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コンパクトシティの今現在

 現在、都市経営で考察中の青森市中心市街地活性化関連でも取り上げていますが、法のスキームにおける「中心市街地」を都市旧中心部と取り違えた上、さらに中心市街地活性化=コンパクトシティ化とダブルで勘違いしている人たちがいるようです。

 認定基本計画においてもそういう誤解に基づいているのではないかと思われる記述がみられるものもあります。
これは問題ですね。

 そもそも、コンパクトシティとはなにを意味しているのか?
外国渡来の概念ですが、例によって例のごとく、定義されておりません。最初に紹介した都市計画関係の人たちも定義なし、もっぱら海外の「成功事例」を紹介しています。
これもいつものとおり。

 「コンパクトシティ」関連についての当社の見解
いずれもっと詳しく批判するつもりです。

 コンパクトシティ、一言でいえば、みんな中心市街地に集まって暮らそうということですが、広域合併したばかり、限界集落などが問題になっている、というおりから、5ケ年の期限をもって取り組む中心市街地活性化の取組においてこういうことが喫緊の課題になりますか?

 郊外に拡散した居住地区を
①中心市街地が空洞化したから
②都市経営上のコストが掛かるから
と言う理由で中心市街地へ収束しようということですが、本気ですか?

 状況がOKなら空地へのマンション建設は出来ますが、それをもってコンパクトシティの推進というのはあたりません。
その延長線上に、郊外から転居を促進する、それも経営コストなどの勘案しながら特定の地域の居住を中心市街地へ計画的に移動させるなどと言うことが出来るはずがない。
本気でやれば、もちろん、憲法違反です。

ヒットラーやスターリンはやれたわけですが。

 コンパクトシティ、いいイメージで取り上げられていますが、本当に実現しようとすれば「社会計画」という性格が出てきます。都市を計画的に造り替えよう、それも居住地をの変更を含む壮大な計画ですから強権的な傾向を帯びざるを得ないのではないか。
本気でやるとすれば、の話です。

 さて、中心市街地活性化関係で唱えられるコンパクトシティは、もちろん、本気でコンパクトシティを実現しようというのではなく、活性化の方法として「住む人・来る人を増やす」を掲げた都市が、
①住む人を増やす・・・マンション建築
②来る人を増やす・・・公共交通の整備
という施策に取り組むときのキャッチフレーズ、枕詞に使うことで面倒な「事業の趣旨・意義」についての説明を省略する、省力・省思考的動機に基づくものでそれ以上の意味は込められていないと思います。

 ただし、施策に「コンパクトシティ」というカンムリをかぶせることで、関係各方面に
①取組が普遍的になる
②成功が約束されている
というニュアンスが共有される可能性があるようで、要注意です。コンパクトシティといえば、誰も反対しない、内容を疑うなどは思いもよらない、という風潮があったりしますからね。

 ちなみに国が提案している中心市街地活性化の方向は「コンパクトなまちづくり」「歩いて暮らせるまちづくり」に限られているのでありまして、これはもちろん、「コンパクトシティ」のことではありません。
中心市街地、居住者が歩いて暮らせる、来街者が隅から隅まで徒歩回遊できる、ということだとすると。

①住む人から見て:上質なスーパーマーケットその他コンビニエンスニーズに対応する小売・サービス業が徒歩範囲に立地していること
②来る人から見て:徒歩回遊(中心市街地の場合はその内容は「ショッピング」、散歩やハイキングではない)するに値するショッピングゾーンが形成されていること。
が必須課題ですが、こういう条件を考え・対応策を講じている基本計画は見たことがありません。

 これから作られる計画では是非こういう基本中の基本をすっぽかさないようにしてください。
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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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