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小売業の原理原則

1.「小売業の一般理論」
一般理論というのは、たとえば○○の一般理論といえば、
○○に属するすべての○○に共通する話、
という意味です。

小売業界では、SMの一般理論、CVSの一般理論などが比較的確立されています。
遅れているのが「商店街の一般理論」ですね。
小売業全体についての一般理論=「小売業の一般理論」がサイトで「学者さん、確立してください」といっている「商業理論」です。

実際にがんばっておられる先生がおられます。
石原武政
著作目録も出ています。

 石原先生の著作中takeoが読んだのは
『まちづくりの中の小売業』『商業学(新・旧)』『商業の外部性とまちづくり』です。
原論レベルで個店外部、商店街、集積との関係を論じられているのは、石原先生だけだと思います。(おっとtakeoもいましたw)

 商業理論、全体として発展途上にあるわけですが、もちろん、理論より先に実践がある、というのが当然です。理論が出来上がるのを待っているわけにはいきません。手探りで進む以外に無いのですが、とはいうものの大きな失敗をすることなく着実に繁昌を実現していくには、“何はともあれ、店舗を構えた小売業(有店舗小売業)であるかぎり、このあたりをはずせば商売にならないだろう”というあたりを押さえておくことは必要です。

 これが「小売業の原理・原則」すなわち、“これを逸脱すると小売店は立ちゆきませんよ”長期的に見るならば、というレベルの知識です。
 これらをつかみだし、しっかり応用すると「店づくり・業容構築」の基礎になる。
 ということで、「小売業の原理原則」、自然な科学の原理法則のように「破ることが出来ない」ものではありません。


2.小売業の原理

 ここで原理とは、「小売業とは」という定義のこと。

分業社会における生産~消費の多様・多段階の機能のうち、何を指して「小売業」と名付けるのか?
ちなみにここで「業」とは営利を目的に営まれる仕事、という意味です。

小売業とは、
①消費財を
②他から調達し又は自ら製造して
③最終消費者に提供する
ことを業とするもの。

簡潔で紛れがないですね。

用語の説明:
消費財:人々がその生活を作り上げるために必要な材料
他から調達:仕入れて
自ら製造:製造小売は小売です
最終消費者:売買目的の調達ではありません
提供:ある価格で通貨と交換する
ということ。

 この定義に小売業のすべてが押し込められています。
ということをちゃんと理解していれば、あとはこれをどう展開するか、ということになる。

たとえば、顧客とは
①生活を作り上げるために必要な材料の購買先を
②うちのお店と決めている人
のことですね。

競合店とは
①お客から見て
②自店との間に「選択可能性」が成立している
③と見なされている店
のことです。

店づくりとは
①お客から見た
②生活を作り上げる材料の調達行き先としての満足条件を
③出来るだけ充実させること
でしょう。もちろん、「営利事業」ということが前提であることはいうまでもありません。

などなど、いくらでもでてきますし、「業容」もまずはこのレベルで定義しておかなければならない。


3. 「お客から見て」ということ

 これは、小売店・小売業のみならず「マーケティング業」全般に等しく共通するところですが、とりわけ、立地商売・すなわち地面に柱を立てて店を張っている有店舗小売業の場合、ことの成否を左右する極めつけの視点です。

競合店とは
①お客から見て
②自店との間に「選択可能性」が成立している
③と見なされている店
のことです。
をさらに敷衍(敷衍=ふえん:詳しく述べる・押し広げる)すると。

 あなたがいくら「あそことうちは競合していない」と思っていてもお客が購買行き先の選択にあたり両者を比較対照していれば、これは紛れもなく「競合」ですし、逆にあなたが「競合だ」と思っていてもお客がそう思っていなかったら競合関係=お客の選択行為は成立しませんからね。例:商店街vsショッピングセンター。

 こんな状況で「競合対策」などは無益なこと、商店街が「SC対策」とかおかしくって、となるわけです。

「繁盛店を作る」に立ち上がった人がまず取り組むことは、
「購買行き先の候補=選択肢」と認知される「お店のあり方」を考え・作り出すことです。

①お客は誰か、何を求めているかを想定する
 この時大切なことは、競合があ~してる、こ~してるということを知ることではなく、お客の「選択の基準」を知ることです。

 お客は何を基準に買い物行き先を決めているか?
これを知り、行き先としての条件を整えることが競合対策です。
これが「本当の競争相手はお客だ」といわれる理由ですね。

かくして、
①お客から見た
②生活を作り上げる材料の調達行き先としての満足条件を
③出来るだけ充実させること
こそが小売業経営における究極の課題であり、競争とは買い物行き先としての評価を巡って顧客の心の中で繰り広げられる「選択過程」で選び出されること、です。
もちろんその前に脳内ショッピングマップにノミネイトされることが必要なことはいうまでもありません。

 「業容」はこのレベルの課題から日常的なお店の運営に至る経営全般に関わっている重要な言葉だということが理解されたと思います。

「店づくり」を理解し、実行することが繁盛実現への王道である。

おっと、正しくは:
「店づくり」は「お客から見た買い物行きさき」を作ること、これが繁盛実現への王道である。
といういことですね。

 ところで、当ブログ、このところ、個店繁昌・実務レベルのお話よりも、中心市街地・商店街活性化関係の議論に傾斜・集中しています。
お店大好きのtakeoとしてはちょっと寂しいところですが、「計画作成」が一段落すれば、繁盛店づくりにまっしぐら。
 業績アップに直結する売り場づくりのありかたなど、売れてなんぼの商売人にふさわしい取り組みについてどんどん突っ込んで行くつもりです。

原理原則、まとまらない話になってごめんなさい。
引き続き、あまり間をおかずに続けていきますので。

 ところで。
「繁盛店づくり」一緒に取り組む仲間がいますか?

 セミナーなどでたまに、「そのノウハウはうちが独占したい」という人がいます。少なくともこのまち、この商店街では独占したい、ということですが、おお間違いです。 
ノウハウは共有・普及させてこそ価値がある、と考えてください。
普及のプロセスで、改善が行われたり、誤りが発見されたりします。
後生大事に抱え込んでいると、その分、「革新」が遅れます。
ウィキを考えてみてください。
仲間づくりは大事なこと、商店街立地の商店主さんは孤立無援状態に陥っている人が多いようですが、それは別に商店街立地の商業者の宿命でも何でもないと思います。
 仲間を作って切磋琢磨、どうせ作るなら同じ商店街で、さらに言えば同業者というのは如何でしょうか。


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藻谷さん的『商店街活性論』⑥



藻谷論文の検討、おおむね終わりました。
藻谷さんの商店街活性化論は、藻谷さんの主張をそのままたどっていっても「活性化の実現」には到達出来ないことが明らかになったと思います。
さらに、藻谷さんのシナリオがどこで間違った方向に行ったのかも明らかにすることが出来ました。

 簡単に結論を言います。
○藻谷さんが商店街衰退の「主犯」であると指摘している「地権者」の責任を藻谷さんは論証していない。状況を見れば衰退は「地権者」の行動によって起きたものではないことが明らかである。
○藻谷さんが提唱する「活性化のシナリオ」のカギである、“有力な商業者を空地空店舗に誘致する”という案は、①シナリオに乗ってくる賛同者が(必要な数だけ)いない。②いたとしても彼らの影響が商店街全波に波及することは難しい
ということで、採用できません。

詳しくは、作業現場へどうぞ。


 残っているのは「どうして藻谷さんは間違ったのか」ということと、「批判は分かった・対案を出してみろ」ということですね。
「対案」はクオールエイドのサイトそのものが該当するからいいとして、問題は「なぜ間違ったのか」ということ。

 原因はいろいろ考えられまして、中には藻谷さん固有の外原因と、『基本計画』のプランニングに関わる人たちに共通することもあるように思われます。そこら辺を明らかにすることにも意義があると思いますが、とりあえずは、これまでの作業を見直して必要な修正などを行いたいと思います。

 未読の方も、この機会に是非ご一読いただきますよう新ためてご案内します。

藻谷流 『商店街活性化論』 批判

藻谷理論の批判的検討(2)


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  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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