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商店街組織の活性化

 このところ「中心市街地活性化を推進する体制」について、考えることが続いています。この体制は、自治体・活性化協議会・まちづくり(都市機能の増進)調整機関・商業活性化(経済活力の向上)調整機関・各個別事業の推進者などによって構成されますが、この「体制」の組織機能図は、基本計画に明記されるべきですね。
これまでの基本計画ではどうだったでしょうか。
 スキームに指示されていなくても、中心市街地活性化のような大規模な仕事には「体制」の整備が不可欠であることは分かり切ったことです。基本計画に明記されているか否かで、都市の経営能力の一端を伺うことが出来ます。

 さて、スキームではとりあげられていませんが、事業を推進していく上で大変重要なことの一つが「個別事業者」である商業者の組織(以下、「組合」)の整備です。
現存ずる組合は、おおむね商店街振興組合的組織であり、従来、共同経済事業・施設事業の事業主体として活動してきました。
組織の機能や能力も固定化しており、特に空洞化に悩むところはそれさえ劣化していることは、よく知られています。
 中心市街地活性化の主テーマは、「商業街区の機能の増進」と「商業の活性化をメインとする経済活力の向上」ですから、個別の活性化事業の担い手である、組合およびその連合組織が所要の事業を推進していく能力を持っていることは、大前提です。

 実状はどうでしょうか。
佐賀県の場合は、すでに何度も紹介しましたが、次のような情況にあります。
参照:「商店街振興組合の実態と課題
 私が知る限り、この状況に陥っていないところはきわめて少ない、全国ほとんどの商店街・組織がこういう状況で課題に直面し、かつ、解決の方向を見いだせないでいる。
「中心市街地活性化法」制定以来8年を経過した今現在もなお、というのが実態ですね。

 商業者の組織が活性化を推進していく能力を発揮できるようになること、取り組みに必要な知識・技量を修得し、組織を活性化させることは、中心市街地活性化の成否を直接左右する大きな課題ですが、この課題への取り組みを免れている、すなわち「活性化を推進していく体制が整っている」組合は、きわめて限られているはずです。

 計画にもとづいて展開される各種の事業は、最終的に、商店街・個店の取り組みと連動することではじめて効果を挙げることが出来ます。「商業の活性化」とは通りが賑わうことではなく、連袂する個店の売り場がお客で賑わい・「買い物の場」として機能することであり、このことを実現するためには、個店の「売り場の改革」は避けて通ることが出来ません。
 この課題への取り組みを推進する商業者組織の整備はどの都市にとっても緊急の課題となっています。

 ところが, 従来の『基本計画』ではこの問題を直視し、取り組みを講じているものがほとんどありませんでした。
総務省の「総括」でもふれられず、新法のスキームでも強調されていません。これまでのところ、認定を受けた基本計画でも対策を計画している例はありません。

おかしな話ですね。
商業者の自助努力の方向と方法を示していない基本計画は、知らず知らずのうちに“商業者のためにやってあげる」計画になっているのではないか?

 どこの集積・個店で買い物をするかは、個々のお客が決めること、お客は、「業容」をチェックして買い物行き先を選択します。居住人口が増えたとか、アクセスが良くなったとか、人通りが多いなどなどは、既存商業機能の業容改革の必要性をほんの少しでも軽減することはできません。

 すべての事業と並行して「個店の活性化」「業容改革」が進められなければならない。
①個店の自助努力を組織して、ショッピングコンプレックスの構築と
いう方向と方法に漸進すること、
②取り組みを通じて確実に個店の業績を向上させること。
この二つが中心市街地における商業の活性化を実現するための「王道」であることは、皆さんすでによくご承知のところだと思います。

 問題は、この王道を歩むために必要な施策をしっかり講じること。商業者が自分の足で歩まない限り、活性化を実現することはできません。
 基本計画には、商業者・商業者組織が活性化実現の道を進むために必要な条件を作っていく取り組みが計画されていなければならない。
リンク先の事業活動などは、当然、基本計画あるいはそれを受けて作られる行動計画に組み込まれていてしかるべきです。

 基本計画をチェックするときは、「推進体制」がどう考えられているか、というところがキモの一つ。

○関係各組織を網羅した組織機能図の作成
○商業者組織の活性化
この二つは、新旧既存の基本計画がほとんど「考慮の外」においていた、活性化実現の必須条件です。

これから計画立案に取り組まれる皆さんは、以上についてくれぐれもお忘れなく。計画には必ず「能力転換の必要性」と「具体的な取り組み」の計画を記載してください。

 ちなみにこのことに限らず、「法」のスキームには示されていないが、活性化を目指すには当然わきまえておかなければならず、当然、基本計画はそれらを反映したおかなければならない、ということがいろいろあります。
どうしてそれらがスキームで一々言及されていないのかというと、「あんまり当たり前すぎる」からですね。

スキーム、手取り足取り一から十まで書いてあるわけではありません。スキームとそれを使う人の間には「暗黙の了解」というものがありまして、「個別事業の事業主体は、取り組もうとする事業を完遂する能力を持っている、持っていなければ整備する」というのは「了解事項」です。

 このことをすっかり忘れて、“「マニュアル」に記載されている事項についてだけ計画すればそれでOK”というのは経営や事業や組織に無知な証拠ですからね。

 だよね、と思った人はあらためて「計画づくり」のシナリオからチェックして見ることが必要です。

すなわち。
この事業の成果を挙げるためにはどのような条件が必要か?
その条件は揃っているか?
揃っていないとすればどう揃えるか?

ということは必ずチェックして下さい。

■ 「七つの疑問」(続き)

自民党有司による「教育再生会議への七つの疑問
 これをネタに6月1日当欄で『「活性化」の活性化』とタイトルして取りあげました。

【都市経営】で中心市街地バージョンにアレンジしてみました。

 両者を比較してみると、都市経営上の大きな課題が、「問題解決へのアプローチ法」「問題解決スキル」というレベルにあることが実感されます。

上記スレッドではさらに生々しく(笑、考察してみたいと思います。皆さんも是非どうぞ。


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進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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