お奨めの本

サイトでときどきやっています。お役に立てば幸いです。

■生きとし生けるものに共通する「よりよく生きる」という問題に取り組むために。

①長谷川宏『新しいヘーゲル』講談社現代新書 1997

 理論とは何か、人が生きていく上でなぜ理論が必要か、を確認するために好適です。
「啓蒙=自分の問題に自力思考で取り組む」ことの実現が哲学の「本場」の基本課題であることがあらためて確認されます。
ついでにそれを移入した我が国の哲学業界の言説がどうしてイヤになるほど難解なのか、その理由も。

②池谷裕二『進化しすぎた脳』講談社 ブルーバックス 2007年

 “脳が脳を理解する”ことは、脳にとって目下最大・最強の難関ですが、この本は最前線を担っている人が、現場の状況を「中高生」向けにレクチュアしたもの。
環境と脳の構造と意識の関係の分析の現在の到達点を分かりやすく。「科学とは何か」、「知識とはなにか」整理整頓が必要になり、かつ、手助けをしてくれます。①との併読がお奨めです。

③同じく『記憶力を強化する』ブルーバックス 2001年

 もちろんハウツウではなく「記憶の原理」に関する最新の知見。著者は東京大学大学院薬学研究科の講師で、記憶システムを活性化する薬を開発中という人です。
すでに道は半ばを過ぎているらしい。
傍から見ればノーベル賞に相当近い人のように見えます。

 「心と脳」問題は、70年代にちょっと囓りましたが、30年も経つと隔世の感です。

④福岡伸一『もう牛を食べても安心か

 サイトではおなじみです。主題はBSEですが、前振りが凄い。『循環』と『動的平衡論』にはうならされます。
商業集積も計画して・作って・おしまいではありません。
個店におけるお客との協働による不断の業容変換=「動的平衡」を維持し続けることが必要です。

「循環」つながりで
⑤ジェイン・ジェイコブズ『経済の本質』日本経済新聞社
2001年

続きは、いずれサイトの【理論創発】コーナーで。


■プランナーさん向け・とっておきの一冊
陸上幕僚監部『野外令合本―野外幕僚勤務・野外令1・野外令2他―』学陽書房1966年

 陸上自衛隊の最上位教範です。
目的・目標を達成する計画の作り方を一望するにはもってこいの本。takeoがいう「背景知識」のポジションもすっきり理解される(ただし、「一般論」として読み解くチカラが必要)と思います。

 『中心市街地活性化法』と『基本方針について』と『認定マニュアル』があれば「中心市街地活性化基本計画」を作ることが出来る、と考え・実行するのは“『野外令』を読み、暗記すれば作戦が立てられる”というのと同じ「程度」ですね。

 これは、プランナーさん必携の一冊・確信をもってのお奨めですが、
amazonでは品切れ、入手出来るかどうか、幸運をお祈りします。

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各地の取り組み

 これまで商店街の勉強会・単年度の商人塾などで招かれたことのある都市の中心市街地の状況はいつも気になっています。
いくつかの都市のサイトを回ってみました。

 サイトで見る限り、どこもあまりうまく行っていないようですね。
勉強会当時、『基本計画』なども見せてもらったところでは、「こんな計画、本気じゃないですよね」と思わず感想を述べたような施設整備が実際に行われ、結局、所期の成果を挙げられないまま、全体としての・運動としての商業の活性化がほとんど進展していない、というところもあるようです。
「まさか本気だったとは・・・」と思わずうなってしまいましたが、ほかはともかく、「施設整備」だけは順調に進むものなんですね。

 takeoは『基本計画』の作成・推進を支援したわけでありませんが、なかには勉強会と平行して計画つくりが進められていたという都市もありました。
本来なら勉強会の成果を計画に反映させるべきところ、両者がまったく関連無く進められ、両方に関わった商店街のリーダーさんたちもせっかく修得した理論を元に計画作りを主導すべきところ、寂として声無し、だったということもあったようです。
 勉強会の参加者は「商業理論抜きの商業の活性化は、絶対にあり得ない」ことを確信していたはずですが・・・。

 結局、商店街の皆さんはせっかく勉強したのに、その成果を中心市街地活性化の実践に反映させられない。勉強~個店レベルの実践を通してやっと見えてきた「活性化への道」も大勢に抗しきれず、今日に至ったようです。
商店街の取り組みも元の木阿弥でしょうか・・・。
残念なことです。

 中心市街地活性化の推進はTMO体制(四者体制)を再編・再構築し、これを司令塔に商店街・商業者がその命運を賭けて取り組んでいく、という他に道はありません。
商店街だけで何とかがんばって実績を作る、そうすればTMO体制が後に続くだろう、というのは論理的には考えられますが、実際には難しいことをこれらの事例が示しています。

 新基本計画の策定を通じて四者(商業者・行政・会議所・TMO)が「中心市街地・商業活性化のシナリオ&計画」について合意しなければならない。このことについては妥協の余地はありません。

 ということを考えれば、あるべき都市外からの支援とは、中心市街地トータル・計画策定準備段階から推進体制が軌道に乗るまで・3年間程度のスパンで・「TMO体制」全体を強力にバックアップする、という「総合的・一体的支援」です。
TMOが中心市街地の活性化の推進について名実ともに「TMO体制」の〈司令塔〉の位置を確立する、取り組みが軌道に乗るまでにはその程度の時間と外部からの支援が必要です。

 ということは、当サイトの記事を読んでいただけば自ずと了解されること思います。

 まず、『基本計画』のうち「商業の活性化」については、
①商店街の「買い物の場」としての再構築が目的だ
②事業は商店主の自助努力がメイン
で組み立てる・そのプロセスを通じて活性化実現のシナリオの合意を形成する。これが絶対条件です。

 サイト巡回の教訓:
 計画は「商業者による商業者のための商業者取り組む商業活性化計画」であると、関係各方面が一致して認める内容でないと役に立ちません。
もちろん、そういうレベルの計画を作る、それも商業者の意見をきっちり反映させた計画を、ということですから、あれこれおと意見を開陳する前に商業者はしっかり勉強して、“これなら取り組める”と自信をもてる「繁盛への道」を確立しておかなくてはならない。
勉強していない商業者の意見をあてに計画を作るなどというのは、あってはならないこと。もちろん、商業者の意見を反映しない計画も同様ですけど。
もって他山の石、新しい計画つくりでは同じ轍を踏むことの無いようくれぐれもご留意あれ、総括・反省抜きの取り組みでは結果も従来どおり、ですからね。

 一部、「当て職」で参加している声の大きな人に言い負かされて、しぶしぶ付いていった結果が空洞化のいっそうの進展・・・。
文句を言おうにも、声の大きかった人は、大過なく無事退職した後・・・。
 といったこともあるいはあり得るのではないか、ということで、ホントに自分の商売の命運を中心市街地の活性化と「総合的・一体的」に考えるのなら、いいたいことはどんどんいわなくちゃ、とまぁ、こんなこと大のオトナにたいして思ってどーする、ということではありますが、サイトを巡回していたら思わず、思ってしまいました。

 これから取り組む『基本計画』の出来映え、こんどはもうどこからみてもラストチャンス、これでしくじったら、も~ど~にもなりませんからね。
おバカな計画を作って役目済ましなんかしていると末代までの恥さらし、都市及び周辺の非・中心市街地からはこっぴどく非難されることは間違いありません。

 ということで、あらためて当社の業務のご紹介。

中心市街地活性化の実務はTMO体制による牽引が不可欠であり、かつ、TMO体制の推進には、外部から理論的・技術的・総合的な支援を確保することが必要であると自覚されている各位へのアピールとして。


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第三号(効果)要件

 『中心市街地活性化法』における中心市街地の定義は、その第二条において「三要件」として示されています。
「基本的な方針」も含めて「法」全体を吟味すれば、中心市街地とは「当該都市中心の商業街区」のことであるということに誤解の余地はありません。
しかし、心の底から「中心市街地の定義」を納得するは、もちろん〈背景知識〉が必要であり、その上さらに、“中心市街地(商業)活性化への〈道〉も見えていなければならない。

 これは、きわめて重要なことでありまして、〈背景知識〉を持たず、従って〈道〉も定かではないという都市の場合、「定義」の意味するところが理解できず、従って当然のことながら、適切な施策を講じられるはずも無いのであります。
基本計画で講じる施策群とは〈道〉を歩くための手段群ですからね。
“どこからどこに向かうべきか”ということを理解していなければ、施策の立てようが無い、と思うのは私だけ?

 〈背景知識〉は、〈道〉を構想・決定するにあたっては「不可欠の〈前提条件〉」です。
必要・前提条件を無視して基本計画が立てられ、取り組まれたのが旧スキーム時代の中心市街地活性化だったわけで、その結果は、結局、成果を挙げることが出来ないまま、新しいスキームに移行、という流れになっているのではないでしょうか。つまり、「必要な“背景知識”を欠いた取り組みでは“これからの取り組みに対する教訓”も残らない・・・。

 以上は、旧スキーム時代に多くの都市が陥っていたのではないかと推測される〈隘路〉ですが、さて、新しいスキームでの計画つくりは、このことの真剣な反省のうえに立って進められているかどうか、これまでの取り組みの問題点・課題はきちんと認識され、乗り越えられようとしているのか、皆さんの都市では如何でしょうか。

 前スキームの「行き詰まり」を受けて登場した改正『中心市街地活性化法』ですが、上述のとおり、きちんと理解するためには当該都市の地誌的条件をはじめ〈背景知識〉を準備していることが必須条件です。中でもどこの都市でも共通して必要な〈背景知識〉は、「商業理論」「都市経営論」などの一般論。
もちろん、〈知識〉を使いこなす〈技量〉も不可欠です。

 さて、「中心市街地の三要件」を所要の〈背景知識〉を動員しつつ読み解けば、これは上で書いたように、“都市中心部の商業街区”のことであり、基本的に施策はここを対象に構想されないと、“いろいろ作ったがそれがどうした”と評される結果に終わることになりかねません。
このことについては、あらためて【都市経営】コーナーで〈背景知識〉を動員しつつ、説明します。

 さて、今日特に取りあげてみたいのは、「三要件」の一つ、「三号要件」です。

 三号要件:(引用「基本的な方針」から)
第三号要件:当該市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進することが、当該市街地の存在する市町村及びその周辺の地域の発展にとって有効かつ適切であると認められること。(「法」)

 ※市町村及び周辺地域の市街地の規模、配置、相互関係等の現状、総合計画、都市計画や産業振興に関するビジョン等のまちづくりの方針等との整合性について確認し、当該市街地の活性化に取り組むことが、当該市町村のみならず、その周辺の地域の発展にも効果の及ぶものであるかをもって判断する。(「基本的な方針」)

 このところ私が読む機会のあったいくつかの都市の「新・『基本計画』」では、いずれも三号要件は「躓(つまず)きの石」となっています。
つまり、計画されている中心市街地活性化の目標を達成することが、“市町村及びその周辺の地域の発展にとって有効かつ適切である”(法)、“当該市町村のみならず、その周辺の地域の発展にも効果の及ぶもの”(基本方針)である、と本当に自信を持っていえるだろうかということでありまして、「人口の中央部集中」や「求心的アクセスの整備」などで、果たして“波及効果”が生まれるものかどうか・・・。

 都市の経済活力が劣化し、広域合併などの影響が徐々に現れるなかで「周辺の地域」のなかには、居住人口の中心部への移動による過疎化や都市機能の劣化を懸念するところもあるはず、納得してもらえる計画であるか否かは、中心市街地のみならず、広く都市経営全体の成否に関わることです。

 一度は挫折した活性化、再チャレンジはこういう状況で行われるわけですから、絶対に失敗は許されません。もちろん、「第三号要件」については周到な上にも周到に達成を図らなければならない。
“中心市街地が活性化すれば、税収が増え、これをもって周辺部に手当をする”などという「壮大な」計画も読ませてもらいましたが、その前に中心市街地への投資の回収可能性を計算するのが先ではないでしょうか。

 さて、第三号要件が求めている中心市街地活性化とは、中心市街地が活性化することで、その成果が”周辺の地域の発展にも効果の及ぶ”ような方向なり、性格を持った取り組みでなければならない、ということです。
早い話。中心市街地が活性化すれば、その結果・成果が周辺の地域に波及し、それらの地域の発展に効果が及ぶ、ことが求められているのでありまして、“え~、中心市街地の活性化さえ難しいのに、周辺のことまで考えられない”というのでは、「法」のスキームに反することになる(笑 スキーム違反はともかくとして、〈背景知識〉を伴いつつ「中心市街地の定義」lを読み解けば、中心市街とは商業街区のことであり、商業街区の活性化は、「周辺の地域の発展に効果」の及ぶものであることが理解されます。

 さらにいえば。
中心市街地の活性化は、「三号要件」がきれいに達成される方向と方法で追求されないと、そもそも、「中心市街だけの活性化」は実現できないのだ、ということも分かるのです。
 三号要件をどう取り扱おうとしているか、ということは『基本計画』の出来映え―活性化を実現できる計画であるか否か―を判断する試金石ですね。

 ということで、「第三号要件」について論じようとしましたが、「前振り」だけでこの長さとなりました。本論はあらためて【都市経営】コーナーで提案します。

 中心市街地の活性化を実現するためには、その「導き」となる『中心市街地活性化基本計画』の作成するに当たっては、①〈背景知識〉を動員しつつ我が中心市街地の問題情況を把握した上で ②〈背景知識〉をもってスキームを読み解き、スキームが中心市街地活性化のスキームとして適切であることを確認し、③活性化を達成するために必要な事業ミックスを構想・構築する、という事前作業が必要です。

 とりあえず、「背景知識を前提にスキームを理解」したい人のために、当社が行った「背景知識を動員しつつ基本方針を読み解く」作業をあらためて紹介します。
【都市経営】の過去ログに収納されている8本のスレッド
基本方針(案)を読む』から、
基本方針を読む(まとめ)』
まで。
一大長編ですが、この機会に既読・未読を問わず読破、自分のものにされることをお奨めします。

※阿吽語“コンセプト”を考えるスレッド もどうぞ。

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「中心市街地活性化普及啓発事業」

■北海道経済産業局「中心市街地活性化普及啓発事業」

 昨年11月に実施された標記事業の報告書が送られてきました。
takeoはこの事業にパネリスト及び勉強会の講師として参加しました。

事業のあらまし。
1.北海道中心市街地活性化フォーラム
(1)基調講演 2時間
  宮城大学大学院教授 横森豊雄氏
(2)パネルディスカッション 2時間
  ○コーディネーター 北海道工業大学教授 濱谷雅弘氏
  ○パネリスト
  神戸市ながた TMOマネージャー 東朋治氏
  まちづくりとやま 副社長 水上雄二氏
  滝川市長 田村弘氏
  ㈲クオールエイド takeo  
(3)アンケート調査結果

2.勉強会
(1)中心市街地活性化協議会の運営・活動のあり方
  ①新スキームと中心市街地活性化
  ②新しい取り組みをどう実現するか
  ③商業の活性化  以上6時間
  ○講師 takeo
(2)地域が一体となった実効性のあるまちづくり
  ①商店街の現状を如何にとらえるか
  ②商店街をショッピングセンター的に運営できるか
  ③商店街は投資対象となりうるか 以上6時間
  ○講師 NTTデータ経営研究所 村橋保春氏

3.改正中心市街地活性化法PRパンフレットの作成

 全体として、これまでの取り組みを踏まえ、商業の活性化にどう取り組んでいくのか、という問題意識を基調に実施された取り組みでした。
あらためて報告書を読んで、この事業の成果が各地に根付いていくことを心から期待した次第です。
パンフレットともども入手できる人は一読をお奨めします。

■勉強会を受けて

 今後、少なくとも北海道ではこの事業の到達水準を下回る取り組みは無いものと期待しています。是非、全国の範となるような取り組みを立ち上げてください。「商業の活性化」への取り組みについては当社も可能な限りお手伝いします。

 このところ、目下認定申請中の基本計画をいくつか読んでみましたが、webにアップされている「案」段階を見る限り、基本的なスタンスは法改正以前とほとんど変わっていないのではないかと思われます。
8年に及び・全国の都市で取り組まれた・計画~実施にも関わらず、所期の成果を挙げるどころか、事業期間を通じて空洞化がいっそう進展してしまった、ということをどう総括したのか、これまでの取り組みを踏まえて作られたのがこの計画か、と思わされるものが多く、何だかな~と脱力気分です。

 特に、中心課題であり、腕の見せ所である「商業の活性化」については、これまでの取り組みについて、これからの取り組みの資となるような反省は見られず、従って活性化実現への期待を抱かせる新機軸も見られません。どうも「人が増えれば街は活性化する」という言説が救いの神、「人が増えなければ活性化できない」のだから人が増えなかったから活性化できなかったのは当たり前、今度は人を増やす工夫をしたから大丈夫」ということでしょうか。

 これまで街が賑わなかったのは、賑わう条件・つまり来街目的=ショッピングの再構築と滞留条件が充実していなかったから。
はっきりしておりまして、この目的及び条件の整備をほっぽらかして、住む人・来る人を増やす、というのでは「賑わい」が生まれる要素に乏しい。

 ほとんどの計画が、客観的にみて、ほとんどが認定第一号と基本的に同じレベルのようです。つまり、従来の理論的な水準で考えられた事業群プラス数値目標、という内容ですが、果たしてこれで認定をクリアできるのか?
takeoは難しいと思っています。
 幸い(?)、検討した中に北海道の都市の計画はありませんでした。

 すでに作成に向けた取り組みはスタートしているところが多いと思いますが、合い言葉は“勉強無くして活性化の実現無し”まずは立ち上げと同時に活性化協議会の理論装備を果たすこと、ですね。

 皆さんには、この事業の成果を活かしつつ、商業の活性化実現に向けた“実効ある計画~取り組み”を実現されるよう、心から期待しています。
  

 ■ 一店逸品・念のため

 ご承知のとおり、【目指せ!繁盛店】コーナーで『一店逸品運動』を取りあげています。
現在、運動の目的及び実践について、取り組んでいる人々の立場で、その趣旨・実践をまとめている段階です。
「なぜ、一店逸品に取り組むのか」ということを「取り組む側の立場」で考えています。ひょっとしたら「なかなかいい取り組みだな」と感じられるかもしれませんが、これは後で批判するために、運動の「趣旨」を把握している段階、「運動」の内容をきちんと把握した後にきちんと批判を行います。

 当サイトはかねてから商店街活性化のメイン施策として「一店逸品」に取り組むことには批判的であり、今回は、当社が理解している限りで「一店逸品運動の内容」をあきらかにしたうえで、「だからこの運動は個店~商店街活性化のメインの取り組みとしては評価できない」という理由をあきらかにするものです。もうしばらくおつきあいください。


■認定作業に入っている『基本計画』について。
 新『基本計画』すでに作り終えて、現在、認定申請中のところがいくつもあるようです。申請中の計画でweb上にアップされているものをいくつか読んでみました。
いずれも「魅力ある個店づくり」を打ち出しています。

 具体的な手法は、決められていないところが多いようですが、これから実施段階に入れば「一店逸品」などが取り組まれるようになるのでしょうか。
「個店の魅力作り」といえば「一店逸品運動」という流れが出来ているような気配もありますね。
『基本計画』段階では、一行書いておけば能事終わりです。

 認定待ちの『基本計画』、読んでみた限りでは「商業の活性化」については、これまで同様、自助努力を高らかに宣言巣する、というのは見あたらず、従って、これまでどおり、「やってあげる」事業の計画がほとんどです。

 ちょうど、ツバメの子育ての季節、雛が口を開けて待っている軒下の巣には、親鳥が入れ替わり餌を運んでおりますが、商店主はツバメの雛よろしく、巣の中でじっと‘人通りが増える’のを待っているのが役目でしょうか。
人どおりが増えなかったらどうするのか?
人通りが増えても商売に効果が得られなかったらどうか?
考えますと、「自助努力を組織する」取り組みは絶対深不可欠のはずですが・・・。

 総務省の総括を踏まえて「法」が改正されたのは何のためだったのか、と考えさせられます。

○人が増えればすべては解決するのか。
○これまでの取り組みについての「反省」が見られないところも共通している。
○商業の活性化に関する計画に宛てられているページが全体の10%程度というのは、基本計画の趣旨からおかしな話。

 危うし、新「法」スキームによる取り組み、ですね。

 これから計画作成に着手するところ、もちろんこれを読んでおられる当サイトの常連さんが取り組むわけですから、「商業の活性化」については“商業者の自助努力とその他の取り組みを一体的に推進し、「ショッピングコンプレックスとして再構築する”ことを高々と宣告する内容で出来上がることを期待しています。

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生みの苦しみ

■生みの苦しみ

 三法改正後はじめての新年度を迎え、心機一転、新しい取り組みを模索しておいでの方も少なくないと思います。
そうしたなかで当サイトの提唱する「方向と方法」に共鳴された皆さんには次のハードルが待っています。

 これまで御地には全く縁の無かった「活性化への道」を選択肢として提案する、という作業です。
何しろ、「活性化は商店街の自助努力主体・目標は繁昌店が軒を連ねるまちづくり」といういまだかって聞いたこともない「方向と方法」を“活性化とは補助金を使うこと”という大昔の(商店街をダメにした)ビヘイビアを引きずっているかもしれない関係各方面に提案、理解してもらわなければならない。
考えただけでも、イヤ考えたくもない苦労が目に見えています。

 が・しかし、担当であるからにはやらなければならない。
「やってやろうじゃないの”という「組織人」としてのプライドが「中心市街地活性化」の命運を左右するかもしれません。
 千里の道も一歩から、ということで、まずは“「方向と方法」について、選択肢を拡げてみよう」という、この時期・誰も反対できない・提案が行われ、その一案として「商店街の自助努力主体」路線が出てくる、というのが考えられます。

 この「一案」を誰が言い出すのか?
これはもぅ、ケースバイケース、御地の状況によるわけですが、大事なことは、“複数の支持がある”それも所属の異なる人たちが同じ意見をいう・賛同する、という形が望ましいのではないでしょうか。
 状況を作り出すためには、急がば回れ、それなりの手を打つことが必要です。

 ということで、まずは。
あなたの回り、関係者のなかで当サイトをご愛顧いただいている人が何人いるでしょうか?
“ほかに誰もいないし、これからも期待できない”ということではお先真っ暗、早々に旗を巻いて退却しなければならない。
“やってやろうじゃないの”と考える人は、手を打たなければならない。まどろっこしいようですが、
①これまでの取り組みの抜本的な見なおしが必要だ
②新しい選択肢・可能性を考えてみることも必要だ
③選択肢の一つがここににある
ということを理解する同志を作り増やすことが先決です。
何も出来ない、となにもしないうちはホントに何も出来ません。

 まずは、クオールエイド社のサイトの資料収納庫 &各コーナーを閲覧、または所望の情報について資料庫検索
されると必要な記事が見つかるはずです。

 さしあたりのお奨め
ブログ記事:
TMOと中心市街地活性化協議会

【都市経営】コーナー:『基本計画を作り直す
課題に即して活用してください。

 現時点、最優先で取り組むことは、「これまでの取り組みの総括」です。よそに負けるな、と“取るものもとりあえず”計画作りに着手するのは“いつか来た道”であり、“失敗が約束されている道”です。

新しい取り組み、実現するまでは紆余曲折があると思いますが、「生みの苦しみ」と考え、明るく朗らかに進まれることを祈念いたします。


■ だれが問題を作っているか

 コンサルタントの大先達C・M・ワインバーグさんは、名著『コンサルタントの秘密』で、
“問題は必ずあり、それは常に「人の問題」である”
と喝破しています。

 考えてみれば、“問題だ、問題だ”と騒ぎ立てる前に、しかるべき手を打っていれば問題にはならなかた、ということも大いにあるわけで、「問題」には、“そもそも問題になるまで成長してきたのか”、“誰がそれを許したか”ということがあるわけで、このあたりをよく考えておかないと、後々問題が解決しないどころか、解決策と信じてうった手が問題を解決するどころか、さらに大きく・さらに悪化させてしまうこともあり得る話です。

“問題の多くは「人間の問題」である”というワ先生の考えに従えば、「中心市街地活性化」も自ずと「人の問題」になります。

 「人間の問題としての中心市街地活性化」、いうまでもなく人間の行動が引き起こした「中心市街地の空洞化」という問題の解決策として取り組まれるわけですが、人間のどのような行動の結果として中心市街地の現状があるのか、ということをきちんと理解しておくことは、活性化策を講じるに当たって、イの一番に取り組むべき仕事です。

 中心市街地を活性化しなければならない、という問題はなぜ生じたか? 
その原因は「人間」にある。
中心市街地の活性化はなぜ実現できないか?
その原因は「人間」にある。

「中心市街地活性化」が成功しないのは、その解決に取り組む「人間」の取り組み方そのものに問題があるから、という視点も必要ではないか?

 ということで、【都市経営フォーラム】の新しいテーマとして取りあげます。もちろん『青森市中心市街地活性化基本計画』の検討を踏まえた取り組みです。

新スレッド:『基本計画を有効にするために
未読の方は是非どうぞ。

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「ショッピングモール」とは

※クオールエイド社サイトのデイリーフラッシュ欄の記事と順不同ですが、昨日の「コンプレックス」記事関連で、こちらを先にアップします。

 まず、関連記事をサイトの収納庫から。
ショッピングモールについて』書いたのは2003年12月です。

 TMOマニュアルを踏まえつつ、この記事で検討した「ショッピングモール」のバージョンアップ版が、現在、クオールエイドが孤軍奮闘、シャカリキで提唱している「ショッピングコンプレックス」です。
勿論、変わったのは名前だけではなく、内容も理論的に変わっていますので、ご注意ください。

 もはや、当社が「中心市街地はショッピングモールを目指せ」などと提唱することはありません。
ただし、中心市街地ショッピングコンプレックスの一部・いわゆる「買い回り型商店街」は、断固として「ショッピングモール」を目指します。

 ご承知のとおり、中心市街地・商業街区は、最寄り商店街や市場、フリースタンディングのファッションビルなども立地しているわけで、これらをひとまとめに「ショッピングモール」というのは、まあ、名前のことですからちっともかまいませんが、そういう名称を付け・再構築を唱えたからと言って、なにがどうなるものでもありません。それぞれの業容(個店・単位集積)がきっちり役割を果たす店づくり・集積づくりを実現してはじめて、中心市街地全体の複合商業集積・ショッピングコンプレックスが相乗効果を発揮しつつ、他に類例のない集客力を発動する、というわけです。
 思わず風呂敷を拡げてしまいましたが、これが正真正銘、「中心市街地=商業街区活性化への道」です。

 さて、最近、「ショッピングモール」を検索した結果として当社サイトにおいでになる人をときどき見かけます。
中心市街地の活性化は、商業街区を「ショッピングモールと見立てて」という旧スキームが見直されているのでしょうか。
そう言えば、このところ、中心市街地活性化を「商店街の活性化」メインで考えようとする流れもあるような・・・、というのはtakeoの希望的観測でしょうか(笑

 ディリーフラッシュ欄にアップしている北海道経産局の事業もまさに商業街区の活性化にフォーカスされていましたし、新スキームは、あらためて商業活性化実現の取り組みを「周辺条件の整備」を含めて再編するものだ、というとらえ方がだんだん拡がっているのかも知れません。 居住施設は作って分譲すれば一件落着、文化施設等も作ってしまえばあとは運営面だけ。一方、商業機能については「これで終わり」ということはありません。お客の生活や消費行動の変化に対応して業容を変えていく、という仕事が終わることなく続きます。
商業活性化と他の事業との基本的な違いです。

 本論に戻りまして(笑
当社にとっての課題は、2003年に提唱した「ショッピングモールとしての再構築」、これを最近改善した「ショッピングコンプレックスの活性化」が、今度こそ中心市街地活性化の取り組みのメインになるだろうか、それとも・・・、ということです。

 ご承知のとおり、難しい問題がありまして、たとえば、上記の北海道経産局の勉強会に参加した人が「ショッピングコンプレックス」を納得し、「これで取り組みたい」と考えたとして、これを地元に持ち帰り、活性化の「方向と方法」として関係各方面との合意形成に至ることが出来るだろうか?
と考えますと、なかなか、う~む、です。

 というわけで、いまごろ「ショッピングモールとは何か」ということが問われているということ、そのこと自体に深~い問題があるわけでありまして、あれやこれやを考え合わせるとき、当社的には今さら「もうモールじゃなくてコンプレックスですよ」と提案してまわるのはちょっと、勘弁して欲しい、もはや集中して理論の共有・実践を目指す時期だ、と考える今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか(笑。

 ※北海道方面の皆さんへ。
せっかく昨年度「商業の活性化」をメインにした取り組みで成果が得られたのですから、今年は是非、その次の段階にというか、あらためて、自治体・会議所・TMO・商業者の四者が揃って参加する勉強の機会を作られたらどうでしょうか?
都市ごとに合意形成のための機会を作るのは、相当のエネルギーを要します。勿論、実現できればいいのですが、途中で挫折することも大いにあり得ます。
昨年に引き続き、四者うち揃って参加する勉強会を企画されると、各都市の事業スタートに先立つ合意形成がきわめてスムースに達成されます。
本来、都市ごとに取り組むべきことですが、「合意形成のための勉強に取り組む」ということについての合意形成が難しい、ということも大いにあり得ます。

 昨年の事業の成果を積み上げていく最善の方法だと思うのですが如何でしょうか。
参加者のアンケートでも要望が多かったようですし。

ショッピング コンプレックス

 このところ、サイトでは「ショッピングコンプレックス(Shopping Complex)」という言葉を多用しています。
これは、最近、一部のショッピングセンターが他と区別する目的で自己を表現するために用いているようですが、普通名詞としてはあまり使われていません。専門用語として用いているのはたぶん当社だけでしょう。
この言葉を用いると用いないとでは、中心市街地活性化への取り組みに大きな差違が生まれ、ひいては特に中心市街地所在のさまざまな商業機能の一体的な活性化の成否を左右することになると思います。あらためて説明しておきます。

 当社は、この言葉を「複合商業集積」という意味で用いています。
複合商業集積とは、大規模小売店(百貨店、ファッションビル、カテゴリーキラー、GMS、SMなどなど)、ショッピングセンター、商店街などさまざまな商業集積が集積して形成されている「商業街区」 のことです。SCやフリースタンディングのパワーリテイラー、アミューズメントなどが集積している郊外の商業地域もそうですね。
「商業集積」と「複合商業集積」の違いは、前者は計画的に作られたものと自然成長的に作られたものがあるのに対して、現在のところ、後者は複数の商業集積による“誰が計画したのでもない”、自然成長的に形成された集積です。

 「中心市街地に立地する商店街群」は、まさしく「自然成長的な」ショッピングコンプレックスということになります。「自然成長」とは、個々の施設あるいはそれらに所属する個店は、明確な目的意識のもとに業容を作り上げているが、それらが集合して形成されている集積については、ビジョン無し・計画無しで作られている、という意味です。
商店街は、「自然成長的商業集積だ」とはよく指摘されているところですね。

 ショッピングコンプレックスは、一定の地域に立地している多様な商業類型を「一体的な集積」として認識しようとするものです。これまで商業機能の最大単位といえば、ショッピングセンター、モール、商店街などでしたが、コンプレックスはそれらを内包する概念です。
なぜ、この概念を登場させなければならないか?

 前述のとおり、中心市街地にはさまざまな消費購買ニーズに対応する店舗・商業集積が集積しています。伝統的な用語で言う「買い回り型」/「最寄り型」、「必需」/「選択」などと区分されるような「業種・業態」が一定の街区に集合しているわけです。
『整備改善活性化法』は、これらをひっくるめて「一個のショッピングモールと見立てて再構築する」という方向を打ち出しました。

 もちろん、方向は正しいのですが、「一個のショッピングモール」という場合、その内容が気になります。
前述のとおり、「中心市街地の三要件」に合致する街区には多様な商業機能が混在してあり、「商業の活性化」はこれらの多様な機能をどう扱うのか、ということを含めて構想しなければならない。このとき、ショッピングモールという概念を「多様な商業集積の集合体」という意味で用いれば問題はないのですが、どうも、無理があるような気がします。

 特に、郊外型SCは「ショッピングセンター」という総称から、いわゆるリージョナルタイプのものは、「ショッピングモール」へと急速に変わっていますから、そちらとの紛れも生じます。郊外のショッピングモールの業容をそのまま中心市街地に導入すればよい、といった議論・計画も出てくるかも知れません。というか、一部ではすでに実現しているところもあるようですね。
これはハッキリ、中心市街地活性化という仕事の手法としては、ちょっと・ちょっとだと思います。一方では高齢化社会対応・高齢者の中心市街地への移住を計画しつつ、整備する商業機能は郊外型ショッピングモール、というのはミスマッチですね。

 ショッピングモールの業容は、ヤング&ヤングファミリーのセルフショッピング客相だということはだれの眼にもあきらか、中心市街地がこれを狙って郊外とSS園交えるというのは、論外中の論外、その理由は長くなるのでサイト内で検索してください。
「ショッピングモール」という、もともと「計画された商業集積」を示すことばを、最寄り店、食品市場、SMなどの業種・業容を内包した商業街区を表す言葉として使うというのは、これから先も適切かどうか。
「モール」ではなく「コンプレックス」とした方が、各機能ごとの充実を図る、それぞれ充実した機能が相互に連携し、相乗効果を発揮し、中心市街地の商業機能全体としての「来訪目的」の複合化を実現する、という目的にとって適切だと思います。

 このような問題意識を踏まえて、当社が新しく創造・提案しているのが、複合商業集積=ショッピングコンプレックスという概念ですね。
一定の地域に立地する小売商業を「小売機能」というレベルで認識することで、集積効果を創造することを目指します。
ショッピングコンプレックスの上位概念は、「中心市街地コンプレックス」。街区内立地する商業及び商業以外の都市機能が連携して作り出す、「中心市街地的機能」です。個別都市の中心市街地の活性化を構想していく上で重要な概念ですが、これについてはあらためて考えることとして、今日は「ショッピングコンプレックス」に集中します。

 5年ほど前、中核都市の「中心市街地テナントミックスビジョン」の作成を支援したことがあります。
基本計画~TMO構想~TMO立ち上げと順調に進み、計画と実務との橋渡しとしての「テナントミックスビジョン」を作ることになり、大手のコンサルタントさんに委託して取り組まれたのですが、出来上がったのが、白地に「ライフスタイルセンター」を建設する、という方向だったため、商店街から「自分たちの計画になっていない」と批判され、急遽、当社の出動となったという経緯でした。

 百貨店、ファッションビル、GMS、商店街、ホテル、飲食街が混在する「中心市街地」を「一個の亜ショッピングモールと見立て、ショッピングゾーンとして再構築する」ことを目指して、各商業機能別に分科会を設けてそれぞれの役割分担・機能整備の方向と方法を構想する、というアプローチで取り組まれました。
こういう取り組みは今でもなかなか見られない、「あるべき取り組み」だと思います。立案作業に参加した単位商業集積の代表者は、これからの自店~中心市街地の活性化の推進に向けて不可欠の合意形成、理論の修得と応用の経験を積みました。
 当社は全体の勉強会、商店街ごとの話し合いから百貨店、ファッションビル、GMSなどの店長さんたちと「自社の経営戦略」と「モールの構成員としての要請」の融合について膝を交えて話し合うというところまでトータルで担当しました。

 作業の成果は、『テナントミックス・ビジョン』として完成しましたが、内容は各単位商業機能が「中心市街地の商業機能」を分担するうえで実現を目指す「あるべき姿」と実現へのアプローチを描いた、画期的なものでした。
百貨店から商店街まで、責任者・リーダーが一同に会して、それぞれの店舗~中心市街地の活性化の方向と方法を論議し、ビジョンとしてまとめる、という作業ですから、指導及びコーディネートに当たった当社も他ではなかなか得難い収穫を得ました。

 ショッピングコンプレックスという概念を発明する以前のことであり、今にして思えば、このときの「テナントミックスビジョン」は、「ショッピングコンプレックス構想」だったわけです。当社が招聘された時点ですでに名称は「テナント・・・」と決定しており、「お役所仕事」らしくタイトルは踏襲しましたが、“今後、テナントミックスという言葉は使わない”とTMOさんが宣言するという一幕があったりしました。

 「ショッピングコンプレックス」概念を本格的に使うようになったのは、【ゆめタウン佐賀】の分析に取り組んだころから。
 すでにご承知のとおり、ここは従来的なショッピングモールの常識を越えたテナントミックスを実現しており、これをこれまでと同じ概念で取り扱うと、重要なことが見えにくくなる、と思われたわけです。
 「ゆめタウン佐賀」は、これからの商業集積のあり方について示唆するところがまことに大でありまして、おそらく「ゆめタウン」さんではまだ気づかれていないものを含め、商業集積レベルのノウハウが数多く生まれています。たとえば、集積と大規模店舗の業容をどう融合させるかなど、さっそく実務に活かせるものがたくさんあります。

 ショッピングコンプレックスという概念を導入した結果、特に、今まで「ショッピングモール」という言葉に無理に押し込んできていた“各種の商業機能が混在して形成されている・中心市街地の商業街区”を表現する新しい概念として使うことで、混在する商業機能間の相互・相乗作用がより明確に構想される、ということが見えてきました。

 諸般の理由から『基本計画』段階を従来同様のパターンで作成してしまった都市のうち、「このままではヤバイ」と自覚されているところは、これからでも遅くなはない、『中心市街地・複合商業集積活性化構想』 的なものを関係各方面の総参加で作成し、街区に立地する各種商業機能の自助努力を結集して、複合商業集積としての中心市街地を活性化していく、「中心市街地活性化への道」 を構築していくことが求められています。

 商業実務に携わる皆さんの実効ある取り組みに向けた構想~行動計画の作成は、従来型基本計画による中心市街地活性化の推進を「本物」にするため、早急に着手すべき「窮余の一策」だと思います。

 いずれにせよ、既成のノウハウを用いて作ったレベルの『基本計画』だけでは活性化を実現することは出来ないということは、これから次第に“常識”となっていくものとおもわれます。
一日も早く、「実効ある取り組み」を再編しなければならない。

ショッピングコンプレックスという概念、私は実効ある商業活性化の取り組みの成否を左右する重要な概念だとおもっていますが、さて、皆さんのお考えははどうでしょうか。


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標記についてのお奨め。

ケネス・バーク 『動機の文法』 1982 晶文社

動機の文法とは、“動機の容れもの”。
人の行動には必ず動機がある、人の行動を理解したかったら、その行動が従っている文法を理解しておかなければならない、という着想から書かれた本です。
バークは、人の行動は、行為・場面・行為者・媒体・意図という五つのキーワードを使ってで理解することが出来る、人の行為を理解するには、あらかじめ「動機体制」を理解しておかなくてはならない、というのが著者の主張。
問題解決理論とも親和性のあるアプローチです。

「人の思考プロセスに影響を与えることを通じて仕事をする」ことに従事する人など、レベルアップに役立つと思います(ま、要らぬお節介ですけど)。
この価格(2,500円!)で入手できる機会はあまり無いはず。
※サイトですでに紹介したので、この価格では入手できないかも知れません。桁違いの価格になりますが、買う人が買えば損はしません。

似たようなアプローチで「環境」の記述を目指すのがクリストファー・アレグザンダーの『パターンランゲージ』ですね。

バーク流に言えばこれは「環境の文法」でしょうか。でも内容は、文法レベルを逸脱、著者の「こんな都市がいいな」的レトリック段階が展開されています。
「コンパク党(*)」のみなさんは、勝手な妄想にふける前に一度読んでみていただきたい。
(*)コンパク党
 ご明察のとおり、takeoはコンパク党に対して批判的です。
“中心市街地を空洞化したのは郊外のせい、今度は中心市街地ががんばって郊外をスカスカにする”というのが党員さんたち。そこには、都市を生活の場(生活環境・所得機会)として充実させていく、という気合いが感じられません。おっと、これは余談でした。

こんな本もあります。
竹内靖雄『日本人の行動文法』(東洋経済新報社 1995)
 竹内先生の著作は勉強させてもらえることが多く、お世話になっています。

 ものごとについて理解するにあたっては、白紙の状態で臨んだのではなにも理解できません。
あらかじめよく吟味した容器を準備しておき、対象を容器に落とし込むことで、所期の目的を達成する、という方法が一般的だと思いますが、上記三冊の本ではそれぞれのジャンルについて、そういうアプローチが提案されています。

青森市の「基本計画」を読む

 4月はじめから【都市経営】コーナーで検討中でしたが、昨日、とりあえず終了しました。
総 論
商業の活性化
推進体制
.大長文です(笑

 作業の目的は、「認定第一号」・新しい枠組みによる計画の出来映え・実効性を評価する作業を通じて、
①『基本計画を作り直す』というテーマで行った当社のさまざまな提案の『有効性』を検証すること
②検討におつきあいいただく皆さんの業務にいささかなりと貢献すること
③批評の対象とする『基本計画』の改善あるいは下位計画・実施段階に寄与すること。
という三つ。

 簡単に「成果」を振り返ってみますと:
①については、期待以上にいろいろと得るところがありました。特にスレッドでは言及しなかった領域で多くの収穫があり、実務で活用することになります。
②については、これはもう皆さん次第。特段の発言もありませんでしたし、常時ROMされた人も少なかったようでしたが・・・。だらだら続けましたから食傷されたかも、ですが、これからの活用を期待します。
③については、さて、どうでしょうか。ぶっちゃけ、あまり関心が無かったかな、という感触。
当社としての収穫は多かったのですが・・・。 

 最後の「まとめ」というか、当社がかねて主張している「方向と方法」的ポジションからの「批判」はまだ行っておりません。
本当は、批判的検討に対して読者から異論・反論が出される・当社がそれに応える・・・という展開があれば良かったのですが・・・。
なかなか「公的言論」の確保は難しいですね。

 なお、当社の立場からする計画の批判は、機会をみて取り組みたいと思っています。批判がないと進歩が遅れますし、先行事例に学ぶ、というせっかくの機会の活用が果たされません。
当社の収穫については今後の記事及びリアルの活動に反映させます。

 以下、今現在感じていることなど。

 「一号」として認定された二つの計画では、商業活性化領域の数値目標として「通行量の増大」が掲げられています。このことも作用してこれから先、「通行量が増えること」が賑わいであり、活性化への取り組みの具体的な成果だ、といった認識が一般的になっていくのではないか?

 検討ではあまり詳しくふれませんでしたが、ショッピング目的以外の通行者が多い立地の場合、通行量と商業的業績との関係は、簡単には解明されていないし、今後もさて、どうでしょうか。
 特に「活性化は賑わいから」・「賑わいとは人通りである」といった短絡に基づいて、用務、散策、観光その他、何でも良いから人を歩かせろ、という方針で集める通行量と商業的業績との関連をあきらかにすることは、大変難しいのではないか。

 通行量こそ活性化のバロメーターである、と考える皆さんは、目標人数を決める前にその根拠をあきらかにしなければならないと思いますが、如何でしょうか。
これまでのところ、誰もやっていないと思いますが、目標として掲げる都市は、解明しておくことが必要です。
通行量の増大が自己目的・最終目的になってしまうと、「通行量は増えたのに商業は活性化しない、商業者が悪い」といった訳の分からないトンチンカンな話になったりするかも知れません。そもそも基本計画は、「商業者の自助努力」との連動というか、その方向付けという意味合いを持っているわけですから、トンチンカンに陥らないよう、目標設定段階での深謀熟慮が必要ですね。

 次に、これは富山市の基本計画にも共通することですが、県庁所在都市(「県都」)としての特性が十分活かされているとは思われませんでした。県都は一般に類似規模の都市に比べて、歴史的・文化的・機能的に格段に充実しています。広域からの吸引力を充実強化させていくうえで、活用しない手はありません。
県庁所在地としての求心性を高めることは、県にとっても大切なことでしょうし、その場合、中心市街地はその中核であることは間違いないのですから。
 【ひと入れもの出し】、「流動性」を念頭に置かないまちづくりに終始していると、「県都」が空洞化、消滅することも大いに考えられます。県都中心市街地の活性化は、県にとっても大きな課題かも、ですね。

 最後に、これは今回の作業と直接には関係のないことですが。
新しいスキームについては、スタート段階で“中核都市や県庁所在都市規模の都市でないと活用できない”といった意見が聞かれましたが、そんなことはありません。むしろ、もっと小規模な都市の取り組みにに適した枠組みだと思いますが、如何でしょうか。
このことはこれから検討していきたいと思っています。

 蛇 足。
 コンパクトシティについてもいろいろと考えさせられ、あらためて、次の立場を確認した次第です。
『反コンパク党宣言』
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 居住機能を中心にコンパクトシティ論が登場したのはまだ都市が膨張している時代のことでした。「経済活力の向上」は所与のこととしてコンパクトシティ的課題では無かったわけです。
これからの時代・地方都市受難の時代に志向されるコンパクトシティは、「攻め」の姿勢・「マーケティング」発想がないと、中心市街地~都市の活性化とつながりません。
「都市の活性化戦略・経済活力の向上戦略という一面を備えた、あるいは活性化戦略と親和的なコンパクトシティ」でないとダメです。

 中心市街地をマーケティングする、その方向と方法として位置づけるという着想が不可欠であり、この着想がないと「都市間競争に勝利」つまり住民に「自由と安定」を保証する「生活の場」として都市を維持・充実させていくことは出来ないと思います。

 まとまりのない話になりましたが、この度取り組んだ青森市の基本計画の検討は、手前味噌ながら、中心市街地・商店街活性化に取り組まれる皆さんにとって、参考になることが多いと思います。未読の方、特に『基本計画』作成を所掌されている方には、是非ご一読をお奨めする次第です。

中心市街地マーケティング

 当サイトは、「都市経営」の目的について都市住民に対して“自由と安定”という生活基盤を提供することだと考えます。
“自由と安定”は、“生活環境の整備と所得機会の維持・確保”です。
(中心市街地活性化の定義=「都市機能の増進と経済活力の向上」 は、まさにこのことを意味しています)

 これまでの都市は経営というよりも運営であり、「生活環境の整備」には交付税や補助金などあてにすることができましたし、「所得機会の維持・確保」は、右肩上がりの中、民間に任せることができました。しかし、多くの地方都市においてもはやこの条件は存続を期待できなくなっています。都市はみずからの力量をもって、みずからの存立条件を確立・維持しなければならない。
「都市経営」、「都市経営能力」が問われる時代です。

 これからの都市経営で心掛けるべきことは、「生活条件の整備」と「所得機会の確保」を区別して考えるのではなく、両者をより充実・安定させる取り組みのありかたを、多様な取り組みが相即・相補的に拡充する方向でビジョンを描き、戦略を立てることではないでしょうか。
もちろん、都市経営の実体を担うのは他ならぬ市民ですから、市民からビジョンが共感され、戦略が承認されることは第一の前提条件になります。

 都市経営の基本は、上述の目的を達成し続けるために、「世界における都市の役割」を果たし続けることです。都市は、世界におけるみずからの役割を定め、これを実現していく仕事に取り組んでいかなければならない。 つまり、都市はみずからが担う役割を定め、それを果たしていかなければならない。もし、都市が広域的な観光拠点を目指すのであれば、将来にわたってあるべき“観光拠点”のビジョンを描き、備え・提供すべき機能を整備しアピールしなければならない。すなわち、都市はマーケティングを行わなければならない。
マーケティングの基本は、“顧客をその気にさせること”です。

 都市が世界におけるポジションをどのように定めようとも、その役割を実質的に担うのは市民です。都市のマーケティングは、まず、その市民に対して「ビジョン」、「戦略」を売り込み、それを“自分のもの”として実現への取り組みに参加させなければならない。
これは、都市経営~都市マーケティングの原則です。

 都市経営の重要な一環として取り組まれる中心市街地活性化は、都市~広域において当該都市の中心市街地が果たすべき役割を定め、その実現を目指すものです。
これはもちろん、当該都市全体が担う役割=マーケティング機会を踏まえたうえで、中心市街地が分担すべき役割を明らかにし、役割を担っていくうえで必要な機能を整備していくという仕事になります。

 問題は、この仕事が関係する市民によって「みずからの仕事」と認識され、自発的・自助的取り組みとして構築されているかどうかということ。
特に課題の中心を占めている中心市街地の商業街区の活性化については、そのビジョン、シナリオが本当に商業者によって「みずからのために取り組むみずからの仕事」として認識されているかどうか、ということですね。
各個店の経営者~スタッフによって「みずからの仕事」として取り組まれない「商業の活性化」では、顧客に支持されるショッピングゾーンを再構築することは出来ません。

 中心市街地活性化基本計画は、都市の中心部をマ-ケティングする計画に他なりませんが、成功するためにはまず関係者が「その気になる」ことが不可欠です。
活性化の実現を任務とする皆さんは、商業者を中心に関係各方面の人々を「その気にさせる」ことが不可欠、計画自体が関係者にとって「取り組んでみる値打ちがある」と認められる内容を持っていなければならない。
 もちろん、その「内容」は、実現すれば広域から中心市街地に顧客を誘引する要件を備えていることが前提になります。

 以上は、新しい『基本計画』を作るに当たって必ず前提になることだと思いますが、果たして皆さんの取り組みにおいては「前提」として位置づけられているでしょうか。
中心市街地活性化とは、広域において中心市街地が果たすべき役割を定め、必要な機能を充実整備すること、そのためには関係者が“その気になって”、「能力の転換」を含む仕事に“自分のこととして”取り組んで行く体制を構築しなければならない。
 隅々に至るまでこのことが一貫している基本計画を作ることが必要であり、万一、このことを失念して従来どおり、「高度成長期的問運営」の延長で計画を作ったら、結果はもちろん、とんでもないことになります。

 認定第一号の二都市を追って多くの都市が作成段階に入っていることと思います。
どのような基本計画を作るのか。これは新しい局面での「都市間競争」のスタートであり、作成~推進の結果は、都市の経営能力の総体の表現となることでしょう。
中心市街地は都市の顔、とはよくいわれる言葉ですが、中心市街地活性化の顛末は、「都市の経営能力のカガミ」です。 新しい基本計画の作成にあたっては、是非「都市マーケティング」という新しい視点をもって全体をとらえ、関係者・顧客を“その気にさせる”ために必要な施策を隅々までみなぎらせることを心掛けるべきだとおもいます。

 活性化の成否を左右する関係者は、いうまでもなく商業者の皆さん。この人たちを“その気にさせる”“任務を果たすために必要な条件を整備する”施策を考え・講じることは、スタート段階で計画作成に先行して取り組まなければならない課題です。

 中心市街地マーケティングの二つの課題
①中心市街地を新しい事業機会として売り込むこと。
そのためには、
②都市~広域住民の生活を充実させるために不可欠の「ショッピングゾーン」「ショッピングコンプレックス」としての中心市街地のビジョンを掲げ、実現への道を提示すること。
 
 多くの都市にとって「中心市街地の活性化=都市機能の増進と経済活力の向上」を実現する唯一の方向であり方法です。

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サイトの記事が増える

サイトのファイルはどんどん増えますが。

 どんどん進むというわけにはいかないのが、実務の進展ですね。当欄に日々アップする記事の数々、マジメに(?)、仕事に取り組んでおいでの皆さんには、一々、“その通り、取り組まなくちゃ”と納得してもらえる内容だと思いますが、いざ、採用するとなると、なかなか右から左というわけには行きません。

 もちろん、“適切と思われる方向・方法の採用がうまく行かない”ところに中心市街地活性化の難しさがあるわけで、活性化がうまく行かない理由の一つはこういう組織・活動の現状にある。
つまり、商業理論や都市経営論が装備されていない、ということが当面の問題ですが、そのことに気が付かない、気が付いてもそのことを問題提起することが難しい・・、というところに本当の問題がある。

 “どんな問題でも結局のところ、それは人間の問題である”というのはだれでも聞いたことがあるフレーズですが、中心市街地活性化も例外ではありません。
問題を作り出している人たちが、そのことを自覚しないまま、問題の解決に当たろうとしているわけですから、ちょっとやそっとでは解決できないはず。

 「法」改正・スキームの転換は、“取り組み姿勢の転換”という根本的な課題に取り組む千載一遇のチャンスですが、このチャンスを活かすには、もちろん、問題の所在が理解されていることが前提です。残念ながら、多くの都市ではそのような問題意識が生まれ、共有されるには至っていなかったと思います。
旧『基本計画』作成に関わった各組織も、最近は一部商店街組織をのぞけば、“取り組み?TMOがやってるんじゃないの”といった認識ではなかったか?

こういう状況にある組織が「法」改正で再び招集され、協議会の編成~基本計画作成を担うわけですからね。従来どおりの取り組みようでは先が見えています。
“今度こそホントに活性化の実現するのだ”という決意・問題意識があるならば、「今度こそうまく行くように」取り組み体制を作らなければならない。

 「どんどん増える記事」は、状況を打開していく切り口のヒントと、「仲間づくり」の武器弾薬のつもりです。
不足あるいは状況にマッチしていない場合は、その旨、メールをいただけば、戦況に即していると思われる武器を届けます(笑。
計画見なおしは、「千載一遇」のチャンス、幸運の女神に後ろ髪は無い、といいます。この機会を逃さないよう、知恵を出し・勇気をだして行きましょう。

 認定を得た先行事例、計画を見るかぎり、これまでの取り組みとどこが違うのか、従来とあまり代わらない日々が続いているのではないかと思われます。一度確認してみてください。
後発の皆さんは、それではならじ、と思う人は、計画見なおしという現段階の取り組みの重要性を噛みしめ、基盤の醸成、土俵づくりに全力を集中すべきだと思います。

 当サイトで知恵を出し合い、突破口を見いだすことが出来れば良いですね。目下考え中です。
参加してください。

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三矢戦略

活性化実現への三矢戦略

いよいよ『基本計画』認定に向けて本格取り組みの時期を迎え、腕によりをかけて取り組む。

という皆さんに、とっておき・“三本の矢”戦略を提供します。
三本の矢といっても、サンフレッチェでも三矢作戦でもありませんからね。

中心市街地活性化に本気で取り組もうとするなら、新基本計画つくりをスタートさせる時点で、“推進体制の構築”と“繁盛店づくりの実践”に同時並行で着手しなければならない。
昨日の記事の実践①~⑧講を事業領域で区分すると、次の三つになります。

①認定を視野に入れた『基本計画』~下位計画の作成
②商業集積としての再編成をメインとする推進体制の構築
③個店有志による「繁盛店づくり」の実践

この三つの領域が、「あるべき中心市街地」のビジョンにもとづき、ビジョンを実現する、「一体的推進の目標」を共有し、計画~実践に取り組むことで、それぞれの事業領域間の有機的な連携が確保され、事業の相乗効果が発揮される。
三つの事業領域における取り組みは、中心市街地の活性化を実現していくために不可欠であり、しかも、他の領域での取り組みがうまく行けばその結果として自動的に実現されるという領域は一つもありません。

全体としての取り組みを一体的に推進することで所期の目的を達成するためには、各分野の事業が適切に推進されることが前提となるわけですが、常連各位ご明察のとおり、そのためには基礎となる「理論」が共有されていることが必要です。

一つの理論のもとに、三領域の事業を計画し、取り組んでいくことで活性化の実現を目指す、仮にこの方法を“三矢戦略”と呼ぶことにしましょう。
ご承知のとおり、当サイトは“三矢戦略”の実践に必要な理論~技術を全面的に展開しています。

このようなアプローチを提唱し、かつその実践に必要な理論~技術を提供しているのは、少なくともネット上で見る限り、他に例がないようです。

ということで、クオールエイドは“三矢戦略”による取り組みの一部始終をスタート時点から全面的に支援します。一部始終とは、合意形成以前の段階から計画認定~実践段階まで。
タウンマネージャーさんをはじめTMO要員の支援を含みます。
今さら言うまでも無いことですが、お初にお越しの方もあると思いますので。

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基本計画・作成段階

 新スキームでの基本計画つくりがスタートしている都市が多いと思います。

 ご承知のとおり、当社は、認定第一号富山市の「実効性確保セミナー」の講師を務めまして、そのプロセスで同市の基本計画を詳細に勉強し、また、つい昨日までサイト上で「青森市中心市街地活性化基本計画」の内容を詳細に検討する機会を持ちました。
 また、新スキームの発足に当たっては、「法」及び「基本方針」の詳細な読み解きにも取り組んでいます。

 これまでの実務経験及び上記の作業などを踏まえて、新スキームにおける基本計画作成のプロセスを考えてみます。

実効的なプロセス:
①TMO体制四(三)者の実務担当者の合宿により、~『基本計画』作成までのシナリオを決定。
②自治体トップの意志決定
③TMO構成団体の実務責任者による合意 各組織の意志決定
④商業者団体との合意・・・所要の組織の立ち上げ
⑤活性化協議会準備会の立ち上げ・勉強会
⑥協議会正式発足
⑦基本計画作成委員会の立ち上げ・勉強会
⑧基本計画の作成
という段取りが考えられます。

要点は、
○全体シナリオの決定は、トップダウンで行うこと
○TMO体制再構築の結集軸は「理論」である
○商業団体との合意:対象は市全域の連合組織。
 1.『基本計画』作成と前後して市域全体の『地域商業
  活性化計画』的なものを作成する
 2.中心市街地商業活性化のノウハウ・成果を全市的な商業活性化に活用するシナリオ~計画立案
○活性化協議会:発足に先立って勉強会の開催

 などが「成功への道」でしょうか。
もちろん、①~⑧は、ナンバー通り、順序正しく行うことが秘訣というか、王道ですね。
そうそう、TMO実務担当者の合宿では、「これまでの総括」は絶対に外せない事項です。総括をどういう「視点」「深度」で行うか、ということに今後の取り組みの成否が掛かっています。

いうまでもなく、「理論」、「合意」の内容はについて、当社提供『中心市街地活性化・実現の方向と方法』で、というのが、当社的には、このシナリオの大前提です。
当社が提供する合意形成の機会
目下のところ、これがベストと考えています。
もちろんこれは、当社の主観ですから、皆さんはそれぞれの識見で「ベスト」を選択してください。

 「理論」「合意」の内容はともかく、基本計画作成までの段取りはおおむね上記のようになると思います。
昨年度末からこのシナリオで取り組みをスタートさせている都市がありまして、この取り組みと平行して「商人塾」(それも中心市街地版とそれ以外版の二本建て)に取り組んでいくという、本格的な取り組みです。

 事態はもはや待ったなし。
常に考えておかなければならないことは、今度こそ「商業者が我がこととして取り組む中心市街地活性化」を実現できる計画になっているかどうか、ということですね。
内容ももちろんですが、作成の段取り、進め方も大事です。

ほれ、“何を言うかよりもだれが言うかで話が決まる”というビヘイビアがあります(笑

あれやこれやを念頭に置きつつ、明るく楽しく朗らかに取り組んで行きましょう(笑

 おっと、もう一つ、大事なことが。
この提唱を真に受けた(笑 皆さんは着手に先立って、「取り組みを成功させるにはクオールエイドまたは同等のスキルを有する外部からのサポートの必要の有無」を検討することも大切ではないでしょうか。

もちろん以上は、再開発して中央からブランドを引っ張ってくる、既存商業者はテナントオーナーに、といった妄想をもてあそんでいる(笑、一部関係者には無縁のお話です。

コトバの再生

 アクセス解析などの折り、資料庫の記事を読み返すことがありますが、2002~3年頃の記事は、昨日今日の状況への提言としてそのまま通用するものが多い。
毎度のセリフですが、お暇な折りに一度「総ざらえ」すると、役に立つかも知れません。
 いずれにせよ、今も当時も無理論・無展望でことが進んでいるわけで、どこかで取り組みに待ったをかけ、方向と方法を確認しなければならない。

 法改正~『基本計画』の見なおしは、またとない機会ですが、「拙速」を目指す動きが目につきます。
法改正、ほれ、新しいフォーマットで計画作成、どうせ出すなら他に遅れるな、などという活性化の実現とは全く関係のない動機で計画つくりを急ぐようなことがあれば、その背後には大きな問題が潜んでいることになります。
5年、6年と推進してきた取り組みはなぜ活性化への道を切り開くことが出来なかったのか?

 新しい計画が活性化を達成しうる方向と方法で作成されているか否かは、フォーマットに示された領域それぞれについて漏れなく事業を企画しているかどうかではなく、第一に、これまでの取り組みを的確に反省していること 第二に、推進体制特に商業の活性化を実践していく体制の構築を計画していること 第三に、「一体的推進の目標」の達成に向けてロードマップを作成し、時期・段階別、カテゴリー別の下位目標を設定していること 第四に、必要な技術・知識の獲得=能力開発を計画すること
などが、不可欠です。こういう仕事が含まれていない計画ではこれまでの計画とどこが違うのか? 誰も説得することが出来ません。本人自身、なんの確信も無いわけですから。

 まずは、関係者の間で飛び交う「コトバ」を確認することから再出発すべきではないか。よそはどんどん新計画を提出しているのに、「そんな悠長なことは出来ない」というのは、これまでの反省が不十分。計画は早く出すのが能ではない、あくまでも活性化を実現できてなんぼ、というのが基本計画の使命です。
次のようなコトバについては、それらが課題になっている文脈、経緯などをきちんと理解しておかないと、一見「専門用語」に見えても実は「井戸端会議」語です。

□定義不明の言葉たち
:会議・会話の雰囲気・流れで口から出る、どこかでいつの間にか覚えているコトバ。

○少子高齢化 ○コンパクトシティ ○賑わい創出 ○地域密着○交流人口 ○商業の活性化・高度化 ○ショッピングモール ○ショッピングセンター などなど。その他たくさん

□その場しのぎの言葉たち
:会議が行き詰まった場合などに発せられ、全員同意して、当面する問題についての論議を棚上げするために用いられるコトバ。
○意識の改革 ○地権者の協力 ○商業だけでは活性化は無理 ○非物販事業で集客○人出を増やすのが先決 ○郊外開発が間違いの元、もう遅い ○ナショナルブランドを誘致せよ などなど
その他たくさん。

 これらのコトバを一つ一つきちんと吟味することは、「活性化への道」を切り開き、関係各方面の個人・組織が協働していくうえで、今すぐ・ただちに取り組まなければならない課題です。
定義不明・内容不明のコトバを連ねて合意を形成したからといって、何がどうなるものでもありません。この作業を抜きにして活性化に接近することは出来ません。
『基本計画』作成のプロセスは同時に、関係者が「活性化理論」を共有する、構築するプロセスであるべき、そういう仕組みを是非とも作り上げなければならない。

 新『基本計画』の作成、半年や一年遅れても、日々着実な取り組みを継続していれば、何の問題もありません。活性化協議会を立ち上げ、ろくすっぽ検討もしないまま・ありがちな「目標数値」を設定し、達成するための事業らしきものを羅列する・・・・、という取り組みに比べれば、目に見える成果を達成していく優れた取り組みとしてたちまち、追いつき、追い越して行くはずです。

現場・会議で使われるコトバたちを再生させること。
コトバの問題、そのほとんどは当サイト過去記事のどこかで、提案していると思います。
急がば回れ、時間を要しますが積み重ねて行かれることをお奨めします。

 交わされるコトバが生きていないとその積み重ねで実現していく仕事が生きたものになりません。

ということで、当社の【用語集】の中途半端さも気になっているのですが、目下、社内外の実動体制の再編という課題があり、各掲示板の過去ログの整理ともども、6月以降段階的に整備するつもりです。

参照:▲用語集:http://www.quolaid.com/yougo/yougo.htm

■ Web2.0

 web的にはちょっとふるい話題ですが、産経新聞に連載されていた渡辺淳一氏の小説が4月30日、終了したのだそうですが、終了に至る経緯がインターネット時代ならでは、です。
紹介は切り込み隊長
http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2007/05/03_070823.html

ついに、カントさん由来の「公共言論」を経由する「啓蒙=自力思考」がWebで開花の時を迎えたか!W

ブログは、閉鎖が予告されていますので、興味のある人はいまのうちにチェックしてみたら如何でしょうか。

あじさい日記ブログ
ヲちブログ
「あじさい日記」日記http://otakusanikki.jugem.jp/?eid=210#sequel

提起されている問題はいずれ【理論創発】で考えてみるつもりです。

課 題 山 積

昨日の記事であらためて思い当たるところもあったわけですが、「法」が改正されたのは良いとして、これまで8年間にわたって積み上げてきたモロモロはどう新スキームに引き継ぐのか?
あるいはこれを契機にぶん投げしまうのかて?

いろいろありますからね。
①TMO
②TMO構想
③高度化事業その他実施計画
これらは、新計画に承継するのかそれともここで廃棄するのか、いずれにしても、きちんと総括をしておくことが必要でしょう。

検討は逆順に行います。

③継続実施する事業
 実施段階に入っている事業は、旧『基本計画』~『TMO構想』にもとづいて着手されている事業ですから、少なくとも当該事業の領域については、新基本計画は旧計画を承継することになります。
その他の計画についても、特に「商業の活性化」に関する事業については、新計画に組み込まれるのが常識でしょう。
新・旧計画の関係はどう考えられているのか、このことは新計画における「これまでの取り組みの総括」にあきらかにしておくことが必要です。

②TMO構想
 これは「中心市街地の商業地の活性化に関する全体計画」という性格を持つものと定義されていました。
(中小企業庁『TMOマニュアルQ&A』平成12年版)

 新基本計画は、商業の活性化のみならず、中心市街地の都市昨日の増進と経済活力の向上を目的に、市街地の整備改善、都市福利施設の整備、住宅の整備、商業の活性化その他の事業を計画します。
新計画における「商業の活性化」に関する計画と旧基本計画の商業の活性化に関する計画~TMO構想との関係はどう考えられているか?

これも新計画の冒頭、「計画の基本方針」あたりで確定しておくことが必要です。

③TMO
 新しい枠組みでは明文化されていませんが、すでに発足し活動しているTMOを新基本計画にどう位置づけるのか?
側聞するところでは、一部商工会議所TMOの場合、「活性化協議会」の編成に伴い、そちらに移管するという話もあるようです。「企画調整型TMO」から「企画調整型協議会」へ。
協議会は「企画を調整する」ための場ですから、ある意味、性格がハッキリします。
しかし、肝心の「商業の活性化」を推進していく「司令塔」は誰がどう担うのか?

新しい問題ですね。

以上、三点については新計画の「基本方針」において、適切な処理が必要です。新計画の良否は、このあたりの出来映えである程度見極めることが出来ると思います。
認定一号の両計画では、残念ながら、このあたりはふれずじまいとなっているようです。

 他にも課題はたくさんありまして。
商業者をはじめ、関係者の実務能力の育成は不可欠ですが、誰が・いつ・どう取り組むのか?
これも計画作成能力が直接反映するところです。

他にも、「商業理論」や「コンパクトシティ論」など勉強・習得すべきことがたくさんある。既成の理論が見あたらなかったり、あっても気に入らない場合は、新しく作らなければならない・・・。
何しろ、理論よりも現実の問題が先行していますからね。

ということで。
中心市街地活性化の取り組みには、いろいろと課題が山積していることをしっかりご理解のうえ、めげることなくがんばってください。
先行事例がパスしているからといって「パスしていいんだ」などと言い訳しないこと。
良いか悪いかは、「活性化に達することが出来るか否か」の一点で評価されますから。

※なお、クオールエイドのサイトには、掲示板、資料集などの他、表面には現れていない、各掲示板(コーナー)の「過去ログ」にも必要な情報が」どっさり蓄積されています。お見逃しなさらないように(w。

テナントミックスとテナントリーシング

 「テナントミックス」は、中心市街地の商業活性化に取り組むうえで必要な概念ですが、きちんと理解していないままで、中心市街地活性化という仕事に導入すると、大きな失敗をする可能性があります。あらためて当社の考えを整理してみましょう。

 ご承知のとおり、『整備改善活性化法』では“TMOが行う中心的業務は、一言でいえば中心市街地の商業地を一つのショッピングモールとして再構築しようということです”(中小企業庁『TMOマニュアルQ&A改訂版』平成12年 49ページ)とされていました。
このマニュアルによれば、「TMO構想」は、“中小小売商業高度化事業に関する総合的かつ基本的な構想であり、いわば中心市街地商業活性化の全体計画”(同25ページ)です。

 さて、この位置づけを踏まえますと、新『中心市街地活性化法』で計画すべき「中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の中心市街地における商業の活性化のための事業及び措置」は、“中心市街地商業活性化の全体計画(以下、商業活性化計画」という)”として計画されなければならない。
まあ、当たり前のことですね。
 
 新『基本計画』において「商業の活性化のための事業及び措置」は「商業活性化計画」として計画されなければならない理由及び計画の内容については、新旧の『法』・『基本方針』をしっかり読み込んで、確認しておくことが必要ですから、この機会にあらためて基本文書を読破してください。

なお、当社サイトの【都市経営・入門編】で展開している記事も併読してください。
“中小商業者の競争力の根幹は「業種揃え・店揃え」つまり「集積としての品揃え」にある、高度化事業はこれを活性化するために取り組まれるのだ”ということについて、一点の迷いも無いようにしておくことが必要ですからね。

中心市街地の活性化
基本方針を読む

※特に、後者は8本のスレッドに渡る超ロング記事ですが、これを理解していないと、タウンマネジメント業務は始まりません。もちろん、読んで理解するためには「背景知識」というか「前提知識」というか、「小売商業」についての理論を装備しておくことが必要です。なかなか適切な理論が入手できないのが困ったことですが。

 ちなみに新「法」では、TMO構想及びTMOについての規定が無くなりました。
“規定が無くなったから今後の中心市街地活性化には不要だ”とはならないことは、上記の作業を待つまでもなく、これまで実務に携わってきた皆さんにとっては常識のはずですね。

 さて、前置きが長くなりましたが。

 中心市街地活性化のスキームにおいて「テナントミックス」はもちろん、「法」~「基本方針」という事業の枠組みにおいて理解します。
①「商業理論」におけるテナントミックス概念を理解したうえで、
②枠組みの文脈で概念を再構成する
わけです。
では、やってみましょう。

1.テナントミックスとは
 複数の業容の店舗によって構成される小売業容(ショッピングセンターその他)における、集積を構成するための概念。
商業集積の構成業務は次のように考えられます。
①集積のコンセプトを決定する
②コンセプトを実体化する業容(三点セット=売り場・サービス・環境)を構想する
③構想に基づく売り場の設計(ゾーニング、売り場単位など)
※売り場単位とは、集積の業容を実現する品揃え・売り場揃えのうち、「個店」に分担させる部分。集積全体の売り場は、売り場単位の集積として実現される
 「売り場単位」とは「テナントシート」のこと。
④テナントミックスビジョンの作成(集積の売り場構成のあるべき姿。これは「モザイク  画」であり、そのピースがテナントシートである。)
⑤テナントリーシング
 テナントシートに座らせるのにふさわしい実在の店舗(業容)をリストアップし、交渉し、集積に参加させる業務。

以上が一般的な商業集積における「テナント」概念です。
これを踏まえてテナントミックスという概念を「中心市街地の商業の活性化」すなわち「中心市街地の商業地を一つのショッピングモールとして再構築」する事業の手法として用いる場合は、
①中心市街地の商業地の「商業機能としてのコンセプト」を決定する
②コンセプトを実現するために必要な業容(三点セット)を構想する 
③業容構想に基づき、売り場構成を構想する・・・「テナントミックスビジョン」
④「テナントミックスビジョン」を a 既存個店の業容転換で実現するもの b 空き店舗、空き地などを利用して新しく集積に招聘する店舗に分担させる=リーシングで実現するもの に区分し、それぞれタイムテーブルに配置する・・・「テナントミックス計画」。
⑤計画の実施 

2.テナントリーシング

 中心市街地の場合、テナントリーシングとは、④のbの業務です。
 SCなどの場合は、集積の構築=テナントリーシングですが、中心市街地の場合はそれだけではありません。
もっと重要な「既存個店の業容転換」という業務があることをあらためて確認してください。中心市街地のテナントミックスは、「既存個店の業容転換」プラス「新規テナントのリーシング」で実現する、これが中心市街地の商業集積としての再構築の基本的な手法です。

 再構築はショッピングモールでいえば、「既存テナントの業容改革を含むリニューアル」ですね。
違うのは、既存テナント(中心市街地に立地している個店)群の業容転換ということ。
誰が主導するか、どういう手順で実現するか、大問題であり、当然『中心市街地商業活性化の全体計画』を立て、そのもとで取り組んでいくことになります。

商業集積間競争が常態となっている時代に、あらためて“「中心市街地の商業地」を買い物の場・ショッピングゾーンとして再構築する”と決心したとたん、このような作業内容&工程に取り組むことが「必然」として要請されるわけです。

 新しい『基本計画』では、「中心市街地の商業地を一個のショッピングモールとして再構築する」という基本目的のもと、テナントミックスビジョンを構想し、テナントミックスを「業容改革&リーシング」として計画し、推進していく、『商業活性化計画』がきっちり作成されていることが必要ですが、さて、皆さんの都市の取り組みではこのあたり、どう考えられているでしょうか。
この計画が無いと、『基本計画』の全体が単なる個別事業の寄せ集め、事業期間が終了しても個別事業の成否が個別に見えるだけで、肝心の中心市街地の活性化=都市機能の増進と経済活力の向上は影も形も見えないまま、ということになりかねません。

『中心市街地活性化基本計画』のキモは、「商業活性化の全体計画」がきっちり立てられているか否か、というところにあります。「法」以下の枠組み、当サイトの論考などもう一度検討し、確認してください。

ということで、複雑・広範な問題を一気に書きましたので、いろいろ疑問などもあろうかと思います。→【理論創発コーナー】へどうぞ。

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七不思議のフレイクスルー

ご存じ、商店街の“七不思議”について。

元記事:『商店街の七不思議

関連記事:『商店街振興組合の現状と課題

時間があれば:『商店街起死回生』過去記事

(2203年、2004年、掲示板過去ログもなどもどうぞ)


 “七不思議”を放置温存したままでは、活性化事業もへったくれもありません。分かり切ったことですね。
ところが、『基本計画』などで“七不思議”を剔抉(てっけつ。欠陥などを突き止め、暴くこと)、対策を講じているところはきわめて限られているのではないか?
“七不思議”を温存したまま、ハードの整備や、一店逸品ですか、そうですか。

 ブレイクスルー(突破)するためには何が必要か。
肝心なのは、“七不思議”の一つ一つに対症療法を考えるのではなく、トータルに突破する方向と方法を考えることです。

商店街&個店、ありのままからスタートして、活性化への道を歩き始める、もちろん、この道は“七不思議”と訣別する道でもなければならない。

 これまでの思考回路から出てくる対策は「意識改革」ですね、たぶん。意識改革、便利な言葉ですが、例によってこれは「蒙昧語」です。(蒙昧語:参照→【用語集】)

 「意識改革」を主張する人は、
意識改革とはなにか?、ということをあきらかにしなければならない。 
改革すべき意識の状態はどうなっているのか?
意識がどうなることが改革なのか?
どうすれば意識は改革されるか?
意識が改革されると何がどうなるのか?
等々についてはきちんと考え、たちどころに答えられるようにしてから主張していただきたい。

困った問題にぶつかると「意識改革」という四文字熟語をつぶやいて、一件落着、議題は次に進んでいく・・・。
という会議もありそうです。

 「意識改革」という熟語を使い物になるようにするためには、“自分の力で考える”=「自力思考」との関係を考えてみたらどうでしょうか。【理論創発】コーナー、カントさん話につながりますけど・・・。

と、放っておけが話はあらぬ方へと弾んでしまいます(笑

 “七不思議”退治のネックは、取り組みが“これまでの事業活動の否定”にならざるを得ないこと。
これまでの事業活動は、“七不思議”と蜜月関係にあったわけですから、「七不思議払拭」といったとたん、対立が鮮明になったりすることも考えられます。
対立を緩和しつつ所期の効果を獲得する段取りが必要です。

 有力な方法は、当社の【商人塾

“学び・試行し・反省する”という三段階を繰り返すことで繁盛店を作っていく。
“行動を通じてもの見方・考え方が変わり、業容が変わり、商店街の街並みが変わる”

課題が二つありまして。

 一つは、“今さら勉強か、今までイヤと言うほどやって来た、勉強などでどうにかなる状況ではない”といった発言。
○じゃ、いったいどれくらい勉強してきたわけ? 
と聞いてみますと、大抵、言葉に詰まってしまう。
年に一、二回、2,3時間程度の精神訓話を聞くことが商店街の常識でした。
○みんな商売のプロなんだ、素人の講義なんか聴けるか!
とかもありそうですね。プロかどうかはともかく、業績不振に陥り、“七不思議”に陥り・脱出経路が分からない、という状況は厳然としていますよね?

 もう一つ。

 これまで「勉強」などしたことがないし、だから当然、お金を使ったこともない。いきなり、勉強だ、お金が掛かる、と聞かされれば、拒絶反応が出る・・・。
「“七不思議”がはびこる世界」にはありがちです。

 ハードと販促にはどんどんお金を使いますが、ハードと販促を活かすために必要な、「アタマの使いかた」の勉強や、大好きな「意識改革」につながるような取り組みにお金を使うことは、想定外ですか、そうですか(笑

 企業の革新的計画を評価するとき、コンサルタントの着眼の一つは「教育訓練計画」のコンテンツと予算です。
教育訓練の内容が適切に組み立てられ、かつ、相応の予算措置がとられていない「計画」なんか、“絵に描いた餅”ですよね。

 何をするか、は、何をしたいかで決まります。
儲かりたかったら、儲かる算段をしなければならない。
とりあえず、“七不思議”が商売繁昌の敵であることは明白ですから、これを退治することは最優先の課題。

 “七不思議”的関係を突破しない限り、商店街、中心市街地の活性化は夢のまた夢、関係の皆さん、「七不思議のブレイクスルー」、合い言葉に如何ですか。

 「七不思議の撲滅」が緊急の課題だと思い当たれば、
「撲滅してから活性化に取り組む」ではなく、
「活性化への取り組みを通じて払拭していく」
道を選択、道路工事に着手すべきです。

 さしあたってはもちろん「商人塾」的事業への取り組みであり、その第一歩を切り開くのは、
“商店街を活性化するのになぜ勉強が必要か”
肝心なことへの合意を形成する講習会の開催です。
当社のラインアップ

※「一店逸品運動」のマジメな検討をスタートしました。
取組中の皆さん、取り組みを検討中の皆さん、その他運動に関心のある方、ご参加ください。


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ショッピングモールとしての再構築

 旧『整備改善活性化法』のスキームにおいてTMOの任務は、「中心市街地の商店街等を一個のショッピングモールと見立てて、商業集積として再構築する」と定義されていました。
平成12年中小企業庁発行の『TMOマニュアル』で提唱されましたが、『基本計画』にどれくらい反映されたか、疑問です。
ときどき「ショッピングセンターに見立てる」といった文言を見かけることはありましたが、そこで「見立て」られているのは、販売促進に一体的に取り組む、大小の空き店舗への出店誘致にテナントリーシングのノウハウを利用する、といった枝葉末節であり、ショッピングセンターの業容の本質を掴み、それを中心市街地活性化に応用する、というアプローチは少なかったようです。

 全体を一個のショッピングセンターに見立てるということは、ショッピングセンターのコンセプトを基準に、空き店舗のテナントリーシングのみならず、既存各個店の業容をショッピングセンターのテナントにふさわしく変容させる、という取り組みを含まなければならない。
というか、仕事の比重としてはこちらのほうが圧倒的に重要です。
テナントミックスという業容構成の手法が、なぜ中心市街地・商店街の活性化に応用されるのか? これはショッピングセンターの本質が理解されていないと分かりません。

 せっかく「ショッピングセンターに見立てる」「テナントミックス手法を採用する」と言いながら、実際には販売促進、空き店舗へのテナント誘致というレベルの作業に終始しているのは、「ショッピングセンターとは何か」ということが理解されていなかったから。

 新しいスキームに基づく『基本計画』は、危惧されていたとおり、商業機能を one of them と理解したこともあって、中心市街地の商業機能群を一個のショッピングセンターと見立てて活性化戦略を立てる、というアプローチは消滅したようです。
「買い物の場としての再構築」というデスティネーション(来訪目的)つくりから、「賑わい作り」という訳の分からない曖昧模糊とした目標?へと流れが変わりつつあるような気がします。少なくとも認定第一号の両計画では、商業集積として再構築する、という問題意識はほとんどありません。

 後に続く各都市は、おそらく認定第一号を「先進事例」として、これに学びつつその『基本計画』を作っていくことになると思いますが、取り組みに当たっては「商業集積」としてのありかたを追求する、という基本方針を確立しておかないと、旧スキーム当時よりもさらに衰退著しい商店街の「起死回生」策になることは出来ません。
このことは是非肝に銘じていただきたい。

 わが国商業の大きな趨勢は、「集積間競争」であることは言うまでもありません。どの商業集積がお客から見てもっとも充実した買い物行き先としての条件(=店揃え・サービス揃え・環境整備)を充実させているか、ということをめぐって激しい競争が繰り広げられているとき、わが中心市街地の商業だけが「通行量増大」「賑わいつくり」などにうつつを抜かしていて良いものでしょうか?
ショッピングセンターが、「通行量増大」とか「賑わい作り」などに取り組んでいる事例を見たことがありますか?

 ショッピングセンター全盛時代、中心市街地所在の商店街群をほんとうに「買い物の場」として活性化したかったら、敵を知るは何とやら、ショッピングセンターの本質を理解することは、「見立て」の有無に関わらず、計画作成に先だって必ず抑えておかなければならない課題です。ショッピングセンターを知らずして中心市街地活性化を語るなかれ、ですね。

 ご承知のとおり、当社の「活性化への道」は“ショッピングセンター全盛時代に中心市街地の商業を活性化する方向と方法”をショッピングセンター理論をさらに深化させ、ショッピングコンプレックスとして提唱しています。活性化実現の方向と方法を選択することは、『基本計画』つくりの着手時点の仕事、ここで間違うと計画全体がおかしなものになってしまいます。

 新スキームにおける活性化の方向と方法、当社の提案を検討してみませんか?
商店街活性化勉強会
中心市街地活性化合意形成合意形成セミナー
※特別企画『青森市の基本計画を読む』は、最終の「推進体制」の検討に入っています。
 これから計画作りに着手される都市にとって、必ず役に立つ企画だと思います。是非確認してください。
なお、今後の認定については「第一号」を基準に考えていたのではとうていクリアできないと思います。
あらためて、「法」~「基本方針」を徹底理解して、第一歩からきっちり取り組んでいくことが肝心だと思います。
そのためにも「特別プロジェクト」はご一読ありたく。


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「TMO体制」再考

【都市経営】コーナーで『青森市中心市街地活性化基本計画』の勉強をしてきましたが、ようやく終盤を迎えています。(参照

これから最終章「組織体制」の検討に入りますが、これまでの検討でつくづく感じることは、「商業の活性化」の対象であると同時に主役である既存商店街組織・個店の姿が見えない、ということです。
もちろん、これは当計画に限ったことではなく、これまで作られた多くの計画に共通するところですが、これは改正後の取り組みにおいても肝心の「推進体制」については旧スキームと同じ轍を踏もうとしていることを意味しています。

都市機能の施設や居住の促進はともかく、こと商業の活性化に関する限り、「居住人口」や「通行量の増大」を実現したからといってそれが即・「商業の活性化」を実現出来ることはありません。
商業はみずからのありかたを改革することで「買い物目的の来街」を実現しなければ、「買い物の場」としての再構築は出来ず、従って、中心市街地活性化の目的である「経済活力の向上」も達成されません。
なぜそういえるのか?
当サイトはこれまでにきちんと論証しています。

中心市街地所在の商店街・個店を「買い物の場」として再構築する仕事は、個店、商店街の仕事、われわれは人口・人出を増やすことが仕事だ、という役割分担はあり得ない。
郊外型商業集積全盛という現時点で、商店街・個店は、「買い物行き先として再生する方向と方法」を掴んでいません。
もちろん、例外的な人はいます。

たとえば、当サイトの常連の商業者なら繁昌実現の方向と方法を理解し・実践し、成果を挙げることが出来ます。
しかし、それを商店街全体の取り組みの方向として提示し、合意を形成し、少なくとも数年間に渡って継続して取り組みを続けていく、というのは多くの場合、手に余る仕事であり、特に中心市街地全体の商店街・商業者が同じ方向と方法を採用して「買い物の場」としての再構築に取り組む、という体制を彼らがみずからの力だけで作り上げていくことはほとんど不可能です。

あらためて「TMO体制」の再編・構築が緊急の課題となっています。
TMOを司令塔・推進エンジンに、中心市街地所在の商業集積を「ショッピングコンプレックス」として構造的にとらえ、各集積の役割分担をあきらかにしつつ、漸進的に新しい「買い物の場」としてのありかたを実現していく・・・。

この仕事こそが「中心市街地活化基本計画」の中心課題であるということを、疑問の余地無く確認しなければならない。
これが実現しなければ、中心市街地にマンションがふえ・そこここの通行量が増えたからといって、商店街が買い物の場として再評価されることにはつながりません。
商店街がみずからの努力で「ショッピング行き先」としての条件を再構築しない限り、新住民はこれまでどおり郊外にショッピングに出かけることになる。分かり切ったことです。

ご承知のとおり当社は、中心市街地において商業活性化を推進する体制を「TMO体制」と名付けています。
行政・会議所・TMO・商店街組織がそれぞれ役割を文足しつつ、中心市街地所在の商業機能を一個のビジョンに基づいて「ショッピングコンプレックス」として再構築することが唯一の「商業の活性化」実現の方向であり、もちろん、活性化協議会でこの取り組みの推進を牽引することは絶対に出来ません。

本気で中心市街地活性化に取り組むというなら、何が何でも商業の活性化を実現しなければならない。
その試金石は『基本計画』に「組織体制」の一項が設けられ、「TMO体制の構築」がそのメインのテーマとして掲げられていること。
この必要性を無視した『基本計画』では「商業の活性化」の道を切り開くことは出来ません。

これから『基本計画』の作成に着手するところは、活性化協議会の立ち上げに先だって、行政・会議所・TMO・(出来れば商店街組織)の実務担当者による「TMO体制」推進チームを立ち上げなければならない。

このチームが「中心市街地活性化への道」について、しっかりしたシナリオを共有することが第一段階です。
当社は、チーム結成、スタート時点の取り組みを「合宿」という形で支援しています。
まずは、実務者レベルで意志の統一を実現することが大切です。
参照

次の段階は活性化協議会のメンバー組織の関係者を対象に同じ内容で研修を実施して、「共通の土俵」を作ること。
基本計画の作成に着手するのはその後です。

当社のお奨めは以上ですが、皆さんのまちではどのような段取りで進めようとしていますか?
「法」の枠組みは最小限ですからね。実効ある取り組みを目指す体制を作りたかったら、「活性化協議会」だけでは決定的に足りません。

ということが理解できなようでは、これまでの取り組みからいったい何を学んだのか? ということが問われることになるわけですが、さて、皆さんの都市の取り組みはどうシナリオが描かれているでしょうか?

青森市の基本計画の検討、これから「推進体制」に入ります。よろしくおつきあいください。

※今日、書店で雑誌『商業界』6月号を見ましたら、青森・富山両市の『基本計画』が批評されていました。
担当はに当サイトで検討した特集記事「中活法とパパママストア」を執筆された人たちのようです。
中身は読んでおりませんが、興味のある人は当社の批評と比較してみられたら得ることが多いと思います。

※このブログは、㈲クオールエイドのサイト『中心市街地活性化への道』トップの【デイリィフラッシュ】欄の記事を2,3日遅れで配信しています。
有限会社クオールエイド
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プロフィール

有限会社 クオールエイド

  • Author:有限会社 クオールエイド
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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