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都市経営と計画作成能力

 地方自立が求められる時代、都市経営という任務にどう取り組んでいくべきか、所在や規模を問わず、全国の都市が一様に直面している課題です。

 都市経営、ひとことで言えば、
“〈生活の場〉としての都市を充実させることを目的に、手持ち及び調達可能な資源を活用して、生活条件の維持・改善及び所得機会の維持・拡大を図ること”
ということで如何でしょうか。
ちなみにこれは「中心市街地の活性化」の定義、“都市機能の増進及び経済活力の向上”に通じますね。
あらためて、「都市経営」が「問題領域」として直視しなければならなくなった背景についてはいずれ【都市経営】で考えていきたいと思います。ここでは、20世紀末~今世紀初頭という時代に新しく設定されることになった問題領域だ、としておきます。時代環境の変化が「都市経営」という課題領域を設定することを要求している、ということです。
もちろん、取り組むべき具体的な問題は、今に始まったことでは無いものが多いのですが、問題を取り巻く環境与件、解決主体の条件が様変わりしており、総合的・多面的な取り組みが必要となっているため、手慣れた問題領域についても慣行的な対応では解決できない、あるいは外部に予期しない負の効果をもたらしてしまう、という傾向が多く見られるようになっています。

 今や、新しく発生する問題についてはもとより、従来的な問題領域についても、新しいアプローチが必要になっています。
 当サイトの正面課題である中心市街地~商店街活性化などはまさにその典型的なケースと言えるのではないでしょうか。
数十年にわたって取り組まれてきた問題ですが、これまでの「問題の定義~解決施策」のセットが効果を挙げられない、という事態が起きているわけです。
もちろん、これは商店街活性化という領域だけに起きていることではありません。これまで、慣行的専門分野別に取り組まれていた問題が従来的問題設定では解決できない、という事態に立ち至っているのでありまして、「問題解決」が「都市経営」という新しい視点をもって取り組まなければならない理由はまさにここにあるわけですね。

 というように問題情況を理解すると、「問題解決にどう取り組んでいくべきか?」というこれまでは自覚せずに済んでいた作業にあらためて着目することが必要になります。

 新しい取り組みが必要な状況にどうアプローチすべきか?
という「問題解決の方法を自覚的に選択する」という〈メタ〉の問題を解決しなければならない。

 ということで、このところ集中して取り上げている中心市街地活性化基本計画の「果たすべき機能」と「実際の出来映え」との乖離は、まさにこの〈メタ〉の領域に関わる問題の現れ、ですね。
慣行的な取り組みでは「暗黙ご了解」だったことがあらためて「そのいみするところ」についてきちんと吟味し、「問題解決~都市経営」の文脈のなかに位置づけなければならない。

 早い話。
『基本計画』とは如何にあるべきか、ということが理解されていないまま、マニュアル~先行事例に則して文言を並べて基本計画を作ると、あるべき計画とは似ても似つかぬ代物が生まれたりするわけです。
「もの不足」という時代には、「いい物をどんどん安く」ということが「問題」でしたから、一々、「問題は何か」「どうアプローチすべきか」ということを考える必要は少なかったわけです。
もっぱら「どう作るか」という現実・具体の問題解決に専念すればよかった。

 ところが。
「もの余り」時代は、「何をどう作るか」「それはなぜか」ということが大きな課題でありまして、従来的な「如何に・どう作るか」というアプローチは一部「先進産業」と言われる分野でしか成立しません。
「従来的・慣行的な分野」には「如何に・なぜ」という新しいアプローチが必要になっています。

 都市経営、問題解決、ビジョン、計画、目標といった「用語」は、新しいアプローチが必要な状況においてはあらためてそれらの言葉の意味するところ、相互の関係などを確認することが必要です。

 「都市経営」の課題は、もちろん“都市経営に関する問題を解決すること」です。つまり、都市経営の上位概念は「経営」であり「問題解決」であり、計画は問題解決のシナリオを形成する活動の領域ごと、時系列による配置ですね。
もちろん「計画」の機能は「目的達成のシナリオの効果効率的な推進」にとどまるものではありません。
さらに重要な機能を持っていますが、長くなりますのでその話は機会を改めて。

 都市経営という新しい問題領域において「計画を作る」という仕事には、これまであまり考えずに済まされてきた〈メタ〉の装備が必要です。
「計画を作る」、適切な計画とはどのような計画か、適切な計画を作るために必要な能力とはどのようなものか。
という抽象的な問題がありまして、これを整理することなく、従来的・慣行的レベルで「計画」を作り推進すると、問題を解決するどころか状況をさらに悪化させ、引いては計画に即した取り組み自体が新しい問題を産み出す、という恐るべき可能性もけして少なくありません。

 計画作成にあたる皆さんは、このあたりについてくれぐれも十分配慮されますよう。
といっても右から左に「問題解決理論」やら「計画作成論」が入周できる状況ではありませんので、「理論装備にどう取り組むか」ということも考えていただかなければならない。

 ということで、当サイトはそういう課題に直面し、かつ、当社との協働でその解決に取り組もうとしている皆さんの「メタの能力の装備」に貢献することを目指しています。
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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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