“記憶力の欠乏にも悩まされた”とかで、“こう言うことは、弁解には使えないんだよ”といわれているようです。

 ケインズの人物批評は有名。
“ジェボンズは釜が沸くのを見て子供のような喜びの叫びをあげた。マーシャルも釜が沸くのを見たが、黙って座り込んでエンジンを作ったのである。”

“ニュートンは理性の時代に属する最初の人ではなかった。かれは最後の魔術師であり、最後のバビロニア人でまたスメール人であり、一万年には少し足りない昔にわれわれの知的遺産を築きはじめた人たちと同じような目で、可視的及び知的世界を眺めた最後の偉大な人物であった。”

ナチス

 ビデオ鑑賞『ヒトラー 最後の12日間』

自殺するヒトラーには多くの殉死者がありますが、中でも宣伝相としてナチスの興亡を演出したゲッペルスは、妻マグダと6人の子供を道連れにしました。
死を目前にしたマグダは、“ナチ社会以外で育つ子供は見たくない”と。
「その気にさせる達人・ゲッベルスはいやに影が薄くなっていますが、もちろん、ヒットラーに自殺を勧め、自分の家族を殉教者に仕立てたのはこの人でしおた。

本棚から引っ張り出した本:
片岡啓治『天下を取る技術 新ヒトラー物語』寺子屋出版
シュペール『ナチス狂気の内幕』読売新聞社
クルト・リース『ゲッベルス』図書出版社

ビデオ:
昨日の【ワルキューレ】があまりにもつまらなかったので、口直しにいろいろ借りてきました。

『壮烈第六軍 最後の戦線』
『08/15』シリーズ全三巻
『ヒトラー最後の12日間』と合わせて5本/1,000円。
堪能しました。
ちなみに、ワルキューレ作戦を結果的に粉砕したのは、ベルリンに居残っていたゲッベルスでした。

 リデルハートは、ドイツ軍の強さを連合軍の6倍、場合によっては10倍とまで讃えています。
その強さの淵源はどこにあったのでしょうか。ナチス=一部狂信の徒の暴走といった常識でははかれない「闇」があります。

平常営業

 年末年始、当サイトは従来通りに運営します。

 今日入手した本:
アマルティア・セン『不平等の経済学』東洋経済
  同      『不平等の再検討』岩波書店

 今日のビデオ:
『ワルキューレ』・・・がっかり。

本日 御用納めお皆さんへ

 本年中のご愛顧有り難うございました。
 厚くお礼申しあげます。

 本年は、中心市街地活性化の取組がその中心課題である商店街の活性化に収斂していく傾向がはっきりした年でした。
それも従来取り組まれてきたいわゆる周辺事業だけでは成果を挙げられないことがはっきりしてきたことから、直接、“買い物の場”としての商店街を再構築すること、したがって個々の売り場を「買い物の場」を分担する業容へと改革していくことがメインの課題と認知した取組が増えてきました。

 その現れが㈱全国商店街活性化センターの「個店経営研修事業」です。この事業の推進により「通行量の増大」から「キラリ専門店の拡充」へ、取組の画期的な転回がスタートしました。
当社もその取組の一端を担うとともに、従来にもまして商人塾をはじめとする個店・商店街活性化の取組の支援に没頭した一年でした。

 とはいえ、取組は端緒が切り開かれたばかり、これからがいよいよ正念場です。「キラリ専門店」については年明けから年度内の取組の成果に今後の命運が掛かっているとも言われ、いっそうの活躍が必要になっています。
年末年始、ゆっくり英気を養ってください。

来年もよろしくお願いいたします。

佐賀市錦通り商店街

 昨日、久しぶりで錦通り商店街に行って来ました。
佐賀市中心市街地全体から有志を募って商人塾を開催しようということで活動中ですが、なかなか思うに任せない情況のようです。
同じ人口規模の甲府市などと比較すると、“何もいえねぇ”・・・・・、このまま行けば空洞化を通り越して荒廃となること間違いなし。
取組の主力となっているのはごたぶんに漏れず“来る人・住む人を増やす、イベントと空店舗を利用した集客事業”のようです。
エスプラッツ以降を考えても軽く10年以上、実りのない取組が続いていますが「方向転換」の声は関係各方面、どこからも上がらず、“新しい方法と方向が見えないと総括は出来ない”わけですね。

 錦通りで驚異的な業績を確保しているお店:
㈲三根楽器店
有限会社 うれしの金賞堂
いずれも、お金を掛けず、出来ることから取り組む、ダメだったらやり直す、という方法で着々と成果を挙げています。商人塾的繁盛店の常として、お客さんとの交流についてさまざまのトピックが生まれており、今も生まれ続けています。
新しい「商店街商売」の醍醐味です。

両店とも、今後のビジョンについて熱く説明していただきました。

 錦通りの課題の一つは通りにある空店舗の活用ですが、やがて“空店舗があってよかったね”という活用が試行されるはず、商人塾では“空店舗は自分たちで活用する貴重な経営資源”という位置づけです。

 両店の取組、地元のメディアでは「商店街で頑張っている」事例としてよく紹介されます。その報道がまたお客を呼ぶ・・・、という「善循環」が作られています。

 他の都市の事例も逐次紹介します。

タウンマネージャーさんの基礎体力

承前

 取組を主導する関係各方面、基礎体力が不十分であることを自覚しないまま、スタートしてしまった中心市街地活性化の取組はどうなっているか?

 基礎体力増強の必要性を自覚しないまま作られた基本計画にはもちろん、基礎体力を増強するための施策は文字通り“何一つ”計画されておりません。ご承知のとおり。

 さて、三者体制には事業に専念する機能として「まちづくり会社」が設置される場合があります。(旧法ではTMOとして必須でしたが新法ではこのあたり曖昧模糊です。)
多くの場合、まちづくり会社にはタウンマネージャーが配置され、タウンマネジメントすなわち“中心市街地(=商業街区)の業種揃え・店揃え(=売場揃え)の最適化”の推進の司令塔を務めることになっています。

 このタウンマネージャーさんの「基礎体力」は果たしてどうなっているでしょうか?
そもそもタウンマネジメントに必要な基礎体力とはどのようなものなのでしょうか?

 さらに。
マネジメントの対象となる「三者」が基礎体力不足という中心市街地の情況は、タウンマネージャーに例えばショッピングセンターのマネージャーとは格段の基礎体力を要求します。
タウンマネージャーが具備すべき“基礎体力不足の体制をもって所期の任務を果たしていくために必要な基礎体力”とはどのような能力だろうか、ということですね。

 これから基本計画を作る人は、こう言うことを念頭に置いて作業にあたることが必要です。
もちろん、「基本計画作成の基礎体力」も問われています。

 まずはこういう基礎的なところからあらためて考えてみなければならない、というのがタウンマネージャーを取り巻く問題情況です。

※このテーマは重要ですから「都市経営」コーナーで続けます。読むと胃が痛くなるかも知れませんが、読まないと任務を果たすことが出来ません。
関係者のだれもが「基礎体力不備」のまま、突っ込んでいる中心市街地活性化だということをまずしっかり直視することが必要です。

三者体制の基礎体力

 中心市街地活性化=都心商業街区における商業機能を中心とする都市機能の増進及び経済活力の向上を実現するためには、言うまでもなく、関係各方面の協働が不可欠です。

 事業の特性から協働の中核となるのは、
○商業者組織(組合・任意を問わず)
○商工団体(商工会・商工会議所)
○行政
の三者です。都市によってはこれに「まちづくり会社」が加わり「四者体制」となります。(以下では「まちづくり会社」を含めて三者体制として進めます。)

 「三者体制」を意識しているか否かを問わず、三者が協働しないことには中心市街地・商店街の活性化は不可能ですが、どういうわけか、「三者体制の必要性」とか「体制の作り方」などが論議されることは少ないようです。
中には“活性化協議会があるから不要だ”と思っておられる人もありそうですが、そもそも協議会は企画部門でも実働部隊でもないわけで、事実、“実務は協議会主体で進めていく”と丸投げした基本計画で上手く行っているところはないはずです。

 三者体制はなぜ機能しないのか?
というよりも三者の協働はなぜ難しいのか、ということですが、その原因の一つとして、そもそも三者は「中心市街地活性化」に取り組んでいくために必要な基礎体力を装備しているのだろうか?という疑問があるわけです。

 中心市街地活性化を推進していくために必要な基礎体力を装備していれば、三者体制の構築が必要不可欠であることは一目rちょうぜんのはずですが、基本計画に掲げられていない、協議会その他でも議題にならない、ということはすなわち、“中心市街地活性化に取り組んでいくために必要な基礎体力が三者に備わっていない”ということを物語っているのでありまして、今さらながらではありますが、この実状をしっかり認識、踏まえた上で施策を講じなければならない。

三者のうち、商店街組織が自ら装備しなければならない基礎体力は、“「繁盛店」を作るために必要な知識・技術”です。
空洞化している商店街、その執行部が「繁盛理論」を装備しているはずがありませんからね。
商店街を活性化しようと言うのに、「商店街・そこに立地する個店群を繁盛させるの法」を持っていないということですから、なにをか況や、ですね。さっさと理論を修得しないと。

 商店街が理論を装備していない、その結果、軒を連ねる個店群の売場は軒並み陳腐化しています。売り上げ不振=売場の陳腐化、ですからね。

 問題は「三者体制」の他二者にもありまして、そもそも商店街のこの情況を認識できない、ということ。
本来なら、商店街の現状=商業者の経営技術・実践の消費購買行動とのミスマッチ=既存商業理論・技術の陳腐化ということに空洞化の淵源があることを発見、対応策を講じなければならないところ、その任務をはたすどころか、住む人来る人を増やすなどという没理論・没思考の「見よう見まね」に終始している、というのが多くの都市の取組の実態です。

 かくして、三者三様、共通しているのはそれぞれ“持っていなければ始まらない”レベルの基礎体力を持っていないこと・持っていないことに気づいてさえいないこと、だということが分かりますね。
“赤信号みんなで渡れば怖くない”
これまでは「三者体制の成功事例」がなかったので、全国一律、“上手く行っていないがこれから良くなる見込み”という無責任なレポートでOKだったかも知れませんが、これからは違います。

 三者体制を構築、役割分担を決めたうえで「別個に進んでともにゴールに至る」という取組が登場し、その他の課題はそっちのけで繁盛店づくり~街への普及~街区全体での展開という図式を実現するところが出てくると情勢は一変、“うちはどういて出来ないのか?”という話になります。
うちはどうして出来ないのか?
言うまでもなく三者それぞれ基礎体力が不足しているからです。

 今年も残り数日となりましたが、なんと言っても画期的だったのは「個店経営研修事業」という制度がスタートしたことです。
次年度以降さらに取組が拡充されることでしょうが、早く着手しないと上記のとおり「うちはどうして出来ないのか?」といわれることになります。こんな有益有利な事業があるのに・どうして着手できないのか・三者も揃っていながら、という琴になるのは間違いありません。その時、だれの眼にも「三者の基礎体力不足」が明らかになるわけですが、明らかになって困る人はその前に情況を転回させなければならない。

 明けて二月には恒例の“基本計画の進捗状況”の報告が待ちかまえています。リーマン・ショックとかデフレ傾向とか言い訳には事欠きませんが、同じ情況にありながら「繁盛店が続出している」事例が報告されるとヤバイですよね。
今度のレポートでは是非、基本計画にはなかった・個店経営研修事業などの採用による“ショッピング行き先としての個店の改革に取り組む”ことを明記してください。

Merry Christmas


Celine Dion's version of John Lennon's Happy Christmas.

「成功する方法」は存在するか?

 世の中には、分かる人には分かるが分からない人にはさっぱり、という言葉がいろいろあります。専門用語でもないのですが、知っている人はしょっちゅう使うが知らない人はもちろん使いません。
 あるとき、機会があってその言葉が飛び交う場面に遭遇すると、使われている文脈でなんとか解釈して理解する。その場面が繰り返されるうちにいつの間にか自分もその言葉を使うようになっている・・・という経験はありませんか。
 あらためて“はて、この言葉の定義は”と考えてみても、何しろみんなが“使われている文脈で何となく理解して使っている”ものですから、適切に定義することが出来ません。そういう言葉が多用されているところに新しく入ってきた人も見よう見まねというか聞きかじりというか、いつの間にかその言葉を使う仲間入り・・・・。
 例えば「活性化」あるいは「商店街活性化」などが典型的ですね。関係者の誰
もが使っているが、あらためて考えてみると、はて、どういう意味だったっけ?

 「方法論」もそういう言葉の一つです。
 「ノウハウ」みたいな意味から「真理に至る方法」までいろんな意味で使われています。
当サイトでしょっちゅう使う言葉に「方法と方向」があります。ご承知のとおり。
ぶっちゃけ、方法ってなぁ~に?というところから始めましょう。

●方法って何でしょう?

 方法とは「やり方」ですね。何を? 何でもいい、とにかく何かをやるやり方、が方法です。さらに考えてみると、何かをやる、ということは多くの場合、本人にとってプラスと思われることを増やす、マイナスと思われることを減らす、といったことであることが多いと思います。

 つまり、方法とは中身は何でも良い、「期待していることを実現するやり方」だと考えましょう。如何ですか方法がいいと・・・・、悪いと・・・・、と考えればこの定義で良さそうですね。
 使う場面もペンキを塗る技術、海外旅行の楽しみ方、恋愛、利殖・・・何でもありです。
哲学などでいう「方法」ももちろん含みます。ちなみに哲学でいう「方法論」は「認識論」に近いのですが、もちろんこの場合の認識論は認知科学とは全然違います。このあたりのことはいずれまた。

●「方法とは期待していることを実現するやり方」である。
 この定義はしっかり頭のなかに入れておきましょう。

 「方法論」とは「方法について論じること」です。
 したがって、先ほどの定義を使ってこの「方法論」を定義すると、「期待していることを実現するやり方」についての論議、ということになります。

 ちなみに「方法論」の議論に加わると、方法についての知識が整理され、個別の問題で期待していることを実現する能力がアップするかも知れません。

 「方法とは期待していることを実現するやり方」であり、「方法論とは方法についてあれこれ論じる」領域の話です。

 「科学方法論」とは科学の方法、すなわち「科学的な知識」についてその性格や科学と非科学の区分などについて論じる学問です。
 学問的に「方法論」といえばこの意味で使われることが多いようです。これは大変面白い分野でありまして、「社会科学」の方法論、社会に関する多様多岐な知識のうち、科学的知識と非科学的知識を区分する基準は何か、というような問題があります。
 経済学が高等な数学を駆使していますが実際には全く有効な経済政策の提案に成功していないのはなぜか、などということを考えてみると経済学って一体何だ?、という疑問が湧いてきます。

 それではテーマを提案します。
●「方法論」は、方法を論じますが、「この方法でやれば成功する」という方法論が分野を問わず、存在するものでしょうか?

 「科学」の世界には「この方法でやれば間違いない結果が得られる」という方法はありません。ちょっと考えたらありそうに思えますけどね。

 話がずれました。
「この方法は成功するための方法だ」という方法があるか否か?
如何でしょう?

 これは有り得ません。
 したがって、「必ず成功する方法」らしいことを主張している人は、方法論が分
かっていないレベルの人か、分かっていながら謀ろうとしている人か、どっちかだ
ということになります。どちらにしても要注意です。

●さて、「必ず成功する方法」はどうして有り得ないと断言できるのか?

 「必ず成功させる」方法とは、「必ず成功する計画」を立てる方法を意味します。
 もちろん、計画などはどうでも良い、この方法さえとらばどんな計画だろうと必ず成功する、という主張も有り得ます。「祈祷」などがその一例です。
 「こうすれば必ず成功する」という方法を客観的に(誰が試してもその通りの結果が生じる)証明することだが出来ないことは当たり前ですが、だからといってこういう方法が無い、ということを証明することも実は出来ません。無いと思うがひょっとしたらあるかも知れない、ということです。
 こういう「方法」については敬意を表して近づかないことにします。

 ここで有無を論じるのは、合理的な思考を重ねていくことでそういう方法に辿り着くことが出来るだろうか、ということです。
 成功を目指す計画には計画を推進していく将来の環境の変化を予測し織り込んでおきます。不測の変化に対応する予備の能力も必要です。成功するためには計画を立てるにあたって、将来の変化の予測がきちんと出来る、ということが第一の条件になります。
 立案能力がどんなに優れていても、前提となる環境変化の予測が間違っていれば、
計画は実状にそぐわなくなり成功はおぼつかなくなります。

 このように考えると、「必ず成功する方法」がもしあるとすれば、それは「将来を予測する力」に大きく依存していることが分かります。

●それでは「将来を確実に予測する方法」はあり得るでしょうか?
未来を正しく予測する、ということは難しいですよ。

 「正しく予測する」=「あることが起こると予測する」ことは「他のことが絶対起
こらないと約束する」ということですからね。これはちょっと出来ないでしょ。

 これをやろうと思ったら、いろんなことについて「絶対起こらない」ことを証明し
なければいけない。これは事実上無理。だから正しい将来予測は出来ない。

 正しい将来予測の方法がないということは、「この方法で計画を作れば正しい計画が
出来る」という方法が無い、ということですね。

●それでは「良い計画の作り方はどうでしょうか?

 これはどんな理論を持ってきても同じことです。
 現時点ではいろいろな明日が可能なように見えていても、実現する明日は唯一これ
だ、なぜならばこれこの通り、他の道は禁止されている、ということを証明しなけれ
ばならない、ということですからね。

 予測は、“過去に正しく予測が出来た(だから今度も上手く行く)”とか、“○○の方法を応用した(だから正しい)”などということは一切主張できません。
“これが唯一、将来起こり得ることだ”という予測には、“他の可能性は全て不可能である、なぜならば・・・”という形の証明が必要です。

 噴飯的なものとしては、宇宙の法則、「経済原則」、人間の心理・行動の原則等々から明日を予測するというアプローチがあります。これはマンガですね。
 宇宙の法則から明日の予測までの間には、我々が認識・処理不可能な無数の階梯があります。それらを無視して、「法則がこうだから」、「明日はこうなる」と予言するのは、下駄をけ飛ばしてひっくり返ったから「明日は雨だ」というのと似ています。
 もちろんたちが悪いのは「法則」のほうですね。

“ラグジュアリィ”についての覚え書き

■ラグジュアリィ、原語は、「贅沢、贅沢品」ではなくて、「必需品にその人の好みが加わったもの」という意味である。
高度成長期に蔓延した経営戦略は、各業界とも企業別フルライン展開で同質類似商品でありながらデザイン、付加機能などプラスαで「差別化」した商品を溢れさせた。機能がほとんど同質なら付加されたプラスαで商品を選択することになるのは当然である。顧客は基本的な機能を求めながら企業が訴求する差別化を選択基準として商品を購買することになった。なにしろ、プラスαという基準を持っていないと必需・消耗品すら選択購入出来ない、という買い物環境なのだから。

 ■このプロセスから次第に「個人の好み」が立ち上がってくる。「個人の好み」は、次第に整理され体系的になり、やがて生活全体を自分らしく編集すること、特に自分が価値を置く生活局面を自分の「好み」で演出すること、などが生活の重要な課題となってくる。それに伴って、購買行動・購買先の目的別選択が顕著となる。このあたりについては「web商人塾」講義の第3講を参照していただきたい。

 ■生活を編集する、特に自分が大切にしているある生活局面を自分の「好み」で作りあげる、というライフスタイルが定着してくると、それに対応して購買行動が変化する。われわれがもの・サービスを購入するのは、生活を作りあげるための材料としてである。したがって、選択購買するときの基準はもはやその商品の競合する類似商品との差異ではなくなっている。
 
 ■新しい購買基準は、作りあげたい生活シーンのテーマとの整合性を持っている、ということが重要になってくる。ショッピングでは一緒に並べられている商品群を比較して優れているものが抽出・購入されるのではない。作りあげたい生活シーンの既に持っている大道具、小道具とのマッチング、自分が抱いている生活シーンのイメージとの整合性を基準にして購入する商品が選ばれるのだ。
 
 ■もちろんラグジュアリィ=贅沢品・不要品・高額品ではない。

 ■ショッピングは、必要な単品を品群から「比較購買」するというありかたから「吟味購買」=提供されている商品ラインから「当方の好み」で商品をピックアップする、というプロセスに変化した。特に「自分らしく作りあげたい」と位置づけている生活局面、「堪能したい生活局面」作りに必要なショッピングにおいて商品の吟味はもっとも厳しいことはいうまでもない。

 ■購入された商品は、手持ちの材料とコーディネートされて生活局面、生活シーンを演出する大道具・小道具として配置され利用される。あるべき情景が演出され、その空間ですごす時間を堪能する・・・。

 ■堪能とはもちろん「自分の好みのものを味わい、満足する」という意味。あるいは「あることを成就するために必要な能力を十分備えていること」。この二つの異なった意味には相通じるところがある。なにごとかを堪能するためには、環境・条件を作りあげる能力、それを評価し味わう能力が備えられていなければならない。

 ■また、その材料を提供する側には、求められている商品・サービスがマッチすべき生活局面や具体的なニーズの理解、提供する商品・サービスが具備しなければならない特性を設計し売り場を編集するなどのスキルに堪能であることが必要である。

 ■生活局面のグランドデザインを描き、演出に必要な材料やサービスを設計し適切なものを入手する、シーンを作り上げ・シーンを楽しむ、この全てのプロセスが自分の好みの表現として堪能されたとき、人は「得意」を感じる。
 「得意」とは「自分の望むことが実現されて満足しているさま」ということである。人間は自分が求めていることの成就と、求めない・あって欲しくないことの回避という二つの基準をもって環境の中で問題を解決する。人間が生きるということは、その基準は多種多様であるが、一様に得意を求めて「問題」を解決している過程であるとも考えられる。

 ■現在、社会的・経済的にもっとも重要な意味を持っているのは、ラグジュアリィニーズへの対応ということである。
 (これは、このシリーズの中心課題であり具体的には次回に論じる。)
 「大量に売れるものなら何でも売る」という商法で拡大してきた量販百貨店やそれらが核として全体の来店目的を決定している郊外型SCがこのようなニーズへのソリューションを提供する商業集績として計画されたものではなく、したがってこれらのニーズに十分対応出来る能力を持たないことはいうまでもない。

 ■現在、堪能=ラグジュアリィ・ニーズに対応する商業集績は一部の大都市を除いてほとんど存在しない。人々は細切れに提供される情報を頼りに大都市の中心商店街、通販など案内不確かなルートから「買い回り」によって生活を堪能する材料を入手する以外に方法がない。「買い回り」とは「目当ての店で欲しい商品が入手出来ない、やむを得ずあちらこちらと探し回る」という買い物行動である。その過程は堪能というよりも作業であり、必ずしも努力に見合った成果が約束されるものでもない。
 
 ■居住地の近く、堪能したいときになんの障害もなく出かけられるという場所にラグジュアリィニーズを堪能出来る買い物の場がないと本当の意味で生活を堪能するという条件はそろわない。ニーズの変化と対応のミスマッチ、ここに我が国に消費不況の「構造」としての原因がある。

 ■我が国のライフスタイルの趨勢とライフスタイル実現に貢献すべき商業をはじめとする消費財関係業界のありかたとの間に存在する大きなミスマッチを解消すること、新しいニーズに対応するソリューションを開発し提供すること、ここに大きなビジネスチャンスが存在する。中心市街地の活性化-中心商店街のショッピングモールへの転換とは、さしあたりこのビッグチャンスを我がものとして確保することへの挑戦であり、マクロ的には産業全体のラグジュアリィ化、マス・カスタマイゼーション化の推進として、我が国の経済をアップスケール化するという時代的課題に挑戦するものである。

 ■中心市街地-商店街の活性化に関わる皆さんは、ラグジュアリィ、吟味、堪能、得意という4つのキーワードが新しい消費ニーズ=ビジネスチャンスの存在を示していることをしっかり認識していただきたい。

 ■もちろんこのことは単に中心商店街だけが直面する課題=機会ではなくて、消費生活の維持・向上に貢献することを事業分野とする全ての産業・個別企業が直面している課題=チャンスである。(ただし、一部の価格競争に狂奔するグローバリゼーション追随派を除く。そもそもラグジュアリィニーズ段階に入っている我が国の経済がどうしてそこまで至っていない「世界標準」などを基準にしなければいけないというのか?)

 ■中心市街地の活性化は、けして従来型のニーズにスケールアップ(規模拡大)して対応しようとあがいている郊外型SCを不十分な・制約された条件下で追随するものであってはならない。

 ■ラグジュアリィ・吟味・堪能・得意という新しいニーズにマッチする商業集積、「アップスケール(質的転化)」された商業集積に生まれ変わること、ショッピングモール、より具体的にはラグジュアリィモールの実現こそが中心商店街の活路である。

個店の惨状 いつまで放置するのか


Date: 2009-12-21 (Mon)

 今年後半は、商人塾、個店経営研修事業と、個店~商店街活性化の取組に集中しました。
毎日のように皆さんと接していますと、まるで中心市街地・商店街活性化のメイン課題が「個店」にシフトしたかのようですが、もちろん、取り組まれているのはほんの一部でのこと、大勢は依然として「シャッターの外側」の活性化に終始しているところが圧倒的に多い。あなたのまちでは如何でしょうか。

 商店街を「ショッピングの場」と考えるなら、その活性化が「シャッターの外側」の施策で実現するはずがありません。
ショッピングの目的が果たされるのはもっぱら「シャッターの内側」であり、そこが「ショッピング行き先」・「売場」として陳腐化しているとき、そのことを直視することなく、ひたすら「周辺条件」の整備に取り組んでもその成果が挙がらないのは、あまりにも当然のことではないでしょうか。

 商店街の活性化が都市経営上の大きな問題となっているのは、連袂する商店の「シャッターの内側」が陳腐化、ショッピング行き先としての魅力が激減した結果として街全体の空洞化が現出しているのだ、という事情を考えるならば、個店の「シャッターの内側」の改革・改善が、商店街・中心市街地活性化の中心課題となるのは当然のことです。
にもかかわらず、この課題は今日に至るまで直視されることが少なく、最初に書いたように、未だに取り組んでいるところは少数派に止まっています。

 その原因の一つとして、商業者は商業のプロであり、悪化している周辺条件さえ整備されれば、その実力を発揮して「ショッピングの場」として再生することが出来る、と考えられていたことが挙げられます。
商店街・個店が窮状に陥っているのは、その自助努力では対応しきれない大きな経営環境の変化に見舞われたからであり、外部的・組織的取組で経営環境の変化への対応が出来れば、「シャッターの内側」は自動的に「ショッピングの場」として機能するようになる、という「理論」のもとで“住む人・来る人を増やす”ソフト・ハードの施策が展開されて来ました。その結果というか、取組は今も続いているわけですが、その間も依然ととして街の「ショッピングの場」としての空洞化、個店群の陳腐化は進展するばかりです。

 (続く)

各地の商人塾の皆さんへ

 当サイトでは各地の商人塾の活動に関する新聞その他メディアの報道を収録、サイトを訪問される皆さんのご参考に供しています。
 商人塾の活動については、その趣旨からメディア関係者の注目度が高く、破格のスペースを使った報道となることが多いようです。
その理由としては“商人塾の趣旨・活動がメディア購読者の関心・共感を得ることが期待される”ことが考えられます。
報道は、商人塾及び参加各個店にとってまたとないPRの機会です。

 つきましては、御地の商人塾及びその間連についてメディアで報道された場合は、お手数ですがご一報くださいますようお願いいたします。

 商人塾的取り組みの拡大は、各地商店街の活性化の取組に寄与することが期待されるとともに、製造~流通~販売各段階の協働が不可欠となっている国内消費産業の多段階同時多発の取組の推進に大きく寄与するものとして、その周知を図ることが必要と考えます。
各地商店街・関係各方面に御地をはじめとする各地の商人塾について「メディアがとらえた取組」を知ってもらうことは、極めて大切なことだと思います。
お忙しいところ恐縮ですが、趣旨にご理解を賜りご協力くださいますようお願いいたします。

長野県茅野市での臨店

 韮崎商工会が取り組まれている個店研修参加店の訪問。

 商人塾以来、熱心に取り組まれている総合衣料店です。
ユニクロ、しまむらに押されっぱなしの業態ですが、どっこい、このお店は大変良く健闘されています。
売り上げは若干落ちているそうですが、在庫の見直しなどにより全体の業績は良くなっています。商品構成、売場のゾーニング、ディスプレイなど全般的な改善に継続して取り組んでいるところです。

 商人塾当時から社長、店長、販売スタッフと個別に面接するというスタイルでの研修です。
「ラグジュアリィ志向」へのチャレンジとして仕入れ~売場を結んで商品構成の転換が着実に進められています。

 あらためて、「繁盛への道」は業種・業態を問わず開かれていることを感じさせられました。

 個店経営研修事業、今日で第二回臨店研修まで修了、これから後半に入り、いよいよ本格的な指導に入ります。
年末年始をはさんでの取組ですが、補助教材の配付など休みを返上しての取組です。

本日入手した本:
安土敏『スーパーマーケットほどすてきな商売はない』ダイヤモンド社

 スーパーマーケット理論の第一人者、安土さんの新著です。

臨店研修in韮崎

 参加7店のうち6店を訪問。
店づくりトリアーデ(三脚構造)のうち、「方向と方法」について自店の業容に落としこむことが出来たところと、恒常業務(店舗運営)レベルの改善が進んでいないところで業績の明暗が分かれているようです。

 「方向と方法」は、商品構成、取引先の見直しなど戦略的なレベルの改革まで含みます。
売り上げのみならず粗利まで改善されるのが特徴です。

 それにしても、各参加者から教えられるメーカー、問屋の情況は厳しい話ばかり、このまま行けば早晩卸段階は壊滅してしまうといって過言ではありません。
商人塾で「繁盛への道」を見出した人が異口同音に心配するのが「川上」の情況です。商店街活性化への取組は、平行して卸段階・製造段階との協働が不可欠ですが、果たしてそこまで問題意識が届いているでしょうか。

 商人塾では、「協働可能な取り引きの共有化」が課題になりつつあります。

個店経営研修事業in韮崎

 韮崎へ移動して参加店訪問。
今日は特に商人塾を経験していない参加店2店を訪問しました。
いずれも前回の提案事項にきちんと取り組まれた結果、業績が顕著に改善されていました。
提案事項は、
1.ファサードの美化
2.椅子・テーブルの配置
3.レイアウトの変更
など。いずれも商人塾では「イの一番」に着手され、多くの場合、速効で成果が得られる取組、今回も成果が得られています。

 夜は講義。
時節柄、消防団などで欠席者がありましたが、参加者は終始熱心に受講、あすは講義を踏まえた臨店です。

臨店研修と参加店会議in甲府

 昨日に引き続き。

甲府市の場合、参加店が10店舗と他の約2倍ありますから、臨店研修が二日に渡ります。その間、各店を2回ずつ訪問します。
臨店は一回あたりの時間よりも訪問する回数が多い方が効果がある、というのが当社的商人塾のノウハウです。

 参加店会議ではあらためてファサードの整備について、参加者の意見交換が行われました。
ファサードチェックは、
1.道路の向かい側に立って自店のファサードを観察する。
2.斜め方向からの視認具合をチェックする。
3.店前通行者の「視線」をチェックする。
というように進んでいきます。
特に、「3」についてはお店の前を歩く人が自店に対してどのように視線を向けるかをチェックし、その理由を推測して改善の参考にするというもの、ここまで来るとたいしたものです。
 ファサードの管理は、店舗運営の最初であり総仕上げです。

本日入手した本:
中塚明『司馬遼太郎の歴史観』高文研
司馬遼太郎史観とは、ご承知のとおり、
1.明治の日本はすばらしかった。のに、
2.昭和の軍人がダメにした。
的なものですが、さて、ではダメな昭和はどこから生まれたのか、ということが問題です。

別宮暖朗『軍事学入門』ちくま文庫
戦争、戦略、作戦などについての基礎的なところをあらためて勉強したい人のために。

個店経営研修事業in甲府 第二回臨店研修

 今日から三日間、臨店&集合研修、参加店会議です。

 既報のとおり、甲府市の参加者の多くは昨年商人塾に取り組み、それぞれ売り上げアップを実現した人でありまして、その実績の上にあらためて「2割アップ」を目指すのですから、並大抵のことではありません。

 商人塾では、計画を立てず、お金を掛けず、シャッターの内側だけの取り組みで「繁盛への道」を目指しますが、下げ止まり~売り上げアップは比較的簡単に実現します。
問題は、ここから、でありまして。

 将来にわたって経営の永続を保証する売り上げを確保することと、前年対比で○%売り上げがアップした、ということはイクオールではありません。これまでの長期低落傾向をんb考えれば、相当の売り上げアップを実現しなければならない。
これは現在の業容の「マイナスの除去」だけではなく、特定の基準からみた「プラスへの転換」が必要になります。

 甲府市のみなさん、商人塾の成果プラス2割アップを目指して、取り組みがスタートしています。
今回は、講義の内容も第一期商人塾の内容からレベルアップしたものとなっています。

 今日は、昼間は臨店、夜7時から講義でした。
年末のかき入れ時ですが、みなさん繰り合わせて参加しています。

入手した本

新宿ジュンク堂で
クリストファー・ラッシュ『エリートの反逆』新陽館
「ベスト&ブライテスト」によるいわゆるノブレスオブ・オブリージュの放棄、貧富差の拡大、中産階層の崩壊、民主主義の危機・・・、「リベラル進歩主義」への批判。

マルクス『資本論[1]』新日本出版社
「商品論」を読んだら新鮮だったので、あらためて・暇に任せて・読んで見ようかと。

植木朝子編『梁塵秘抄』角川ソフィア文庫
遊びやせんとて生まれけむ。

北の商人塾 お披露目イベント

 昼間は個店訪問の続き。
夜はお披露目イベントの企画会議に参加しました。
商人塾の成果を皆さんにご披露する、という趣旨のイベントですが、従来的イベントとは趣旨も内容もまったく違うのがこれまでに取り組まれた各地のお披露目。

 イベントとは英英辞書によれば「起こることが待ち望まれている出来事」だそうですから、「原義に忠実」をモットーにする商人塾としては、どうせイベントという言葉を使うなら原義を墨守して、当日お店に行く事が「待ち望まれるような」企画にしたいものです。

 もちろん、不特定多数・万人向けの「待望イベント」はムリですから、客相を特定し、その人たちが「行ってみようかな」とAIDMAしてもらえる内容を企画することになります。
他にもあれこれと考えなければならないことがありまして、一筋縄ではいかないのがお披露目イベントです。

 今日の会議では、イベントの趣旨と実施に向けた取り組みのアウトラインが決められました。
商店街組織を超えた連携、文字通り「盟約集団」としての初仕事です。

釧路市 北の商人塾 第一期の修了

 第10講「歩みと行く手」

10月中旬にスタートした北の商人塾、あっという間に最終講となりました。
昼間は個店訪問。
最終回は、これまでの取り組みとお店の現状について、それぞれ説明を受けました。商人塾の成果は、“これならどこに行っても繁盛する”であろう業容を作り上げること。今時の商店街立地で繁盛するには、人口規模や商圏に関係なく、業種や規模に関係なく、どこに行っても通用する業容を実現することが求められます。

 メインストリームである北大通りをはじめ、「業容転換」に取り組み、繁盛への道を歩き始めたことが誰の目にもはっきりわかるお店がいくつも現れました。
(詳細はあらためて追記します。)

“商店街を経営する”

 釧路市北の商人塾第9講です。

 商店街活性化の基本課題は、百貨店や量販百貨店など大企業に比較して店舗規模や組織力に劣る商店街を支援し、適切な競争力を確保させる、というところにありました。

 すなわち、同一立地に進出してきた大型店に対抗して事業機会を維持するには、彼らと伍して競争するために必要な「規模」や「組織」が必要とされ、それを確保させる施策として共同施設事業、協働経済事業が提供され、組合組織の結成が推進されました。 
大規模小売り商業が登場した時代の中小商業進行施策としては妥当なものだったかも知れません。
しかし、その後の商店街を取り巻く環境が変化して行くにつれてこれらの施策は効果を上げることができなくなりました。

なにが起きたのか?

個店経営研修事業の報告

 本日、11月度の取組状況について報告を提出しました。
あらためて感じることは、参加者各位の積極的な取組姿勢です。
皆さん、会議、臨店とも自店の課題、取組状況についてどんどん発表しています。中にはわざわざメモを作ってきて読み上げる人もいます。内容は、とても具体的で:
○なにを
○なぜ
○どう変えたか
○その結果なにが得られたか
ということを「自分の言葉」で報告されるわけです。
商人塾流ですが、この報告の光景はたぶん、自分の目で見たことのない人には信じられないでしょうね。
売り上げがどうなったか、ということまで数字を挙げて報告されますからね。商店街的ビヘイビアにとっては前代未聞です。

 この事業、だんだん「商店街の起死回生策」かも知れない、という認識が拡がって来たのではないかと思います。
特に情報があるわけではありませんが、当社には「今からでも参加できるか」「来年はいつ頃募集か」といった問い合わせが寄せられています。

 それにしても商人塾は:
「ユニクロ一人勝ち」といわれる中で、ますます低迷の度を深める商店街立地において、同じ勉強・実践に取り組めば、業種業態・規模・立地条件を問わず、繁盛店が続出するわけですから、
どうしてみんな取り組もうとしないのか、不思議です。

 当サイト、ずうっとおつきあいしていながら、踏ん切りがつかない、という人もいらっしゃるようですが、「知っててやらない」というのは一番よろしくない。頭の働きが鈍ってきますよ(笑

 各地の個店研修、11月は「数値目標」を決めるなど「助走段階」でしたが、いよいよ今月から本格的な取組です。
といっても「お金を掛けない」という鉄則がありますから、取り組んでいることはたいして変わり映えのない「シャッターの内側」の改革改善ですが、それで客数が増え、客単価がアップするのですから、こたえられません。

 イヤでも分かることは、自店の昨日までを含めて、如何に既存の売場が陳腐化しているか、ということです。
陳腐なお店がドングリの背比べをしているとき、中から頭一つ抜け出す店があったら、お客はそこに集中します。
当たり前ですね。

 ということで、「当社流商人塾」や「個店経営研修事業」で自助努力中心で取り組んだ人たちが繁盛店になっていくのは、なんの不思議もない、当たり前の結果です。

個店経営研修事業の「数値目標」

 ご承知のとおり、この事業では前年同月対比での売り上げアップが求められます。現在取り組まれているところでは、いずれも来年2月度の目標売り上げが、今年2月に対比してアップしなければならないわけです。

 当社が支援している取り組みでは、
甲府会場:目標120%
韮崎会場:目標110%
与論会場:目標120%
というように、参加各店共通の数値目標が掲げられています。

 業種や規模、経営の現状は一切不問、みんな同じ目標を掲げて取り組むわけですが、どうしてこういうことができるのか?

 ひとことで言えば、
商人塾の「繁盛店づくり5原則」に則って漸進的改革に取り組めば、この程度の売り上げアップは確実に実現できる、ということです。

 参加者は、これまで商人塾に参加した人とこの種の取り組みは始めての人が混在しています。
既に商人塾で取り組んできた人たちは、既に相当の売り上げアップを実現しているのに、今回上乗せすることになります。
商人塾参加以前からするとおそらく50%くらいのアップになるのではないでしょうか。

はじめて参加する人は、業績低迷からの脱出を目指しますが、最近では“シャッターの内側の取り組みで売り上げをアップする”という経験をしたことがないはずです。

 両者とも「未知の領域」へのチャレンジですが、参加者は皆さん、“頑張って達成しなくちゃ”と元気いっぱいです。

備忘・クライメートゲート事件

 “盗まれたメール、COP15控え波紋 研究者「気温の低下隠した」 英米メディア過熱”
2009/11/26朝日新聞夕刊

 【ワシントン=勝田敏彦】
 気象研究で有名な英イーストアングリア大のコンピューターにハッカーが侵入し、研究者が地球温暖化を誇張したとも解釈できる電子メールなどが盗み出された。12月の国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)を控えた陰謀との見方もあり、英米メディアはウォーターゲート事件をまねて「クライメート(気候)ゲート事件」と呼んで報じている。

 メールには、国際的に著名な気象研究者同士のやりとりが含まれ、イーストアングリア大のフィル・ジョーンズ教授が米国の古気候学者らに出した「気温の低下を隠す策略(trick)を終えたところだ」などと書かれたものもあった。

 この記述に対し、地球温暖化やその人為影響に懐疑的な人たちが飛びつき、ネットなどで批判が相次いだ。ジョーンズ教授は声明で自分が書いたことを認める一方、「誤った文脈で引用されている」などと反論。木の年輪のデータから推定されるが信頼できない気温のデータを使わなかっただけで、科学的に間違ったことはしていないと主張している。

 公開を前提にしない私信とはいえ、ほかのメールで懐疑派を「間抜けども」などと呼ぶなど研究者の態度にも関心が集まっている。

 米国の保守派シンクタンク、企業競争研究所(CEI)は20日、「『世界一流』とされる研究者が、科学研究より政治的主張の流布に集中していることは明らか」とする声明を発表。23日には、急速な温暖化対策に批判的な米上院のインホフ議員(共和党)が「(感謝祭の議会休会が終わる)来週までに真相が明らかにならなければ、調査を要求する。この問題は重大だからだ」と述べ、「事件」が議会で問題にされる可能性も出てきた。

 COP15を2週間後に控えた時期の発覚で、世論への影響も懸念される。21日付米紙ニューヨーク・タイムズは「(COP15直前の)時期のメールの暴露は偶然ではないだろう」との研究者の見方を紹介している。

 米国では今年に入り、温暖化の科学的根拠に対する信頼感が下がっている。

 世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが9~10月に実施した世論調査によると、「ここ数十年、地球の平均気温は上昇していることを示す間違いない証拠がある」と答えた人は57%で、08年調査の71%、07年、06年調査の77%から大きく下落した。

 同センターは、景気の落ち込みのほか、今夏は例年より寒かったことが理由ではないかとみている。
引用終わり*********************

以上、備忘です。


■ 今日のブログ

本山美彦さんのブログ『消された伝統の復権』から
「金融資本主義の終焉」
http://blog.goo.ne.jp/motoyama_2006/e/8ca58d094ee30fdb27d7a43f4a30a222

ご 提 案

 中心市街地活性化、特にその成否を直接左右する「商業・商店街化の活性化」については、「基礎能力の育成・強化」という課題があります。
この問題への取り組みを回避して、商業・商店街の活性化、ひいては中心市街地活性化を実現することはゼッタイに不可能です。

 折しも新法:「地域商店街活性化法」では、如上の課題に対応するため、「個店経営研修事業」という施策が登場しています。
http://www.quolaid.com/cgi/tmo/wforum.cgi?no=3481&reno=no&oya=3481&mode=msgview&page=0
既に全国20都市で取り組みがスタートしています。

 商業者の「繁盛店づくり」に必要な基礎体力を強化する取り組みは、本来ならば、活性化の取り組みのイロハのイとして計画実施しなければならないものですが、ほとんどの都市が手つかずのままになっています。
繰り返しますが、商業者の能力向上を実現しない限り、なけなしの予算をどれだけ投入してもすべて無駄に終わります。

 ちょうど次年度の予算が決定される時期ですが、さて、商人塾的・商業者の能力を向上・強化するための事業はどのように計画されたでしょうか。

 予算措置が講じられなかった都市派、起死回生の一手として上記「個店経営研修事業」を活用することで、とりあえず、突破口を切開することが必要です。
ただし、この事業を“点から線、線から面への展開、中心市街地商業の面的活性化”のスタート事業として活用するためには相当の工夫が必要です。

 ただし、この事業は「参加個店の繁盛」を目的に漫然と取り組んだのでは、商店街・中心市街地活性化の「起爆剤」「牽引車」にはなり得ません。

 希望により「個店経営研修事業」の適切な活用について、親切丁寧にレクチュアします。
当社のようにいちはやく“商店街・中心市街地の活性化を実体化するには「商業者の基礎体力の向上強化」が不可欠だ”という問題意識を持ち、その指導にあたって来たものだけがこの事業を「商店街・中心市街地活性化」の突破口として活用していくために必要なノウハウを作り上げているのだ、ということをご理解の上、メールで何なりとおたずねください。

※当社へのご相談について

 いつも申しあげているところですが、何ごとによらず、誰によらず、Web経由のご相談は無料です。
なかなか腰が重い人が多いようですが、一度使うと、結構重宝されるようです。
この機会に思い立ってみられては如何ですか。

関係各方面共通の課題

 中心市街地活性化、とりわけ商店街・商業集積の活性化を実現していくためには能力が必要です。言うまでもありません。
取り組みがスタートして10年、未だに成果が挙がらないということは、関係各方面、それぞれが備えておくべき能力を持っていなかった、ということを実証しています。
認めたくない人もいるでしょうけど。

 第一に、商業者は環境が大きく変わる中で必要売り上げを維持・向上させていく能力が不足していた。

 第二に、商工会議所等は、商業者の自助努力を適切に指導する能力が不足していた。

 第三に、行政は商業の活性化という都市経営上の課題に取り組むにあたって、関係者の能力を評価し、能力に適切に対応する事業を計画するという能力が不足していた。
わけですね。
さらに言えば、、

 第四に、都市外部から支援に来た専門家もこのような問題情況への理解を共有して、取り組みの方向と方法を考える、という課題を設定し・解決を支援するという能力が不足していた。
わけで、このことがいっそう問題を深刻にしました。

 関係各方面が当然持っていなければならない、取り組みを分担する上で必要な能力が不足していたこと、さらにその不足を自覚できなかったこと・・・。

 これが中心市街地活性化の現状を説明するために必要、かつ、多くの関係者が気づいていない根本的な問題です。
気づきさえすれば、「如何に取り組むべきか」は比較的簡単に「解」が出せる問題ですが、「気づき」を共有することがなかなか難しい。

 いずれにせよ。
中心市街地活性化への取り組み、最大の問題は関係各方面がそれぞれ必要な「能力」が不足している、ということであり、さらにそのことが当事者にとってなかなか認めにくい、ということです。

 お互いに能力が不足しており、喫緊の課題として能力を向上させないと活性化は達成できないのだ、という認識が共有されているかどうか。
この時期、ほとんどすべての中心市街地活性化の現場に共通する課題です。

 今この時期、タウンマネージャーさんなどは、この課題についての認識の共有を実現することが最優先の課題であり、この共有を進めるプロセスでみずからの主導権を確立していくことが必要ですが、こういう課題があるのだ、ということを理解しているマネージャーその他の関係者がいらっしゃるかどうか・・・。

 というように考えますと、中心市街地活性化の実現、既存の組織&スキームではもはやどうにもならないのだということがイヤでも見えてしまいます。皆さんにも見えているはずです。

 そうした中で、唯一の希望は個店研修で「キラリ輝く繁盛店」の実現に成功する商業者が続出すること。
繁盛店の点から線、線から面への拡大だけが中心市街地・商店街活性化の現実性を実証し、取り組みの方向と方法について疑うことの出来ない方向と方法を示すことが出来ます。
 今年度の取り組みは満杯になったようですが、22年度はあなたの街でもイの一番に挙手されることをお奨めします。

[理論]を意識しないと誰かの理論に盲従することになる

“どのような知的影響とも無縁であるとみずから信じている実際家たちも過去のある経済学者の奴隷であるのが普通である”
― ケインズ『・・・一般理論』最終章

 これをもじれば。
 “自分たちは、「理論」などという仮設などには頼らず、もっぱら具体的な事例に基づいて仕事をする”と主張している実務家も、「具体的な事例」は「仮設」に基づいて実践されている以上、仮設から自由であるとは言えないのでありまして。

 そのことを自覚しないまま「理論」を拒絶するのは、具体的な事例を導いた理論にそれとは知らずに従っている、つまりは盲従している、ということになりますね。
せっかく批判的にものごとを見ることが出来る条件を持っていながらその権利を放棄しており、自分では気が付かないまま、ある「理論」の奴隷になっている。

 ということですね。

 その結果とし起きていることは、誰かが「成功事例」と評した取り組みへの無批判的なバンドワゴン現象。バスに乗り遅れるな、というビヘイビア。
住む人、来る人を増やせ、店前通行量を増やせ、一店逸品、百縁商店街etc,.・・・
共通しているのは“どこに向かうバスか知らないが、とにかく乗り遅れるな”という姿勢。
この人たちは、自分では気がつかないまま「理論抜きで事例に学ぶ」という方法・理論を採用しているわけですが、こういう立場を採用している人が「繁盛店づくり」を成功させられることはありません。
 奴隷になって実行すれば成功する、という「繁盛店づくり」はありませんから。

 中心市街地活性化の取り組みには、仕事に取り組んで行くにあたって「理論」などは不要・無縁だと思っている人が圧倒的です。
 ところが、「理論に無縁と思っている実践は、過去の誰かが考えた理論の奴隷である」わけですから、けして理論と無縁というわけにはいきません。
まして、盲従しようとする・している理論が箸にも棒にも掛からないものだったりすると大変です。上記の住む・来る人増やしから百縁商店街までの事例は、すべてとても理論とは呼べないレベルの理論ですからね。
一般に中心市街地・商店街に出没する人たちは、「理論」についての理解が欠けていますから、いつまで経っても自分が装備している理論の不具合に気がつくことが出来ないのです。理論とは無関係の実践に取り組んでいるつもりですが、あにはからんや、移植しようとする施策は、トンデモな理論に基づいて考案されているものですから、いくら取り組んでも成果が挙がらないわけです。
 
 このことを理解すると、適切な理論をどう選択するか、ということが喫緊の課題であることも自ずと理解されます。
適切な理論が具備しておくべき条件とかも考えてみなければならない。
ということで、課題はだんだん哲学の領域に入っていくわけで、“そんなことは聞いていない”という人もいそうですが、「既存理論の奴隷」状態から脱出するためには、不可避の作業ですね。

 さて、日本全国、数十年にわたって取り組まれている中心市街地・商店街活性化、成功事例がほとんど報告されないのは一体どういうことか?
という疑問は当然、季節はずれではありますが、積乱雲の如く立ち上がってくるはずでありまして、疑問が生じない人は根本的に当該事業には不向きの人ですから、万策を講じて事業からの・中心市街地からの退出を図るべき、それが自分のためであり、もちろん世のため・人のため、であります。

 疑問が湧けば当然ながら、自分が持っている中心市街地活性化・商業活性化に関わる知識・理論を疑ってみることになる。そっちに向かわざるを得ませんよね。
 自分は中心市街地活性化という問題について、何をどの程度知っているだろうか、その知識はいつどのように修得したのか、ということもあらためて吟味しなくてはならない。
今どき、この作業を免れられる人はいないと思いますが、作業に取り組んでいる人は極めて少ない。これは、中心市街地活性化の取り組みがスタートして以来、今日までほとんど改善されていない問題情況でありまして、唯一の希望は「キラリ繁盛店づくり」という商店街活性化の取り組みです。

 われわれの目的意識的実践は、理論の助け無しでは成り立たないのでありまして、このことに無知な実践は、知らず知らすのうちに誰かさんが作った理論に盲従していることになる。それで成功するのなら、なにをか況や、ですが、全国各地の取り組み、盲従するとろくなことはない、という事例のオンパレードですが、そろそろ目を覚まさないと、取り返しがつきませんよ。

商人塾は「答え合わせ」ではない

 商人塾にはさまざまな人が参加されますが、ときどき、“参加する目的は自分が日頃やっていることが間違っていないかどうか、確認するため”と言う人がいます。
つまり、自分としてはちゃんと今という時代環境に適応した経営を実現している(したがって、繁盛している)自信があるが、せっかくの機会だから、自分の経営に間違いのないことを確認するために参加する、という次第です。

 その後の成り行きには二つありまして。
一つは“講義を聴いてみたら答え合わせどころではない”と思い当たり、臨店指導に真っ先に手を挙げ、講義では質問を連発、三点セットをどんどん変えていくタイプ。

 かたや、“自分がやって来たことに間違いはなかった”と「答え合わせ」に満足、ついでに“コンサルタントはみんな一緒、誰でも立派なことをいうことに変わりはない”などと訳の分からないことをいいながら、これまで通りの経営を続ける人。
講義には参加しますが、お店はピクリとも動きません。

 さて、商人塾は全体で三期に分かれているのですが、これまで取り組まれているのは第一期修了まで、ここまでは取り組むべきことに取り組めば業績がアップします。

 問題は第二期以降の取り組み。
上述のとおり、第一期=改革初年度の売り上げアップは、改善作業で達成可能ですが、二年目はそうはいきません。一年目の講義&試行の間に「業容転換理論」「環境変化の三点セット」「仮説試行法」などを駆使する「基礎体力」が作られていないと、二期の課題である本格的な「業容構築」は出来無いのです。
商人塾一期をクリアして個店経営研修事業に取り組んでいる皆さんは、この段階の仕事に着々と取り組んでいます。

 他方、「答え合わせ」に終始して来た人は、これまでの「繁盛」の要因となっていた「お店の外側の情況」が一変するとさあ大変、売り上げはアッという間に激減コースに陥ります。
自分の経営は「正解」であり、「仮説~試行」などは他店の問題と思っていましたから、基礎体力レベルの改革や蓄積はまったく出来ておらず、繁盛再現への打つ手が分かりません。
こういう情況にある人が局面を打開していくためには、まずはもう一度テキストをしっかり読み返してみることが不可欠ですが、それだけでは無理かも知れません。
一番確実なのは、あらためて新規商人塾へ参加されることですが、その前に商人塾は「答え合わせではない」ということに思い当たることが必要です。 

新宿地区 百貨店のストア アナライズ

 新宿地区の百貨店を見学します。

 衰勢顕著な百貨店業界、このところリーダーと目されていた伊勢丹も早期退職勧奨に1,500という大量応募があったと報じられています。
中でひとり気を吐いているのが新宿本店ですね。
休日の午後ともなると地下、一階は確かに賑わっていますが、肝心のファッションはどうでしょうか。
メンズ館もひと頃の勢いは失われているようです。
ちなみに本店婦人ファッションについて、当社は3、4年前に疑問視するコメントを出しています。

 あらためて、今月13日(日)、じっくりと見てくる予定です。
暇な人、つきあいませんか。
商人塾で勉強した人なら百貨店の苦境が「不況」、「デフレ」のせいではなく、「独り相撲」の結果だということがたちどころに分かるはずです。

製・流・販 三者一体の活性化

 与論島からの帰途、鹿児島空港でトランジットの時間で個店経営研修事業の打ち合わせ。
10月~11月との市が取り組まれた「繁盛店づくりセミナー」を契機に商店街有志による取り組みが企画されています。

 話の中で東京の現金問屋さんの話が出ました。
商人塾で「繁盛への道」を見出した人たちの心配は、商品の確保です。いったいうちの問屋、メーカーは大丈夫だろうか、ということですね。うちだけ繁盛してもメーカー、問屋にとっては「焼け石に水」でしょうから、このまま推移すれば廃業するところが出てきます。実際、これまでに相当の取引先が転・廃業しています。

 商人塾では、これはと評価する取引先を知り合いの同業に紹介する、という動きが珍しくありません。また、自店の仮説-試行の結果についても取引先に情報提供、営業に活用することを進めている人もいます。

 他方、「品揃え」の転換・入れ替えが課題になって来たところでは、新しい取引先を開拓するという難しい問題に直面しています。
なかなかこちらの条件に応えうる川上の企業が見つからないのです。

 当社は、多年、中心市街地活性化は単に空洞化した市街地の再利用、立地する商業者の支援、通行量の増加という当面する問題への対症療法では実現できない、新しいニーズに対応する買い物の場、商業集積としての再構築という方向での取り組みが必要であることを主張しています。ご承知のとおり。
これは同時に、不振にあえぐ国内消費財産業、産地・メーカー、流通段階の活性化と軌を一にした取り組みであることが必要です。
逆に言えば、商店街があらためて「買い物の場」として再生しない限り、国内消費財産業が活性化することはありません。

 その商店街においては、商人塾、個店経営研修事業などの取り組みでようやく「活性化の可能性」が実証されてきましたが、上述のとおり、「リテイラー」たる小売業の活性化は、川上初段階との協働が成立してはじめて継続されるものです。
あらためて、製造・流通・販売それぞれの活性化・生き残りを掛けた密接なコラボレーションの構築が課題になっています。

 そうした中で、俄然、期待されるのがキャッシュ&キャリー、現金問屋でありまして、この機能を適切に活用することで、メーカー、小売両部門の戦略的な課題を改善することが出来ます。
商人塾・個店経営研修事業参加店と現金問屋の協働は、参加者の経営革新のみならず、これから参加する人たちの転換をよりスムースにするための施策として実現していくことが必要です。

 当社、新年度の課題として着手したいと考えています。
協働者募集です。
有限会社クオールエイド
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ