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陳腐化からの脱却は業容の革新で

承 前

 商業施設(個店から商店街、ショッピングセンターまで)の陳腐化は、主体側のミスによって起こるとは限りません。
昨日とまったく同じ業容を維持していても、お客が激減するというのは良くあることで、つまり、昨日までは買い物行き先として支持し、利用していたのだが、今日になったら急に“どこにでもあるような古くさい、行きたくない店”になっちゃった。
と、お客に判断されれば万事休す。こちらには何一つ思い当たる節はないのに客足はばったり。
昨日と今日で何が変わったのか?
もちろん、商業施設側ではなく、お客のそれを見る目が代わってしまったわけです。なぜ変わったのか?
新しい商業施設でのショッピングを体験することによって。

 今どき、商店街立地にしか買い物行き先がない、というのはごくごく限られた人たち、ほとんどの人が行動圏内、諸地域に立地する商業施設をショッピングに使います。
業容に圧倒的な差があれば躊躇無く「行き先変更」が起きますし、そうでなくとも徐々にシフトする人たちが増えてくる。

 複数の買い物行き先を使っていると「ショッピングの場」を評価する眼が意図しなくても知らず知らずのうちに育ってきます。これまでは「当たり前」と思っていた従来の買い物行き先の業容のあれこれが気になったりするようになる。
一度や二度なら我慢できることもあんまり続くようなら「行き先変更」を検討することになる。候補はいくらでもあります。

 消費購買行動の原則。
1.売られていない商品を買うことは出来ない
2.売られていることを知らない商品を買うことは出来ない
3.複数の商品があると選択しないと買えない
4.複数の商業施設があると選択しないと買えない

 商業施設が多くなると、行き先を選択しないとショッピングは出来ず、何一つ買うことが出来ません。何を買うかと同時にどこで買うかということを決めなくてはならない。
経験を積むことで、よりシビアになった商品、商業施設へのニーズに対応するためには何が必要か。

 お店の業容は不問のまま、周辺事業(アーケードの着脱、カラー舗装、景観整備、コミュニティ施設、イベント等々)に取り組むことで、一度離れたお客を自店に呼び戻すことが出来るか?

 あるいはこれまでの商業施設の業容をベースに“不具合な部分を改善する”という方法で、今どきの・一度離れていったお客のニーズに合致するショッピング行き先ヲ提供することが出来るか?

 ということでありまして、
あらためて繁盛を実現するためには、お店の現状がどうであれ、“お客にショッピング行き先として選択される業容”へとお店の全体をシフトして行かなければならない。
お客が求めている、というか、実現すればお客の支持を確保できるという業容を構想し、これを実現しなければならない。「業容の革新」ですね。

 陳腐化し(業績不振に陥っている商業施設はすべて陳腐化していると考えられます)、そこからの脱出を目指す商業施設は、すべからく、「業容の革新」にチャレンジしこれを達成しなければならない。
クオールエイド流商人塾が目指すところです。

 商人塾では“お金を掛けず、出来ることから、細切れで”という漸進的取り組みを提唱していますが、これはけして現状を「改善」するものではありません。
手法としては「改善」のようですが、その目指すところは「革新」です。

 革新と改善はどう違うのか?
ということに付いては、サイト内資料をチェックしてください。「改善」で済むなら話は簡単、3時間×10回の勉強は不要ですが、「革新」となれば、ビジョンを掲げてその実現を目指して業容を漸進的にシフトさせていく。
三点セットの全体のバランスを維持しながらゴールに向かうには、ビジョンを作り高く掲げることが必要です。

商人塾の3時間×10回は、
○必要な基礎体力を強化向上する
○目標としてのビジョンを創造する
○プロセスを通じて技術を開発する
という、今どきの繁盛店づくり=業容革新には不可欠の課題に取り組んでいくものです。

 二日にわたって商業施設の「陳腐化」とそこからの脱却について提案してみました。
中心市街地・商店街活性化の場合、問題は“商業集積としての業容革新”というより高度な問題に取り組むことになりますから、「繁盛可能性の実証」というスタート時点の取り組みにおいて「商業集積としてのビジョン」を見据えた展開を心がけなければならないわけです。
すなわち、「ラグジュアリィ型ショッピングモール」。

 商業集積として実現を目指すビジョンの有無は、これからの商店街活性化の取り組みの成否を占う試金石、陳腐化し、活性化が必要な商店街を活性化する取り組みは、「商業集積の革新」というテーマを掲げなければならない。
取り組みは、有志個店の繁盛再生の自助努力からスタートしますが、その取り組みには“商業集積としての再構築を目指す商店街において、個店レベルで先行チャレンジする業容革新”という位置づけでないと最終ゴールに至ることは出来ません。

 ところで。
従来の商店街活性化の取り組みは、もっぱら商店街の内部環境についての分析に基づく周辺事業(市街地の整備改善、アーケード着脱、道路整備、集客施設の整備、イベントなどによる集客など)に集中していたわけですが、期待に反して街にお客を呼び戻すことが出来ません。
以上の考察から結論させること。
1.商店街を空洞化せしめた「お客の街離れ」を可能にしたのは、商店街以外への「買い物行き先」の登場であり、それらの新しく登場した商業施設をお客が選択したからである。2.商店街を活性化させるためには、
①それを陳腐化させた商圏内の各商業施設の「買い物行き先」としての性格とその充実程度を理解した上で、
②商圏内で新たに実現すればお客の支持が得られ、かつ、
③商店街の能力で実現可能な商業集積を構想し、実現へのシナリオを描き、歩き始める
という以外にありません。よろしいですか?

 これを踏まえて。
現下取り組まれている活性化事業には、
①「ショッピング行き先」として再構築する という目的意識も
②今現在、都市住民のショッピング行動はどうなっているか?という問題意識も
まったくありません。
肝心カナメを省略したまま、もっぱら“住む人・来る人が増えれば街は賑わう”というウソ八百に頼って周辺事業に勤しんでいる、というのがほとんどの商店街のの取り組みですが、“住む人・来る人が増えれば、陳腐化している売場は革新されるのか?”ということは考えなくても良いのでしょうか?
そもそも。
商店街の天敵とも言われるショッピングセンターはなぜ「買い物行き先」として支持されているのか?
“住む人・来る人が増えれば”、お客は郊外の商業集積群から商店街へと回帰してくると言えるのか?
なぜ言えるのか?
という問題に適切に答えない限り、“住む人・来る人を増やせば”中心市街地・商店街は活性化する、とは主張できないのではありませんか?

この問題について、
【目指せ!繁盛店】『劣化スパイラル 脱却の道』で展開中です。詳しくはそちらでどうぞ。
 
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  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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