FC2ブログ

商店街活性化の奇々怪々

 『孫子の兵法』とはマーケティングなどでよく聞かれるところですが、“敵を知り、おのれを知れば百戦殆うからず”だそうでありまして、商売上の競争を戦争のレトリックで考える人たちがよく口にします。
 余談ですが、商売上の競争では「顧客」という存在が極めて大きな存在ですが、「戦争」において顧客の位置にあるのは何か?
と、考えますと戦争と競争をごっちゃにするダメさ加減がよく分かります。それはともかく。

 さて、商店街活性化とは言うまでもなく劣化スパイラルに陥り空洞化著しい商店街を「買い物の場」として再生させる取り組みです。
問題は、商店街の空洞化は何故発生したか、を解明し、再生するには何が必要か、ということを考えることです。
空洞化の原因の一つとして必ず挙げられるのが、郊外型商業の進出、特に最近ではRSCすなわちリージョナルショッピングセンター(ショッピングモール)の存在です。
中心商店街の「敵」と見なされています。

 ところが、“戦いに勝つためには「敵を知る」ことが重要である”といいつつ、RSCについて、“RSCとは何か”きちんと解明して取り組まれている「中心市街地活性化」は、まあ、大負けに負けても数えるくらいしかありません。
お聞きになったことがありますか?

 さらに、肝心要の「おのれを知る」ということついてもほとんどの都市が分析を怠っています。
あなたのまちではどうでしょうか。
最低、この程度のことは必要であり、分析すればイの一番の取り組みは繁昌店づくり、組織活性化の取り組みだということがイヤでも分かりますのに。 

 奇ッ怪なことに、指導・支援にあたる専門家の皆さんも、「RSCとは何か」とか「商店街劣化のスパイラル」についての知識があるようには、見受けられません。計画にも事業にも反映していませんからね。
そういう知識を前提にしているとはとても思えない計画であり、実践ばかりが旧法時代と寸分変わらず繰り返されています。

 基本計画の作成に際しては、消費購買行動の郊外への流出を阻止する、などという勇ましい文言が飛び交ったりしたわけですが、では関係者が一度でもその気になってRSCを視察したかといえば、それはほとんど無いでしょうね。
もし、思い立って視察に行っても「RSCの正体」は分かりません。理解するために必要な理論を持ち合わせていませんもの。

 理論を装備していないためにRSCが理解できない、とすれば、もちろん、自分たち自身=中心商店街の正体も分からない、わけですね。
 つまり、「敵を知らず、おのれを知らず」という状態で計画を作り・事業に取り組んでいるのですから、これはもう、連戦連敗となることは当然です。

 皆さん。
多くの商店街における対RSC対策は、
①中心市街地活性化の取り組みがスタートして以来、ショッピングモールを見に行ったことはない
あるいは、
②見には行ったがどこをどう見ればよいのか分からず、結局、なんの足しにもならなかった
というレベルで口先だけで唱えているだけ、というのが一般的でありまして、考えてみればこれは昨日今日始まったことではなく、大店法当時からずうっと一貫して「敵を知らず・おのれを知らず」に活性化とやらに取り組んできた結果が街の現状、個店の業績として現れているのだということです。

 そこで。
上述のとおりの実態となっているわけですから、ホントに活性化の美酒が飲みたかったら、まずは迂遠のようですが“敵を知り・おのれを知る”という作業からやり直さなければならない。
もちろん、これまでこの不可欠の作業をスルーしたままで「活性化を実現する」という取り組みを支援してきた人は、抜本的に立ち位置を改めない限り、これまで同様、劣化スパイラル真っ逆さまの道をたどり続けることになります。

 奇々怪々の路線から一日も早く脱出、一般常識が通用する世界へ立ち戻ることが喫緊の課題だと思いますが如何でしょうか。
勉強会『SC時代の商店街活性化』ご参考まで。
-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ