佐賀市錦通り商店街の近況

 佐賀新聞 7月26日
   【佐賀夢百景】

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『商店街再生へネットワーク』
―アーケード撤去契機に―

 佐賀市の旧長崎街道沿いにある錦通り商店街。100メートルほどの通りに7つの商店が並び、西端は呉服町名店街につながる。7月初旬、老朽化した同名店街のアーケードが取り外され、通り全体に太陽の光が射し込むようになった。
錦通り商店街会長の三根抱一(53)さんは、「今こそ商店街の横のつながりを強めるチャンス」。街を区切るアーケードがなくなった通りをまじまじと見つめた。

 1923(大正12)年創業の老舗「三根楽器店」の3代目。
三味線やことなどを販売するほか、三味線の皮張りや修理も手がけ、演奏家や邦楽フアンの様々な要望に応えてきた。大学を卒業して店を継ぎ、約30年。和楽器だけを扱う店は県内には少なく、高い技術と専門性に自信を示す。

 とはいえ、空店舗の増加による中心市街地の空洞化にはずっと不安を感じてきた。2005年に呉服町名店街のスーパー「窓の梅」が閉店し、通りを歩く買い物客が減少。昨年8月には呉服町名店街協同組合が自己破産した。

 「花見や新年会を企画するのが役割だった」という会長になって約5年。結束を強めようと努めたが、店主間に世代の差もあり「商店街としてまとまりきれていない」というジレンマを考えていた。そんな情況が変わり始めたのは2年ほど前から。30代、40代の後継ぎが戻り、商店街を活性化しようという機運が高まってきた。佐賀城下ひな祭りに合わせて店頭に花飾りを付けるなど、外観の統一を出すことから着手。今年1月には「商人(あきんど)塾」を始めた。

 コンサルタント会社社長を講師に招いた塾の方針は、自助努力による繁盛店づくり。個店の充実と売り上げ増が最優先課題で、イベントによるにぎわい創出を軸とした従来の活性化策とは一線を画すものだった。6月まで講義や実地指導を受け、レイアウトや品揃えの見直しに取り組んだ。

 佐賀市ではここ数年、JR佐賀駅周辺などにマンションが林立。中心域に限れば人口が増加傾向にあり、“都心回帰”がみられる。
もちろん、消費者の郊外型大型店志向が強いことや、30数分で福岡都市圏とつながる現状も十分理解している。それでも活路を見いだせそうな予感はある。

 消費不況と言われるが、「個店だからこそ、どこにもない技術、商品があれば生き残れる」と三根さん。約10年前からインターネットによる注文を受け付けているが、県内だけでなく、全国各地、海外在住者からの問い合わせもある。

「個店としての充実を目指す有志が集まり、情報を交換しながら活動を点から線に拡げていく。その動きを“面”として商店街同士の連携につなげていければ」。三根さんが世話人となり、6月にには「佐賀市中心商店街ネットワーク会議」がスタートした。初会合には商店街の商店主ら約25人が参加。団体名から「中心」をはずし、広く佐賀市内から参加を募ることも検討している。
目指すのはオリジナリティのある強い個店の経営者が団結すること。既存の枠を超え、新たな商店街のかたちを模索している。

  ※余話・余録※
 商店街組織の解散目立つ

 【佐賀市の商店街】
県中小企業団体中央会によると、近年、県内では協同組合や振興組合などの組織を解散する商店街が目立っている。
 2004年に「佐賀市商店連盟」(昨年6月解散)に所属していた商店街は20団体(協同組合7,振興組合3,任意団体10)。それが、この5年間で少なくとも8団体が解散したという。
 最近では、昨年8月に呉服町名店街協同組合が自己破産して解散、現在老朽化したアーケードの撤去が行われている。中心市街地の商店街で組織し、共同で銀天夜市などの催事を開催していた「銀天どおり商店街振興組合」も昨年末に解散した。
 当然ながら、組合が無くなっても営業を継続している商店は数多い。三根さんたちのように個店経営者の新たな連携を模索する動きもある。
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 記事及び写真はあらためてアップします。

 佐賀市の中心市街地、ひと頃のマンションブームで居住の都心回帰は実現したものの、それが商店街の活性化にはまったくつながっていない。居住人口と商業活性化の関係について、かねて当社が指摘していたことが実証されています。

 肝心の商人塾取り組み以降の業績について。
商人塾における「繁盛」の定義は、“これまでの経営の延長上では考えられない売り上げを実現すること”商人塾は開講直後から売り上げアップが始まります。
三根楽器店、6、7月の業績は文字通り“延長上では考えられない”業績だったそうです。客数・客単価双方ともアップという、まさに商人塾の「方程式」どおりの結果です。
新規投資、宣伝広告一切なし、ですからね。
如何ですか?

 記事にもあるとおり、100メートルの通りに空いている店が7店という、それだけ見れば「空洞化」の典型のような錦通り、和楽器愛好者がにわかに増えたわけでも、店前通行量が増えたわけでもありません。にもかかわらず、“延長上では考えられない”来店客数アップ・売り上げアップが実現しています。

 もちろん、繁盛しているのは三根楽器店だけではありません。宝石店、漢方薬局さんなどでも客数・売り上げアップが実現しています。
皆さんにとってはまか不思議、商人塾にとっては毎度のこと、が出現しているわけです。

 商店街ネットワーク、まず有志が繁盛店づくりに取り組み、その運動を点から線、線から面へ拡大して中心市街地全体の活性化につないでいこうという運動は、中心商店街を東西に串刺しする錦通り~中央通り~県庁通り三商店街有志の取り組みを先行させる方向で協議中とのことで、今秋には方向が定まり、スタートするものと期待しています。

 今後の課題の一つは、行政、TMOが推進する中心市街地活性化事業といつ・どこで・どのように・合同するかということですが、いずれにせよ「繁盛実現」最優先という方針は不変だと思います。
商店街活性化、計画はみんなで作りますが、実行段階は当然のことながら各個店のシャッターの内側でそれぞれが取り組みます。であるからには、計画作成段階で、各商業者が「その気になれる」・魅力のある取り組みになっていることがキモですね。
その気になってもらうには“しっかり取り組んだら必ず繁盛できる”という納得材料を提供することが必要でしょう。残念ながらこれまでの計画では「納得材料」が提案されていません。

 住む人・来る人を増やしてあげる。それをお客にするのは個店の役目、とは劣化スパイラルを止め得ない取り組みにおける常套弁解ですが、業績不振の個店に店前通行量を得意客に転換する技術が備わっているとでも?
そんな技術があるくらいなら空洞化は起きていません。

 ということで、わが佐賀市錦通り商店街の取り組み、個店の繁盛と取り組みの拡大と期待が高まる情況となりました。
当社も引き続き全力を挙げて支援にあたる所存です。
地域商店街支援法など使い勝手の良さそうな制度も出来ました。

佐賀県のコンペティションに参加

 昨日、佐賀県の「市街地再生プロモーション事業」の企画コンペティションに参加しました。
http://www.pref.saga.lg.jp/web/_27291.html
停滞期に陥っている感のある県内市町の取り組みに対して、あらためて中心市街地活性化の必要性を確信した上で実現への筋道を提案し、推進体制の再構築へのスタート段階を支援するという趣旨の事業です。
内容は、セミナーと事例視察が中心。

 このところ例年実施されているとのことで、参加した人から感想などは聞いておりました。ちなみに昨年は、セミナー講師:佐世保市四ヶ町商店街の理事長さん、視察行き先:山鹿市だったそうです。

 当社は類似事業について、これまで北海道経産局、長野県、静岡県の事業に参加しています。
いずれもtakeoのワンマンセミナーでした。

 経験を踏まえての当社の提案は、
セミナー講師:takeoと長崎県諫早市の中心市街地活性化担当者さん。
視察行き先:長崎県諫早市

 諫早市は、中活法のスキームによる中心市街地活性化の推進では全国的にも珍しい「模範」だと思います。
基本計画作成段階での三者体制の構築、基本計画~認定基本計画と一貫して取り組まれている商業機能を充実させる各種施策の体系的な実施ということでは、takeoが知る限り、比肩できる都市はないと思います。
あまり知られてい無いかも知れません。事業受託の有無に関わらず、諫早市の取り組みについてはこれを機会に詳しく報告したいと思っています。

 事業全体の構成は、
①中活法のスキームによる取り組みの全体像 を明らかにした上で
②スキームに則って取り組み成果を蓄積している諫早市の取り組みについて報告
③現地視察
④視察先との共催での活性化フォーラム
としています。
往還のバスの車中ではtakeoのワンマンセミナーを予定しています。
なお、事業期間を通じて市町の取り組みを支援するホームページの開設・運営及び事業を動画で記録して市町に配付する、という盛りだくさんになっています。

 こういう催しでいつも感じることは、参加者は“参加してためになった”と言われるのですが、その成果が市町の現場の動きにほとんど反映されないということ。
今回の提案ではその点を考慮して、動画の配付を企画しました。

 プレゼンで強調したのは、再構築と銘打つからには「先進事例」のマネは出来ないということ。先進事例というのは中活法のスキームを上手に活用、挫折していませんからね。対する当方は基本計画作成以来、事業には取り組んできたものの確たる成果の蓄積はありません。その差は歴然としており、当方はいわば「マイナスからの再スタート」です。
したがって、取り組みの形式も従来のパターンを踏襲するわけにはいきません。思い切った取り組みの改革を覚悟した市町だけが再スタートが可能になる、ということです。
万一(笑、当社が受託すれば、当該市町の関係各方面が“さあ、あらためてスタートしよう”と共通の土俵を作るにあたって格好の支援になると思いますが、さて・・・。

 プレゼンテーションには審査委員として、県内関係各方面の担当者が揃い踏み、久しぶりに懐かしかったです。

 結果についてはあらためて報告します。

 ちなみに、北海道経産局が実施されたTMO研究会は、2年を経て道内某市の取り組みとして開花しようとしています。takeoは今年3月、同市を訪れ再スタートへのセミナー講師を務め、市長さんともお会いして方向と方法について提案しています。
新しい取り組みは、今秋スタートの予定で、目下調整の最終段階です。他にも北海道では来年度の商人塾実施を目指して準備事業の実施を計画しているところがあります。
 出掛けたら経産局・中小機構さんなど立ち寄って報告したいと思っています。

 プレゼンテーション終了後、「錦通り商人塾」の錦通り商店街にお邪魔しました。
日曜日、佐賀新聞に同商店街を中心に始まった同市中心市街地の商店街によるネットワーク再構築の取り組みが大きく報道されました。このニュースについては、後ほどあらためて。

中心市街地活性化推進体制、当面する課題

■推進体制の苦境

 中心市街地活性化。
推進のプロセスは次のように考えられます。

①発  意
②計画作成
③組織編成
④推  進

 新旧の基本計画を持っているところは、当然、④の段階にあることになりますが、残念ながら
①合意は形だけ
②計画は作ってみただけ
③組織は未成
ということで、推進段階とはいうもののその歩みはダッチロール、事業着手の有無に関わらず当該街区の都市機能は日々劣化、空洞化のスパイラルは着実に・止まることなく動いています。

 どうしてこういうことになったのか? 問題は、①発意の段階にありまして。

 本来ならば発意段階で行政・会議所・商業者(以下「三者」)の間で「中心市街地活性化の方向と方法」についてしっかり展望を確認し合意を確保したのち、商店街組織を巻き込んで計画作成段階に進むべきところ、“国の支援を受けるには基本計画を作らないと”といった薄っぺらな問題意識のもと、内容は二の次三の次、“ともかく作る”という限りでの三者(特に商店街の場合は既存組織の長限り)の合意を形成し、「先進事例」とやらの見よう見まねを軸に突貫工事で作りあげた、というのが大方の計画作成の事情ではなかったでしょうか。

 もちろん、それでも招聘されたプランナーさんがしかるべきスキルを持っていれば、発意段階~計画作成段階における最重要課題である「活性化の方向と方法」についての三者の合意形成について徹底した指導(理論講習を含む)を行い、「共通の土俵」を作るべきところ、スキルに劣るプランナーさんを迎えての取り組みは準備段階をスルーして「計画作成」の本番に突入します。
地元各方面の関係者も“それが普通”と思いこみました。

 ほんとうは前述のとおり、発意段階で三者からしかるべきメンバーが集合、「方向と方法」について」徹底した調査研究を行い、“わが中心市街地を活性化する方向と方法”について確たる成果を得てから「計画作成」段階に入っていく、というのが正しい段取りです。
さらに、計画作成段階では特に「商業の活性化」についてその主役を張らなければならない既存商業者の指導・教育を兼ねた調査研究を徹底することが不可欠ですが、なんの手だても講じられず、晴れて認定の日を迎えた、というのがこれまた大方の中心市街地の情況です。

 こんにち、劣化スパイラルのさなかにある中心市街地が直面している問題とそれに対応すべき商業者のスキル・意欲とのギャップには凄まじいものがありますが、その発生の根源は「発意」段階の至らなさにあるわけです。

 さらにこの「至らなさ」の原因を探っていくと、“商店街を活性化するには通行量を増やせばよい”という「一つ覚え」に逢着するのでありまして、確かに「通行量」でことが解決するのなら何も商業者に大嫌いな勉強をしてもらう必要はありません。
シャッターの外側の施策でシャッターを包囲すれば、その内側が活性化する、というのならば、です。

 このところ、“商店街活性化の根幹は、個店の繁盛だ”“繁盛する個店を作り出し、点から線、線から面へ波及させる”という方法への認識が徐々に拡がって来ているようですが、ここへ来て思わぬ「伏兵」が現れています。

 取り組みのスタート以来「通行量の増大」に取り組んできた一部の関係者が、「個店の繁盛実現」という新しい方向に対して、陰に陽に抵抗する。
本人さんたちにとってみれば、今まで“活性化への道”として基本計画にも掲げられていた方向と方法を遵守・推進してきたのに、今さら“これからは個店だ”という方針転換は、これまで自分たちが取り組んできたことを総否定するもの、「ハシゴをはずされた”と受け取る向きもあるかも知れません。情けないことですが。
いまさら活性化への道を勉強し直すのもおっくうだし。

 これには実際に事例が色々とありまして、新しい方向と方法に対する抵抗の箸にも棒にも掛からない実態は、対峙した人でないと分からないかも知れません(笑

 だがしかし。
抵抗が有ろうと無かろうと、活性化をホンキで実現しようとするなら、「方向と方法」の抜本的転換は必須課題、何としても実現しなければならないわけですが、問題は、この転換は「マイナス」からのスタートだということ。

 “問題は通行量で解決する”という取り組みの場合、個々の商業者はいわば「受益者」でありまして、まあ、“通行量を増やせば商売は繁盛する、増やしてやるからもちょっと辛抱してね”ということだったのかどうか、いずれにせよ、“商業者は自店の買い物行き先としての充実に取り組め”という方針は皆無、取り組むための支援施策も皆無という中で、「すべてを癒す」はずだった「通行量増加策」は不発、一部成功した都市でもその結果として個店の売り上げが増加した=経済活力が向上したというところは一個もありません。

 もちろん、この間、各個店の業績は劣化の一途、もはや商売の将来への希望は全くない、という情景が拡がっているわけですが、恐ろしいことに取り組み三者の間にも「相互不信」が芽生え・育ち、今や抜き差しならない情況にまで「発展」しているところもあるくらい。

 こういう情況からの再スタートですから、並大抵のことでは難しい。中には土俵に上がることさえ拒否する者もあると思われます。
ここからスタートして“ホンモノの中心市街地活性化への道”へと舵を切らなければならないわけですが、これまでの流れを教訓にするなら今度は“よし分かった、そっちの方向に進もう”という早とちりはしないことが肝要。それはまたしても失敗への道、ですからね。

 まずは、“中活法のスキームを活用するには、何が必要か”というイロハのイについて、自都市の来し方を振り返りつつ、考えてみること。
“今なら分かる”ということも色々あるかも知れません。

 特に、問題は最初に述べた“発意段階での合意形成”。
方向と方法についての合意を作る前に計画作成に突入してしまった(前述のとおり、「通行量」でこと解決するならそれでも良かったのですが)ことが問題でした。

 あらためてのスタートでは、あらかじめ「活性化の方向と方法」について三者の主要メンバーがしっかり合意しておくことが不可欠です。

 さしあたっての作業は、やがて編成される推進体制の中核となるべきメンバーの合意を形成する取り組み。
既にお分かりのことと思いますが、取り組むにあたっては優秀な支援者が必要です。
これまでのように、“中心市街地活性化? 住む人来る人を増やせばいいんですよね”といった「理論」しか持ち合わせていないプランナーさんなどを招聘すると、今度こそ取り返しがつきません。

 ということで、「方向と方法」を転換することが必要だと思い至ったあなたがまず為すべきことは“良き相談者”を確保すること。
確保する前提としてはもちろん“良き相談者”が具備すべき要件を確認しておくこと。

 苦境に陥っている(陥っていない、という認識もあるでしょうね)中心市街地、脱出の第一歩は推進体制の再構築です。
再構築の軸はもちろん、“ほんとうに活性化できる方向と方法”だということはいうまでもありません。


■ 計画にはシナリオが先行する

 タイトルのとおりでありまして、何ごとによらず何ごとかを為そうとして計画を立てるにあたっては、まず、ゴールまでの大まかなシナリオを描くのが当たり前です。
旅行の計画を立てるときでも、行き先・経路・日数・交通機関などを決める前にいきなりスケジュールを書く人はありますまい。

 中心市街地活性化の場合も同様でありまして、「法」のスキームと期間をもって何を実現するのか、事業主体の力量は如何、取り組みに動員可能な経営資源の質と量、環境与件の現状及び趨勢をどう見積もるか、等々の作業を行った上で、「活性化への道」のアウトライン、つまりシナリオを描かなければならない。

 次にこのシナリオをもとに、関係各方面の責任者が集合してその実現性について詳細に検討し、“よし、このシナリオで取り組もう”という合意が確立してはじめて「計画作成」に入ることになる。
一般に計画はこういう段階を経て作られますよね?

 計画作成段階。
実施すべき事業の内容と時期、事業間の連結のあり方などはすべてシナリオを基準に計画されます。関係各方面が取り組むそれぞれの専門分野の事業間の整合性を担保するのもシナリオです。

 計画に先立ってシナリオが作られていること。
この基本中の基本がまったく守られていないのが大方の都市の中心市街地活性化基本計画の水準ですね。
“住む人・来る人が増えれば街は活性化する”という一つ覚えにしたがって、住む人を増やすための事業、来る人を増やすための事業が“計画”され、「目標数値」まで設定されていますが、シナリオ抜きの数値目標の悲しさ、目標が達成されたら街がどうなるか、ということについては一切口を閉ざしています。
数値目標である「××%のアップ」が実現すれば、街の何がどう変わるのか?
説明している基本計画を見たことがありますか?

 計画に先立ってシナリオが描かれなかった、つまり、「活性化への道」についての合意を得ないまま、基本計画を作り、実践段階に突入してしまったのですから、言ってみれば目的地無し・羅針盤無しで遠洋航海に出るようなもの、誰もホンキで「どこか、夢と希望の持てるところに行ける」とは思っていないはず、ぶっちゃけ、迷走を続けているうちに精も根も尽き果てるにちがいない、とか思っていませんか?

 適切なシナリオを作れば、事業の主役として取り組みの最先頭に立たなければならないのは商業者です。都市機能としての物販機能の活性化、物販は各個店のシャッターの内側の機能ですから当たり前です。
商業者は基本計画の達成、さらに言えばそれを通じて歩んでいくシナリオに自分の事業の命運を賭けなければならない。
ところが。

 はじめに計画ありき、「人出増やし」の事業が羅列されているだけの計画を“自分の商売の起死回生の取り組み”と評価し、その達成に事業の命運を賭けるという人は一人もありません。
個別事業の成り行きについても殆ど無関心、ましてそれらの事業実施と平行して自店のシャッターの内側の改革改善にあたる、といったホンキで取り組むなら当然至極の姿勢も無し。
それで誰も不思議に思わないのは、「人出がすべてを癒す」という迷信があるから。

 “住む人来る人が増えれば問題は解決する”というのは“郵政を民営化すればすべてが解決する”によく似ていますね(笑
人出が増えても商売繁盛を実現できずにいる商店街は結構ありますからね。ということは、その間、確実に売場の劣化は進んでいることになる。
他方、取り組むべき事業に取り組んだら人出は増えていないが、繁盛店がボツボツ出始めた、という街もあります。

 「人出信仰」は百害あって一利無し、でありまして、認定基本計画も、そしてたぶん、これから新法に基づいて作られるであろう商店街活性化計画も、二十年、三十年前とまったく同様、「人出を増やす」事業の羅列でありまして、その結果は計画が作られる前からハッキリ見えています。

 という情況において、あらためて「活性化への道」を歩き始めることが求められていますが、既に申しあげているとおり、今回は“マイナスからの出立”ですから、そのつもりで覚悟を決めなければならない。
シナリオを欠いた結果として陥っている現状を踏まえて、「再出発のためのシナリオ」を描かなければならない。
まずは、あるべきだった取り組みを考えてみること。
そのためには「先進事例」の視察も有効です。ただし、当記事が示している方向での先進事例に限ります。

 この時期、タウンマネージャーさんが直面しているのは、あれこれの事業について補助金を得るための申請書つくりではありません。商業者を中核に位置づけた「活性化への道」を」構築し直す「シナリオ」を有志とともに描くこと、です。
事業の補助申請は乗りかかった舟、整斉と行いながら本命は新しい合意形成であることを理解しないと、補助事業は進んだが商店街は消滅した、ということになってしまいかねません。

 計画にはシナリオが先行する。
シナリオ抜きで計画を作るとどういう苦境に陥るか、あらためてキモに銘じてシナリオつくりからスタート、首尾良く取り組みが再構築できればその経験は「都市経営」の全領域に活用することが出来ます。

都市経営における戦略課題

 いうまでもなく、中心市街地活性化に実効ある取り組みを取り組みを組織し、成功させること。

 ちなみに「戦略的課題」とは、その課題への取り組みの成否が直接目的の達成に重大な影響を及ぼす課題のこと、です。
都市経営上の戦略課題とは、“当該課題への取り組みの成否が、ズバリ、都市経営という都市の存続そのものに直接関わる問題を指します。中心市街地活性化とは都市にとって失敗を許されない「戦略的課題」だというのがタイトルの意味するところです。

 中心市街地活性化という、これまでさんざん取り組んできていってみれば「手垢のついた」ような存在、「あってもなくてもぶっちゃけ商業者以外は誰も困らない”ような中心市街地の活性化がなぜ「都市家経営上の戦略課題」なのか?

 このところ、「取り組みの再構築」を目指す都市が多くなっているらしく、当社へのオファーも都市経営とのからみで考えないと大開出来ないような課題への助言を求められるケースが増えています。

 特に、これまでさんざん活性化に取り組んできたがめぼしい成果を挙げることが出来ないまま、あらためて取り組みを再構築しなければならない局面を迎えている中心市街地の場合、再スタートはいわば「マイナスからのスタート」、関係者間にはひょっとしたら「不振」が渦巻いているかも知れません。
そうした情況からの再スタートは、都市経営という上位課題において中心市街地活性化が占める位置の再確認からスタートすることが成功への秘訣です。

 間違っても新法で補助率が良くなったから、どんどん事業に取り組もうなどというノリではこれまでの「事業は消化、成果は無し」ということの繰り返しになることは、取り組む前から見えています。
早晩、中心市街地活性化にはびた一文使わない、という都市が出てきるかも知れません。そうすると、あなたの市町も「後に続く」かも知れません。それがイヤならいまのうちに「活性化への道」を都市経営の戦略課題として各方面に売り込まなければならない。

 そのためには関係各方面(合併で新たに市域に参入した地域選出の市議さんとか)に“なるほど”と納得してもらえる理論武装が必要です。

 もちろん、この理論武装は、取り組みの再構築という中心市街地喫緊の課題への実効ある取り組みとしても必要であることはいうまでもありません。
詳細は、サイト内検索をどうぞ。

商人塾の報道

 商人塾については、よく新聞で取り上げられます。殆ど地方版ですが通常の商店街活動の報道とは比較にならないスペースを使って報道されることが多いようです。
どこの商人塾でもおおむねリンク先の記事と同じくらいの扱いになっています。
(日曜日には地元佐賀新聞で錦通り商人塾が大きく取り上げられました。後ほどアップします。)

 どうしてこういう扱いになるのか?
理由は明白でありまして、“新聞の読者が期待しているニュースだ”と取材する記者さんが判断するからです。

 商店街活性化についての市民の期待は、
※慣れ親しんだ地元の街、なんとか活性化してもらいたい
ということに集約されると思いますが、反面、
※いくらお金を掛けても変わり映えがしない
※街はきれいになっても個々のお店のシャッターの内側は変わらない
という意見多いことは周知のところ、個店のシャッターの内側を変えていく取り組みが強く望まれています。

 こうした情況において取り組まれるのが商人塾ですね。
有志が結束して個々のお店の売場を「買い物の場」として再構築する、まずは、
「お店の内外をきれいにする」
「商品の陳列は適量を見やすく」
「専門店らしい・おもてなしを兼ねた接客を」
という三点セットに取り組むわけですから、お客さんたちにとって“待ち望んでいた取り組み”であることに間違いはありません。

 記者さんにとっても、こういう取り組みに対する市民・読者のニーズは先刻承知のところ、個人的にも“活性化への道”として納得できる取り組みですから報道にも力が入ります。
新聞に対する評価もアップしますからね。

 こうして報道は塾生さんたちが予期した以上の扱いとなるわけで、その結果、これまた予期していない効果がいろいろと現れます。
お店にはお得意さんから“新聞見たよ、頑張ってるね、応援するからね”と電話が掛かってきます。
“一度来てみたかった”といいながら一見さんが訪れます。
商業振興課は市会議員さんから「いい事業を始めた」と評価の声。
新聞報道は宣伝広告とは比較にならない効果をもたらします。ご承知のとおり。

こうして商人塾では“取り組みについての報道と個店の取り組みは不可分”ということが当たり前のようになっています。
報道以後もちょくちょく街をチェック、フォローの記事もこれまた常識外の扱いとしてくれる記者さんもあります。

 新聞は読者の期待する記事を報道する、というマ-ケティングの原則を踏まえれば、報道されたかったら読者が期待している記事の材料を提供せよ、ということになります。
読者が商店街に期待していることとは何か?
SCなどでは満足できない質の買い物が堪能できる買い物行き先としての再興。

 この一点をはずした、例えばアーケードの脱着などのニュースがお客の心に響くことはありません。
ハード事業の報道には必ず「シャッターの内側」のホンモノの取り組みが平行して報じられること。
報道を繁盛につなげるためのノウハウですが、もちろん、商売繁盛を目指す商店街・商店主にとって「シャッターの内側の改革」は言われるまでもなく、取り組まないとせっかくの事業の成果がゼロになってしまう「事業のキモ」ですね。

「通行量原理主義」

 “通行量はすべてを癒す。”

 “商店街はまちの花、きれいに咲かせたかったら根や茎にあたる居住者・来街者を増やしなさい”とは、ご存じ、藻谷さんを理論的指導者とする商店街活性化への取り組みにおいて主流を占めている人たちが信奉しているテーゼです。

 その根拠とされているのが佐世保市四ケ町・“日本一元気な商店街”の人出であることも関係者には周知のところです。
“日本一元気な”四ヶ町の人出が即“日本一繁昌している商店街”という「経済活力の向上」を伴うものではないこと、したがって、商店街を活性化するには「人出を増やす」だけでは不十分、というか、「買い物行き先」としての劣化が目立つ商店街の場合、個店の売場の劣化からの脱却無くして「繁盛」を実現することは出来ない、というのは“自分の頭で考える”習慣を持っている人なら誰でも気づくこと、否、そういう習慣を持っていない人でも“通行量が増えた”まちでは、レジの中味をチェックすればイヤでも気づかされるところですが、それでも“未だ人通りが足りない”とシャッターの内側から眼を逸らさせてしまうのが「通行量原理」の恐ろしいところです。

 先週は福岡市で開催された中小企業庁主催による新法の説明会に参加しました。

 ご承知のとおり、新法では「商店街活性化事業」を
以下、ブログquolaid.comから引用
法案は第二条(定義)2において、「商店街活性化事業」を次のように定義しています。
“商店街活性化事業とは”
①商店街振興組合等が
②当該振興組合等に係る商店街の区域及びその周辺の地域の住民の需要に応じて行う
③商品の販売または役務の提供、行事の実施等の事業であって
④これらの事業を行うことにより当該商店街への来訪者の増加を通じて
⑤主として当該商店街振興組合等の会員または所属員である中小小売業者又は中小サービス業者の事業機会の増大を図る
ものをいう”

 この法律に基づいて提供される支援メニューを「繁盛する商店街作り」に活用し所期の成果を挙げるには関係各方面が相当の「理論武装」をしておくことが不可欠です。
その前に当然のことながら、行政・商工団体・商店街の三者による協働体制の確立は絶対条件。

 思い起こせば、新旧の基本計画の作成にあたっては、当然実現しておかなければならなかった「三者体制」の構築が果たされないまま、見よう見まねの計画づくり」に終始した結果、“これだけ取り組んだのに何も残らなかった”。
結局残ったのは三者間の相互不信だけ、という都市も少なくないのではないか。

 新法を活用しようとする場合、イの一番に取り組むべきはあらためて「三者体制」を構築し直すことですが、
①なぜ必要か?
②どうすれば構築できるか?
という問題がありますから、蛇の道は蛇、専門家の指導助言を受けることが不可欠だと思います。

 宿痾の原因は「通行量原理主義」。
新法の利用にあたっては、この“百害あって一利もない”主義を真っ向否定、新しく「繁盛への道」を構想することが不可欠です。

 仏の顔も二度三度、商店街活性化の取り組みも今度こそ結実に至る取り組みにしないと、環境与件の激変もさることながらそろそろ我が身が保たなくなります。

※四ヶ町については、地元シンクタンクが実施してWeb上に公開していた調査をもとに取り組んだ検討作業をあらためて近日再掲します。

謝・豪雨お見舞い

 先日来、北九州地域を襲った豪雨について、報道では武雄市も大きく報道されたようで、皆さんからお見舞いのメールなどをいただきました。有り難うございました。
おかげさまで、当地の被害は少なかったようです。

 武雄市は佐賀平野の西端に位置しており、海抜は1,2メートル、豪雨と有明海の干潮時が重なると必ず冠水するという地区もあり、市内では“○○地区が浸水しないと梅雨は明けない”といわれるところもありますが、この度の豪雨では当該地区で冠水はあったものの、それ以上の被害はありませんでした。

 ご心配ただいた皆さんに厚くお礼申しあげます。 

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市場原理主義

 このところ、批判の火の手が強くなっていますが、名指しされている市場原理主義とは何か?ということについては、必ずしも明確ではないようです。
あらためて当サイトが考える「市場原理主義」について、明らかにしておきます。

 まず市場原理とは?

 一部の経済学者が唱える「均衡」のこと。
“需要と供給は、中・長期的には均衡する”ということでその時の価格が均衡価格ですね。
“市場は外部からの干渉がなければ均衡する”というのが市場原理主義者が信奉している「市場原理」です。
自由放任主義とも言われるこの「原理」には根拠はありません。
信じるか信じないか、は個々の主幹に任されていますが、少なくとも否定的な見方をする陣営には、状況証拠が山ほどあります。
他方、信奉者には「言い逃れ」があるばかり。
市場経済は振り子のようなもの、アニマルスピリットの如何に関わらず、時間が経てば落ち着くべきところに落ち着く、というのが「市場原理」ですね。
主流に位置する経済学者の多くがこの「市場原理」を経済の原理であると信じているわけですが、もちろん、実際の経済とは似ても似つかぬ「原理」であることはこれまでも論じていきましたし、この際あらためて再論したいとも思っています。(理論創発)

 市場原理主義とは何か?
これは、上述の「市場原理」を経済活動の原理であると妄信するばかりではなく、さらに、この市場原理を市場(伝統的に営利事業に担われている社会活動)以外の領域にまで拡大・応用し、いわば「市場原理」を「社会原理」として活用しようというのが「市場原理主義」です。
市場原理主義は、社会活動を市場原理によって解釈し、再構築することを目指します。構造改革ですね。
その際、翻訳不能な部分は“無意味、無価値なこと”とみなされ、問題から除外されます。
その根拠となるのが、“長期的に見れば市場は均衡する”という市場理論の戯言です。

 根拠無く自由放任という市場原理を信奉していた経済学者の中には金融バブル崩壊を目の当たりにして「改悛」している人もいるようですが、これらの人たちの「改悛」はおのれが信奉していた「均衡」の誤りにまで改悛が及んでおらず、“自分は根拠もなく間違ったテーゼを信奉していた”という反省もなく、したがって、“人間は間違うことがある”“間違いがもたらす災厄を最少にするには何を心掛けるべきか”といった重要な問題にはけして考えが及びません。市場原理に代わる新しい(古い?)「原理」が持ち出され、担がれるわけです。

 ということで、“人間は間違いやすい、間違いの被害を最少にするためには”という問題意識の無い言説、対処法を示していない言説にはくれぐれも注意しなければならない。
多くの場合、こういう言説がもたらす結果は、“間違いが分かったときは既に遅い”ことが多いですからね。

 商店街活性化をめぐる界隈においても、“通行量がすべてを癒す”という「通行量原理」を信奉する「通行量原理主義者」が跳梁跋扈していることはご承知のとおり、彼らがもたらしている災厄を振り返れば、その言説が有害無益であることはだれの眼にも秋からだと思われますが、キャップライトが間違っている人には事態は異なって見えているかも知れません。

 市場原理主義者が期待はずれの情況に直面して“規制緩和が足りなかったから”と「強弁」するのとおなじく、住む人・来る人を増やしても活性化にはほど遠い情況への通行量原理主義者の弁解も“通行量がまだ足りない”と信じています。
この迷妄を打破するには、「理論」だけではとうてい無理、実際に「人通りが増えなくても繁盛する」ことを実証しなくてはならないかも、ですね。 

タンピンカンリ 他一題

◇単品管理

 昨日は楢崎商人塾の第5講「品揃え」でした。
小売業における業容の位置、業容における品揃えの位置をトップダウンで説明、アイテムシート、アイテム管理まで。

 実際の現場の取り組みとの関係。
我が繁盛店づくりは、創業ではありません。
業容現状見てのとおりからのスタートで、現場で問題を発見して「解答」を仮説、実行して結果を評価する、という取り組みの連鎖で業容を転換していきます。キーワードは「高いレベルでのバランス」です。
品揃えについても、トップダウンではなく、適正陳列という当たり前のことからスタートします。

 講義では「単品管理」の伊勢丹流とセブンイレブンの違いを説明、新宿店で成功したと言われる手法が他店、他企業ではなぜ定着しないのか、また、セブンイレブンのそれがイトーヨカドーに移植できないのはなぜか、を説明したりしました。
単品管理は、その昔、米国のGMSのマーチャンダイジングシステムの一環として開発されたもの、体系を理解していないと木に竹を接ぐ話になります。

 GMSといえば、シアーズが大規模な業容リニューアルに取り組んだと見学に行ったことがありまして、それまで自社製オンリーだった白物家電に仕入れをはじめたことなどが話題でした。
ショーウインドには水着がディスプレイされ「若返り」がアピールされていましたが、店に入っていくのは高齢者ばかり、唖然としました。
最近、日本橋のお店を見て思い出したことでした。

 今日の教訓:

“品揃えの不備を単品管理でカバーすることはできない。”
韮崎のみなさんはよくご理解いただいたことと思います。


◇ 売り場の問題

 業容の原則。
品揃えの問題をサービス、環境の改善でクリアすることはできない。
サービスの問題を品揃え、環境の改善でクリアすることはできない。
環境の問題を品揃え、サービスの改善でクリアすることはできない。

 ということでありまして、「売れない」という業容すなわち売場の問題を企業規模の拡大や管理組織の改革で解決することはできません。
にもかかわらず、ひたすら違う問題に取り組んでいる業界は、直面している問題の難しさというより、その問題解決能力という基礎体力大きな欠陥があるのでありまして、これはおいそれと解決することができません。
早い話、本当に解決すべき問題が分かっていないのではないか、ということですね。

 ということで。
業容に関わる問題を業容以外の分野の取り組みで解決することは絶対にできません。
売り場の問題を売り場以外で解決することはできない。
のであります。

 もちろん、商店街立地の中小小売店が直面しているのも業容・売り場の問題でありまして、これをですね、店前通行量の増大などで何とかしようというのは、何十年も前から破産が証明され続けていることですが、相変わらずの状況を見ますと、規模を問わず小売業界の基礎体力の不足不備はまんべんなくいきわたっておりまして、したがって、適切な処方が提示されてもそれを評価して受容するという最低限の能力にも?を付けざるを得ない今日この頃、ですね。

 そろそろ腰を上げないと座り込んだままで最後を迎えることになりますが。

1~6月、百貨店売上高11%減 過去最大の下落率

 西日本新聞 7月22日

 日本百貨店協会が21日発表した今年1~6月の全国百貨店売上高(店舗数調整後)は、前年同期比11・0%減と、統計がスタートした1965年以降、半期ベースで最大の下落率となった。売上高総額は3兆2133億円。景気悪化を受け、高額商品を中心に消費者の買い控えが続いた。

 鉄鋼など素材関連の生産には回復の兆しが出ているが、個人消費は冷え込んでいることが鮮明になった。記者会見した同協会の飯岡瀬一専務理事は「今までに経験したことのない不況が続いている」と述べ、業界を取り巻く厳しさを強調した。

 一方、同日明らかになった主要コンビニエンスストアの1~6月の売上高(全店ベース)は約3兆8千億円と2008年通期に続き、百貨店売上高を上回った。たばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ」導入で来店客数が増えたことが業績を支えた。

 百貨店協会によると、主力の衣料品が前年同期比13・9%減と低迷したほか、高額商品の美術・宝飾品も不振が続いており、19・0%減と大きく下落。その他の品目別では食料品が3・8%減、化粧品も6・6%減だった。

 地区別でみると、神戸が12・3%減、大阪で11・6%減となっており、新型インフルエンザの発生で来店客数が減ったことも大きく響いた。
引用エンド*****************************************

業界を挙げて取り組まれていることといえば合併による
①経費削減
②組織の総合
ですが、予測は簡単でありまして、
①経費を減らせば売り上げが回復するだろうか
②組織を統合すれば売り上げが回復するだろうか
ということですね。

 合併も結構ですが、合併という行動で解決を目指している問題は何か?
「合併」が解答となる問題とは何か?
ということでありまして、業界挙げて「合併」に取り組むということは、業界挙げて「合併」が解答となる問題を喫緊の解決すべき問題と認識しているということですが、はて?

 間違っても「一蓮托生」を目指しているわけではないですよね。

㈱全国商店街支援センター

 去る21日、福岡市の中小機構九州支部において中小企業庁主催の地域商店街活性化法の説明会が行われました。
説明にあたったのは、このほど発足した㈱全国商店街支援センターのセンター長加藤年明さん。
説明会には、九州各地から行政・商工団体・中心市街地関係者などが参加、中には久しぶりで顔を見た旧知の人もありました。

 ㈱商店街全国支援センターは、このほど中小企業4団体によって設立されたもので、“地域商店街活性化法をはじめ、補助金や税制などの支援策と連携し、国庫補助金、中小機構の助成金を活用しながら「地域コミュニティ」を担う商店街の活性化に向けた取り組みを支援する”ことを目的とする組織です。

 takeoは、先日同社から案内を受け、説明会及びその後に行われる同社の「外部パートナー」制度の説明会に参加しました。
外部パートナーとは、商店街組織が商店街活性化法の「商店街活性化事業」を活用するに際して必要な「認定商店街活性化事業計画」の作成を支援にあたる専門家、という機能だそうです。

 既に【商店街起死回生】で検討したように、この法律において「商店街活性化事業」とは“商店街に人を集める”事業ですから、シャッターの内側の劣化という大問題を抱えている商店街の「起死回生」の取り組みにほんとうに実効的な支援が可能か、詳細はすぐに発表されるであろう「基本的な方針」をみないと判りませんが、気になるところです。

 会社の事業には、「商店街研修」というジャンルもありまして、商店街活動研修の他に、「個店経営研修」という研修プラス臨店指導という支援制度も設けられています。
問題は誰が指導にあたるのか、ということですが、目下、シンクタンクに委託、陣容を整備中とのことでした。
これについては、あらためて【商店街起死回生】で検討したいと思いますが、是非、商店街活性化と個店の繁盛を一体的に推進する運用を期待するものです。

資本主義暴走の操縦者たち

 「金融恐慌」。
リーマンブラザーズの破綻で明らかになったのは、世界規模の投機的金融マフィアの所業の数々でした。

 金融資本主義による覇権再確立を追求した米国はなぜ失敗したのか。節目節目において誰がどう動いたことが失敗をもたらしたのか。

 という視点での分析はメディア(特にわが国)では殆ど行われていないわけですが、個人的な問題意識で取り組まれた次のような仕事は大いに参考になります。

広瀬隆『資本主義崩壊の主謀者たち』集英社新書 2009年4月
 同 『世界金融戦争』上下 NHK出版 2008年9月
クローニー資本主義は、資本主義そのものの性格でだということが実名を挙げて照明されています。
広瀬理論の基礎:
『赤い楯―ロスチャイルドの謎―』上下 集英社1991年11月

溶けたお金はどこへ行ったか?
既出ですが、鬼塚英昭『八百長恐慌』成甲書房 2008年

わが国では高級官僚の「天下り」批判が沸騰しますが、世界資本主義体制ではウオール街・ホワイトハウス・国際金融機関の人事は三位一体ですからね。
オバマ大統領の下で経済を牛耳っているのは誰たちか?
彼らの前職は? 彼らのお仲間は?
といったこともたまにはチェックして見ることが必要ではないでしょうか。

商店街活性化・再構築の時

 商店街活性化の勉強会、地方自治体主催の企画へのオファーが多くなっています。ご承知の方も多いことですが、当社の提唱する「活性化への道」は、旧スキームがスタートした当時から一貫しています。ここへ来て需要が多くなったということは、主流であった“街に人を集めれば活性化できる”という「理論」に基づく取り組みの挫折が顕著になったことを示しているものと考えられます。

 劣化スパイラルがどんどん深刻化する中で、活性化の取り組みは十年一日、商店街への来街者増大・店前通行量の確保を目標に旧態依然のメニューで繰り返されているところも多いはず、“商店街活性化は、来街目的である「ショッピング」を担う個店・シャッターも内側の充実・改革無くして実現することは出来ない”という外部から見れば当然のことが取り組みの現場でも認識されるようになってきたわけです。

 とは言っても、まだまだ少数派でありまして中には主流派の抵抗があって“個店内部の充実・改革”という取り組みの転換が難しいところもあるようです。

 もはや従来的な取り組みではどうなるものでもない、ということは「自力思考」が出来る人なら誰でも痛感しているわけですが、特に議会などから取り組みの実効性についてのチェックが入る自治体が真っ先に「実効ある取り組み」の再構築を目指すというのは納得されるところです。
 一方、都市唯一の商工業活性化の専門家集団であるはずの商工会議所の取り組みは、残念ながら、未だに従来的・消化的事業取り組みが多いような気がするのはtakeoめの偏見でしょうか。

 この時期、商店街活性化の取り組みを再構築するにあたっては、不可避の手順があると思われます。

第一に、これまでの取り組みをきちんと総括すること。
 それも「実況ある取り組み」につながるような総括でないと意味がありません。そのため、総括作業においては、
1.総括作業の目的を明らかにする
2.総括の基準としての「商店街活性化」の定義を共有する
3.定義した商店街活性化の推進について、「あるべきだった取り組み」を素描する
4.「3.」と実際の取り組みを対比して見る
5.ギャップを認識し、さらにそのギャップがなぜ発生したのか、原因を探求する
以上が、第一段階です。
これについて、明解な「解」を持たないままで、「総括会議」を招集したりすると、“船頭多くして船 山に登る”従前的取り組みの粉飾に終わる可能性がありますからご注意。

第二に、推進体制の再構築の段取り。

 まず確認しておかなければいけないことは、“再構築はゼロからのスタートではなくマイナスからのスタートである”ということ。
旧中活法当時からの取り組みが効果を挙げることが出来なかった間に、施策の実効性についての疑問はもちろんのこと、関係各方面の相互不信も深まっているかも知れません。さらに“中心市街地・商店街の活性化は現実性があるのか?”とか“そもそもなぜ活性化が必要なのか?”といった疑念も生じているかも知れません。
特に広域合併後の議会などには出てくる話です。

 この情況をうち破っていくためには、
1.中心市街地・商業活性化の必要性と現実性(可能性)
2.これまでの取り組みはなぜ成功しなかったか
3.新たに構築する活性化への道
の三項目がセットで関係各方面に共有されることが必要です。

 特に、SC全盛時代の中心市街地・商店街活性化の実現性については、
1.商店街現有能力を基礎に
2.リスクを背負わず
3.着実にこつこつ取り組む
ことで実現できる、という条件を備えていることが必要です。
そのためには、もちろん、「法」のスキームを理解すること波頭善ですが、さらにその前提として「商業理論」を装備することが絶対不可欠の条件です。

 このところ増えている自治体からの商店街活性化の勉強会が取り組むべきは、
1.取り組みの再構築への機運の醸成 と
2.活性化の実現を導く「商業理論」の共有
の二つの問題への「解」となる中味での開催であること。
「人通りを増やす事業・イベント」「景観を整備するハード事業」
など、後先考えずに個別事業の実施を目指す勉強会ならやらない方がましです。

 ということで、当社だけではないと思いますが、自治体からの勉強会のオファーが増えているのだと観測しています。

 企画される皆さん
せっかく取り組むなら当記事で提案しているところを十分勘案して企画されることをお奨めします。
とりあえず、趣旨に沿った企画内容の勉強会で手の届くところにあるのは当社の提案だと思います。
『クオールエイド社・出前講習会メニュー』

 実施を検討される場合は、企画を固める以前の段階でのコンタクトを強くお奨めします。勉強会の成否は「段取り8割」というのが当社の考え、段取りさえ間違えなければ勉強会の内容・成果については当社が保証します。

 万一、企画が実らなくてもOKです。お気軽にご相談ください。

中心市街地活性化の先進事例

 都道府県主催の中心市街地活性化フォーラム。
停滞気味の管下各市町の取り組みをあらためて振起する一助として実施されるわけですが、効果あらしめるためには企画が重要です。
いうまでもないことですが。

 この種の取り組み、takeoはこれまで幾度かお招きをいただいています。企画の内容もシンポジウムのパネリストからワンマンセミナーの講師まで様々です。
それらの経験を踏まえて、この時期に取り組まれる場合の目標や課題について考えてみたいと思います。
何しろ、スキームが発足して以来、十年になろうという時にあらためて、モチベーションをかき立てなければならない情況ですから、いわば「マイナス」からの再構築ということになるわけで、このことをしっかり踏まえた企画にしないと、一過性で終わります。これまでそうであったように。

 事業の役割。

 第一に、中心市街地活性化の現実的な可能性を示すこと。
“こうすれば中心市街地は活性化できる。各市町の現状からの取り組みはこのシナリオを基本に、必要により取り組みを見直す”ことを提案する。
従来の取り組みの停滞を“商業者の自助努力を中核に据えた取り組みが不十分だった”ということはいうまでもありません。新しい取り組みは、計画・実施されている諸事業にプラスして、「小異業者の自助努力の組織化」に最大の努力を傾注する、という路線を提案しなければならない。

 第二に、「推進体制」の再構築の提案。
行政、商工会議所、TMO、商業者組織の四者が堅く連携した推進体制を構築すること。中心市街地・商店街を活性化するには、商業者の自発自律的な自助努力を組織化し、その取り組みを強力に支援していくことが不可欠ですが、その体制を如何に作るか?
具体的な提案が必要です。

 第三に、事例研究。
先進都市で実務に携わっている人による体験発表と事例視察。
これは難しい。身近なところにモデルとなる事例があるとは限りません。特に「商業者の自助努力の組織化」という中心課題について先進的に取り組み、かつ成果を挙げているところは極めて限られると思われます。
近くにあれば望外の幸運、事例発表と事例視察とさらにお世話になりっぱなしですが、現地でのシンポジウムを開催できると、所期の任務を果たすことが出来ると思います。

 「活性化フォーラム」として各地で開催されている催し、現段階ではもっと現場の問題情況に即した企画にしないと“時間つぶし”に終わります。
貴重な時間を“つぶす”余裕はどこにも・誰にもありません。

 目下、九州管内での「先進事例」を調査しています。
というか、心当たりがありますのでこれから事前調査の上、ご紹介したいと思います。

※事例視察のあり方 

一緒に検討してみたいと思います。

コミュニティビジネスと商店街活性化

 商店街活性化の手法としてコミュニティビジネスを立ち上げる、という事例が各地にあります。
新たに制定された「地域商店街活性化法」にも下敷きとして一部コミュニティビジネスが想定されているのかも知れません。

①商店街でコミュニティビジネスを立ち上げる
②商店街への来訪者が増える
③商業者の事業機会が拡大する
という筋書きは、まさしく「法」の狙いどおりです。

 これまでも商店街ではいわゆる「コミュニティビジネス」がたくさん立ち上げられています。
○託児所・託老所
○道の駅
○空き缶・生ゴミ収集
○街の駅
○農産物の販売
などなど。
すべて「商店街活性化」を目的に掲げた取り組みと銘打たれていますが、

?託児所・託老所を作れば街が活性化する?
 何故そう言えますか?

?空き缶や生ゴミを回収すると街が活性化する?
 なぜそう言えますか?

?街の駅を設置すると街が活性化する?
 何故そう言えますか?

?商店街で農産物を売ると街が活性化する?
 なぜそう言えますか?

ということで、
いわゆる「コミュニティビジネス」とやらに取り組み、それが成功したら、その結果として商店街が「ショッピングの場」として活性化する、ということは金輪際起こりません。
出来ると思っている人はとんでもない勘違いです。
〔そもそも「コミュニティ」って何のことでしょうかね? 定義抜き、相互持たれ合いの「阿吽語」でしょ?)

 やりたい人はおやりになればよろしい。
しかし、それが空洞化に悩んでいる商店街が最優先で取り組まなければならない・すなわち、コミュニティ事業は商店街活性化にとって戦略的な事業だ、というのは真っ赤なウソです。

 そもそも商店街の基本的なコミュニティ機能・都市機能は「ショッピング機能」ですからね。
基本機能の劣化を「プラスα機能」の添加でなんとかしようというのは、あまりにもお客・地域居住者を舐めた話、もの余り・店あまりの今日、舐められながらそれでも買い物に出掛けてくるとういうお客は極めて限られていますから、コミュニティ事業とやらに精を出している商店街が「賑わうようになった」という例はありません。
コミュニティ事業の成功は伝えられてもその結果「買い物の場」がどうなったかということは報じられないのは、他の「人増やし施策」と同じです。

 商店街空洞化の根本原因は“買い物行き先として魅力のある店が激減している”ということ、個店が売れなくなる原因は“買い物行き先としての魅力に乏しい”“他に行きたい買い物先がある”ということですからね。

 根本原因について“見ない振り、気づかない振り”をして取り組んできたのがこれまでの商店街活性化ですが、もはや「振り」を続ける余裕は無いはず、

 「振り」を止めますか、それとも繁盛を諦めますか?

というように問題を立てるべきです。

参照:「問題の核心を避けて回りをウロウロする」

2002年の記事です。
未だに古くなっていない、というところに「恐ろしさ」がありますね。

ウォルマートは世界を呑みこむ、か?

 世界最大の小売業・ウォルマートとは?

youtubeの力作です。
前編
(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

後編
(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

(6)

 ウオルマートを支えているのは、アジアの低賃金労働だというのは周知のところ、立て前とやっていることにこれほどギャップのある小売業も珍しいですね。
アジア各国の経済のキャッチアップが進展、国内経済重視に舵が取り直されることは確実でしょう。

 わが国でも、市町村・都道府県レベルでの「生活条件の維持・充実」「所得機会の維持・拡大」を旗印に「地域経済の保全」に取り組まなければならない時代になっています。
 国内各種産業の保護は、ダメというのが常識のようですが、国内産業の保護は即・国民の生活保護につながるという側面を持っています。 何かと言えばGDPの向上が旗印のようですが、国内産業を壊滅させる「向上策」もあるわけで、貿易は自給自足の過不足について行う、というのが国民国家の原則、という時代が来ています。
もちろん、だからといってそのポジションにあぐらをかくことは許されません。
生き残るためには何が必要か?

ところで、ウォルマートがセイユーを買収、本格的にわが国に上陸して早や5年ですが、相変わらずパッとしないのはなぜでしょうか?

『ウォルマート 他国での成功と裏腹の苦境』

当サイトの過去記事

小売業 起死回生の基礎体力

 今年度、当社は「わが国小売業の全体像」の把握に努めています。
全国各地の皆さんと取り組んでいる商人塾、その合間を縫っての各地の商店街視察をはじめ、百貨店やショッピングセンターなど商業施設の視察研究、あるいは松山市丸亀町商店街のように、当社プロパ-の研究活動まで、多様な取り組みを行っているところです。
ご承知のように作業の多くを当サイトで公開しています。

 このところ、あらためてつくづく感じさせられるのは、
“消費購買行動の変化を適切に見切り、「店づくり」として対応している小売業者は極めて少ない”
ということです。

 これは、けして商店街立地の中小小売業者に限ったことではありません。
 消費購買ニーズと自らの業容との間に生じているミスマッチを自覚出来ず、その結果、業績が低迷しているのは、「商業活性化」事業の対象とされている中小小売業者やその集積である商店街に限られたことでは無いのです。百貨店やファッションビル、広域型ショッピングセンターに至るまで、小売業の多くが業績の低迷~劣化スパウイラルに陥っており、しかもそのことを理解していない、というのがわが国小売業界全体の現状です。

 商人塾では「問題解決能力」について理解する課目がありますが、その中で「組織」の問題情況を理解するにあたっては、
1.組織の目的・目標
2.組織が直面している問題
3.問題解決に活用できる組織の基礎体力の情況
を理解することが必要だ、ということがあります。
この3項目を把握すれば、その組織が問題情況においてどのような行動を取るか、予測することができます。

 特に重要なのは、組織の基礎体力です。
組織の基礎体力は組織成員の基礎体力の活用で決まりますが、特に重要なことはその意志決定を左右するポジションにある人たちの基礎体力です。
“当該企業のリーダーたちの基礎体力はどのようなプロセスで形成されているか?”を理解すれば、企業が直面している問題へ対応に適切な基礎体力を持っているか否かを判断することが出来ます。

 わが国の小売業の大方の基礎体力は「見よう見まね」を基本としています。
基礎体力を「見よう見まね」ではなく、自社独自のビジネスモデルの構築プロセスで作っている企業もありますが、それを「理論化」しているところは極めて限られています。
当社は、コンビニエンスストア企業、スーパーマーケット企業、SPAなど成功事例と見なされている、事実、業績としては好調な企業でさえ「ビジネスモデルの理論化」には必ずしも成功していない例が多いと思っています。

 その他の企業ではいうまでもありません。
そのトップマネジメントをになっている人々は、高度成長~バブル期にそのキャリヤというか、現在のポジションに上り詰める基礎体力を構築・錬磨した人たちです。
その「基礎体力」は、これまでの「成功体験」をどう織り込んでいるか?ということが重要でありまして、当時と今の消費購買行動を問題解決行動として一体的にとらえるとともに、「生活の変化」に伴う“消費購買行動の基準の変化”を踏まえ、消費購買行動の変化を理解・把握しなければならない。
これを適切に理解した上で、自社の「ビジネスモデル=コンセプト」を定義し、業容として展開し、オペレーションしていく、というのが小売業という商売です。

 今現在、商店街や中小小売店に限らす、全体としての小売業界が直面しているのは、今現在~将来の消費購買行動を如何に理解するか、それに対応するための自社のコンセプト~業容をどう設計し、実現していくかという、もの凄く基本中の基本の問題です。
このことが理解されておらず、さらにたとえ理解したとしても「構築」に必要な基礎体力が企業のどこを見渡しても装備されていない、ということで皆さんが直面しているのは、一つでも難しい問題が「二重の問題」として立ちふさがっているわけですね。

 繁盛を再構築する=二重の問題を解決するために、まず取り組まなければならないのは、「基礎体力」をつけること。
基礎体力の向上強化のために何を為すべきか?
これまた一筋縄では解決できない問題ですが、当社流「商人塾」は、商店街や中小小売業者のみならず、小売業全般・業種業態を問わず、喫緊の課題となっている基礎体力の転換・向上・強化への取り組みに有効な、これまでのところ、唯一の提案だと思います。
他では、ここで明らかにしている「問題情況」さえも理解していないレベルでのソリューションと断言して過言ではありません。

 縷々申しあげましたが、「勉強」は商店街や中小小売業者の皆さんだけではなく、わが国の殆どの小売企業が業種・業態に関わらず喫緊に取り組まなければならない戦略的課題だということがご理解いただいたことと思います。
この情況において、十年一日、イベント事業や空店舗事業になけなしのお金と時間をつぎ込むことをもって“活性化に取り組んでいる”と錯覚している皆さんは、一刻一時も早く迷妄の淵から脱出、「繁盛への道」を歩むための基礎体力の確保に全力を傾注する、万難を排してそのための取り組みを構築しなければならないこと、よ~くお分かりですよね?

活性化が必要な商店街は活性化することが出来ない

 当社流「繁盛店の原則」第一の応用です。

 活性化しなければならない商店街とは:
①活性化が必要な情況に陥っている
②これまでの推移で適切な活性化策を講じることが出来なかった
わけですから、“自前の「問題解決能力」では活性化は出来ない”ということになります。
自前で活性化できないのは、お金が無いから、ではありません。
「商店街活性化」という問題を的確に捉え、解答を考え、実行するという基礎能力が欠けているからです。

 さて、先に【商店街起死回生】で考えた『地域商店街活性化法』に基づく「平成21年度地域商店街活性化補助金事業』の募集が始まったようです。

以下資料から抜粋******************
■事業目的
世界的な景気低迷の影響を受け、国内の消費が急速に落ち込み、地域経済に大きな打撃を与えております。このような状況の中、商店街など地域の商業集積地においては、消費者心理を刺激する更なる創意工夫が必要となっております。
本制度は、商店街振興組合等が行う消費者の購買意欲を高め、消費を誘引するイベント事業や情報発信事業等に対し、その費用の一部を支援することにより、地域における消費を拡大し、商店街等における中小商業の活性化を目的としております。

■補助対象事業

 地域における消費拡大及び商店街等における中小商業の活性化を図るイベント事業若しくは情報発信事業を行うとともに、以下の社会課題のうち複数の課題に対応した事業が含まれていること。
①少子高齢化、安全・安心(新型インフルエンザ対策を含む)
②環境・リサイクル
③地域資源・農商工連携、新技術活用・生産性向上

(社会課題に対応した事業の例)
・空き店舗を活用した子育て支援施設や高齢者交流施設の設置・運営
・防犯カメラや防犯灯の設置
・商店街リサイクルステーションの設置
・省エネ街路灯の設置
・空き店舗を活用した地域農産品のアンテナショップ
・商店街への植物工場の設置
引用終わり**********************

 商店街活性化法における「商店街活性化事業」とは、商店街の通行量を増やすための事業です。
参照:
人通りを増やすことが活性化につながるのは、繁盛店が軒を連ねる商業集積だけ、もちろん中に繁盛していないお店があればそこは人通り増加の恩恵を受けることは出来ません。
疑うものは佐世保市四ヶ町の人手と個店の情景をとくと見よ。

 新補助制度の対象は、「イベント及び情報発信」ですから、活性化事業の趣旨=来街者を増やす、に合致しています。
しかし、問題は「活性化事業」の定義ではなく、「活性化」の定義です。商店街活性化とは(中活法における中心市街地活性化の定義を敷衍すれば)、当該商店街における商店街機能の増進及び経済活力の向上であり、商店街の機能すなわち「ショッピング機能」の増進及び「経済活力の向上」すなわち小売活動の活性化による収益の向上を意味します。

 空洞化に悩む商店街が活性化実現のために喫緊に取り組むべきは、劣化著しい各個店の売場をあらためて「買い物の場」として地域住民から再認知してもらえるよう、店づくりの転換に取り組むこと。

 この取り組みをパスしたままで、せっかくの新補助制度を従来同様、“客数減に悩む商店街が取り組む「集客促進事業」”という旧態依然のレベルで取り組んだのでは、空洞化の進展を押しとどめ、反転、業績アップに転じるきっかけにすることは出来ません。

 この課題に取り組むことが必要だと思い至っている皆さんに対して当社が提案しているのが、☆☆商人塾☆☆ です。
『平成21年度商人塾』:

 個店、組合の基礎体力を向上強化させる取り組みをパスしたままでこの補助事業を利用して商店街の活性化を実現することは出来ません。

“活性化が必要な商店街は自力だけで活性化を実現することは出来ない”
実現できないのは基礎体力が不足しているからであり、けしてお金が不足しているからではありません。
新たな制度を活用して取り組むべき課題は何か? 
しっかり考えから着手すべきです。

 新補助制度を活用した「基礎体力づくり」どう取り組むべきか、ご希望があれば提案します。

商店街活性化 省思考的取り組み

 省志向的取り組みとは次のようなアプローチのことです。

1.商店街が空洞化している
2.なんとかしなくてはならない
3.活性化施策に取り組む

 誰が見ても空洞化著しい商店街ですから、なんとかしなくてはならない、と思うのは当然ですが問題はその後の展開。
“なんとかしなくては”の次のステップが問題でありまして、“なんとかしなくては”から一目散に“よそでは何をしているか”“どこかに成功事例はないか”ということになり、さらに「成功事例」が「よそが取り組んでいること」になってしまう。

 かくして、「活性化の取り組み」の取り組みといえば、全国一律、“先行する他都市の取り組みへの無批判的追随”ということになってしまう。
この取り組みをずうっと遡ってみますと、商店街全盛時代に取り組まれた高度化事業等の成功にたどり着きます。
つまり、商店街活性化を目的に取り組まれている事業の殆どは、
①商店街全盛当時に取り組んで成果のあった施策に
②商店街空洞化時代に取り組んでいる
ということですね。
 いうまでもなく、
①繁盛している商店街がさらに繁盛を促進するために取り組む施策と
②空洞化している商店街が活性化を目指して取り組むべき施策
とは相当内容が異なります。
(繁盛していないお店が販促チラシを出しても効果が無い。)

 先行事例と目される商店街の取り組みは、殆どが“商店街全盛時代の「販売促進事業」”ですから、これに追随するということは、
①空洞化している商店街の活性化施策として
②商店街全盛時代の販促活動に取り組んでいる
ということになります。
 これではいくら取り組んでも成果が出ないのも当然です。

 どうしてこういうことがまかり通っているのか?
記事トップのアプローチを思い出してください。
 
1.商店街が空洞化している
2.なんとかしなくてはならない
3.活性化施策に取り組む
という流れに問題が潜んでいます。

1.商店街が空洞化している
2.なんとかしなくてはならない
となるのは当然ですが、3.について考えるに先だって、
①なんとかできるのか
②どうすればできるのか
という問題意識が起こらなければならない。
さらに、①、②について情報を集めると、活性化の難しさが理解され、
③そもそも商店街の活性化はホントに必要なのだろうか
という問題にも直面しなければならない。
もちろん、この必要性とは商店街に立地する中小小売商業者の振興ということだけではなく、都市経営上の課題、都市住民のための施策としての必要性が確認されなければならない。

さらに、“商店街を活性化したい”といったとたん、一番先に思い当たるのは「郊外型ショッピングセンター」の存在です。
(上述した商店街全盛時代の販促手法は、ショッピングセンター不在当時に取り組まれ、効果のあったもの、その後、ショッピングセンターが登場するにつれて効果が乏しくなったものばかりです。)
ショッピングセンター全盛といわれる(一部では既に凋落が始まっている)時代に、商店街を活性化したい、しなければならない、とするならばその施策は当然のことながら、
「ショッピングセンター全盛時代の商店街活性化」を目指すことになり、したがって問題は、
「ショッピングセンター全盛時代」において
問1 商店街はなぜ活性化しなければならないか
問2 商店街はどうすれば活性化できるのか
ということであり、活性化実現の方向と方法を考え、歩んでいくための施策群に取り組んでいかなければならない。
そうですよね。

ところが。

多くの商店街で取り組まれている活性化策とは、
1.商店街が空洞化している
2.なんとかしなくてはならない
3.活性化施策に取り組む
というように、途中の考察検討を省略して昔ながらの販売促進に飛びつく、というパターンに終始しています。
上手く行かなかったときは、あらためて「なぜ上手く行かないのか”反省することは全くなく、“他に成功事例はないか”と模倣追随する事例を欲しがるばかり。

 模倣される「先行事例」は、“昔ながら”のメニューばかり、その殆どは「店頭通行量が増えれば街は繁盛する」という大昔の経験則に沿ったもの、日本人の大半がもの不足状態にあり、買い物に行くといえば商店街より他に選択肢が無かった時代の話ですから、まったく現代には通用いたしません。
通行量が増えても歩いている人は「もの余り」状態の人ばかり、この人たちが「売れなくて困っている商店街」で「欲しいもの・買いたくなるもの」に出会える可能性は極めて低い。
ということで、せっかくのイベントに来るときもショッピングするつもりはまったくありません。買う気の無いお客に衝動入店・衝動購買を促すことが出来るのは、いつも繁盛しているお店にしかできないこと、結局、販売促進事業は人は集めても売り上げにはつながらず、街の空洞化はさらに進展するばかり、というのが省思考的取り組みが陥っているパターン、全国どこでも同じことが繰り返されています。

 これではダメだと思うなら、話は簡単、これまでの取り組みが「省思考」=“自分の頭で考えることを放棄した、しかも安易かつ前時代的な取り組み”であったことをしっかり確認して、「成功事例」などの冠に騙されず、“自分の頭でしっかり吟味する”=自力思考を元に、自分の頭を信頼して取り組みを考えていく以外に方法はないことに思いを至らせ、自力で考え・取り組んでいく焦点外活性化への道を構築していう以外にありません。

 今どき、“どこそこでは○○事業に取り組んだら成功したらしい、うちもやろう”などというのは、“あそこの失敗をうちでも繰り返そう”ということだったりしますからご用心。
特に、商業者は儲かってなんぼですから、常に“この事業に取り組めばお客が増え・売り上げが増えるだろうか”ということを熟慮しなければならない。
通行量が増えたり、一品が売れれば繁盛する、といった世迷い言に惑わされない、したたかな商人根性を発揮することが必要です。

 自力思考のスタートは、「それに取り組んだらホントに儲かるのか」ということでいいのではないでしょうか。
中には商店街活性化と個店の繁盛とは次元が違う、などという人がいますが、バカですね。商店街活性化とは街に立地する各個店の売り上げがアップすること、その他の定義は全部ウソですから。

◆中心市街地活性化は経済活性化の緊急課題◆

 過去記事を見ていましたら次の記事が目に留まりました。
2002年9月20日 メルマガ「コンサルタントの眼」です。

引用スタート********************************************************

 中心市街地の地価下落が止まらない。

 平成10年、『中心市街地活性化法』が制定され、行政課題として中心商店街の活性化がクローズアップされたときの問題意識のひとつは、まさにこの地価続落対策だと私などは理解した。各都市ごとに策定されている『中心市街地活性化基本計画』には「都市経営」原資生みだしの戦略としての中心市街地-中心商店街活性化の「必要性」が明記されているはずである。(というか、「されていなければならない」!)

 都市経営原資の太宗は交付金プラス地方税である。
地方税は住民税と固定資産税。ひも付きでないお金としてはこれで決まり。一部の行政が郊外SCを誘致しようと躍起になるのは、当該地域の地価を高騰させて固定資産税収入を増やすため。何のことはない、進出することで地価を高めて担保力を高めて次の出店を準備する、という大手小売業と似たような発想だった。

 このような手法、こと歳入アップ手法として見る限り高度成長期~バブル期にはOKだった。小売業やビジネス需要を主体に中心市街地もしっかりしており、地価は上がりっぱなしだったからである。

 バブル崩壊後、中心市街地の地価は全く下げ止まらない。これに引きずられる形で全面土地安。業績不振プラス資産価値の下落がいわゆる「不良債権」を発生させ、我が国の経済を奈落に向けて追い込んでいることは周知のところである。
「構造改革」は、不良債権を切り捨てて(つまり不良債権の集積である中心市街地を見捨てて)金融機関を身軽にさせて、新しい投資機会に注力させる-新しい経済成長のスタート、というシナリオだがそうは行くか(笑)。
 成熟社会とは、ものがあふれている社会、お家芸であるもの作りでは身過ぎ世過ぎが難しい世の中である。製造業は成熟社会を支える基盤ではあるが、まず陽の目を見ることはないだろう。生命活動の基礎である食料確保に直接関わる農業が工業化社会においてそうであったように、ポスト工業社会では工業製品は「あって当たり前」なのだ。ここは熾烈なコスト競争の戦場であり、うちのコストがどれだけになるかは、競争相手がどういうコスト構造でやっているか、ということで決定される。銀行融資なんかでは後れをとってしまう。

 GDPの6割以上を占める消費が伸びないことが経済低迷の根本要因である。低迷の経済原因としては、生活の将来に対する不安が消費を控えさせている、という観測が主流であるが、今年のゴールデンウイークの海外渡航者は史上最高、消費マインドが冷えているわけではない。

 消費が伸びないのは、「新しい消費購買の提案」がほとんど行われていないところに原因がある。誰もこれまでどおりの生活にこれまで以上にお金をかけたいと思っている人はいない。むしろそこにはなるべくお金をかけずにすませ、もっと自分らしい、自分が価値を認める分野にお金とエネルギーを廻したい。
 幸いなことに、生活必需品については飽和状態の中で価格競争が進み、低価格で入手することが可能になっている。もちろんこれは一方では輸入代替や消費財メーカーの国内脱出など、製造業の事業機会を蚕食するものである。しかし、考え方によっては、それらの既存分野は海外に任せ、新しい事業開会があればそちらに対応応する、否応なく対応せざるを得ない、というピンチ=チャンスに遭遇している、と考えることも可能である。そして、このチャンスは、中心商店街を顧客向け窓口とする、新しい製・流・販の再構築がなければ確保することが出来ない、「ラグジュアリィニーズ対応」という課題にある。

 このチャンスについては、とても一度では論じられない。これからしばらく考えていきたい。
結論をキーワード風に言っておくと、これからの我が国経済活性化は、「消費購買行動の革新」を目指す国民の行動から実現に向かう。もはや製造過程の革新や新製品の導入などで経済が上向くことは難しい。
 成熟社会における新しい「時間堪能」を提案・支援する産業、「ラグジュアリィ&時間堪能」ニーズに対応する産業がどんどん生まれてこなければならない。これは付加価値というより価値創造だから収益性が高い。大企業よりも小回りの利く中小企業向けのビジネスチャンスである。もちろん小資本でスタート可能だから新規起業も発生する。前向きの資金需要も発生する。

 このような「ラグジュアリィ提案」を提供する場として中心商店街の再生が緊急の課題である。郊外のSCは、このような革新的消費産業の担い手にはなり得ないことは既に既刊号で論じているとおり。中心商店街が「ショッピングモール」に生まれ変わることでこの事業機会を獲得するシナリオについて、詳しくはクオールエイド社のHPをご参照いただきたい。

 中心市街地が活性化する=産業立地として脚光を浴びる、ということが実現すれば、業績不振や後継者難などで空洞化している商店街への事業用地需要が高まって来る中心市街地に所在する不良債権は好転するし、新しい資金需要も発生する。
中心商店街における消費需要の拡大は、中小企業を中心とする消費財産業の設備投資へと波及していく。かくて、我が国経済はラグジュアリィレベルに到達している個人消費に対応することで、新しい成長へのステージに立つことが出来ることになる。

 中心市街地活性化=中心商店街活性化は、だめな商店街を救済しよう、ということでは絶対にないのである。中心商店街の活性化は、?我が国の消費財産業の活性化、?中心市街地を中心とした不動産の資産価値の再確保、?設備投資にたいする資金需要の再興など、混迷する我が国経済再構築、起死回生の戦略なのである。
また、財政難に苦吟する地方都市再生に向けた都市経営原資の確保 という点からも必ず実現しなければならない、最重要経済課題なのである。

 「ものが売れなければ商店街ではない」という言葉があるが、同じ論法で「作ったものが売れなければ製造業ではない」、「お金の借り手がなければ銀行ではない」ということも言えるだろう。この段階に至った成熟社会において「ものを売る」ためには、ライフスタイル革新という未だ半ばは潜在的なニーズへのチャレンジが必要である。

 「中心商店街活性化」が組合や会議所の仕事ではなく、行政自ら取り組まなければならなくなった背景には、日本経済及び都市経営上の大きな問題がある、ということは明白である。しかしながら、このような側面からの問題把握は私どもが見た限りでほとんどの都市で行われていない。
 私が腰の重い商店主を「脅してもすかしてでも」活性化に取り組まなければならない、と主張しているのは中心商店街の活性化が上記2つの我が国経済の課題の解決に不可欠だということを踏まえているのである。

 商店街に繁盛店が続出する-空き店舗に出店が相次ぐ-空き地に店舗が建つ、という、良いことづくめスパイラルに大きく転換する舵きりが必要である。
中心市街地活性化=中心商店街活性化は、現在、我が国が直面している諸々の問題が凝縮、現れている商店街を新しいライフスタイルを堪能するために不可欠な商業機能へと再生させることによって解決する、という戦略課題なのである。
(※引用にあたって一部語句を訂正)
エンド***********************************************************

あらためて読んでビックリ、問題情況は殆ど変わっておりません。
現在でも商人塾では買い控えなどは“どこの国の話し?”てなもので、信じられないような「高額品」が普通に、平然と売れています。どこで何がとは書けませんが。

 さて、暇で暇でしょうがないので、過去記事のうち羊頭狗肉の書きかけ記事などを補修してみたいと思っています。
もし、チェックされて補修を希望される記事がありましたら、お手数ですが【理論創発】コーナーに「受付」を作りますので、要求してください。

最優先で取り組みます。

日本橋、銀座地区の百貨店

 先日の渋谷新宿に引き続き、集中的に百貨店を見ました。

日本橋 三越本店
銀 座 三越 松屋 松坂屋 

■ どうにかならんのか

 総論としてはこの一言に尽きるわけでありまして、ともかくどの店舗をとっても“これで売れるはずがない”“売れなくて当然”という情景、コスト削減とか合併とかに経営努力を向ける暇があったら「売れる売場」づくりに取り組むべき、というのが業界共通の課題です。「売れない売場」を放置したまま、売場の外で何をやっても売り上げが戻ってくることはあり得ない。

 いったい百貨店という商売は何なのか、といっても分からないのかも知れませんが、コスト削減や合併といった流行りの手法で売場が売れるようになるのか、もし、売場作りとは関係のない努力だったらやるだけ無駄、その間も売場の劣化はどんどん進む。

 共通する欠点は、もの余り・店あまりというお客に対して、売場狭しと配置された什器の森、商品の山。
“何でもありそうだが私の気に入るものがあるかしら”という情景、これではもの余り・店あまり状態のお客をとらえることはできません。
来ているお客は、当社が名付ける慣習顧客、ショッピングといえば省思考状態で百貨店に足が向いてしまう人たち。
新しい「買い場」を発見する意欲に乏しい高齢者が多い。
特に三越本店は群を抜いてその傾向が大です。
いつか、業容をリニューアルしたという触れ込みでロスアンジェルル近郊のモールに見に行ったシアーズを思い出しました。ショーウインドには鮮やかな水着が展開されているのに、店に入っていくのは高齢者ばかり、というコントラストにびっく利しましたが、同じことを百貨店で見ることになろうとは。

 売場に対して売場が多すぎ、売場の中は什器多すぎ、什器には商品多すぎ、という三大過多状態。
各階、面白くも何ともない売場が続きます。
通路と売場を区分するために引かれた線上に一直線に什器が配置され売場の「顔」不明。
売場の中は什器がぎっしり、すれ違うこともままならない状態。

 こういう店づくりしか出来ない百貨店が「構造不況」とは片腹痛い。毎度のことながらトップから順に『百貨店を発明した夫婦』を熟読玩味、“業容革新に成功した百貨店”となってもらいたいものです。

■ 課 題

 売れない店が為すべきことは「売れるようにする」ことでありまして、経費節減や同業他社との合併などではありません。自分の頭で考えてみればたちまち分かることでありまして、
①経費を節減すれば売れていない店が売れるようになるか?②売れない店舗しか持っていない企業同士が合併すれば売れるようになるのか?
ということですね。

 経費節減とか規模拡大とかは売れてる店の課題でありまして、売れていない店が取り組むと劣化スパイラルが加速します。“不況だ、デフレだ”と納得しているようでは話になりませんが、話にならない状態が続きそうです。


■銀座のチープシック三人組

 銀座では、ついでに軒を連ねるH&M、ZARA、UNICLOを一巡してみました。
セール真っ最中でしたが、賑わいは、H&MーUNICLOーZARAの順。
H&Mでは商品をたくさん抱えてスタッフかと見まがう人が実はお客でごっそり商品を抱えてそのままレジに並ぶ、「入店客数・買上客数・買い上げ点数」の三つともトップですね。

国内アパレルメーカーさんたち、どうにかしないと錯覚のラグジュアリィニーズが獲得できません。
“ビジネスチャンスに後ろ髪はない”(笑

百貨店とアパレルメーカー、頑張ってもらわないとせっかくの中心商店街活性化への道が細くなってしまいます。
集荷先・供給あっての小売業です。

韮崎商人塾 第三・四講

第三講『商店街立地の小売業を取り巻く環境の変化』7月9日

 “環境の大きな変化”は、中心市街地・商店街活性化における「決まり文句」ですが、その内容、すなわちどのような変化が起きておりそれらの変化がどう中小商業に影響しているのか、ということについてはほとんど分析されない、というのが通り相場です。環境の変化を具体的に分析している基本計画などお目にかかったことがありません。

 講義は、環境の変化を1.生活における消費後尾行動の変化、2.競争の変化、3.商店街立地・人材の変化 と三つに大別詳しく説明した上で「対応の方向」を提案するものです。
さらに今回は、明日実施するショッピングセンター視察に向けた特講『ショッピングセンターを理解する』も。
この内容で3時間ですからあっという間に終わります。

 講義に先立って、前回以降の取り組みとその結果について、それぞれ口頭でのレポート。新規顧客の来店が実現した人が2名降りまして、スタート以来2週間で成果が出るというのは他では見られなかったこと、幸先がいいですね。

○ショッピングセンター視察。10日13:00~16:00
コンビニエンスタイプのものを二カ所と4月にオープンしたばかりのRSCを対象に実施しました。RSCラザウオークは、アピタをキーとする24,000平米。甲府市の百貨店、ファッションビルへの影響が報じられています。全国的に見ると小振りな方だと思いますが、県内では最大級です。
平日の午後でしたが、結構な来店状況でした。
参加されたみなさん、あらためてそれぞれ得るところがあったことが夜の講義に先立って報告されました。

第四講『経営革新の方向と方法』
韮崎商人塾は、経営革新塾事業を利用して取り組まれているため、このタイトルで「業容革新の方向と方法』を履修します。
環境の変化、ショッピングセンター視察、自店での実践をふまえてあらためて「繁盛店づくりの方向と方法」をば。
Ⅰ店づくりの体型 Ⅱ漸進的業容転換 というおさらいと、Ⅲ「問題解決入門」 Ⅳ「自己育成(啓蒙)という内容。
ⅢおよびⅣは、他ではなかなか聞けない内容だと思いますが、消費購買行動の理解、自分の能力アップという課題に取り組んでいくためには不可欠の知識です。

 第四講をもって「総論」は終了、いよいよ第五講『品揃え」から各論に入ります。残すところ6項目、あっという間に終わりますので平行して取り組む「仮説~試行」の着実な実践が必須です。
すでに報告しているように、韮崎商人塾は推進体制がこれまでの塾では見られなかった充実ぶりです。
ただし、これを成果に結びつけるのはやはり参加者一人一人の仮説~試行にかかっています。
あらためて実践への執着を約束して講義終了。
その後、ケーキ屋さんの夜間照明を拝見してホテル。

明日は、今秋予定のフォーラムの打ち合わせをしたのち、日本橋・銀座の百貨店を見て帰路。

商人塾の底力

 このところ連絡をいただいている塾生さんたちのお店の業績は、相変わらず好調という人が圧倒的です。
塾の「繁盛」の定義は、「繁盛店への道」をコツコツ歩き始めることで、
1.これまでの延長では考えられない売り上げアップが実現する
2.経営に必要なコストが売り上げを通じて獲得される
3.必要な投資が可能になる
・・・・・・
という「善循環」が実現することです。

 客数・客単価両方とも今も延び続けている、
 従来考えられなかった単価の商品が売れるようになった、
など、都市規模、立地、業種、店舗規模などに関係なく、業績好調です。“不況になると特定のお店にお客が集中する”が実現しています。
集中する理由は、お客の期待を「業容」で実現しているから。
けして「価格訴求」をしているわけではありません。

万年筆、和楽器など、同業者からは信じてもらえないような価格の「贅沢品」が着実に売れているそうで、もちろん、塾以前には無かった・思いもよらなかったことだそうです。
他にも宝石店、ブティック、書店、印鑑店、眼鏡店、レストランなどなそ。

 お金を掛けず、したがって、広告宣伝などは一切行わずに端的にいって前年同月の業績をずうっとクリアし続けています。
商人塾の理論からすれば当然のことですが、もちろん、これはちゃんと取り組んだ人たちの話、同じく塾に参加しても実践、試行錯誤を“今日スタートしたからといって明日から成果が挙がることでもないだろう”“そのうち暇を見て始めよう”とか“塾の終わりが試行の終わり”としてしまった人たちにはまったく縁の無い話です。

 例会で話を聞いて、えっ、そうなの! とあわてて取り組みを再開しようとしても頭の中は既に空っぽになっている・・・。
第二期にはいったら、さっそくスタート時点から「仮説~試行」に取り組みましょう。

 第一期がスタートした皆さん、先行している商人塾ではこういうことが起きています。
しっかり確認して三ヶ月間の「仮説~試行」へのチャレンジで「繁盛店福利の原型」を修得してください。

 なお、具体的な質問などは「合同掲示板」に書き込むとどなたか解答してくれると思います。
試してください。

 商人塾の底力、ホントは商人の行き場を見失っていた底力の「噴出口」が作られたということ、商人塾の底力、ほんとうはもちろん「独立自営商業者の底力」です。

ふとわき起こる二重の疑念W(笑

 Web上で確認可能な取り組みをみますと、旧スキーム発足以来、十年になんなんとする中心市街地活性化へのチャレンジですが、ここにきてあらためて考えさせられることがありまして。

①関係各方面の取り組みは、ホントにホンキで取り組まれているのだろうか?
ということであります。基本中の基本ですが。

 Web上で公開されている認定基本計画の年度総括をみますと、揃いも揃って“取り組みは順調であり”、基本計画の計画期間中に“目標は達成できる見込み”とされていますが、その根拠が ? です。
また、掲げられている数値目標が達成されたとしてもそれが果たして都市機能の増進及び経済活力の向上へと一直線に結びつくのかどうか・・・。

 各地から百貨店の相次ぐ退出が報じられ、セブンイレブンでは不振に起因する造反が起き、天敵・SCも業績低迷に陥っているとき、ひとり中心商店街だけが古色蒼然たる「通行量増加施策」やら「分譲マンション建設促進」、「アクセス条件の整備」などに取り組むことで、“順調に”活性化への道を歩きつづけられるはずがない、という「直感」は間違いでしょうか?

 この時期の中心市街地・商店街活性化は、よほど革新的な計画(すなわち、スキームが期待している「業種揃え・品揃えの最適化」の実現をめざずような)が立案、実施され、それが軌道に乗っていない限り、“順調に進展”するはずが無いのではありませんか?
報告はポジショントークではないだろうか? という疑念が頭をよぎるわけです。

 さらに、全国一律、揃いも揃ってポジショントーク的羅レベルで右へならえということは、これはひょっとしたら、そもそも「中心市街地活性化」実現の可能性などまったく信じていないというか、可能性の検討さえもしたことがない、ということではないか、ということでありまして基本計画の出来映え、中間総括の内容だいうことです。

 なぜこういうことがまかり通るのか。
二つ理由が考えられまして、一つは、取り組みを導く理論体系が装備されていないこと。つねづね申し上げているとおり、中活法のスキームで中心市街地・商業街区の活性化に取り組むには、革新的な商業理論を装備しておくことが大前提ですが、殆ど装備されておらず、さらにその必要性すら指摘されておりません。
指摘しているのは、孤軍奮闘、当サイトのみ。

 そもそも、「中活法のスキームで中心市街地は活性化できる」と納得しておられるのだろうか?
納得しておられるとすれば、その納得はどのような根拠に基づいているのだろうか?
ということです。
さらに、「中心市街地活性化への道」について納得できる一般論を踏まえた上で、
“自分が納得している「中心市街地活性化への道」をわがまちの情況に応用すれば、我が中心市街地は確かに活性化できる”という確信にたどり着いておられるだろうか?
ということもあります。

 また上述との関連で気になるのが人事制度の影響です。
どうせ二年ないし三年で異動するのだから、ということで問題意識が希薄になり、おざなりになるという可能性はないだろうか、ということですね。

 もちろん、当社がこれまで商人塾などを通じて協働してきた皆さんはいずれも問題意識先鋭、取り組み意欲旺盛な人が多かったのですが、それは「商人塾」という取り組みに着眼し、その実現にこぎ着けた、という時点で際だった存在なのではないか、と思われます。

 二、三年で異動していくというシステムでは、一年目は「勉強中」というか新しい職務に対する慣らし運転、二年目は既にベテランの域、現場のルーティーンワークは待ったなし、ということでは職務遂行に必要な基礎体力を構築する時間はきわめて乏しく、そうこうしているうちに次の異動が迫ってきます。

 一所懸命が必要な調査研究・実践に食指を動かす条件が整っておりませんですよね。
中心市街地が活性化できる可能性の検討などは、何でオレの仕事なわけ?

 ということで、関係各位方面は組織を挙げて“中心市街地は活性化しなければならない”とか“活性化できる”という確固たる認識は持ち合わせていない、それで特段おかしいとも思わない、という情況にあるのではないか?
という疑念がムクムクと頭をもたげてくるのであります。

  「二重の疑惑」、1.中心市街地活性化、実現可能性について確信はないのではないか? 2.在任期間中は従来の取り組みの延長でOKとされていルのではないか?、ということで、十年余にわたる全国的な取り組みの成果累々たる情況を見渡せば、このような疑惑が起こるのも一利あるのではないかと思いますが、如何でしょうか。

 出来るとか思ってないし。別に気にならないし。
ということでWebの中の言説には、たまたまキャリアの一時期に中心市街地活性化関連業務に携わっている、というポジショントーク、ポジションアクトだと思えば納得のいくことだらけです。

 他方、商店街の皆さんには、もちろん、配置移動はありません。立地移動も難しい。
好むと好まざるとに関わらず、現在の立地・業容を基本に商売を維持していく算段をしなければなりません。
この課題、十年以上前から不変ですが、ご承知のとおり、将来への希望などは爪の先ほどもありません。展望を切り開くためには、「繁盛への道」の理論武装と実践が必要ですが、そのことを自覚し、取り組んでいく契機は殆どありません。
本来ならもちろん基本計画の機能です。

 不況とか、大型店のせいとかいっているうちに今年も梅雨明け、為すところ無く半年が過ぎました。
自分の事業・財産を賭け、さらに人生そのものを掛けている商売、このままでよいはずはありませんが。

 中心市街地、万一、以上のような“二重の疑惑”的情況がありとするなら、これをどう打破していくのか。
あるいはこれに左右されず繁盛を実現していくにはどうすればよいのか。
といった問題もあるのかも知れません。

 ということで。
本日は異質の記事となりましたが、「二重の疑惑」については、冗談ではなくホンキで“ありうる話”だと思っています。
既にお気づきのとおり、これは一中心市街地活性化のみならず都市経営、今どきのはやりで言えば地方分権の正体にも関わること、徒やおろそかには出来ません。

 ということで、当記事を読んでいただいた皆さんはもちろん、あなたは、
1.中心市街地・商店街の活性化は実現可能であり、
2.当然、わが都市においても達成可能であり、その道筋は『基本計画』に示されている。
と確信していらっしゃいますか?

続きは【都市経営】で。

都道府県の皆さんへ 活性化フォーラム等の受託について

 中心市街地活性化の推進に関するフォーラムについては、ご承知のとおり、毎年全国各地で開催されています。
成果のほどは如何でしょうか?

 多くの都市が基本計画を作成し、それに基づいて取り組みを試みているものの、現行の取り組みは果たして関係者に「活性化への道」として自信をもって推進されているのでしょうか?
スキームがスタートして10年、「活性化への道」を確立するという未だに果たされていない喫緊の課題の解決に貢献する「活性化フォーラム」は如何にあるべきか?

 フォーラムへの参加を契機として、あらためて基本計画を軸に都市の取り組みがワンランクアップする、関係各方面を網羅して取り組みの土俵が共有される、といった成果を提供できる「活性化フォーラム」の開催が望まれているのではないでしょうか。

 というような現状を踏まえ、都道府県におかれては管下市町村の担当者・リーダーさんたちを対象に「真に実効ある活性化フォーラム」の開催を検討されては如何でしょうか。

 管内の市町村、中心市街地・商店街活性化を領導すべき関係各方面の担当者さん、指導者さんを対象に「活性化の方向と方法」、「関係各方面を“その気にさせる”方法」、活性化のスタートであり、ゴールである個店の基礎体力を無理なく短期間で向上させる方法等々、中心市街地をホントに活性化したかったらゼッタイに避けることの出来ない課題について、参加者に必ず納得していただける取り組みを提案します。

 フォーラムの参加者には、当社の全国的なネットワークを活用し、県・市の職員、商工会議所の役・職員、TMOタウンマネージャー、商店街のリーダーなど、実際に現場で取り組み、立場立場で実績を挙げているリーダーさんたちを招聘します。予定している参加者は、いずれも「成功事例」として喧伝されている都市とは違う現場で、的確な取り組みを推進し成果を蓄積している人たちばかりですが、たぶん、皆さんはこれまで殆ど情報をもっておられないと思います。

 フォーラムでは、これら実務の最先頭をになっておられる皆さんに実効ある取り組みの立ち上げ、組織化の進め方、運営についての心構えやノウハウなど、他では得られない情報を提供していただきます。

☆企画の概要
 1.企画については当社が素案を提示します。
 2.所要時間:3~4時間(4時間を強く推奨)
 (当社企画の勉強会等は、3~6時間と長丁場ですが、途中で退出する人は殆どありません。)
 他からはまず出てこない企画であることをお約束します。

☆既に類似の企画をお持ちの場合は、是非コンペに参加させてください。当社の傘下によち以降のコンペのレベルが一変します。

☆複数県で実績あり。都道府県あるいは市町の担当者さんで興味のある方はメールをどうぞ。 

換骨奪胎的商人塾

 当社が提唱し、カリキュラムを公開している商人塾については、おかげを持ちまして徐々に共感・共鳴してくれる人が増えているようです。
現在、取り組みを検討中のところが7個所あります。
スムースに進展しそうなところ、紆余曲折が案じられるところと様々ですが代替案は(現在のところ)ありませんから、万難を排して開催にこぎ着けてください。

 一方、“商人塾か、よし分かった”ということで、当社商人塾の趣旨やカリキュラムを元に「我流・商人塾」を企画、実施するところがあり、売り込むコンサルタントさんもいます。
中には、“御社的商人塾をに地元のコンサルタントを起用して取り組むことにした”とご丁寧に企画書を送ってくれる行政の担当者さんがいたりします。
これは「トンデモ」ですからスケジュールが修了しないうちに破綻します。もちろん、当社的としては“どうぞやってください、やるからには成功してね”というスタンスですが。

 当社の状況判断をご披露しておきますと。
1.商店街・中心市街地活性化を推進するためには適切な理論・知識・技術の装備が不可欠である。
2.各都市の関係各方面には「1」が装備されていない。個人的に持っている人がいたとしても取り組みに不可欠である「共有」が実現していない。
3.支援にあたる都市内外の「専門家」が装備している理論・技術は、一部例外もあるかもしれないが殆どが「時代遅れ」。

 という情況です。
当サイトをしっかりチェックしている人は先刻ご承知のとおり、「商店街・中心市街地活性化」の取り組みは、商業理論だけでは不可能、必要な理論装備のうち「商業理論」は“氷山の一角”ですからね。
「中心市街地活性化への道」「商店街活性化への道」には、がっちりした「背骨」が通っているのでありまして、この「背骨」やその中に通じている神経回路を無視して、「講義項目」だけをパクって成果を挙げようというのは“出来ない相談”、やがて「賑わいイベント」や「一点逸品」に舞い戻る羽目になります。
“この道はいつか来た道”ですね。

 ということで、この時期の活性化は、方向と方法、支援要請先などをしっかり吟味してからスタートしないと、取り返しのつかない時間を浪費することにあんります。それだけではありません。
1.商業者には意欲がない、意欲があればいろいろ支援をするのだが、という関係各方面と
2.うちのまちづくり会社、行政、会議所は何やってるんだ
というお互いに不信がこれまで以上に高まることになりかねません。

 今さらながらのことですが、「誰の・どのような支援を受けるか」ということは、取り組みの成否を左右する重大案件、選定にあたってはきちんと「選定要領」、「チェックリスト」を用意するくらいは当たり前、その中身が「これをクリアすれば支援者としてOK」と見極められる吟味が不可欠です。

 選定にあたっては、とりあえず、候補者がWeb上で提案している
「活性化への道」はきっちり厳しく吟味することが必要です。
この時期、Web上で「道」を提案をしていないものは、そのことで候補からはずすべきですからね。
「売り物」がない人から何を買うのか、ということです。

 さてさて。
目下、各地で商人塾の開催に向けて様々の段階の悪戦苦闘が全国各地で繰り広げられています。冒頭のとおり、当社との連携が出来ていることだけでも7都市、他にもあることと思います。
当社との連携は一日も早く。「すべて準備が終わってから招聘する」という従来的常識では開催にこぎ着けられない可能性があります。“勉強会?これまでも開催したが誰も参加しないじゃん”でお終いになるかも知れません。当社的アプローチを紹介します。

 また、まったく孤立しており、開催のめどどころか当サイトの提唱について語り合う相手もいない、という人もあります。
そういう人は、自分勝手に“うちの連中にはとても無理な話”と判断しているのかも知れません。ところが。

 皆さんの回りには既に当サイトの常連さんがいるかも知れません。その人もたぶんあなたと同じような情況認識で悶々としていることでしょう。
“この人は”と思う人がいたら、是非、当サイトを話題にしてみてください。当社の見聞では、“えっ、あなたも読んでたの!”ということで同志が発見出来るかも知れません。
商人塾に取り組んでいるところでもスタート時点ではそういう話があったりしましたから。

 そうそう、「手っ取り早い専門家の見分け方」について
1.郊外型ショッピングセンターの多くが不振に陥っているのはなぜか?
2.百貨店不振の原因と活性化の方向と方法をどう考えているか

 如何ですか?
この時期、中心市街地・商店街活性化を支援する専門家を標榜するなら、これらは必須知識ですからね。
この二つに適切な(納得出来る)解答を出せない専門家はその時点で即・アウトです。アウトにしなければそのことが原因で取り組みに重大なリスクを抱え込むことになります。

 当社が提案提供している商人塾、同じ名称の事業は各地で取り組まれていますが、当社提供・takeo担当の商人塾はそれらとまったく異なります。
皆さんご了解のことと思っていますが、中には上述のようなケースもありましたので念のため。

「地殻変動」をどう見るか

 「キャップライト理論」(*)によれば、何をどう見るかということについては、先験的な資質に依拠するところもありますが、さらに重要なことはわれわれが生きてきた過程で意識的・無意識的に素帯してきた「ものの見方・考え方」ですね。
地殻安定期に装備したキャップライトの仕様・スペックで地殻変動期を把握しようとすれば、「不況」くらいしか見えません。
 (*)キャップライト理論

 キャップライト用品、どのようなものが市販されているでしょうか。
当社本棚で「大転換」をキーワードに探してみたら、次のような本がありました。
(タイトルはいずれも『大転換』)
K・ポランニー(東洋経済新報社 1981)
藤原直哉(総合法令 1995)
佐伯啓思(NTT出版)

引用スタート*************
自己調整的市場という考えは全くのユートピアであった、というのがわれわれの命題である。そのような制度は、社会の人間的・自然的な実態をむにしてしまうこと無しには、一時たりとも存在し得ないであろう。それは人間の肉体を破滅せしめたであろうし、人間の環境を広漠たるものに変えてしまったことであろう。社会は否応なく、自分自身を防衛する措置を取ったのであるが、しかし、その措置がどのようなものであろうとも、それは社会の自己調整作用を損ない、経済性生活を混乱させ、社会をさらにもう一つの危険に陥れた。まさにこのジレンマが市場システムの発展を一定の鋳型にはめ込んでしまい、ついには市場システムを基礎にした社会組織を崩壊させたのであった。
引用エンド********************
ポランニー、第一章の冒頭です。なんだかこれから先についての予言のようですね。

藤原さんは、このところ「スローライフ」方面です。
佐伯さんは、‘脱経済成長’を唱えていますが未だ方向と方法は提示されていませんが、情況認識は当サイトと相似です。
他の本も是非どうぞ。

 「地殻変動」の学問的レベルでの警告は1990年代に多く提起されています。ちなみに変動が集中的に露見したのは1989年でした。
興味のある人は、どこかに書いていますので検索してください。

 さて、新自由主義の失敗を受けてこのところ“ケインズ、シュンペーターに帰れ”という主張が見受けられますが、何のことやら。
ご両人には“もの余り・金余り時代の政治経済”という問題意識は当然ながら無かったのでありまして、何を今さら、といわなければならない。
経済学方面の専門家がこういうレベルだから、当社のような臨床部門が慣れない専門書をひっくりかえさなければならない(笑

 上記お三方の本を読むにあたっては、「時間堪能型社会」という補助ライトを装備しておかれると、スラスラ読めると思います。
既に読んだ人、【理論創発】で所感などご披露いただくと嬉しい限りです。

『地域商店街活性化法』(2)

 ご承知のとおり、近く成立の運びとなっています。

地域商店街活性化法(案)

  全体を一読しました。
施行にあたっては「基本方針」が示されることになっていますので、方針を確認しないと断定は出来ませんが、ちょっと見、これは相当問題をはらむスキーム活用するにあたっては細心の注意が必要です。というか、従前からの取り組みを根本的に総括してからでないと活用は難しいと思います。

 詳しくは「商店街・起死回生」で取り組むとしてここではもっとも基本的な問題を指摘、皆さんの考察の材料に供することとして今日はごく簡単にサワリだけ。

その一 「商店街活性化事業」の定義について

法案は第二条(定義)2において、「商店街活性化事業」を次のように定義しています。
“商店街活性化事業とは”
①商店街振興組合等が
②当該振興組合等に係る商店街の区域及びその周辺の地域の住民の需要に応じて行う
③商品の販売または役務の提供、行事の実施等の事業であって
④これらの事業を行うことにより当該商店街への来訪者の増加を通じて
⑤主として当該商店街振興組合等の会員または所属員である中小小売業者又は中小サービス業者の事業機会の増大を図る
ものをいう”

つまり、
①事業の主体:商店街振興組合等商店街組織
②事業の目的:組合員の事業機会の増大のための来訪者の増大
③事業の内容:商圏内の住民の需要に対する商品の販売・サービスの提供、事業の実施等
 
 つまり、法律に定義される「商店街活性化事業」とは、
①商店街に立地する中小商業者の事業機会を増大するための
②商店街への来訪者の増加を目指す
ことを目的として
③商店街組織が商圏に居住する住民を対象に行う「物販、サービス、行事」
です。

 各種の商店街活性化事業を実施することで、商圏に居住する住民の商店街への来街機会を増やす、その結果来街者が増えれば組合員の事業機会の増大する、というのが法律の立脚点です。

 商店街では“来街者を増やすのは組合の仕事”といわれてきましたが、近年、体力の減衰、資金の枯渇、企画の陳腐化などの理由が相まって、「来街者増大」という組合の役割が上手く果たせなくなっていることは周知のところです。その結果商業者の「組織離れ」という傾向も出始めています。
 法律は、このような情況に鑑み、苦境に陥っている商店街組織を支援するために制定されたものですね。

 問題は、今後「商店街活性化事業」といえば“組合が取り組む来街者を増進するための事業”ということから、商店街活性化=来街者を増やすこと、というこれまでの通念がさらに強く関係各方面に共有される可能性があること。

いくら人を集めて「事業機会」を拡大しても、肝心の中小商業者が提供している「ショッピングの場(その劣化は商店街空洞化の大きな要因)」の改革を実現しない限り、増大した来街者が入店客増に直結することはありません。
このことは全国の商店街で数十年にわたってイヤというほど経験済みのことであり、にもかかわらず、未だに継続実施されているのが「組合の事業」です。

 最近、このような傾向に対する反省が徐々に増えてきているのですが、今回制定された商店街活性化を支援する法律において、商店街活性化事業とは商店街への来街者の増進に取り組むことを通じて個別商業者の事業機会を拡大することである、とあらためて確認することは、個店シャッターの内側の改革革新に取り組まなければならない、という差し迫っている課題への集中を中等半端なものにしてしまう可能性があるのではないでしょうか。

 もはや、店前通行量を増やせばその結果として個店の入店客が増え、事業が活性化するということが期待できる情況ではありません。法律の趣旨が、“来街者を増やすことで事業機会を拡大する”ことであるならば、大前提として組合員の“事業機会をモノにする能力”についてシビアに検討した上で、「モノにする能力」、当社のいう基礎体力を錬磨向上する必要性を強調し、かつ、その機会を提案することが喫緊の課題ではないか?
 というように考えるのであります。

その二 「具体的な内容」について

 経済産業省がWeb上で発表している資料によれば、「法」のスキームが想定している商店街活性化事業として次のような事業が列挙されています。

(具体的な事業内容)
■ 商店街の人材育成
■ 商店街での起業支援
■ 商店街の自立化(自主財源づくり)支援
■ 商店街活性化ノウハウ等の提供
■ 常駐商店街支援スタッフの派遣
■ 商店街活性化に向けた地域での支援・協働体制づくりの支援
■ 商店街活性化モデル事例の顕彰・広報
■ 商店街の広域連携、商店街と産地との交流
■ 地域卸売業との連携、ボランタリー・チェーンの活用
■ 地域卸売業の機能向上支援
■ 卸商業団地再整備に関する調査研究
■ 農商工連携や地域資源を活用した販路開拓
■ 商店街のアンテナショップ等を活用した展示会・販売会
■ 消費者と流通事業者とのマッチング

 一見、商店街活性化(その定義については後述)のための事業として適切なメニューのようですが、実はこれらの事業の目的が“商圏内の居住者の来街機会を増やす”という視点で企画される可能性があるということですね。
そうすると、これまでさんざん取り組んできた事業といったい何処が違うのか、ということになりかねません。

 このような問題を提起しているのは、Web上で見る限り、当社だけで、大勢は“来街者を増やす事業?、いいんじゃないの、取り組まないより取り組んだ方がいいに決まっている”ということでしょう。補助率も高くなりましたから利用しやすくなりましたし。
 このような感覚で取り組みますと、具体的な事業内容も例えば「人材育成」の趣旨は“商店街の来街者を増やす事業に必要な人材の育成”ということになるかも知れませんし、「商店街活性化ノウハウ等の提供」も“来街者を増やすためのノウハウの提供”になるのではないか? と懸念されるのであります。

 万一、takeoの懸念があたっているとすれば、新しいスキームは、
①これまでさんざん繰り返してきた“来街者の増大を通じた活性化”という商店街活性化の方向と方法は堅持する。
②商店街の活動力が衰退している情況に鑑み、支援の内容をより拡充する
ということに止まってしまう可能性があるということになりかねません。
商店街組織、リーダーの問題意識次第ですが、従来的事業の無反省的な継続にこのスキームが利用されるようでは、商店街の活性化の実現は遠のくばかり、やがて再起不能に陥ることは目に見えています。

 問題は、「①」的な視点に立って企画される活性化策が、現在商店街が陥っている「劣化スパイラル」からの脱却=活性化実現の方向と方法として適切だろうか、ということですね。

 さて、新スキームでは「商店街活性化」はどのように定義されているでしょうか?
一読明らかなように、定義はされておりません。「商店街活性化事業」については先に見たとおり定義されていますが、肝心の「商店街活性化」とは商店街がどうなるのか、活性化された商店街ではどのような情景が見られるのか、ということは不明です。
「来街者を増やすこと」が商店街・商業者の「事業機会の拡大」をもたらしても、拡大した事業機会が商店街・商業者によって適切に活用されるか、活用する能力が備わっているか、という別の問題がありますからね。(例えば来街者が多く、“日本一賑わう商店街”と太鼓判を押されている商店街でも、そこに立地している各個店が繁昌しているかどうかは別問題です)

 これまでの「来街者の増大による事業機会の拡大」を追求する取り組みの現状を踏まえれば、あらためて、「商店街活性化」とは、商店街の何がどうなることか、“商店街活性化の定義”にさかのぼって考え、定義を基準に“商店街活性化を実現するための事業”を考えることが必要です。

 長くなりますが、ここであらためて「商店街活性化」の定義を考えてみたいと思います。いうまでもなく、これが定まらないと取り組みの方向と方法を定め、事業を計画することが出来ません。
  
 先述のとおり、国も“商店街活性化”を定義しておらず、定説はありません。関係者の多くは商店街活性化=とおりが賑わうこと・通行量の増大という方向で考えているようですが、もはやそういうレベルの定義は役に立たない、むしろ商店街活性化のチャンスを阻害するものだということは、当サイト愛読者の皆さんには既にご承知のところです。

 さて、商店街活性化とは商店街がどうなることか?

 『中心市街地活性化法』では中心市街地に立地する商店街の上位概念としての「中心市街地活性化」について、“当該市街地における都市機能増進及び経済活力の向上”と定義されています。この定義を中心市街地の下位機能でもある商店街の活性化に応用しますと、商店街活性化とは:“当該商店街における都市機能の増進及び経済活力の向上”であると定義することが出来ます。
 商店街活性化をこのように定義すれば、その内容は、
①商店街という都市機能の増進 と ②経済活力の向上 であり、これを生活の場としての都市の下位機能として見れば、①は「買い物の場としての機能の増進」であり、②は①の実現を通じた商業・サービス業の繁昌ということになります。「中心市街地活性化」の定義という視点から行う「商店街活性化」の定義がこうなることに異存の余地はないはずです。 

 商店街のようにその「都市機能」が“経済的機能=物販サービス機能”に特化した街区の場合、「経済活力の向上」は、街区が分担している「都市機能の増進」を実現することで、実現することによってのみ、達成されるのだということをキモに銘じなければならない。

 上で述べたように、「小売商業機能」を“生活の場としての都市”の下位機能ととらえれば、商店街は、「買い物・ショッピングの場」、すなわち商圏内の住民が、買い物・下見・暇つぶしなどを目的に訪れ、そこで過ごす時間を楽しむ空間です。
これを実現することで、経済活力の増進・街ぐるみの商売繁盛を実現することが「商店街活性化」です。

 近時、商店街固有の「ショッピング機能」よりも「コミュニティ機能」を強調する傾向が顕著ですが、これは商店街の「ショッピングの場」という基本機能から派生したもの、ショッピング機能が劣化すると、自動的にコミュニティ機能も劣化しますし、商店街のショッピング機能の劣化をコミュニティ機能の増進で挽回する=経済活力を向上させることは出来ません。

 もちろん、商店街で商店街組織が主催する行事のなかにはコミュニティ性を重視したものがあり、コミュニティの存続・強化に貢献していますが、商店街という街区が「小売商業」という都市機能として成立している以上、小売商業機能が衰退すればそれらの事業を主催する主体は消滅するかも知れません。
商店街が「商業機能」としての役割を果たせない情況に立ち至っても、それでもコミュニティ活動の一環として行事を続けていく、という方向はもちろんあり得ますが、それはもはや商店街活動の一環としての活動というより純然たる当該街区の事業であり、いわば小学校の校庭で行われる盆踊りと同じような性格です。

 ということで、商店街組織が商店街としての存続発展を目指すならば、その事業活動は「小売商業」としての機能の増進、商圏居住者から「ショッピング行き先」として愛顧される条件の整備に注力することが他のどんな仕事にもまして優先されなければならない。
 空洞化に悩む商店街が、恒例のイベント当日に限り賑わいを呈する、とおりには人があふれるが入店客・買い物客はほとんど無い、というのは見慣れた風景です。

 皆さん既にこれまでさんざん経験しているとおり、
①「活性化が必要な商店街」が人出の増を期待してイベントを行う
②イベント目的の人出が入店客・買い物客に変身する
という結果をことを期待するのは、夢のまた夢、イベント来街者の衝動入店・衝動購買を期待することが出来るのは、常日頃、愛顧客で賑わっている個店だけ、というのは常識です。

 さらにいえば
“活性化が必要な商店街は、活性化の実現に必要な基礎体力を持っていない”
のでありまして、来街者の増大を事業機会の拡大として活用する能力を、“活性化が必要な商店街”を形成している“組合員たる店舗は持っていない”のであります。
この「個店の基礎体力の欠如」こそが今日の商店街の現状をもたらしている最大の要因でありまして、したがって、当スキームに用意されている各種事業に取り組むにあたっては、その前に「基礎体力の向上」に取り組むことが不可欠です。
 したがって、掲げられている「人材の育成」は、「来訪者を増加するための事業を推進する人材の育成」ではなく、まず「自店を繁昌させうる人材・能力の育成」であるべきです。
当社が提唱・提供する「クオールエイド流商人塾」は、当社が知る限りではそのための唯一の機会、ということですね。

その三 商店街組織の任務について
 
 いうまでもなくもはや“組合の任務は、来街者を増やすこと、来街者(店前通行量)を入店客・買い物客にするのは個店のしごと”という「役割分担」は不可能だということをしっかり確認することが大切です。
そういうセリフを吐くリーダーさんの店舗自体が“店前通行量を入店客にする”ことが出来ない、というのが「もの余り・店あまり」時代の商店街の実相ですから。

 繁昌しなければならない小売店は自力だけでは繁昌することができない
 活性化しなければならない商店街は自力だけでは活性化することが出来ない

 何故ならば、全盛時代以来、商店街が駆使してきた商売のノウハウは、もの不足&買い物行き先が限られていた時代に有効だったもの、もの余り・店あまりの現代の商圏内居住者の消費購買行動にはマッチしていないのでありまして、これを如何にマッチさせていくか、というところに商店街活性化=都市機能としての小売商業集積の活性化(機能の増進と経済活力の向上)を一体的に実現していく方向と方法があるのだということをあらためて確認、これを“何が何でも”商店街活動の「中核」に据えるという ―難しいがやりがいがあり、商業者である以上やり遂げる以外にない― 仕事に全力で取り組んでいただきたいと思います。

 新しい施策体系を見事活用して活性化を実現する為には、さしあたり今日述べたようなことについては一日も早く商店街の有志と共有し、その輪を広げ、事業としての取り組みの実現を目指すことが先決、当社はその発意段階から実施まで一貫した支援を約束いたします。

☆この記事の続きはサイトで取り組みます。

飯塚井筒屋  8月末閉店へ 

西日本新聞 7月7日朝刊

引用スタート********************
飯塚井筒屋閉店へ 8月末 グループ内で雇用継続

井筒屋(北九州市)は6日、全額出資子会社の百貨店、飯塚井筒屋(福岡県飯塚市)を8月末に閉店すると発表した。郊外型大型店などに押されて売上高の落ち込みが続き、回復の見通しが立たないため。パートを含む従業員57人はグループ内で雇用を継続する。

 飯塚井筒屋は1949年に開店した、筑豊地区唯一の百貨店。4階建てで、売り場面積は延べ約3900平方メートル。土地は賃借し、建物は自社で所有している。

 2009年2月期の売上高は、ピーク時(83年2月期の37億円)の半分以下の16億1300万円、営業損益は1200万円の赤字で、10年ぶりの赤字だった。北九州市内で会見した井筒屋の中村真人社長は「営業段階で黒字なら現金資金が回る。今後赤字幅が拡大すると見込まれ、早めに決断した。お客様には申し訳ない」と述べた。

 井筒屋は、筑豊地区の福岡県直方市と田川市に本店直轄のサテライトショップを展開している。飯塚井筒屋の跡地利用について、中村社長は「テナントを入れるのか、(サテライトショップなど)井筒屋グループが再び入るか、地域とともに検討したい」としている。

 閉店セールは今月17日から始める。
エンド*************************************

 当サイトで繰り返し警告しているところですが、百貨店業界の現状は、端的に言って“業容と消費購買ニーズとの間に修復しがたいギャップが発生しているがその解消について業界全体としてまったく打つ手を思いついていない”わけです。
 出てくる「対応策」といえば、合併&不採算店の退出だけ。業界挙げて右へならえ状態ですね。

 百貨店はなぜ売れないか?
分かり切ったことでありまして、百貨店愛顧客から見てワクワクドキドキするショッピングの場が提供されていない、売れない理由はこのことに限るのでありまして、“不況だから売れない”などとうそぶいている人は、“不況よ不況よ飛んで行け~”、神様に願掛けするか、おまじないか、他に打つ手がありませんから、“経費節減”一辺倒。
古来、経費を節減して売り上げが上がったという話はありません。

 百貨店はなぜ売れないのか、知りたい人は最寄りの百貨店を除いてみてください。“この三点セットじゃ無理もない”ことが一目で分かります。恐るべき、百貨店の業容劣化。

 立ち直る道は、唯一、「繁盛店への道」「業容転換」へのチャレンジです。計画を立てず、お金を掛けず、売り上げを落とさず、出来ることから少しずつ、取り組んで売り上げをアップしていく、てっとり早く、かつ、小売業の基本に忠実な方法がありますが。

 飯塚市の中心商店街は大変です!
井筒屋が立地していた本町商店街は、近年では珍しく、充実感のある商店街でしたが、かげりが見え始めていたのも事実、閉店を機に一挙に劣化スパイラルに陥っていくことが懸念されます。
これまで井筒屋と他都市では例を見ない見事な協働関係を作っていましたが、残念ながら、後わずかの日にちです。

 あらためて「活性化への道」を模索しなければなりませんが、これまで取り組んできた事業といえば、販促イベント中心、一点逸品などの取り組みが知られています。
これからは、ポスト井筒屋、商店街独自の努力で郊外のイオンの圧力をしのいでいかなければなりません。
同じような局面を迎えているところ、けして他人事ではないこれから直面するところ、いずれも「方針」が無いはずですが、どうするつもりですか?


☆新企画予告
 当社リサーチャーによる百貨店、商店街、ショッピングセンターなど商業集積を批評するコーナーをスタートします。
【商業集積寸評】
の後継企画です。

第一弾は福岡天神、「三社巡り」の予定、takeoとはひと味もふた味も違う新鮮かつシビアな批評になるはず、ご期待ください。

サイト『中心市街地活性化への道』のご紹介

 ご承知の方が多いと思いますが、当ブログは㈲クオールエイド社のサイト「中心市街地活性化への道」と連動しており、ブログの記事の多くは同サイトの【デイリィ・フラッシュ】記事の転載です。
ブログの記事は、サイト同欄より2,3日遅れた配信となっています。

 ソッコーを希望される人は、サイトの【デイリィ・フラッシュ】をどうぞ。

 なお、サイトは次のような構成になっています。
【はじめておいでの方へ】

 中心市街地・商店街活性化を中心に数千ページにおよぶ情報を提供しています。
デイリィフラッシュ下欄に設置している「サイト内検索」で縦横にご利用できます。

 まだお出でになったことのない方は、この機会に是非一度おためしください。
周辺の皆さんにもご紹介くださればさいわいです。

よろしくお願いいたします。

  なお、サイトでは近く百貨店、ショッピングセンター、商店街など各種商業集積を批評する新しい企画をスタートする予定です。
スタートは、「デイリィフラッシュ」でお知らせします。お楽しみに。
有限会社クオールエイド
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プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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