FC2ブログ

活性化の方向と方法は?

 中心市街地活性化の実現にまじめに取り組むならば、中心市街地所在の都市機能、特に小売商業機能について、

①都市広域商圏においてどのような機能を分担するのか、
商業集積としてのあり方を決定する(方向)
②目指す商業集積を構築していくための方法を決定する

という仕事に最優先で取り組まなければならない。

 方向と方法が決定されてはじめて取り組むべき事業、順序などが定まるわけですから、これは基本中の基本であり、したがって『基本計画』には活性化を実現していく方向と方法が特筆大書しておかなければならない。
よろしいですか? そうですよね?

 ところが、これまでに作られた各地の『基本計画』には、申し合わせたように、「活性化実現の方向と方法」が定められていません。
おかしな話でありまして、方向と方法が決まっていないのに、「目標」だけは数字段階まで入っている、というのが新スキームで作られた基本計画です。
 数値は入っているものの、「方向と方法」から導かれた数字ではありませんから、数字が達成されたからと言って、特段、何がどうなることもありません。

 活性化実現の方向と方法が定まっていないということは、計画を推進すれば「何がどうなるのか」、計画作りに関わり、実施に関わる人たち全員がまったく分からないまま、「活性化」の実現に役立つ、とされている事業に取り組んでいるいうことになります。
(あなたの街の話ではありません。日本全国、例外なく共通する状況です。)

 現在、認定から一年以上を経過した都市には、早くも数値目標(一部)が達成されているところ、m、あだ目処が立っていないところ、と様々ですが、共通しているのは「数値目標達成の如何に関わらず商業機能の劣化は着実に進行しており、この間実施した事業は状況を好転させることが出来なかった、ということです。(一年では無理、という考え方もありますが、少なくとも「好転の兆し」は確実に出てこないと残るところ後4年ですからね。)

 もう一つはっきりしてきたのは、方向と方法を定めないまま、いわば盲滅法で取り組むという手法が陥っている状況を直視し、取り組みのあり方を点検しなければならない、という機運が全く見られない、ということです。
 基本計画所載の事業群、このまま取り組みを続けても、活性化する可能性は全く見えてこないことは明らかなのに、これでもかこれでもかと、「戦力の逐次投入」をやっています。

 点がダメなら線、線がダメなら面、面がダメなら住む人・来る人増やし、家主が元凶だから所有と利用の分離・・・
アイデアはでますが、そういう取り組みを利用して「何を実現したいのか」「〃実現していくのか」ということは全然構想されておりません。
なにやら、大東亜(四海皆敵)戦争を彷彿とさせる情景です。

 大東亜戦争、元はといえば「中国を懲らしめる」というノリで侵攻したのがことの発端、帝国自衛も大東亜共栄圏も後知恵です。
もともと戦争終結のシナリオが描かれないまま突入した「事変」から、点がダメなら線で・面でと次第にエスカレートして「大東亜共栄圏」まで構想しなければならなくなった。
開戦以降ものっぴきならない状況に陥いるまでは終戦のシナリオは作られません。ひたすら目先の仕事ばっかり。
その典型の一つがガダルカナルです。

 帝国陸海軍がガダルカナル島に派遣した総兵力は31,404名、うち撤退できたものは10,652名、それ以前に負傷・後送された者740名、死者・行方不明者は約2万名強であり、このうち直接の戦闘での戦死者は約5,000名、残り約15,000名は餓死と戦病死(事実上の餓死)だったと推定されている。(以上、ウイキから引用)
もちろん、すべて我々の先代・先々代の人たちです。

 はるばるガダルカナルまで突っ込んだのは「オーストラリアを孤立させるため」だったそうですが、たちまち、
①孤立させたら何がどうなるのか
②いつまで孤立させておくのか
③どういう状況になったら撤退するのか
④そもそもホントにオーストラリアを孤立させられるのか
といった疑問が湧くのでありまして、こういうことを考えないまま、あるいは考えては見たものの、方針を変えられないまま、ことの成り行きで兵隊さんをどんどん送り込んで餓死させた。

 大東亜戦争中に餓死させられた兵隊さんの総数は百万をはるかに超え、戦死した数よりも多い、というのが定説ですが、こういう戦争をしたのは古今東西の歴史においてわが国だけではないでしょうか。もの凄い話です。

 さらに言っておきますと、百万を超える同胞を餓死させたことについての反省は、今日に至るまで全く為されていないわけで、「侵略戦争反対」とか「自衛戦争だった」といった立て前は聞かれますが、「餓死したのはなぜか?」という点についてはどうでしょうか?

 過去を反省できないものはそれを繰り返す運命にあるそうで(自覚できない欠点が是正されるはずがないわけで)、もしそれが本当なら、我が国においては、戦争終結後もそこかしこで「繰り返し」の真っ最中、「方向=未定・方法=何でもあり」というビヘイビアは、そのまんま、随時随所で続行されtげいるかもしれません。

 ということで、中心市街地活性化の“方向と方法”無き取り組み、もしかしたら旧帝国陸海軍由来のビヘイビアが脈々と生き続けていたりして・・・。

 間違ってもそういうことがないことを願うものですが、方向と方法を欠いたまま、手を変え・品を変え、取り組んだ個別事業の総括も行わず、次から次へと成果の挙がらぬ「活性化策」が講じられ、巨額の資金が投じられている現状は、目的・シナリオを欠いたまま、「戦力の逐次投入」を繰り返した旧日本軍(繰り返しますが我々の先代・先々代)のビヘイビア・その思考と実践にうり二つだ、と思ったりするのは私だけでしょうか。

 敗戦後は「負けることは早くから分かっていた」としゃべる頭のいい人たちが続々と現れたわけですが、このまま行くと中心市街地も同じ轍を踏むかも知れません。
踏まないかも知れませんが。 
 にっちもさっちも行かなくなってから、「失敗することは分かっていた」などと言わないこと→「方向と方法」無き取り組みの旗を振っている人たち。

 ということで、中心市街地あるいは単位商店街も同じですが、「活性化を実現するための努力を集中すべき方向」と「実際にその宝庫に進んでいく方法」についてはしっかり考え・決定し・共有しておくことが肝要です。
「方向と方法」から導びき出されていない個別事業は、どんなにカッコよく見えても「失敗への道」です。

 問題は、従来的・慣行的政策の見直しを誰が動議し、どういう手順で実現していくのか、ということ。
 とりあえず、誰かが動議しないことには始まらないわけですが、“しかるべきポジションにある人が、おっくうがったり、臆病風に吹かれたりすると、出来ることも出来なくなる”と忠告しておきます。

 「目的とシナリオ」「方向と方法」といったメタレベルについて日本軍の戦史には教訓がてんこ盛りです。
今日に至るまでその総括はほとんど進んでおりませんで、ひょっとすると、現下推進されている中心市街地活性化、実は取り組んでいるのは大日本帝国陸海軍だったりして。

 都道府県の商業振興担当の皆さんは、管下各都市の取り組みの現状について、岡目八目、けしてこのままでOKとは評価していないはずであり、したがって、早急に取り組みの是正につながる施策を講じなければならないはず、商業振興策の抜本的な見直しが必至ではありませんか。
 個別都市ごとの見直しには難しい面もありますから、「方向と方法」論議は都道府県が誘導する、というのはあり得る選択だと思います。
特に「県都」の中心市街地活性化の進展状況は、放置できない段階に陥っているところも有るはず、時を失すると「県の顔・県庁所在都市の中心市街地・商業街区は再起不能に陥りかねません。

取り組みの見直しが必要なことは明らかだがなぜ始まらないのか? 続きは【都市経営】で:
-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ