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百貨店退出期の中心市街地活性化

三越伊勢丹が店舗再編 鹿児島、名取など閉鎖へ
(9/24共同通信)

三越伊勢丹ホールディングス(HD)は24日、不採算店舗の鹿児島三越(鹿児島市)、名取三越(宮城県名取市)、武蔵村山三越(東京都武蔵村山市)など三越の数店舗を来年春にも閉鎖する方針を固めた。

 三越伊勢丹HDが4月の経営統合後に、本格的なリストラ策を発表するのは初めてになる。月内にも取締役会を開き、これらを柱とするリストラ策を決議し、発表する。

 百貨店業界では、J・フロントリテイリングが今治大丸(愛媛県今治市)の年内閉店を決めており、景気低迷を背景に地方都市を中心とした店舗閉店の動きが加速しそうだ。

 鹿児島三越などは、消費不振や他店との競合で売り上げが低迷。三越伊勢丹は2013年度に業界最高水準となる連結営業利益750億円を目標に掲げているが、そのためには不採算店舗の再編が必要と判断した。

 鹿児島、名取、武蔵村山以外の不採算店や伊勢丹と同地区にある重複店舗も閉店か全面改装を今後検討していく。鹿児島三越の07年度の売上高は107億円と低迷。名取や武蔵村山も売り上げが低迷し、収益が伸びていなかった。

**************** 引用end *****************

 これからさらに加速するのではないかと予想されています。

 中心市街地・商業機能の空洞化は、もちろん、そこに立地する百貨店の業容劣化を含んだものでありまして、かねて当サイトで指摘しているように、「中心市街地活性化基本計画」には、当該中心市街地に立地する百貨店が置かれている状況の把握、活性化への取り組みが目指すべき方向を示すことが必要です。
“そんなこと出来るわけがない”と思ったひとは、基本計画の意義を理解していないことを自認していることになります。

 相次ぐ百貨店の中心市街地からの退出が意味していることは何か?
もはや中心市街地は、
①百貨店といえども成立不能な劣悪立地になっているのか?
それとも
②百貨店といえども中心市街地を立地とする新しい事業機会を認識できていない、ということなのか?

 さあ、どちらでしょう?

 中心市街地活性化基本計画を作って活性化に取り組むということは、劣化スパイラルに陥っている中心市街地の商業機能について、やり方によっては再構築が可能である、とみていることを意味します。不可能だと分かっていれば、はじめから着手しませんからね。
貴重なお金と時間を浪費することになります。

 基本計画を作って活性化に取り組むということは、計画作成に先だって“こうすれば中心市街地の商業は活性化出来る”という「方向と方法」についての確信があってのこと。「方向と方法」が分かっていて初めて計画作りに着手することが出来ます。確信がないのに計画は作れないですよね。

 もちろん、その確信は、○○市で活性化に成功したらしい、といったうわさ話ではなく、「視察の結果」でもなく、理論に裏打ちされたものでなければならない。当たり前です。

 中心市街地活性化の可能性を論証する理論は、それにもとづいて活性化施策を講じれば、中心市街地立地の商業集積・施設は活性化することが出来る、というものであることが求められます。
つまり、中心市街地に立地する商業機能は、この計画に基づ区事業に取り組むことで活性化することができる、ということであり、百貨店についても例外であって良いはずがありません。何しろ中心市街地を代表する商業施設ですから、これを活性化できない基本計画が中心市街地全体を活性化できるはずがない。
基本計画は、百貨店の活性化についても「方向と方法」を提案することが出来る、そういう内容を持っていなければならないということですが、皆さんの基本計画はこのあたりについて責任をとれる内容になっていますか?

 百貨店の課題と活性化に取り組んでいく方向と方法を示している基本計画は極めて限られていると思いますが、これを示すことは不可欠です。
基本計画で活性化の方向と方法が示されないと、百貨店は自らそれを構想することは出来ません。相次ぐ撤退のニュースはそのことを如実に物語っています。
 今現在、退出のたの字も見せていない百貨店もいつどんな決断を発表するか分かりません。
都市が適切な対策を講じない限り、退出する百貨店はこれからも増えていくことでしょう。

 退出しても大丈夫、「所有と利用の分離」があるから、上手く活性化してみせる、という自信がある(ちゃんと理論に裏打ちされた自信でないとダメです)ところは別として、ほとんどの中心市街地は、当該中心市街地内に立地する百貨店に対して、“ともに歩む活性化への道”を提案することが出来ません。何故か?

 答は簡単、「中心市街地の商業機能を活性化する」ために必要な理論を装備していないからです。
百貨店に「活性化への道」を提案できない基本計画は、百貨店以外の中心市街地の商業に対しても「活性化への道」を提案することが出来ていないはずです。
それとも皆さんの基本計画は百貨店を除く商業者に対して“これが活性化への道だ、これにあなたの事業の命運を賭けてくれ”と胸を張って言えるような内容になっていますか?
その計画は“例え百貨店が退出するような事態が起きても大丈夫”という内容になっていますか?

 ということで、中心市街地活性化の取り組みと協働することもないまま、百貨店が退出していく都市の基本計画は、抜本的な見直しが必要です。

 もともと百貨店が立地していない中心市街地の場合は、もし、百貨店が立地していたとして“この計画があれば百貨店も間違いなく活性化出来る”といえるかどうか。
言えないレベルの基本計画で活性化が実現できることはありません。

 百貨店の相次ぐ退出という新しい状況に直面しているわけですが、これを機会にもう一度“わが基本計画は本当に所期の役に立つものかどうか”検討して見られることをお奨めします。
くどいようですが、百貨店がその進退を検討するにあたって、参考にしてもらえないような基本計画は、中心市街地全体にとって有害無益ですからね。

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  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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