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商店街は何に、何故負けたか

 あらためて強調しておきますが、各地の中心市街地活性化基本計画に載せられている「商業活性化のための具体的な事業」は、すべて「販売促進」のための事業です。 
そもそも販売促進とは既に「売れる店」を作っている人がさらに売れるようにするための工夫でありまして、「売れない店を売れるようにする」取り組みではありません。
当ブログの常連さんにとってはいうまでもないことですが。

 しかしながら、こういう施策が活性化策として登場しており、これから作られる基本計画においても主役を演じるであろうことは、残念ながら容易に予測されるところです。
こういう施策が商業活性化施策の中核を締めるのは何故か?
答えはたった一つ、関係者の「考えが浅い」からです。

Q:商店街は何故空洞化したか?
A:住む人来る人が少なくなり、通行量が減ったから。
というおバカな問答から
Q:商店街を活性化するためには何が必要か?
A:住む人来る人を増やす=通行量を増やせばよい。
ということで、通行量を増やす、そのために効果がありそうな施策を講じる、わけですね。

 この思考過程にはとんでもない短絡がありまして、
Q:これまで中心市街地で買い物をしていた人は、今どこで買い物をしているだろうか?
ということがまったく考えられておりません。

 他に買い物行き先が無ければ、郊外に転居した人も中心市街地に買い物に来なければならない。商店街全盛時代には郊外、市外から大勢買い物に来てくれてましたからね。
この人たちが買い物に来なくなったのが商店街衰退の原因ですが、何故来なくなったのか?

 繰り返しになりますが、他に買い物行き先が無ければ、郊外に住んでいてもまちなかまで買い物に来る以外にありません。
来ないということは他に買い物行き先があり、比較するとそっちの方が商店街よりも買い物行き先として優れている、と判断されるからそっちに行ってしまう、慣れ親しんできた商店街からは自然に足が遠のいた・・・。

 というのが商店街衰退のプロセスでありまして、買い物行き先としての競争に敗北した、というわけです。

 このことをしっかり肝に銘じておかないと、商店街活性化・中心市街地活性化は夢のまた夢に終わりますからね、夢ならいいのですが、後に箸にも棒にも掛からない「集客拠点」などが残ったりします。

 これも繰り返しですが、販売促進というのは「売れている店」が取り組むことであり、売れないお店はまず、「売れる店」に変わることが先決です。販促に取り組んでいる間は「売れる店」への変身は出来ません。一店逸品に取り組んだら売り上げが二割アップした、などという話、聞いたことがありませんよね。

 基本計画に計画されているほとんどの事業は、こと商業の活性化という視点から見ると、ほとんどすべて「販売促進」を目指す事業ばかり、これらの事業にいくらまじめに取り組んでも」繁盛店」は出現せず、点も線も面も劣化の一途を辿ることになります。
現状既にそうなっているところが圧倒的です。

 いい加減、別の方向・方策を考えないと、取り返しのつかないレベルまで落ちてしまいます。
商店街の現ポジションは「底なし沼」ですからね。

>  繰り返しになりますが、他に買い物行き先が無ければ、郊外に住んでいてもまちなかまで買い物に来る以外にありません。
> 来ないということは他に買い物行き先があり、比較するとそっちの方が商店街よりも買い物行き先として優れている、と判断されるからそっちに行ってしまう、慣れ親しんできた商店街からは自然に足が遠のいた・・・。
 というのが商店街衰退のプロセスでありまして、買い物行き先としての競争に敗北した、というわけです。

 ではいったいどこに負けたのか?

①郊外に移転した大型店
②郊外に出現した大型ショッピングセンター
③バイパスに軒を連ねるカテゴリーキラーの群
④そこここに立地するコンビニエンスストア
等々、買い物行き先として相対的に(商店街と比較して)有利な業容を作っている店舗、集積が束になって押し寄せました。

 その結果何が起こったか?
それぞれの新規出店によって従来商店街がその対象だった「購買行動」がそちらに向かいます。一挙にではありませんし、「行ったきり」というわけでもありませんが、その結果として「商店街は劣化スパイラル」に陥りました。
ここがとても重要なところです。

 商店街は全盛期には影も形もなかった新出店者からお客を取られた。けして一度にごっそりではないが、着実にお客を取られていくうちに街は全体として「劣化スパイラル」に陥り、早い話、かって地域一番の買い物行き先としての魅力を誇っていた商店街は「見る影もなく」なっていきます。
これは誰のせいでもない、自分たちの努力の方向が間違っていたから。
間違っていた努力の方向とは:
通行量を増やす、という目標に象徴される「販売促進」の取り組みです。

 今となっては、商店街を痛めつけた各種の業種業態も、「大したことはない」ことが明らかになりました。
ほとんどの店舗が売り上げ不振に陥っていますからね。

 問題は、そういうレベルの業種業態にしてやられて、劣化スパイラルに陥っており、かつ、そこから脱出しなければならない、という重大な問題を自覚することなく、十年一日、相も変わらず「販売促進事業」に終始しているという、関係者の「不真面目」こそが活性化できない真の原因でありまして、商店街の不振は突き詰めれば活性化に取り組むべきなのに「販売促進」に取り組んでいるおのれの「不明」に起因しているわけです。

 ということで、どこに負けたのか? という設問への答えは「自分に負けた、独り相撲で負けちゃった」ということでよろしいですか?
 ホントのところは、消費購買行動の変化に対応できなかった、ということですから自分を責めるより他ありません。
「うちだけではない」というのはなんの足しにもなりません。

 幸いなことに、変化に対応する、特に消費購買ニーズの転換に適切対応するという事業機会は、まだほとんど手つかずです。
ここを目指して仮説ー試行にチャレンジするという「事業機会」が商店街立地の皆さんにもありますよ、ということは間違いありません。
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