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コンパクトシティとショッピングモール

このところにわかに持ち上げられてきたコンパクトシティですが、これは、先に検討した九州経産局のテキストにもありますように、「法」よりも上位に位置する概念、総合計画に掲げ、都市マスに降ろして実施計画に至る、というレベルに関わる概念です。
コンパクトシティにおける「中心市街地」と「法」の「中心市街地」では微妙に範囲(指定する要件)が異なり、さらに指針のために実施する事業も多様になりますから、事業メニューも大きく異なってくるはずです。

「法」はあくまでも中心市街地の商業地に立地する商業機能の活性化を目的にしたものであり、「コンパクトシティ」を推進するスキームではありません。
では国のレベルで「法」に変わるコンパクトシティ推進のスキームが準備されているかと言えば、それはありません。
つまり、コンパクトシティについてはこれからスキームが構想される段階だ、ということになります。

コンパクトシティとショッピングモール、両者の関係をどう考えておくべきか?
この関係を誤解すると、
①商業活性化のツールとしてコンパクトシティを位置づける
②コンパクトシティ推進のなかに商業活性化を埋没させる
という間違った取り組みが生まれかねません。
どちらに転んでも商業活性化、コンパクトシティの実現双方ともに失敗してしまいますから要注意です。


 たとえば青森市の事例

 このたび発見したブログで取り上げられていました。
『商店街再生を考える』

 作者の岩澤さんは関東学院大学経済学部の先生です。
私は『商店街活性化と街づくり』(白桃書房)という本を読みました。
「まちづくり」とされていないところがいいですね。
7月7日付け日経新聞の引用だそうですが、ここに紹介されている「活性化」施策はどれを取っても、「わざわざ商店街に出かけなければならない」目的を充実させる、作り出すという真っ正面の事業=「ショッピングモールとしての再構築」を目指しているものとは思えません。

 ということは、商店街ぐるみでショッピング目的の来街者が増えるような事業に取り組んでいるわけではないということです。物販以外の来街目的を整備充実することで街区の通行量は増えても、それは商店街にとっては単なる通行人、通過者にすぎない、という結果になることは自明です。つまり、「これらの事業に取り組んだ結果、商店街に立地する既存個店の入店客・買い物客が増えた、すなわち、商店街(商業機能)が活性化した、という成果は挙がっていないと思います。
(もし成果が挙がっているとすれば、個店レベルの「店づくりの革新」に街ぐるみで取り組んだ成果としてしかあり得ない。その取り組みが伝えられない以上、商業機能の活性化は実現されていない・・。
ということが推測されます。

 通行量を「来街客」にするためには、商店街・個々の店舗が取り組まなければならない課題が別のところにある、ということです。
通行者は多いが来街客は少ない、という例は全国にいくらでもあります。なにもあらためてみなさんの街でわざわざ追試・追認する必要はありません。
 商店街はものが売れてこそはじめて存在価値があり、商業者は文字通り「売れてなんぼ」ですからね。
売れてなんぼなら売れる工夫をしなくてはならない。
もの余り/店あまりになれきっている人たちを物販機能以外の魅力で集めてものを買ってもらおう、という構想自体が大きく時代にミスマッチ状態だということです。

 もの余り時代にものを売るのだ、と考えれば、「通行量」などはあてに出来ない、ということが自づからの結論ではないでしょうか。
上で紹介したブログには、「コンパクトシティ」について概観した記事も載せられています。参考にさせていただきたいと思います。
皆さんも是非どうぞ。


 さて、次に思考実験をしてみましょう。

更地にコンパクトシティを建設するとしたら・・・。

1.コンセプトの作成:
 「コンパクトシティ」の理念を踏まえて、建設しようとするコンパク トシティのあるべき姿を描く
2.機能の設計:
 コンセプトを具現するために必要な機能を列挙、規模や下位機能など  を構想、設計
3.ゾーニング
 施設・機能の配置計画
4.建設計画
 建設の優先順位の決定、着手・・・・
というように進んでいくことでしょう。

 このとき。
商業・物販機能の順位は相当高いことが推測されます。
この計画における「物販機能」の実現(建設)されるあるべき姿は、
1.コンパクトシティのコンセプトを上位目標としながら
2.都市における「買い物の場」のあるべき姿を構想、実現する
ということになるはずです。

 商業機能は、コンパクトシティ全体のコンセプトを「買い物の場」としてのあるべき姿、として実現されないと、コンポクトシティそのものが実現しません。たとえば。
①買い物の場が設置されないと、市外へ買い物に出かけなければならない・・・コンパクトシティという概念に矛盾する
②買い物の場が設置されているが、コンセプトに合致していないという状況でも、①と同じことが発生する。

 ということで、コンパクトシティにおける商業施設のあり方は、コンパクトシティが対応しようとしているライフスタイルに合致する機能を備えて置くことが必要です。
このことはあらためて申し上げるまでもないことでしょう。

 では、既存市街地がコンパクトシティを目指す場合はどうか?
①コンセプトの策定:
 当該市街地が実現を目指すコンパクトシティのあるべき姿を描く
②機能・施設の改革
 既存施設、機能などのコンセプトを基準とする評価。コンセプト基準 による改革・改善の計画~実行
③ゾーニング:
 コンセプト、基本方針に基づく機能配置
④実施計画
 各機能整備の優先順位、実施時期等の計画
⑤整 備
 各機能・施設等の改革・改善、新設など
というように進んでいくことが考えられます。

 この場合、「商業機能」である商店街についてはどう考えるべきか?
もちろん、コンパクトシティの「あるべき商業機能」を担うべく、改革・改善されなければならない。
そうしないと「コンパクトシティの物販機能」としての役割を果たすことは出来ません。

 いうまでもなく、コンパクトシティは、立地する地域における地域経営の中枢として、広範な住民に対するサービス機能を受け持ちます。
商業機能もその一環として位置づけられるべきものであり、
①コンパクトシティの住民に対して「買い物の場」を提供する
②広域の住民に対して「買い物の場」を提供する
という二つの役割を担うことが必要です。

 クオールエイド流でいえば、
①を担うのが「コンビニエンスマート」であり、
②を担うのが「ショッピングモール」ということです。
詳細はあらためて述べますが、以上でおわかりのとおり、コンパクトシティを目指す、といったとたん、既存の商業機能=商店街は、「コンパクトシティのあるべき商業機能」を目指して自己変革を遂げなければならない、ということが明らかだと思います。

 商店街活性化を放置というか、イベントその他で荏苒時を過ごしつつ、コンパクトシティが実現する~[まちなか居住]が増えれば何とかなる、といったシナリオは実現できません。
つまり、商業者がコンパクトシティの非物販機能が整備されれば、その結果「まちなか居住」が据える、通行量も増える、その結果商店街の売り上げも増える、などと考えて、一日千秋、コンパクトシティの整備を待っていたりしますと、コンパクトシティそのものが成立しなくなります。

 居住、非商業分野の都市的サービスは充実しても、「買い物の場」が整備されなければ、「まちなか新住民」は、買い物が出来るところまで・コンパクトシティの外まで買い物に出かけなければならない。
もし、行き先がショッピングセンターだったりすると、これはもう、マイカーの出番ということになり、コンパクトシティの内部は郊外への買い物流出で交通混雑、ということになりかねません。
 中心商店街のみなさんは、コンパクトシティづくりの動向に一喜一憂することなく、「ショッピングモールとしての再構築」に向けて整斉と取り組むことが求められています。

コンパクトシティとショッピングモール

このところにわかに持ち上げられてきたコンパクトシティですが、これは、先に検討した九州経産局のテキストにもありますように、「法」よりも上位に位置する概念、総合計画に掲げ、都市マスに降ろして実施計画に至る、というレベルに関わる概念です。
コンパクトシティにおける「中心市街地」と「法」の「中心市街地」では微妙に範囲(指定する要件)が異なり、さらに指針のために実施する事業も多様になりますから、事業メニューも大きく異なってくるはずです。

「法」はあくまでも中心市街地の商業地に立地する商業機能の活性化を目的にしたものであり、「コンパクトシティ」を推進するスキームではありません。
では国のレベルで「法」に変わるコンパクトシティ推進のスキームが準備されているかと言えば、それはありません。
つまり、コンパクトシティについてはこれからスキームが構想される段階だ、ということになります。

コンパクトシティとショッピングモール、両者の関係をどう考えておくべきか?
この関係を誤解すると、
①商業活性化のツールとしてコンパクトシティを位置づける
②コンパクトシティ推進のなかに商業活性化を埋没させる
という間違った取り組みが生まれかねません。
どちらに転んでも商業活性化、コンパクトシティの実現双方ともに失敗してしまいますから要注意です。


 たとえば青森市の事例

 このたび発見したブログで取り上げられていました。
『商店街再生を考える』

 作者の岩澤さんは関東学院大学経済学部の先生です。
私は『商店街活性化と街づくり』(白桃書房)という本を読みました。
「まちづくり」とされていないところがいいですね。
7月7日付け日経新聞の引用だそうですが、ここに紹介されている「活性化」施策はどれを取っても、「わざわざ商店街に出かけなければならない」目的を充実させる、作り出すという真っ正面の事業=「ショッピングモールとしての再構築」を目指しているものとは思えません。

 ということは、商店街ぐるみでショッピング目的の来街者が増えるような事業に取り組んでいるわけではないということです。物販以外の来街目的を整備充実することで街区の通行量は増えても、それは商店街にとっては単なる通行人、通過者にすぎない、という結果になることは自明です。つまり、「これらの事業に取り組んだ結果、商店街に立地する既存個店の入店客・買い物客が増えた、すなわち、商店街(商業機能)が活性化した、という成果は挙がっていないと思います。
(もし成果が挙がっているとすれば、個店レベルの「店づくりの革新」に街ぐるみで取り組んだ成果としてしかあり得ない。その取り組みが伝えられない以上、商業機能の活性化は実現されていない・・。
ということが推測されます。

 通行量を「来街客」にするためには、商店街・個々の店舗が取り組まなければならない課題が別のところにある、ということです。
通行者は多いが来街客は少ない、という例は全国にいくらでもあります。なにもあらためてみなさんの街でわざわざ追試・追認する必要はありません。
 商店街はものが売れてこそはじめて存在価値があり、商業者は文字通り「売れてなんぼ」ですからね。
売れてなんぼなら売れる工夫をしなくてはならない。
もの余り/店あまりになれきっている人たちを物販機能以外の魅力で集めてものを買ってもらおう、という構想自体が大きく時代にミスマッチ状態だということです。

 もの余り時代にものを売るのだ、と考えれば、「通行量」などはあてに出来ない、ということが自づからの結論ではないでしょうか。
上で紹介したブログには、「コンパクトシティ」について概観した記事も載せられています。参考にさせていただきたいと思います。
皆さんも是非どうぞ。


 さて、次に思考実験をしてみましょう。

更地にコンパクトシティを建設するとしたら・・・。

1.コンセプトの作成:
 「コンパクトシティ」の理念を踏まえて、建設しようとするコンパク トシティのあるべき姿を描く
2.機能の設計:
 コンセプトを具現するために必要な機能を列挙、規模や下位機能など  を構想、設計
3.ゾーニング
 施設・機能の配置計画
4.建設計画
 建設の優先順位の決定、着手・・・・
というように進んでいくことでしょう。

 このとき。
商業・物販機能の順位は相当高いことが推測されます。
この計画における「物販機能」の実現(建設)されるあるべき姿は、
1.コンパクトシティのコンセプトを上位目標としながら
2.都市における「買い物の場」のあるべき姿を構想、実現する
ということになるはずです。

 商業機能は、コンパクトシティ全体のコンセプトを「買い物の場」としてのあるべき姿、として実現されないと、コンポクトシティそのものが実現しません。たとえば。
①買い物の場が設置されないと、市外へ買い物に出かけなければならない・・・コンパクトシティという概念に矛盾する
②買い物の場が設置されているが、コンセプトに合致していないという状況でも、①と同じことが発生する。

 ということで、コンパクトシティにおける商業施設のあり方は、コンパクトシティが対応しようとしているライフスタイルに合致する機能を備えて置くことが必要です。
このことはあらためて申し上げるまでもないことでしょう。

 では、既存市街地がコンパクトシティを目指す場合はどうか?
①コンセプトの策定:
 当該市街地が実現を目指すコンパクトシティのあるべき姿を描く
②機能・施設の改革
 既存施設、機能などのコンセプトを基準とする評価。コンセプト基準 による改革・改善の計画~実行
③ゾーニング:
 コンセプト、基本方針に基づく機能配置
④実施計画
 各機能整備の優先順位、実施時期等の計画
⑤整 備
 各機能・施設等の改革・改善、新設など
というように進んでいくことが考えられます。

 この場合、「商業機能」である商店街についてはどう考えるべきか?
もちろん、コンパクトシティの「あるべき商業機能」を担うべく、改革・改善されなければならない。
そうしないと「コンパクトシティの物販機能」としての役割を果たすことは出来ません。

 いうまでもなく、コンパクトシティは、立地する地域における地域経営の中枢として、広範な住民に対するサービス機能を受け持ちます。
商業機能もその一環として位置づけられるべきものであり、
①コンパクトシティの住民に対して「買い物の場」を提供する
②広域の住民に対して「買い物の場」を提供する
という二つの役割を担うことが必要です。

 クオールエイド流でいえば、
①を担うのが「コンビニエンスマート」であり、
②を担うのが「ショッピングモール」ということです。
詳細はあらためて述べますが、以上でおわかりのとおり、コンパクトシティを目指す、といったとたん、既存の商業機能=商店街は、「コンパクトシティのあるべき商業機能」を目指して自己変革を遂げなければならない、ということが明らかだと思います。

 商店街活性化を放置というか、イベントその他で荏苒時を過ごしつつ、コンパクトシティが実現する~[まちなか居住]が増えれば何とかなる、といったシナリオは実現できません。
つまり、商業者がコンパクトシティの非物販機能が整備されれば、その結果「まちなか居住」が据える、通行量も増える、その結果商店街の売り上げも増える、などと考えて、一日千秋、コンパクトシティの整備を待っていたりしますと、コンパクトシティそのものが成立しなくなります。

 居住、非商業分野の都市的サービスは充実しても、「買い物の場」が整備されなければ、「まちなか新住民」は、買い物が出来るところまで・コンパクトシティの外まで買い物に出かけなければならない。
もし、行き先がショッピングセンターだったりすると、これはもう、マイカーの出番ということになり、コンパクトシティの内部は郊外への買い物流出で交通混雑、ということになりかねません。
 中心商店街のみなさんは、コンパクトシティづくりの動向に一喜一憂することなく、「ショッピングモールとしての再構築」に向けて整斉と取り組むことが求められています。
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  • Author:進化する売場研究会
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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