ポスト工業社会の素描

 ポスト工業社会

takeoは「時間堪能型社会」を意識的に指向すべき、と提案しています。
ご承知のとおり。

 これはけして「なったらいいな」ということでは無くて、明確に意識的に指向・実践することが必要です。
シナリオは未定ですが。

 商人塾の繁盛成功事例は殆ど「時間堪能・ラグジュアリィ」を指向した業容構築を実践中のお店、少なくとも中心市街地に立地する中小小売店がめざすべき方向であることは実証されています。

 ちなみに、ポスト工業社会、米国流は「金融資本主義」でしたね。
その理論的支柱はミルトン・フリードマン『資本主義と自由』
本人は自称リバータリアン、それも限りなくアナーキストに近いポジションでした。

 日本では新自由主義。“規制緩和・何でも民営”で一時我が世の春を謳歌しました。
もっともラジカルだったのがちょっと前になりますが、笠井潔の『国家民営論』

 実際の事例をもとに反駁している(笠井本を意識して書かれたものではないが)のが本山美彦『民営化する戦争』
本山先生のアンチ新自由主義は筋金入りでかつ非常に分かりやすい。
『格付け洗脳とアメリカ支配の終わり』
最果ての資本主義:金融資本主義はネズミ講だったわけですね。
米国流資本主義はクローニーであることを関係者の実名を列挙して論証しています。

 欧米流クローニー資本主義批判といえば:広瀬隆『赤い楯―ロスチャイルドの謎―』『世界金融戦争』が嚆矢。

 ということで、最後は資本主義もはや成長無し
佐伯啓思『成長経済の終焉』
佐伯先生、次のように書いています。
“・・・・様々な限界を突破して、無限に拡張するという資本主義の運動は、工業社会の枠組みの中においてはすでに限界に達しているのである。とすれば、人口減少、「豊かさの停滞」に入る「ポスト工業社会」の展望は、この資本主義の展開には限界がある、という点から出発しなければならない。それはグローバルな市場主義によって導かれるのではなく、将来の社会像を展望した「公共計画」によって誘導されるものでなければならないのである”同書292ページ

 佐伯先生の分析はまことにそのとおりだと思うのですが惜しいことに「将来の社会像」が展望されておりません。

 ということで、あらためて「ポスト資本主義社会」
「ラグジュアリィ=時間堪能型社会」へ

計画立案の基礎体力

 中心市街地活性化の取組で顕著になっている欠陥の一つは計画作成能力が不足していること。
不足しているというよりもそもそも計画作成をなんと心得るWと言うことでありまして、こういっちゃなんですが、関係各方面揃いも揃って不足しているのは、計画作成の一般理論というかそもそも計画とは何か、何のために作るのか、といったあたりについての基本知識が欠けているのではないか。

 世の中に「計画学」という学問があるかどうか知りませんが、あっても良さそうですよね。
いうまでもなく計画つくりには創造的な頭の働きが不可欠でありまして、頭をきちんと働かせるにはそれなりの準備が必要です。
準備のイロハにあたるのが「計画」についての基礎的な知識。
計画とは何か
計画はなのために作るのか
計画が備えておくべき要件
等々についての知識を持っていることです。

本来なら学校で習って当然だと思うのですが、Web検索の限り、
計画学
一般計画論
計画概論
などといった参考書も無いようです。
 必需なら“無いなら作る”というのが当社流ですね。

 ということで、全体は書けませんが、中心市街地活性化関連だけではなく、計画立案全般に通じる「一般論」のレベルで入り口というかサワリというか、そのあたりのことを書けるだけ書いてみたいと思います。
【理論創発】で。

繁盛店の原則

 繁盛したい、繁盛しなければ、という状況にある小売店は星の数ほどあるわけですが、「繁盛店」にはいろいろと共通する条件がありまして、中にはこれをはずすと繁盛は実現できないだろうと思われることもいろいろとあるようです。

 その第一は、
「繁盛したい・繁盛しなければ、という状況にあるお店は繁盛することが出来ない」
ということです。

 奇妙な話ですが、繁盛店づくりの第一歩はこのことをしっかり肝に銘じることからスタートします。
【目指せ!繁盛店】で取り上げています。
興味のある人は参加してください。
参加者があれば続行する、という企画にしています。

 小松商人塾ではこれから「お披露目イベント」に取り組みます。
お披露目イベントの目的は、イベントに参加するために「業容転換」を促進する、というところにあります。
取組の成果をお披露目する、というほど成果は挙がっていないのだから、というのが商人塾のお披露目イベントの共通認識です。
イベント当日までにどれくらい転換が進められるか、今日からさっそく初心に帰っての取組になります。


□基礎体力話

 話は変わりますが、民主党というのはどうしてあんなにマスコミ経由の「世論調査」に一喜一憂するのでしょうかねぇ。
世論調査とはどういう仕組みで行われるのか、その信頼度はどうか、といった基本事項を踏まえていれば「一喜一憂」はあり得ない。長期に渡って政治に参画している、幾度も修羅場をくぐっているはずの政党がその命運を朝三暮四の「パーセント」に委ねるというのは「基礎体力」に問題があると言われても仕方が無いのではないか。

 政党の基礎体力、もともと無かったのが赤裸々になったのか、それとも昔に比べて劣化したのか?
繁盛店づくりの第一原則を応用すると、
「活性化が必要な組織は活性化することが出来ない」ということになるわけですが・・・・。

 関連で。
 民主党は記者クラブを廃止しているそうで、政権交代があると各省庁の記者クラブが廃止されるかも、ですね。
新聞論調の背後にはそれぞれの利害がある、というのは誰のセリフだったでしょうか。
ということで、マスコミも基礎体力に問題があることが日々現証されておりまして、takeoが全国紙を取らなくなってから早3年。書籍の広告チェックなんかはamzonでOKですし。

活性化協議会の活性化

□無いと始まらないが

 新スキーム(といっている間に2年経ってしまいましたが)では、出立時点で結成することが求められます。
組成には「まちづくり会社」が要件となっており、つまり、まちづくり会社を含む中心市街地活性化協議会がスタートしないと、認定・基本計画を手にすることはできません。

 では、協議会をスタートさせるとなにができるようになるのかといいますと、ご承知のとおり、基本計画の認定条件である基本計画への同意書を書いてしまえば、やることはほとんどありません。

 無いと始まらないが、あったからといってどうなるものでもない、というのが活性化協議会の現状です。

 定款などで旧スキームの「TMO」の後継というニュアンス野市付けをしている基本計画もありますが、言ってみただけ、活性化協議会にはTMO的業務を担う基礎体力がありません。
(そもそも、旧基本計画が頓挫したのは、TMOが所要の能力を曽比していなかった、その必要性を関係者が認識していなかった、というところにもあるわけですから、「病根」は深い。)

□協議会のポジション

 協議会の組成を見ますと、そのメンバーは中心市街地活性化の取り組みの推進に当たるべき組織・機関が網羅されています。
協議会を構成するメンバーが「その気」にならないと、基本計画に基づいて取り組まれる中心市街地活性化はびくとも動かないわけです。
 そういう構成になっている協議会が基本計画を吟味し、所要の意見を具申してこれを承認するということは、基本計画をメンバー各組織・機関の中心市街地活性化の取り組みの方向と方法として承認する、ということですね。
協議会に名前を連ねる各組織・機関、今後それぞれの中心市街地活性化に関わる取り組みは、基本計画に則って展開します、ということをお互いに誓約するのが協議会という場の機能です。

 従って、活性化協議会が本来期待されている役割を果たすためには、当然ながら「基礎体力」が必要になります。

□活性化協議会の現状

 協議会に当て職で名前を連ねている諸個人はもとより、実働段階に至るまで、基本計画に基づいて活性化に取り組んでいく基礎体力を備えていない、というのが協議会メンバーである各組織・機関の実状です。
旧スキーム以来の年月を考えれば恐るべきことながら、これが実体ですよね。

 認定までは行政主体、それから先は協議会とまちづくり会社で推進する、という建前はもろくも崩壊、実際に取り組めるのはまちづくり会社の事務局を担当する職員のスキルの範囲だけ。職員が見よう見まねで企画する事業が「取り組みの全体」となってしまっている・・・。

 困ったことだという話は関係各方面から聞こえてきますが、地元だけではどうにもなりません。
何しろ問題は「関係各方面の基礎体力の不備」ですからね。

□新規まき直し

 元はといえば、基本計画の作成作業をスタートする段階で、作成委員会、活性化協議会、両組織のメンバーを一堂に集めて、「○○市中心市街地活性化への道」の勉強会を開催し、問題の確定および取り組みの大綱について認識を共有しておかなければならなかったのに、この作業をきれいさっぱり省略してスタートしてしまった、というところに原因があるわけで、計画担当者、プランニング受託者の責任は重大ですが、覆水盆に帰らず。

 二度と同じ轍は踏まないことを心に誓って対処策を講じなければならない。
 
□迂遠なようですが

 あらためて、関係者を集めて「中心市街地活性化への道」を共有する作業に取り組まなければならない。
このとき、重要なことは「道」の共有に取り組むプロセスで基礎体力の強化向上を実現する道も併せて切開すること。

 このプロセスを通じて、専門家の指導を仰ぐことが必要です。言うまでもないことと思っていましたが、どうも、みなさんは言われないと理解できないらしいW。
なぜ、専門家の指導を受けることが必要か?

 それは、外部から指摘されるまで「関係各方面の基礎体力の強化向上が必要だ」という問題があることに気づかなかった、ということから明らかです。
気づいていても自力で強化向上できるとは限らない(実際はとても難しい)課題なのに、その存在に気づかないのですから、推して知るべし。

 もちろん、計画作成段階で的確なプランナーを確保していればいとも簡単にクリアできたことだったのですが、遺憾ながらそういうプランナーを確保した事例はほとんど無かったようで、ここにきて問題が噴出したわけです。というか取り組みの現状を惹起している原因がこういうところにあると理解している人はまだ少数だと思います。

 いずれにせよ、この問題をスルーすることはできませんから、一日もはやく手を打たなければならない。

 ますは、今更ながらの勉強会の開催から:
『中心市街地活性化 実現の方向と方法』

 基本計画の認定まですんでいるのに、肝心の活性化実現の方向と方法についての合意は全く得られていない、というのが認定基本計画を持っている都市の取り組みの実体ですが、みなさんの都市、果たしてこの指摘を免れているでしょうか?

 なお、都市の従来的基礎能力プラス「勉強会」で活性化に取り組んでいく体制が出来上がる、と誤解する人が往々にして見かけられます。この誤解は「基礎体力の不備」に基づくものであり、推進体制の構築~実践は、当社もしくは当社と同等以上の基礎体力を有する専門家の支援を受けることが必須条件です。
中心市街地活性化、不足しているのは方向と方法に関する知識だけではありません。

 このことは、きちんと言っておかないと、「おお、そのとおりだ、いいこと聞いた」といきなり走り出す人がいますので、念のため。
中心市街地活性化、既存の基礎体力にアンチョコをプラスすればOKというようなヤワな問題では無いことがこの期に及んでもわからない人にはわからない。

小松市第一期商人塾修了

 昨日、第10回講義『歩みと行く手」をもって全講義を修了しました。ご参加のみなさん、3ヶ月間のハードスケジュール、お疲れさまでした。講義、臨店の経験を今後の仮説~試行にしっかり活用してください。
講義終了後、全員で懇談会を開催、受講の成果と今後の課題について議論が行われました。

 早速の取り組みはお披露目イベント、4月から企画が始まります。この取り組みを計画・準備する中で同士としての結合が飛躍的に高まるのが各地これまでの取り組みの成果、今後の商店街の販促イベントのあり方に一つの方向を提案するものとして期待されます。

 新年度の小松市中心市街地活性化の取り組み、基本計画の認定をはじめ、本格的なスタートの時となります。その成否を左右するのが基本計画に特筆されている商人塾の取り組みです。
行動計画の作成とともに商店街祖組織の力量が問われます。

 今日は、終日、加されたみなさんのお店を訪問してご挨拶。次はお披露目イベントの成功に向けて一致協力がんばりましょう。

商店街の基礎体力

 このところ「基礎体力(*)」関連の話題ばかりですが今日もまた。
(*)基礎体力:やろうとしていることに取り組むためには、あらかじめ装備しておかなければならない能力のこと。

 商店街活性化を目的として取り組まれる各般の事業、目的を達成するためには商業者側に「事業の成果を自店の内部に実現する」取組が必要であり、つまり、基礎体力が不可欠です。
基礎体力が無いと、シャッターの外側にどんな好条件が生まれてもそれをチャンスとして活かすことが出来ません。
(ピンチにならいくらでもなるのですが)

 さらに考えてみれば、シャッターの外側の変化、つまり経営環境の変化に対応する基礎体力が備わっていたなら、活性化への取組など必要ない、整斉と環境への対応に取り組めば良いだけのこと、とも言えます。
ということは、商店街に立地する個店の多くは、環境の変化に対応する基礎体力を持っていない、あるいは持っていてもそれは現下の問題に対処するにはあまりにも貧弱すぎる、ということではないでしょうか。

 takeoはよく、商店街商売は見よう見まねで成り立っている、と挑発するのですが、反論は殆どありません。
もし、商店街立地の商業者の基礎体力が「見よう見まね」レベルだとすると、これはとんでもないことです。「見よう見まね」が通用したのは、商店街全盛時代、まだショッピングセンターなど影も形も無かった頃の話、今となっては、真似た相手の商売が雲散霧消していたりします。

 もし、こういう状態にあるとすれば、基本計画に載せられている各種事業について、いくら整斉と実施してもその結果がシャッターの内側に繁栄されない以上、商店街・商業機能の活性化は実現できません。このことはもっとシビアに突き詰めておかなければならない。昔のように「活性化は取り組むことに意義がある」などとうそぶくことは許されません。

 ということで、「基本計画」には商業者の基礎体力の強化向上を図るための事業がイの一番に掲げられなければならないわけですが、そういう取組が掲げられている基本計画が幾つあるでしょうか?
中には確かに「人材育成」という項目を掲げている計画も散見されますが、はたして「基礎体力の強化向上」という問題意識を持って企画されているでしょうか。

 基礎能力を欠いている商店街に、どれだけお金をつぎ込んでもなんの成果も生まれません。今さら、と思われるかも知れませんが、基礎体力をつけるための努力に計画的に取り組まなければならない。遠回りのようですがこの作業を抜きにして商店街の活性化ひいては中心市街地の活性化を実現することは不可能です。

 当サイトでは開設以来一貫してこのことを指摘していますが、いよいよそのことを実証する例がどんどん出始めています。
すなわち、認定以来丸二年を経過した「認定第一号」の両都市をはじめ、これから“事業は進んでいるが、逆に商店街の空洞化はさらに進んだ”という事例が多くなってくるはずです。

 その行列に従いたくなかったら、「基礎能力の強化向上」への取組、万難を排して実現しなければならない。
それとも他にもっと簡便かつ適切な活性化への道がありますか?

まず第一に取り組むべきは、既存の能力では如何とも対応しがたい、地域小売商業を取り巻く環境の変化をしっかりと理解すること。
能力の転換に取り組まなければ、いくらシャッターの外側にお金を掛けてもリターンは何一つ無く、いたずらに関係者全員年を取っていくばかり、という現実を直視できないとことは始まらないわけですが、さて、直視するにはささやかなりとも勇気が言ったりするのですが、持ち合わせがあるかどうか・・・。

 と考えていきますと、たかが商店街活性化、されど商店街活性化、そこら中に難所がありますが、まずは自分たちを取り巻く環境をどう理解するか?ということが最優先の課題です。
SCも百貨店もまったく分かっていないのですが、これが分からないと基礎体力の強化向上の方向と方法も分かりませんからね。 

『地域商店街活性化法』への既視感

□「地域商店街活性化法案」と今後の商店街支援について
 中小企業庁経営支援部商業課
 公表日 平成21年3月6日(金)

□本件の概要

 経済産業省は、「商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律案(通称:地域商店街活性化法案)」を、第171回通常国会に提出することになりました。
本法案は、地域住民に役立ち、地域の魅力を発信する「商店街ならでは」の取組を支援することで商店街を活性化することを目的としています。この法案を柱として、総額100億円を超える商店街対策を総合的に推進します。

□法律案の概要:

 一読して思い出されるのは、『整備改善活性化法』が施行される前に全国で取り組まれた「商店街活性化構想策定事業」です。
各商店街単位で活性化構想を策定(策定に補助金が出ました)し、その構想に基づく事業に対して優先的な支援を行う、というものでした。現場では、ハード事業、特に高度化事業の立案が奨励されていたような受け取り方があったようでした。
ちなみにこのときに作成された各商店街ごとの計画(特にハード事業)が旧中心市街地活性化基本計画に集約された事例も少なくありませんでした。

新しい法律では「法」に基づく支援の条件として「計画」を立て、認定を受けることが条件になっています。
支援を受けるための計画となれば、計画自体が支援メニューに合わせて作られることは容易に想像されるところ、どうも商店街活性化構想と似たり寄ったりの流れになっていくのではないか・・。

 ちなみに「構想」~「整備改善活性化法」への移行は、“従来のような点や線での取組では活性化は難しい”ということとでしたが・・・。
さらに、「中心市街地活性化法」への改正では“商店街は商業活性化施策だけでは活性化できない”ということだったような・・・。

 ぐるりと回って他に商店街の取組が改めて強調されるわけですが、施策の内容は「活性化構想」とあまり変わっていないようです。もちろん、形式は変わらなくても当事者の計画の内容が変われば問題ないのですが、当時と比較しても基礎体力が衰弱しているおおくの商店街にそれを期待することはできません。

 このところ、当サイトが良く取り上げる「基礎体力が衰えている商店街」は、シャッターの外側で何をやっても無駄でありまして、唯一、基礎体力強化向上対策だけが唯一有効なのですが、この時期に強化向上事業への取組を誘導しないと、またしても支援制度を食い散らかされるだけ、ということになりかねません。

 第一、この話に乗ってくるのは従来的な活性化事業に取り組むこと自体が(結果は問わず)商店街活性化だと勘違いしている一部リーダーだけ、他は引いてしまうのではないか?
と心配されます。

 第二に、基礎体力の現状を不問にしたまま、これらの事業にに取り組んだからといって商店街の活性化―繁盛店が増えること―が進展することはありません。
このことは、基本計画のもとで各商店街が取り組んだ事業の結果で
十分分かっているはずです。

 いずれにせよ、基礎体力の強化・向上・転換という課題を直視しないと、施策の効果は生まれない、このことははっきりしています。
「法」の解説で例示されている事業メニューには「人材の育成」が挙げられていますが、これを商店街の実状の的確な認識を踏まえたうえでどう活用するか、ということでしょうが、そもそも問題の把握・解決策の立案・計画へのまとめ、という作業が出来る基礎体力が無いわけですから、このまま進めたのでは劣化スパイラルを食い止められないことははっきりしています。

 人材育成=繁盛店づくりのための理論・技術の修得という問題に取り組む街だけがこの法律の成果を受け取ることが出来ると思いますが・・・。

中心市街地活性化の基礎体力

 法定中心市街地とは、旧都市中心部・商業街区を指しているわけですが、未だにこのことが理解できずに大風呂敷を広げている人・都市が多いのは困ったことです。
「都市機能」の定義も行わないまま、あれにもこれにも手を出したあげく、街区全体がいっそう空洞化してしまうことになってしまいかねません。

 今一度、「法」第二条に掲げられている“中心市街地の定義”を繙き、中心市街地活性化≒商業街区の活性化であることを確認していただきたい。
その上で、御地の中心市街地活性化基本計画が“商業街区の活性化≒都市中心部に位置する商業機能の活性化”を実現しうる内容になっているかどうか、あらためてチェック、必要があれば基本計画を改善することも検討しなければならない。

 基本計画に羅列した各種事業を逐次実施していけば、商業・商店街はその結果として自動的に活性化されていく、とは思っていないでしょうが、基本計画はそうなっているのではありませんか?
もしそうだとすれば一日も早く「作り直し」しないと大変なことになります。

 さて、中心市街地に立地する商業機能の活性化といえば、その対象になるのは、商店街はもちろんですが商店街と一線を画していたりする百貨店なども含まれます。百貨店その他、中心市街地に立地する非・商店街商業が活性化の必要から免れていると思ったら大間違いです。中には百貨店が活性化に取り組むといっているから、その成果を享受しよう、などと考えている基本計画もありそうですが、はっきり申しあげて、「活性化が必要な状況に陥った商業施設は自力では活性化できない」と考えなければならない。
活性化できる基礎体力があればもともとそういう状態には陥らないのです。

 活性化に取り組むにあたってまず計画しなければならないことは、既存商業者の「基礎体力」を強化、向上させること。
つまり、活性化をめざす各種事業に対応してそれぞれの店づくりを転換していく能力・店づくり技術を錬磨向上させる、という仕事が不可欠であり、そのための効果的な取組を考案、実施しなければならない。もちろん、基本計画・商業の活性化の項ではこの取組が最優先、イの一番に掲げられなければならない。

 中心市街地の商業機能の衰退を引き起こした初期条件が何であったにせよ、その結果として各商業施設・商店街・個店の業容は劣化しています。この劣化は、劣化の引き金となった条件を除去しても復旧することは出来ません。ヒステリシス効果。
たとえ、何らかの原因による「人通り激減」が商店街衰退の引き金だったとしても、いったん衰退趨勢に陥った商店街は人通りが復旧したからといって活性化することは不可能です。
その間に人通りの回復では修復不可能な「機能の劣化」が進んでいますからね。

 活性化に取り組むには、各種事業の展開に先立って商業機能の基礎体力を強化しなければならない。事業の成果を商業の活性化に結びつけるには、商業者の基礎体力を強化することが先決です。

 が、しかし。
これまで作られた各地の基本計画では、商業者の基礎体力の強化向上の必要性は、取組課題としてまったく意識されておらず、したがって施策も殆ど講じられておりません。

 これは何を意味するか?
問題は、単に商業者の基礎体力の劣化というだけではなく、基本計画の作成にあたった行政、活性化協議会のメンバーである各組織、支援にあたった専門家・・・、全部まとめてこのことに気が付いていないということ。
すなわち、「中心市街地活性化」に取り組む都市全体・関係各方面全体の基礎体力に問題がある、ということではないか?
それともそんなことはないと言い切れますか?
どうして言い切れるんですか?

 中心市街地活性化関係各方面の基礎体力が不足しているということは、とりもなおさず、都市経営に必要な基礎体力に問題があるということでありまして、このことに気づき、適切に対応しないと衰退化、空洞化は進展するばかり・・。
しかし、これを逆手に取れば、すなわち、中心市街地活性化の取組において適切に措置することで基礎体力を強化向上できれば、その手法を都市経営全体の基礎体力の強化向上に及ぼすことが出来ることになります。
 つまり、中心市街地活性化の成果を他地域の活性化に波及させることができるわけです。

 ということで、まずは「プランニング能力」という基礎中の基礎体力について、直面している課題の解決に有効なレベルまで向上させる、という課題があります。
もちろん、これと平行して商業者の基礎体力も向上させなければならない。

 ということで、中心市街地活性化、当面の取組は関係各方面の「基礎体力の向上強化」という点に集中することが求められているわけです。
スキームの変更、計画の認定から相当の時間が経過した今、あらためてこういう基本的な問題に取り組まなければならないことは、辛いことかも知れませんが、状況に目をつぶり「起きていないこと」にして先に進もうとしてもゼッタイに進めませんからね。

 基礎体力の強化向上、御地ではどのような方法で取り組みますか?

ビジュアルプレゼンテーション

 提案技術。
小売業にとって極めて重要な経営技術ですが、そういう位置づけになっているお店は限られています。
商店街に限らず、中小小売店に限らず、多くの小売業が苦手にしているのがこの分野の技術です。

 商人塾ではなにより先にこの技術の修得というか開発に取り組んでもらいます。これは自転車と一緒、はじめはいろいろ習ったり、考えたり、のたうち回るわけですが、いったんコツを掴むと後は至極簡単です。

 商人塾の臨店指導ではよく「見えない在庫は繁盛の敵」と言いますが、
ビジュアルプレゼンテーションは、
1.見やすく・買いやすく・買いたくなる買い場の提供
2.接客や店内作業がスムースにはかどる、売りやすく・運営しやすい売場づくり
の同時実現を目指します。

 また、“売り上げは店頭在庫の回転で実現する”というのも商人塾的繁盛店の原則の一つですが、これを実行するには「商品を如何に見せるか」「売場をどう演出するか」という問題は、避けることが出来ません。
苦手だという人が多いようですが、目的と原則が分かれば誰でも必要な水準まで到達することが出来ます。

 問題は着手までの気持の整理。
 “うちの商圏は狭く、いろんな人が少しずつ住んでいるから、いろんな商品を幅広く在庫しないといけない”と“セルフ販売の時代だから商品はすべて店頭陳列しておかないといけない”という蒙昧が心身に染みついているとスタートが遅れます。
自分はその気になっても、先代が凝り固まっていると“そういう話は大都会のこと”とか“うちの業種にはむかない”などとチャチャがはいります。きちんと売っている人ならともかく、“どうしていいかさっぱり分からない”といっている人に限っていざとなると「守旧」になる。

 塾生さんには、この“抵抗を溶かす”という大仕事に取り組まなければならない。これまで微妙に成立していた「域内の平和」が一挙に崩れかねません。いろいろ打つ手はありますが。

 商人塾ではよく、アッという間に売り上げをアップする人がいますが、これはプレゼンテーションの一部を転換する試行がお客に支持された結果であることが多いです。
(本格的な繁盛作りはもちろん「三点セット」のトータル転換による)

 当サイトでは技術レベルの話題が少ないことに鑑み、かつ、冒頭述べたように苦手とする人が多いので取り上げる次第です。
ただし、希望があれば、ということでおつきあいのほどよろしくお願いします

【目指せ繁盛店】コーナーです。

行政マンのプランニング・リテラシー

 参照:加藤栄一『行政マンの情報収集術』学陽書房

 『市街地の整備改善活性化法』~総務省「中心市街地の活性化に関する行政評価・監視」<評価・監視結果に基づく勧告>~『中心市街地活性化法』というスキームの変遷とそれに対応する行政マンの対応から感じられるのは、プランニング・リテラシーの不足ということです。
問題の定義~解決策の案出~解決プロセスの計画というプランニングの「基礎体力」が、これからの行政に必要とされるレベルと大きく乖離しているのではないか?

 『中心市街地活性化基本計画』の作成にあたっては、シンクタンクを導入することで、?所要の計画を作成するとともに、?プランニング能力を移植する、ということが期待されましたが、あにはからんや、シンクタンクのプランニング能力は見かけ倒しだったわけです。導入にあたっては彼らの力量を秤量する、という作業が必要でしたが、各階層の行政には“シンクタンクの能力を評価する”という能力も備わっていなかったわけです。

 そのトガメは、現在、中心市街地活性化の全国的な停滞という誰も否定することのでない実態として現前しています。
これは、今後の都市経営 ~都市の自立化~ という課題に取り組んでいく上で、重大な欠陥があることを意味しています。
あまり、自覚されることも外部から指摘されることも無いようですが。

 目下、都市経営コーナーで『中活法』における中心市街地活性化の定義と『基本的な方針』における中心市街地活性化の目標と“その達成状況を把握するため”の数値目標との関係を考えていますが、あらためてプランニング・リテラシーの不足を痛感させられています。
当サイト常連の行政マン各位は、もちろん、このことについて深く憂慮されていることと思いますが、まずはとりあえず、みずからの「基礎体力」を錬磨して機会に備えることが肝要ではないでしょうか。体力の向上が無いと、プランニング委託先の選択も出来ませんからね。

 プランニングに必要な基礎体力の錬磨、【都市経営】で取り組んでみたいと思います。

うわぁ、どうすんだよぉ

 改正中活法が施行された後に担当部局に配置された担当者さんたち、これまでの取組において当然終わっているはずの「合意形成」も「計画の周知」も殆ど手がつけられていない、そのくせ一部のハード事業だけは終わっている、という状況を目の当たりにして、思わず、異口同音に出る言葉を今日のタイトルにしてみました。
 折しも異動の季節、四月になったら全国津々浦々でこういう声が挙がるかも知れません。

 これまでのスキームだけでは不足する所があるから、スキームをあらためて取り組むのだ、と聞いて現場に来てみますと、これはしたり、「これまでの取組」の成果を示すものは何一つ残っておりません。組織も崩壊状態です。
“ここまではこれまでのスキームで出来たのだが、これから先はこれまでのスキームでは無理だ、よろしく頼む”ということかと思いきや、“これまで?何もやってないよ。計画?商店街の要望をマニュアルに合わせてまとめただけだよ”という引継に愕然。

 気を取り直して商店街に出掛けてみますと、こちらの状況もビックリすることばかり。
自分の商売はどんどん傾いているのに、話はもっぱら補助金で何がやれるか、ということばかり・・・。

 組織の面白い(? ところは、失敗をしてもそれが表沙汰になるころには本人はどこかへ移動、尻拭いをするのはいつも後任者と決まっています。
後任者はアッと驚くような状況に直面しますが、継続性の原則とかで、何も言わずに引き継いでいくことになります。

“これまでの取組は話にならない、一から出直しだ”とはなかなかならないわけですね。

 ということで、春三月、折しも異動の季節を迎え、去る人来る人ありまして、中心市街地業界もこれから6月頃まで開店休業となるわけです。
が、商店街の方はそうはいきません。
切れ目無く事業に取り組んでいくためには知恵を出すことが必要ですが、知恵を出さないとせっかく前向きになった取組が元の木阿弥になってしまいます。

 「一から出直し」的事業に取り組んでいるところにとっては、大変な問題です。
が、前述のとおり、大多数の中心市街地の取組はこれからおよそ三ヶ月間、開店休業に入ります。その間も商店街・個店の劣化スパイラルは容赦なく進展するわけで、6月頃、春眠から醒めて見渡すとあたり一面、違った景観が生まれつつあるかも知れません。

 中心市街地問題は都市経営が直面している状況の象徴ですから、他部局に移動したからと言ってホッとするわけにも行かないと思いますが、何故かホッとしてしまう人もありそうな時期ですね。

パスディペンデンスとヒステレシス

 最近お越しの人には聞き慣れない言葉かも知れません(当サイトでは初出ではありませんが)。

 パスディペンデンス:経緯依存性と訳されています。
経緯において特定の事情があ裡、そのためにその後の進展が規定されること。
良く例に出されるのがキーボードの英字の配列です。
使用頻度の高いAやSが左手の小指で打つ配置になっています。
本来なら盤面中央に配置されていてしかるべきなのですが、これはどういうことか?

 どういうことかと言いますと、これはタイプライターの配列をそのまま踏襲しているのですが、アナログのタイプライターの場合、タイピングがあまり早いと、アームが絡み合って文字が打てません。経験者なら誰でも知っているとおりです。
キーボードの文字配列は、なんと、タイピストがあまり早く打ちすぎてアームがもつれる(これは構造上不可避)ことがないよう、打鍵スピードを遅らせることが考慮されているとのことです。

 この配列をそのまま承継しているのが現在われわれが試用しているコンピューター用キーボード(そして電動タイプライターも)の英字配列です。もはや機械的な制約は全くないにも関わらず、過去のタイプライターの(今となっては)不便なレイアウトを承継しています。
コンピューター初期のキーボードには当然なんのためらいもなく、タイプライターの配列が採用されたわけです。コンピューター利用者は例外なくタイプライター利用者でしたからね。

 過去にはそれとして理由があって存在したものであり、しかし、今となっては非合理なのだが、経緯上存続しておりデファクト・スタンダードになっている・・・。
というのが経緯依存性。
わが中心市街地にもいろいろとありそうですね。

ヒステレシス:
 過去に起きたあることが原因で始まったことが、その後の展開のによって成長し、ついに、最初の原因を排除しても状態が復旧改善できなくなること。

 郊外にSCが進出したことで、その影響で衰退化した商店街は、商店街を衰退させた当のSCが撤退しても、もとの繁栄を取り戻すことはできません。ですよね?
出店の影響は、商店街のあり方に及びますから、SCとの競合に直面することになった商店街・個店は、SC進出以前の業容を継続することはできません。衰退=劣化ですから、やがてSCが撤退しても商店街の劣化が修復されることはありません。

 「人通りの減少」でも同じことが起こりますね。
いったん人通りが減って業容が劣化したお店は、店前通行量がたとえもとにもだったとしても、繁盛を取り戻すことは出来ません。
業容の劣化は、シャッターの内側で取り組まない限り、回復するtことはできません。

 日本一元気な街、と評論家に賞賛された商店街、人通りは確かに増えたのですが、個店の劣化という現実にはなんの効果もありません。関係者の話などでも「人通りが増えた」ということは報告されても「その結果売り上げが回復した」という話はまったくありません。このあたり、けして聞き損じの無いように。

 世の中には、先人が作った「概念」がいろいろとありまして、知っていると何かと便利です。
紹介した二つの概念、中心市街地・商店街活性化に限らず、歴史・伝統に富む地域や都市の活性化、経営を考える際に重宝するかも知れません。

追悼 永井陽之助先生

訃報:永井陽之助さん84歳=国際政治学者、冷戦を研究

 現実主義の論客として活躍した国際政治学者で東京工業大、青山学院大名誉教授の永井陽之助(ながい・ようのすけ)さんが昨年12月30日に亡くなっていたことが分かった。84歳だった。
 東大卒。丸山真男らに師事し政治社会学を専攻したが、米国留学中に遭遇したキューバ危機の衝撃から国際政治学に転じた。軽武装・経済重視の戦後日本外交を「吉田ドクトリン」と名付けて評価するなど現実主義的な論を展開。冷戦研究でも知られた。66年の論文「日本外交における拘束と選択」で吉野作造賞、85年「現代と戦略」で文芸春秋読者賞を受賞した。幅広い視野と優れた文章で60~80年代の論壇で活躍する一方、北海道大、東京工業大、青山学院大で長く教えた。84年から86年まで日本国際政治学会理事長。アジア調査会幹事も長年務めた。著書に「平和の代償」「冷戦の起源」「時間の政治学」などがある。
(毎日新聞 2009年3月18日) 
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 『現代と戦略』はこのサイトでも幾度か紹介しました。
特に「戦略」概念については、世界でも類を見ない明晰な定義をされました。takeoは多大な学恩を蒙っています。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

釧路市中心商店街

 ウイキに“日本一のシャッター通り”と書き込まれ、一部で話題になったこともあったそうですが(現在は消去されている)、実態はけしてそうではありません。
他の県庁所在都市、中核都市などと比較しても特に空店舗が多いという印象はありません。

「北大通り」が中心商店街です。
二車線の幹線道路の両側に専門店が軒を連ねています。

 書店、古書店、画廊、画材店、模型店、陶磁器店なども健在です。紳士・婦人ファッションも。
ちなみに婦人ファッションは“商店街で最後まで生き残る業種”でしたが、このごろは姿を消しつつあるのですが。まして、紳士ファションにおいておや。

 ということで、釧路市中心商店街の情景は他都市に比べてけして劣っていることはないのですが、だからといって喜ぶわけにはいきません。他都市と比べてどうかなどはどうでもいいことで、要は地域住民がお客になってくれているかどうか。

 衰退傾向は明らかでありまして、従来的な個店の取組、商店街活動では反転攻勢はおぼつかない、ということで当社に白羽の矢が立った次第です。

 午前中、昨日の勉強会に参加された5店を駆け足で見せてもらいました。いずれも立派なお店ばかりです。
立派ですが、それぞれ改善点はたくさんありますから、商人塾を経験すれば、“これまでにない繁盛”を達成することが出来ると思います。

 商店街で頑張っているお店が真っ先に取り組む、というのが商人塾の特徴でありまして、この人たちが「繁盛の可能性」を実証することで、次の取組の勢いが付きます。

 証人塾の開催に向けては一山あるそうですが、うまくクリアして早い時期に開催していただきたい、鉄は熱いうちに打て、といいますからね。

釧路市の勉強会

 掲示板でおなじみのTETSUさんはじめ関係皆さんのお骨折りにより、開催されました。

日 時:3月16日(月)
場 所:釧路市北中央通り 市民活動センター会議室
主 催:釧路市商店街振興組合連合会
共 催:釧路市商店街振興組合連合会青年部
協 力:北海道商店街振興組合連合会 
後援:釧路市、NPO法人くしろ・わっと 他
 
テーマ:中心市街地活性への道

第一部:15:00~18:00
    『中心市街地活性化・実現の方向と方法』
第二部:19:00~22:00
    『繁盛する商店街・再生の方向と方法』

 合計5時間・全編、講師が超早口で一方的にしゃべりまくるということで、たぶん、参加された皆さんにとって初体験の勉強会だったのではないでしょうか。
にもかかわらず、皆さん終始熱心に受講していただきました。
特に第二部は中間で休憩を予定していましたが、殆ど席を立つ人が無く、結果、なんと休憩無しで突っ走ることになりました。

 参加された皆さんには、「中活法に基づく中心市街地活性化」の意義や、実現の方向と方法、「商店街活性化・個店の繁盛作り」についての提案、一、二部ともはじめて聞かれる内容だったわけですが、“はじめて本気で取り組んで見ようと思った”という評価などをいただき、有り難い限りでした。

 終了後は、三セク集客施設「MOO」内の「北の屋台」で北海道ならではの数々を美味を堪能させていただきました。
MOOさんについては、勉強会前に訪問、施設内を見学させていただきました。目下、リニューアルが終わり「活性化」に向けて本格的な取組が始動する時だそうです。
この施設は、大化けする可能性がありまして、今後がとても楽しみです。

 この勉強会が、釧路市中心市街地・商店街活性化の取組のターニングポイントの礎になることを心から期待します。

活性化を担う商業者組織の要諦

 中心市街地活性化は、我が国・全土が直面している開闢以来の戦略的課題であり、その実現には相応の困難があることはご承知のとおり。
これを実現していくカギはひとえに「繁盛再生」が至上課題となっている商業者の自助努力の喚起とその組織化にあることはご承知のとおりです。

 課題に取り組んでいく商業や組織は、従来的な国の振興施策の受け皿的なあり方ではなく、優れて主体的・実践的な組織として生まれ変わることが必要です。
商業者組織の活性化あるいは再構築無くして中心市街地の活性化は達成できません。これは掛け値なし。

 中心市街地活性化を担う主体としての商業者組織が備えておくべき要件とは:

その一 組織が自己についての明晰な自覚を持っていること

①中心市街地活性化という課題が当該都市の経営及び我が国の将来において占める位置
②組織が代表している商業者の利害
③自分が果たすべき役割・必要な権限

その二 自分の任務をあらゆる機会において表明すること

①組織の目的に照らして活動の方向と方法を選択し
②それを言葉で表現し、必要に応じて合理的に説明すること

その三 任務を基準に問題情況において常に実践的な成果を獲得し続けること

①基本計画・行動計画に掲げる目標を実現していくプロセスにおいて、各個店の繁盛を実現すること

商店街脱藩分子W

 某県某市某商店街で開催中の商人塾には、隣接商店街のメンバーから参加希望が寄せられているそうです。
今の商店街を脱退してでも参加したいとか。
商店街同士の関係もあることで、なかなか「来るものは拒まず」とはいかないらしい。

 こうなれば、別途、有志が個人で参加する商人塾を立ち上げる、というのもありかも知れません。
幸い、というか、当社的に暇な日時を宛てることにすれば、他には特に経費が掛かることもありませんし。

 希望者が増えるようなら、考えてみます。
近く、相談がてらお伺いしますので、その節はよろしく。
中心市街地のみならず、市内全域を網羅する商人塾という新しい切り口が見えてくるかも知れません。

 明日は、早朝出立、久しぶりの北海道です。
前回は経産局主催のTMO研究会の勉強会でしたが、参加された皆さんのその後の取組はどうなっているでしょうか。
近況、メールいただけると嬉しい限りですが・・・。

シュリンクする経済・ラグジュアリィ化する欲求

 当サイトが中心市街地・商店街活性化の方向として「自生的商業集積から計画的商業集積への漸進的転換」を提唱しているのはすでにご承知のとおり、その直接の課題は「郊外型商業集積との棲み分け」による地元中小自営商業者の事業機会の再構築であることもみなさん了解済みです。

 実はこの路線にはもっと長期的・社会的な戦略が隠れているのでありまして、経済の物量的・空間的拡大の行き詰まりをどう突破するのか、という課題を見据えた選択肢としての側面を持っているのです。
 当サイトの常連さんは、時々、「モノ的充実からコト的堪能へ」といったフレーズを読まれた記憶があろうかと思いますが、経済の物量的な拡大の背後には、「上流階級のコトの部品的物財の大衆への普及というニーズがあったわけです。
かっては「長期の旅行を堪能する」という特権的時間堪能を実現する道具・馬車搭載用の衣装バッグ=必需品であったヴィトンが、「持つこと・他人に見せびらかすことに意義がある」所有を誇示するための必需品に変貌しています。
まあ、誰に見せびらかしているのか、ということを考えると穴があったら入りたくなうのではないかと思うのですが、それはともかく。
所有することに意義がある、という消費ニーズが続く以上、それは「希少性の争奪・地球的キャパとの衝突」に至るわけでありまして、まさに今日、我々は日常的にその進展を目の当たりにしています。

 他方、少子と高齢化はもっとも確実な現在~未来の社会的予測でありまして、これらを考えあわせれば、これまでの経済・物量的巨大生産&強制消費体制が維持・成長できるはずもありません。新しい方向への軟着陸が必要であり、その最先頭にたっているのが我が日本国ですね。

 昨日の講義は、「シュリンクする経済とラグジュアリィ化する人々の欲求」という現状と課題を提起して、ラグジュアリィニーズへの対応を事業機会とする我が中心市街地の挑戦こそが、脱・物量、脱・工業社会への突破口であることを力説、みなさんの事業機会の再構築は、人類史上最初の国民的規模での「時間堪能型」社会・経済への転換を用意するものであることを説明しました。

 みなさん、どう感じられたか今日臨店が楽しみです。

 昨日の臨店は、それぞれのお店がよく賑わっておりまして、お店に入るのがはばかられるほどでした。
折からの上天気のせいか、これまでの転換努力の成果か、今晩報告します。

中心市街地活性化推進体制

 ありがちな基本計画では
①庁内体制
②中心市街地化活性化協議会
の二つについて述べておしまい。
これでokだと考えている人は、イロハのイがわかっていらっしゃらない。

 小松市商人塾第九回は、「活性化への取り組み」。
シュリンクする経営とラグジュアリィ化する消費購買ニーズという前代未聞の環境において取り組まれる中心市街地活性化、これまでの取り組みスタイルが通用する訳がない。

 計画なしで着手する個店の繁盛づくりから、繁盛の伝搬、組織の活性化、行動計画の作成、そして推進体制の構築。

 受講者の感想は、“これは市長以下で聞かなきゃだめだ”ということで、まさにそのとおり、中心市街地活性化は21世紀前半における都市経営上の一大戦略課題ですからね。
これを成就できるか否かで都市未来永劫の命運が決まるのです。

 シュリンクする経済に繁盛機会を構築する。
日本経済の課題であり、ラグジュアリィ・時間堪能ニーズのスムースな充足をじつげんすることでその可能性に挑戦するアリーナが中心市街地です。
今日受講されたみなさんは全員納得され、あらためて雄大なロマンに胸が躍ったことと思います。

 おっと、新しい中心市街地活性化、あるべき推進体制については、【都市経営】で。

金沢初見参

 午前中は、昨日定休日だった瀬戸市末広商店街へ。
9時に喫茶店で連合会長さんと待ち合わせ、おいしいコーヒーを頂戴しながらいろいろとお話を承りました。
昨日の勉強会「コンセプトは作らない」というところがいたく気に入られたそうです。
その後、街を回り、理事長さんとお話。
まちの将来については自信をお持ちです。
商店街としての集客はうまくいっている、後はそれを個店が自分の店へ誘導するだけ、ということですが、まあ、そういう力量が個店にあれば商店街の落ち込みはなかったわけでありまして、これから個店の力をどう付けていくか。
残念ながら理事長さん、昨日の勉強会は欠席でした。
「個店に磨きをかけていく」という当社的活性化への道、ぴったりですが、プレゼンできず残念。
今後の課題ですね。
昨日も書きましたが、瀬戸市の中心市街地活性化の現状・課題についてのレポート&提言を近日書きます。

 午後は、かねて懸案だった金沢市中心市街地を見ました。
元気がよいと評判だった中心商店街、片町・竪町。
駅前へのイオン・フォーラスの出店などを経て、最近は空き店舗が増えるなど不振と聞いていました。

 行ってみますと、なるほど、予想した以上に空き店舗が多い。
大和百貨店~竪町~片町~109~アリオットと回りましたが、中でも竪町の様相は半端ではありません。
あいにく組合事務所は定休日で話が聞けませんでしたが、オーナー店舗の話はちゃんと聞きました。
空き店舗が増えたのは、全般的な売り上げ不振に陥っているなかで高止まりしている家賃が原因とか。
よくある話ですが、営業経費に占める家賃の割合ってそんなに重たいですか。

 その後、武蔵丘の市場~金沢表参道を見学。
アーケードを取り外した後の景観如何ということで、小松市のみなさんとのお約束でした。
近くのリブロをちら見して徒歩金沢駅へ。

 昨日の瀬戸市に引き続き、今日の金沢・竪町と回っていろいろと考えさせられました。
なにやら富山総曲輪の轍をたどっているような・・・。

 ご承知のとおり、当サイトのサブタイトルは「(中心市街地活性化は)自立型都市経営の試金石」です。

 あらためてそのことを痛感した二日間の行程でした。
金沢市のレポートも【都市経営】で行います。
本日の宿泊は小松市の定宿、明日は小松市商人塾「第九回・中心市街地活性化への取り組み」、いよいよ終盤を迎えています。

 本日買った本:
大和7階紀伊国屋で伊藤之雄『山形有朋』(文春新書)
佐伯啓思さんの本2冊。

まちの活気はあなたのやる気から

サブタイトル ~業容再構築で不況の時代を乗り切れ~

 愛知県瀬戸市
産業支援センターせと主催「売れる商人養成セミナー」

 “幸福な家庭は皆同じように見えるが不幸な家庭にはそれぞれ違った貌がある”といったようなことをいった人がいます。
中心市街地・商店街の場合は真逆でありまして、

 “元気のない中心市街地・商店街は皆同じように見えるが、活気のあるまちは、それぞれ独特の条件が際だっている”

 というか、活性化への取り組みの中でまち固有の条件をうまく引き出し、磨きをかけたまちだけが活気を作り出せる”ということかもしれません。

 瀬戸市の取り組みは、なかなかユニークでありまして、後ほど【都市経営】で詳しく紹介しますが、私も大いに勉強になりました。
商店街は、最近NHKで全国に紹介されたそうで、視察が後を絶ちません。巧まずしてゾーニングされている三つの商店街の状況もレポートします。

 勉強会終了後は、商店街連合会によるお約束の懇親会でした。商店街のみなさんは、独立自営小売業者らしい、多士済々のようにお見受けしました。
レポートをお楽しみに。

商人塾 Q&A

 商店街の景況は一段と厳しくなりました。
これまで比較的業績を保っていた広域的な商店街も劣化スパイラルへの落ち込みがだれの眼にも明らかになっています。

 間違ってはいけないのは、その根本原因は「不況」ではないということ。商店街に軒を連ねる各個店のファサードには、「買い物に来て・遊んでいって」という本来あるべきアピールとはほど遠い情景が演出されており、これで「不況でものが売れない」などとは“おまえが言うな!”(笑

 喫緊の課題は、「売れる店への転換」です。
「百年に一度の暴風雨」か何か知りませんが、一部製造業のように暴風雨が過ぎ去るまでなりふり構わずクビをすくめている、というわけにはいかないのが中小独立自営商業者の立場です。

 とするならば、自分の力の及ぶ限りで「売れる店づくり」に向かうのは当然のことですね。
そこで喫緊の取り組みとしてあらためて浮上するのが当社提供の「商人(あきんど)塾」です。
目下取り組まれているところでは、情況をものともせず昨対比120~140%アップという通常では考えられない業績を挙げている例が続出しています。
取り組みは、シャッターの内側限定・お金を掛けずに・出来ることから細切れに取り組む、という方法。今どきというか、商店街の凋落が始まって以来の画期的な繁盛店づくりの方向と方法です。

 うちの街では時期尚早とか、3時間×10回という長丁場はとても無理、といった勝手な思いこみで、必要な取り組み機会を放棄することは許されません。他に選択肢は用意されていませんし、商人塾に取り組むか、劣化スパイラルに身を任せるか・・・。

 取り組みを実現したい、とお考えのあなたに、商人塾開催を可能にするためのQ&Aの機会を作りました。
活用して一日も早く開催にこぎ着けてください。
必要なことは分かっているのだが・・・、開催できないのは行動に移らないからだと思います。
商人塾実施に関するQ&A
 
 情況は切迫しており、一日も早く再生の方向と方法を採用しないと、こうしている間も閉店を決意する人がいるかも知れません。
一度閉まったシャッターをもう一度開けるには大変な苦労が伴います。それに比べて、シャッターを開け続ける=繁盛再現は、店主がその気になればお金も掛けずに、いますぐ実現できるのです。
 営業存続の可能性が無いなら閉店も仕方がありませんが、「繁盛再生」の機会があるのに活用の道を切り開かないと言うのでは「中心市街地・商店街活性化」の看板が泣くというものです。

 商人塾開催への道、しっかりこじ開けてください。

「中心市街地活性化」の全体像

 基本計画の作成に先立って、関係者が共有しておくべきこと。

1.中活法のスキーム
2.これまでの商店街~中心市街地活性化の取組の総括
  (個別自都市&全国)
3.商業活性化をめぐる問題情況
(1)都市住民の生活・消費購買行動の現状及び将来予測
(2)広域的な商業の立地&競争の状況
(3)商店街・商業者の現状と課題

 以上について、認識を共有しておかないと、話は進んでいるようでまったく進展しません。その証拠:基本計画を作成・認定を受けて一年経っても二年を過ぎても関係各方面の個々人の問題に対する理解はまったく進化していないではありませんか!

 本来なら基本計画の作成の支援を受託したプランナーさんなどがあらかじめ理論を準備、作成のプロセスでしっかりレクチュアしながら作業を進める、というのがあるべきパターンですが、肝心のプランナーさんたちがまったく理論も持っていない、持つ必要も感じていないという実態なのでなにをか況や。

 認定の有無に関わらず、中心市街地活性化の推進にあたり、商業の活性化を中心に据えて、点から線への拡大、線から面への展開を目指す都市が増えているようでありまして、当社がお手伝いするところもちょっとずつですが増えています。

 当社への委託が決まれば、なにはさておき取り組んでいただくのが、これ


 このセミナーの中味を既に装備して実践に取り組んでいる中心市街地が全国にはたして何カ所あるのか?
きわめてすくないと思いますが、如何でしょうか。
御地は如何ですか?

活性化の成否は、基本計画作成に使った理論を関係各方面こぞって共有することから、というのがいつもながらの当社の主張です。

来週、再来週と初御目見得の都市での勉強会が続きます。
いずれも空き時間を使って商店街・個店の「業容改善」を指導します。指導すれば指導しただけの成果が現れるのが当社の臨店指導の特徴です。もちろん、指導を受けた人が「その気になって」取り組むことが大前提。

 ということで、来週・再来週と飛び回ります。
関係の皆々様、よろしくお願いいたします。

「必要性」と「具体的な事業及び措置」の間

 基本計画・商業の活性化の項は、
1.商業活性化の必要性 と
2.具体的な事業及び措置の内容 によって構成されている例が多いのですが、もちろんこれは『基本的な方針』に準じているわけです。

 ここには大きな問題が潜んでおりまして、それを剔抉しない限りいくら計画を見直しても実効ある計画に改善されることはありません。
以下、ちょっと書いてみましょう。

 第一の問題は、「1.活性化の必要性」の記述があまりにもおざなりなこと。
中心市街地の商業が衰退している、ということ書かれているだけという基本計画が多い。
衰退している ということから自動的に活性化しなければならない、とい問題が出てくるわけではありませんからね。
趨勢がそうであれば、そのまま放置しておく、ということではなぜいけないのか?
コンパクトシティ指向とかで、「歩いて暮らせる街区」を目指すなら、住宅+スーパーマーケットでいいのではないか?

 という疑問を持つ人もいるはずで、そういう人に中心市街地活性化・商業の活性化が都市経営上の優先課題である、ということを納得してもらうには、「活性化の必要性」を“衰退しているから活性化する”というレベルではなく、将来にわたる都市経営上の必要性としてきちんと説明しなければならない。

 説明すべき必要性はもちろん、都市経営上の中心市街地・商業活性化の必要性でありまして
(1)都市経営上、なぜ中心市街地・商業の活性化が必要か について少なくとも
①産業政策
②生活政策
③商業者活性化策
④都市計画
の4つの視点から「商業の活性化の必要性」を明らかにしなければならない。
書かれているのは、「趨勢要件」だけですね。
何故趨勢どおり衰退してはいけないのか? という問いにきちんと答えている基本計画は無いようです。

 次に、「活性化の可能性」についても当然、説明しなければならない。いくら“衰退して大変だ”や、“活性化の必要性”が強調されても、「活性化の可能性」がきちんと説明されること。
“出来るかどうか分からないが、衰退しているからなんとか手を入れてみる”という程度の「説明?」で貴重な公的〈時間とお金〉を使うわけにはいきません。

 「活性化の可能性」は“こうすれば活性化できる”ということですから、これを主張するには当該中心市街地を取り巻く商業機能の配置状況、及びそれぞれ個別商業施設が果たしている役割、状況についてもきちんと理解しておかなければならない。
競争相手あるいは相互補完関係になるのかどうか、いずれにせよ、都市及びその周辺に立地し、都市及び周辺一帯の住民が利用している商業施設・集積については。分担する機能、機能の優劣まで理解していないと、中心市街地の商業活性化の可能性は発見できません。

 おっと、大事なことが。
中心市街地の商業施設・機能が活性化が必要になった経緯についても理解し、記述しておかなければならない。
商業機能衰退の過程をきちんと踏まえておくこと。

第一に、競争の変化
第二に、地域住民の消費購買行動の変化
第三に、中心市街地に立地する商業者の環境変化への対応の状況~現在持っている力量

この三つを把握しないと、活性化の方向と方法は出て来ないはずです。

基本計画中、「商業の活性化」の計画は、
1.商業活性化の必要性
(1)中心市街地の商業の活性化が何故必要か
①地域住民の生活・消費購買行動から見た必要性
②都市の産業政策から見た必要性
③都市の都市計画から見た必要性

(2)活性化の可能性
①都市及び周辺住民の生活・消費購買行動の趨勢から
②都市及びその周辺における商業配置の状況から
③中心市街地の商業者の状況から
活性化が可能であることを論証すること

(3)活性化の取組の方向と方法
①中心市街地の商業活性化の取組が目指すべき方向
②目指す方向を実現するための具体的な方法
について、構想及び立案すること

以上の作業があってはじめて
「具体的な事業及び措置の内容」が決定されるわけです。

また、実践段階から言えば、これら「必要性・可能性・現実性」が説明された上で「具体的な事業」が提示されていてはじめて“これらの事業に取り組み、成功させれば確かに中心市街地の商業は活性かするに違いない”と確信を持って各般の事業に取り組むことが出来るわけです。

 確信無しではまじめに取り組むことが出来ません。

 ということで、基本計画・商業の活性化に関する計画には、もの凄く大きな欠落があることが理解されたことと思います。
この重大な欠落は、中心市街地活性化に関係しているすべての関係者から自覚されていないわけで、こっちの方がより重大、黙っていれば日本中、この欠落を抱えたままで取組が継続されることになる。
もちろん、その結末はハッキリ予測することが出来るわけです。

 皆さんの基本計画、そのメイン課題である「商業の活性化」について、
○必要性 と
○具体的な事業及び措置
はどのような理論的・論理的関連をもって計画されているか、
あらためてチェックしてみては如何でしょうか。

 続きは、サイトの【都市経営】で。 

コンパクトシティの今現在

 現在、都市経営で考察中の青森市中心市街地活性化関連でも取り上げていますが、法のスキームにおける「中心市街地」を都市旧中心部と取り違えた上、さらに中心市街地活性化=コンパクトシティ化とダブルで勘違いしている人たちがいるようです。

 認定基本計画においてもそういう誤解に基づいているのではないかと思われる記述がみられるものもあります。
これは問題ですね。

 そもそも、コンパクトシティとはなにを意味しているのか?
外国渡来の概念ですが、例によって例のごとく、定義されておりません。最初に紹介した都市計画関係の人たちも定義なし、もっぱら海外の「成功事例」を紹介しています。
これもいつものとおり。

 「コンパクトシティ」関連についての当社の見解
いずれもっと詳しく批判するつもりです。

 コンパクトシティ、一言でいえば、みんな中心市街地に集まって暮らそうということですが、広域合併したばかり、限界集落などが問題になっている、というおりから、5ケ年の期限をもって取り組む中心市街地活性化の取組においてこういうことが喫緊の課題になりますか?

 郊外に拡散した居住地区を
①中心市街地が空洞化したから
②都市経営上のコストが掛かるから
と言う理由で中心市街地へ収束しようということですが、本気ですか?

 状況がOKなら空地へのマンション建設は出来ますが、それをもってコンパクトシティの推進というのはあたりません。
その延長線上に、郊外から転居を促進する、それも経営コストなどの勘案しながら特定の地域の居住を中心市街地へ計画的に移動させるなどと言うことが出来るはずがない。
本気でやれば、もちろん、憲法違反です。

ヒットラーやスターリンはやれたわけですが。

 コンパクトシティ、いいイメージで取り上げられていますが、本当に実現しようとすれば「社会計画」という性格が出てきます。都市を計画的に造り替えよう、それも居住地をの変更を含む壮大な計画ですから強権的な傾向を帯びざるを得ないのではないか。
本気でやるとすれば、の話です。

 さて、中心市街地活性化関係で唱えられるコンパクトシティは、もちろん、本気でコンパクトシティを実現しようというのではなく、活性化の方法として「住む人・来る人を増やす」を掲げた都市が、
①住む人を増やす・・・マンション建築
②来る人を増やす・・・公共交通の整備
という施策に取り組むときのキャッチフレーズ、枕詞に使うことで面倒な「事業の趣旨・意義」についての説明を省略する、省力・省思考的動機に基づくものでそれ以上の意味は込められていないと思います。

 ただし、施策に「コンパクトシティ」というカンムリをかぶせることで、関係各方面に
①取組が普遍的になる
②成功が約束されている
というニュアンスが共有される可能性があるようで、要注意です。コンパクトシティといえば、誰も反対しない、内容を疑うなどは思いもよらない、という風潮があったりしますからね。

 ちなみに国が提案している中心市街地活性化の方向は「コンパクトなまちづくり」「歩いて暮らせるまちづくり」に限られているのでありまして、これはもちろん、「コンパクトシティ」のことではありません。
中心市街地、居住者が歩いて暮らせる、来街者が隅から隅まで徒歩回遊できる、ということだとすると。

①住む人から見て:上質なスーパーマーケットその他コンビニエンスニーズに対応する小売・サービス業が徒歩範囲に立地していること
②来る人から見て:徒歩回遊(中心市街地の場合はその内容は「ショッピング」、散歩やハイキングではない)するに値するショッピングゾーンが形成されていること。
が必須課題ですが、こういう条件を考え・対応策を講じている基本計画は見たことがありません。

 これから作られる計画では是非こういう基本中の基本をすっぽかさないようにしてください。

「核」とか「回遊拠点」とか

 中心市街地活性化基本計画・商業の活性化の章ではおなじみの「専門用語」ですが、そもそも核、核店舗とはなんのことか、「回遊」とはだれのどういう行動を指しているのか、その意味するところはきちんと理解されているのかどうか。 これは100パーセント理解されていないと断言できますね。
認定基本計画を見る限り。

 大型集客施設であれば何でも「核」、街を歩いている人は通勤途上でも散歩でも宅配業務従事中でもすべて、「回遊」である。
核とはすなわち人が集まるところでその目的は不問、したがって、「回遊拠点」とは人が集散するところ、という、支援・指導者を始め関係各方面こぞっての「暗黙のご了解」があり、これに基づいて開設されるのが中心市街地の大型集客施設ですが、特に商業施設については、核・回遊拠点としての機能・中心市街地活性化の戦略兵器としての役割を果たすどころか、ミイラ取りがミイラになってしまいつつある事例も少なくないようです。

 どうしてこんなことが起こるのか?

 その理由は簡単でありまして、関係者の誰一人として「核」や「回遊」など商業系の専門用語の意味を吟味・理解しないまま、「雰囲気」で使っていた、というお粗末。
「核」、「核店舗」という用語は、書魚業関係でもきちんと説明できる人は少ないと思います。百貨店やGMSが核を務めていた次代はおわり、もはや旧核店舗業態に各機能を果たすちからはありません。
そういう時代環境において「核」や「回遊」を云々するならその前に核や回遊が登場する理論を理解してかないとダメです。専門用語は、らしい場面でらしく使えば良い、というものではない、
きっちり理解して使わないと目的を果たすことができません。
中心市街地活性化の先行事例で“「核」を作ったつもりがお荷物を作ってしまった”という結果になっているのは、使っているコトバを理解していなかったため、ということが多いのです。

 目下、【都市経営】において、青森市中心市街地活性化の牽引車として期待されていたアウガについて、三度目の考察をしているところですが、今回は類似の挫折に直面しつつある他都市の参考となるレベルでの検討を行っています。
今まさに問題に直面している方、興味のある方はご参加ください。

 それにしても作業をしていてあらためて確認させられるのは、中心市街地に出没される「専門家」の非専門家ぶりですね。
彼らの言説にリードされた計画が取組を失敗させ、その失敗を見抜くことが出来ずに「成功事例」と喧伝する専門家がその誤りと助長・拡販しているわけです。
役に立たない、むしろ取り組みを誤った方向に導くたぐいの言説については厳しく批判し、淘汰していくことが必要だと思う次第ですが、みなさんはいかがですか。
「仲良きことは美しきかな」という言葉がありますが、仲良くしていた結果が中心市街地の惨状をもたらしたのだ、と考えれば不毛な言説は断固淘汰しなければならないとあらためて痛感します。

 当社がやらなければいけない仕事でもないわけで、顰蹙を買う向きもあることでしょうが、先行・成功事例を実現するためにはやむを得ませんね。
実践の失敗を防ぐには、失敗に導く理論を前もって淘汰しなければならない。みなさんも是非心がけてください。
といっても心優しい皆さんには思いもよらないことかも知れませんのでW、不肖めが軟弱な心に鞭うって取り組んでいるところ、皆さんにおかれては、是非とも「好きこのんでやっているわけではない」というあたりにご賢察を賜りますよう。

中核事業&補完事業

 今日は小松市商人塾、テーマは「第八講:商店街を経営する」でした。

 これまで三点セットの環境変化~個店の業容転換の各項目について、もっぱら個店レベルの取組でしたが、今回から中心市街地=ショッピングコンプレックスの再構築について。

 なかで、活性化策のメニューの分類について当社流を説明しました。
中核事業=中心事業:「競争力の根幹」を再構築する事業
補完事業=周辺事業:競争力の根幹を確立している個店・商業集積が展開する販売促進事業

 これからの商店街活性化では、何でもかでも「商店街活性化」の一語で片づけるのではなく、活性化を実現していくために取り組まなければならに事業を主要・補助、計画・臨時などに区分し、位置づけに応じた取り組み方をしていくことが必要です。

 ちなみに、「競争力の根幹」の再構築とは:
『基本的な方針』でいわれている“業種揃え・店揃えの最適化”のことであり、さらにいえばこれは「売場構成・品揃えの最適化」のことですからね。
空地空店舗に核・欠業種を配置する、といったレベルのことではありません。
第一に取り組むべきは、既存個店の繁盛店づくり=業容転換でありまして、空地空店舗問題はその取組の延長上にあります。
空地空店舗にテナントを誘致すれば回遊が始まり、商店街にお客が帰ってくる、というのはありがちな構想ですが、実現した例はありません。
視察に行くのは結構ですが、周辺事業の合意形成~実施事例だけを見るのではなく、“その結果街はどうなっているか、繁盛店は増えているか”というところも見落とさないようにしなければ。
なんのための視察か、ということを考えれば当然のことですね。

「商店街を経営する」

 商人塾の講義の一こまです。

 「中心市街地=都心商業街区の活性化」とは、当該街区に位置する商業機能&その他の都市機能の増進及び経済活力の向上ですね。

 実現するためには、当該街区に立地する様々な機能・施設がそれぞれの取り組みで実現する「総合的かつ一体的推進の目標」を定めること。
各機能・施設・組織の取り組みは、「一体的推進の目標」を実現し、あるいはその実現に貢献する方向で計画されることが必要です。「総合的かつ一体的推進の目標」が的確に定められ、実現されてはじめて「魅力ある中心市街地」が現れてきます。

 なかでも戦略的な位置を占めるのが商店街の取り組みであることはいうまでもありません。
商店街は、広域のラグジュアリィニーズと中心市街地及びその周辺のコンビニエンスニーズに対応する「ラグジュアリィモール」へと転換することで活性化、すなわち「機能の増進と経済活力の向上」を実現するわけですが、そのためには従来的取り組みからの大転換が必要です。周辺事業=販促では転換は出来ません。

 この取り組みを当社は「点から線への拡大、線から面への展開」として提案していますが、実践には「行動」が必要です。
ビジョンを持ち、実現へのシナリオを描き、諸事業を立案し、計画を立てる。実施組織を構想し、所要の能力開発に取り組み、事項組織を構築する・・・。
すなわち、「商店街を経営する」という総合的な取り組みの構築が必要です。

 テキストを作りながらあらためて確認したのは、“中心市街地を活性化したかったら「商店街経営」は避けて通れない”ということ。
多くの都市では避けるどころかそういう課題が在ることさえ気づいていないことですが、残念ながら現段階では分かる人には分かるが分からない人にはたぶん話を聞いても分からない。

 本当は基本計画で一章を費やしてしかるべき戦略性を持った課題であり、これをはずして中心市街地=都心商業街区の活性化は語れない、というのがプロ的判断だと思うのですが、課題に言及している基本計画は、当社が知る限り皆無。

 中心市街地活性化の実現に「商店街経営」が不可欠だとすれば、―既定路線のままで行けば― 商業街区の活性化に成功する都市は
皆無、ということになりますが、如何でしょうか?

クオールエイド流商人塾の機密事項(笑

 当社流商人塾、三時間×十回、三ヶ月程度の取り組みでどうして繁盛店に生まれ変わるのか?
実際に取り組んでいるお店を視察した人は商人塾の内容を聞いても、“そんなことで繁盛するようになるとは思えない” “肝心なことを隠しているのではないか?”などと問いつめられるそうです(笑
けしてそんなことはありません。

 これまであまり書いていませんが、当社提供の商人塾では開講と同時に参加者に自店の“ビジュアルプレゼンテーション」の改善に着手してもらいます。
まず、第一に店舗ファサードを店前・道路の向かい側から眺めて、“お客に伝えたい店のイメージが伝わるか”チェックする。不都合なところがあれば改善して結果をみる。
結果はお客の行動で評価します。いくら自分では良くできているつもりでもお客の評価が異なればアウトですから、仮説~試行を繰り返すことになる。

 特に、ショーウインドの中や、ガラス壁を通して見える店内の様子は、ファサードのなかで最重要です。
人通りがないようであるのが商店街
見る人がいないようで結構見られているのがショーウインド

 ファサードをチェックすると、そこから見える「店内の様子」が気になるはずで、店内のビジュアルな改善が不可欠になる。
どう取り組んでいくか?

 商人塾におけるビジュアルプレゼンテーションの講義は、6~7回ころ、実践は開講と同時にスタートですから実際の取り組みは講義と無関係に始まっているわけです。
このあたりのことを【繁盛店づくり】で書いています。

「お客はショッピングを望んでいる」
お客は望んでいるのに何故売れないのか?
プレゼンテーションってこんなに大事なのか、とこれまでの常識が揺らぐはずです。

 「ビジュアルプレゼンテーション」についてみんなであれこれ語り合うスレッドも立ち上げています。

 語り合う人がいなければ話が延びません。
 参加した人にはきっといいことがあります(笑

 商人塾の実践は、実践すればするほど効果が現れ、取り組む・取り組める課題が拡がってきます。
たかが三ヶ月の取り組みですが、三時間×十回ではありません。肝心なことは、お店における実践の中味がどんどん変わっていくこと。それも意識して変えようとしなくても、やるべきことに取り組んでいるうちに自然に変わっていく、という仕組みにあります。
仕組みというか、まあ、普通にやっていればそうなるということですが。
これはもう実際に取り組んでみないと実感できないことでしょうね。

 今年は「商店街活性化法」という新しい商店街活性化の枠組みが提供されるとか。
例示されている事業内容をみますと、どうも従来的メニューの羅列のようにも見えます。

 従来的事業を駆使して、正真正銘の商店街活性阿化を実現する。
という課題があるわけですが、毎度のことながら、解決するツールとして当社流商人塾はゼッタイのお奨めです。

 取り組む都市は着実に増えています。
今年はさらにいっそうの拡大増進が予定されており、あなたの商店街・中心市街地も乗り遅れないように。

瀬戸市の勉強会

 愛知県瀬戸市が開催される勉強会の講師を仰せつかっています。どういうわけかプロが撮影した写真付きです(笑
撮影してくれたのは蒲池克憲さん

 勉強会は次年度の商業施策の説明会を兼ねたもの、takeoが担当するのは、皆さんが「その気になれる」話をすること=当社の得意とするところです。
今回は1.5時間という限られた時間で、「やれば出来る繁盛店づくり・その方向と方法」をきっちり提案します。
一回性のセミナーにありがちな「面白かった」、でも翌日になったら忘れていた、ということにならないよう、気合いを入れて準備をします。

 新年度、これまでとはひと味違った、正真正銘の繁盛店づくりに効き目のある事業に取り組むためのナビゲーターを務めます。


■ 繁盛店づくりセミナーの開催

 繁盛店づくりの実践に結びつく勉強が上記のような単発・短時間の勉強会でOKかと言えばもちろんこれはほんの入り口から見える範囲を見渡すだけ(つまりナビゲーター)、本当にものにするためには
勉強と実践の「車の両輪」が必要です。
当社の繁盛店づくりを修得・実践する機会は、現在のところ、「商人塾」をとおして、ということになっています。
つまり、所属する組織が商人塾に取り組まないと、当社が提唱する繁盛店づくりにチャレンジすることは出来ないわけで、これではせっかく当社の提案する方向と方法を試行してみようという人にその機会を狭めていることになります。

 そこで新年度は、個人参加による「繁盛店づくりセミナー」を開催することを計画中です。
細部はこれからまとめますが、当サイトの常連さんで商人塾に参加したことのない人を対象に、場所:東京、期間:1泊2日程度で所要の知識・技術を伝達したいと思っています。
不足する時間及び実践局面は、Web上などでフォローするということを考えています。

 新年度の出張スケジュールとのかねあいがありますので、具体的な企画の発表はもう少し後になります。
商人塾受講のチャンスがなかなか得られない人は、お楽しみに。
有限会社クオールエイド
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こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
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  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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