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消費増税と新コロナ

当社は、18年当時から〈商店街活性化と消費増税対応に一体的に取り組もう〉と提唱してきましたが、馬耳東風(失礼)誰の耳にもほとんど届かず、19年10月増税施行、即座に〈買い控え・店ばなれ〉傾向が加速、国の影響軽減施策の効果も商店街にはほとんど波及しないまま厳しい年の瀬~新年を迎え、心機一転ここからあらためて「活性化と増税対応の一体的推進」をば、ということでメルマガで〈売れる売場が商店街を救う〉と檄を飛ばしたのですが、その直後、新コロナ型ウイルスの発症―流行が始まり、増税とコロナと言うダブルパンチに襲われることになりました。

これまでの「買い控え・店ばなれ」に〈街ばなれ〉が加わりました。商店街にとって未曾有の危機です。
誰も経験したことの無い状況にどう対応すべきか?
3月9日発刊予定のメルマガ〈商店街活性化情報・第18号〉で提案します。

販売促進と商店街活性化

商店街活性化事業として取り組まれているソフト事業のほとんどは、来街訴求、来店訴求の企画、すなわち販売促進事業です。
業績が低迷している店舗は販売促進をしてはいけない、は小売業の鉄則、来店を訴求する前に業績低迷の原因を確定、解消してらかでないと販売促進の効果は得られません。
商店街の場合はどうでしょうか?
改めて考えてみたいと思います。
そもそも販売促進とは何を目的に実施されるのか?

【販売促進とは】:
来店または購買予定の無い顧客(潜在を含む)に来店または購買を訴求する企画
売場外→来店訴求
売場→購買訴求

販売促進で大事なことは、当日の売り上げアップが最終目的ではなく、売り上げアップ=顧客満足の拡大を通じて明日以降の来店を訴求すること。
そのためには、売場全体の取組が不可欠、回遊訴求は絶対条件です。

※小売業プロの仕事は、今日の仕事を通じて明日の売り上げ(顧客)を創ること。

【商店街の販売促進】:
来街訴求:集客イベント、ポイントカードなど
来店訴求:まちゼミ、一店逸品、百円商店街など
「商店街活性化」という名目で取り組まれますが、問題は、「訴求する中身」が準備されていないこと。
来街訴求には個店への誘引
来店訴求には購買促進
という目的があり、その目的を
実現する仕組が作られていないと、せっかくの取組が「山吹(花はきれいだが実がならない)」イベントに終わります。成功させるにはイベントと同時に個店~売場がお客の入店→回遊を誘発する店づくり、売場づくりが必須条件です。
販促の前に売場づくり、個店も商店街も同じです。

【商店街活性化と販売促進】
商店街で取り組まれる販売促進は「活性化事業」という位置づけの場合が多いと思います。目標として掲げられるのは「通行量の増加」ですね。通行量とはイベント当日の通行量のことではなく、イベント終了後、イベントの効果で増加した街区全体の歩行〈遊歩〉量のことです。

イベントに誘われて来街した人にイベント終了後も引き続き来街してもらうには何が必要か?
いうまでもなく、必要なのはイベント以外の来街目的であり、商店街ですから当然その目的は「ショッピング」になります。
そこで問題: お客に見える売場づくり
あなたの商店街では、イベントに取り組むにあたってイベント終了後のショッピング目的の来街を訴求する企画がありますか?
企画とは、ショッピングを楽しめる売場をそろえ、イベント目的の来街者に売場を体験してもらうこと。
イベントの成否はここに掛かっています。

【衝動入店】
「衝動買い」という言葉があります。買うつもりが無かったのにアイテムを見た途端欲しくなって購買すること。
【衝動入店】とは、予定は無かったのに、売場を見た途端、ショッピング(買い物・下見・暇つぶし)意欲が湧いて入店すること。

商店街の販売促進イベントの目的は、イベント終了後の来街遊歩者の増加、実現するにはイベント当日、イベント目的の来街者の【衝動入店】を喚起しなければならない。もちろん、この喚起はイベント自体ではなく、個店・売場が担う役割です。
イベントの成否は、イベント企画の内容と各個店・売場の【衝動入店訴求】の効能効果に掛かっています。
組合がイベントに取り組む→各個店の来店客が増える、という単純図式が成功しないのは、イベント来街~衝動入店までのストーリーが出来上がっていないからですね。イベントの成功には売場の取組が不可欠。

逆から見れば、イベント開催を目標に「衝動入店を訴求する売場づくり」に取り組むことが、商店街活性化における販売促進の本当の目的、といえるかもしれません。
というか、ほかに商店街がイベントを開催する理由は乏しいと思います。
問題は、衝動入店を訴求する売場づくり、どう実現するか?

個店のことだから個店に任せる、商売のプロなんだからできるはず、というのは誤解です。イベント来街者を「衝動入店させる売場を創る」という課題に取り組んだ経験を持っている人は極めて少ない。業績が低迷している個店の場合はなおさら、一目見たら入ってみたくなった、という売場を自力だけで作って

アピールする、という作業は初体験のはず。
執行部も個店に対してそういう取組を奨励したことは無かったと思います。個店売場の取組をいかに組織し成功させるか?
商店街活性化事業として取り組まれる販売促進事業=来街訴求事業を成功させるにはここまで考えておかなければならないわけですね。
お客に見える売場づくり

【我田引水】
商店街が活性化事業として取り組む販売促進(来街・来店訴求)事業は、個店売場が「顧客創出装置」として機能する業容を作っていることが絶対条件です。半世紀にわたって取り組まれている活性化―販促事業が成果を挙げられないのはひとえにここに原因があると思いませんか?

売れる条件を作り維持している売場でないと衝動入店~愛顧客生成は実現せず、事業本来n目的である事業終了後の遊歩(ショッピング)者の増加は期待できない。
活性化事業を成功させたければ、迷わず「売れる売場づくり」に取り組みましょう。
お客に見える売場づくり

入店するつもりはなかったのに、通りすがりに一目売場をのぞいたら思わず入ってしまった、という入店行動を「衝動入店」といいます。「衝動買い」からきている、たぶん当社の造語です。通りのイベントを目的に来街した人を個店のお客にするには「衝動入店」を喚起しなければならない。

【何をなすべきか?】
まず通りから売場が一望できること。
通りすがりに一望した売場が「試してみたい、堪能できそう」というイメージを喚起する条件を作っていること。
のぼりをたてたり、価格訴求ワゴンの並べるのはもってのほか(^_^)

通りから見える売場は何をアピールしているか?
入ってみたくなる売場景観が提供されているか?
スタートはここから。

商店街活性化はなぜ必要か?

 税金を投入し、行政を始め外部の人材多数を参画させてまで、なぜ商店街を活性化しなければならないのか?
(※2012年5月の記事再掲)

 コミュニティ機能だから維持しなければならない、という最新版を始め、様々な視点からその必要性が唱えられていますが、今現在、当記事を読んでいらっしゃるあなたは、商店街活性化はなぜ必要か? 胸を張ってその必要性をきちんと説明できますか?
 その説明は、説明を受けた相手から“なるほど、そういうことなら商店街は是非活性化しなければならない”と心の底から確信してもらえる内容、競合する郊外型集積の関係者でも“それも一理あるな”と認めざるを得ない、そういうレベルで「商店街活性化の必要性」を構築することが必要です。

 言うまでもなく、「必要」かなければ、いくら取り組んでも「活性化の実現」という成果に結びつけることは出来ません。
 商店街はなぜ活性化しなければならないか?
今どき発せられるこの質問の意味するところは、“商店街を活性化するために何故税金を使うのか?”ということですからね。

 小売商業の機能=消費財を品ぞろえして消費者に提供する,ということなら商店街立地以外の商業者でも、(商店街以上に)上手にやっています。
市民の中には、“商店街が無くてもショッピング行き先には困らない”、という人も大勢います。

 税金を投入し、行政を始め、外部の人材多数を参画させてまで、なぜ商店街を活性化しなければならないのか?
 
 この問いに答えるには「商店街活性化の方法と方向」を正しく理解しておくことが必要です。方法と方向が理解されていないと、いくら税金を投入しても「リターン」が発生せず、リターンが発生しないと商店街か活性化した、とは言えません。
「リターン」とは何か?

第一に、地域住民が稼いだお金が域内を回流すること
第二に、商店街に新しい投資機会=信用創造が実現すること

 この二つが実現することで、小売商業が「地場産業」として地域の活性化を牽引する役割を担うことが出来ます。

 ご承知のとおり、『中心市街地活性化法』では、中心市街地活性化を定義して、
①(中心市街地所在の)都市機能の増進 及び
②経済活力の向上
としています。覚えていますか、皆さん(w

 全国都市の中心市街地にあまねく立地している「都市機能」は商店街、商店街=中小小売業の集積は、「経済機能」であることは言うまでもありません。『中心市街地活性化法』が期待する中心市街知の活性化においては“経済機能としての商店街”の活性化が極めて重要な位置を占めています。

 さて、言うまでもなく、都市の縁辺地域にはいわゆるショッピングモールをはじめ「郊外型商業」が蟠踞しています。商店街の空洞化にこれらの郊外型商業の進出が大きく影響していることはいうまでもないことです。
“ショッピングセンターがあれば商店街は必要ない”という人もいますし、中心市街地に住んでいる人達もたいていは郊外へショッピングに行っています。

 郊外型商業(チェーン小売業)は何を目的に進出しているのでしょうか?
広域の住民の生活に【消費財】を提供することで、【売上】を作り、【利益】を得ることですね。
問題は、この売上(そのもとになっているのは地域住民の所得(給与や所得)の行き先です。
チェーン小売業の売上は即日本部に回収されます。
本部から環流されるのは、店舗の経費だけ、利益部分は本部に収納されてしまい、二度と地域に戻されることはありません。
これがずうっと続くわけですね。
地元企業がいくら稼いでもそれが消費段階でチェーン店に向かうとあっという間に地域から消滅します。

一方、商店街立地の地場小売業の場合はどうでしょうか。

地場小売業、聞き慣れない言葉ですね。

takeoが最近思いついた言葉ですが、商店街・中心市街地活性化、さらには国産消費財流通全全般の活性化そしてもちろんわが国経済の将来を左右することになるであろう言葉です。

 地場企業=当該地域の企業者が起こし、当該地域を対象に営業する企業のこと。
地域住民による地域のために地域の資源を活用して営まれる営利事業です。
地域の経営資源を活用して営む企業ですから、その経営活動は域外から移入せざるを得ないものを除いて域内で調達します。人・もの・金。

 地域住民が経営する地域住民を対象にした事業はすべて地場企業です。
建築関係、個人向けサービス関係、住宅向けサービス業等など、枚挙にいとまがありません。もちろん、我が商店街に立地する地場中小小売商業もその仲間です。
これらの企業に共通しているのは、そこを通過するお金がすべて地元から入り、そして域外からの調達などを除く経営費用もすべて地元に出ていく、ということです。

 創業資金・運転資金を地元金融機関から調達し、地元顧客を対象に売り上げを簡単にいえば、「粗利=付加価値」のほとんどすべてが地元に回っていく、というのが地場企業の、したがって地場中小小売業の経営活動の貨幣面の働きです。
地場でない、例えば郊外のショッピングセンターなどとの違いは明らかですね。
ショッピングセンターは、消費財の販売を通じて地元のお金を集金して本部に持っていく、という活動のために出店しています。
好むと好まざるとに関わらず、SCでの買い物に使われた地元のお金はその日のうちに本部に回収されるのです。
地元の「粗利」は本部の粗利、その使い道は本部が決定し、当該企業の優先順位にしたがって使われていきます。

 地元の中小小売業が一念発起、繁盛店への転換を決意し、見事「繁盛への道」を築いたとします。
お客がお店を信頼してくれたわけですね。
お店のお客に対する信頼は、お店の信用となり、経営の拡充に必要な資金調達が可能になります。ここがポイントです。

 経営活動によって作られた信用に対して地元金融機関が貸し出しを行います。
ここでいままで地元で使われたことのないお金が地元に生じます。このお金は商店から地元の建築業その他へ回っていきます。
地元の小売店が再投資をすることは、これまで地元に無かったお金が地元を回流する、その分だけ地元で流通するお金が増えることを意味します。

 ショッピングセンターの売り上げは、いくら売れてもこのような働きには関係ありません。ひたすら地元のお金を本部に持って行くばかりです。
地元資本の小売店が頑張ると地元を回るお金が増える、これは地域にとって経済がその分だけ成長する可能性が生まれること、すなわち、活性化することそのものです。

 まず、このことをしっかり理解しておきましょう。
ショッピングセンターで使われた一万円と商店街で使われる一万円、地域経済全体に及ぼす影響は全く違います。
ショッピングセンターで使われたお金はその分だけ地元から使えるお金が減ることを意味します。
商店街で使われるお金は「粗利」に相当する分は地元で回流します。
まず、
この違いをしっかり理解しておきましょう。

 こういう状況において考える“商店街活性化は何故必要か?”という問題、困っている商業者を助けるため、とか、せっかくの街への投資を無駄にしないため、とか、「中心」がないと街らしくない,コミュニティの担い手だから、などなど、経済や特に消費購買行動とはあまり関係のないことを並べても“なぜ必要か?”という問いの答えにはなりません。

 前にも書いたように、商店街は「中心市街地に立地する経済機能」ですから、その必要性は「経済的必要性」を中心に考えなければならない。

 いいんですよ、“物売りだけが商店街ではない”という主張があっても。
でもそこが商店街である以上、「物売り」機能は基本中の基本ですからね。“物売りだけが商店街ではない”と言いたかったら、ちゃんとものが売れるようになってからにしていただきたい。

 思わず脱線してしまいましたが。
この時期、本気で“商店街を活性化したい”と思うなら、まず“都市の経済機能としての小売業”の現状を観察し、そこに解決すべき問題を発見すること。
当該都市における栗商業の配置状況に“問題”を発見しなければならない。その現状に「問題」が見つからないとすれば、残念ながら、商店街活性化は不可能です。諦めなければならない。なぜそう言えるか?

 都市の小売業の配置に問題がない(商業機能は十分間になっている)とすれば、商店街を活性化する必要はありません。もちろん、そこに立地するここの商業者・組織にとっては大きな問題ですが、都市や市民にとっては“何が何でも”活性化しなければならない理由はありません。

 っしかし、もし“都市の小売業のあり方”に「問題」が見つかれば、その問題を解決する手段・機能として商店街を活用出来るのではないか? もちろんそのためには商店街が現状ままではだめ、機能を改革しなければならない、つまり、活性化しなければならない。
問題が見つかり、その解決策として「商店街活性化」を位置づけることが出来てはじめて、“商店街活性化は必要だ”という客観的な根拠が主張できます。

 “商店街が活性化しないと、何が・何故、いけないのか?”
特に「住民の福祉の向上」「地域経済の改善発達」などを目的に掲げている団体・組織に所属し、「商店街活性化」を担当している人は一度はしっかり考え、必要性及び実現の方法と方向について、ぶれることのない確信を持っていただきたいと思います。

 これは中心市街地・商店街活性化に限ったことではなく、都市の活性化、地域の活性化という上位課題についても同じことが言えるのでありまして、もちろん、その「必要性&可能性」についても共有することが必要です。

 先日、茅野市で開催された個店経営研修事業の成果報告会に臨席された柳平市長さんは“事業の成果を市の産業振興ビジョンに反映させる”とおっしゃいました。
 今求められているのは“地域経済の活性化を牽引する商店街活性化”であり、必要とされているのは“地域経済活性化の担い手としての商店街の再構築”です。

 皆さんが取り組んでおられる「商店街活性化事業」は果たしてこのような方向を目指しているでしょうか?
3年後、5年後、御地の商店街はどうなっているでしょうか?

 「物売り(お客から見ればショッピング)機能」が再構築され、その結果、“ショッピングを堪能する”人たちで街が賑わう、というあるべき方向への歩みが始まっているでしょうか?

 経済機能としての商店街は何故活性化しなければならないか?
 どうしたら都市機能としての再構築が可能か?

 いくら商店街の現状を見ても答えは出てきません。

続きは:掲示板【都市経営】で。

論理を欠いた売るための工夫が売場を劣化する

商店街立地の個店群は街の全盛期と比較すると見劣りがする状況に陥っているのはなぜか?

顧客のショッピング行先の評価は相対的、よりすぐれていると主観で評価する売場が登場すれば、それまで支持していた売場は陳腐とみなされてショッピング行き先から転落する。お客のマインドマップにおける自店売場の位置は競合売場との優劣比較の結果。

競合はお客の背後にいるので視認できない。
見えるのはお客が来店しなくなったことだけ。
原因は何か?
店内はいつもと変わらず、特に思い当たることがない。
原因は、店外にあるはず、通行量? アピール不足?
もっと目立たせるには、という問題意識による「見えなくなる工夫」の始まり。

ノボリを立てる、看板新調、ガラスにポスター、チラシ。
花壇を置き、価格訴求商品のワゴンを店前に。
等々の工夫が店のアイデンティティを毀損する。
商店街全盛時代の成功体験に基づく集客工夫が売場の劣化を促進する。
〈見えない競合〉との競争にこういう工夫はまったく無力、というかハッキリ言って逆効果。

愛顧客から見た来店目的の比較優位性をめぐる競争、通行量や空き店舗の存在は主問題ではない。
(実際に空洞化している現在の商店街にも繁盛店は存在する)
問題は、自店よりも優れた業容の競合が登場したこと、それに対する対策を間違えたこと。
多くの場合、競合は新たに進出した商業施設のテナントであるチェーン店。
そうとわかれば打つ手はある。
まずは「チェーン店の正体」を理解すること。

商店街活性化の特効薬

昨日、ツイッターで“商店街活性化に特効薬は無い、30年掛かってダメになった来たのだから30年間掛けて元に戻すしかない”という意見がはがれてきてビックリ。発言者は商店街の役員さん。
ビックリしましたが、“特効薬はない”“30年かかる”というのは本音でしょう。30年掛かる、というのは“不可能だ”ということですね。

問題は、こういう発言をする人がいったいこれまでどんな取り組みをしてきたかということでありまして、おそらく販売促進事業に一所懸命取り組んできたが、成果が挙がらない、ということでの発言では無いかと思われます。
しかし、販売促進事業は、活性化事業ではありません。活性化が必要な商店街が販売促進事業に取り組めば街が活性化する、ということは無いので、自分の経験からこういう結論を述べられるのはよろしくない。
同じような間違った道を歩いている人たちが、“やはりそうだよな”と思ってしまう。

商店街活性化に特効薬はない、というのは本当でしょうか?
考えてみましょう。
特効薬に期待されていることを目一杯挙げてみましょう。

☆商店街活性化の「特効薬」に欲しい効能効果

1.すぐ効く
2.よく効く
3.効果が長持ちする
4.自分で取り組める
5.経費が掛からない
6.段々上手になっていく
7.他店に普及伝播出来る
8.活性化事業などと併用するとさらに効果が高まる
とま、これくらい揃っていれば“特効薬”になるのではないでしょうか。
ちなみに〈効く〉とは、「客数✕客単価」が向上する、という意味です。
一個の〈事業〉でこれら全ての効果を発揮する、というのが特効薬の特効薬たる所以ですが、これまでの事業経験では特効薬的取組があろうとはとても思えないはずですね。

一見、これを実現出来る〈特効薬〉は無さそうですが、実はあるのです。

当社が提唱する〈売れる売場づくり〉。
あらためて簡単に紹介しますと:
1.お金は掛けない(設備投資・販売促進等)
2.新規のお客は欲しがらない
3.売上が落ちるような試行はしない
4.やり直せないことはしない
5.“加上”は繁盛の敵
6.思いついたらまず実行、意識変えるな店変えよ
7.仮説―試行、効果が無ければやり直す
8.商品・サービスは“問題ない”と考えよ
9.人の振り見て我が振り直せ
10.自分の能力を信じること

具体的な取組方は、
コミュニティモールプロジェクト
第Ⅳ章 転換をけん引する売場づくり
を熟読のこと。
ただし、読んだからと言って分かったつもりで着手しないこと。
第一段階は「手ほどき」が必要です。

「商店街は活性化できない」
いろいろ取り組まれてはいますが、具体的に「活性化への道」を描き、それを歩んでいくシナリオ―計画を立てて取り組んでい理宇商店街は皆無と断言してよろしい。
活性化できない、と思いながら取り組む事業が成功するわけはないので、取り組めば取り組むほど「商店街は活性kできない」という経験―確信が強まっていく・・・。
とんでもないことですね。

「前門のコロナ、後門の消費増税」と商店街活性化始まって以来の厳しい条件ですが、乗り切っていく以外に方法ありません。
今こそ「特効薬」を採用する時だと思いますが、いかがですか。


売れる売場づくりが最優先課題

消費増税による売上下落が回復する間もなく襲いかかってきた新コロナヴィルスという災厄。
全体像は未だ見えませんが、商店街にとって新しい痛手となることは間違いありません。

それにしても悔やまれるのは、消費増税対応として当社が提案した〈売れる売場づくり〉がまったく普及しなかったこと。
増税施行の一年前から提唱しましたが、ほとんど関心を持ってもらえませんでした。その結果が増税直後からの業績の大幅下落、予想通り、増税幅を大きく超える下落ぶりでした。

そのい影響である〈買い控え・店ばなれ〉がまったく軽減しないうちに青天の霹靂、新型肺炎の襲来、列島全域不要不急の外出は自粛するという趨勢が定着すれば商店街に対する影響は計り知れないことになります。
どう対応すべきか?

商店街としては、愛顧客の満足の向上以外に取り組む術はありません。
今後の疫病の趨勢は予断できませんが、商店街としては出来るだけ平常通りの日々が続くことを祈りながら日常行動を続ける以外にありません。
客数減少を逆手にとって売れる売場づくりに集中することが吉かも知れません。

先週は宮崎県延岡市中心商店街で「売れる売場づくり」試行セミナーが開催されました。
取り組みの要領を理解した各個店の取り組みがスタートしています。
これからSNSで拡散するということなので是非注目して下さい。

※毎度のことながら、「売れる売場づくり」をスルーした販売促進事業で商店街を活性化することは出来ません。
一度頒価ならず商店街を挙げており組まなければならないプロジェクトです。
善は急げ、一にも早い着手が商店街の持続可能性の確立への道です。

「売れる売場」が商店街を救う!

はじめに

 さて今号は初心に戻って、「商店街活性化は何故実現出来ないのか?」という問題を検討し、原因を突き止め、対策を提案したいと思います。
毎度のことながら当社は常に真剣勝負、よろしくご検討下さい。


1.商店街か何故活性化出来ないのか?

(1)「商店街活性化」問題の立て方が二つ

  ①ありがちな問題の立て方は「商店街は、どうすれば活性化出来るか?」というもの。
「活性化する方法」として全国各地で取り組まれ、話題になっている方法を検索し、条件に合致する事業を選んで取り組む、というパターンになります。
長年にわたって全国で取り組まれている方法です。
  
   もう一つの方法は「商店街はなぜ活性化出来ないのか」という設問。
「新しい活性化の方法」を採用する前に「これまでの取組は、何故商店街を活性化できなかったのか?」問題点を発見し改善する、という立場です。言わば従来の取組の「至らなかった点、間違っていた点」をえぐり出し、改善しようということですから「身を切る」つらさがあります。

(2)商店街活性化事業はなぜ活性化にとどかないのか?
 これまでの取組を振り返ってみましょう。
主な事業は、通行量増大、空店舗解消、共同施設の整備などです。
いずれも商店街活性化を実現することを期待して取り組まれていますが、取組の結果、商店街が商業集積として持続可能性を取りもどした、という意味で成功している事例はありません。何故でしょうか? 各種事業とその目標を見てみましょう。

取り組む事業   取り組まれる事業 上 位 目 標
来 街 訴 求 集客イベントその他 来街者~通行量の増大
空店舗利活用 新規開業者の促進 来街~回遊客の増大
共同施設整備 アーケード、駐車場 快適な環境提供~回遊の増大

取り組まれる事業の多くは事業自体は成功します。
しかし、その結果として個店の「顧客の増大・増収増益」、その積み重ねとしての商店街が活性化する、持続可能性が再構築されるという上位目的の達成にはほど遠い結果に終わっています。

 事業は成功しているのに目標が実現されないのは何故か?
 重大な問題です。ここを解明しないまま、新しい事業を上積みしても同じ結果に終わるのでは無いでしょうか?
 
(3)個別事業は成功しているのに、上位目標が達成されないのは何故か?

   上記の表をもう一度見て下さい。それぞれの事業は、事業に取り組めば即 目標を達成出来る、という構造にはなっていません。あらためて書き直してみると:

取り組む事業    目標達成の条件   実現したい成果
集客イベント    ? 来街者の増大
開業促進    ? 来街・回遊客増大
共同施設整備     ?   来街・回遊客増大 

それぞれの事業が上位目標を達成するには、単に事業に成功するだけでは無く、事業の成功を目標達成に結びつける「条件」があるのです。

 一例を挙げれば、集客イベントに取り組んで来街者を増大するには、イベント参加者がイベント終了後に買物目的で来街する、来街が習慣になることが必要ですが、これは、単にイベント集客に成功しただけでは実現できません。
 イベント客を買物客に変化させる条件を整えておかないと、せっかく取り組んだ事業は一回性の成功で終わり、後には無いも残りません。条件作りと無視して取り組まれる事業は、活性化が必要な商店街には「見えざる手」が存在し、その働きで事業と目標が結びつく、という暗黙の前提があるようです。

取り組む事業    目標達成の条件    実現したい成果
 集客イベント  見えざる手        入店客が増え個店の業績が向上する
 空店舗の開業  見えざる手        来街~回遊客が増える
 共同施設整備  見えざる手        来街~回遊客が増える 

事業に取り組めば、たちまち「実現した成果」が達成されるわけではありません。
今一度、確認してみましょう。
①各種事業に成功しただけでは「活性化」の実現につながる成果を挙げることは出来ない。
②各種事業が成功するには事業と期待している成果をつなぐ「条件」が必要だが理解されていない。集客イベントに成功すれば、(「見えざる手」が作用して)来街者・通行量の増大は実現するという前提で事業が取り組まれているのではないか?

 しかし、実際は取り組まれる事業が事業終了後に成果を得るためには、事業と目標をつなぐ条件が必要だ、ということです。その条件とはなにか?
個別事業と上位目標を結びつける条件の正体はまだ見えていませんので【見えざる手】としておきましょう。

(4)「活性化事業」と「期待する成果」と結ぶもの

 ソフト&ハードの商店街活性化事業が目的を達成するには、事業の成功を実現したい成果と結びつける「つなぎ手」が不可欠です。
このことをしっかり確認していただきたい。

 冒頭で掲げた「商店街は何故活性化できないのか?」」という問に対する答えがここに有ります。一過性の事業が上位目標を実現するためには、事業と上位目標を結ぶ「つなぎ手」が不可欠ですが、誰もその必要に気づかず、ひたすら商店街が直面している「目に見える問題」に対症療法的に取組に終始してきたために活性化を実現出来ない、ということです。

可視的問題      事  業        実現したい成果                 達成条件
通行量の減少    集客イベント   入店客が増え個店の業績が向上する    「つなぎ手」の存在
空店舗の増加    空店舗利活用   来街~回遊客が増える 「つなぎ手」 の存在
設備の老朽化    共同施設整備    来街~回遊客が増える             「つなぎ手」の存在

 繰り返しになりますが、
「活性化事業はなぜ街を活性化出来ないのか?」
という設問に対する答えは「事業の成功が活性化に貢献するために必要な条件が整えられていないから」ということです。原因が分かった以上、この原因と取り組む対策を講じなければならない。


2.事業と上位目標の「つなぎ手」の必要

(1)各種事業の成功が上位目的の達成に貢献するためには何が必要か? 
  考えてみましょう

  ①「通行量増加」の場合
    商店街の通行量が減少していることは、各個店への入店~購買客が減少していることを意味します。顧客を増やすには来街者を増やさなければならない。そこで取り組まれるのが「集客イベント」です。
集客イベントの目的は、イベントの成功=イベントへの集客だけではありません。イベントへの成功は重要ですが、事業の目的はそれを超えて上位目標の達成に貢献することです。
集客イベントの目的は、イベント終了後、買い物目的で来街し、回遊するお客を増やすこと、その結果として通行量が増えることです。この目的は集客イベントの成功で即達成することは出来ません。イベントの成功と買物目的の来街者の増大を結ぶ「つなぎ手」が存在しなければ「集客イベント」の目的は達成出来ません。

取り組む事業     直接の目標       上  位  目  的
集客イベント     イベント集客の成功   イベント終了後の来街・買物・回遊客の増加 

例えば『中心市街地活性化基本計画』で掲げられている数値目標としての「通行量の増大」は、イベントなど活性化事業が実現したイベント客数のことではなく、「イベント終了後の来街・買物・回遊客の増加」ですが、これはイベントだけでは達成できない目標だということを確認してください。

  ②「空店舗解消」の場合
    空店舗が増えていることは、商店街の競争力(集客力)の根幹である「業種揃え・店揃え」に不具合が生じていることを意味します。空店舗の解消は、本来、「業種揃え・店揃えの最適化」を目指して取り組むものです。

取り組む事業      直接の目標      上  位  目  的
空店舗利活用      空店舗の解消     商業集積としての機能の充実  

現在の取組では空き店舗の解消には成功しても、それが上位目的である商店街全体の「業種揃え・店揃えの最適化」を実現されていません。既存個店群との連携が実現できなければ、空店舗利用の新規開業者は業績を維持出来ず撤退するケースも多いことはご承知のとおりです。

  ③共同施設の整備
 アーケードやカラー舗装の整備、駐車場の整備などのハード事業は、商店街の商業集積としての環境を充実させる事業として重要なものです。

 事  業        直接の目標       上  位  目  的
共同施設整備     ハード要件の整備    商業集積として快適な環境・機能の提供  

ハード要件は、充実していないと顧客の吸引に支障を生じますが、充実していればお客を吸引出来るかといえば、そう単純ではありません。商店街に限らず、ハード面の整備は、不十分であれば来街訴求にマイナスとなりますが、十分に整備したからと言って来街目的に変わることはできません。

(2)「つなぎ手」の不可欠性
  個別事業はその事業が成功するだけでは上位目標を達成するすることはできない(実務で常に体験しているとおり)ことを論証してきました。

 「商店街はなぜ活性化出来ないのか?」
活性化事業と上位目的を結びつける「つなぎ手」が存在しなかったから、というのがこの問いへの解答です。

「つなぎ手」とは何のことか。どうすれば確保できるか?
これが「商店街活性化」に取り組まれる関係各方面の皆さんが解決策を講じなければならない課題です。


(3)転倒している活性化と「つなぎ手」の関係
  ①従来の取組は、通行量を増やし、空店舗を解消し、共同施設を整備すれば、来街者が増え、商店街を買い物行先とする愛顧客が増え、客数、回遊客数が増える、という前提で事業が取り組まれてきましたが、事業目的は達成しても上位目標の達成に貢献することができない、という状況に陥っています。
もはやこれまでのような前提の取組を続けることは許されません。
我々は「つなぎ手」の必要を理解し、個別事業の成功を上位目標の成果実現につなぐ存在を発見し、獲得しなければならない。
「つなぎ手」を獲得しないことには商店街活性化はいつまで取り組んでもけして成功することはないのだ、と肝に銘じてください。


3.「つなぎ手」とは個店の売場
「つなぎ手」に期待されていることは、一過性の来街者を商店街の買物客に転換すること。恒常的な買物客に転換市、維持すること、これが「つなぎ手」に期待されていることです。

取り組む事業  目標達成につながる条件        達成を目指す目標
集客イベント  つなぐ手                 来街・来店客が増え経済活力が向上
空店舗の開業  つなぐ手                 来街・回遊客が増え経済活力が向上
共同施設整備  つなぐ手                 来街・回遊客が増え経済活力が向上 

集客イベントなどで商店街を訪れた人は、何をきっかけにこれまで縁のなかった商店街の愛顧客に変るのでしょうか? どのような体験をもとに商店街を新しい買物行先と認めるのでしょうか? 集客イベントへの参加では無いことはこれまでの経験からわかっています。

 端的にいえば、それは「買物体験」を通じて、ということです。
イベントその他買物以外の目的で来街した人が商店街を買物行先として愛顧するようになるのは個店売場における買物体験を通じて、というのがもっとも多い理由です。
 来街した人にとって、入ってみたい、売場をチェックしたい店舗・売場が存在すること、
ひと目見たら入ってみたくなる、という売場の存在こそが「見えざる手」に変わる「つなぎ手」であり、「集客事業」と「顧客増大」をつなぐ「見えざる手」そのものなのです。
以下、このことを詳しく検討してみましょう。

(1)商店街の愛顧客について
  ①商店街活性化の課題として真っ先に挙げられるのは通行量です。通行量とは調査方法でも明らかなように、単なる来街者の総計では無くて、一定の時間に街区内の要点を回遊した人数です。したがって、一人の来街者が通行量としては二,三あるいはもっと多くカウントされることもあるわけで、そこでカウントされている数値の変化によって街区の商業施設として充実度の変化を測り、前回調査時以降に実施した施策の効果をその変化で測定しようというものです。

  ②数値は来街者数、滞在時間、回遊ヶ所の関数であり、商業集積としての充実度合いが高まれば向上します。前回調査と比較することで、前回調査以降に実施した施策の効果を測定することが出来ます。とくに、回遊性の向上が重視されます。

  ③中小小売商業の競争力の根幹は「業種揃え、店揃えの最適化」と言われます。
来街者が街区内を回遊するということは、それだけ行きつけの売場、入ってみたい売場があることと同義です。商店街活性化の目標の一つは「通行量」>「来街者数」の最大化を目指します。

(2)商店街の顧客は必ずどこか個店のお客

①商店街へ買物目的で来街する顧客の目的は必ず個店売場で達成されます。商店街の愛顧客は、その前に必ず個別具体の個店の愛顧客です。商店街の顧客を増やすことは、土同時に個店の愛顧客を増やすこと、逆から言えば、個店のお客が増えないと商店街のお客増えない、ということです。商店街活性化事業として取り組まれる各種事業の成功は、個店の「顧客の増加」を実現してはじめて商店街の顧客の増加、通行量の増加につながります。個店売場でのショッピングを経験せずに商店街の顧客(ファン)は生まれません。
活性化事業の取組は、個店の顧客増大という成果が獲得できる条件の下で取り組まないと、事業の成果を活性化に結びつけることが出来ません。キモに銘じておきましょう。

  ②商店街にとって個店売場とは商店街の顧客を創出し、維持する唯一の機能であり、。
個店売場は商店街の「顧客創出・維持装置」です。各種事業の成功で来街したお客が商店街を愛顧する買物客になってもらえるかどうかは、ひとえに立地する個店売場の出来映えによります。

(4)活性化事業と商店街活性化を結ぶ「つなぎ手」とは「売れる売場」のこと。
  ①商店街の空洞化の原因は、個店群の売場の陳腐化・劣化による顧客離れが大きい。
    商店街活性化事業と言えば、通行量の増大、空店舗の解消が頭に浮かびますが、商店街が空洞化した原因は、通行量の減少、空店舗の増加ではありません。
広域商圏に多種多様な商業施設が展開し、競争が激化するなかで、後発の店舗売場を比較して買物行先を変更するお客が続出、その結果として買物来街者の減少→通行量が減少し、廃業後の空店舗に出店希望者がいないことから空店舗が固定化したのが商店街空洞化の原因です。

  ②機能する「顧客創出・維持装置」が増えない限り、商店街活性化は実現出来ない。
   これまでの取組が前提としていたこと、来街訴求イベントなどに取り組むと、「見えざる手」が働いて通行量が増える、通行量が増えると個店の顧客が増える、商店街は活性化する、というストーリーは、実現出来ない、転倒したものでした。
実際は、個店売場の転換が先、個店売場が売れるようになってはじめて来街者、回遊者が増え商店街の通行量が増大するのであって、その逆は成り立ちません。

  ③「つなぎ手」=売れる売場づくりは全商店街共通の緊急課題
  商店街活性化を目指すすべての取組の成果を左右するのは、個店売場のあり方の全体です。
個店の窮状=売れない売場を放置したままでいくら活性化事業に取り組んでもその成果が個店顧客の増加―街の得意客の増加―通行量の増大として蓄積されることはありません。
効果的な消費増税対策の展開が不可欠となっている折から、「売れる売場づくり」は全国全商店街が取り組まなければならない共通の課題です。


4.売れる売場づくりと商店街活性化
(1)商店街の立て前  
  ①よく言われるのが、商店街に人を集めることは組合の仕事、集まった人を自店のお客にするのが個店の仕事、ということです。しかし、それが出来るくらいなら、お客が減り、商店街の通行量が減ることは無かったと思います。
個店の魅力が薄くなったことが通行量減少の根本原因なのですから。

  ②商店街が加盟店の業績回復に協力するには、第一に「売場の売れる売場への転換の取組を組織ぐるみで実行することが必要です。この取組はこれまでの個店経営者の経験を超えた問題ですから、これを個店に任せることは出来ません。

(2)商店街組織の現状
  ①理論・技術の不在
    商店街組織の活性化の取組はこれまでに見てきたように、
  ②組織活動の陳腐化
活性化事業の挫折は組織活動に対する組合員の不信を生みます。

(3)孤立深まる個店
  ①経営ノウハウの陳腐化
    一般に小売業の経営ノウハウは、業界の慣例的技術+創意工夫です。先人から継承され、時代時代で改善改革されながら現在に至っています。広域商圏には多種多様な後発の商業施設が参入して競争が激化していますが、商店街既存の知識・技術は陳腐化しており、お客の目から見て買物行先としての魅力が薄れています。販売促進など工夫をしていますが、消費購買行動の変化に対応出来ず〈売れない売場〉が多くなっています。
苦境を打開するには〈売れる売場〉へ転換することが必要ですが、取り組むために必要な知識・技術を確保する機会がありません。

  ②ボランティアとしての活性化事業参加
商店街組織が取り組む活性化事業は、前述の通り、一過性の集客イベントなど販売促進事業がほとんどであり、陳腐化している売場の改革改善を推進する取組はほとんどありません。結局、業績不振に陥っている自店の経営とは無縁のイベントにボランティアとして参加することが商店街が取り組む活性化事業といういびつな状況になっています。

  ③廃業・組織離脱
昨年10月の消費増税を機に一挙に加速した消費購買行動の変化(買い控え。店ばなれ)は商店街を直撃しており、休・廃業や組織から離脱する人が増える可能性があります。キャッシュレス推進制度が終了する6月以降、この傾向がさらに増える可能性は否定できません。

(4)対応のあり方
  売れる売場づくりが先行していない状況で求められる活性化事業への取組は、個店にとって自店の問題状況とは無関係のボランティア活動ということになりかねず、個店の貴重な〈人、物、金〉が直接効果をもたらさない事業に向けられている状況は、一日も早く改善されることが必要です。
 販売促進型の活性化事業が成功するためには、「売れる売場」が先行、実現していることが前提です。〈見えざる手〉が不在である以上、〈つなぎ手〉としての「売れる売場づくり〉が急がれます。


5.「売れる売場づくり」が商店街を救う!
(1)商店街はなぜ活性化出来なかったか ―活性化必須三点セットの不在―
  改めて共有しましょう。
  ①「商店街活性化」とは商店街どうなることか定義が無かった
   活性化事業と銘打った事業に取り組めば、活性化が実現する、各種事業の成果で来街者が増え、店揃え・売場揃えが最適化され、快適な環境で人々がショッピングを楽しむ、ということが想定されていた、しかしそのようなことは起こらなかった、個別事業は成功してもその後に続くことが期待されている「見えざる手」がまったく作用しない、というのが現在の商店街活性化の現場です。
なぜならば、顧客創出・維持装置である個店売場の機能が劣化したまま放置されているからであることは言うまでもありません。
集客イベントで一過性の来街者を呼び込めば、各個店の入店客が増加し、愛顧客の増加―回遊客の増加―街の賑わい復活というシナリオは働かないことは明白になっています。
あらためて「商店街活性化」を定義し、その実現に直結する事業群を計画、取り組むという体制の構築が必要です。「売れる売場づくり」派」その取り組みの先頭に位置します。

  ②商業理論の欠如
   広域商圏の競争状況を前提に商業集積としての再構築を目指すのだから、商業界を俯瞰把握するための理論が必要ですが、装備されていません。そもそもその必要について学識経験者を含む関係者から助言があったことも無いのが実情です。結局、活性化事業を
導いているのは、大店法当時以来の商店街の「経験と勘」以外の何物でもない、とおいうことです。誰も指摘していませんが。

  ③売場技術の陳腐化
   小売業の売場を運営する技術は、自生的な技術の積み重ねとして存在しているが、中心になっているのはスーパーマーケットの技術です。体系化されているが「売場=売買接点」が備えておかなければならない要件、特にお客の側から見た「買物の場」としての「あるべき姿」の追求、仮説―試行はほとんど行われていません。

  以上、必須条件三つの欠如が膨大な時間、人、物、金を投じた商店街活性化の取組を成果が蓄積されない、展望のない状況へ落とし込んでいる原因です。

 新しい取組は、この三つの問題に適切に対応するため、特段の戦略的アプローチが必要になっている。取組の中で積み残し分をあらためて確保していく、という取組が適切です。

(2)新しい取組の条件
  ①既存の力量で取り組めること
  ②取組の成果が直ちに実感できること
  ③取組が波及すること
  商店街を活性化したければ、最優先で取り組むべきは何度も繰り返していますが個店売場の「売れる売場」への転換です。
ことここに至ってはもはや“見えざる手”に期待することは出来ませんし、個店ごとの努力に任せるわけにもいきません。商店街自身の手で活性化事業を街の活性化に結び付けなければならない事態です。
商店街の組織的な取組として「売れる売場」の創出に取り組むこと、既存個店の売場を「売れる売場」に転換すること、が課題です。
 表にしてみましょう。

可視的問題       事  業         達 成 条 件       達成を目指す目標
通行量の減少     集客イベント     売れる売場が存在する  入店客が増え個店の業績が向上する
空店舗の増加     空店舗利活用    売れる売場が存在する  来街~回遊客が増える
設備の老朽化     共同施設整備    売れる売場が存在する   来街~回遊客が増える

一瞥、明らかに事業に先行してあるいは並行して“売れる売場づくり”に取組、売れる売場を増やし続けることが各種活性化事業が目標達成の条件であることをご確認ください。

(2)緊急課題は「売れる売場づくり」
  ①当社の提案は、個店の増収増益を実現する〈売れる売場づくり〉です。
まず、
ア.消費増税の影響で業績が低下し、喫緊の対策が必要な個店を対象に
イ.売場のあり方を変化させることで、得意客の購買行動の変化〈満足度アップ〉を促し、
ウ.来店頻度、買上げ点数増を実現して、業績低下から脱却、
エ.売場の変化による新規顧客の増大で増収増益路線の定着
を目指します。

  ②「売れる売場づくり」の概要は次のとおりです。
される、商店街活性化を取りまく雰囲気が一変する、これまで例の無い取組です。
参照:商店街活性化を牽引する 「売れる売場」の作り方

最後まで読んでいただきありがとうございます。
 19年10月~12月のGDPの落ちこみは大方の予想を上回る大きいものでした。
さらに、新型コロナウイルスの国内感染の影響はこの趨勢を加速させることが確実、商店街はまさに未曾有の危機を迎えていると言って過言ではありません。
この危機を突破するために商店街―関係各方面が出来ることは何か?
減収減益趨勢を押しとどめ、反転、増収増益の道を切り開いていくことです。
そのために何を為すべきか?
まず、売場づくりに取り組み、「顧客に選び直される売場」を構築する〈売場づくり〉以外に選択肢はありません。

商店街―都市の持続可能性を左右する『売れる売場づくり』への挑戦をお奨めします。
弊社はスタート以前、合意形成への準備から支援します。
お気軽ご連絡下さい。

商店街活性化のミッシングリンク

 商店街全盛時代、通りにあふれていたのはみんな商店街のお客さんでした。商店街のイベントともなると、この人達が一斉に来街しますから文字どおり、通りは押すな押すなの大盛況でした。
お得意さん主体の人出ですから、当日は人出に比例していつもとは比較にならない売上げが実現しました。

 今、イベントなどで商店街を訪れる人の多くは、日頃は商店街以外でショッピングしています。
せっかくみんなで力を合わせてイベントに取組、お客さんが来てくれてもその人達が各個店に入り、商品を吟味し、買い上げていただく、というイベントのねらいはなかなか達成されません。

 イベントで来街した人を個店のお客に出来れば、その中からお得意さんが生まれる、やがて他の店にも回遊し商店街全体のお得意さんになってくれる・・・・、こういう流れが出来上がると催事のたびに個店でショッピングを楽しむお客が増え、お得意さんが増え、回遊客が増え、という〈善循環〉が起こって、徐々に商店街は毎日賑わうようになります。
もちろん昔のようにはいきませんが、現在とは比べものにならないくらいお客が増えることは間違いありません。

 問題は、この〈善循環〉をどうしたら産み出すことが出来るか。

 日本全国、数十年にわたって明けても暮れても取り組まれているのにほとんど成果が挙がらない商店街活性化。
 活性化のシナリオを読み解いてみますと、とんでもない欠落があることが分かります。

①ソフト&ハードの商店街活性化施策に取り組む
   ↓
②集客に成功する
   ↓
③集まったお客が買い物をする
   ↓
④商店街が活性化する

というシナリオですね。
筋の通った取り組みですが、大きな問題が③にあります。
お客が買い物をするのは各個店の売場、すなわちシャッターの内側ですが、もちろん、ほとんどの個店の売場は「劣化スパイラル」に陥っています(陥っていなければ活性化に取り組む必要はない)。
シャッターの内側、つまり「買い物の場」が劣化している商店街に施策に誘われてやって来た人が「買い物客」になるでしょうか?

 もちろん、なりませんね。
この人たちは、ちゃんと日頃買い物に使う「買い物行き先」を持っており、ほとんど不自由を感じていませんから、何も商店街に北からと行って劣化しているお店を買い物の行き先に使う必要は無いわけです。

 ということで、いくら施策を講じても商店街が活性化出来ないのは、

①ソフト&ハードの商店街活性化施策に取り組む
   ↓
②集客に成功する
   ↓
③集まったお客が買い物をする
   ↓
④商店街が活性化する

というシナリオのうち、③が実現できないから。
③が実現できないのは、軒を連ねる個店の売場が劣化しているから。

 つまり、これまでの取り組みには「劣化している個店の売場を改革する」
という不可欠の取り組みが欠落していました。
ミッシングリングですね。

 個店の売場の改革にどう取り組んでいくか?
中心市街地・商店街活性化の最大の課題ですが、管見の限り、当社を除いて誰もこの問題を指摘している例は見当たりません。
さしあたり、第一線で取り組んでいるTMO、タウンマネージャーさん、指導に当たる専門家の先生方などはイの一番に気づいて、問題を指摘し、対策を講じるべきところだと思われるのですが・・・。

 「個店の経営支援を課題として取り上げる傾向は徐々に増えていますが、さて、喫緊の課題である「売場の改革」についてどのような「方向と方法」で取り組むのか、もちろん「施策」はそこまで指示は出来ませんからそれぞれの都市が能力全開で企画しなければならない。

 そこで登場するのが当社提案の「行動計画」の作成という取り組み。
商店街、構成する各個店の状況いずれも現状見てのとおり、というポジションからスタートして「郊外型全盛時代の中心商店街」を「ショッピングの場」へと転換していく行動を構想し、行動計画を作成しなければならない。
 
考えてみれば、『基本計画』は商店街の「行動計画」が先行作成されていてはじめて稼働するスキームだったとも言えます。

 商店街活性化のミッシングリング、きっちり対処しないと活性化のシナリオは稼動しませんが、さて、どう取り組みますか? 

SWOT分析の迷妄

 地方創生総合計画の作成真っ最中、シンクタンク等のプランナーさん達、軒並み役に立たなかった=活性化を実現出来る内容で作られなかった「中心市街地活性化基本計画」の轍を踏むことのないよう、気合いを入れ、脳みそに汗をかくつもりで取り組んでいただいたでしょうか。

 ということで、当社も影ながらほんの少々ですが、プランニングの成功に貢献したく、類似の計画作成でよく使われるツールの正体を明らかにしてこんなツールを使ったことを根拠に計画の妥当性を主張することは出来ないことを明らかにして、ちゃんとまっとうな手法での作成に向かうお手伝をしたいと思います。

 批判の対象はSWOT分析です。
これ、コンサルタントさん、プランナーさんの間でよく誤解されていますから、まずは我が国で流通している「理解」から検討してみましょう。

よく聞かれるSWOT理解

1.SWOTとは、
  S:強み
  W:弱み
  O:機会
  T:脅威 の略です。

2.使い方
  企業内部の強みと弱み、企業を取り巻く環境における機会と脅威を記述することにより、戦略の構築および評価を行うフレームワーク
(Web「経営用語の基礎知識」野村総合研究所)

 つまり、自社の強み、弱みを分析、機会と脅威を分析、マトリックスに記述して戦略の構築・評価を行う、ということですね。
 これだけではなんのことやら分かりません。

■「強みと弱み」とか

 「戦略を立てる前にまず自社を知る」、その手法としてSWOTを分析する、
などとおよそ本気で経営戦略について考えたことがある人間なら絶対に間違うはずのないデタラメを書いている例が圧倒的です。

 まずはこちらから。
一見、何の問題もなさそうですが実は大有り(W。

 強みとか弱みということは相対的なものでありまして、相手あるいは課題がはっきりしないと自社の現状のうち、何が強みであり、何が弱みなのかということは決められないのであります。

 例えば、一般には「強み」と考えられるであろう「教育訓練の実績が高い」ということも、今後の方針とこれまでの実施内容次第では強みなのか弱みなのか、にわかには判断できません。
環境の変化に対応する、という課題を前にしたとき「社員全員、ランチェスター流で理論武装している」ことは強みか弱みか?笑

 ということで、社内の状況、何が強みで何が弱みかということは、「何をやろうとしているか」によってがらりと変わる可能性があります。

 こんなことはちょっと考えれば分かることですから、「略策定にあたってはまず社内環境を分析する」などと称して、強み/弱みと静態的に評価するのはナンセンスです。
 そもそも、環境分析をやれば採用すべき戦略が出てくる、SWOT分析はそのための作業フローだという理解自体が、おかしい。

 例えば企業規模、例えば店舗規模、商品(製品)構成、市場の状況、業界におけるポジション、競争環境、競合の動向などなど、企業の現状&外部環境は「これから何をしようとしているか」という評価基準が設定されない限り、評価することが出来ません。
一般に「強み」と評価されるであろう、「業界ナンバーワン」という位置も今後の目標次第では「弱み」と考えなければならない場合がいくらでもあり得ます。

 企業の強み/弱み、目標抜きで評価できるというのは戦略策定業務で苦労したことのない人の思いつきかも。

 もちろん、本家では「強み/弱みは、分析に先立って設定した目標を基準に評価する」とされているハズです。

 SWOTに限らず、カタカナビジネスツールは、ハーバードビジネスレビュー経由など米国渡来が多いのですが、もともとの発案者(以下〈言い出しっぺ〉さん)およびその周辺では 「思いつき」 であることが前提とされている仮説・道具なのに、海を渡りって列島住人の口と耳を経ている間に「有効性が実証された経営技術」、「科学」、「真理」と〈言い出しっぺ〉さんからの距離に比例して評価が高まるのがニッポン省思考列島のビヘイビアですね。
(『ハフ理論』とかも)

 住人の言説によるまどわかしから身を守るには。
はて?と思わされる言説にぶかったら出会ったら「言い出しっぺ」さんは一体何についてどういうことを言っていたのか?ということを自分で確認してみると良いと思います。

例えば。

 ランチェスター派と一口に言いますが、ランチェスターさん~クープマン?
さん~田岡さん~田岡さん以後の人々と代を経るごとに仮説への姿勢が変化しているはずです。

■「機会」とか「脅威」とか

 外部環境のうち、何が機会で何が脅威か?
 これもまた「当社は何を目指そうとしているか?」ということが前提にされないと間違ってしまいます。

  SWOT分析というのは「何を目指すべきか」を決定するためのツールではありません。何を目指すのか、ということが基準にならないと「機会」も「脅威」もそれとして認識することが出来ないと思います。

  例えば、当社所在地域において抜き差しならない競合関係にある業界ナンバーワン企業が当社所在地域において市場占有率を一挙に倍増するという戦略を発表した。
当社にとってプラスかマイナスか?

 一般的には、当社が業態転換という目標を立てていればプラス?であり、現状維持なら一大事でしょうね。
こちら側に何の方針もない場合、競合の動向さえプラスともマイナスとも評価できないこともあるはずです。

  とういことで、強み/弱み、機会/脅威、戦略立案の前提となる環境分析のツールのはずのSWOT、分析評価のツールではないことが明らかになりました。
(かな?)

 ではSWOTとは一体何だ?
次に野村総研さんの説明を検討してみましょう。

■野村総研では

SWOT分析とは:
「企業内部の強みと弱み、企業を取り巻く環境における機会と脅威を記述することにより、戦略の構築および評価を行うフレームワーク(Web「経営用語の基礎知識」野村総合研究所)」
ということだそうです。(以下野村総研を「NRI」と略記)

 列島内通説と異なるのは、「戦略の構築および評価を行うフレームワーク」というところ。
「企業内部の強みと弱み、企業を取り巻く環境における機会と脅威を記述する」ということでは通説と同一ですが、位置づけは大違い。

 通説が「分析を基礎に戦略を構築する」すなわち、SWOT分析は戦略の基礎であると考えているのに対して、NRIでは「戦略の構築および評価を行うフレーム」だといっています。
つまり、戦略の前提ではなく、戦略を策定するためのテーブルだということですね。

ではNRIではSWOTという「テーブル」の上でどのように戦略の策定/評価を行うのか?

■野村総研による講義

 細かいことのようですが。
“企業内部の強みと弱み、企業を取り巻く環境における機会と脅威を記述することにより" というところが?です。

 断定は出来ないのですが、戦略の構築とSWOT記述、どちらが先か?ということをこの説明から考えてみると、まず記述有り、かなと思われます。
まずSWOT分析を行い、その後、この分析を参考に戦略を策定、評価する、というように読めるわけです。

 問題は、んじゃ、記述に先立って強み/弱み、機会/脅威を判断する(判断しないと当該象限に配置できない)のは何を基準にするのか、が述べられていないこと。

 普通に考えると、SWOTテーブルを戦略策定の前提ではなくツールに使うということならば、戦略策定に先だって「目標」は設定済み、ということですね。
目標が立てられていてはじめて状況諸要因についてプラス/マイナスなどと評価することが出来るわけです。

  NRIの説明は簡単すぎてこのあたりをどう考えられているのか、いまいちわかりにくいのですが、
①分析に先立って戦略目標は設定済み②SWOTは目標を基準に「記述」されるということでしょう。
つまり、
③企業の内外状況はあらかじめ把握されている
④目標を基準に内外状況をSWOTテーブル上にポジショニングする
ということになります。

ここからいよいよNRI流「戦略策定/評価」作業が始まるわけです。

■NRI式分析の基準

次のように述べられています。
**
 企業が市場での競争に勝ち残るためには、自社の状況を適切に把握して、競合他社との比較において優位に立てる戦略を打ち出す必要があります。企業が自社の目指す姿を経営理念として構築し、どのような市場でビジネスを推進するか、事業領域を明確に定義したと仮定します。
企業の経営企画部や各事業部門が、事業領域でどのような戦略を実行すべきかを検討する時に、共通の分析枠組としてSWOTを活用しながら議論を行えば、分析結果を各部門が理解しやすい形にまとめることができます。SWOTは多くの企業で認知、活用されているため、共通のフレームワークとして機能しやすいといえます。
ただし、SWOT分析を行えば必ず戦略の構築と代替案の評価が完成するとは限りません。
SWOTとは異なる切り口で戦略を検討することにより、適切な分析を実施している場合も数多くあります。
**
以上、
http://www.nri.co.jp/opinion/r_report/m_word/swot.html
から。

①企業の目指す姿・市場・事業内容の決定(SWOT以前)
②SWOTによる分析を活用した戦略策定
と言う流れになっています。
ここでSWOT分析は①を基準として行われるのか、あるいは他の基準で行われるのか、今ひとつはっきりしません。

同じwebページでは次のように続いています。
**
プロセスの分析には不向き

例えば、食品メーカーA社が新しいインスタント食品を市場に投入する時にS WOT を用いることで、自社の「強み」を技術力やマーケティング力「弱み」を製造コストの高さと認識し、「機会」を新たな市場の創造・開拓による先行者利益の獲得、「脅威」を類似商品の出現やファーストフードの低価格戦略と捉えたとします。
  しかし、SWOTだけでは、料調達から顧客に消費される迄のプロセスにおいて最も利益を稼ぐことができる部分がどこか、また、A社はどの事業プロセスに注目して事業を展開すべきかについての示唆を直接的には得られません。
SWOT分析は、あくまでも分析ツールの1つとして活用し、必要に応じてバリューチェーン分析やファイブ・フォース分析など他の分析フレームワークを活用することが、適切な戦略立案には必要です。
**

「新しいインスタント食品の市場投入」という新しい事業目標に基づいて分析されているように見受けられますね。

ところがここからが問題なのです。

■戦略策定の実務

新しい経営目標の設定~戦略策定というプロセスについて。

経営目標の設定:
 これは、所与の諸条件、経営環境において企業の維持存続を図るために何をなすべきか、ということですから、当然ながらSWOT分析に使われる要因などについては、目標設定に先立ってしっかり把握されていなければならない。
状況分析抜きで経営目標を立てるというのはおかしいですからね。
つまり、SWOTと呼ぶかどうかは別としてSWOTに記述される内容などは恒常的・継続的に把握されていないと目標は設定できません。

次に:
目標を決めると、条件や状況が目標達成にとってプラスに作用する、マイナスに作用する、ということがあらためて明確になりますから、諸条件・環境要因などをSWOTテーブルに配置することが出来る。

ここからが本番:

  SとW、比較秤量して、どのような方策を立てればこの「SとW」の関連するなかで目標を達成することが出来るのか?という点に考察を集中します。OとTについても同様です。

  さらに4者の絡み合いの中でどのようなシナリオを描けば目標を達成することが出来るか? ということを考え抜かねばならない。
この過程が「戦略の構築」ですね。
ここからあそこへ、SWOT的状況を上手にくぐって到達する。
そのためのシナリオが戦略です。←とても重要な定義

  万一、SWOTテーブルではどうしても目標達成へのシナリオが描けなかったら?

そのときは目標を変更しなければならない!

 目標を変えれば諸要因のSWOTにおける軽重さらには位置関係さえ変化する可能性があります。場合によると、目標AではWだった要因が目標をBに変更したとたん、Sに変わる可能性さえもあるわけです。

  一般に戦略策定過程というのは、戦略の策定に当たると共に、状況によっては(動員可能な経営資源をどう組み合わせてもコースが描けないときなど)、目標・ゴールを変更することもあり得ます。
「達成可能な目標を設定せよ」と言うことですね。

  つまり、SWOTは目標達成のための作業の場であると同時に、状況の中で達成可能なレベルに目標を変更する、という機能も果たすことになります。

SWOTテーブル上に配置された諸条件は、達成目標が変われば配置が変わったり、比重が変わったりします。その結果、あらためて目標達成への「戦略」・シナリオを考えることになる。

  と言うようにSWOT分析は分析といいながら、実は分析するためのツールではなく戦略策定のツールだ、というのがSWOTです。

■SWOTによる戦略策定?

NRIsaid;
>しかし、SWOTだけでは、原料調達から顧客に消費されるまでのプロセスにおいて最も利益を稼ぐことができる部分がどこか、また、A社はどの事業プロセ>スに注目して事業を展開すべきかについての示唆を直接的には得られません。
**

 こういう作業は「目標設定」プロセスで行われることであり、SWOTの守備範囲ではありません。

  SWOTは目標設定はしない、あらかじめ設定された目標の達成可能性の探索(シナリオ作成)、評価(達成可能性の評価)を受け持っています。
もう一つ、きわめて大事なことは、所与の目標がSWOT分析・戦略策定段階で達成困難となった場合、目標を変更する、という業務に貢献できる、ということです。

戦略策定の実務においてSWOTを使うとすれば、テーブルを睨みながら目標―SーWーOーTをめまぐるしく操作して最適解=目標達成のシナリオを描くことになります。
もちろん、こういう作業は戦略業務の常として「たった一人の人間」が行うことが望ましい。

 アタマの中に必要なデータは全部はいっている、という担当者が所与の目的・目標を受けて描き上げるのが戦略(案)、この作業が
担当者のアタマのなかでどういう風に行われるのか、知っているのは神様だけ。いらっしゃればの話ですが。

  SWOTご愛顧の皆さんがいわれるように、雁首並べて企業特性/環境与件を列挙して、あ~でもない、こ~でもないと並び
替えるのが戦略策定プロセスだと思ったらとんでもないですね。

  今まで企画をやったことのない人が陥りがちなところかも知れませんが、そういう人はSWOT=正しい戦略を策定するための
手法などと勘違いしそうです。
そういう人たちが集まってSWOTテーブルを囲みますと・・・・。

もちろん、SWOT分析、使い道はちゃんとあります。


■SWOTによる戦略評価

戦略評価。
 問題状況における戦略の妥当性を監査するわけですが、これはもちろん戦略立案者以外の職能によって実施されるものです。

このプレゼンおよび作業をSWOTテーブルで行う、というのは有りですね。しっかり取組めば、監査機能のみならず、推進に不可欠な理解者が出てくることになります。

あと、関係各方面へのプレゼン用スキームとしてもバッチリですね。
ただし、前述のとおり、戦略を策定するプロセスで有効かというと、そんなことはぜんぜん無いのですが。 


■他の例を一つだけ

例えば
http://www.tdb.co.jp/marketing/mark02.html

環境分析の手法の一つであるとしながら、
1.SWOT分析で自社の環境を客観的につかむ
2.目標設定
3.マーケティング戦略の立案
4.アクションプランの立案
5.実行
というフローに見られるように、目標設定~企業戦略立案を導く「要」と位置づけられています。

SWOTの手法とは、
1.まずは、自社の弱みと強みを分析する・・基準は(同業)他社
2.外部環境においてビジネスチャンスおよびビジネスに悪影響と
  なる環境・条件の列挙
3.SーWーOーTを組み合わせて分析、自社の将来ビジョンを
  策定、  最適かつ最強の戦略を立案する
ということだそうです。

 他社を基準にする、などランチェスター派の皆さんが陥りやすそうな誤解ですね。他社なんか基準にしてどうするんでしょうね。
差別化でしょうか?

憎まれ口はさておき。
 SWOT分析をもとにして当社が目指すべき方向と戦略が策定できる、という考えですが、これは SWOT分析を戦略策定ツール
として実務で活用する多くのコンサルタントさん、プランナーさんに共通するアプローチだと思いますので、くれぐれもご注意あれ。
SWOT、いくら眺めてもそこから「論理的に」目標・戦略導き出されることはありません。
ウソだと思うならやってみればよろしい。

  「革新」という目標を立てると、経営の主要な部位にこれまでの経営のあり方とは全く異なる要素を取り入れることになります。
そうすると、これまでと同じ企業内外の環境であるにもかかわらず、これまでのSWOTとは異なったSWOT配置が生まれるはずです(そのくらいのことが無ければ革新とはいえません)。

  つまり、目標が変われば諸要因のSWOTテーブルにおける配置は変化する。
逆に、この例で主張されているように、経営資源の状況、外部環境の状況などをこれまでどおりの思考パターンで評価・配置したうえで目標や戦略を考えようとする場合は、従来どおりのパターンの目標や戦略しか出てこない。
これで要求されている「新しい目標」「目標を達成するための戦略」が立てられるならいいのですが・・・。


■正しい戦略の作り方

正しい戦略策定法、つまり、目的と目的達成に関係する諸要因のデータが与えられれば、正しいゴールへの道筋を描くことが出来る、という方法はありませんからね。

 SWOT分析で立てた経営戦略、ランチェスター理論に基づいた営業戦略、あるいはKJ法で到達した問題解決法などなど、何らか
の「解」を導く方法がいろいろ存在しています。しかし、どのような方法であれ、その方法によって解を導きだした、ということをもって
その戦略や解答の正しさ・妥当性を主張することは出来ません。
 解を導く方法は、その結果としての〈解〉の正しさを保証するものではありません。
「正しい答えを導き出す方法」というものは無いのです。

「正しい戦略を策定する方法」というものはありません。

■正しい戦略とは

 正しい戦略策定法はありませんが、「正しい戦略」は存在します。
あそこからここへ、我々を到達させてくれた戦略が「正しい戦略」、つまり正しい戦略というのは「勝てば官軍」で、終わってみないと
分からない(w

■我らの課題

正しい戦略を導き出す方法というものはない。
正しい戦略とは、我々をゴールに到達させた戦略である。

  戦略とは持てる力を組み合わせて目標を達成するシナリオである、とか言っておきながら、それはあんまりだ、と言う声が聞こえ
そうですね(w

んじゃ、戦略ってどうやって立てたら良いのか?
戦略Aと戦略B、どっちがよりよい戦略かということはどうやって判断出来るのか?

これが分かれば、「正しい戦略」に限りなく近づけるかも、ですね。


■皆さんと確認しておきたいこと

 私は、戦略とはここからあそこへ移行するためのシナリオである、と定義しています。ご承知ですね。

 SWOTについて考えている間に、この当社の定義が「戦略」の定義として本当にぴったりだ、ということにお気づきですか?

 SWOTテーブル、目標を前提に持てる力を組み合わせ、現在~将来における道程で予想される障碍や後押ししてくれる条件
などをふまえながら、歩いていく道筋を考え・決定する、作業の場であり、ここで作られているのは紛れもなく私どもが定義する
「戦略」です。(ただし、SWOTがそういう場として適切かどうか、という点についての評価は別の話)

  戦略≠計画、長期計画、経営計画、将軍が作る計画、などなどではないことをしっかり確認してください。

■情景マーケティング

  米国の経営学の先生方は、我々が通常アタマのなかで行っている作業を客観化、ビジュアル化して「○○法」と命名、特許を取るのが上手です。

  当社が開発した標記の技法、これももちろん、通常はアタマの中で行っている作業をビジュアライズしたもの、脳味噌に汗をかきながらペーパーとにらめっこ、アイデアを絞り出す、というプロセスでありまして、使い勝手は使ってみてのお楽しみ(W


■戦略の一回性

  いつぞや米軍の戦略定義で、artであり、手作りであり、一回性の「作品」である、といったことを紹介したと思います。

  いかなる戦略であれ、一定の状況における戦略は、特定の時空において、特定の課題に対する解として作られるもの、他の事例の模倣であろうと何であろうと、今現在直面している課題への解ということでは紛れもなく一回性のしかも当事者が選択した
ということでは手作りといえないこともありません。

  戦略はart、artがそうであるように戦略もまた「優れた作品(戦略)を産み出す正しい方法」というものはありません。

 ただし、本当に向こうに行きたかったら、到達したい地点を定めスタート時点を見極め、調達できる乗り物のうち最適のものを選択することが必要です。もちろん、戦略=乗り物です。

※戦略案の評価
戦略は策定に用いた方法によって差別・評価してはならない。
戦略の評価は、目標達成の可能性を基準に行うのであって、「○○法に基づいて立案した」などということは解としての正しさの根拠にはなりません。
解としての正しさは、方法からは独立、論理的な検討を通じて確認されるべきです。

立案された戦略案の評価のツールとしては「SWOT分析」は優れた方法の一つだと思います。

  ということで、本文は、10年ほど前にこのブログで書いたものですが、「地方創生総合計画」では、SWOTが跳梁跋扈することが確実だと思いますので、、転ばぬ先の杖、その正体をあらためて紹介してみました。若干補筆しています。

  上にも書きましたが、「戦略の評価」「共有」というプロセスでは効果的に使えるツール、使える時と所、使い方を間違わないように。
あなたが発注者の場合は、以上を踏まえて、受注者の仕事ぶりをしっかりチェックすること。受注者の場合は、はて、どうしたらいいのでしょうね。
いずれにせよ、『中心市街地活性化基本計画』の再現は阻止していただきたいものです。

「活性化」とは何であるか

(「掲示板 Date: 2004-07-18 (Sun)」から再掲)

商店街活性化:衰退趨勢に陥っている商店街に適切な施策を施して商業集積としての機能を維持または再生すること。


「活性化」というコトバ

様々な分野で使われていますが、どういう意味でしょうね。
そういえば「連坦」という都市計画用語も意味不明(W
連坦は連袂だろう、というのが私めの勝手な解釈、当サイトでは「袂を連ねて共同行動をとる」ということで、もっぱらこちらを用いていることはご承知のとおりです。

さて、活性化。
これはかねて辞書に載っていないコトバだと書いていましたが、ところが載っておりましたですね、これが。

講談社刊『類語大辞典』に【活性化】活気を失っている組織・産業・地域などを、活気のある状態にする。とありました。「商店街活性化」:活気を失っている商店街を活気のある状態にする、なるほど、日頃用いられている語感ですね。

しかし。
確かにこのような意味で用いられておりますが、もう一歩詰めておきたい。それは「活気」について。
同じ辞書を見ますと、【活気】元気に満ちあふれた雰囲気。
そうしますと、活性化とは「元気を失っている組織・産業・地域などを、元気な雰囲気のある状態にする・・・?

気を取り直して再び辞書をめくりますと、
【元気】健康で生きるための力がみなぎっている様子 とあります。
なるほど「生きるための力がみなぎっている様子」かぁ。

そこでもう一度。
「活性化」とはこのままでは生きる力を失いかけている組織・産業・地域などを生きるための力がみなぎっている状態にすること。・・・もう一歩です。

【生きる】生き物やある機能を持つものが、活動・機能する力を失わずにいる。
ん?、「失わずにいる」ってなんだ?
あ~めんどくさい、結局、生きる:本来の機能を保っている、機能している、ということですね。

この定義をもってもう一度「活性化」を考えてみると、
【活性化】本来の機能が衰えつつある産業・組織・地域などの機能を賦活させること。

【賦活 ふかつ】病的状態を健康状態にすること(『新明解』)
ということでしょうか。
ついでに
【再生】生物が失われた一部の組織や器官を生命力によりふたたび作り出すこと、また、人工でそのようにすること。
も近いですね。

これらをヒントに考えると、
【活性化】何らかの理由で機能が衰退している組織・地域などの機能を取り戻させること ということで、日頃用いられている語感にだいぶ近くなりました。
念のために「機能」も確認しておきましょう。

【機能】目的に応じて分化した働き(『新明解』」

では「商店街活性化」の定義をば。

【商店街活性化】買い物の場としての機能が衰えている商店街を買い物の場として再生させること。

ということでいかがでしょうか。
つまり、活性化とは日本語でいうところの「賦活」=病的状態にある組織・地域などの機能を回復させること、ですね。

「元気のある雰囲気」ではなく、本来の機能を回復・発揮することによって、その結果として「元気のある雰囲気」が生まれるのであって、「元気のある雰囲気」=からにぎわいを作り出すことが商店街活性化ではない、ということが明白でです。
人間と同様。
機能が衰えている人が空元気を出したからと言って何がどうなるものでもありません。意欲があるうちに正しい手当をしないと手遅れになってしまう・・・。

買い物の場としての機能が衰弱している商店街でイベントをすれば、買い物の場としての機能が回復する、などということはありません。

商店街が「買い物の場」としての機能を衰弱しているのはなぜか?
その理由は当サイトご愛顧のみなさんにあらためて説明する必要はありませんね。

ということで、活性化というコトバ、たぶん、活性というコトバの字面に惹かれて誰かが使い出したのでしょうが、活性化=元気になる、と考えれば目的は「機能」回復であることが明白です。

商店街を本来の機能である「買い物の場」ではなく、別の用途に転用する場合は、商店街活性化ではなく、「街区の活性化」と呼ぶべきでしょう。中心市街地の機能である「買い物の場」としての機能をあきらめ、他の機能として再生する、ということです。

中心市街地活性化は、法のスキームではそこに立地する商店街など商業集積の活性化=買い物行き先としての機能を深津するのだ、という問題意識が無いまま、荏苒日を送っておりますと出来ることも出来なくなってしまいます。

以上、あらためて活性というコトバを考えてみました。
冒頭書いたように、このコトバ、たぶん、並の辞書にはまだ採用されておりません。ここで検討したとおり、使用するに当たっては、「機能回復」という意味をしっかりふまえて使わないと、「活気のある雰囲気」醸成なら何でもあり、になってしまいますから要注意です。
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こちらは、コンサルタント・ファーム、有限会社クオールエイドのホームページの別館です。 商店街・中心市街地活性化関係の業務を中心に展開しています。 ご利用法について。 当ブログには、当該部門について、他では入手困難な情報をたくさん提供しています。 「ブログ内検索」で抽出、ご利用ください。 各種掲示板、ホームページ過去記事などは左欄の目次からアクセスできます。 引き続きよろしくお願いいたします。
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売れる売場づくり本舗

  • Author:売れる売場づくり本舗
  • 【キラリ輝く繁盛店づくり】
    お客に見える店づくり―見える化をテーマに【個店の繁盛】から【商店街活性化】、【中心市街地の商業集積としての再構築】まで一貫した取組を支援します。
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