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imabari towel(今治 タオル)

 先日、NHKで今治市のタオル業界の新しい動きが紹介されました。
「五感で堪能できる」

Iimabari towel

という統一ブランドが立ち上げられました。 

 今治市は世界有数のタオル産地として有名ですが、長年に渡って中国製品との競合に苦しんでいることは、国内消費財産地の例に漏れません。
高度な技術を活かして新市場を開拓する、という課題を掲げて産地ぐるみで取り組みが行われてきました。
取り組みに招聘されたデザイナーの佐藤可士和さんの提言で、多角化ではなく、タオルそのものを極める、という方向が選択されました。
詳しくは、サイトで確認してください。
タオルに求められる本来機能は、「想定される環境において瞬時に水分を吸収すること」「皮膚にやさしく・安心・安全」ということ
でしょうか。初心に帰ってタオル本来の機能を妥協することなく突き詰めた、ということでしょう。
「魚が最後に気づくことは、環境としての水の存在だ」といった人がいますが、「あるべきタオル」への気づき、外部からの提言だった、それもデザインを期待して招聘した人による、というのが示唆的です。

imabari towel  フェイスタオル 小売価格 1,260円です。

ちなみにGMSでは一本100円からありますが、100円と1,260円、競争などは全く無いはずです。
デザイナーズブランドですとimabari以上の価格もあり得ますが、使い勝手は100円とどこが違う、という程度、馬鹿なタオルは100円に劣ります。

 ショップでは「五感で堪能できる上質なタオルを」というコピーが使われていますが、てらうことなく・思わず「堪能」という言葉が使えるかどうかは、これからの「繁昌への道」ではないでしょうか。

 伝統的な消費財産地の多くは、もはや産地の体を成していないところが多くなっています。活性化への取り組みが続けられていますが、「優れた技術を他の方面に活かす」、あるいは「デザインで付加価値を」という方向が多いようです。
産地にとっては「新しい試み」でも進出分野にとっては新しいとは限りません。なかなか実らないわけです。

 そうしたなかで今治では、たぶん「技術を活かした新分野への進出」を期待して招聘したデザイナーさんの提言で「タオル」を見直すことになったわけです。
テレビでは佐藤さんの提案(期待していた方向とはちがったわけですが)が検討され採用される会議の様子などもみられました。

 産地が果たしてきた「生活」におけるポジションを「生活の堪能」という視座からとらえ直すことで、“生活のなかで期待されていることの実現を支える”という本来業務に徹する中から、新しい消費材産業としての可能性を獲得しつつある、というのがimabari towel の現在のポジションです。
「方向」が決まれば迷いはありません。次々に新しいチャレンジが行われているようです。

 本来業務を「生活」という視座から見直し、そこで求められていることを再定義して実現、提供していくという方向はメーカーも小売も同じ、「活性化への道」ですね。

 いまどきの日本国内で何とかしたい消費財産業は、この方向を極めること、もの余り店あまり時代には存在意義を明確にすることが大事です。
存在意義が無いものが儲けられる時代ではありません。

 imabari towel、三越に常設売り場が出来たそうです。
こういう商品、あなたのお客さんにも使ってもらいたいと思いませんか?
“うちは田舎で人口も少なく、そんなタオルは売れない”というのはあなたの思いこみでしょ?
あなたの思いこみがあなたのお客の「生活堪能」を妨げ、あなたのお店の繁昌を阻害しているのかも知れません。

 地元の生活・消費者を「どうせここは田舎だから」と断定し、田舎的生活を押しつけているのは、他ならぬ小売店の業容だ、と言われたらご腹が立ちますか?

 「もの余り時代にものを売る」という立場の人はあらためて考えてみるべき。

 ちなみに、クオールエイドが定義する「堪能」とは:
“期待していた〈情⇔景〉を実現して、そのなかで心が喜んでいる”ことです。ラグジュアリィそのものですね。
“これ高かったんだから”なんてことは、まったく関係無い話でしょう。

「産地ニッポン」、活性化への道だ、と思われたら
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