FC2ブログ

商業理論は装備してますか?

このたび、各地の中心市街地活性化について研究された専門書を読む機会がありました。(私としては滅多にない機会です)

読んでいて気になったのが、各地の取り組み、いったい商業理論としてはどのようなものを修得・装備しているのだろうか、ということです。

当社はかねてから、
①全盛期と様変わりしている環境において活性化を目指すのなら
②状況を認識し、戦略を構築する基礎となる商業理論を選択し、共有することが不可欠である
③現下、喫緊の課題は理論の修得・共有であると主張しています。
この時期、理論の重要性を認識してその修得を心がけないということはいったい何を意味しているか?

私たちは、物事を考えるにあたっては、けして白紙の状態で考えるわけではありません。私たちの頭は「白紙」で使えるようにはセットされておりません。
常に、これまでに蓄積した知識・情報のうち、「使える」と評価した知識・情報を駆使しながら考えるわけですが、このことを知っているといないとではものすごい差が生じることがある。

一例。
Aさんがいます。Aさんは、何らかの理由で持っている知識がすべて江戸時代のものだったとします。
彼は眼前の状況をすべて自分の知識で理解・判断しようとすることになります。なかなか理解できることは少なく、彼は調査研究が必要だ、と考えることでしょう。しかし、急を要する事態が発生したら、彼はどうするでしょうか。
周りに人がいればその人を見習うことが出来ます。周りの人の行動が信用できないと感じたら、自分のなかに確固としている江戸時代の知識を基準に行動するかも知れません。あるいは、周辺の人の行動と自分の知識を折衷するかも知れません。
もし、事態が切迫していなかったとしたなら、彼は自分の知識と環境のギャップに気がつき、知識と環境をマッチさせるという仕事に取り組むことでしょう。

さて、商業理論の話です。
我々は、知識・理論抜きでは問題解決・目標達成のための行動は出来ません。
我々が目標を達成するためには、
①目標達成に到達するシナリオを考え、
②シナリオを実現していく行動を計画し、
③必要な準備を行い
④計画を実施する
という仕事をしなければならない。
当たり前ですね。

問題は、このすべてのプロセスが「理論」に基づいて行われる、ということを認識しているかどうかということです。これはすぐ分かります。

現在のように環境が激変する中で取り組まれる事業ですから、取り組みが「理論」に基づいて行われるということを認識していれば、自分たちが取り組もうとしている事業はどのような理論に基づいているか、ということを明らかにしなければならない、ということがいやでも分かります。
なぜなら、従来の理論しか考えていない人には、事業の目的や内容が良く理解されないかも知れないからです。
計画などを評価する場合は、その計画がどのような理論に基づいて立てられているのか、分かるような説明がされているか否か、ということをまずチェックしてみるようにしましょう。
この段階で計画策定者の状況が判断できます。

今日私たちは、全国各地の商店街活性化の取り組みについて計画書を読み、実態についての紹介に接したり、あるは現地に視察に出かけたりします。そのとき重要なことは、その取り組みがどのような理論に基づいて取り組まれているのか、ということです。なぜ、このことがそんなに重要なのか?

「活性化事業」の計画の説明において、その根拠としている理論が明らかにされないということは、当の事業を推進している人々にとって、そのような説明は必要がない、と考えられているということであり、さらには、背景の理論は互いに共通していますよね、という暗黙の了解が成立していると判断しているからです。
その理論とは、当然、商店街が自然発生~成長~現在に至る間、使われてきた理論です。それはもちろん、もの不足時代の商品確保、立地選定に始まり、消費財普及時代の商品差別化・店舗面積確保、それらに伴奏するマーケティング技術といったものであり、当時はちゃんとものの役に立ったノウハウの基礎となる理論でした。だからこそ成功体験・成功ノウハウとして今日まで生きながらえている、と見ることも出来ます。

それら、経験的に蓄積された理論には商店街立地の専門店が作り上げたノウハウ・理論もあれば大型店との競争の中で導入した大型店由来のノウハウ・理論もありました。
現在、商店街などが無意識のうちに採用している理論とは、各時代、各業種・業態の経験則の「集大成」ともいうべきものであることを否定する材料はないと思います。
商店街、活性化に取り組むときの計画・行動の基盤となっているのは、過去の経験則の集大成である、ということです。

問題は、当時は影も形もなかった、郊外型ショッピングセンターやカテゴリーキラー、アウトレットなど新しい業態が出現し、商店街は空洞化の一途をたどっている、という時代の商業を理解する道具として、かっての理論・知識・経験で大丈夫だろうか?
ということです。

如何ですか?
皆さん一人一人のこととしてお考えいただきたい。
あなたのお店、あなたの商店街どういう理論を根拠に「繁盛づくり」を構想していますか?
あなたの理論は郊外型商業の成立根拠、ねらい、問題点などをきちんと分析する道具として使い物になりますか?

ということでありまして。
もちろん、上のような作業課題に耐えられない理論がこの時代の中心商店街活性化について考える際の道具として役立つはずがありません。
「中心市街地活性化」の取り組みの現状、うまく行かない理由としていろいろいわれて(*)おりますが、ホントのホントは、ここに原因がある、と私は確信しています。
間違っていますか?

(*)
一例:『総務省による総括』
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/pdf/040915_1_1.pdf

これまで無意識(たぶん)のうちに使ってきた理論の不備に対する自覚・反省がないとするなら、これから先もやはり「現代・今直面している問題」に「江戸時代の常識」で対応しようとするAさんの立場と変わることはありません。
Aさんにはやむを得ない事情がありましたが、皆さんは自分の責任で昔の理論に固執していることになりますね。

何でも結構、お手元の商店街活性化関係の資料をチェックして見てください。ただの一カ所も「理論」について述べられているところがないとすれば、それはもちろん、郊外型ショッピングセンター到来以前の常識で書かれていると考えられます。
つまり、今という時代に役に立つかどうかは運次第、ということになる。

もちろん、お客から見た・中心市街地立地の・魅力ある個店、という意味であり、このことに疑問の余地はありません。
ところが問題がありまして。

郊外型ショッピングセンター時代到来の「前」と「後」では「魅力ある個店」の意味するところが大きく変わっている、ということです。
「前」の時代の魅力ある個店とは、通りあるいは商圏で「一番店」を目指すということであり、それが不可能な条件がある場合は、「差別化」を図る、ということでした。
このような戦略は、とっくの昔に使用期限が切れています。
当時、一番店だった総合衣料店の崩壊、さらには量販百貨店の衣料品売り場の低迷が一番主義の時代錯誤を証明しています。
差別化についてもいうまでもありません。
よその店が扱っていない商品、大型店が仕入れられない商品など、他店を基準に店づくりをするというのが差別化の特徴ですが、当市でうちだけ・ブランド路線を取採用したブティックは軒並み敗退・低迷状態です。

「魅力ある個店」
お客から見て魅力のある
①品揃え
②サービスシステム
③内外環境
を三位一体で作り上げている店舗のことですが、郊外型SC時代の前と今では中身が全く違う、ということです。
なぜか?
お客である日本国民のライフスタイル・消費購買行動が大きく変わっており、それに相即して商業のあり方も変化しているからです。

今という時代、商業を理解するということは、お客である地域社会~日本人のライフスタイルを理解する、という作業を含んでいます。

このあたりについて、何事も語っていない「魅力ある個店」路線は、差別化~オンリーワン路線や地域一番店など、シーラカンス的ノウハウを引きずっている可能性が高いので要注意、ということです。

商業理論は装備してますか?

このたび、各地の中心市街地活性化について研究された専門書を読む機会がありました。(私としては滅多にない機会です)

読んでいて気になったのが、各地の取り組み、いったい商業理論としてはどのようなものを修得・装備しているのだろうか、ということです。

当社はかねてから、
①全盛期と様変わりしている環境において活性化を目指すのなら
②状況を認識し、戦略を構築する基礎となる商業理論を選択し、共有することが不可欠である
③現下、喫緊の課題は理論の修得・共有であると主張しています。
この時期、理論の重要性を認識してその修得を心がけないということはいったい何を意味しているか?

私たちは、物事を考えるにあたっては、けして白紙の状態で考えるわけではありません。私たちの頭は「白紙」で使えるようにはセットされておりません。
常に、これまでに蓄積した知識・情報のうち、「使える」と評価した知識・情報を駆使しながら考えるわけですが、このことを知っているといないとではものすごい差が生じることがある。

一例。
Aさんがいます。Aさんは、何らかの理由で持っている知識がすべて江戸時代のものだったとします。
彼は眼前の状況をすべて自分の知識で理解・判断しようとすることになります。なかなか理解できることは少なく、彼は調査研究が必要だ、と考えることでしょう。しかし、急を要する事態が発生したら、彼はどうするでしょうか。
周りに人がいればその人を見習うことが出来ます。周りの人の行動が信用できないと感じたら、自分のなかに確固としている江戸時代の知識を基準に行動するかも知れません。あるいは、周辺の人の行動と自分の知識を折衷するかも知れません。
もし、事態が切迫していなかったとしたなら、彼は自分の知識と環境のギャップに気がつき、知識と環境をマッチさせるという仕事に取り組むことでしょう。

さて、商業理論の話です。
我々は、知識・理論抜きでは問題解決・目標達成のための行動は出来ません。
我々が目標を達成するためには、
①目標達成に到達するシナリオを考え、
②シナリオを実現していく行動を計画し、
③必要な準備を行い
④計画を実施する
という仕事をしなければならない。
当たり前ですね。

問題は、このすべてのプロセスが「理論」に基づいて行われる、ということを認識しているかどうかということです。これはすぐ分かります。

現在のように環境が激変する中で取り組まれる事業ですから、取り組みが「理論」に基づいて行われるということを認識していれば、自分たちが取り組もうとしている事業はどのような理論に基づいているか、ということを明らかにしなければならない、ということがいやでも分かります。
なぜなら、従来の理論しか考えていない人には、事業の目的や内容が良く理解されないかも知れないからです。
計画などを評価する場合は、その計画がどのような理論に基づいて立てられているのか、分かるような説明がされているか否か、ということをまずチェックしてみるようにしましょう。
この段階で計画策定者の状況が判断できます。

今日私たちは、全国各地の商店街活性化の取り組みについて計画書を読み、実態についての紹介に接したり、あるは現地に視察に出かけたりします。そのとき重要なことは、その取り組みがどのような理論に基づいて取り組まれているのか、ということです。なぜ、このことがそんなに重要なのか?

「活性化事業」の計画の説明において、その根拠としている理論が明らかにされないということは、当の事業を推進している人々にとって、そのような説明は必要がない、と考えられているということであり、さらには、背景の理論は互いに共通していますよね、という暗黙の了解が成立していると判断しているからです。
その理論とは、当然、商店街が自然発生~成長~現在に至る間、使われてきた理論です。それはもちろん、もの不足時代の商品確保、立地選定に始まり、消費財普及時代の商品差別化・店舗面積確保、それらに伴奏するマーケティング技術といったものであり、当時はちゃんとものの役に立ったノウハウの基礎となる理論でした。だからこそ成功体験・成功ノウハウとして今日まで生きながらえている、と見ることも出来ます。

それら、経験的に蓄積された理論には商店街立地の専門店が作り上げたノウハウ・理論もあれば大型店との競争の中で導入した大型店由来のノウハウ・理論もありました。
現在、商店街などが無意識のうちに採用している理論とは、各時代、各業種・業態の経験則の「集大成」ともいうべきものであることを否定する材料はないと思います。
商店街、活性化に取り組むときの計画・行動の基盤となっているのは、過去の経験則の集大成である、ということです。

問題は、当時は影も形もなかった、郊外型ショッピングセンターやカテゴリーキラー、アウトレットなど新しい業態が出現し、商店街は空洞化の一途をたどっている、という時代の商業を理解する道具として、かっての理論・知識・経験で大丈夫だろうか?
ということです。

如何ですか?
皆さん一人一人のこととしてお考えいただきたい。
あなたのお店、あなたの商店街どういう理論を根拠に「繁盛づくり」を構想していますか?
あなたの理論は郊外型商業の成立根拠、ねらい、問題点などをきちんと分析する道具として使い物になりますか?

ということでありまして。
もちろん、上のような作業課題に耐えられない理論がこの時代の中心商店街活性化について考える際の道具として役立つはずがありません。
「中心市街地活性化」の取り組みの現状、うまく行かない理由としていろいろいわれて(*)おりますが、ホントのホントは、ここに原因がある、と私は確信しています。
間違っていますか?

(*)
一例:『総務省による総括』
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/pdf/040915_1_1.pdf

これまで無意識(たぶん)のうちに使ってきた理論の不備に対する自覚・反省がないとするなら、これから先もやはり「現代・今直面している問題」に「江戸時代の常識」で対応しようとするAさんの立場と変わることはありません。
Aさんにはやむを得ない事情がありましたが、皆さんは自分の責任で昔の理論に固執していることになりますね。

何でも結構、お手元の商店街活性化関係の資料をチェックして見てください。ただの一カ所も「理論」について述べられているところがないとすれば、それはもちろん、郊外型ショッピングセンター到来以前の常識で書かれていると考えられます。
つまり、今という時代に役に立つかどうかは運次第、ということになる。

もちろん、お客から見た・中心市街地立地の・魅力ある個店、という意味であり、このことに疑問の余地はありません。
ところが問題がありまして。

郊外型ショッピングセンター時代到来の「前」と「後」では「魅力ある個店」の意味するところが大きく変わっている、ということです。
「前」の時代の魅力ある個店とは、通りあるいは商圏で「一番店」を目指すということであり、それが不可能な条件がある場合は、「差別化」を図る、ということでした。
このような戦略は、とっくの昔に使用期限が切れています。
当時、一番店だった総合衣料店の崩壊、さらには量販百貨店の衣料品売り場の低迷が一番主義の時代錯誤を証明しています。
差別化についてもいうまでもありません。
よその店が扱っていない商品、大型店が仕入れられない商品など、他店を基準に店づくりをするというのが差別化の特徴ですが、当市でうちだけ・ブランド路線を取採用したブティックは軒並み敗退・低迷状態です。

「魅力ある個店」
お客から見て魅力のある
①品揃え
②サービスシステム
③内外環境
を三位一体で作り上げている店舗のことですが、郊外型SC時代の前と今では中身が全く違う、ということです。
なぜか?
お客である日本国民のライフスタイル・消費購買行動が大きく変わっており、それに相即して商業のあり方も変化しているからです。

今という時代、商業を理解するということは、お客である地域社会~日本人のライフスタイルを理解する、という作業を含んでいます。

このあたりについて、何事も語っていない「魅力ある個店」路線は、差別化~オンリーワン路線や地域一番店など、シーラカンス的ノウハウを引きずっている可能性が高いので要注意、ということです。

-
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
ご案内
こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

進化する売場研究会

  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
ブログ内検索
アクセスカウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
月別アーカイブ