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「暴風雨」か「地殻変動」か

 どのようなジャンルにおいてであれ、問題というものは当の本人が理解するレベルでの問題としてしか本人にとってはあり得ないわけで、人にとって問題はみずからの関心・力量の範囲でしかとらえることができない、という性質を持っています。

 米国の住宅バブルの崩壊を直接の契機としてだれの眼にも明らかとなった不況を「百年に一度の暴風雨」と称するわけですが、果たしてアナロジーとして適切かどうか。
暴風雨なら首をすくめて通り過ぎるのを待っていればいいのですが、果たしてバブル崩壊は「台風一過・秋晴れの良い日和」となるものかどうか。

 こういうレトリックを使う人は、無意識のうちに、そうであって欲しい、と願っているのかも知れません。
そうすると、その行動も一過性の嵐が通り過ぎるのを待つ、という消極的な姿勢になるのではないか?
“とにかく、不況対策だ”と従来どおりのハード投資に取り組もうとしている政府のアタマの中もそういうことになっているのかも知れません。

 小売業に限っていえば、「もの余り・店あまり」という状況は、バブル崩壊のはるか以前から始まっているのでありまして、このことに着目しない活性化施策はすべて「ハズレ」になるのは当然です。
“ものが売れない”のは、“買いたいものがない”からか、“買いたいものはいろいろあるがお金が無い”からなのか。
“買いたいものが無い”のは、“現在の生活で満足している”からか、それとも“見ると欲しくなるようなものが売られていない”からなのか。

 大衆資本主義、消費資本主義など呼び方はいろいろですが、今日の経済は、消費者が「その気」にならないことにはどうにもなりません。補充的消費・昨日と同じ生活に昨日よりお金を掛けるという人はいませんから、新機軸の消費が提案されない限り、経済がショぼっていくのは当たり前です。
供給側は相変わらず「人並み」やら「差別化」やらを訴求すればなんとかなる、という経験則から脱却できないまま、“売れないのは景気のせい”と「台風一過」を期待しているわけですが、問題は待っている間に“景気のせいで会社がつぶれた”ということになってもいいのかどうか、ということでありまして、どうして売れないのか?ということについてはもう少し主体的に考えてみた方がいいのではないか。

 欲しいものがない・買いたいものがない、というのは恐るべき状況でありまして、従来の正統派経済・経済学の根幹を揺るがすことですね。
こういう状況があるとして、これを「暴風雨」と呼ぶのか、それとも消費購買行動の根幹に関わる生活ニーズという「経済の地殻」が変動していると考えるべきか。
 どう考えるかによって問題の解答はまるっきり違います。

 さて、あなたは「暴風雨」派ですか、それとも「地殻変動」派ですか?

 ちなみに当社流商人塾の参加店、「暴風雨」の最中にも関わらず、業容の転換に取り組みプラスのスパイラルへの移行に成功したお店の売り上げは「前年同月対比」ずうっとプラスで推移しているようです。
これは事態が暴風雨ならあり得ないことでありまして、結局起こっているのは「地核変動」であり、これに“商人塾的地核変動対策”で対応した結果、見事に的を射たということでしょう。
すなわち、起きているのは「暴風雨」ではなく「地核変動」であり、適切な対策を講じれば変動を機会にすることが出来ます。
他方、「暴風雨」と考えれば“首をすくめて通り過ぎるのを待つ”しか対策はありません。
あなたはどっちの見方を取りますか?

ものの見方が変わると当然ながら打つべき手が変わり、もちろん成果も変わりりますが。
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