商業理論の現状

 皆さんすでにご理解いただいていることと思いますが、当社の商業理論・特に商業集積論は、このところ大きく「進化」しています。

①SM登場以来の新業態の相次ぐ参入
②消費購買ニーズ&購買行動の変化
という相関関係にある二つの主要な要因の変化をもとに理論化に成功?、現在の「商業事情」を一体的に説明出来そうな感じです。

 商業理論は、「中心市街地における商業機能の活性化」のシナリオを描く上で不可欠の前提ですが、これまで
①当社以外にそのことを指摘している人は極めて限られている
②指摘している人も理論の構築に成功しているわけではない
という状況の中で、理論構築に努めていたわけですが、最近、おおむねその全体像が見えてきました。

 ボツボツと提案していきますが、それに伴い、
①これまで過去記事に収録している「SC」関係の論考は陳腐化したので、参看されるときはご注意ください。
②「ショッピングモール」についての考察は、時により、郊外のRSC「一体的推進」の目標”だったりします。
③現在提唱している中心市街地の商業活性化の目標は、「ショッピングコンプレックスとしての再構築」です。

 以上については、なかなか分かりにくいかも知れません。
そういう場合は、掲示板でどんどん質問してください。

 なお、当サイトの提案は、国の新・旧両スキームに負うところが多いのでありまして、スキームについての当社の評価は極めて高いのです。もちろん、その評価は「商業理論」が前提になっています。
これまでのところ、スキームの趣旨・方向をきちんと理解し、シナリオ化しているのは、当社だけ、ですね。

 シナリオ化する作業は、商業理論を装備していないと、まず、不可能だと思います。たとえ無理矢理シナリオを描いても、文字通り、画に描いた餅、に終わるはずです。
「商業理論」の不可欠性、もっと学界・業界など関係各方面からどんどん提案されるべきところ、あいにく、ほとんど聞こえてきません。
旧スキームのスタート以来、8年という歳月を経過したのに・・。

 当社的には、最良・最上の商業理論を提供していくつもりですから別にかまわないのですが。

パブリック・コメント

 取り組んできた「北九州市中心市街地活性化基本計画」のレビュー、一応終了しました。ぜひご覧ください。

一つだけコメントするとすれば、次のことですね
 “基本計画の冒頭で述べられている課題の解決につながる取り組みが全く計画されていませんよ”ということです。

 この作業で明らかになったことは、けして北九州市の計画だけに限られた問題ではありません。
 これまでに作成された多くの基本計画がこの計画と同じような問題認識に立ち、同じような対応策を立案しています。
それらの対応策が、「都市機能の増進及び経済活力の向上」という中心市街地活性化の目的に照らしたとき、どのような効能効果を期待できるか、特に、中心市街地の「中心性」の華ともいうべき「都心型商業」の再構築という課題への取り組みにおいてどのような成果を期待できるか、ということについては、この作業を通じて疑問の余地無く明らかにすることが出来たと思いますが、如何でしょうか。

 指摘したことが個別北九州市の計画だけに止まらない、これまでに作られたすべての計画に関わる重要課題であるということについては次の記事を参照してください。


 計画を作り推進している都市でこれから始まるのは、事業は進展するにも関わらず、商店街に「繁盛店」が生まれない、空洞化が抑止できないという状況です。
これにどう対応するべきか?

 認定直後は予想もしなかった問題情況ですが、早急に対策を講じないと、せっかく計画し、推進している事業の成果が危うくなります。
課題に直面していると認識した人は、とりあえず当社のアドバイスをどうぞ。

 今回の取り組みのプロセスであらためて明らかになったのは、都市固有及び調達可能な「プランニング能力」の「革新」の必要性ということです。
プランニングを含む「問題解決能力」の革新についても、引き続き取り上げて参ります。

北九州市 中心市街地活性化基本計画 レビューのスタンス

 なぜ、レビューが必要か?
あらためて確認しておきたいと思います。
(※もちろん、この作業は同市がサイト上における「パブリックコメント」の公募に呼応したものです)

 『整備改善活性化法』当時も、
①市街地の整備改善
②商業等の活性化
以外にも
③都市型新事業の立地促進
④公共交通機関の利便促進
その他の事業に取り組むことが期待されており、もちろん②関連の施設設置では「住宅付き」は当然でした。

 と言うことで、当社とおつきあいのある某市などは、“新法のスキーム中、「商業の活性化」以外は旧法当時に大体やってしまった、問題は「商業の活性化」を実体的にどう実現するかだけ”ということですから、新「法」のスキームに基づく『新基本計画』作成の課題は、
「整備改善活性化法時代に実現できなかった商業の活性化をどう実現するのか?」
それも「商業活性化以外の事業に過度に依存することなく」と言う条件付きで。
ということです。

 新基本計画で計画されている非商業的施策については、予算措置さえクリアすれば、商業活性化とは別のスケジュールでどんどん進んでいきます。その結果については、従来の経験や他都市の取り組み状況など、参考事例は山ほどありますから、「過度に依存」すると商業だけが置いてけぼり喰らってしまう、と言うことはもはや「ニッポンの常識」ではないでしょうか。

  「『整備改善活性化法』当時的商業の活性化事業」プラス「(福利施設プラス居住施設の整備)」という、これまでの新「法」対応『基本計画』、即ち、青森&富山両市の『基本計画』のパターンに右へならえしたレベルの計画では「中心市街地の商業の活性化」という目的は達成できない。
 本当に中心市街地の商業の活性化を実現したかったら、両市の『基本計画』が敷いた、「旧法当時の商業活性化方策プラス非商業的施策」という「商業活性化の方向と方法」に明確に訣別、新しい方向と方法を模索・確立しなければならない、

ということを論証する作業だと理解してください。

 私見では検討中の『北九州市中心市街地活性化基本計画』は、その基本的な視点・姿勢において、青森・富山両市の『基本計画』が敷いたスキームを踏襲しているように思われます。
両市が敷いたレールの(商業活性化に関する取り組みの)問題点は、
「基本計画 見直しへの5つの課題」
で検討しているとおりです。

サイト 過去記事の再掲・深化

◆過去記事の再掲・再検討の必要

 最近、過去記事をブログ経由で再掲したり、【コーナー】であらためて検討したりしています。
常連さんの皆さんは、最新論考を期待していることでしょうが、
①過去記事が理解されているとは限らず、繁盛が実現されているとは限らない
②特に、地元商店街の状況は、皆さんの知識の蓄積度合いと無関係に衰退の一途
というわけで、時々「土台」を点検しなければならない。

 再掲する記事には、今、この時にこそ、ぜひ確認しておいていただきたい、というものもあるわけで、中には7、8年以前に掲載した記事などもありまして、当サイトが提唱する「活性化への道」と全国各地の活性化への取り組みが、当時からズレまくっていたことがよく分かり、かつ、“ほら見ろ、言わんこっちゃ無い”のであります。

 加えて、もちろん、今日でも当サイトには“初見参”という人も多く、いきなり「活性化への道」現段階の到達についてだけでは、
自分ではOKでも肝心の関係各方面に伝搬していくにあたっては盤石の自信を備えた「道」でなければならず、イロハのイから理論装備をすることが必要です。
 ということで、「活性化への道」の普及を使命とする当サイトとしては、提唱することが「いきつもどりつ」するのは当然のことです。

 また、当社の理論的レベルももちろん発展・深化していますから(サイトのスタートからちょうど7年を迎えます)、その成果を踏まえつつ、過去記事の重要なものについてはあらためて論じ直すことも必要になっています。
現在、過去記事「個店不沈の法を求めて」を再論しているところです。

◆今日、ぜひ読んでいただきたいと思うのは、
◇『商店街活性化はだれの仕事か』
昨年8月に発表しました。
国の『基本方針』を引用して論じました。商店街活性化の基本課題は、
①中小商業者の競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に取り組むこと
②高度化事業はそのための手段であること
③人寄せ・基盤整備などは、「周辺事業」であること
などを、国の基本方針が明記しています。

 思うに、新スキームに基づいて『基本計画』の起草にあたった人は、所属を問わず、ほとんど例外なく『基本方針』を読み解く能力に乏しかった。特に商業及び計画作成という二つの専門分野についての知識・経験が致命的に不足していました。
もちろん、認定第一号についても指摘されることであり、両計画の致命的な欠陥を見いだせないまま、そのレースにしたがった第二号以下の計画のプランナーさんたちも、仕事と能力がミスマッチでした。
この人たちは多分、国の『基本方針』を読んでいないか、読んでも理解できなかった、と思われます。中には先行認定計画をアンチョコに作られた計画もsることでしょう。質疑においては「先行認定計画に従いました」ということでパスしたりして。

 ということで、あらためて、上記の過去記事、御地のその後の経験と引き合わせつつご一読いただくと、現下の状況把握に役立つこと疑いありません。

◇もう一つ

『基本計画 二つの課題』 があります。

ここで論じている二つの課題とは、
①基本計画には計画期間を通じて実現する目標とそれを達成するための「シナリオ」が不可欠であり、これがないと基本計画は「事業目録」に成り下がること
②商店街活性化の取り組みの全体像における「高度化事業」のポジションを明確に理解すること。
高度化事業は、中小小売業の競争力の根幹である「業種揃え・店揃えの最適化」を実現する手段である、という国による位置づけがハッキリ理解されることでしょう。

 何ごとによらず。
施策は理論に基づいて制定されています。しっかり理論武装していて、施策を理論に位置づけられる人は別として、一般には施策の背後にある理論を確認しておくことが必要です。

 ちょうど、北九州市の『基本計画』のレビューに取り組んでいる
ところですが、上述のような問題情況に鑑みると、中途半端な作業に終わらせるわけには行かなくなりますね。
一号以来の流れに「問題」を提起するつもりで進めたいと思います。

◆お願い

 上記のとおり、サイト5月15日をもって開設以来満7年を迎えます。この間の取り組みを振り返りますと失敗の連続、忸怩たるものがありますが、とりわけ、加速度的に進むべき「活性化への道」の普及がスピードアップ出来ておりません。

 縁あって当サイトをご愛顧いただいている皆さまには、当サイトの愛読者が一人も多くなることが、回り回って、御地の取り推進への強力な支えになることにご賢察を賜り、「愛読者増強」にお力添えをいただきますよう、お願いいたします。

「交流人口の増大」という迷妄

 地方小都市にとって、「交流人口の増大」は何かにつけて「カンムリ」にされる蒙昧語ですね。
で、「交流人口」を増大するためには「知名度アップ」が大事だ、ということで、「知名度を上げるには」・・マスコミに取り上げられる話題づくり、という方向に話が進んでいくと、一挙に2,30年タイムスリップしてしまうことになります。

 「交流人口」問題を「店づくり」のレトリックで考えてみましょう。「交流人口の増大」とは「期待しているほどお客が来ない」ということですね。

お客が来ない理由は三つしかありません。
①お客がいない
②お客が知らない
③もっと魅力的な行き先がある
こうしてみると、買い物客も観光客も同じです。

観光地の場合。
①お客がいない とは何を意味するか?
 当該観光客が提供している「観光の内容」を自分の目的にピッタリと評価して、頻度高く利用してくれるお客がいない、」ということです。
課題は、いまどきの観光客が何を求めているかを察知して、観光行き先にふさわしく「観光資源」を整備すること、ですね。
「店づくりの転換」に通じます。

②お客が知らない とは?
 もし、自分たちが提供している観光の内容をお客が知ってさえくれたら間違いなく来てくれるし、愛顧客になってもらえるのに、知られていないからお客が来ない。
という状況です。
つまり、「観光来訪目的」にピッタリの状況は創り出しているが、お客に告知する仕事が遅れている、と言うわけです。
「知名度が低いのでお客が少ない」という問題は、こういう状況にある都市の課題です。
知名度を上げる工夫をすれば、お客がやって来て、やみつきになり、口コミで宣伝してくれる、マスコミを尻馬に乗る、ということで大繁盛間違いなし。

③もっといい行き先がある・・?
 お客から見て、同じ来訪目的ならもっとずうっと堪能できる行き先がありますよ、ということ。
この場合は、当然、こういうお客とは違うお客を選択して「観光行き先」としてのあり方に磨きをかけることになる。

と言うように、「時間堪能」を売り物にしている都市が、いとも軽々と、真理ででもあるかのように口にする「交流人口の増大」は、お店でいえば「新規お客獲得策」と全く一緒、いくら取り組んでもお金と時間と人材の浪費に終わります。

 来訪をアピールする前に、現在来ているお客の満足度を「お客がビックリする」くらいアップさせることに取り組まなければならない。当サイトの常連さんにはもはや常識となっている「店づくり論」ですが、「観光」とちょっと問題領域が変わると「応用」がきかないかも知れません。

 「知名度アップ」がすべてを癒す。
2~30年前に「あの手この手」が繰り出されましたが、結局、実ったところはありませんでした。
知名度抜群の観光地で今や閑古鳥が鳴いているというところは掃いて捨てるほどあるわけで、そういうことにちょこっと思いを馳せれば、「知名度が高くなったからといって商売が繁盛するものではない」ことは今さら確かめる必要のない「やってはいけないこと」ですが、担当者が変わるとまた「はじめからやり直し」だったりするわけです。
「知名度」を挙げるためなら何でもやる。甚だしくなりますと「知名度が上がらないことはしない」という短絡が生じたりします。
そうしますといよいよもって大変です。
ショボイ・地道な取り組みは見向きもされないことになる。

 あるべき「活性化への道」とは。

 縁があって今おつきあいいたいているお客を大切にする、この人たちに「ビックリものの満足」を提供する、このことに全力投球することが、繁盛するお店・地域づくりの王道だ、という話は、まだ【理論創発】でも公表していませんが、当社・最新商業理論の結論でありまして、その理路についてはこれから書いていきます。

 「交流人口の増大」は「新規顧客つくり」と同じ、一見正論のようですが、取り組んでも成果が出ない、時間とお金の無駄遣いに終わる「向かってはいけない道」ですからね。

「みんなで渡れば怖くない」、万一、同道を誘われてもおことわりすること。

コンセプチュアライジングというお仕事

 『最新英語情報辞典』(小学館)によれば。
conceptulizer:(大規模な戦略を理論的に)概念化する人
などとあります。

takeoが「コンセプチュアライザー」と自称していることは、皆さんすでにご承知のとおり。次のような仕事を担当します。

 一般に問題解決プロセスは、
①解決すべき問題を定義する
②最適解=目標を設定する
③現状から目標達成までのプロセスをシナリオ化する
④結節的業務を設計する
⑤計画を立てる
⑥実施体制を立ち上げる
⑦実施を統制する
⑧結果を評価する
というように分節されると思います。

 経営学などでは「経営管理過程」として、⑤~⑧が挙げられるのが一般的ですが、「計画」の前段階に①~④という仕事があります。
この仕事をコンセプチュアライジングと名付けています。
この仕事にあたるのがコンセプチュアライザーです。

 計画以下の仕事がうまく行くかどうかは、「課題をどう定義するか」コンセプチュアライジングの出来映えに大きく左右されます。中心市街地を活性化したければ「住む人来る人を増やせばよい」というのは藻谷式コンセプチュアライジングですね。

 コンセプチュアライジングは、特に、組織がこれまで取り組んだことのない問題や、経験したことのない環境下における取り組み、活用したことのない経営資源の採用といった状況における問題解決の場合に、は極めて重要な概念、仕事の分節です。
「中心市街地活性化」などの場合、その必要性は典型的ではないでしょうか。

 コンセプチュアライジングにおいては、「問題の定義」にあたって必要と思われる知見を総動員するわけですが、現存する知見が状況の理解を指導できないなど、場合によってはみずから新しい「理論」を構築しなければならない。
中心市街地活性化における「商業理論」などがそうですね。
従来の商業理論では、「中心市街地の商業の活性化」の方向と方法を導出することが出来ません。

 中心市街地・商業の活性化の取り組みを導く理論・コンセプトの必要性は、従来の取り組みの挫折が明らかになってくるにつれて高まってくるものと思われます。
課題は、新しい取り組みを構築していく人材を確保すること。
なかなか難しいと思いますが、問題を解決するためには何としても確保しなければならない。場合によっては育成することも選択肢です。

 さしあたっての問題は、こういう喫緊の問題があるのだ、ということが関係者になかなか理解されないこと。
先に気づいた人はのたうち回らなければならない。
 状況は都市によって大きく異なりまして、すんなり新しい次元へ移行できるところと、障碍に阻まれて困難なところがあります。
前代未聞の取り組み、産みの苦しみと考えて楽しむ以外にありません。

 「コンセプチュアライジング」を駆使すれば、プロセス通過を短縮できるかも知れません。
 冒頭の問題解決プロセスのうち、①~④についてあらためて問題の定義~取り組むべき仕事を考えてみなければならない状況もあると思います。

 ということで。
コンセプチャライジングという仕事は、我々が日頃、問題解決において無意識のうちに行っている作業ですね。
このプロセスを分節し、それぞれの作業を批判的にとらえ直しあらためて定義しておくと、具体的な問題解決過程において適切な定義~シナリオを作るために大いに役立ちます。

 皆さんもぜひ「コンセプチュアライジング」に着目、所要の能力の涵養に励まれると、「問題の解決=自分にとってのプラスの増加とマイナスの軽減」に大いに貢献すると思います。

従来的・基本計画的「中心市街地活性化への道」

 ここでいう「基本計画的」とは、「商業者無答責」すなわち、中心商店街が空洞化した原因は、シャッターの外側・商店街の外側にあり、商業者のこれまでの経営努力には全く問題がない、という視点に立って作られた計画に基づいて中心市街地を活性化しようという立場のことです。

 これまでに作られた基本計画のほとんどが「商業者無答責」という立場で作られています。個店・商店街の現状について、個店の経営者・商店街組織の責任や課題を指摘し、価格への取り組みを提案している基本計画は、これまでのところありませんからね。

 ご承知のとおり、目下、【都市経営】において、北九州市の基本計画のうち、商業活性化に関連するところをレビューしています。
 同計画は現在、パブリックコメントを求めています。
当社もちろん北九州市民ではありませんが、その趣旨を拡張解釈しまして参加しているものです。
(参加にあたっては同市にメールで挨拶しました。)

 この計画は、新スキームに基づいて作成される基本計画の、Web上に公開されている最新バージョンではないかと思われます。
「基本計画的中心市街地活性化への道」の最新版、と見ることも出来るかも知れません。出来ないかも知れません。
それは目下取り組んでいる作業の結果分かることです。

 いずれにせよ、「商業者無答責」という間違った前提に立っている基本計画が作られることは、断固、終わりにしなければならないと思います。商業者が責任を持って取り組んでいく以外に「活性化への道」があるはずがありません。

 同市基本計画の当社的レビューは目下、最重要課題「魅力ある商業機能の再構築」に関する計画の検討にさしかかっています。
関心のある方は、長丁場ですがごゆるりとどうぞ。
「『北九州市中心市街地活性化基本計画(案)』を読む」

すごろく観光

 以前出していたメルマガ収納から引っ張り出してきました。
このところ、広域観光とか観光地の連携とかがまた流行しているようです。ご参考まで。

  仕事柄、各地の『中心市街地活性化基本計画』を見ることが多い。ほとんどといって良いくらいの計画に地活性化のためのメニューとして「歴史と文 化・景観の活用」というテーマが掲げられている。中心市街地を産業立地と して再生させる、という視点から見ると、中心市街地に散在する歴史的な
 「資源」その他を利用して観光来訪スポットを作って集客しようという「戦 略」である。つまり、中心市街地の各種資源、例えば土蔵・白壁作りなどの 古い建物群を修復して展示・物販・飲食施設として改造・提供することで広 域から観光客を吸引する、中心商店街への回遊を期待するというわけである。  果たして成功するだろうか。

  あるモデル的な観光商業の事例では、(数年前の数字だが)年間集客数: 120万人、売上高:6億円となっている。つまり来街客一人あたりの購買単 価は500円ということになる。これは「観光商業」で活性化を目指す構想を 持っている都市にとって、大変重要な数字である。
これを基礎にすると、 年商3,000万円の観光商業を成立させるには、6万人の新規の来街者が必要
 だということになる。店舗が2軒になれば12万人。どうしてこのような膨大 な客数が必要なのか。

  中心市街地に新設される観光資源は多くの場合、お客(ツアー会社)から 見れば周囲の観光訪問地とセットで周遊する「回遊型観光スポット」、「双六観光(命名・タケオ)」型の観光地、というものが多い。
  「双六観光」=周遊観光とは、広域で名所旧跡巡りを軸に周遊ルートを設定し、格安料金でのバスツアー、という旅行エージェントお得意の観光パターンである。日帰りまたは1泊2日で出来るだけ多くの観光スポットを走り回る。一つのスポットの滞留時間は1時間程度ということになる。

  双六観光の収益構造は次のようになっている。
  (1)参加客の料金は超低額に設定して集客し、
  (2)全行程でのお客の消費を自社の収益機会に仕立てることで低料金を補填する。

  つまり、行程中お客が散財するあらゆる機会が自社の収益につながるようなシステムを作ることで超低料金を成立させている。行程中の食事の場所、移動結節点での土産購入などお客が散財する機会については、立ち寄る施設を決めて「協定」を結んでおり、施設の売上げからマージンを受け取る、という仕組みが作られているのである。マージンは10~15%という高率であり、協定施設の経営構造(商品構成その他)を規定する。お客は、食事、買い物など自分たちの散財機会がすべてツアー会社のリベート確保の機会となるように設計された仕組みの上を移動しているのである。

  お客は自分の好きな場店で自分の気に入るものを買いたいと考えている、ところがそれではエージェントは経営が成り立たないのである。なるべく協定施設で買い物してもらう(=なるべく他の施設の土産店では買わせない)ために細々とした涙ぐましいノウハウを使うことになる。極端な例では、吉
 野ヶ里遺跡が一般公開された当時、バスツアーのお客を現地の協定を結んでいない売店に入店させないように、域外の観光物産館業が社員を派遣してピケを張った、という有名な話がある。

  さて、新設される中心市街地の観光スポットは、多くの場合、双六観光の対象となる程度の規模であり、またエージェントと協定が結べない条件にあることが多い。
このことから施設経営上の様々な問題が生じてくる。

  第一に、協定を結んでいない観光施設は、バスツアーが設定している散財の仕組みからはみ出す部分を対象に売上げを作らなければならないということである。前述のようにツアー会社としては協定外の施設ではお客にびた一文使ってもらいたくない、というのが本音だから、協定外の観光スポットに
立ち寄る前には、車内でなにがしかの手だてが講じられることも珍しくない。
 特に食事については、確実に協定施設を利用することになるから協定外の観光スポットにバスツアーが食事時間に訪れるということはあり得ない。

  第二に、滞留時間という問題もある。物販施設の売上げとお客の滞留時間の相関については周知のところだが、「双六観光」の場合、あるスポットに到着したとき、添乗員・ツアーコンダクターの最大の関心事は、「スケジュール通りにここを出発すること」である。このためのノウハウもいろいろあ
 るようだ。なかなかお客が自由にお店をショッピングして回る、という時間はない。必要な人だけが行き当たりばったりで土産を購入、次のスポットに向かうことになる。観光スポットが吸引したお客がスポットの周辺の商店街へ回遊するなどということはあり得ない。

  第三に、最近の観光客の購買動態としては、いかにも「観光土産」という体裁・仕様のものよりも帰宅して日常生活で活用できるもの、地元の人たちから支持されている商品などが好まれているということ。お客の事前の情報収集も徹底しており、有名観光地に連袂している名物土産店も売れる店、売れない店が際だってきている。観光に行くたびに互いに隣近所に土産を配る、という風習も過去のものとなっている。しこたま買い込む客もスポットそれぞれで買うことになるから一カ所あたりの購入は知れたものである。
  このような理由が重なって双六観光の各スポットでの消費は少量低額となる。

  ということで冒頭の客単価500円が結果するわけである。
 観光商業を目指す場合は、このからくりをよく承知し、「にもかかわらず、こうすれば中心市街地全体の活性化が実現する」という戦略を講じることが必要になる。
新しく観光スポットを作ってペイさせていくためには、スタートから少なくとも数10万という新規の集客が見込めないと土産屋さえ成り立たない、ということである。新たに「歴史と文化」で10万単位の集客力のある施設を開設する、ということはこのご時世、とても民間ペースでは不可能であり、勢い、公設民営3セク方式になるわけであるが・・・。この施設が成立したとしても、中心商店街の活性化につながるかというとこれは全く別の話である。

 新設する観光スポットで吸引したお客を中心商店街へ回遊させる、この人通りを当てに個々の店舗が商売を組み立てることで活性化を実現する、というシナリオだが、これは、はっきりいって無い物ねだり・絶対に実現できないことである。

  イベントで集めたお客が個店の入店・購買に結びつかないのと全く同じ理由で観光客は中心商店街の店に買い物目的で立ち寄ることはない。観光スポット訪問の場合、来街目的・消費購買目的ともに中心商店街が対応しようとしている購買目的とは全く異なっている、ということである。中心商店街に於ける観光客の購買行動は(土産品を除き)、衝動買いということになる。衝動買いとは、「買う予定がなかったのに商品を見たとたん欲しくなって買ってしまう」というパターンの買い物である。活性化が必要な店で期待できる購買パターンではないのだ。
  また、観光客の購買パターンに対応する業態への転換を目指す、という方向もなかなか成功しない。先にも述べたように客単価500円である。30店舗の観光商業が成立するにはどれだけの集客が必要になるか。

  もう一度確認しておこう、観光スポットで集客したお客の購買額は500円、この客相を対象にして最低3,000万円の売上げを確保するためには、1店舗あたり6万人の新規来街客が必要である。数十店規模の商店街の戦略として採用できる話ではない。
  先行事例の場合は、三セク(経営陣は無給)で・空き店舗・アルバイト活用という方式を採用しているから成り立っているのである。駐車場その他の観光地に付属する施設はもちろん新設しなければならないが、これもコストパフォーマンスは良くないことは明白である。

  もう一つ。
最近、長崎街道など、かっての「○○○街道」を街道沿いの地域が連携して地域活性化に活かそうという企画が多くなっている。これも上記の分析を援用すれば、「街道」のうち宿泊拠点を持っている都市の一人勝ちということになる。宿泊が主体となる温泉地の場合、日帰りを含む客単価が(私が承知している事例では)8,000円程度に跳ね上がる。6億の売上げは75,000人の来訪で可能である。ショッピング自体、宿泊客と日帰り客ではこれはもう桁違いなのだ。

  はじめに紹介したのは、地元で黒壁と呼ばれていた伝統的建造物を利用して観光スポットを作った事例である。一部で「中心市街地活性化のモデル」といわれて全国から視察団がひっきりなしに訪れているらしいが、ここの課題も客単価の低さと中心商店街への回遊が実現しないこと。観光・交流人口における「宿泊」の重要性に着目してそのノウハウ確保のためもあって他地域の「黒船」企画との連携を模索していることは知る人ぞ知るところである。

  「商業観光」を目指す場合は、宿泊の可能性を十分見極める、条件を整備する、ということが大きな条件になることは間違いないが、この場合、問題はさらに大きくなる。果たして中心市街地の観光スポットが宿泊を伴うほどの滞留性を持つ資源であるかどうか、ということである。宿泊が大事といわ
れてホテルと併設したからといってもととなる目的がなければお客は添乗員にせき立てられながらひたすら「上がり」を目指すのである。

  観光商業を志向する中心市街地にとって、以上は必ず一度は十分検討しクリアすべき課題である。成功事例とマスコミで取り上げられる、土蔵白壁造りを土産店に改造し、エプロン姿のおばさんが道行く人に漬け物その他の試食を勧めている、という光景を見るたびに、嘘だろー、もー終わりだろーと思うのだが、まあ、よく続くことである。
  観光スポットになる位の施設である。かっては地域でも進取の気概に富んだ人物たちが作った周辺を圧倒するような施設であったろうものである。安易に漬け物売りなどに利用したのでは、ご先祖さまが草葉の陰で泣いているのではないか。

  私は何も中心市街地の活性化策として開発される観光資源に可能性が絶対にないといっているわけではない。「成功事例」と喧伝されている事例の中身はこんなものではないか、ということであり、「観光商業」に中心市街地の活路をみいだそうとする場合は、少なくとも以上のような点については十
分検討しておかなければいけないのではないかと提起しているのである。

  もちろん、私どもは日ごろから、中心商店街にはラグジュアリィニーズに対応するショッピングモールへ転換することで、これまでにない繁栄を獲得するチャンスに直面している。成功のおぼつかない商業観光などへの関心はすっぱり断ち切って、地域の生活のいっそうの充実に寄与することを事業機
会とする商店街商業の再生を目指すべきである、と主張していることはご承知の通りである。

北九州市の基本計画を読む

 目下勉強中ですが、みなさん、いかがでしょうか。

 昨日開催された勉強会でも申し上げたのですが、この時期、“商店街を活性化しよう”といった途端、まず、何はさておき回答を出さなければならないことは、郊外のショッピングセンターとの関係をどう考えるのか、ということと、商店街既存の各個店の活性化に同取り組んでいくのか、ということです。
この二つの問題をあたかも存在しないかのごとく無視して、「活性化出来ないのは点や線の取り組みだったから、とか、商業施策に偏重していたから、と「総括」してもそこから有効な手立てが出てくることは期待できません。

 基本計画は作成するに先立って、この二つの問題について、「方向と方法」を明らかにしない限り、作ることは出来ません。
本来「計画」とは、ある目的を達成するために必要な取り組み・仕事の計画ですが、それは一定の「方向と方法」に基づいて組み立てられた全体としての仕事の段取り=シナリオがなければ、本来期待されている機能を発揮することが出来ません。
これは事業の性格や規模に関わらず共通していえることです。

 大規模な区画整理などで街区の店舗群の改造を計画する場合、改造計画に先立って、まず、当該街区が都市広域において担うべき商業機能を決定司、これを実現する方向で街区の改造に取り組む、というのはごく当たり前の方法だと思うのですが、果たして実際の基本計画における事業はそのような段取りで計画されているでしょうか?

 また、街区・商店街が分担する商業機能は、個店の売り場によって担われるわけですが、既存個店の売り場の転換、空地空店舗を利用した新規売り場の導入などは、どのような方法で実現sれようとしているのか?

 このあたりを、①魅力ある個店づくり ②テナントミックス、テナントリーシング手法の導入 などと一言で済ませている計画は、“何も分かっていない”人が作った計画です。
実際には、既存個店をどのような方法で「魅力ある売り場」に転換していくのか、OVSを実現するためには空地空店舗どのような売り場をどこから誘致するのか、それらの活動は計画期間を通じてどのように展開するのか、といったことは中心市街地活性化基本計画のもっとも基本となる部分ですが、既存の基本計画からはものの見事に欠落しています。

 目下取り組んでいる北九州市の基本計画のレビューについては、パブリックコメントが要請されているという事情もありますし、先方にお断りしての作業です。
この機会に、青森・富山両市の基本計画が敷いたレールを徹底して見直す作業としてさらに続行したいと思います。
表見、北九州市の計画の検討という形をとっていますが、上述のとおり、両市の基本計画に随従して作られている基本計画全体に共通する検討のつもりです。

 みなさんは、出来るならば、計画決定から一年を経過した両市の基本計画の内容及び実際の取り組みの現状と照合させながら検討していただくと幸いです。

 作業の趣旨・目的は、言うまでもなく、
①これから計画を作る都市の参考に供するため
②作り終えている都市の計画の見直しに資するため
さらにパブリックコメントの趣旨に即して
③北九州市の計画の改善に資するため
ということですが、もちろんこれはtakeoの主観ですから、みなさんや当事者には果たしてどう受け取られるか、なかなか予測しがたいとところであります。

 takeoとしてはお役に立つことを望むばかりです。

中心市街地活性化への道

 二日間に渡り、勉強会でした。
ご参加の皆さん、学卒以来のハードな座学、お疲れさまでした。
ぜひ、御地の取り組みの「画期」となるよう、ご奮闘を祈念いたします。

 「活性化への道」本気で取り組むためには、「推進体制」の整備が必要です。行政・商工会議所・TMO・商店街という「四者体制」の構築(従来のナアナアではダメ)が課題ですが、その前にそれぞれの組織内部の体制を作らなければならない。

 中心市街地の商業施設群をこぞって活性化しようということですから、従来同様のものの見方・考え方、組織のあり方のまま、集合の「看板」だけ変えれば活性化が実現できる、などという甘い考えは通用しません。このことは「活性化への道」を描いてはじめて分かることかも知れませんが。
ともかく、従来どおりの人間関係・組織関係で成就できると思ったら大間違いです。

 まずは、それぞれ単位組織の内部を固め、それから「推進体制」の構築に向かう。
「活性化への道」を共有し・共通の土俵を作るわけですが、その過程で、「道」を媒介に従来の「人間関係」を再構築しなければならない。
これは極めて重要なこととです。

 再構築のアプローチは繊細ですから、そのつもりで。
出来るだけ当社のフォローを確保されることをお奨めする次第です。

 さて、話は変わりまして。
このところ何度か触れていますが、新法のスキームに基づいて作成された基本計画、認定第一号と話題になった両都市は以来既に一年を経過しました。
後続各都市もこれから逐次一周年を迎えることになります。計画期間からすると、アッと言う間に2割を消化したことになりますが、この間、「商店街の活性化・買い物の場としての再構築」はどう進捗したでしょうか。
takeoは、ほとんど進展していない、と見ています。というか、むしろ空洞化がいっそう進展したに違いない、と判断しています。
何故そう言えるか?

 それは「基本計画」が活性化を実現できる内容で作られていないから、です。
旧法時代から数えれば9年の長きにわたって取り組まれてきた活性化への取り組みですが、今現在、振り返ってみると何が蓄積されているか? 
もちろん、計画し・推進した事業は「成功」したわけですが、その結果、上位目的である「商店街の買い物の場としての再構築」がいささかなりと進展したかといえば、それはまったく実現していません。それどころか空洞化がさらに進展してしまったところがほとんどですね。
リーダーさん方は講演活動などにお忙しそうですが。

ということは、何を物語っているのか?

 端的に言って、認定第一号・両『基本計画』が敷いたレールは、「活性化への道」としては適切ではなかったのではないか、ということです。

 ご承知のとおり、当サイトでは目下北九州市の『基本計画(案)』のパブリックコメントにチャレンジしていますが、青森・富山両市の基本計画に自力思考抜きで追随する、“認定をクリアして「補助金への道」にエントリー出来ればいい”というレベルの取り組みはこれから一切通用しなくなります。つまりそういうレベルの事業は補助対象に採択されなくなる、ということです。

 そのプロセスは次のとおり。
①今年度中に認定数は50を超えさらに増加する。
②補助金の分捕り合戦が始まる 同時に
③従来的計画パターンの破綻が明白になっていく
④分捕り合戦に勝利するためには、補助対象事業を全体としての「活性化への道」に明確に位置づける「シナリオ」の存在が不可欠、これを訴求しないと補助対象にはならない。

という日がすぐそこまで来ています。

 せっかく認定を得た基本計画ですが「活性化への道」としてのシナリオ性を確保していない場合、事業が補助対象に採用されない可能性が高くなって来るわけです。ですよね。
もちろん当社はこの趨勢をさらに加速するための努力をどんどんしていきたいと思っています。

 ということで。
補助金の確保が不可欠なら、新しく作る基本計画は「活性化へのシナリオ」をしっかり装備しておかなければならない、よろしいでしょうか。

 他方、既に作成随みの基本計画においては、その下位に「活性化への道・的シナリオ」を今度こそちゃんと装備した「行動計画」を策定、これと基本計画のセットで補助金を申請する、という工夫が必要になることでしょう。

 以上は、もちろん、補助金獲得に限ったノウハウではなく、これまでの取り組みを見直して「活性化への道」にチャレンジする、という課題を自覚しているすべての都市・中心市街地・商店街に共通するところです。

 当社は、このような取り組みの一部始終を支援する用意があります。問題を発見・定義し、取り組みを提案し、かつ、そのプロセスを支援出来るスキルを持っているのは、現在のところ、当社だけだと思います。
だって、こんな話、他のところでは聞いたことがないでしょ。

商工団体の皆さんへ 勉強会の件

★その一 商工会の商業・商店街活性化担当の皆さんへ。

『SC全盛時代の商店街・個店活性化の方向と方法』
当社のみが提案できる講習会開催のおすすめです。
 アドレスの確保が出来ていないために、DMをお届けすべきところ、失礼ながらお送りしておりません。
お手数ですが、次からダウンロードしてください。

 なお今後、勉強会のDMその他当社発の情報の入手を希望される方は、その旨メールをいただきますと、次回からお送りします。

★その二 商工会地区の商業者の皆さん

 上記の勉強会に興味がある人は、商工会さんに「勉強会の情報」を通報されたら如何でしょうか。
皆さんが「その気」で、受講者数を保証されると開催への流れが出来るかも知れませんね。

★その三 DM経由で当サイトへはじめてお出でになった方へ。

 DM経由で当サイトへお出でになった方は、提案の趣旨・内容を精査の上、採用した場合のメリット、見送った場合の代替案などについて、サイトの記事も含めて検討されることをお奨めします。
「活性化への道」としての採否は先の話として、SC全盛時代に商店街を活性化するの法、についてそのシナリオを理解する・御地の関係各方面に対してその機会を設定する、というのは地域を束ねる商工団体として、「正面の任務」ではないかと思います。
よろしご検討ください。

★その四 皆さんへ。

 DMとは別の回路からアプローチの結果、「SC対応&個店の繁盛」というセットの課題に対応する取り組みが、いくつかの都市でスタートしようとしています。
「先進的」と評されている都市・商店街の取り組みとしてニュースになってからでは遅すぎるかも知れません。
当社的キャパシティもありますので、取り組みの検討はお早めに。

講習会 最新メニュー

※※ショッピングセンター全盛時代の商店街活性化※※
    ★必 ず 実 現 で き る 方 向 と 方 法

 くどいようですが、この時期、この企画を採用されると、御地の商店街活性化の取り組み、画期的なスタートラインに付くことが出来ます。

 「勉強無くして活性化無し」は、当社のキャッチフレーズですが、もちろん、何を・どう勉強するのか、ということが大事でありまして、ただやみくもに勉強すれば成果が得られるというものではありません。

 提案している勉強会は、当社積年の理論蓄積に加えて、最近の指導支援実践の成果をどんどん注入しています。
これまたいつものセリフですが、商店街活性化の再スタートが切れる時間はどんどん残り少なくなっています。
ご承知のとおり、「活性化への道」を提案している当・㈲クオールエイドは5年間の有限企業です。活性化の実現に必要な日月を考えれば、いっときも早く新しい取り組みに着手しなければならない。

 という趣旨のもと、精力的に「開催」を提案しています。
関係各方面とご協議のうえ、ぜひとも開催されますよう、あらためてご案内する次第です。

「理論闘争」のおすすめ

 理論闘争といえば、普通は「どちらの理論がよりすぐれているか」ということをめぐって争われるのですが、こと、中心市街地活性化・商店街活性化に限っていえば、大変珍しい情況になっています。

 この業界における「理論闘争」は、なんと「活性化の取り組みに理論は必要か否か」ということをめぐって行われておりまして、
大勢は、「理論は不要」というか「理論」の要否など考えこともない、という人たち。
かたや「理論は必要だろう」という少数派は、なんと、当サイトにお集まりの皆さんだけ、という凄まじいことになっています。

 こんなことがあり得るのか、当事者でなければとても信じられない情況です。

 ということで、「理論が必要だ」と主張するのが当社&当サイトご愛顧の皆さんだけということは、もちろん、他の誰も必要な理論を提供する人がいない、ということも意味していますから、「必要は発明の母」でしたっけ、自分で創る以外にありません。
というのが当社的・当サイト的現状ですが、まあ、理論の適否を論じるという本来の意味での「論争」が無いとことも寂しさに輪を掛けます。

 あるブログで藻谷-武雄論争などとありましたが、藻谷さんは没理論派の雄ですから、当社との間に「論争」など起こりようが無いわけです。

 という状況において。
「理論の必要性」を“当たり前じゃん”と感じている皆さんは、好むと好まざるとに関わらず、認識していると否とに関わらず、「理論闘争」に直面しています。
まず、このことをしっかり自覚していただきたい。

 取り組みを進めていく上で「理論を装備すること」は必要か・無要か。解決困難な情況は、このことをめぐる問題が別の形を取って起こっていのだ、というケースがあり得ます。
情況をよく見定めて「理論の要否」をめぐる「理論闘争」レベルに踏み込んで行くことが「情況打開」の決め手になることもあるかも知れません。

 いずれにせよ。
いったん、「理論の必要」を感得した人は、後戻りは出来ません。当社的理論で行くのか、自分で創るのか。
他の誰かが用意してくれるというのは残念ながら望み薄。

※理論無用という人は、次の主張に匹敵するような「成功への道」を理論抜きで組み立てられるならOKです。

「中心市街地活性化・こうすれば必ず成功する」

ショッピングモール見立てという方法

 このところ、何となく勢いを盛り返して来た感がある「ショッピングモー見立て」ですが、“そもそもショッピングモールとはなんぞや”というところでいろいろと見解が分かれておりまして、ここが違うと実際の実体推進ではとんでもない違いになります。

 本格的なのは、ショッピングモールがテナントミックスで実現しているOVSに注目、その中心市街地における実現を目指す、というのが、正しい取り組み・最右翼です。
いつも申しあげているとおり、ショッピングモールというのはOVS・業容についてのネーミングですからね。
形状デザインとか「構成手法」のことではありません。

 と結論を先取りしてしまいましたが、「モール」という単語のもとの意味に着目、「逍遙小路」というニュアンスから、アーケード付の商店街、と理解する人もいます。
この種の人にとって、ショッピングモール化とは、アーケード整備の拡充のことだったりします(参照:最寄り都市の『基本計画』)

 あるいは、ショッピングモールのOVSを構築する手法としての「テナントリーシング」をショッピングモールそのものと勘違い、ショッピングモール見立てとは「テナントリーシングを商店街に導入する」ことだ、と理解している人もいます。
こういう理解は多そうで、SCのマネジメント関係の職務履歴を持っている人をTMOに招聘する事例などは、こういう理解に基づいているわけです。

 つねづね申しあげているように、商業機能、商業施設というものは、お客さんが、来て・見て・買ってくれてナンボという機能ですから、なにはともあれ、当該施設はお客にとって何であるか?ということが中心的命題にならないといけません。
このことを抜きに、形状を整備するとか、流行りのショップ、地域初のショップを連れてくるとかいうのは、そもそも「モールという小売業容」の理解が間違っているのではないでしょうか。
“業容?、そんな言葉業界で聞いたことがない、おれはヤだ”という人は別にかまいませんが、その分、活性化の取り組みはお客のニーズとミスマッチする可能性が高くなるかも、ですね。

 商業施設の定義・コンセプトは、お客は誰か・購買行動の目的は何か、ということを過不足無く説明するものでなければならない。
というか、その方が絶対いいです。

 テナントミックスというのは、来店目的を構築する手法です。
来店目的は、所与の条件の下におけるOVSの設計によって作ります。
来店目的は、当該商圏において中心商店街が所与の条件を踏まえて、担当可能な事業機会をもとに構想する。

テナントミックスは、来店目的~OVSの構想を実体化する手法だということをしっかり確認しておきましょう。

 「ショッピングモール見立て」ということは、ショッピングモールから「見立てを実現する手法」としてのテナントシーリングを借用することではなく、ショッピングモールという「コンセプトーOVS」に見立てて、
①既存個店の業容転換
②空地空店舗を活用したテナントリーシング
などを活用して、「見立て・ショッピングモール」として再構築する、ということを意味しています。

 で、問題は、「ショッピングモールとは何か」
誰のどのようなショッピングニーズの対象となることを意図して作られる商業施設なのだろうか?
ということを解き明かさなければならない。

 一言で「ショッピングモール見立て」といっても上述のとおり色々あるわけで、まず、「色々あるな」ということを理解し、「見立て」に合致するのはどのショッピングモール観だろうか、ということを考えなければならない。
いろいろと大変です。 

続きをどうぞ。

関係各方面との勉強会

 当社正面業務については、このところ関係各方面と「勉強会」を持つ機会がいろいろとありまして、GIVE & TAKE、お互いの仕事に有益な機会にしようという思惑が一致して熱が入ります。

 終わりには“ぜひまた”ということで、お互いそれなりに成果があるわけです。

 問題意識は、正面課題によってことなりますが、
①個店シャッターの内側
②アクセル施設
への対応は必ずテーマになり、そうしますと
③取り組み体制(三者・四者体制)のあり方 
を考えないわけにはいきません。さらにはそもそも
④『基本計画』はシナリオになっているだろうか
ということにもなるわけです。

結局。
“そもそも理論的な準備がないまま突っ走ったのが問題だ”というのは当社の言い分です。

 参加者が一様に興味を持たれる取り組み
ぶっちゃけ、消化事業のつもりが当社が受託したためにハズがひょうたんから駒が出た、ということで日頃の問題意識がものをいいました。

 何しろ。
①お金を掛けない
②計画は立てない
③集客はしない
という消極・三原則と、〈業容A3〉について
④思いついたらやってみる
⑤失敗したらもとに戻って考え直す
⑥面白がってやる
という積極(?)三原則 をもって取り組めば・・・、
たちまち「繁盛の兆し」が現れ、
取り組みに弾みがつき、
どんどん進んでいく。
事例ではアーケード撤去にあわせて2年後に取り組むはずだった課題に「いますぐ・投資する」というところまでいっちゃった、という人もいます。その結果は想像以上の成果に結びつき、ついでに?商店街にも、仲間の店にも上々の波及効果が。

 こういう話を聞いてたちまち目が光らないようでは、〈担当失格〉でしょう。
皆さん、商店街と当該個店の名前をメモされますから、チェックに行かれたことでしょう。ついでにあちこち推奨していただきたい。

 ということで、今年は折を見て上記の取り組みについて「現地勉強会」をしたいと思っています。
関係各方面の皆さん、その節はご協力のほどよろしくお願いいたします。というか、どこか企画してください。
実務その他モロモロは当社が負担しますので。

押し売り勉強会

実況中継

講習会開催のおすすめ

 本日、全国の商工会議所及び商店街振興組合宛にメール発信した講習会のDMをアップします。

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商店街活性化の講習会のご提案です。これまでの講習会とは全く異なる方向と方法を提案します。別紙ご提案及び開催事例をぜひご覧ください。

ご承知のとおり、中心市街地・商店街活性化専門のコンサルタントとして、全国各地の取り組みを支援しています。支援の中で痛感させられるのが、関係の皆さんに「問題情況についての共通の知識・理解」がないということです。これでは総論賛成・各論反対はあたり前、取り組みを蓄積することは出来ません。

商店街を活性化したい、と思ったとたん、まず考えなければならないのは、
①「店あまり・もの余り」の中での消費購買行動をどう理解しているか?
②商店街の天敵ともいわれる郊外型ショッピングセンターについてどう理解しているか? 
ということです。

 この二つは、商店街を空洞化させている要因として、もっとも大きな原因であり、この課題にどう対応するのかということが、中心市街地・商店街の将来を決定づけるといって過言でありません。
本気で商店街活性化・立地する個店の繁盛を実現したかったら「二つの課題」に適切に対応した「店づくり」に取り組むことが不可欠です。

 【活性化を実現する取り組みの「方向と方法」を選択し実践するために、
今どきの消費購買行動とショッピングセンターの正体を理解する。】

 このことは、中心市街地・商店街の活性化を目指す以上、絶対に避けることの出来ない課題ですが、多くの都市で手つかずの状態になっています。

お届けする別紙の企画は、問題情況に対応した取り組みを構築する第一歩とて適切な企画内容と自負しております。
基本計画作成段階から個店の「店づくりの転換」の指導まで、中心市街地・商店街活性化の全プロセスを支援している、当社これまでの蓄積を踏まえて、「さっそく明日から着手できる」レベルの方向と方法を提案するものです。

 商店街に残された時間はいよいよ少なくなっています。
企画の趣旨・内容をご検討の上、ぜひ、ご採用くださいますよう心からお奨めいたします。


※なお、当企画には中小機構のアドバイザー派遣事業その他を利用することが出来ます。
あわせてご検討ください。

※当社のポジションにつきましてはホームページをご覧ください。


中心市街地活性化の評価基準

 総務省の行政評価が出て、「活性化がうまく行かなかった原因の一つは、取り組みをマネジメントするための数値目標が適切に設定されていなかったから」と指摘されました。
この指摘もあってか、新法では「数値目標」が重視されることに なりました。
いろいろな都市の基本計画をWeb上で見ますが、数値目標は掲げられているものの、それらが果たして「適切な数値目標」かどうかは疑問があります。
認定から一周年、既に計画期間の2割は過ぎるわけですが、果たして「活性化への道」は確実になっているでしょうか?

 さて、以下は、2005/06/11(Sat)付けでサイト「中心市街地活性化への道」にアップした記事です。

***************** 引用 ******************

国の中間総括では、客観的な数値などが考えられているようですが、実務的には。

事業に取り組んだ結果、繁盛店に生まれ変わった店舗がいくつあるかということが基準の一つ、それも重要な基準になるのでないか。

①繁盛店が生まれ、さらに続出することが予測できれば、
②推進している取り組みは間違いない、ということになり
③取り組みをさらにスピードアップ、強化する方法を考えることで
④活性化の波及に拍車が掛かる

他方、
①繁盛店が現れていないし、これからも見込みがない とすれば
②繁盛再現を可能にする新しい方向・方法をめざして取り組みを見直さなければならない
ということになります。

『基本計画』作成以来の取り組みの評価はきわめて簡単、上記のとおり、商店街の状況を見ればたちまち分かります。繁盛店再生の可能性を見いだせないまま、従前的事業を漫然と続行することは許されないわけですが、商店街の実態を直視すれば、従来の事業が「中心市街地の商業機能の再生」への道として適切ではなかった、あるいは不十分あった、ということは否定できないと思います。

繰り返しますが中心市街地活性化、この時期の評価基準としては、ただ一つ。
繁盛店が生まれているか否かということではないでしょうか。
事業がスタートして以来、4,5年経過しているわけですから、もう繁盛店が続出していて何の不思議も無い時期です。

違いますか? 違うとすれば、いつ頃から出現するんですか?


■「個店の責任」というのはナンセンス

 中心市街地活性化、事業進捗の基準はただ一つ、盛店が生まれているか否か、ということです。
外人部隊である郊外型ショッピングセンターを除けば、地域ナンバーワンの商業者の組織である商店街が長年取り組んで実現できなかった商店街活性化、『基本計画」に基づく取り組みも成功しない。。
なにはさておき、まず、このことを直視すべきです。

 多くの街で長い間、「集人は組合の仕事、集まった人をお客にするのは個店の仕事」ということが言われてきました。「人は集めた、お客に出来ない個店が悪い」という声も聞かれたりしたものです。
しかし、わが街限りの現象ならいざ知らず、日本全国ほとんどの商店街で「人は集めてもお客には出来ない」ということが起きている以上、これまで考えられてきた「街と個店の役割分担」のあり方は間違っていたのではないか、と考えてみるべきではないでしょうか。
組合(TMO)は人を集めた、活性化出来ないのは個店の責任」といって済む話ではないことは明らかです。

従来型のノウハウが役に立たなくなっている、ということを認めるならば、「もの不足」時代のノウハウに基づいた「慣行的商店街商売」にとらわれない、素人的な感覚で中心市街地を考えてみる、ということがあってしかるべき、つまり、買い物客の立場で「売り場⇔買い場」を考えてみることが必要になっています。

 行政の担当者の役どころ、実はここにもあるのではないでしょうか?

 つまり、ショッピングする側の立場に立った発想をどんどん出していくこと。
商売はプロ相手ではなく、素人相手のビジネスであり、相手は商売については素人だがこと自分自身の生活については当事者として責任を持ち・日々ショッピングを通じて研鑽を積んでいる、いわば生活のプロとも言うべき存在です。
とてもじゃないが商店街全盛時代とは、全く違う「客層」だと考えなければならない。
にもかかわらず、全盛時代のノウハウをしかも当時よりぐーんとスケールダウンしてくり返しているわけですから、何とかなるはずがない。

 と考えますと、活性化事業についても、「街区への集客」というレベルの取り組みははこれまで商店街がさんざんやってきて「個店の活性化にはつながらない」ことが今や誰の目にも明らかになっている事業ですからね。
イベントが繁盛店作りに効果が無いことは、昨日今日始まったことではありません。「法」が出来たからと言って「法」のスキームであらためてもう一度確認してみる必要は無いはずです。
これはもう全く時間とお金の無駄。

 個店と共同事業の関係で言えば、これまで組合が取り組んできた事業・つまり繁盛実現につながらなかっった事業をTMOレベルで取り組むことにしたら、どうして「個店の活性化を実現する」効果が発揮できるのか? 出来ないとしたら、もっと他にすることがあるのでは?

 『整備活性化法』制定以来丸7年、事業展開の結果を踏まえて、どうすれば商店街のなかに繁盛店への生まれ変わりが始まるか、というところをしっかり考えてみなければならない時期に来ています。
『基本計画』を見直すにあたって「中心市街地の通行量を○倍にする」などという目標を立てたところがあるそうですが、これははっきりシーラ(佐賀弁で身の入っていない籾のこと)です。

 中心市街地活性化への取り組みの現時点における最重要課題は、
「ショッピングモール」をめざす方向で「繁盛する個店」を実際に作り出していくこと
これにつきると思います。
もちろん、これは「個店の責任」ではなく、中心市街地を活性化したい、と考える人たちの仕事です。
問題はそのために何にどう取り組んだらよいかと言うこと。

 もちろん、ご承知のとおり、当社は当サイトにおいてその方向と方法について様々な視点、レベルで提案しているわけですが、当社の提案が気に入らない人はそれも大いに結構、
さっさと別の方法を見つけて
実践してください。

 当社の提案をもっともだ、と理解する人は「活性化を導く適切な理論を探し出す」という、と~っても難しいプロセスをクリアしているわけですから、さっさと実践に移りましょう。

「中心市街地活性化の可能性を実証するために、中心市街地既存の個店をモデルに繁盛店を作ってみせる」
中心市街地活性化をめぐる現下の課題、皆さんの責務は以上のように思われますが、如何でしょうか?

************* 引用終わり **************

 ということで、毎度のことながらアップ以来三年を経過、それも新法制定以前の記事が、今なお「有効」というか、何というか、新スキームに基づく取り組みの「批判」になっている、というのは、なんと言ったらよいものでしょうか。

 基本計画を作り替えないところでは、商店街有志が集まって「業容革新」にチャレンジするなどの取り組みがぼつぼつスタートしていますが、『基本計画』を作っているところの「繁盛店づくり」はどういうシナリオでいつ頃から着手されるのでしょうかねぇ。
「繁盛店づくり」はまっすぐ「シャッターの内側を革新する」という取り組みでないと効果が期待されません。これが実現しないと他の事業の成果も「活性化」にはつながりません。
さあ、どうする?
と問われていますが。

基本計画 認定一周年

 新スキームによる中心市街地活性化基本計画の認定。
昨年2月8日、青森・富山両市の計画が認定されて以来、その数は逐次増えておりまして、既に32都市を数えるに至っています。

 この間、認定各都市ではそれぞれ事業に取り組まれているわけですが、既に一周年が過ぎた認定第一号、青森・富山両市を皮切りにこれからどんどん一周年を経過していきます。
計画期間の1/5が過ぎるわけですが、成果のほどはどうでしょうか?

 もちろん成果は、事業が竣工したとか、イベントが成功した、人通りが増えた、などというレベルのことではなく、実際に「繁盛する店舗」がどれくらい増えたか、将来に希望が持てるようになった、という店主がどれくらい増えたか、ということで評価しなければならない。

 実際のところ、そういうお店が増えており、これからも増え続ける、という都市がいったい幾つあるでしょうか?
1年を経過してそういう店舗がほとんど出現していない、というのは大変なことです。一年経って出来ないことが二年、三年経って出来る、というのは難しいと思います。
一年である程度結果が見えてこない取り組みは、商店街活性化の取り組みとしては「失敗」ではないでしょうか?

 そもそも、基本計画の目標として「繁盛店が続出すること」が掲げられ、所要の取り組みが計画されていただろうか?ということにも疑問符が付くわけです。
繁盛店続出という取り組みの方向が明示されていない基本計画の場合、繁盛店が出現しないのは無理もありませんが、一年経っても繁盛店が現れない計画~取り組みっていったい何を目指しているの?
という疑問が生じます。

 ということで。
これからどんどん一周年を迎える都市が続くわけですが、果たして認定基本計画、このままの内容で残り四年間で繁盛店が軒を連ねる商店街を再現できるものでしょうか?

 当サイトではいちはやく「基本計画の見なおし」を提唱しています。
『基本計画の見直しを勧告する』

 わずか一年足らずで見直さなければいけないというのは、厳しいことですが、効能効果が無い以上やむを得ません。
一日も早く見直し作業に着手すべきです。
もちろん、いろいろと問題もあるでしょうから、「軟着陸」を実現しなければならない。

 基本計画のサブ計画として「商店街・商業者主体で実践していく商店街活性化・行動計画」を作成して、これを「実施計画」と位置づけて取り組みを再編成する。
作成にあたっては、特に「郊外型RSC」との〈棲み分け〉について、理論武装~仮説・試行に万全を期すことが必要です。

 中心市街地活性化、残すところ後4年足らずとなります。
このまま、もう一年、また一年と様子を見ながら実働時間を浪費するのか、それとも再スタートの道を選ぶのか、選択はなるべく早く・「見直し」の方向で決定されることをお奨めします。

中間層が作る情報砂漠

都営経営的課題としての中心市街地活性化、その成否の責任は当然行政トップに期するわけですが、果たして首長はその任を全うするために必要な情報を確保しているでしょうか?

 首長及び彼を補佐するグループ(以下「トップ})が「中心市街地活性化への道」を理解しているかどうか、ということでありまして、「理解していない」場合はすぐ分かります。
何しろ、利害輻輳・能力不足・成功事例皆無という前代未聞の課題への取り組みですから、庁内的にはトップを指揮者とするプロジェクトチームの編制、全体の推進については、新しく再編成するTMOの発足というセットの組織が必須です。
このセットを組織していない都市の中心市街地活性化の取り組みが成功することは無いと思います。
こういう組織体制が不可欠である、ということを理解していない時点で、「成功への道」を外れているわけです。

 問題は、庁内組織、TMOのセットを組織しているところ。
組織しているからと言って即「成功への軌道」に乗っているとは限りません。
問題は、このセットが「成功への軌道」を走り続けるための必須・不可欠の体制であることを理解した上で組織されているのか、あるいは旧「法」時代の惰性で存続しているに過ぎないのか、というところの分別です。

 不可欠の体制として整備されている、ということは、都市の経営トップがその「不可欠性」について明確な認識を持っていることを意味しています。
その前提としては、組織化の意志決定に必要な情報、とりわけ「中心市街地活性化への道」の全体像についての情報が届いており、かつ、それをトップが納得している、ということです。

 もちろん、これが実現するためには、担当部局・担当者が「活性化への道」・そのシナリオをしっかり作り上げ、トップに提案し、決済を得なければならない。決済の内容は、上記のとおり、「都市経営上の戦略的課題としての中心市街地活性化」を成功させるシナリオについて、しっかり理解して上での決済であること。

 こうして、問題は、担当部局・担当者が作り、運用している「問題解決の仕組み」はどうなっているか?
ということになるわけですが、これはもちろん担当者が、
“中心市街地活性化という問題をどう理解しているか?”
ということによって枠組みが決められています。
実はここに、大きく、ややこしい問題であるのではないか?

 担当部局が、従来的横並び的経営感覚で「他都市はどうやっているか」といったことを基準に、「自力思考」を放棄したレベルで取り組んでいると、トップに上がる情報は「よその事例では」ということが中心になります。問題意識は“よその事例をうちで取り組むには”というレベルに終始することになる。
「RSCにどう対応するか」とか、「ショッピングの場としての再構築」といった当たり前の課題には、絶対に到達できません。

 「問題を自分で定義する」というプロセスを省き、「先行事例」の行動レベルを模倣する、という業務推進方針は、即ち、他都市・先行事例に追随しようと言う基本姿勢ですから、よその事例の「失敗面」を情報として取り扱うことはありません。さらに言えば、それらの取り組みが「問題をどう定義しているか」と言うことについての検討もスルーです。

 この間、多くの都市において新しい潮流が登場してきており、都市経営の基本的なあり方、路線をめぐる対立が起こっているようです。まだ起こっていないところも、時間の問題だと主おいますが、対立の根源は、省思考的・事例追随派と自力思考的・解決志向派という対立だということはきちんと理解しておくこと。
この抗争に敗北すれば都市の未来が暗くなること確実です。
今さら言わなくても先刻御承知のところですが。


 トップは意志決定に必要な情報が上がってこない「情報砂漠」のまっただ中において、「よその事例」の伝聞だけを根拠に「中心市街地活性化への道」を決済しなければならない、という立場に、それと自覚しないまま追い込まれています。

 さらに、このような経営パターンは、中心市街地問題に限ったことではない、都市経営全般の常法がたまたま中心市街地活性化に応用されただけ、ということでしょうから、問題は中心市街地に限ったことではない、ということ、もっともっと大変です。
知事さんたちが推進している「地方分権」も結構だと思いますが、県下各都市の経営能力はどうなっていますか?
それを承知で推進する都道府県の経営能力は?
などというと立腹する人がいそうですが。
いずれにせよ、都市経営、大変な状況に入り込んでいることは否定できませんね。

 他方、商店街に目を転じますと、こちらでは組合執行部の皆さんが、これまた「よその事例」に学びつつ、従来的「商店街活性化」=シャッターの外側の改革改善に取り組んでいます。
組合員の個店は長期低落傾向を脱しきれず、それどころかそのスピードは早くなるばかりという状況ですから、本来であれば、「商店街立地の中小小売店・繁盛再現の方向と方法」について、死にも狂いで立案肢、提唱し、取り組みを領導しなければならないのですが・・・。
「個店の状況」については相変わらずタブーになっているようで。

 「先行事例」に随従する、というビヘイビアを脱しきれない執行部のもと、商店街・商業者も与えられるのは「先行事例」の情報だけ、という「情報砂漠」に追いやられています。

 ということで、中心市街地活性化がうまく行かない原因は「中心市街地活性化」の実務を取り仕切っている「中間管理層」の立ち居振る舞いに起因しているのではないか?

 というのが、当社最近の判断でありまして。
これは多くの都市に共通する従来的都市経営のあり方と、中心市街地という極めて典型的な今日的課題とのミスマッチに起因するものではないか、という仮説にたどり着きました。
もちろん、このミスマッチは、個々の担当者の日々の行動として問題情況と「ミスマッチ」しているわけです。

 とするならば、打つ手はあるわけでありまして、当社、さっそく行動パターンを革新しています。

 当サイトご愛顧の皆さんのうち、中心市街地活性化を正面任務としている人が直面している問題情況は、上記のように理解すれば、説明が付くのではないでしょうか。
とするならば状況を打開していく方法も自ずと選択の幅が限られてくるのではないでしょうか。

 中間層が、現場及びトップを「情報砂漠」に押し込み、かつ、自分たちの行動はもっぱらきちんと把握しているわけでもない「他都市の事例」に依拠している・・・。
認定一周年を迎えつつある新スキーム、このような取り組みの基本的な構造に起因する問題が各地で噴出しています。

 問題が定義されれば、後は解決するだけ。
「情報砂漠」にどう対処するか?
前述のとおり、当社の行動はこの課題への取り組みに向けて大きく変化します。
ただし、サイトの容態は、当面、従来どおりですから、「情報砂漠」を創り出している状況を突破するためにどんどん活用してください。

イオンの課題

(承 前)
イオンの最大の欠陥は、中核事業である「ジャスコ」の業態定義が出来ていないこと。
 量販店、GMS、日本型GMS、ビッグストア、大型スーパーなどなど、ホントにまちまちによばれているのが、ジャスコ、ダイエー、イトーウヨーカドー、セイユーなどが作っている業態です。
定義していないということは、ジャスコがターゲットにしている消費購買行動という対象も明確にされていない、したがって「業容A3」の整備という、小売業一般が直面している課題への対応もほとんど意識されていないわけです。

 日本型GMS(と便宜上呼んでおきますと)の出生の秘密については、安土敏『日本スーパーマーケット原論』(ぱるす出版)に詳しく説明されています。(同書は中心市街地・商店街活性化関係者必読)
米国から輸入された「スーパーマーケット」が折からの高度成長期を背景に「大量に売れそうなものなら何でも売る」という情念に推されてその方向へ、無自覚的に業容の中身を「もっと売れるように」改善していった結果が日本型GMSとして「結実」しているわけです。
日本型GMSは、「総合通販業」からスタートした米国のGMSとは似て非なる出自、両者のA3は根本的に違います。

 「大量に売れそうなものなら何でも売る」という情念に基づいて無自覚的に形成されている業容を指して、当サイトは「量販百貨店」と命名したわけです。“量販出来そうな百貨を扱う店”ですね。

 さて、スーパーマーケットを作るつもりが(間違って)量販百貨店を作ってしまった量販百貨店業各社ですが、その後、この自分たちが作ってしまった業容を定義するという仕事は、ジャスコに限らず、どこもやっておりません。
業態の定義抜きで商売が出来る、マネジメントが出来る、と考えているのが量販百貨店各社の現状です。
この情況を見て、“量販百貨店はもうお終い”というのは簡単ですが、それをいうなら“中心商店街は活性化できない”と宣言するのが先でしょう。

 さて、米国からSM業態を輸入し、その自然成長として量販百貨店という「「成長路線」に乗った各企業は、消費購買行動の変化をキャッチして業容を調整していく、と言う機能を装備することがありませんでした。

 「もの余り・店あまり」と総括される時代環境における、ジャスコの存在価値とは何か、量販百貨店が分担する小売機能とはどのようなものか?
という問いが社内的に自覚されているのかどうか、少なくともリーズナブルな解明が為されているとは思えません。
量販百貨店各社の経営は「漂流時代」に入っています。

 ということで。
 イオン最大の課題は、中核事業であるジャスコの「事業の定義」がされていないこと。
ジャスコが定義されていないということは、イオン全体が「事業定義の必要性」を理解していないレベルにあるということですから大変です。この欠陥は「日本がダメならアジアがあるさ」ということで解決されるものではありません。

 伝えられる不採算店の撤退も基準は「業績」でしょうから、いわば、消費購買行動の趨勢に随従する、ということであり、反転攻勢の戦略がありません。もちろん、消費購買行動に対しては、ライバルからの強力な働きかけがありますからね。
「逐次撤退」という最悪の結果に陥らないとも限りません。

 「業態連合」として成立しているイオングループをより統合性を強化していこうという方向もあるようですが、これは「定義無き統合」、さらには「小売理論無き小売業態統合」ですから、・・・。

 ということで、今回の中期経営方針の陰には、「過渡期」に直面しているイオンの苦悩がかいま見えるわけですが、はっきりしていることはこの基本方針では過渡期を新たな成長へのスタートにすることが出来無い、ということではないでしょうか。

 それもこれも、ジャスコの業態定義が出来ないということ、ひいては業容論を含む商業理論が装備されていない、という経営の根幹部分の欠陥に起因しているのではないか、というのが当社の見立てです。この見立て、あなたはどう評価されますか。

 こうしてみると、あらためて「中心市街地・商店街活性化の定義」や、「来街目的の再定義」の重要性が実感されるのではないでしょうか。

 イオンが直面している課題は、もちろん、日本型GMS各社、さらにはRSCの戦略的な課題でもありまして、当社サイトで「ワンビジットショッピング」というテーマを切り口にさらに専門的に論じます。
 『ワンビジットショッピングとテナントミックス』 

 ちなみに、ワンビジットショッピングという専門用語を創発、駆使して商業集積論を展開する、というのは当社の独壇場です。

地場中小小売業と都市経営

 中心市街地活性化の取り組み、『基本計画』に欠かせないのが「都市経営における中小小売業の位置づけ」です。
が、これを明示している『基本計画』は、管見の限り、ありませんね。中心市街地に立地する小売業、商店街の活性化は、なぜ都市経営の一環として、それも他に優先して取り組まなければならないのか?
『基本計画』では、「基本方針」の項、イの一番に特筆大書しておかなければならないことですね。

 ちなみに。
『中心市街地活性化基本計画』は、支援する側も含めてほとんどすべての関係者が、所要の知識・理論・技術の装備が著しく不足している段階から着手する「中心市街地の商店街・商業機能再構築」の「段取り」ですから、基本計画において駆使されている知識・理論・技術についての理解の共有は大前提、「解説書」的機能も備えておかなければならない。
脚注や索引や用語集が揃っていてはじめて「役に立つ計画」のレベルですが、実際はどうでしょうか。
「ショッピングモールをめざす」などと掲げつつ、その定義も行われていませんからね。
「テナントミックス」と言っても「テナントミックス」を駆使して実現を目指す商業集積として分担実現を目指すショッピングデスティネーションが決定されていない・・・。

 ということで、これから続々と認定一周年を迎える『基本計画』ですが、見なおすならいっときもお早く、というのがお奨めです。
見直し段階では、使っている用語についてはきちんと理解しているかどうか、ということもあらためてチェックしてみられることをお奨めします。当の本人さんが余り理解していない・納得していない段取りで他人に動いてもらうというのは無理な話ではないでしょうか。

 それでは本論へ。
小売業は、
①生活財を
②他から調達又は見ずから製造して
③最終購買者に販売する
という社会的機能を担っています。ご承知のとおり。
行動範囲に適切な小売業が立地してないと、生活が成立しません。
病院は必要が生じたときに出掛けるインフラですが、小売業は日々・恒常的に利用できないと生活が成り立たないインフラです。

 都市に立地している小売業は、上述のとおり、住民にとって必要な不可欠な「都市機能」だということは言うまでもありません。
小売業へのアクセスがうまく行かない土地は生活立地としては「不都合」であり、買い物できる場所へ移住を余儀なくされますからね。

 さて、「都市機能としての小売業」は、三つの視点からとらえることが出来ます。

①商業者の事業機会
②都市住民の生活インフラ
③都市空間の占有者

①がダメになると、②に支障を来し、③の空間活用の効果効能が劣化する、ということですね。
総じて「都市的魅力」が劣化することになる。

ちなみに成熟社会というのは、ゼロサムですから、周辺都市との「都市間競争」が恒常的に発生しています。
行き甲斐のある「ショッピングの場」の有無は、「都市的魅力」の十分条件でありまして、わざわざ天神まで「買い出し」に出掛けなければならない、というのは都市機能としての小売業が劣化しているから、ですね。
で、天神に出掛けて何が入手できるかと言えば、“わざわざ出掛けては見たものの・・”ということ印でありまして今後この傾向は、どんどん傾斜していきます。
天神に変わる買い物行き先を誰かがどこかに提供しなければならない。
都市中心商店街の新しい事業機会です。

 都市機能としての小売業、不可欠の存在であり、都市はその充実に努めなければなりませんが、その努力は当然ながら、端的に「魅力ある売場の確保」にも向かわなければならない。
「人出が増えれば魅力ある売り場が確保される」というのは藻谷氏及び“数値目標に「通行量」を採用している『基本計画』”に共通する思いこみです。
思いこみというのは、他でもありません。
“何でそうなるのか”という説明が欠落していますからね。
「商業は街の花」根があって茎があって・・・というのは説明になりません。

 商業活性化の取り組みにはタブーがありましrて、シャッターの内側については一切触れてはならない、ということになっています。
 どうしてこういうことになっているのか?
潜在的な要因の一つは、小売業が個別事業者の営利機会として営まれている、ということ。
どうして個人が儲かるためにやっている事業を公金を使って支援しなければならないのか?

 担当者の脳裏からひとときも離れない疑問ですが、理由は簡単、
①小売業がダメになると
②都市住民の生活に不便を来す
③占有地を中心に都市空間・環境が劣化する
④経営コスト原資の収入が減少する
⑤都市間競争(都市機能的魅力提供競争)に後れをとり
⑥都市経営上、大きなマイナスを生じる
ということから。

 特に注目しなければいけないのは、当面、小売業者には代替がない、ということです。廃業者がでるとその分確実に商業機能の潜在的な可能性(=活性化への可能性)が減少します。
いまどき、わざわざ商店街で創業しようという物好きは少ないですからね。

 何が何でも、なだめても脅かしても、頑張ってもらい、「中心市街地活性化」の一翼を担わせなければならない。
というのが、中心市街地在住のシャッターの内側に問題山積の中小小売業者の「都市経営上のポジション」です。
商業者の現状を放置しながら、「人出を増やせば魅力的な売場が忽然と現れる」というのは極めて悪質の冗談です。

 もし、冗談ではない、本気で信じていたりすると・・・。

 ということで、皆さんの『基本計画』、
①中小小売業の都市経営上のポジション
②既存小売業者の活性化の重要性
③活性化実現の方向と方法
④必要な施策群
⑤ロードマップ
がセットで展開されているでしょうか?
セットで揃っていてはじめて「中心市街地活性化基本計画」が、中心市街地活性の段取りとして機能することになります。セットでないと段取りになりません。
 
 商店街の皆さん取り組みの段取りといて納得してもらい、共通の土俵に上らないと、彼らの取り組みを叱咤激励することが出来ません。
いつも申しあげているとおり、小売業者は廃業すればそれでお終い、ですが、商店街、中心市街地、都市にとっては「当面代替策が講じにくい都市機能の劣化」がさらに進むことを意味します。
 個人の営利事業だから、支援は無理・・などと言っている余裕はないはず、支援の実施に向けて早急に知恵を出さなくては。

「藻谷-武雄論争」

 「商店街界の話題はこの論争だ」と話題にされているブログを紹介されました。

Webでこういうことが議論されているところがあるんですね。というか、あって当然なのですがなかなかお目にかかれませんでした。
 「vs藻谷論争」は、残念ながら実際は「論争」には至っておらず、takeoが一方的に批判しているだけですね。

 ブログのコメント欄では、おおむねtakeo流に好意的な意見がでした。が、“takeo流「活性化への道」は一見正論に見えるが、商店街にドリームチーム的商業者群がいることが前提になっている。しかし、各地の商店街ごとにそういう人材がそろっていることはあり得ない。よってtakeo的提案の実践は無理”というコメントもありました。
 なるほど。

 あらためて、「当社的活性化への道」を簡単におさらいしますと。
「商店街活性化への道」
①「繁盛店づくり」を目指す有志を募って
②商店街・現状有りのままというところからスタート、
③勉強会と各個店での実践が車の両輪
④勉強はクオールエイド流を3時間×10回
⑤実践はお金は掛けない、計画無しで、
⑥出来るところから、細切れ的に取り組み、
⑦失敗したらやり直し、臨店支援を受けながら
⑧徐々に繁盛店を作っていく
取り組めば取り組むほど業績が好転していく
という「繁盛店づくり」が中核になるわけですが、
商店街も個店も現状見てのとおり、というところからのスタートですから、ドリームチームとかとんでもない、みんな実際に商店街で現在ただいま、売り上げが上がらずにのたうち回っている人たちの一念発起から「繁盛への道」を築いていきます。

 中心市街地・商店街ぐるみの成功事例というのは、残念ながらまだ出現していませんが、それにはわけがありまして、けして「活性化への道」が誤っているとか、実践が難しいというわけではありません。
実際に取り組んだ各地の商店街では、取り組み以前とは比較にならない業績を挙げている人が業種を問わず出ています。
けして人並み優れた商業者だけに許される活性化への道、などではありません。
事例に興味がある人はクオールエイドにメールでどうぞ。

 さて、藻谷理論といえば、佐世保市中心市街地の「アクセル」問題に関連して本日アップしました。
「危うし!」藻谷理論」
 藻谷理論の何がどう危ないのか。
なぜ危ないのか。興味のある方はどうぞ。

 それにしても中心市街地活性化、わが国的重要課題であるにもかかわらず、論議されることが少ないですね。
取り組みの状況からして、もっと丁々発止があってしかるべきだと思うのですが・・・。
批判が行き交わないと進歩発展が乏しくなります。

 その点、冒頭で紹介したブログのように、論議が始まっているのは心強い限りです。
全国の中心市街地に出没中の専門家さんたちの意見も聞いてみたいものですが・・・。

 ちなみに当サイトへの批判はいつでも大歓迎です。

 論争といえば先日出掛けた某県の担当者さんも“クオールエイド?、藻谷批判読んでますよ”ということでした。
何だ、読んでるんならメールくれたっていいじゃん(笑)

イオン的新戦略を批評する

【NIKKEI NET 】said
***イオン、GMS100店を閉鎖や転換・3カ年計画 ***

 イオンは7日、2009年2月期から3カ年の経営計画を発表し、主力の総合スーパーの約4分の1に当たる100店を閉鎖、または業態転換する方針を打ち出した。規模拡大の反動などから前期に連結営業減益になったのを受け、国内事業は縮小均衡にカジを切る。海外事業には過去3年の約4倍に当たる1400億―1600億円を投じ、アジアで店舗を拡大する。長期の国内市場低迷を前提にした軌道修正は他社の戦略にも影響を与えそうだ。

 岡田元也社長は記者会見で総合スーパーについて「新しい売り場を作らなくなって久しい。旧態依然とした店と決別する3年間になる」と宣言、大規模なリストラに踏み切る考えを示した。国内437店舗(08年2月時点、連結ベース)のうち、約100店を閉鎖もしくは食品スーパーなどに業態転換する。

************* 引用終わり **********

 イオンの戦略転換については、さきにも記者会見による中期経営基本方針の発表という形で公表されました。
以後、今日までWebサイトへのアップはありません。

 そこへさる7日、またもや記者会見というパターンで3カ年経営計画が発表されました。これもサイトにはアップされていないようです。
こういう発表がすぐにサイトに反映されないというのは問題ですね。

 当社的には、国内トップの動向としての関心もなることながら、支援している都市のアクセル論議とも密接に関わりのあるところ、批評してみたいと思います。
なお、当サイトおなじみのイオン関係各位に取りましても、けして無駄足にならない内容を心掛けますので、相変わらずのご愛顧のほど、お願いいたします。
【理論創発】
よそでは絶対読めない、本格的・かつ、根源的な批評です。

中心市街地 新年度は正念場です

 長期かつ多方面に渡って展開しなければならない事業の場合、スケジュール的に真っ正面に来ている事業に取り組みながら、その事業終了以降の取り組みについての計画・準備を同時並行で進めなければならない、というのは、常識です。

 一つ事業をやり遂げてから、えっちらおっちら、次の事業に着手する、ということでは、スケジュールに間が空きすぎ、事業としての一体性が損なわれ、期待している積み上げ効果、相乗効果を得ることが出来ません。せっかく事業に取り組んでもその事業が前後左右の関連との間を絶ち切られると、所期の効果が生まれません。

 これまで主として、一過性の・単独事業にあれこれ取り組むことをもって「活性化事業」と認識していた皆さんにとって、“直面している事業は所期の成果を修めるものと仮定して、次の事業の準備をする”というスタンスは、はじめて経験されることかも知れませんが、個別事業の組み合わせで目的を達成していく長期・複合的なプロジェクトの場合、これは当たり前の「仕事ぶり」ですね。

 活性化の実現に必要な事業を、もっとも手前の基本的なことからスタートして成功させ、逐次、成果を積み上げていく、というスタイルにならないと、中心市街地活性化を達成することは出来ません。

 『基本計画』の任務は、多様に展開される活性化のための事業の左右の連関、前後の継起を明らかにして、事業間の連携、相乗効果を実現する、個々の・単独の事業としてはそれほど画期的とは思われない事業群によって「中心市街地活性化への道」を作り上げている、というところに価値があるわけで、「道」になっていない基本計画、事業目録でしかない基本計画などは、無い方がまし、などと評されたりすることもあったりするわけです。
「計画とは段取りのことである」ですね。

 さて。
5カ年間という、長丁場・待ったなし・やり直しのきかない・取り組みにおける新しい年度のスタートです。
どれだけの蓄積が出来るか、取り組みの内容だけではなく「段取り」の役割も重大です。

 新年度早々のこの時期ですと、さっそく事業に着手しつつ、5月、6月、7月、秋以降の取り組みについてそれぞれ準備をスタートさせなければならない。
中心市街地活性化、本気で取り組むことになれば、仕事のパターンも変えなければならない。

 新年度は、新規事業に着手しつつ、事業のスタイル自体も変えていかなければならない。
中心市街地活性化に取り組む事業のあり方を左右する重要な年度、各種事業の展開と併せて取り組みスタイルの革新も今年度の重要テーマになりますね。

セリーヌ・ディオン 北京公演中止

黄砂がのどに悪い?

 北京五輪を盛り上げるイベントのひとつとして、企画されていたセリーヌディオンの北京公演が中止になったそうです。
北京の黄砂が痛めているのどに悪いからとか。
なお、上海公演は予定通り行われるそうです。

『チベット騒乱の背後に地下資源問題』

 歴史上、漢民族がチベットを支配したことがあったのでしょうかね・・・。
中国は、「中華思想」というより、元、清その他、非漢民族が中国全土を支配していた歴史的事実は無視、歴史上、「中国地方」を支配した王朝の版図を現代中国の既得権と考えている節がありますね。
そのうち、元の領土について「失地回復」を主張したりして。

セリーヌ・ディオン&葉加瀬太郎 To Love You More

消費購買行動と自成的業容

 なにやら分かったような分からないようなタイトルですが。

 当社的商業理論は、目下形成途上であることは、皆さんご承知のとおり、“商業理論を装備せよ”と提唱するのはおこがましい限りですが、商店街の活性化を目指す限り、所要の理論の有無に関わらず、装備の必要性は客観的な事実であり、提唱しつつ、形成に務めるというアクロバットを営んでおります。

 さて、あらためてタイトルをご覧いただきたい。
クオールエイド社は、かねて「消費購買行動」という用語をよく使っていますが、その説明はしておりません。
まず、「消費購買行動」の簡単な説明から。

○消費とは:生活を作るために必要な材料を使うこと。
○購買とは:生活に必要な材料を小売業を通じて入手すること
よろしいですね。
ついでに、小売業の定義を復習しておきましょう。
小売業とは:
①流通機能として:消費財を他から調達し又はみずから製造して消費段階へ販売する
②生活機能として:生活を作るために必要な材料を、品揃えし・適切なサービスを付加して・快適な状況において提供する

ちなみに、「生活機能」=人々の生活を形成維持するために必要な社会機能と定義すれば、小売業は紛れもなく「都市機能」の重要な一環ですね。

 さて、以上を踏まえて消費購買行動を考えてみましょう。
消費 ―生活の重要な部分を占める―は、「単位」がありまして、個人、家族、世帯、その他のグループなどが挙げられます。

購買行動=消費財を入手する行動は、消費単位が直接行うものと委託代行して行われるものがあり、消費単位が個人以外の場合は、単位を代表する個人が購買に当たります。
図示すれば:
                 ・・直 接
        ・・・個 人・・・・
        ・        ・・代 行
購買行動・・・
        ・        ・・代 表
       ・・・グループ・・
                ・・代 行

というように区分することが出来ます。

 「消費単位」ということでは、一般に「家族」とよばれる単位も子細に見ると、家庭、世帯、夫婦、親子、成人、子供などさまざまに区分されます。
一方、購買行動の方は「代表」と」「代理」があります。
(家族に属していても消費単位が「個人」の場合は、さらに異なった行動になる)

 この、消費単位と購買行動区分マトリックスで実際の「消費購買行動」は成り立っています。

たとえば、スーパーマーケットという小売業態は、
それが標的にしている「消費購買行動」、
○消費:「家庭内での食事」を中心に、プラス台所回り「家政」
○購買:「家庭内食事の提供」を担当する人・・・「主婦」
から、
①主婦に
②献立材料及び家政関連の消費財を
③ワンストップで提供する
というように定義することが出来ます。

実際の業容は、この定義に基づいて、
①客相
②所要のA3
を「最適」にする試行として作られるわけです。

もちろん、元祖スーパーマーケットのマイケル・ケインさんがSM発明プロセスにおいて以上のような思考を駆使したということではありません。

 さまざまな思考プロセスを経て「仮説―試行」として提供される「業容」を理論的に説明すれば、以上のように説明出来る、ということでありまして、まあ、理論といえば理論、屁理屈といえば屁理屈、ですね。

 さて、今日の記事では、「小売業」の定義について、はじめて「業容」の定義をリンクさせてみました。
業容は、「消費購買行動」に対する消費財の提供のあり方ですが、その実際は上に述べたことで明らかなように、消費財が所属する生活分野の特性、消費購買行動の特性などを考慮しながら、小売業者が自己責任(自分の事業の成否を賭けて)決定するものです。

 業容を決定するにあたって、小売業者がどれくらい消費購買行動及び小売商業について理解しているでしょうか。
これまでは原初的な「市場的業容」からスタートして、蓄積された業界のノウハウや現前する各業種業態と消費購買行動の関係の観察などから、より「生活への合目的性」を実現する方向で改革されつつ、現在に至っています。

 これまでの業容の展開・変遷は、トータルでの消費購買行動と業容の関係を(理論的に)踏まえたものではなく、それぞれ既存の購買行動をいっそう「合目的化」することを目標に、個別小売業者がその業容を創意工夫してきた歴史です。

 現在、我々が目にしている小売業の広範な業種・業態としての展開は、全体としては意図されたものではなく、個々の小売業者の創意工夫の総体として存在しています。
業種・業態とは、成功し追随者が続出することで類型化された業容のことです。

 小売業の全体は、誰かが意図して作ったものではなく、いわばみずから生成したものであり、「自成的」と表現することが出来ます。

 この「自生的業種・業態の展開」としての現行小売業界を理論的に理解するということにはどのような効能効果があるでしょうか。

※このあたりが分かっていないと、RSCの本性とかその眼運、中心商店街活性化の方向と方法などは、「確信」をもってトライすることができません。

 続きは【理論創発】で。

「アクセル」関連の緊急課題

 中心市街地活性化との関連で大型商業施設、特に広域型ショッピングセンター(以下「RSC」)への対応が方々の都市で問題になっています。

 特に、「アクセル&ブレーキ」という新施策に後押しされる形で中心市街地内部に進出してくるRSCに対して、
既存商業側はどう対応したらよいか?
という問題は、一般に郊外立地のRSCよりも切実な問題となります。
※活性化を牽引する手段として活用する
※既存商業への負の影響を抑える
という課題がありますからね。

おきまりのパターンは、関係各方面の組織から宛て職でメンバーを集めて「協議会」を編制、「対応策」を考えよう、という無責任な方策。
無責任だというのは、こういう協議会で有効な施策が案出されるハズがないから。

 RSCを活用する、悪影響を抑える、いずれにせよ、施策を講じるためにはまず、「RSCとは何か?」ということを関係者が理解していなければならない。
問題を理解せずに解答は出せませんからね。
RSCを理解していない協議会で出てくる施策といえば、「回遊性の強化」=通路、交通手段の整備、共同販促と決まっています。
RSCを理解していれば、こういうありきたりでは「対応策」にならないことが分かるのですが・・・。
対応策として適切でないことを対応策として実施しても問題は解決できません。その間も問題はさらに大きく、深刻化していくことになります。
空洞化を阻止し、活性化を実現することを目的に立案された諸施策が推進されている間も、商業機能の空洞化はどんどん進行し状況はさらに悪化している、という状況はまさにこのことの証明です。

 ということで、アクセル問題への対応は、中心市街地活性化の取り組みが陥っている全体としての「閉塞状況」を打破していくつもりで取り組むことが肝要です。

 そのために直ちに取り組むべきことはなにか?
「RSCの正体を理解すること」です。
本来、“中心市街地活性化を活性化したい”と思ったとたん、まず考えなければならないことは、“郊外型商業、特に「RSCとの関係」をどう考えるべきか?”ということでした。
競合するのか、棲み分けるのか
いずれにしても、「RSCとは何ものであるか」ということの理解は大前提です。そうですよね?

 この大前提の解明をサボって作られているのが、新・旧の『基本計画』ですから、「アクセル施策」としてRSCの導入が計画されると、当然、これまでのサボリのツケが回ってきます。

 RSCを理解する、という作業抜きで取り組まれる、「活用&対応」はいずれも必ず失敗します。
なぜ、断言できるのか?
RSCの正体を理解すれば、その理由が分かります。
実地に体感したいという人には「先行事例」をご紹介します。

 ということで。
中心市街地活性化に取り組んでいる全国的皆さんに共通する緊急の課題は、「RSCの正体を理解する」というこれまで積み残してきた「大問題」にいますぐ、かつ、適切に取り組むことです。

 この作業をパスして各種事業に取り組んでも、「活性化の成功」を実現することは出来ません。
 「RSCを理解せずに中心市街地・商業の活性化は達成できない」事例は全国至る所にあるではありませんか。

 「アクセル」問題へのアプローチはまず「RSCの正体を理解する」ことから。
★【超大型SC対策 緊急勉強会】

勉強会ではRSCが中心市街地に進出してくる場合に起きることを
※進出表明が行われて起こること
※RSCがオープンしてから起こること
に分けて詳しく説明、そぞれいますぐ着手すべき対策を提案します。
※6時間という長丁場ですが、それがどうした(笑)、
いまどき、たった6時間で中心市街地活性化に不可欠の知識の共有が達成される、こんないいことは無い、と考えるべきです。

 勉強会の提案は色々あると思いますが、こういう切実・緊急課題についての勉強会は、当社がもっとも得意とするところです。

※この課題への対応を免れる都市はないわけですが、
さあ、御地はどうされますか?

地元主導型ショッピングセンター

という路線が、大店法&商調協華やかなりし今は昔、ありました。
中心商店街の有志が合意形成、大手小売業と連携して大型ショッピングセンターを作る。一つ屋根の下に核店舗プラス共同店舗というパターンです。
地元商業者の発意による開設ですから商調協も甘くなる、商店街に残る皆さんも不満はあっても昨日までの仲間の門出ですから、むしろ旗を立てるというわけにはいきません。

 大店法下の出店戦略として活用した大手もありましたし、提灯を持つコンサルタントもありました。

 出店した結果、街はどうなったかといいますと。
当時、喧伝された地元主導型大型商業集積の成功事例は、有力有志が退出したため急速に空洞化が進んだ商店街と「セット」になっておりました。
takeoは「成功事例」の視察につきあうたびに、セット商店街の方も必ず見に行ったものです。

その影響は、今日の出店パターンのようにデベロッパーがテナントミックスをナショナルチェーン中心に計画・リーシングして、隣接SCとの競合に備えるというパターンの出店よりも脅威でした。
何しろ、城内から有力店舗を引き抜かれるわけですから、「往復ビンタ」を喰らうも同然です。

で、今頃どうしてこの話題かといえば、もちろん、気がかりなのは「アクセル」出店の件。
これまではあまり目立っていませんが、殺し文句である「回遊性の創出」がうまく行かないと分かったら、次は「地元と協働で創出する新しいショッピングの場づくり」が大義名分になるのではないか?
これで、地元有力店舗をしかるべく業容チェンジしてリーシングすれば、一石二鳥ですからね。

そうすると困るのは既存商店街ですね・・・。

 幸い、これまでのところ、こういう傾向は現実化していませんが、「アクセル&ブレーキ」時代、これからの出店戦略として大いにありうる話です。
構成が地元主導だろうと無かろうと、既存商店街に対する影響は一緒ですから、商店街としては通常のRSCの登場以上に綿密な対応策を練り上げ、展開することが必要になります。

 ということが分からないようでは、中心市街地・商店街の行く手は大変心細くなりますね・・・。

八代・佐世保 両市のアクセル問題

 新スキームで提示され、新『基本計画』に採用されるケースが出始めている「アクセル&ブレーキ(大型集客施設の郊外への新設を抑制し、中心市街地への進出を促す)」システムですが、安易に取り組むと新たな問題のタネになります。
特に「広域型商業施設(リージョナルショッピングセンター=以下RSC)」を誘致した都市では既存商店街との関係・域内競合及び域外競合への対応という構図で、これまでに無かった新しい問題が発生しています。

 この問題については、当社にもほうれん草が届けられており、微力ですが取り組みを支援しているところです。

 その中で痛感することがありまして、それは、「アクセル」即ち大型集客施設(特にRSC)の誘致をめぐる問題においては、これを誘致する側も、反対する側も双方とも“ショッピングセンター、特にRSCとは何か”ということについて、“小売業が地域において果たす役割、その各種業容における分担の有り様”というレベルでの理解がほとんどないまま、論議が行われているということです。
もっぱら消費者レベルの「常識」で思考・論議が行われているのではないか?
RSCについての理論的な解明無くして、対応策を講じるための建設的な議論は出来ません。
※ちなみにショッピングセンター業界におけるRSCの定義は、我々には役に立ちません。

 寄せられる「ほうれん草」への対応は、「勉強会」の提案~開催からスタートすることになります。
目下そういう取り組みが複数の都市・商店街で進行中です。

 この問題は、これまでの中心市街地活性化の取り組み、―計画作成から個別事業の実施まで― に重大な欠陥があることを何よりも雄弁に物語っています。

 重大な欠陥とは何か?
それは、旧法施行以来、これまでの取り組みにおいて「ショッピングセンターとは何ものか?」という問いが発せられることは無かった、したがって理解するための努力は行われず、もちろん基本計画において対応策は全く講じられていない、ということです。

 もし、これまでの取り組みでRSCについての理解が共有されていたなら、「アクセル」としての活用の計画、既存商店街との連携などの対応も「中心市街地の活性化の実質的な推進」を実現する方向で立案され、既存商店街等の活性化策と一体的に基本計画に載せられ、推進されたはずです。

 残念ながら、基本計画は「RSC」についての理解がないまま作成されています。そして、そのことの「ツケ」が今甘さに「アクセル」問題という形で噴出しているのです。

 さらに恐ろしいことに。
RSC理解しないまま基本計画は、おそらく「小売商業論」「商業集積論」も持ち合わせていなかったと思われます。
(そういう知識を少しでも持っていれば、RSCの解明は計画作成作業のイの一番的作業として取り組まれたはずです。)

 “商業理論ぬきで商業の活性化に取り組む”というレベルの基本計画に対する、現実からの「トガメ」は、異なった局面でもさらにきびしい問題として現れ始めています。
既に気づいている人が多いと思いますが、中には全然気づいていない人もいます。
 取り組みの見直しという問題が浮上するのは時間の問題ですが、その時、果たして適切な対応、態勢が取れるものかどうか・・・。

 前置きが長くなりましたが、現在、【都市経営】及び【商店街起死回生】において、タイトルの両市における「アクセル問題」を考えています。

 状況は、

佐世保:これから商店街直近に大規模商業集積が進出
八 代:2005年商店街近郊に《ゆめタウン八代》オープン
 ということです。

 現時点での事情は異なりますが、商店街直近の立地に進出するRSCにどう対応するか、ということでは共通した問題です。(時系列では、ちょうど両市の中間に、昨年末、アクセル=ゆめタウン別府のオープンをみた別府市があります。同市の問題情況ー対応については既に論評しました。)

 目下、それぞれのコーナーで集中的に考察中です。
なお、両市とも当社は支援業務にはタッチしておりません。もっぱら公開されている情報に基づく第三者として立場での作業です。

 都市・商店街という二つのコーナーで、両都市におけるアクセル問題、―進出済みと計画中― を論じているわけですが、対象はいずれも「アクセル的核機能」を機対されている大型商業施設ですから、重複するところがたくさんあります。
 議論を進めるにあたっては、商業論、商業施設論、RSC論あんどなど、考察に必要な前提知識の紹介も交えて進めていますが、一方のスレッドで説明したことは、他方のスレッドでは前提知識として扱います。

 「アクセル論」に関心のある皆さんは、ぜひ両コーナーにまたがって展開する記事のすべてフォローされるようお奨めします。
二コーナー、二都市分を合わせると「中心市街地活性化・切り札視されるアクセルへの対応の考え方」になるはずです。また、作業に伴い、基本計画で触れられていない「RSCをはじめとする郊外型商業への対応」の方向も自ずと明らかになり、さらに、「対応策」を考える中で「中心商店街活性化の方向と方法」も見えてくると思います。
ぜひ、集中して取り組んでください。

 特に、当社とほうれん草送受関係にある皆さんは、今後の取り組みの前提として必須課題ですから、出来るだけ関係の皆さんで共有してください。

★この企画を契機に当サイトへおいでになった皆さんへ。

 記事中にはこれまであまり聞かれたことのない用語が出てきたりして、なにやらむずかしそうな第一印象かも知れませんが、おつきあいいただき、慣れてくるとけしてそんなに難しいことではない、どちらかといえば、「当たり前」のことを言っているのだということが理解されると思います。
慣れない作業で大変だと思いますが、中心市街地活性化の実現に不可欠のことなのでちょっとの間辛抱しておつきあいください。

 ご承知のとおり。
RSCが「商店街との回遊」を標榜して直近立地に進出してきた場合、商店街は何を為すべきか、ということについてはこれまでどこからも・誰からもほとんど提案されておりません。

 当社的には、ホンキで対応し繁盛を再現したかったら、
“これくらいの勉強と実践は当たり前ですよ”
というレベルのことを提案しています。
気に入らなければ、他を当たるか、自分で立ち上げるか、いずれにしても当サイトの提案よりも易しく・実効力のある方策を見いだすのは極めて困難だと思います。
このあたり、ホントにしっかり吟味してください。

 おっと、もちろん、選択肢はもうひとつありまして、「これまでどおり、RSCなんか関係ない、という道を歩き続ける」という道ですね。

『○○町中心市街地活性化基本計画』ご紹介

 先日届けていただきました。
大変分かりやすく、かつ、実現性・実効性が高い計画だと思われますので「目標」部分だけですが、ご紹介します。
なお、Web上で公開されたらあらためて実名で紹介します。

********** ご紹介 **************

3..中心市街地活性化の目標
(1)中心市街地活性化の目標

  ○○商店街の活性化

(2)活性化した○○商店街のあるべき姿
 ①個店
  ○必要な売り上げが確保される
  ○店舗改装や設備投資が出来る
  ○後継者が確保されお店が永続可能になる
 ②商店街
  ○既存個店から繁盛店が続出する
  ○空地、空店舗を利用した新規出店が始まる
  ○商店街にお客の姿がよく見られるようになる
  ○土地や建物、固定資産の流動性や資産価値が向上する
  ○商店街の求心性が高まる
  ○市民の生活が豊かになる

(3)○○商店街活性化の方向と方法
①方 向:
「魅力ある個店が軒を連ね買い物を楽しめる商店街を作り上げる
(商店街を一個のショッピングモールと見立てて再構築していく)

②方 法
○「商人塾」を開催し、商店街の有志が「魅力ある個店づくり」に必要な知識・理論・技術を修得する。
○今日の商業環境に対応した店づくりの転換に取り組み、「魅力ある個店=繁盛店」を実現する。個店の繁盛が「やれば出来る」ことを実証。
○ノウハウを仲間に提供し、魅力ある個店を拡げる。繁盛店の続出。
④個店の自助努力がより効果的に発現するように、通り全体の魅力づくりなどの各種施策を講じる。
⑤商店街の業種揃え、店揃え、品揃えの最適化を図る。
⑥魅力的な商業集積と環境により、賑わいと活気のある商店街を構築する。

(4)目標の達成状況を把握するための具体的な数値目標
①商人塾への参加によって生まれた繁盛店の数
②ファサード事業に取り組んだ商店や事業所の数

********** 以下 略 **************

 如何ですか。商工会地区で、商店街は連接2組織です。
この基本計画は、商店街・行政・商工会「三者体制」による文字通り手づくりだそうです。

 ということはつまり、計画が出来上がった時点で、商店街のリーダーさん、商工会の役職員さん、行政の担当者さん、ともに「何をなすべきか」互いに熟知している、ということですから、個別事業段階での「合意形成」はスムースに運ぶことでしょう。
これはもう、これまでに例を見ない理想的な取り組みではないでしょうか。

目的・目標も「商業の活性化」に関する限り、何の紛れもありませんし。
ちなみに、認定申請するかどうかまだ未定だそうですが、ぜひ、申請していただきこれまでの計画のワンパターン性を変えて欲しいものです。

 「三者体制」がしっくりしているので、計画の推進は、実際に個々の商業者がその気になるかどうか、に掛かっているわけですが、メールによれば、「やる気満々」の商業者がたくさんいるそうです。
 私はこれまで三回、商店街の勉強会によばれましたが、受講者も多く臨店指導も熱心でした。
一年後、どのような成果が挙がっているか、非常に楽しみです。

 この計画、大きな中心市街地の場合、基本計画を受けて作られるべき商店街単位の「行動計画」の目標部分に応用できるのではないでしょうか。
あるいは、基本計画に単位商店街の取り組みとして記載しておくのもいいですね。
そのためには計画作成プロセスで商店街の皆さんと膝を交えて協議をすることになる・・・。

 こういう経験を共有しつつ、理論や計画を共有していく、ということがないと、どんな計画を作ったとしても、ものの役には立たない、というのが商店街活性化という仕事の基本的な性格だと思います。
有限会社クオールエイド
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  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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