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久留米井筒屋の閉店

 昨年来噂が絶えなかった久留米井筒屋の閉店、現実のものとなりました。

 今日の西日本新聞によれば、さる8月12日、発表されたそうです。

とおりを挟んで立地するダイエー跡地には新しい出店計画があるそうです。影響が出なければよいのですが。

久留米井筒屋は、昨年来、商店街視察のなかで二回ほど見ました。

 小倉本店との「落差」に驚き、伊勢丹本店~小倉店と思い合わせて、百貨店についての認識を改める契機になりました。

 久留米市の「基本計画」と井筒屋との関係については、上のスレッド取り上げ、「五つの課題」にどう組み込むかが課題であると提言しています。

『基本計画 見直しへの5つの課題』

5項目を再掲しますと、
1.広域商圏において分担する商業機能が明らかになって
  いない。
2.郊外型SCが「不在」と見なされている。
3.既存店舗の自助努力の重要性の指摘と支援制度の設置
  が欠落している
4.核的施設(百貨店など)の活性化という課題に関心が
  届いていない。
5.商業活性化を推進する体制(四者体制)構築が不充分
  である。
ということですね。

 これは一般論ですが、久留米市のケースはすべてに当てはまるようです。

 そもそも、中心市街地の空洞化・商業機能の劣化は、中心市街地所在の広域対応型の商店街・商業施設全体に共通して進んでおり、百貨店ももちろん例外ではありません。
「基本計画」の任務には、“百貨店活性化の方向と方法”を提起し、百貨店の合意を得て、協力して推進することも含まれています。「テナントミックスの最適化」というのが既存個店・施設の「業容の最適化」を含む概念です。
まあ、多くの都市にとっては思いも寄らないことだったかも知れませんが。

 当社は、基本計画の主要な任務が当該街区に立地する商業機能について、「活性化実現の方向と方法」を構想することであり、当然、百貨店についてもその取り組みを示さなければならないことを強調してきました。
百貨店だって自社の繁昌を再生するために何にどう取り組めばよいのか分かっていないのですからね。
(ちなみに、百貨店の活性化も「繁盛店を目指す業容革新」の理論を応用すれば、①お金を掛けず ②出来ることから取り組む ③間違ったらやり直す という方法でアッという間に実現できます。)

 多くの都市の「基本計画」は、新・旧ともにこの任務を果たすことが出来るような内容を盛っていません。
計画作成にあたった関係者(招聘された専門家を含む)の問題意識では、「空洞化する中心市街地」のなかに「百貨店の空洞化」がふくまれること、その売場が劣化スパイラルに陥っていることを直視することが出来なかったわけです。
なかには、うすうす気づいていた人がいたかも知れませんが、「活性化の方向と方法」を示すは出来ませんから、口をつぐんだままでした。これは現在進行形です。

 つねづね申しあげているように、今どき、中心市街地所在の商業を活性化しようと考えるなら、都市内外の広域商圏に展開しているすべての商業機能・施設を一元的に説明しうる「商業理論」を装備しておかなければならないことは、イロハのイですからね。
逆に言えば、商業理論を装備していないまま作られた基本計画が期待された役割を果たせないのは当然の成り行きです。

 久留米市の『基本計画』は、スタート直後に大激震に見舞われたわけですが、これを機会に「五つの見直し」などを基準にあらためて計画の内容をチェックしてみられては如何でしょうか。
 それにしても、中心市街地活性化協議会には井筒屋も参画していたと思うのですが、席上、井筒屋が直面している問題情況については、取り上げなられなかったのでしょうか。

不思議な話です。

 中心市街地活性化の課題としての百貨店の業容転換、一般論として【都市経営】で論じます。

 再度強調しておきますが、百貨店の活性化というテーマは、「基本計画」を作って中心市街地の活性化に取り組もうとしている程度の都市にとって、けして他人事ではありません。

 それにしても、こういう当サイトではとっくに指摘していた問題が実際にあちらこちらで起こっているにも関わらず、取り組みの姿勢・方向が全く変わらない、という都市経営関係各方面のビヘイビアには、危惧を通り越して呆れるという以外ありません。 
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