「キラリ店」の効能効果

 商人塾+経営革新で取り組むキラリ店への変身、次のような効能効果が期待できます。

① 取り組んだ個店の経営改善 「五重の課題」からの脱出、楽しみながら商売が出来る

② キラリ店をデスティネーションとする来街・ショッピング客の増加

③ キラリ店間を回遊するショッピング客の増加による「来店客数>来街客数」の実現。回遊性の向上、まちの賑わい。

④ さらにキラリ店が増加を続けることで、さらに来街ショッピング客の増加、回遊性の向上、賑わい増進

⑤ 空地空店舗を利用した出店の族生

 という流れを強力に推進するわけです。

 そこで一つご質問。
いったい、こういう取り組みを考えていない基本計画では、中心市街地の商業・特に既存個店、商店街の活性化をどう実現しようと考えているのでしょうか?
その時、設定されている「数値目標」と中心市街地・商業の活性化とはどのような関係にあると考えられているのでしょうか?

 もう一つ大事なことが。
「商人塾」ではもちろん、都心型商業機能=「ラグジュアリィモール」が前提であり、したがってキラリ店はすべてラグジュアリィショップ、その増加は着実に中心市街地・商業街区のラグジュアリィモールとしての再構築そのものです。

 以下は余談ですが。
「キラリ店」=ラグジュアリィショップへの業容転換にチャレンジして見事成功への道を切り開いたお店、のことです。

「キラリ店の連袂創出によるラグジュアリィモールへの転換」というのも分かりやすくていいですよね?

 「キラリ店」、そのうち業界用語になるよう頑張りたいと思います。
皆さんもよろしかったらぜひどうぞ。

空き店舗 活用秘策

 先日久しぶりに会ったタウンマネージャーさん。
開口一番、“空き店舗を利用して出店、通り全体の動きを牽引していく業態を考えてください”
あなた、数年前、その企画をもって大阪問屋街を出没しませんでしたっけ?
住む人・来る人は増えたが商店街の空き店舗も増えた、かねての懸案事項も一斉に開花して・・・。
起死回生は空き店舗を活用して、活用して、活用して、活性化を実現する以外に方法が無い・・・。
笛吹けど商店主は踊らず・・・。
切羽つまればこれしか無い、という気持ちにもなることでしょう。

 中心市街地で成立する業容のプロタイプを10も考えれば、中心市街地活性化への寄与は絶大、というのは誰もが考えること、takeoの妄念中にもありまして、今年はホントに仕掛けてみようかと思っているところです。

 と話はずれてしまいましたが。
一店、これを出店できれば、それを突破口に後はなんとかなるかも、という話、一般論としては「あるかも知れない」レベルですが、時と場合によっては具体性を帯びた話になり得ます。

 ものにするためには条件が三つほどあると思うのですが、今回、それらをクリアした企画がありまして、実現への手順を考え中です。
昨日は直方市まで「参考になるから」と視察に行ってきました。
お目当ては参考には出来ないという参考になりました。

 直方市といえば古町商店街。
ちょっと見てきました。磨けばキラリになるお店が多かったような。

 マネージャーさん起死回生のアイデアの成否は、個別具体の商店街に「一点突破・全面展開」を可能にする条件が整っているかどうか、にかかっています。
当社が考える条件は「企業秘密」(笑
というか、何だ、そういうことか、と早合点してやってみると必ず失敗しますから紹介いたしません。
というか、当社が提案することですから、関係各方面が「商人塾的理論」を共有していること、は大前提です。理論無き実践は劣化スパイラルの後押し、です。

山高きが故に貴からず。

  ブログへのアクセス数も多ければいいというものでもありません。誰が何のために、ということが重要でありまして、そうしますと、当ブログのように極めて特殊な領域に限定しているサイトの場合、アクセスは当然その筋の人たちばかり、のように思われますが、アクセス解析などで見ますと、なかなかどうして、実際は多士済々のようです。

 顔ぶれ多彩な中で意外なのは、商工会議所・商工会(以下商工団体)方面からのアクセスが極端に少ないこと。
先日も書きましたけど。
どういうことでしょうかねぇ。

 ㈲クオールエイドが運営するサイト「中心市街地活性化への道」、ご承知のとおり、中心市街地活性化で検索すると、大体、イの2番にヒットします。
内容の好悪はありましてもとりあえずのワンクリックはあると思うのですが・・・。
ショッピングセンター時代の都心型商業集積、再構築する取り組みにおいて商工団体は比肩するものの無い役割を負っています。
まさかWeb経由の情報収集は不要ということはないと思うのですが・・・。

 ということで、アクセス、もちろん多いに越したことはありませんが、それよりなにより、ぜひお出でいただきたい皆々様の姿が見あたらないのが心細い限り、です。

 もちろん、例外はありまして、熱心に通っていただく人もあります。
「三者体制」が次第に固まりつつある都市で、その中心を商工団体がになっています。
当社も今年度、いささかのお手伝いをしました。

 ご存じのとおり、商工団体の事業活動は、当該事業を担当する人の価値観・意欲・動きに大きく依存しています。時と場合によっては担当者の気分次第で事業全体が大きく揺らぐこともあっだりします。

 都市経営における都市マーケティングという業務の重要性が日に日に増している今日、商工会、商工会議所の活躍への期待もこれまでになく高まっています。
「戦略業務」としての都市マーケティングの中核をになうべき組織、当サイトもその業務遂行の一助となることを目指して運営しているところです。

 関係商工団体の皆さんへの当ブログ&サイト「中心市街地活性化への道」の周知方について、ご高配くださいますようよろしくお願いいたします。

 関連で皆さんの ご意見を募って います。
忌憚のないご意見、どんどんお寄せください。

三すくみの屋上屋

 三すくみ、昨日今日始まったことでありません。
本来なら旧・基本計画を作成する時点で「取り組み課題」として剔抉、解決しておくあるいは解決の取り組みを基本計画に載せておく、という取り組みが必要だったわけです。

 ところが実際には。
「補助金確保」がメイン課題で取り組まれた旧・計画、そういう課題はまったく念頭にありませんでした。
計画された取り組みも、三すくみの解消が前提となるような、商業機能の再構築に向けて、
①商業者の自助努力を組織する
②商工会議所の「経営指導」的スキルを活用する
③行政によるスキームの設定、財政を含む全般運用
という役割分担などはまったくありません。

 スキーム的には、市街地の整備改善と商業等の活性化、両面の事業を駆使して実現を目指す「商業機能の再構築」が明確な目標=一体的推進の目標として掲げられませんでしたから、当然の事です。

 新法のスキームへの移行にあたって、このあたりはどう総括されたのでしょう?

 これまでネット上に公開されている新「法」に対応済みの基本計画でこのあたりの「積み残し」を再検討しているものは無いようです。これらの都市には「三すくみ」は皆無ということでしょうか、それとも再び「臭いものには蓋」と言うことでしょうか。

 まあ、「自助努力を組織して取り組む商業機能としての再構築」という課題を掲げない限り、ビジュアルにはなることはないかも知れない「三すくみ」ですが、「再構築」を掲げない限り中心市街地の商業の活性化が実現に向かうこともありません。
 
 三すくみ、これからどう見えてくるのか・こないのか。

 「合意形成」というのは、これまでのいきさつにとらわれず、「一体的推進の目標」を共有、活性化を実現しようと言うことだったのですが、そこまで考えが回らなかったところは、新計画でも同じレベルで作られているわけですね。

 一体、いつ、どのような方法で三すくみを解消するのか?
残されている時間は極めて限られており、ウ~ム、関係各方面の“そんなこと言ったって”、部外者が何を言うか、という声もなにやら聞こえてきそうですが・・・。

九州圏・沖縄県の地域活性化推進体制

内閣官房 地域活性化統合事務局九州圏・沖縄地方連絡室が開設されました。 

*** 引用 ***
 九州圏・沖縄県の地域活性化を推進するため、地域初のアイデアや取り組みを政府が一体となって支援する「九州圏・沖縄地方連絡室」が設置されました。
「地方の元気再生事業」の応募や、その他地域活性化に関するご相談など、気軽にご連絡ください。

(対象となる区域)
福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県
沖縄県
*** 引用終わり ***

 国の新しい「地域活性化推進体制」については、これから勉強して逐次アップしていきます。
新しい支援体制の掌握は、特に中心市街地活性化基本計画の作成を見合わせている都市にとって、「活性化のシナリオ」を作成する上で喫緊の課題だと思います。

基本計画に過度の期待は禁物

 ネット上で「良くできている」と評されている基本計画を見ました。

商業の活性化については、
○ショッピングモールとしての整備
○テナントミックスの推進
という事業が立てられています。しかし、内容を読んでみますと。
□ショッピングモール=アーケードの整備
□テナントミックス=再開発事業の保留床の活用
だそうです。
評判を聞いていたので脱力感もひとしお・・・。
果たしてこれで旧計画の総括を踏まえていると言えるでしょうか。

 中心市街地・商店街は、基本計画に「商店街の自助努力の組織化による都心型商業機能としての再構築」という方向が打ち出されていない限り、基本計画の推進だけに活性化の実現を期待することは、当面、出来ません。
活性化を実現するため、また、計画されている各種事業の本来の目的を達成するためにも、皆さんの自助努力による取り組みを早急にスタートすることが必要です。

 カタチとしては、基本計画の見なおし―「都心型商業」としての再構築に関係各方面が一体となって取り組んでいく―ということがベストですが、残念ながら「見直しの必要性」が共通の認識となるまでには、さらに数年が掛かるかも知れません。そのころには、活性化への原動力が枯渇していたりして・・・。

 基本計画所載の事業にすべてを託して手を拱いていては商店街の空洞化はさらに深刻化、再起不能となる可能性が高いことが危惧されます。

 基本計画に計画されている事業群はそれぞれ取り組んでもらいつつ、その一方で商業者の自主的な取り組みとして「商店街・活性化への道」を切り開いて行く、という課題に直面している商店街が多くなっているわけです。

 ということに思い至りまして、今後【商店街・起死回生】コーナーは、自力更生を目指す商店街の皆さんが取るべき「活性化への道」に限定して「方向と方法」を提案して行きたいと思います。
 商店街の自助努力の適切な位置づけ及びそれとの協働を掲げていない基本計画の推進だけに頼っていたのでは、真の意味での商店街活性化=商業機能としての再生=ショッピングの場としての再構築は極めて難しいと思います。

 他方、基本計画は、計画に上げなかった、商店街独自の自助努力の取り組みが形成され、これと連動することが出来てはじめて基本計画としての役割を果たすことが出来る、というこちらも難しい状況に直面しているわけです。

 関係各方面の皆さんがうすうす気づいておられるとおり、基本計画所載の事業を消化すれば(商業者の自助努力は無くとも)中心市街地・商業街区がショッピング行き先として再評価されるようになる、ということは絶対にあり得ません。

 個店がそれぞれがターゲットと想定している客相から「買い物の行き先」として認知され、活用されること、そういうレベルの個店が軒を連ねるようになってはじめて、中心市街地の商業の活性化は実現します。
最終的に商業施設が「買い物の場」となるかどうかはそこに立地している個店群の業容如何に掛かっているわけですから。

 商店街の皆さんは、みずからの自助努力でその道をこじ開けていかなければならない。これが新・基本計画のあるなしに関わらず、多くの商店街が今現在直面している状況です。
残念ながらというべきか、なんと言うべきか、事態はそういうことになっています。

 如何に取り組んでいくべきか?
続きはサイトの【商店街 起死回生】で考えます。あなたもぜひどうぞ。

お願いします アンケートへのご協力

 当社が沖縄でお世話になっているコンサルタントさんからの依頼です。

********** 以下 ご紹介 **************

株式会社インタープラン沖縄の佐藤努です。
(以前お世話になっている方々にお送りしています。)

実は現在沖縄県の仕事で、沖縄への移住もしくは長期滞在のアンケートを実施しております。
誠に勝手ながら、以前お世話になり、現在も私のメールアドレスにある方々にメールさせていただきました。
お忙しいとは存じますが、アンケートにご協力いただきますようよろしくお願いいたします。

アンケートの集まりが悪いため、お知り合いの方のブログへご紹介していただくことや、本土(沖縄以外)の在住の方々に転送していただくと助かります。よろしくお願いいたします。

************* 終わり **************

 ご協力お願いします。

 沖縄はかねてから移住促進の先進事例があるところですね。有名・ユニークなのは沖縄市の取り組み。
空き店舗での開業を公募、全国から応募があります。
成功事例も多いようです。

商店街立地で取り組む経営革新

 既報のとおり、目下取り組んでいます。

説明会1回、勉強会5回、臨店指導4~5回という内容です。
これまで勉強会2回、臨店指導2回をクリアしました。

当社提供の「商人塾」のミニ版です。
商人塾と異なるのは、参加者相互の情報交換・話し合いの時間を多くとっていること。これは皆さんの要望によるものです。
談論風発、自店の取り組み、商店街の取り組みその他の話で盛り上がります。ふだんはあまり行き来のない別の商店街の人との交流ですから新鮮なところもあることでしょう。

 商店街活性化、通りにキラリ、繁盛店が出現しないことには話になりません。スタート以来8年、未だに事業の成果が個店の業績に反映されない、というのはこれはもう 
①商店街の活性化は不可能、ということか 
②これまでの取り組みは根本的に見直すべき
どっちかだということになります。
 のんべんだらり、相変わらず従来パターンで続けることが許される状況ではありません。

 という話に引き続き、折から二つの商店街で話題になっている空き店舗を活用するシナリオも、まちなかで繁盛再生の努力の成果でキラリと光っている「キラリ店」の存在無くしては進めることが出来ない、皆さんの取り組みの成否が自店だけではなく商店街全体の今後の方向を左右する、そのつもりで頑張っていきましょう、と。
 商店街活性化への道、いろいろとネックがあり、突破していくためには商業者が中心となって「三者体制」の構築を心掛けること、とか。
当社としてはいつもながらの話ですが、皆さんにははじめてのことですから、いっそう張り合いが出たこと思います。

 何はともあれ、まずは参加者のお店がそれぞれ「キラリ店」になること。これが実現しないことにはそれから先の話は空理空論に終わります。
皆さん(といっても4店5名というこじんまりですが)、勉強会・仮設~試行ともに明るく朗らかな取り組みになっており、「ホンキで業容革新・計画的な業績向上へ数値目標を設定した取り組み」の実現が見えてきました。
お互いこれからが楽しみです。

 20年度は、商人塾の内容も格段に進化する予定です。
その第一回が目下取り組んでいる「経営革新支援事業を活用した繁盛店づくり」、つまりこの取り組みです。
今回は「お店のコンセプト」つくりにも挑戦します。
それが出来る人たちが集まっています。

 ★勉強無くして活性化無し・勉強すれば実現出来る★
実証に向けた取り組み、これからも報告していきます。

「自助努力」がタブー?の活性化

○中心市街地が空洞化したのは住む人・来る人が減ったから。
○商店街が活性化できないのは、地権者が貸し渋るから。

 ご存じ、藻谷浩介さんをはじめ中心市街地活性化について論陣を張っている「識者」の皆さんの多くに共通する主張です。
もしか、あなたもそう思っていたりしませんか? 思ってません?失礼しました。

 これら識者各位の主張には見事に欠けていることがありまして。

○商店街で今現在営業中の個店の業容・業績には問題はないのか?
○問題があるとすればそれは何か、どう対処すべきか?
ということですね。

 シャッターを上げ続けている・営業中のお店はショッピング行き先としての魅力が欠けているのではないか?
多様な施策が講じられても一向に効果が出ないのは、個店の「ショッピング行き先としての機能に問題があるのではないか?

 という疑問はまったく感じたことは無い、ということでしょうか?
商店街をウオッチングしてもそういう印象を受けたことは無い、ということでしょうか?
まさかその程度の眼力で活性化への提言をしようということは無いでしょうから、何か、現存個店の批判はしてはいけない、という暗黙のお約束でもあるのでしょうか?

 既存個店の繁盛再構築・業容転換を活性化のスタートであり・ゴールだと考えて取り組んでいる当サイト常連の皆さんにとってはとんでもないことですが。

 このところ、にわかに強調されるようになった“地権者・家主が空地・空店舗を貸し渋る、これが活性化が進まない大きな要因だ”という話は、大いに割り引いて聞くことが必要です。
これまで「地権者・家主の貸し渋り」の存在を客観的に調査したデータはありませんからね。
大規模投資の話が持ち上がったとき、不在地主がそれに反対した、という話を聞いた人が、活性化できないのは地主・家主のせい、というとんでもないスケープゴートを作っている可能性があります。

 投資話に対する地主・家主さんたちの反応には一理あったりするのでありまして早い話。
とても回収の目処が立たない企画を持ち込まれて、ホイ来た、と資産を委託する人は少ないのではないでしょうか。
投資話、ホントに採算性を固めた企画だったのか?ということが問われるわけでありまして、既存個店の「繁盛への道」を切開できない皆さんの「人増え」を前提にした投資話に首肯しなかったからといって「あいつらの制で活性化出来ない」は無いでしょう。
これまでの再投資はほとんどうまく行っていないようですし。

 ここからが本論。
 「人口減」や「地主家主の貸し渋り」が空洞化の原因だとする人たちには他にも共通していることがありまして、どういうわけか、現在シャッターを上げて商売をしている人たちの批判はまず、絶対に致しません。聞いたことがありますか?

 商店街で営業中の店舗にはホントに問題はないのか?

 住む人・来る人が増える、地主・家主が貸し渋らない。
そうすれば、商店街は活性化出来るのだそうですが、当サイト常連の皆さん、皆さんの周囲でこういうことを信じている人がいますか? いませんよね。言っているのは一部識者とその情報源となっている人たちだけ。

 ただし、地主・家主に責任転嫁はしていなくても、「活性化できないのは自分たちの自助努力の方向と方法が間違っているから」という話が出来るか・出来ないか、ということは別問題です。「商店街が活性化できないのはそこで商売をしている自分たちにも責任がある」ということが自覚され、これに問題として取り組んでいく、という体制を作ることはなかなか難しい。
まあ、多くの商店街では例えそう思っていても口に出せない雰囲気があることでしょう。
いわば「タブー」が存在するわけですが、これをどう突破するか。外部から忠告するというのは、あるべき手段の一つですが、肝心の識者がそのタブーの前に口を閉ざし、あらぬ方面を批判している、というのが法改正後も依然として続いている光景です。

 商店街はなぜ活性化できないのか? 大きく二つの理由がある。
第一に、個店が繁盛しないのは、既存商業者の自助努力の方向と方法が間違っているから。
第二に、商店街が活性化できないのは、このことを自覚し、自助努力の方向と方法を定め、組織化を実現していく力量を持ったリーダーがいないから。

 他に理由はありません。
というか、まあ、挙げようと思えば他にも挙げられるかも知れませんが、この二つに比べれば、他は大した問題ではありません。
この二つの問題を直視し有効な対策を講じないと、商店街活性化策は、どんだけメニューを拡げてもムダに終わります。
これまでさんざん経験してきたところです。

 商店街の現状

 ホントに活性化を望むなら、この現状を確認し、どう克服していくか、まじめに考え・取り組まなければならない。
取り組みはそっちのけ、自店の繁盛がおぼつかない人が、活性化の投資計画を作ったり、空き店舗の斡旋やってもうまく行かないのは当たり前じゃないでしょうか?

 住む人・来る人を増やす話&地主・家主の「意識改革」に頼る話しか出来ない商店街に明日はありません。
商店街の現状がどうであれ、勉強に基づく自助努力を組織して活性化を目指す、という方針を確立出来たところだけが希望を持つことが出来る。

 こういう至極当然の話がいつまで経っても普及しないのは、商店街のリーダーさんたちが、はじめに書いたような「論者」の提案を真に受けるから、というか、街の活性化について、日頃から自分の頭で考えず、専ら伝聞頼りで言動しているから、ですね。
 
 論者の主張はともかく。いつも申しあげているように。
商店街が活性化できないのは、活性化のために取り組む方向と方法が間違っているから。
他に理由はありません。
ホントに取り組むべき施策の第一は、既存個店を繁盛させること。
住む人来る人を増やすという方法は例え正解でも時間が掛かりすぎ、間に合いません。
地主・家主の動向も、今現在、シャッターを挙げている既存個店の取り組みには関係ないはずです。

 既存個店を繁盛させる手だてが講じられなければ、何をやってもムダです。なによりもまず、既存個店の繁盛を実現しなければならない。
もちろん、いっせいに、というのはムリであることは明白、取り組みを望む有志による先発です。
有志の先発を許さないのは、破滅へ向けて一斉行進するレミングの行動に似ています。

 商店街の繁盛再生、そのためにはごく当たり前のことですが、「自助努力の方向と方法を明確にして、取り組みを一層強化する」以外に方法はありません。
もちろん、そのためには「勉強」が不可欠、あるべき自助努力は「勉強に基づく自助努力」でなければならない。

 既存個店のシャッターの内側にどう切り込んでいくか。
この問題を放棄している取り組みには、スタート時点で既に「挫折」という結末が見えています。

 皆さんの商店街の取り組み、まさか「人増やし」と「地主と家主の協力」にすべてを任せよう、という恐ろしい提案を受け入れたりはしていませんよね。

 だからといって「勉強に基づく自助努力」も組織されていないわけですが、さて、これから先、いったい何をどうするつもりですか?

繁華街商売というジャンル

 一部では中心市街地・商業街区の目指す方向として、「多様な来街目的を持った人たちがひしめく街・とおり」をイメージしておられるようですが、まるで見当はずれ。

 まずは過去記事をどうぞ。
『中心商店街・新規出店の四天王』
町田市の事例が取り上げられています。

まだ賑わいのある中心商店街というのはおおむねこういうことになっています。
条件が揃っていると、これからもファッションビルなどが出てきます。
パルコとか。丸井とか。


■中心市街地活性化とは無関係

「繁華街」における小売業の事業機会=客相は、
①若年層で
②人並みに流行に付いていく
という人たちです。

都市の経営環境の変化=新しい事業機会である
①高齢化の進展
②時間堪能ニーズの増進
とは何の関係もない話ですね。

 少子高齢化対応とか・歩いて暮らせる云々とか・の能書きを語りつつ、実際の施策としてはこういう「流行りもの」の誘致を考えたりする、というところに現下の中心市街地活性化の取り組みの「まがい物性」が現れている、と見ることが出来るかも知れません。

 都市の中心市街地・商店街で新しく成立する小売業の事業機会は、「流行りもの」や「普及(ブランド)もの」ではなく、「空間を演出し、そこで過ごす時間を堪能する」ために必要な材料・サービス・時間の提供です。

 繁華街は専門店が立地するところではない、というのはこれから実際に先進的なビジネスによって実践されていきます。
中心商店街は今から「繁華街にはならない」という方針を確立しておくべきです。
繁華街と専門店は相性が悪い。これからますますそのことが如実になってきます。
やっぱ、そうだったか、と実態を見て気づくようでは後の祭り、基本計画を作る段階で確認しておきたいところです。

 繁盛するなら流行りものでもいいじゃん、という人もいるかも知れませんが、流行りものはSCとの競争激化が必至、勝ったからといってそれがどうした、という商売ですから、そのあたりまできちんと考えておきましょう。

空き店舗の活用

 空き店舗の活用とは読んで字のとおり、空き店舗を上手に利用して商店街の活性化に寄与させること、です。

 空店舗が埋まらなくなっている商店街が、事業目的を達成する方向で空き店舗を利用してくれる人を見つける、というのは大変難しいことであり、事業主体がよほどしっかり「利用法」を考えておかないと失敗してしまいます。
せっかくの補助制度も、あらかじめ「活用法」のあてが無いと大変、結局、“誰でも・何でもいいから使ってもらう、事業期間中だけ埋めてもらう”ということになりかねません。

 そうしますと、出店者も“家賃の補助があるなら出てみようか”といった気持ちの人が出店することになります。
その結果、商売繁盛、そのまま商店街の構成員として定着する、という事例は極めて少ないと思います。
多くの場合、補助金の切れ目が縁の切れ目。
 先進事例と言われるような商店街でもほとんど同じ状況です。

この事業に限らず、「成功事例」に学ぶにあたってはくれぐれも「この取り組みは商店街活性化にどう貢献しているか」に着眼すること。
事業は消化出来たが街の活性化とは無縁だった、という「成功事例」はいくらでもありますからね。ご承知のとおり。

 どこに問題があるのか?
冒頭に書いた「空き店舗活用の目的」をしっかり認識し、「街の活性化実現に貢献すること」を基準に活用を考える、という当たり前のことをサボったこと。
こういう取り組みでは結果は付いてきません。

 出店者は公募、「誰でも・何でも・歓迎」レベルで募ることになってしまう。補助金があるなら、といった安易な取り組みで、商店街に定着し、その活性化に貢献するような活用を産み出すことは出来ません。
 こうして取り組んだ結果残ったのは、出店者も補助制度も商店街も三方丸損、残ったのは「やっぱ商店街はもうダメぽ・・・」という心証だけ、ということになるわけです。

 「空き店舗を上手に利用して商店街の活性化に寄与させること」を愚直に追求するなら、
①今現在、商店街に出現することで、活性化に寄与するのは何か?
しっかり考え、
②空き店舗を利用してそれを実現するにはどうしたらよいか? 
しっかり考え、
③実現のシナリオを描き、
④その実現に段階的・計画的に取り組む、
ということが必要です。

 このプロセスに「妥協」はあり得ません。
妥協すると、「空き店舗活用事業は消化したが、空き店舗は減らず、街の空洞化はさらに進んだ」という結果を迎えることになります。すでに経験されているとおり。

 ところで皆さんの商店街、いますぐ欲しい・実現すれば街の活性化に直結する・という空き店舗の活用法がありますか?
 空き店舗が多くて困っているが、活用法は考えていない、というのでは困ります。
 個別具体の活用法も考えていないのに空き店舗が活用できると思ったら大間違い、さっそく、個別具体の利用法を考えてください。

 空き店舗の利用が街の活性化に直結するためには、商店街及び各個店にも取り組むべき課題が色々とあるわけで、空き店舗活用への取り組みを契機にそっちの取り組みもスタート市、成果を挙げる、という相乗効果を目指した取り組みにしないと活性化を実現することは出来ません。
これは空き店舗活用事業に限らず「活性化実現の常識」。

 おっと、大事なことを忘れるところでした。
「空き店舗活用法」はもちろん営利目的の活用であること。
「来街者」に何かを無料でサービスする、という使用法はあり得ません。

 空き店舗活用の原則は、通行者などに頼らず「営利事業として成り立つこと」であり、したがって、「自力で必要なお客を創造できること」です。これはゼッタイ的な条件。
いまどきの商店街、“おカネを使いにわざわざ出掛けてくる”行き先でないと、所期の目的達成には役に立ちません。
この原則を逸脱した空き店舗事業は、活性化に寄与できませんし、第一、そんな利用法では「補助の切れ目が縁の切れ目」でなることは、既に皆さんご承知のとおり。

 ということで、先日紹介した“観音どおり”さんでは「わがまちの活性化に具体的に寄与する空き店舗の活用」を企画、既にテーマは決定、目下実現へのシナリオ作りの最中のようです。
空き店舗の活用について、「連携」するなら今が最適かも、ですよ。

続きはクオールエイド サイトの【商店街・起死回生】で。

専門店の経営革新

 国が『中小企業新事業活動促進法』に基づいて推進している中小企業の「経営計画の作成」は、中小企業の「経営革新」を目的にしています。
「経営革新」とは“事業者が新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ること(中小企業新事業活動促進法第2条)です。

「新事業活動」とは、
①新商品の開発又は提供
②新役務の開発又は提供
③商品の新たな生産又は販売の方式の導入
④役務の新たな提供方法の導入その他の新たな事業活動(同法第2条)
をいいます。経営革新支援法時代には、「開発又は提供」だったものが「開発又は提供及び導入」となりました。導入つまり他社が開発したものの導入も「経営革新」となるわけです。

 さて、これを小売店、それも商店街立地の中小規模の「専門店」が取り組むとすればどういう取り組みになるでしょうか?

 「革新」はなぜ必要か?
もちろん「経営の相当程度の向上」を実現するため、ですね。
経営の相当程度の向上を実現するためには「新事業活動」に取り組まなければならない。
これが「法」の問題意識です。

Q:なぜ、「新事業活動」に取り組まなければならないのか?
A:従来の事業活動の継続では「相当程度の経営の向上」が達成されないから。
Q:なぜ、達成されないのか?
A:従来の事業活動が経営が直面している市場環境に十分適合出来なくなっているから。
Q:なぜ適合できないか?
A:市場環境が変化したから。

というように考えてきますと、「経営革新」は、「繁盛再構築」が必要な中小専門店にとって必須の・避けて通れない課題であることが明らかになります。
経営革新=繁盛店づくり、です。

経営革新に取り組むにあたって、もっとも重要なことは、
「経営革新」が必要となっている経営環境の変化を適切に理解すること。
この作業を省略した「経営革新」は革新の名に値しません。


「経営革新」に取り組むにあたって、もっとも肝要なことは「経営環境の変化」特に、自店の主要客相の生活・消費購買ニーズの変化を十分理解することです。

中小企業庁は、冊子“いますぐやる経営革新”を作成、経営革新の普及に努めています。
目的・意義、経営革新計画の作り方などが説明されていますが、肝心の「経営革新が必要となっている経営環境の変化」を理解することの重要性についてはほとんど触れられていません。

経営革新=繁盛店づくりに取り組むにあたっては、な取り組みが必要か、必要となっている理由をしっかり理解しておかないと、とんでもない目先の革新に飛びついてしまうことになりかねません。

一店逸品とかインターネットショップとか。
ポイントカードとかカード決済とか。

大事なことは、「革新」に取り組むあなたのお店とつきあうお客に「何を提供するのか」ということです。
環境の変化、特にお客の生活の変化・消費購買ニーズの変化を理解すると、従来の「商品・役務」がまったく新しい意味・価値を持って受け入れられる、という可能性を発掘することも出来ます。

 誰もが「経営環境の変化」を口にしますが、その内容はどう理解されているか?
口先だけではものの役に立つ知恵は出てきません。
続きは、クオールエイド【目指せ!繁盛店】

「活性化」と「意識調査」と

 商店街活性化対策の一環として「商店主の意識調査」を実施する、かってビジョンや計画作り事業でさんざんやってきたことですが、基本計画作成後の取り組みが停滞するなかで、「もう一度商店主の気持を聞いてみよう」ということで、「中心市街地活性化のための・商店主意識調査」などが起案され、取り組まれる事例が出ています。

 ※と、これは2003年の話ですが、いままた、同じような動きが始まっているようです。
“いつか書いた記事があったな”と見つけ出しました。
以下は2003年の記事、若干手直ししての再掲です。

 活性化の進展が見られない折から、何となく時宜を得た取り組みのように思えて、“そういえばこれまではあまりよく把握していなかった”と思い当たったりすると、「そうだ、その手があったか」と膝をたたいたりして・・。

 結論から言っておきますが、「何をやったらいいか分からない」、「取り組みが全く進まない」という状況(つまり、現在直下の状況ですね)では、「商店主の意識調査はしない」、懇談会も開催しない、というのが正しい。

 逆に言えば、意識調査や懇談会などは「やるべきこと」が明確になってからやる仕事だということですね。

■何故? 何故ならば 

 不用意に意識調査をやってはいけない理由、山ほどありますがいくつか紹介しましょう。

1.調査する側に技術がない
 何を言うか、調査項目の10や20、100や200は右から左に出してみせる、という人もおいでかも知れませんが、調査の目的は何なの?ということですね。
調査には目的があり、結果についての予測があり、調査は予測を確認するために行うわけですから、そういう趣旨の設計をしなければならない。何でもいいからたくさん聞けばいい、下手な鉄砲も・・・と言うわけには行きません。

2.被調査者側に準備が出来ていない
  1のような人に限って設問を「意見」の聴取にしてしまう。意識と意見は違いますからね。「意見は聞くな意識を調査せよ」、調査から問題点を発見したかったら、調査にはこのようなスタンスが必要になります。

 ところで。
現在の状況において、調査を受ける側:商店主の立場で調査を考えてみれば、とてもその回答を真に受けることは出来ません。
なぜか?

■商店主の回答態度 

 意識調査、まじめに答えようが脚色しようが何がどうなるものでもないことは、アンケートに答える側は先刻お見通しです。
抜本的な支援策でもあるのなら別だが、なんにも期待できないとしたら、
Q「業績はどうですか」
A「前年並み」、
廃業すれば店舗の借り手を斡旋するという話があるわけでもないから
Q「これからの計画は」 
A「このまま商売を続けたい」・・・。

 とにかく、的確な支援が約束されている訳でもないのに、「商売は苦しい」、「止めようと思っている」、「なんとかしてもらいたい」などなど、実状はそうであったとしてもそう答えたからと言ってなんとかなりますか? 
なにもないんだったら「前年なみ」「今まで通り続ける」と書いておく。当然の態度だと思います。

 将来の方針については「今まで通り続けたい」という回答が5割以上というのが通例。だからといって「何が何でも続ける」「続ける自身がある」という確信をもって答えているわけではありませんからね。
別に本音を書けばどうにかなると言うことではありませんし・・・。

 本音だったりするとそれはそれで大問題です。
だって「これまで通り続けたい」と希望しても「これまで通り」では「続け」られない、というのが商店街のお店が直面している環境ですからね・・・。

 転換しないと生き残れないにも関わらず、「これまで通りの方法で商売を続けたい・続けられる」と考えている人が50%以上を占めているということ。すなわち、商店主達の意識は現実の課題からと~ってもずれまくっている、ということです。
しかし、こんなことは調査をするまでもなく分かりきっていることですからね・・。

 アンケート調査の回答は、すべての回答の後に[・・・と回答者は答えた」と補足して読むべき。もちろん答えが真か偽かはまったく分かりません。こういう調査を真に受けて施策なんか考えるととんでもないことになります。

■消費者の意見も聞いちゃ駄目 

 消費者についても全く同じことが言えます。
消費者アンケートとやらで「商店街に欲しいものは?」と聞く。
「駐車場」という回答が100%だったとします。

 このことから何が分かるでしょう?
もちろん、「駐車場」という回答が100%だった、ということ。
分かったことはそれ以上でも以下でもありません。

 勘違いして、消費者は駐車場が欲しいと言っている-駐車場があれば買い物に来てくれるそうだ-駐車場を作ろう、といった短絡・省思考で行動しないこと。
 消費者は、「自分の欲しいもの」を回答したわけではありません。親切にも「この商店街には何が不足しているか」ということを考えてくれたわけですね。
私は別だけど、駐車場があればきっとお客が来るのかも、と何の根拠もなく考え・答えたわけです。

 ウソだと思ったら、「あなたは駐車場があれば商店街に買い物に来てくれますか?」、「そのお店はどこですか」と聞いてみるべきですね


■意識調査の目的 

 いやしくも基本計画のもと、全市的な課題として中心市街地・商店街活性化を推進しようと言うくらいのところなら、商業者の意識などは掌を指すように把握していることが大前提です。いちいち商業者に聞かなければ分からない・聞けば分かると思っているレベルでは事業担当者としてはなはだおぼつかない。

 商業者の意識調査の目的は、関係者とりわけ商業者自身が「自分達の現状と繁盛店を再現するために必要な問題意識・能力とにあいだにある大きなギャップ」を確認するための手法です。
調査の結果として、活性化を実現するためには○○○が必要なのにみなさんは×××だと思っている、このままでは活性化できない」ということを実証し、行動変容を迫る訳ですね。
商店主のみなさんが「なるほど、考えが間違っていた、これでは活性化できるはずがない、勉強しなくちゃ」と意識する=行動変容の第一歩を確保する手段としての意識調査、ということです。

 したがって、調査票の設問もこのあたりのギャップがはっきり出てくるものにしなければならない。

いくつか例を挙げてみましょう。


■たとえば 

 その前に、意識調査を商店主の皆さんの立場で考えてみると、

1.売り上げ激減、先行き真っ暗な時に
2.何の見返り(つまり活性化施策)の準備もせずに
3.人の気持ちを逆なでするような調査をしやっがて

ということですから、テキトーに書いとこ、となるのは当然といえば当然。設問を見るといろいろうるさそうだから「前年並み」を基調に答えよう、ということになる。
つまり、作為的な解答が寄せられる。

 調査主体はそんなことは百も承知、その上で調査結果を活用する、という方策がないと調査しても意味がない。
いや、意味がないどころか「また暇つぶしにつきあわされた」ということにもなりかねません。
今時「前年並み」と言う回答が出てきたら、上のような心理状態での回答だと考えて間違いない。

 とにかく、相手が困っているとき、その気になってないときは調査をしてはならない、というのはこういう調査の場合の基本常識ですからね。
 その気にさせるには、調査結果の用途がはっきりしていること。
抽象的に「今後の施策に反映させる」などではダメ、「問題点を見つけて対処する」と言うべき。もちろん問題点は調査対象である商店主の回答に現れます。

 現れるような調査を設計するのが調査の基本です。
聞きたいこと、知りたいことを羅列すれば、聞きたいこと、知りたいことが集まる、というのはとんでもない誤解。
そういう調査をしようとするのは社会調査のイロハが分かっていない証拠、プランナーさんにも意外と多いかも知れません。

 ともかく、意識調査はくれぐれも慎重に。
間違っても「要望の多かった順に施策を作る」などと言うことの無いように致しましょう。

 それにしても。
2003年の記事が今現在でも立派?に通用する、と言うところが凄いわけで、この調子だと10年後にも通用する・・?
おっとそうはいきません。そのころまでには商店街、きっちり結果が出ています。

基本計画 見直しの要諦

※【要諦(ようてい)】:そこを外すと対象の本質が掴めない、肝心カナメのところ。

(承 前)

 基本計画、どこを見直すべきか。
「中心市街地における商業の活性化」施策における「5つの欠落」を確認し、抜本的に施策を再構築する。
もちろん、見直しの目的は「商業の活性化」領域の取り組みを実効あらしめる、ところにあります。
次の三点を「セット」で掲げることが「見直し」の目的です。

その一 中心市街地活性化=①都市機能の増進と②経済活力の向上を同時に達成する戦略的な課題として ★都心型商業機能の再構築★ を掲げる。

その二 都心型商業は、ラグジュアリィニーズへの対応を主眼とするこれまでにない性格の商業集積を構築する。
中小小売商業の競争力の根幹といわれる「業種・品種揃え」=商業集積の構築を目指すことで、セルフ販売形態の郊外型商業、特に広域型ショッピングセンターとの「棲み分け」を実現する。

その三 商業集積の再構築は、既存商業者の自助努力特に「業容の転換」及び空店舗・空地への適格業容の商業者の誘致を二本の柱として推進する。
特に初発段階においては既存商業者の自助努力の組織的な推進が重要であり、特段の措置を講じることが必要である。

 ちなみに、現下の商業事情を踏まえて法及び基本方針をきちんと読めば、この「三点セット」がスキームから導かれること、スキームの本旨に即していることが容易に分かるはずです。

 既成の基本計画、何とか解釈すれば三点セットに合致しないこともないという場合は、計画の見なおしではなく、実行(行動)計画を作ることで対応できる可能性があります。
ただし、三点セットの内容と連関が理解されていないと、実効性を担保する「推進体制」の整備が難しいかも知れません。

 続きは、サイト「中心市街地活性化への道」 【都市経営コーナー】で。
 

基本計画の見なおしを勧告する

 このところ連日論じている基本計画のあり方についての記事を敷衍すれば、多くの都市にとって標題が喫緊に取り組むべき課題であることが明らかです。

 新スキーム(改正中心市街地活性化法)に基づく中心市街地活性化基本計画、第一号が認定されてちょうど一年が経過しました。
計画期間は5カ年ですから、既に2割の時間が過ぎ去りました。
青森・富山市を筆頭にこれから次々に認定一周年を迎えるわけですが、さて、問題は第一年度に何が達成されたか、ということ。

 他の領域についてはいざ知らず、こと「商業の活性化」、「経済活力の向上」というメインの事業に関する限り、“成功への軌道に乗った”と評価できるところは皆無だと思います。
これは由々しいことでありまして、スタートから2割の期間を経過して、未だに道がまったく開けたいません。

 では、過ぎ去った一年間の取り組みを土台にしてこれから「活性化への道」が開けていくのか、その可能性を準備するための一年間だったのか、というとまったく当てはずれ、準備は全然出来ていないのです。
何故そう言えるか?

 2月6日の当ブログの記事「誰が流れを作っているか」で次のように書きました。
**************************
相次いでアップされる各地の基本計画、他の事業領域に関してはいざ知らず、「経済活力の向上」実現の柱となる商業の活性化領域では次のような「欠陥」が共通しています。

1.広域的に分担する商業機能が明らかになっていない。
2.郊外型SCが「不在」と見なされている。
3.既存店舗の自助努力の重要性の指摘と支援制度の設置が欠落している
4.核的施設(百貨店など)の活性化に関心が届いていない。
5.商業活性化を推進する体制(四者体制)構築が放棄されている。
******************************
これについては、目下、サイトの【都市経営】「基本計画 見直しへの5つ課題」でさらに詳しく論じています。未読の方はぜひおつきあいいただきたい。

 上記5項目についての取り組みが計画されていない基本計画をいくらまじめに推進しても、「商業の活性化」を実現することは出来ません。それとも、あなた、「実現できる」と胸を張れますか?

 ことここにいたっては、対応の方法はただ一つ、「基本計画を早急に見直すこと」しかありません。
見直しの方向は、上記5項目にきっちり対応した商業の活性化策を計画すること、です。
問題は、誰が「見直し」の口火を切るか、猫の首に鈴を付ける度胸のある人がいるかどうか。
一年間の取り組みの成果を見れば「見直しの必要」はたちまち理解されるところですが・・・。

目下、「先進基本計画」のわだちを踏むことを基本に作成中の基本計画は即刻作成を中断、作業の抜本的な見直しを断行しなければならない。問題は担当者にその度胸があるかどうか、ということですが、多分、無いでしょうから既定路線を突っ走ることになります。
認定側の認定基準についても、一年間の経過を踏まえて見直しが行われるでしょうから、上記5項目についての計画が「皆無」の先行事例の踏襲でいつまで認定をクリアできるか・・・。

 認定の有無は別として、「商業の活性化」を実現していくシナリオを内包していない基本計画は、必ず見直しを迫られる時が来ます。その時は、多分だれの眼にも基本計画の破綻が見える時期、時既に遅し、となる可能性が高い。
もたもたしていると、商店街は再起不能に陥ります。既にそういう状況を迎えている中心市街地は少なくないのです。

 数値目標として、居住人口と通行量を掲げている基本計画は、あらためて、「住む人・来る人が増えればどうして商店街が活性化するのか?」ということを論証してみていただきたい。
商業は街の花・住む人、来る人は根や茎に当たる・住む人、来る人が増えれば商業は活性化する、というのは有名な藻谷浩介さんの中心市街地活性化論ですが、皆さんの基本計画、知ってか知らずか知りませんが、妄説の影響を受けているのではありませんか?

 ちなみに当サイトでは「住む人・来る人が増えれば所業は活性化する」というまったくボツ論理的な主張を、その主張の根拠とされている事例の引用のでたらめさの指摘を含めて、批判しています。

 「住む人・来る人」増加策をもって「商業活性化策」としている基本計画、イベントや一店逸品などの販促策をもって「商業機能活性化策」に代置している基本計画は、早急に見直しが必要です。
計画作成一周年は、「見直し」の絶好の機会、この時期にやれなければ、二周年、三周年とどんどん遅れていくことになります。
果たして二周年、三周年と果たして「活性化への潜在能力」を持続出来るかどうか、考えるとホントに恐ろしい話です。

 ということで、ぜひとも認定一周年を契機に基本計画の見なおしに取り組まれることをお奨めします。
え?と思われる人は、熟読玩味してください。
記事を徹底批判出来た人は「見直し」の必要が無いかも知れません。

 他の皆さんは、ぜひ見直しに向けて取り組みをスタートしていたさきたい。見直しを決意すると視界が一挙に晴れること確実です。
見直しはもちろん当社提唱の方向へ。

活性化の取り組み、評価の着眼

 さまざまのところで紹介されている「商店街活性化・先進事例」の数々、取り組みの参考にしたり、視察の対象にするになどにあたっての「選択の着眼」は何か?
紹介は結構無責任でありまして、紹介記事などを真に受けて出掛けてみると???となることが多い。特に「先進事例に付いていこう」という発想の場合、事例を見誤ると大変なことになります。「地獄への道」を同行することになりかねません。

 活性化への取り組み、「本物」を見分けるにはどうした良いか?

 これはもう、当該中心市街地あるいは商店街が、「個店の商売のあり方」の革新にどれくらい熱心に取り組んでいるか、ということをチェックすればたちまち分かります。

 「成功事例」とか「よく頑張っている」と評価されている街でも
①「個店のシャッターの内側の革新」をメインに取り組んでいる
②何故ならば、これが「商店街活性化=存在意義の再確立」の基礎だから
③取り組みの内容は、勉強と実践の両方だ
という取り組みが無いところは、「活性化」の実現につながっていきません。
イベントや販促サービスで「やった、やった」と騒いでいてもすぐにいきぎれ、です。「売り上げ」を実現できませんから。

ということで、「商店街活性化・成功事例」を見つけたかったら、「個店・シャッターの内側の革新」に全力で取り組んでいる、というところを探すこと。
事業のトップにこれを置いていない商店街の取り組みは、皆さんの街の取り組みと大同小異、真似たりすると大変なことになる。

 「個店の革新」に取り組んでいる商店街は、取り組みを決定するまでに相当勉強、協議、試行を繰り返しているはずです。もちろん、他の事業の不毛さも重々経験してきていますから、何のテーマの話でもますはイの一番にでてくるのは「個店の革新」という取り組みについて、ということになります。

 一店逸品とか、スタンプラリーとかの事業を羅列した末尾に「個店ごとの売れる店づくり」などと一行書いてお終い、というような商店街は、視察に行く必要もありません。

 「個店の革新」に組織ぐるみで取り組んでいる、という商店街が唯一「活性化実現へ見込みのある商店街」です。
「アソコは活性化しているらしい」という商店街の情報があったら、ネット上で検索、「個店の業容革新(表現はともかく)」に取り組んでいるかどうかだけに着目、評価してけして間違いはありません。

 ということで。
ハード事業が竣工したとか、百貨店がオープンしたとか、いろいろニュースが飛び交いますが、「既存個店は業容革新に取り組んでいるか否か」評価のポイントはここだということをお忘れなく。

 あらためてチェックしてみると「お手本」になるような事例がほとんど無いことにビックリかもしれません。
「お手本」はない、「お手本」がなくても取り組まざるを得ない、というところからスタートする取り組みだけが、活性化を実現する「本物」になっていくのではないでしょうか。

 このような視点から見れば「本物」ではないのに「成功事例」と喧伝されている商店街は結構多いのです。なかには,正直“え?うちが成功事例なの?”と青くなっている商店街もありますし、取り組みについて全国を講演して回っている人もいます。

 まあ、街もいろいろ、取り組みもいろいろ、ということでくれぐれも「評価の着眼」をお忘れなく。

善 循 環

「経営革新支援事業」を活用した繁盛店づくり

 参加者の店舗訪問ヒアリング、一巡終わり、15日に第一回目の勉強会を開催します。
内容を簡単に説明してみましょう。

初回は、オリエンテーションを兼ねて「商店街立地を取り巻く環境の変化」について。
変化の根源は「もの余り・店あまり」です。

 参加者の問題意識は「新規顧客の獲得」にありますから、第一回目でこれを完膚無きまでに撃破、二度と再び、新規集客とか店前通行量アップなどという「世迷い言」が出ないように、頭の中を整理してもらいます。
こういう文言が出てくるということは、もちろん、日頃頭の中に巣くっているからであり、こういう文言が頭の中に巣くっていては良い知恵が出てくるハズがない。
商人塾に取り組むと、こういう文言はきれいさっぱり脳内から掃討され、代わって新しい知恵が出るようになるわけです。

「集客は繁盛の敵」は、勉強会の統一キャッチフレーズです。

 伊万里商工会議所ではこの勉強会に「経営革新」に取り組む人以外もなるべく多くの参加者を確保したいと、案内状を作成、配付しています。

 案内のタイトルは:
「商店街の常識は御客様の非常識!」
~御客様の目から見た店舗と商店主が考える店舗の違い、御客様の生活の変化と消費購買行動の変化を認識する~
中心市街地の各商店街の理事長さんを通じて参加を呼びかけるとのことです。
伊万里商工会議所では次年度「経営革新支援」に取り組む予定、今回はその前哨戦という位置づけかも知れません。

 新規顧客の獲得を目的にした取り組みは、商売繁盛の敵、したがってもちろん「一店逸品」などはその典型です。
といってもまだ続けますか? あなた?
一店逸品から業容3Aの改革へ、というのは実現できないシナリオですからね。
住む人・来る人を増やす、イベントや非物販集客施設で非tどおりを増やすなどという取り組みも、こと商業の活性化を実現するための手だてとしてはダメです。
全国各地、これまでさんざんやってきたとおり。

 伊万里市中心市街地では、商店街は勉強するのが当たり前、という風潮が着実に拡がっています。
取り組んで成果が出ると、取り組みが楽しくなる、知恵が出ようになる、身体が動く、さらに結果が出る・・・、と良いことづくめです。

 takeoはこのところ伊万里市へ一日おきに出かけています。
既に仮設~試行の成果が挙がっているお店もあり、15日にはさっそく発表してもらう予定です。

「集客」は「繁盛」の敵

 売り上げが落ちたら販促をしてはならない。
小売業の鉄則ですが、当社が取り組んでいる「経営革新的繁盛店づくり」に参加している皆さんは、参加の目的を「新規顧客獲得」としている人が多い。

 客数減、売り上げ減が続いているわけですから、当然といえば当然ですが、ちょっと待った。
目下、経営を苦しめている「客数減・売り上げ減」の原因は何か?
「去る者は追わず」来なくなるお客のことはほったらかしで、新しいお客を求める?
それも一案かも知れませんが、新しい来店客には「客数・売り上げ減」をもたらしているお店の「業容」がマイナスに働くことは無いのでしょうか?
せっかく獲得したお客も「業容」を「自分のお店」と評価してくれるとは限りませんし、そもそも新規顧客をどういう方法で集めるつもり?ということもあります。
広告チラシ、イベント、一店逸品などなど、みんな失敗してますよね。

 「新規顧客の獲得」を目指すなら、いまどき、即ち、もの余り・店あまり時代において、あなたのお店が獲得しようとする「新規顧客」とはどういう事情にある人なのか?
考えたことがありますか? ありませんよね。
「事情のある人」をお客にしたかったら、お店の業容を「お客の事情」に合わせなければならない。
“お客の事情とお店の事情、お店の事情を捨てたお店が勝つ”って初耳ですか?
「新規顧客」を追い求めるのは、「お店の事情をそのままにして、お客に事情を変えさせようとする」ことですからね。
そんなことが出来る世の中ですか?

 しかし、「新規顧客の獲得」を意識する皆さんが、「集客は繁盛の敵」と聞かされてもにわかには信じがたく、また例え信じたとしても「代わりの一手」は出てこないかも知れません。

 そこで。
新規顧客が欲しくてたまらない、ホントは繁盛店を作りたいあなたに代わって、当サイトが考えています。
題して『「集客」は繁盛の敵」』 【目指せ!繁盛店】コーナーです。

新規顧客集めに専念すると、
①お金が掛かる
②長期低落傾向は止まらない
③新しいお客はつかない
ということで、「繁盛」の定義にまったく反する結果が起こってしまいます。

 クオールエイドが提唱する「繁盛店への道」、お金は掛けない、ということが第一条件でした。これは、お金がないから掛けられない、だから掛けない、ということではなく(それでもいのですが)、お金の掛かることに取り組んでも繁盛店は作れない、ということです。
「新規顧客の獲得」を目指すとお金が掛かりますよね?

 新規顧客を求めてなけなしのお金を費やしているうちに、顧客はどんどん減っていきます。
「減るから新しく創らなければ」というのは、正しいのですが、作り方が間違っています。

 どこが間違っているのか、どうしたら新規顧客が創れるか、常連の皆さんもあらためて考えてみられてはいかがでしょうか。

 もちろん、「業容革新」に取り組むことが唯一の方向と方法ですが、取り組むには、業容とそれを構成するスリーA(以下「3A」)について、さらに徹底した理解が必要ではないかと思います。

  なるべく近隣の商業者同士、一緒に勉強されることをお奨めします。
とりあえず、『「集客」は「繁盛」の敵』などを教材に如何でしょうか。
どうせ、皆さん、寄るとさわると「集客」「新規客づくり」ばかり話し合っているわけですから、あらためてホンキでこういうテーマに取り組んでみるのもよろしいのでは?

三すくみ状態

 中心市街地活性化の取り組みであらわになるのが、関係各方面、特に商店街・商工会議所(商工会)・行政という「商業の活性化」にスクラムを組まなければならない三者の位置関係です。

 これまでの取り組みのありようが見事に反映されておりまして、「三者関係を見ればこれまでの取り組みが見える」と言って過言ではないかも知れません。もちろん「過言」かも知れませんけど。

 これまでの経緯から相互不信に陥っており、ぶっちゃけた話が出来ない、というところが少なくないようです。
そうしますと、『基本計画』も活性化への効能効果よりも、これ以上波風を立てない・当たり障りのないところでまとめることになる。
肝心の「商業の活性化」を実現するための自助努力への言及・行動計画などは論外、“中心市街地の機能は商業だけではない、商業は商業施策だけでは活性化できない”などといった根拠のない・理由にならない理由をもって、「商業施策」から逃亡、専ら「住む人来る人」対策を中心に施策を列挙して「中心市街地活性化基本計画」一編のできあがり、です。

 しかし、さすがにいくら周辺事業に取り組んでも、肝心の「商業の活性化」という本丸は微動だにいたしません。
これではならじ、あらためて「商業の活性化」という課題に直面しなければならなくなっている、というのが「先進的取り組み」をしてきたところの現状ではないでしょうか。

 本気で「商業の活性化」に取り組まなければならない。実際に「繁盛する個店」の増加を実現する施策をシャッターの内外を問わず、体系的・計画的に展開しなければならない。
 そうしますと問題になるのが、上記三者の連携、ということです。商業だけではない、とか、商業施策だけではない、という決まり文句で触れずに済ませてきた三者の関係を洗い直し、修正しなければならない。もちろん、大仕事です。

 大仕事ですが、放置したままでは目的を達成する方向への踏み出しが出来ません。
目下、心ある担当者さんはこの課題の突破に腐心されているのではないでしょうか。
当社にもいろいろな状況が伝わってきます。

 うちには全然そんな問題は無い、というところもあろうかと思います。そういうところは、先人たちの取り組みが密接な「関係」を作ってきたところか、特に三者間の関係が希薄だったか、いずれにせよ、商店街の実状を見れば「仲良きことは美しきかな」で済まされる話ではありません。

 これからの展開で一波乱あるのかどうか。
takeo的には“雨降って地固まる”、火花が散るような局面をクリアしないと本物の取り組みにはならないような気がします。
「アレとコレについては口に出してはいけない」といったタブーを抱え込んだままの取り組みでは、万に一つも活性化が達成されることは無い、と思います。

 このところ、各地で三者による推進体制の抜本的な再構築の試みがスタートしているのではないか、と観測しています。
takeoも及ばずながら微力をと、時にアンビジブルなレベルでいろんな立場の人に会ったりしています。

三すくみといえば:これ
綱手姫が見あたらないようですが。

天神に今さらパルコ

 西日本新聞によれば、福岡天神 旧岩田屋本館にパルコが出店を計画中だとか。
何を今さら、という気がします。
まだ紆余曲折ありそうですが。

 福岡市天神、もちろん、西日本を代表するショッピングコンプレックスです。
九州のみならず中国地方まで、至る所で天神に購買力を取られている、という認識がある。
まあ、どの程度の調査の結果の物言いなのかは分かりませんが。

 見る人によっては。
天神は「危機的状況」にあるわけで、九州を代表するラグジュアリィゾーンを目指すべきところ(「大人の街」ってそういうことですよね)、遅れて到着した ♪渋谷 新宿 池袋 状態では話にならないのであります。今さらながらの丸井、パルコの進出は、「繁華街への道」ですからね。
パチ屋の連袂進出も夢ではありません。

 ちなみに一般に繁華街的ショッピングゾーンの中心客相は、「流行りものショッピング」です。
さらに、このところ、【理論創発】・百貨店論スレッドの考察を見ていただけば一目瞭然、当社的理解では、百貨店御用達・「スーパーブランド」ご愛顧客相は、「普及ブランド珍重客相」、天神は、普及ものと流行りもののショッピング行き先にどんどん純化していく趨勢にある、ということでありまして、これは天神のみならず、九州道の道都を目指しているであろう福岡市にとっても一大事です。

 天神界隈の「大人の街」への転換を目指す人たちが“狂瀾を既倒に巡らす”方向転換に成功することができるかどうか。
転換の核ともなるべき岩田屋本館がパルコになるのを傍観するようでは先が思いやられるわけでありまして、ここは何としても阻止しなければならないのとちゃいますでしょうか。

 ところで。
天神が「流行りと普及客相」に純化していくことは、福岡市郊外のショッピングモール及び各県庁所在都市及び中堅規模の都市にとっては、脅威が薄らぐことを意味します。
チャンスがめぐってくる、というわけです。

 せっかくめぐってくるチャンスをどうすれば活かせるか?
まずは、当社サイトの関連記事とじっくりおつきあいいただきたい。
世の中には「自己成就予言」というモノがありまして、“天神が怖い、天神に客を取られる”と思い込んでいると、ものの見方・考え方、立ち居振る舞いに至るまで「天神怖い」一色となり、ホントに天神が怖くてたまらない・だからといって手も足も出ない・哀れな街に成り下がりますからご用心。
そうそう、「中心市街地、商店街の活性化はムリ」という思いこみも、自己成就してしまいますので、こちらもご用心。

繰り返しになりますが。
天神さんは、何はともあれとりあえず、岩田屋本館⇒パルコという成り行きは阻止しなければならない、ですよね? 

天神にぴったり、こういうお店を揃えなくちゃ、というモデル
まだの人はぜひどうぞ。
ショッピング苦手の人にはちょっと敷居が高いかもですが、勇気を出して(笑、入ってしまえば結構なアンビオンス、業容スリーAをご堪能あれ。
ヨーガンレールとは
店舗展開は脱・ハコ。そのアンビオンスは「路面」にあることの意味をご賢察賜りたく。

新しい器に・・・

 中心市街地活性化基本計画、商業の活性化のための事業の柱の一つは、市街地再開発事業による商店街の整備です。
高層化して上層部は住居とすることで、「住む人を増やす」施策と一石二鳥を狙います。

 問題は、この新しく繰り替えた容れもので、どういう商売をするのか、ということです。
建物更新のケースに限ったことではなく、アーケードの改廃、ファサードなど景観整備等々、商店街の設備・施設を充実させるための事業との間連で、それらの事業の成果を活かしながら再スタートする各個店の商売の中身の作り込みはどう計画されているでしょうか?

 店舗改装やカラー舗装など、ハード部分を改良することで商店街が活性化するということはあり得ません。旧基本計画時代、あるいはもっと以前からハード事業オンリーの取り組みでは活性化できないことが理論的にも実践的にも明らかになっています。
ハード事業に取り組んだ結果、繁盛店が続出した、という事例は一個もありません。

 ハード事業に取り組むにあたっては、それに先だって“どういうショッピングニーズに対応する街に変わっていくのか”ということを決めることが必要です。
対応しようとするショッピングニーズによって、「容れもの」のあり方によって、内外の仕様が大きく変わります。
このことを無視して事業を進めるのは、「中身は不問、容れものを改良すれば通行量が増え、入店客が増え、繁盛するようになる」という昔ながらの考えに基づいて行動している証拠かも知れません。
取り組んでいるところはあらためて振り返ってみては如何でしょうか。
当サイトでは、通行量が増えることとお客が増えることはもともとつがう話であり、通行量を増やしたからといって街や個店の繁盛が実現するわけではないことを、繰り返し説明しています。
お客は店舗のデザインやカラー舗装を買いに来るわけでは無いですからね。

 容れものを決める前に中身を決めるべし。

このことに取り組んでいる商店街・実例があります。
アーケード撤廃事業を契機に、どのような商店街を目指すか、話し合いが始まり、事業終了後も引き続き「街のあり方」をめぐる論議、勉強が続くなかで、当社と巡り会いました。
従来は商店街としての動きがほとんど無かったところが、器を変える、という取り組みをきっかけに「買い物行き先」としての街のありかたを考え、もちろん、それぞれ自分のお店の「業容」を考え、革新に取り組む・・・。
ということで、全国的に見ても大変珍しい取り組みではないでしょうか。
事例を紹介したり、視察したりされるときは、こういう取り組みを対象にされるのもいいのではないかとと思います。
(インセンティブとしては「全国版・当たる宝くじ売場」があったりします。)

 前例としては、武雄市中心商店街で「ファサード整備事業」に取り組むにあたって、「ショッピングモールを目指す」という上位目標のもとで「容れもの」の新調に取り組んだことがありましたが、takeoが知る限り、それに続く今回の話は全国2例目です。
自分たちの力だけで「考え行動する商店街」になった、ということでは全国初、の事例でしょう。

 もちろん、アーケード撤廃事業の実施については、関係各方面の並々ならぬ尽力があったと聞いておりますが、取り組みを契機に「考え・行動する商店街」に変身したのは、専ら商店街の皆さんの自力思考・自助努力による取り組みの結果です。
取り組みの状況を知れば、事業に尽力された関係各方面もまさに「我が意を得たり」ということで、今後の事業推進に大きく参考になるわけですが、残念ながら新しい動きは外部にはまだあまり知られていないようです。

 この商店街の取り組み、もう一つの特徴は、婦人部が活動の主体となっていること。
日頃誰がお店を守り、お客さんと応対しているか、ということを考えればあり得る選択肢ですね。
仕組みを作り上げた理事会もなかなかの決断でした。

 現状、空店舗が多い商店街ですが“自分たちが繁盛すれば、自分たちと一緒に街を作っていくような人が出店を希望してくるはずだ”と確信して、まずは「繁盛店づくり」への取り組みをスタートした段階です。
「自助努力を組織化」した取り組み、効果が大いに期待されます。
機会があればぜひ一度視察に行かれることをお奨めします。

 上記のとおり、空店舗が目立っていますが、皆さんは元気いっぱい、話を聞かないと「何だ、この街は」、話を聞いてあらためてと一軒一軒を見ると、内部の「やる気」が現れている、“不思議”な街です。
もちろん視察の折りは、婦人部のリーダーさんの話をお聞きになることをお奨めします。

 観音どおりのみなさん、商売繁盛を軒並み実現して「商売を楽しみ」ながら、「さえない小都市の商店街活性化のモデル」、「希望の☆」になってください。

基本計画 作成プロセス

 わが国で「計画作成」について専門的な教育コース(計画一般論)を持っているのは、自衛隊だけではないかと思います。
その他の組織では、たまたま?計画作成時期に当該ポジションにあった人が、前例その他を参照しながら作成に当たる、というのが一般的のように思いますが如何でしょうか。

 計画作成能力は、
①一般論を修得する
②計画を作る
③運用過程をチェックする
 ②、③を繰り返し担当しながら
④関係情報などを収集、加工、理解する
などの作業による錬磨で向上していくわけです。

 計画作成能力についての教育機会を持たない組織では「計画部門」が「自然」に修得している「計画作成能力」が、その他の部門に、参照・模倣されることで、組織全体に伝搬していきます。各方面・段階の計画が「計画部門」の計画作成能力のレベルに近づくわけです。
大雑把にいえば、組織の「計画作成能力」は、当該組織の計画作成能力のレベルに到達し、そこにとどまる、といえるかと思います。

 組織の計画・企画担当者さんの任務は重大です。
担当する計画の出来映えが、組織全体の計画作成過程に伝搬し、そのレベルを決定するということですから。

 特に、「中心市街地活性化」といった、当該地区の都市機を増進し、経済活力の向上を図ることを目的とする計画など、総合的・長期的かつ多様な参加者の自主的な取り組みを必要とする計画を作成する場合は、要注意です。
当該組織、これまでこのような類の計画を策した経験があるのかどうか、あるとしてその出来映えはどうだったのか?

 組織によっては「計画作成能力」の点検からスタートすることが必要かも知れません。

 中心市街地活性化基本計画、作成にあたる「計画作成能力」にはどのような能力がどの程度必要か?
計画作成に必要な能力の定義もしないまま、能力の適否も検討しないまま、計画作成が行われているかも知れません。
皆さんが所属する組織では如何でしょうか?

 そうなれば、計画作成部署に配置された人は自力で能力を修得しなければならない。
自立的都市経営の時代というのは、都市の命運がその都市が持っている「計画作成能力」に掛かっている、という側面もあるわけで、図らずも「中心市街地活性化」への取り組みはこのあたりの問題を浮かび上がらせているのではないでしょうか。

 当サイトでは、【都市経営・入門編】で、中心市街地活性化基本計画の作成をテーマにした論述のなかで、「計画一般」についてのtakeoの考えを披瀝しています。
他にもいろいろな視点があろうかと思いますが、とりあえず、Web上でアプローチできるのは当サイトだけではないでしょうか。
お暇なおりにあらためてご一読いただくと、「計画一般論」レベルの能力アップに役立つかも知れません。
もちろん、役に立たないかも知れません。

基本計画&スキームのピンチ?

 商業の活性化、目玉は区画整理・再開発、商店街の建て替え。共同施設の新設・更新。
どこの基本計画にも必ずといっていいほど掲げられています。
問題は、肝心の施設計画の「中身」が決まっていないこと。
もっと大きな問題は、中身を決めずに入れ物だけ新調すれば活性化できると考えている関係者のアプローチ。

  建設の計画はあるが、肝心のその中身・つまりシャッターの内側の業容=アソートメント・サービス・アンビエンスの方向が決定していない。したがって、全体の業容ミックスを構築する方法ももちろん、決まっていない。
SC時代全盛時代にこういう建設計画でどう投資資金を回収するというのでしょうか?
 住む人来る人がいくら増えても、「回収」には関係ありません。回収には「売り上げ」が必要であり、それはシャッターの内側で、内側のみでしか実現できませんが、シャッターの内側をどう構想すれば投資の回収が可能になる業績を想定できるか?
「数値目標」はこのあたりにつながらないと、経済活力の向上という上位目標に照らして意味がありませんから。

  基本計画の目玉となっている施設・設備の計画がこの状態では、その昔、商店街近代化事業などに取り組んだ当時とまったく同じ発想、同じレベルといわれても仕方がないでしょう。
もちろん、当時は郊外型SCなど無かったからこそ有効だったわけで、いまどき、昔同様のアプローチで成功するはずがありません。

 「形態は機能に従う」デザイン関係の決まり文句ですが、もちろん、ハードはコンセプトに従う、ですね。
中心市街地の商業集積が一体的に担うべき商業機能が明らかにされ、それを分担する個別集積(商店街)・施設の役割が決まらないと、新調するハードのあり方は決められません。
百歩譲ったとしても、ハードの計画とそこに入れる中身(分担する商業機能)のあり方の構想は、同時並行できめて行かなければならない。

 さらに、中身が決まったら、中身の作り方を決めなければならない。
これはもちろん、既存個店の「業容転換」と空店舗の活用が中心になります。
皆さん毎度おなじみ、耳にタコですね。

 特に問題となるのは、既存個店が自力のみで新しい施設に見合う業容に転換していけるかどうか、ということ。これもおなじみです。
業容転換に中心市街地活性化の成否が掛かるわけですが、個店レベルに業容転換に必要な知識・技術が備わっているはずがない。
個店の業容転換、極めて重要ですがどのような方法で取り組んでいくのか?

 中身の話をさておいて区画整理・再開発・商店街の建て替え、共同施設の更新等々、ハード事業を計画するのは、このところ、取り上げている事例のように、「償還不能」につながる可能性が極めて高い。
中心市街地の商業は、施設が老朽化したから衰退したのではありません。施設を新調したが活性化は出来なかった、という商店街は少なくないのです。

 もちろん、老朽化している施設は新調するに越したことはありません。商店街の各種施設、老朽化していますから。

 問題は、事業に取り組む商店街、商業施設がそれによってお客の支持を回復出来るかどうかということです。
支持されないとペイできませんから、さらに重たい問題を背負い込むことになりかねない。

 ハード事業は、商店街・施設が新たに担う商業機能・ショッピングの場としての役割を明確に決めてから、というのが絶対的に正しい段取りです。
デスティネーション=「業容三点セット」を思い出しましょう。
商業施設がペイするためには、標的客相からみて、品揃え・サービス・環境の三大要素のバランスを実現し、維持することが必要です。
ハードの建て替えはその一部、「環境」の整備ですからね。
品揃えとサービスが伴わなければただのハコ。
あなた、いつもハコに惹かれて買い物していますか?

 ということで、基本計画所載のハード事業はあらためて「中身は何か」「中身は誰がどう作るのか」という根本を考えることが必要です。
いまどき、こんなことが指摘されるという状況は、個別中心市街地にとっても、スキームにとっても「大ピンチ」です。
このピンチ、どうしたら抜け出せるでしょうか?

続きは【都市経営】で。

商店街の「身動き」と基本計画の任務

 1月31日のエントリーで取り上げた、呉服町のパーキングビルについて、木下さんのブログで論じられています。
 おっしゃっていることは、まさにそのとおりだと思います。コメントさせてもらいました。
『商店街経営に結びつく負債とその連帯保証責任 』

 こういうことは、本来なら『基本計画』で対応あすべきことではないでしょうか。
「過去の投資が負担になって身動きがとれない」という状況において「活性化計画」を立てるわけですから、当然「身動きがとれる」ような対策を講じなければならない。
もちろん、平成徳政令・借金はチャラにしようということではありません。

「活性化=繁盛実現への道」を示し、その方向で「財政再建策」を講じる。
これは基本計画の重要な機能の一つだと思います。
それにしても基本計画は個別具体の商店街の問題状況について、知ってか知らずか、触れなさすぎ、というか、事情を踏まえた計画とはとうてい思えないものが少なくありません。

基本計画は、「商業の活性化」のうち、商店街について、
①こうすれば商店街は活性化、個店は繁盛する、
②組織の新しい収益機会はこう作る、
③したがって、投資は回収できるし、
④過去的債務も返済可能になる。
という「活性化への道」が計画されていなければ、何のための計画なのか分かりません。

 ということで、木下さんも心配していますが、各地の「新・基本計画」記載の各種投資案件、「回収可能性」はきっちり確認されているでしょうね。
「通行量が増えれば投資は回収できる」などということはありませんから、要注意。

 ご承知のとおり、都市内外から中心市街地を見つめる眼はとても厳しくなっています。今後ゆるむことは無いでしょう。
「既存計画記載のハード事業に補助金が使いたいから、新スキームに合せて基本計画を作り直す」といったノリでの取り組みが通用する時代ではない、ということが理解されていないのは、ごくごく一部の人たちだけ、といったら怒られるでしょうか。

 基本計画、「身動きが取れない」状態に陥っている肝心の商店街の皆さんからそっぽ向かれたりすると、いよいよ、何のための時間とお金だったのか、ということになります。
皆さんに「夢と希望」がわき上がる計画になっているだろうか、もちろん、徹底した自助努力は当然ですが、ということです。


誰が流れを作っているか

 相次いでネット上にアップされる各地の基本計画、他の事業領域に関してはいざ知らず、「経済活力の向上」実現の柱となる商業の活性化領域では次のような「欠陥」が共通しています。

1.広域的に分担する商業機能が明らかになっていない。
2.郊外型SCが「不在」と見なされている。
3.既存店舗の自助努力の重要性の指摘と支援制度の設置が欠落している
4.核的施設(百貨店など)の活性化に関心が届いていない。
5.商業活性化を推進する体制(四者体制)構築が放棄されている。

 如何ですか、このような欠陥を持っている計画ですが、このような欠陥を持ったまま、各種の事業(部分的事業)に取り組むことで、見事、商業の活性化=中心市街地の経済活力の向上を実現できるでしょうか。
如何ですか?

 さて、これまでに作られたほとんどの計画がこのようなレベルだということは、あらためて考えてみれば、ものすごいことですね。

 それぞれの都市で、固有の条件の下で取り組まれた計画作成過程だったわけですが、その結果、そろいも揃ってこのようなレベルの計画が作られるとは・・・。

 いったい誰がどんなつもりで作成過程を主導したのだろう?という疑問が起こります。

 実は、誰も主導した人はおりません。というか、わがまちの計画の骨格・活性化実現への道、そのシナリオは自分が描いた、という人はいないはずです。
目標もシナリオもない計画。
普通に考えればあり得ない話ですが、どうしてまかり通るのか?
誰がこのような流れを作ったのか?
基本計画をかくあらしめた犯人は誰か?
実は犯人はいないのですね。これが。

 基本計画をかくあらしめたのは山本七平さんの言葉を借用すれば「空気」です。
“基本計画、見直さないと支援が受けられない”
“新しいスキームを勉強して、マッチする計画を作らなきゃ”
“数値目標が必要らしい”
“う~む、よその計画はどうなっている?”
“え~とですね・・・”
という会話があったかどうかはともかく、基本計画の見なおしにあたって、これまでの取り組みを真摯に総括し、その結果を踏まえて新計画作成に臨む、という段取りがあったのかどうか・・。ありませんでした。

 作らなくちゃ、ということで何となく集まり、何となく「らしい」事業を枚挙し、何となく数値目標をきめて、何となくまとめてできあがり。

“何を言うか、会社作り、ハード事業などの合意形成には苦労したんだぞ”
でも、「何を目的にした会社、ハード事業なの?」と聞かれると、「スキームの要求に合致するための」「でないと支援が受けられないから」ということ以外、これといった目的は無いんじゃないですか?

 「商業の活性化」を実現するには、何が何でも取り組まなければ、ということで計画されたものじゃないはずです。
「何が何でも」的取り組みは、冒頭の5項目、これをきれいさっぱり放棄しておいて何をおっしゃいますやら。

 結局、前回同様「バックボーンとすべき商業理論を欠いたままの商業活性化事業」が羅列されることになり、その結果、冒頭で指摘したような基本事項が見事に欠落している計画が出来上がりました。
これは、計画作成能力~都市経営能力の根幹に関わる由々しいことですが、それはさておき。

 主導者無しでことが進むというのは、大東亜・四周皆敵・戦争以来のわが国の伝統です。
敗戦の総括無しでここまで来てしまったことのツケの一端が中心市街地に露呈している、といって言えないこともないわけで、旧基本計画の見なおしも「数値目標がなかった」「取り組みが商業偏重だった」、あ~、そうでしたか。

 基本計画。
あれこれの活性化事業に取り組み、歳月をやり過ごしているうちに、やがて明るい明日がやってくる・・・。
と、考えて作られたとしか思えないわけですが、まさかそういう考えの人はいないでしょうから、「みんなで考える」=「誰かが考えている」=「自分は考えていい」という各地にはびこる「省思考体制」のもと、誰も考えず・誰が作ったものでもない流れに支配されて出来上がった計画、ですね。

 5項目について、あらためて【都市計画】で考えますが、ぶっちゃけ、これはもはや担当部局、担当者さんレベルの話では無いのかも知れませんね。
「法」制定、「法」改正時点ではたしかに担当部門レベルの課題でしたが、ことここに至ればもはや担当部門レベルではどうにもならない・・・。
でしょうか?

 そうしますと、何のための部局か、ということになるわけですが・・・。

本格的な議論はサイトの【都市経営】で。
「基本計画の見直し、5つの課題」


関係各方面の参画

 西鉄が沿線都市の都市再生・中心市街地活性化に積極的に参画するため、専門部署を設置するということです。
毎度お世話になっているブログ「経営からの地域再生・都市再生」で木下さんが書いています。
『民間企業による、まちづくり専門部署の創設』
同社に確認したところ、スタートは8月になるそうです。

 交通・金融といった企業は「都市機能の増進・経済活力の向上」に密接に関係しており、計画作成委員会や活性化協議会のメンバーに必ず入っています。
プロとしての識見が期待されているわけですが、ここにきて「専門部署」まで設置して参画する、というのはこの問題が自社にとって「事業機会」である、という認識がある、ということですね。

 事業機会=このままの姿勢ではヤバイ、ということでもあるわけで、同社の場合、西鉄大牟田線の沿線各都市の中心市街地の空洞化の進展はハンパではありません。
出来るものなら何とかしなくちゃ、中・長期的には経営の根幹に影響が及ばないとも限りません。

 従来的に、呼ばれたからお座敷に出る、というレベルではなく、「都市機能の増進と経済活力の向上」という目的を実現する、という視点に立ったとき、何をどうしなければならないか、「方向と方法」の見直し・再構築という課題に、専門分野に止まらない識見を持って参画されることが望まれます。
もちろん、参画の目的を考えれば、これは必然的にそうならざるを得ません。

 ということで、西鉄さんといい、takeoがお手伝いした山梨中央銀行さんの例といい、新しい動きがでて来ました。
「方向と方法」の見直し・再構築につながるような活躍を期待します。


方向転換を広域に提案する

 当社はこれまで公開有料セミナーを東京・福岡などで単独・開催しています。都市の関係各方面の担当者がうち揃って受講されると、「共通の土俵」づくりに最適、という趣旨でした。
 先月開催された山梨中央銀行主催のセミナーは、県下各市町村の商店街・商工会等・行政などの関係者を対象に「商店街活性化の方向と方法」についての選択肢を提案する、というものでした。上記セミナーと似ています。

 目下、広域の市町村・中心市街地活性化の関係者を対象にした勉強会の開催という企画のプレゼンテーションを行っています。北部九州三県が当面の対象です。
「商店街活性化」「中心市街地活性化」の方向と方法について、各市町村の関係者が同じ提案を直接聞き、「選択肢」として検討してもらう機会を作るものです。
商店街レベルでの取り組みなど、中心市街地活性化の進展とは無関係の取り組みも可能になります。

 提案に出かけた先で「広域ではなく当市単独開催はどうか」というオファーを受けることがあるようです。たちまち具体的な取り組みに直結しそうですが、なかなかそうはいかないかも知れません。いつもの段取りで開催すると、集まってくるのはいつもの人たちだけ、ぜひ聴いてもらわなければいけない人たちの中に参加しない人たちが出てくる可能性が高い。
今回ぜひ聴いてもらいたいのは、行政方面のトップ、企画系、都市計画系、商工会・商工会議所のトップ、相談所関係、その他、都市内の「中心市街地活性化」関係の皆さんたち。
「商店街のための精神訓話か」と判断して参加してくれないと、「活性化への道」の共有という喫緊の課題への取り組みがスタートできません。

 これではならじ、ということで、関係各方面・全員参加を実現するための「広域対象」という企画にしています。主催者もいつもとは違う、趣旨に賛同してもらった県以下の後援を頂戴し、ともかく大仕掛けにすることで出来るだけ多くの人に集まってもらう。関係各方面も動きやすいのではないでしょうか。
「単独開催」を希望されるほど意欲のあるところは、ぜひ、なるべく多くの関係各方面の人たちの参加を確保していただく。
独自開催は、次の段階で商業者主体に実施する、というのが当社が描くシナリオです。

 まずは、トップ以下の中核的な関係者に「3時間のプレゼンテーション」を行う、というつもりで開催する、という企画です。
そうでもしないといつまで経っても実効的な動きが出来る体制が出来ない、SC開設は目前に迫っているのに、という危機感を持っているところに「仕掛け人」になってもらうわけですが、さて、手を挙げてくれる組織があるかどうか。
首尾のほどはいずれ報告出来ると思います。

 北部九州三県以外で、「活性化実現の方向と方法」に取り組みたいと考えておいでの皆さんは、とりあえず、当ブログ及びサイト【中心市街地活性化への道】の存在を出来るだけ多くの人に伝えてください。
「活性化への道」に賛同する人が増えることが、次のステップの不可欠の準備になります。
具体的な取り組みが実現することを目指して「広報宣伝」をお願いいたします。
 

新OSに旧コンテンツ

 続々と認定される新・中心市街地活性化基本計画。
見てみますと、こと「商業の活性化」領域に関する限り、これまでの計画とどこが違うわけ?というレベルのものが多すぎます。
旧コンテンツに「数値目標」欄を加えただけ。

 イヤ、うちとしてはこれまで計画したことのない事業だ、と胸を張っても、旧OS時代にどこかで取り組まれて所期の成果を挙げられなかった事業だったりするわけです。

 旧基本計画による取り組みに実効性が見られない、という状況で打ち出された「法」改正=OSの変更でしたが、まずいことに、事業の成果が挙がらなかったのはOSが悪かったからだ、という風潮が拡がったのではないか?
OSが悪かった(商業偏重とか)から活性化できなかった、OSが変更されたから今度は大丈夫、ということで旧コンテンツ(各種事業)をそのまま新コンテンツに移植して出来上がったのが、大方の新基本計画ですね。

 取り組みの総括が「数値目標の有無」というところにまで矮小化されて理解された結果、計画は「旧コンテンツ+数値目標」で認定をクリアされることになったわけです。
問題は、認定はクリアしたが、さて活性化の実現に本当に実効的な事業・取り組みを計画しているかしら、とあらためて振り返って見ると「愕然」とされる人もあるのではないか?

 実効性の無かった旧OS時代の計画とほとんど変わらない事業が羅列されているだけですからね。
頼みの綱は、「商業以外の取り組みの成果が波及すること」ですが、商業機能側の機能が旧態依然である以上、波及効果はありません。当たり前です。

 新しい酒は新しい革袋に、と言います。
とすれば、新しい革袋には当然、新しい酒を入れるべき。

「改正法」という新しいOSに、従来的活性化事業という旧コンテンツを移植して能事終わり、これで商店街は活性化できる、とホンキで思っている人は、各地の関係者の中にたぶん、一人もいませんよね。

 誰もが「ムリだ」と分かっていても口に出すものは皆無、破局に向かって粛々とことが進んでいく、というのは大日本帝国、大東亜戦争突入以来の伝統的ビヘイビア、地方の時代と言うものの地方にもきっちり受け継がれています。
ビヘイビアを打破できるかどうか、中心市街地活性化のみならず、広く都市そのものの命運が掛かっている、という状況ですが。

狂瀾を既倒に巡らす

 昨日は取り組み状況についてのヒアリングと「方向転換」の段取りについて、突っ込んだやり取りを行いました。「広域的な啓発」という講習会を構想していましたが、急遽変更です。
実は当社が「広域」の事業として提案したものが先方の意志で「個別」に変わるというのは、このところよく経験しています。

 さて、中心市街地活性化という仕事の困難の一つは関係者が複雑多岐・多数に渡っていること。どこからどう手をつけていけばよいのか、なにしろこれまでさんざん取り組んできた事業について、「方向と方法」を見直そうということですから最初の一手が問題です。

 全般的な状況としては、もはや首長さんが登場して、“ホンキで繁盛する商店街を再生していこう”と「中心市街地活性化本部」を開設、みずから本部長に就任し、週に一日は必ず本部長として執務する・・・というくらいの取り組みにしないと「実効ある取り組み」は期待出来ないのではないでしょうか。
国は内閣総理大臣が「中心市街地活性化本部」の本部長に就任して事業の重大性と決意のほどを示している、問題の特性からして市町村も本部設立、首長の本部長就任はあってしかるべきだと思いますが・・。
どう思いますか? 地域再生・都市再生と一緒に考えてもいいかも知れません。
「都市総合再生本部」。もちろん、メインは中心市街地にしておかないと、虻蜂取らず、です。


 総理大臣といえば、その認定を得た基本計画が続々生まれています。
既に30個所くらいにはなったのでは無いかと思いますが、さてそのうち、“この計画にしっかり取り組んでいけば我が中心市街地は必ず活性化できる”と関係者が自信を持てるものが幾つあるでしょうか・・。

 そもそも基本計画に対する「内閣総理大臣の認定」とは何を意味するのでしょうか?
①この計画を実施すれば当該中心市街地の活性化はOKである
と総理大臣が保証する? まさか、ですね。
②計画が「「法のスキームに合致している」ことを認定する。
こちらの方でしょうか。
で、もちろん、「法のスキーム」は、“これにしたがって計画すれば活性化は成功する”という類の「申請書」ではありませんから、認定・即・国がその実効性を認定した、ことになるのか、ならないのか・・・。

 実務としてはもちろん、認定を得たからといって活性化の実現が「保証」されるわけではありません。総理大臣が認定したからといって「これで一安心」と言うことはゼッタイにありません。あらためて「認定」の重さを噛みしめ、実効的な実施段階を作り上げていかなければならない。
特に基本計画では不問とされている「商業者の自助努力」をどう組織していくのか?
その第一歩として、空洞化が止まらない商店街の店主は何に取り組んでいくべきか? 
さっそくの難問、活性化実現に向けた取り組み、「自助努力の組織化」・「行動計画の作成」というこれまで「避けて通ってきた課題」が待ちかまえております。

 もちろん、これまでの計画作成のフローの延長線上でこれらの課題への取り組みが構築阿されるとは考えにくく、当記事冒頭の「ヒアリングと段取り協議」的プロセスが必要になったりするわけです。

「狂瀾を既倒に巡らす」という言葉がぴったりですが、成果のほどは決定した段取りの動き次第。

 「認定」の有無に関わらず、基本計画を実効ある「行動計画」にしようという「見直し」の動き、takeoが承知しているだけでもいくつかの都市でスタートしています。
皆さんの中心市街地は如何ですか? 徴候が現れているでしょうか。
“「認定」がおりた、良かった、良かった”というのは当日限りのこと、翌日からは「空洞化のいっそうの進展」という現実への本番の対応が迫られている、というのが多くの中心市街地の実状ではないでしょうか。
でも見直しは必要だが、担当者レベルではもはや如何ともし難い、というところもあることでしょうが。もとはといえば担当者さんが敷いてきたレールの行き着いた先、ですが・・・。
あらためて、どこからか「見直し」という声が挙がるかもしれません。
挙がるといいですね。

基本計画、目下作成中のところ、これから着手するところは、スタート時点が肝心、くれぐれもご用心あれ。

環境の変化は必ずプラスに出来る

 建築基準法の改正以降、建築業界は大変な状況だと聞きますが、これを千載一遇のチャンスととらえ、しっかり受注を伸ばしている住宅建築会社があります。

 手続き変更に機敏に対応、「二週間でクリアする」ということと、いまどきの施主の琴線に触れる提案・施行をセットにしているとか。
考えてみれば当たり前のことですが、一般に施主の住まいに対する期待と「古民家再生」というような流れとはまったく無縁だそうで、思い出せば、当社が一昨年手伝った賃貸マンションの企画でも、“和室はインテリア”というノリでした。
全体は洋風で、和室は一間だけ、つまり、和室は丸ごとインテリアという見立てです。四畳半がインテリアというわけで有田焼や大川の家具など地元産地の商品群が「インテリア部材」として採用されました。

 大きな環境変化、既存業界が対応に苦しむような変化の場合、機敏・的確に対応した企業に顧客が集中することになります。
変化は、どんな類のものであれ、つねに、必ず、プラスにすることが出来る、と考えて知恵を出すことが必要ではないでしょうか。
危機だ、と考えるのと、プラスにするぞ、と構えるのとでは結果が大きく異なります。
もちろん、これは個別企業レベルの「方向と方法」の話です。
 ただし、従来的経緯のなかで恒常業務に邁進していると、見るべきところが見えなくなっているかも知れません。

「恒常業務は戦略業務を駆逐する」
くれぐれもご留意あれ。

  こういう時期こそトップは、恒常的業務から身も心も切り離し、企業・市場・社会の行く末を凝視しなければならないわけですが、分かってはいても実際には困難な人もあります。
当社では遊びがてらのご来訪をおすすめしていますが・・・。
有限会社クオールエイド
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有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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