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原因探し、犯人捜しの不毛さ

 商店街は何故空洞化したのか?
これまでの取り組みがうまく行かなかったのは何故か?
誰の責任か?

 探ってみたくなるのは人情ですが、ちょいとお待ちあれ。
原因が分かったからといってその原因を改善したり、「無かったこと」に出来るとは限りません。
車を塀にぶつけて擦過傷がついた後で「ぶつけた原因」が分かったからといって車に付いた傷が「無かったこと」になりますか?
もちろん「運転ミス」についての反省もしなければなりませんが、同時に「修理」の手だても考えなければならない。

 この場合、必要なことはどういう方法で修理するか、ということでありまして、このとき、車の傷が何が原因でついたのか、ということは関係ありません。

 商店街活性化の場合もまったく同様でありまして。
どうして商店街が空洞化したのか? 
どうして空店舗が増えたのか?
などなど原因を追及してもそこから対策が生まれることはありません。
「原因追及」に熱心になるとそのことが原因で新しい障碍が生まれたりします。
 
①商店街が空洞化スパイラルに突入した原因 と
②商店街が空洞化スパイラルのまっただ中にある理由 
とは違います。さらに
③商店街が空洞化スパイラルから脱出する方向と方法
は、①や②とは無関係です。

 商店街がどのような原因で空洞化したのであれ、活性化するためには「商業集積としての存在意義」を定義し、全体としての業容を「テナントミックス」として構築していく以外に方法はありません。

 通行量が減ったから空洞化した=通行量を増やせば活性化する 

 などというまやかしは、言う人も聞く人も活性化という課題をホンキで自分のことととらえていない時に限って通用する話です。

 ということで、基本計画の年次総括など、これまでの取り組みの成果が問われる時になると、「成果が挙がらなかった理由」を説明することになるわけですが、これから行う総括は“○○のために成果が挙がらなかった”という弁解のオンパレードになりそうです。

 問題は、“○○のせい”ということでほんとに済まされるのかな、ということでありまして、“○○のせいで活性化できなかった”というのが本当だったとして、ではこれから“○○”をうまく処理出来るのか? 処理すれば「活性化」が実現するのか?
ということですね。

 “よそ見していたせいで車をぶつけた”場合、強く反省して“これからはよそ見しない”ことにするのは結構ですが、そうすることにしたからといってぶつけた傷はもとに戻りません。
原因が分かったからと言って、原因を処理すれば問題が解決するというものでは無いことが間々あるわけです。

 基本計画を総括するにあたっては、
“活性化できないのは誰のせいか?”
という発想も出てきそうですが、こんなスタンスは百害あって一利無し、それよりも「現状からスタートして活性化を実現していく方向と方法」を考えなければならない。

 新・基本計画による取り組みが思ったような成果を挙げられない・行き詰まっている情況では、「活性化実現の可能性」を実証することが最優先の取り組みになります。
 取り組みの要件は、
①中心市街地の・空洞化著しい商店街・既存個店は、努力の方向と方法次第では繁盛することが出来るのだ、いうことをだれが見ても納得されるレベルで実証すること。
②その「方向と方法」は、既存商業者が「その気」になりさえすれば簡単に実行できるレベルであること。
が求められます。

 このとき、「空洞化した原因」などはまったく関係ありません。
街・個店は「買い物行き先としての機能」を空洞化させているのですから、その機能を再構築しなければならない。
このとき、どうして空洞化したのか、ということはあまり関係ないのです。大事なことは「どうすれば活性化できるか」と言うことであり、何度も言うようにそれは「空洞化した原因」を探すこととはほとんど関係がないのです。

 基本計画が悪い、商業者の態度が悪い、等々「総括」のネタはいくらでもあるでしょうが、必要なことはこれから先のことです。
なににどう取り組んでいけば目標・目的を達成することができるか?
総括の目的はこれ以外にはありません。

 犯人捜しなどに精を出すと、要らぬ波風も起こりかねません。そんなことより活性化の可能性を実証し、点から線、線から面へと実証を拡大していくこと、そのための合意形成の機会として「総括」の節目を活用してください。
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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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